JP2005211096A - 電子走査式超音波検査装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 超音波トランスデューサを構成する各超音波振動子からの配線数を少なくして、超音波トランスデューサをコンパクト化でき、しかもケーブルの細径化を可能にする。
【解決手段】 最初の超音波振動子から16番目の超音波振動子までを第1の単位ユニットとし、また17番目の超音波振動子から32番目の超音波振動子までを第2の単位ユニットとなし、それぞれ第1と第17,第2と第18,第3と第19の超音波振動子というように、順次第1の単位ユニットを構成する超音波振動子と、第2の単位ユニットを構成する同順位の超音波振動子との個別電極からの配線を短絡させて1本化して、個別電極に接続される配線の数を超音波振動子の数の半分にし、共通電極は、第1,第2の単位ユニットにつき、先頭の2個の超音波振動子は前群共通電極とし、残りを後群共通電極とする。
【選択図】 図2
【解決手段】 最初の超音波振動子から16番目の超音波振動子までを第1の単位ユニットとし、また17番目の超音波振動子から32番目の超音波振動子までを第2の単位ユニットとなし、それぞれ第1と第17,第2と第18,第3と第19の超音波振動子というように、順次第1の単位ユニットを構成する超音波振動子と、第2の単位ユニットを構成する同順位の超音波振動子との個別電極からの配線を短絡させて1本化して、個別電極に接続される配線の数を超音波振動子の数の半分にし、共通電極は、第1,第2の単位ユニットにつき、先頭の2個の超音波振動子は前群共通電極とし、残りを後群共通電極とする。
【選択図】 図2
Description
本発明は、被験者の体内組織の状態等を検査するための超音波検査装置に関するものであり、特に多数の超音波振動子を配列して、相隣接する複数の超音波振動子を同時に若しくは所定の時間遅れをもって駆動するようにした電子走査式超音波検査装置に関するものである。
被験者の体内組織の検査及び診断を行なうために超音波検査装置が用いられる。超音波検査装置は、超音波振動子から体内に向けて超音波パルスを送信して、その反射エコーを受信して、所定の信号処理を行なうことによって、体内組織の状態を超音波断層像として取得するものである。超音波断層像は所定の範囲にわたるものであり、このために超音波走査を行なう。この超音波走査を行なう方式としては、機械走査式と電子走査式とが知られている。
電子走査式の超音波検査装置は、その超音波トランスデューサとして、所定の方向(ライン状,円弧状,円筒面形状,平面マトリックス状等)に配列した多数の超音波振動子から構成され、これら各超音波振動子を順次駆動することによって、所定の範囲にわたって超音波走査が行なわれる。また、体内に向けて送信される超音波パルスに所定のビーム径を持たせ、また所定の位置に焦点を合わせるため等といった目的で、相隣接する超音波振動子から同時に若しくは所定の時間遅れを持たせて超音波パルスを送信するように駆動することができるようになっている。
ところで、前述したように、超音波トランスデューサを多数の超音波振動子で構成すると、その分だけ配線の数も多くなり、このために構成が複雑になるだけでなく、配線を束ねたケーブルが太径化することになる。しかも、超音波検査を体表皮から行なう場合はともかく、挿入部の先端に超音波トランスデューサを設けて、この挿入部を被験者の体腔内に挿入して超音波検査を行なうように構成した超音波検査装置にあっては、ケーブルが太径化することは、被験者の体内への挿入操作性が悪くなるだけでなく、検査を受ける被験者にとって極めて大きな苦痛が強いられるおそれがある。
ところで、多数配列した超音波振動子のうち、同時に若しくは所定の時間遅れをもって駆動されるように関連付けられている超音波振動子(以下、同時作動の超音波振動子という)以外の超音波振動子を組として、これらの組に共通の配線を接続することによって、配線本数を少なくする構成としたものが特許文献1において提案されている。即ち、この特許文献1では、多数配列した超音波振動子に配線を接続するに当って、それぞれスイッチング素子を介して配線と接続すると共に、複数個おきの、具体的には8個おき、16個おきの超音波振動子の信号ラインを短絡させるように構成している。
特開2003−319938号公報
