JP2005211190A - 家畜の人工授精用カテーテル - Google Patents
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Abstract
【課題】家畜の子宮体内挿入用の外側パイプに対してチューブの送り出しが確実にでき且つ家畜の膣内や子宮内に外側パイプの先端部が残留することがない家畜の人工授精用カテーテルを提供すること。
【解決手段】家畜の子宮体内挿入用の外側パイプ1の内部に、先端部にノズル2を有する可撓性のチューブ3を押出し自在に挿入して成り、ノズル2を含むチューブの先端側を外側パイプ1の先端から押し出した状態で、チューブ3の後端部側からノズル2に向かって精子又は卵子を送り出す形式の家畜用人工授精カテーテルにおいて、外側パイプ1の少なくとも先端部を弾性部材で構成し、前記弾性部材で構成された先端部に、通常閉で且つノズル2からの押圧力が作用したときに押し広げられる口部12を予め形成してある。
【選択図】図2
【解決手段】家畜の子宮体内挿入用の外側パイプ1の内部に、先端部にノズル2を有する可撓性のチューブ3を押出し自在に挿入して成り、ノズル2を含むチューブの先端側を外側パイプ1の先端から押し出した状態で、チューブ3の後端部側からノズル2に向かって精子又は卵子を送り出す形式の家畜用人工授精カテーテルにおいて、外側パイプ1の少なくとも先端部を弾性部材で構成し、前記弾性部材で構成された先端部に、通常閉で且つノズル2からの押圧力が作用したときに押し広げられる口部12を予め形成してある。
【選択図】図2
Description
この発明は、豚等の家畜(豚、牛、馬等)の人工受精用カテーテルに関するものである。
従来より牧畜の分野においては、豚、牛、馬等を効率良く繁殖せしめるため、人工授精が広く採用されている。ところで、牧畜、特に豚への人工授精は、精液中の精子数が少なく、よって授精に際し精液の多量の注入が必要となることなどから受胎率が低いという問題があり、この問題を解決するため種々の人工授精用カテーテルが提案されている(例えば、特許文献1。)。
上記人工授精用カテーテルは、家畜の子宮体内挿入用の外側パイプの内部に、先端側にノズル部を有する可撓性のチューブを押出し自在に挿入して成り、ノズル部を有するチューブの先端側を外側パイプの先端から押し出した状態で、押送手段を介してチューブの後端部側からノズル部に向かって精子又は卵子を送り出すようにして構成されている。
ところで、従来の外側パイプは先端部を閉塞したものとしてあり、先端から少し離れた内周面に周溝を形成してその部分を薄肉としている。そして、チューブを外側パイプ内に挿入した状態において、前記チューブを外側パイプの先端に向かって押し込むと、薄肉部の一部が破れて、チューブが外側パイプの先端から送り出されるようにしてある。
しかしながら、上記のような形態でチューブが外側パイプの先端から送り出されるようなものであれば、場合によっては薄肉部全周で破れて外側パイプの先端部が完全に分離し、膣内や子宮内に先端部が残留するという極めて好ましくない事態が生じてしまう可能性がある。また、場合によっては薄肉部が全く破れず、チューブを送り出せないという問題が生じることもある。
特開2001−17026
そこで、この発明では、家畜の子宮体内挿入用の外側パイプに対してチューブの送り出しが確実にでき且つ家畜の膣内や子宮内に外側パイプの先端部が残留することがない家畜の人工授精用カテーテルを提供することを課題とする。
(請求項1記載の発明)
この発明は、家畜の子宮体内挿入用の外側パイプの内部に、先端部にノズル部を有する可撓性のチューブを押出し自在に挿入して成り、ノズル部を有するチューブの先端側を外側パイプの先端から押し出した状態で、チューブの後端部側からノズル部に向かって精子又は卵子を送り出す形式の家畜用人工授精カテーテルにおいて、外側パイプの少なくとも先端部を弾性部材で構成し、前記弾性部材で構成された先端部に、通常閉で且つノズル部からの押圧力が作用したときに押し広げられる口部を予め形成してある。
この発明は、家畜の子宮体内挿入用の外側パイプの内部に、先端部にノズル部を有する可撓性のチューブを押出し自在に挿入して成り、ノズル部を有するチューブの先端側を外側パイプの先端から押し出した状態で、チューブの後端部側からノズル部に向かって精子又は卵子を送り出す形式の家畜用人工授精カテーテルにおいて、外側パイプの少なくとも先端部を弾性部材で構成し、前記弾性部材で構成された先端部に、通常閉で且つノズル部からの押圧力が作用したときに押し広げられる口部を予め形成してある。
(請求項2記載の発明)
この発明の家畜用人工授精カテーテルは、上記請求項1記載の発明に関し、口部は切り込みにより形成されている。
この発明の家畜用人工授精カテーテルは、上記請求項1記載の発明に関し、口部は切り込みにより形成されている。
(請求項3記載の発明)
この発明の家畜用人工授精カテーテルは、上記請求項1又は2記載の発明に関し、口部は外側パイプの先端に形成されている。