ところで、前述した公知技術によると、配線の数は少なくなるものの、個別にスイッチング素子を接続しなければならないことから、その分だけ超音波トランスデューサの構成が複雑になり、かつ大型化することになる。前述したように、体腔内に挿入されるタイプの超音波検査装置にあっては、超音波トランスデューサが大型化することは、挿入部の先端部分が大きく膨出することになる結果、やはり被験者への挿入操作性が悪くなるという問題点を回避することはできない。
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであって、超音波トランスデューサを構成する各超音波振動子からの配線数を少なくして、超音波トランスデューサをコンパクト化でき、しかもケーブルの細径化を可能にすることにある。
従って、本発明の主要な特徴としては、所定の方向に配列した超音波振動子からなる超音波トランスデューサを有し、この超音波トランスデューサを構成する相隣接する複数の超音波振動子を同時または所定の時間遅れをもって駆動するようにした電子走査式超音波検査装置であって、前記超音波トランスデューサを、その超音波振動子の配列方向に向けて並んだ複数の超音波振動子により複数の単位ユニットに分けるようになし、前記各超音波振動子には、超音波の送受信を行なう信号線が接続される個別電極と、または複数の超音波振動子につき共通となる共通電極とが設けられており、前記各個別電極に接続した信号線は、異なる単位ユニットを構成する超音波振動子からの信号線を複数短絡させて、同一のケーブルに接続される構成としたことをその特徴とするものである。
以上のように構成した結果、単位ユニットを2組とすれば、超音波トランスデューサを構成する個別電極数の半分のケーブルを設ければ良く、また3組,4組の単位ユニットとすれば1/3,1/4の本数のケーブルとすることができる。即ち、1つの単位ユニットにおける共通電極をON状態とし、他の単位ユニットを構成する共通電極をOFF状態とすることによって、同時に若しくは所定の時間遅れをもって駆動される、つまり同時作動の複数の超音波振動子だけを駆動することができ、それらと短絡している他の単位ユニットを構成する超音波振動子は駆動されない。ただし、前後の単位ユニット間の移行部に配置されている複数の振動子を同時作動させる場合には、同時に2つの共通電極をON状態としなければならないことから、目的とする超音波振動子以外も同時に駆動されてしまうことになる。従って、単位ユニット間の移行部跨ぐ超音波振動子の同時作動は行なわずに、次の単位ユニットに移行させ、この間の超音波信号については、信号処理によって前後の信号に基づいて補間処理を行なうようにすることができる。同時若しくは所定の時間遅れをもって駆動される超音波振動子の数が2であれば、1本の信号ラインのみを補間すれば良いことから、ほぼ正確な補間を行なえる。
ただし、同時若しくは所定の時間遅れをもって駆動される超音波振動子の数が多い場合や、より正確な超音波画像を取得し、かつ信号処理を容易にするためには、単位ユニット間の移行部についても、飛びなく駆動できるようにする。このためには、各単位ユニットを構成する超音波振動子に接続した共通電極のうち、1または複数の超音波振動子に接続される共通電極をそれぞれ前群、後群共通電極に分けて、各単位ユニットの各前群及び後群共通電極からの配線に各々独立のスイッチング手段を接続するように構成する。従って、単位ユニット間の移行部となる複数の超音波振動子を駆動する際には、前段の単位ユニットを構成する後群共通電極と、後段の単位ユニットにおける前群共通電極とを作動状態とすれば良い。
そして、本発明のより具体的な構成としては、所定の方向に配列した超音波振動子からなる超音波トランスデューサを有し、この超音波トランスデューサを構成する相隣接する複数の超音波振動子を同時または所定の時間遅れをもって駆動するようにした電子走査式超音波検査装置であって、前記超音波トランスデューサを、その超音波振動子の配列方向に向けて並んだ複数の超音波振動子により複数の単位ユニットに分けるようになし、前記各超音波振動子には、超音波の送受信を行なう信号線が接続される個別電極と、1または複数の超音波振動子につき共通となる共通電極とを形成し、前記個別電極に接続した信号線は、各単位ユニットを構成する超音波振動子の配列における同順位の個別電極に接続した信号線が短絡されて、同一のケーブルに接続されており、前記共通電極は、前記単位ユニット毎に分割したものからなり、かつ各単位ユニットを構成する超音波振動子のうち、先頭側における前記同時または所定の時間遅れをもって送受信される超音波振動子の数より1個少ない数以上の超音波振動子に共通の前群共通電極を形成し、この前群共通電極以外の共通電極を後群共通電極となし、これら各単位ユニットにおける前群及び後群に接続した配線には各々独立のスイッチング手段によりON,OFFさせるように構成する。
例えば32個の超音波振動子を一列に配列した場合で、同時作動の超音波振動子の数を3とした場合について説明する。この場合、最初の超音波振動子から16番目の超音波振動子までを第1の単位ユニットとし、また17番目の超音波振動子から32番目の超音波振動子までを第2の単位ユニットとなし、それぞれ第1と第17,第2と第18,第3と第19の超音波振動子というように、順次第1の単位ユニットを構成する超音波振動子と、第2の単位ユニットを構成する同順位の超音波振動子との個別電極からの配線を短絡させて1本化することによって、個別電極に接続される配線の数を超音波振動子の数の半分にすることができる。一方、共通電極については、第1,第2の単位ユニットについて、先頭の2個の超音波振動子を独立したものとして前群共通電極とする。また、残りの超音波振動子を後群共通電極とする。そして、これら前群,後群共通電極からの配線はスイッチング素子によりON,OFF可能な構成とする。ここで、スイッチング素子は超音波振動子の近傍に配置する必要はなく、制御装置側に設けることができる。そして、第1の単位ユニットを構成している超音波振動子を駆動する際に、第1の単位ユニットの前群及び後群共通電極をON状態とし、他のスイッチング素子、つまり第2の単位ユニットを構成する前群,後群共通電極はOFFの状態とする。次に、第1の単位ユニットにおける最後の超音波振動子と第2の単位ユニットを構成する最初の超音波振動子とを同時作動させる場合には、第1の単位ユニットにおける前群共通電極はOFF,第1の単位ユニットにおける後群共通電極と第2の単位ユニットを構成する後群共通電極をON状態とし、かつ後群共通電極をOFFとする。さらに、第2の単位ユニットにおける超音波振動子を作動させる際には、この第2の単位ユニットにおける前群及び後群共通電極をON状態とし、第1の単位ユニットにおける前群及び後群共通電極をOFFの状態にする。
ここで、1本のケーブルに短絡状態にして接続される個別電極は、異なる単位ユニットにおいて、必ずしも同順位のものとしなければならないものではなく、要は同時に作動する可能性のない超音波振動子を短絡させる。また、単位ユニットの数は2以上であれば、3ユニット、4ユニット構成とすることもできる。さらに、同時作動される超音波振動子の数は、同時作動する超音波振動子の数に依存し、同時作動する超音波振動子の数より2以上少ない数を群とした共通電極とすることはできない。ただし、それ以上の数であれば、例えば前群と後群とを等分の数の超音波振動子の共通電極とすることもできる。ここで、2個の超音波振動子を同時に作動させるように構成した場合には、各々の単位ユニットにおける前群共通電極はそれぞれ1個の超音波振動子に接続され、残りは後群共通電極となる。そして、1個の超音波振動子に接続された前群共通電極は、厳密に言えば共通電極ではない。しかしながら、その機能としては、後群共通電極と同じ機能を発揮するものであり、従って機能上から見て1個の超音波振動子の電極であっても共通電極である。
本発明は、以上のように構成することによって、格別超音波トランスデューサを大型化することなく、それに接続される配線の数を著しく少なくすることができる。
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。まず、図1に本発明による超音波検査装置を超音波内視鏡に組み込んだ状態で、この超音波内視鏡の挿入部の先端部分を示す。なお、本発明の超音波検査装置は、この超音波内視鏡に組み込まれるものに限定されるのではなく、体腔内に挿入され、また体表皮から体内の組織状態を検査乃至診断するための装置として一般的に適用できるものである。
図1において、1は体腔内への挿入部であり、この挿入部1における先端部1aには、先端側に超音波トランスデューサ2が装着され、またこの超音波トランスデューサ2の配設位置より基端側に形成して斜面部に照明窓3及び観察窓4からなる内視鏡観察機構が設置されている。さらに、超音波トランスデューサ2からなる超音波観測機構と内視鏡観察機構との間の位置には、穿刺処置具を含む各種の処置具を導出させるための処置具導出口5が開口している。
超音波トランスデューサ2は先端部1aにおいて、基端側から先端側に向けて多数の超音波振動子Tを配列したものから構成される。そして、図示したものにあっては、この超音波トランスデューサ2は先端部1aにおいて、凸湾曲形状に配列されており、従ってコンベックス超音波電子走査を行なうのに適した構造となっている。なお、超音波トランスデューサを構成する各超音波振動子の配列方向は、これだけでなく、例えば直線状、円筒状に形成することもでき、また平面若しくは曲面形状で、X,Y方向にマトリックス状に超音波振動子を配列したものであっても良い。