この発明の家畜用人工授精カテーテルは、上記請求項1又は2記載の発明に関し、口部は外側パイプの先端に形成されている。
この家畜用人工授精カテーテルでは、家畜の子宮体内挿入用の外側パイプに対してチューブの送り出しが確実にでき且つ家畜の膣内や子宮内に外側パイプの先端部が残留することがない。
以下、この発明の実施例の家畜用人工授精カテーテルを実施するための最良の形態としての実施例について詳細に説明する。
図1はこの発明の実施例1の家畜用人工授精カテーテルの正面図、図2は前記家畜用人工授精カテーテルを構成する子宮体内挿入用の外側パイプ1と先端部にノズル部2を有する可撓性のチューブ3の正面図、図3は前記外側パイプ1にチューブ3を挿入し、ノズル部2を有するチューブ3の先端側を外側パイプ1の先端から押し出した状態を示す正面図を示している。
(この家畜用人工授精カテーテルの構成について)
この家畜用人工授精カテーテルは豚用のものであり、図1に示すように、雌豚の子宮体内挿入用の外側パイプ1の内部に、先端部にノズル部2を有するチューブ3を押出し自在に挿入して成り、ノズル部2を有するチューブ3の先端側を外側パイプ1の先端から押し出した状態で、精液注入器4内の精液をチューブ3の後端部側からノズル部2に向かって送り出すようにするものである。
この家畜用人工授精カテーテルは豚用のものであり、図1に示すように、雌豚の子宮体内挿入用の外側パイプ1の内部に、先端部にノズル部2を有するチューブ3を押出し自在に挿入して成り、ノズル部2を有するチューブ3の先端側を外側パイプ1の先端から押し出した状態で、精液注入器4内の精液をチューブ3の後端部側からノズル部2に向かって送り出すようにするものである。
外側パイプ1は、図1〜図3に示すように、雄豚の性器を形どったウレタンゴム製(その他、シリコンゴム、軟質PVC製等)の疑似性器部10をパイプ部11に連通接続して構成してあり、前記疑似性器部10の先端部にパイプ長手方向に延びる切込12aを入れて予めチューブ3が押し出される口部12を形成してある。
疑似性器部10は、図1や図2に示すように先端先細の捩じれ形状となっており、上記口部12が開いたときには、図3に示す如く外側パイプ1と連通する両端開放のパイプ状となるようにしてある。なお、この疑似性器部10の口部12は、ノズル部2からの押圧力が作用していないときには図2に示す如く密閉した状態となり、ノズル部2からの押圧力が作用した場合にのみ図3に示す如く開口するようになっている。したがって、子宮体内挿入時において疑似性器部10の口部12からのカテーテル内への雑菌や異物の侵入を防止でき、且つ精液注入時には押圧力で確実に開口でき安全である。
パイプ部11は、テフロン(登録商標)やポリプロピレン等の半透明の樹脂により構成されており、先端に繋がれた疑似性器部10が子宮内の所定深さにまで至る長さに設定してある。
ノズル部2は、図2や図3に示すように、先端部が球面となった先端閉塞の筒形状のものであり、その周面には180°間隔で小孔20,20を形成してある。なお、このノズル部2は、図2や図3に示すように、後端部側の筒孔21と上記小孔20,20とが連通するようになっている。
チューブ3は、上記パイプ部11の内径よりも小径に形成されて成る実質的に精液が通るところであり、その径はパイプ部11内における押し込み及び引き出しがスムーズで行い得るように設定してある。なお、このチューブ3はテフロン(登録商標)、PVC、オレフィン等の可撓性を有する半透明の中空ものとしてある。
精液注入器4は、図1に示すように、シリンダー40と押し棒41とから構成された所謂注射器形状のものであり、前記シリンダー40の先端側をチューブ3の後端部と連通接続してある。
この家畜用人工授精カテーテルは上記のように構成されているから、シリンダー40内に精液を貯留した状態において、押し棒41を押し込むと、精液は上記したチューブ3内を通ってノズル部2の小孔20,20から排出されることになる。なお、この家畜用人工授精カテーテルはこの種のものと同様の態様で使用されるので、その説明は省略する。
(この家畜用人工授精カテーテルの優れた点について)
この家畜用人工授精カテーテルでは、雌豚の膣内に疑似性器部10が奥になるように挿入し、外側パイプ1に挿入されているノズル部2を有するチューブ3が疑似性器部10の先端から押し出されることとなるが、この際、予め形成されている口部12がノズル部2により押圧されて開かれる態様で送り出されることになるので、従来のもののように雌豚の膣内や子宮内に外側パイプ1の疑似性器部10から離脱した先端部分が残留することがない。
この家畜用人工授精カテーテルでは、雌豚の膣内に疑似性器部10が奥になるように挿入し、外側パイプ1に挿入されているノズル部2を有するチューブ3が疑似性器部10の先端から押し出されることとなるが、この際、予め形成されている口部12がノズル部2により押圧されて開かれる態様で送り出されることになるので、従来のもののように雌豚の膣内や子宮内に外側パイプ1の疑似性器部10から離脱した先端部分が残留することがない。