前述したように、超音波トランスデューサ2は超音波振動子Tを多数配列したものから構成されているが、例えば図2に示したように、超音波振動子Tを32個配列したものとする。一般に、超音波振動子Tには、その一面側に電極Sが、他面側には電極Dが設けられている。そして、電極Sに所定の電圧を印加すると共に、他方の電極Dをアース電位に保つことによって、超音波パルスが送信され、体内組織の断層部からの反射エコーが受信される。従って、多数並べた超音波振動子Tは、その電極Sには個別的に配線し、他方の電極Dは共通の電極として、1本の配線を接続すれば良い。そして、ある範囲を超音波検査して、モニタ画面に鮮明で解像度の高い超音波画像を取得するためには、超音波振動子Tの数をできるだけ多くする必要がある。
しかしながら、超音波振動子Tからの配線は挿入部1の内部を通って超音波観測装置にまで延在されるものであることから、また特に超音波内視鏡として構成した場合には、内視鏡観察機構として固体撮像素子が組み込まれ、この固体撮像素子からの配線も挿入部1の内部に位置させることから、微弱電波である超音波受信信号を伝送する際に、ノイズの影響を最小限に抑制するために、配線を完全にシールドしなければならない。個別電極Sは、通常、同軸ケーブルから構成され、またこれらのケーブルはシールドされなければならないことから、挿入部1の内部における超音波トランスデューサ2からの配線ケーブルの占有率が高くなる。
そこで、本発明では、挿入部1の細径化を図ると共に、超音波トランスデューサ2を構成する超音波振動子Tの数をできるだけ多くするように構成している。
図2に例示した超音波トランスデューサ2においては、32個からなる超音波振動子Tを有する構成としているが、これら超音波振動子Tには、それぞれT1〜T32の符号が与えられ、また各超音波振動子T1〜T32に接続した個別電極SにもそれぞれS1〜S32が与えられている。これに対して、共通電極Dは、第1の単位ユニットを構成する超音波振動子T1,T2に接続した第1の単位ユニットにおける前群共通電極D1とし、超音波振動子T3〜T16までの共通電極を第1の単位ユニットにおける後群共通電極D2とする。また、第2の単位ユニットである超音波振動子T17,T18は第2の単位ユニットにおける前群共通電極D3、超音波振動子T19〜T32を第2の単位ユニットにおける後群共通電極D4とする。
ここで、図3に超音波トランスデューサ2の構成を示す。超音波トランスデューサ2は、超音波振動子Tを有するが、超音波振動子Tは32個配列されているが、この32個からなる超音波振動子Tの配列方向は、図3の紙面と直交する方向となっている。また、超音波振動子Tの一側面には音響整合層M及び音響レンズLが積層されており、反対面側にはバッキング材Bが積層された多重積層構造となっている。超音波振動子Tは32個に分割されているが、音響整合層M,音響レンズL及びバッキング材Bは全ての超音波振動子T1〜T32に共通のものとなっている。
また、図4に超音波トランスデューサ2に装着されるフレキシブル基板6の一つの構成例を示す。この図から明らかなように、フレキシブル基板6には各個別電極Sに接続される配線パターンが示されている。そして、この配線パターンには接点C1〜C16が設けられ、個別電極S1とS17,S2とS18,S3とS19,S4とS20というように、個別電極用配線7のパターンが形成されている。これによって、接点C1〜C16には、個別電極S1〜S16と個別電極S17〜S32とからの配線が順次短絡状態にして接続されている。フレキシブル基板6は中間部が接点形成部6aで、その両端部の所定の幅分が超音波トランスデューサ2への接続部6b,6cとなっている。そして、このフレキシブル基板6は、図3に示したように折り曲げて、超音波トランスデューサ2のバッキング材Bを囲繞するように装着されており、接続部6bは各超音波振動子T1〜T16の各個別電極S1〜S16に電気的に接続され、また接続部6cも各超音波振動子T17〜T32の個別電極S17〜S32に電気的に接続されるようにして貼り付けられる。また、接点形成部6aはバッキング材Bの側面から裏面側に回り込んでおり、接点C1〜C16はバッキング材Bと反対側に露出している。従って、図3から明らかなように、超音波トランスデューサ2の裏面側において、これら各接点C1〜C16のそれぞれに個別電極用ケーブル8の芯線8aが接続されている。