また、上記したように、ノズル部2を有するチューブ3は予め形成されている口部12がノズル部2により押圧されて開かれる態様で送り出されるようになっているから、家畜の子宮体内挿入用の外側パイプ1に対してチューブ3の送り出しが確実にできる。
この実施例2の家畜用人工授精カテーテルは、上記した実施例1とほぼ同様の構成であるが、疑似性器部10の口部12を形成するための切込み位置及び方向が相違している。
つまり、この実施例2の家畜用人工授精カテーテルでは、図4に示すように口部12は周面から長さ方向と直交する方向に切込み12aを入れるようにして形成している。
この実施例3の家畜用人工授精カテーテルは、上記した実施例1とほぼ同様の構成であるが、疑似性器部10の口部12を形成するための切込み位置及び方向が相違している。
つまり、この実施例3の家畜用人工授精カテーテルでは、図5に示すように、口部12は周面から長さ方向に対して角度を付けて斜めに切込み12aを入れるようにして形成している。
(その他)
上記実施例のノズル部の形態に変えて、ノズル部2に設けた小孔20を先端に1つのみ設けるようにしてもよいし、更には、図6に示すように、ノズル部2とチューブ3とを一体成形する形態を採ることもできる。
上記実施例のノズル部の形態に変えて、ノズル部2に設けた小孔20を先端に1つのみ設けるようにしてもよいし、更には、図6に示すように、ノズル部2とチューブ3とを一体成形する形態を採ることもできる。
上記実施例では、家畜の子宮内に雄豚の精子を送り出すようにしているが、これに変えて卵子(授精卵)を送り出すようにしてもよい。
1 外側パイプ
2 ノズル部
3 チューブ
4 精液注入器
10 疑似性器部
11 パイプ部
12 口部
12a 切込み
20 小孔
2 ノズル部
3 チューブ
4 精液注入器
10 疑似性器部
11 パイプ部
12 口部
12a 切込み
20 小孔
Claims (3)
- 家畜の子宮体内挿入用の外側パイプの内部に、先端部にノズル部を有する可撓性のチューブを押出し自在に挿入して成り、ノズル部を有するチューブの先端側を外側パイプの先端から押し出した状態で、チューブの後端部側からノズル部に向かって精子又は卵子を送り出す形式の家畜用人工授精カテーテルにおいて、外側パイプの少なくとも先端部を弾性部材で構成し、前記弾性部材で構成された先端部に、通常閉で且つノズル部からの押圧力が作用したときに押し広げられる口部を予め形成してあることを特徴とする家畜用人工授精カテーテル。
- 口部は切り込みにより形成されていることを特徴とする請求項1記載の家畜用人工授精カテーテル。
- 口部は外側パイプの先端に形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の家畜用人工授精カテーテル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004019430A JP2005211190A (ja) | 2004-01-28 | 2004-01-28 | 家畜の人工授精用カテーテル |
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Publications (1)
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Family Applications (1)
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008206881A (ja) * | 2007-02-28 | 2008-09-11 | National Agriculture & Food Research Organization | 家畜の子宮深部注入用器具 |
JP2010012247A (ja) * | 2008-06-30 | 2010-01-21 | Imv Technologies | 自然膣−子宮経路を通る子宮内移入用器具 |
WO2018225886A1 (ko) * | 2017-06-09 | 2018-12-13 | 이순용 | 돼지 인공수정 정액주입기 |
JP2020185399A (ja) * | 2014-10-28 | 2020-11-19 | アイエムブイ テクノロジーズ | 特に子宮頸を特定するための観察システムを備える作業アセンブリ |
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2004
- 2004-01-28 JP JP2004019430A patent/JP2005211190A/ja active Pending
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