フレキシブル基板6の配線パターンを前述した構成となし、もって個別電極用ケーブル8を導電線7の本数に対して半分の本数、つまり16本としている。従って、2本の導電線7が1本の個別電極用ケーブル8に接続されており、これら配線7と個別電極用ケーブル8とのペアリングは、個別電極S1とT17,T2とT18,T3とT19の順となっており、これによって超音波振動子T1〜T16を第1の単位ユニットとし、また超音波振動子T17〜T32を第2の単位ユニットとして、これら第1,第2の単位ユニットを構成する同順位の超音波振動子における個別電極がペアリングされることになる。
一方、共通電極D1〜D4については、フレキシブル基板6に接続するか、またはフレキシブル基板6とは独立の共通電極用配線9に接続するように構成する。そして、挿入部1内においては、これらの共通電極用配線9をそれぞれ独立したケーブルとして延在させることができる。ただし、図5に示したように、個別電極用ケーブル8を同軸ケーブルで構成されている場合には、その芯線8aがそれぞれ2本の配線7と接続されているが、絶縁層8bを介して、被覆部8cとの間に設けられる編組線8dを共通電極D1〜D4の伝送路として利用することができる。この場合には、各個別電極用ケーブル8のうち、4本の同軸ケーブルの編組線8dに共通電極D1〜D4からの共通電極用配線9を接続するように構成することもできる。そして、この場合、残りの28本の個別電極用ケーブル8は4組に分けて、それぞれの編組線8d同士を導通させるように構成することができる。具体的には、図2において、上部側における1番目と2番目との2本の個別電極用ケーブル8のいずれかの編組線8dを共通電極D1と接続すると共に、両個別電極用ケーブル8の編組線8d間を導通させ、また3番目から8番目のいずれかの個別電極用ケーブル8の編組線8dを共通電極D2に接続すると共に、これら各個別電極用ケーブル8の編組線8d同士を導通させる。また、9番目と10番目の個別電極用ケーブル8のいずれかの編組線8dを共通電極D3に接続し、かつそれらの編組線8d同士を導通させ、さらに11番目から16番目の個別電極用ケーブル8のいずれかの編組線8dを共通電極D4に接続すると共に、各編組線8d同士を導通させるように構成する。
さらに、前述した16本の個別電極用ケーブル8を(共通電極用配線9を独立に設けている場合は、それら4本の共通電極用配線9と共に)は、挿入部1の内部から、この挿入部1に接続した図示しないコードに延在され、超音波観測装置10に着脱可能に接続されるコネクタ1bに接続されている。
図2に示されているように、超音波観測装置10は送受信回路11を備えており、この送受信回路11には送信側と受信側とに切り換える切換器12を備えており、また送信側には遅延回路13が接続されている。この遅延回路13に駆動パルスが供給されると、3個の超音波振動子が同時作動により駆動されるようになっており、これら3個の超音波振動子に供給される駆動パルスは、例えば図6に示したように、連続的に時間遅れを持たせることによって、超音波パルスの指向性を変えたり、またビームパターンを制御したりすることができるようになっている。なお、同時作動する3個の超音波振動子を同時に駆動しても、また中間の超音波振動子に対してその前後の超音波振動子の送信タイミングをずらせるように構成することもできる。
一方、共通電極D1〜D4からの配線9は、それぞれスイッチング素子14が接続されており、スイッチング素子14がON状態であり、かつ個別電極用ケーブル8を介して超音波振動子に駆動パルスが送信されたときに、当該超音波振動子から超音波が送信される。一方、超音波振動子に駆動パルスが送信されても、スイッチング素子14がOFFの状態であれば、その超音波振動子から超音波が送信されない。
以上のように構成される超音波トランスデューサ2を用いることによって、以下に示すような電子超音波走査を行なうことができるようになる。そして、超音波走査を行なうに当って、連続する3個の超音波振動子を同時に若しくは少なくとも1つの超音波振動子を遅延させるようにして作動させるようにする。
まず、32個からなる超音波振動子のうち、最初に超音波振動子T1〜T3を作動させる。このために、第1の単位ユニットを構成する前群共通電極D1と、後群共通電極D2とのそれぞれに接続されている共通電極用配線9に設けたスイッチング素子14をONの状態とし、第2の単位ユニットを構成する前群共通電極D3及び後群共通電極D4への配線9はOFFの状態とする。そして、個別電極S1〜S3から駆動信号を超音波振動子T1〜T3に印加する。これによって、超音波振動子T1〜T3から超音波が送信される。ただし、これら超音波振動子T1〜T3の個別電極S1〜S3に接続した個別電極用ケーブル8は、個別電極S17〜S19にも接続されているが、前群共通電極D3及び後群共通電極D4はOFFの状態となっているので、第2の単位ユニットを構成する超音波振動子T17〜T19から超音波が送信されることはない。
超音波振動子T1〜T3の送受信が終了すると、超音波振動子T2〜T4、超音波振動子T3〜T5の順に送受信が行なわれる。そして、超音波振動子T14〜T16の送受信が終了すると、第1の単位ユニットにおける前群共通電極D1からの共通電極用配線9のスイッチング素子14をOFFの状態に、また後群共通電極D2からの共通電極用配線9のスイッチング素子14をONの状態に保ち、かつ第2の単位ユニットにおける前群共通電極D3をONの状態とし、後群共通電極D4はOFFの状態に保つ。この状態で、個別電極S15〜S17に駆動信号を伝送することにより、超音波振動子T15〜T17が駆動される。つまり、第1の単位ユニットから第2の単位ユニットへの移行時には、第1の単位ユニットにおける後群共通電極D2と第2の単位ユニットにおける前群共通電極D3とをONの状態とする。従って、個別電極S15は個別電極S31と、個別電極S16は個別電極S32と、また個別電極S17は個別電極S1と短絡しているが、超音波振動子T1,T31及びT32における共通電極D1,D4はOFFの状態になっているので、これらの超音波振動子からは超音波が送信されることはない。そして、超音波振動子T16〜T18を駆動する場合も同様である。その後、第2の単位ユニットを構成する超音波振動子T16〜T18を駆動する際は、第2の単位ユニットを構成する前群共通電極D3及び後群共通電極D4からの共通電極用配線9におけるスイッチング素子14をONの状態に、また第1の単位ユニットにおける前群共通電極D1及び後群共通電極D2をOFFの状態とすることによって、超音波振動子T16〜T18以外の超音波振動子が駆動されることはない。
以上のように、超音波トランスデューサ2として、32個の超音波振動子から構成されているにも拘わらず、挿入部1の内部に挿通される個別電極用ケーブル8の数をその半分の16本で構成することができることから、挿入部1の細径化を図ることができるようになる。また、共通電極Dを4つに分割した結果、これらの共通電極Dに接続される共通電極用配線9の本数は従来技術のものより3本増えることになるが、それでも挿入部1の内部に挿通されるケーブルの総数を著しく少なくすることができる。また、共通電極D側の配線として個別電極用ケーブル8の編組線8dを利用する構成とすれば、16本のケーブルを設けるだけとなる。そして、これら16本のケーブルを纏めて一本化したコードとすることにより嵩張らないようにし、このコードをシールドして挿入部1内に挿入される。
なお、前述した構成において、連続する3個の超音波振動子を同時に作動させるようにしたが、例えば2個の超音波振動子を同時に作動させる場合にも適用でき、またこの場合には第1,第2の単位ユニットを構成する前群共通電極は1個の超音波振動子に装着されるものとすることもできる。このように、各単位ユニットを構成する複数の超音波振動子における前群及び後群の各共通電極は、同時に作動する超音波振動子の数より1少ない数以上の超音波振動子、例えば5個の超音波振動子を同時に作動させる構成とした場合には、4個以上の超音波振動子の共通電極とする必要があるが、この条件を満たしている限り、任意の個数の各共通電極とすることができる。従って、図7に示したように、第1,第2の単位ユニットを構成する各々16個の超音波振動子のうち、前群及び後群の各共通電極は8個の超音波振動子の共通電極とする構成とすれば、単一の超音波振動子を順次駆動する場合から、所望の数の超音波振動子を同時に作動させる場合までに対処することができる。さらに、超音波振動子の単位ユニットの数は3以上としても良い。そして、この場合には、個別電極用ケーブル8には単位ユニットの数に相当する個別電極を接続するように構成する。
1 挿入部
2,21,22 超音波トランスデューサ
7 個別電極用配線
8 個別電極用ケーブル
9 共通電極用配線
20 超音波内視鏡
T,T1〜T32 超音波振動子
S,S1〜S32 個別電極
D 共通電極
D1,D3 前群共通電極
D2,D4 後群共通電極
2,21,22 超音波トランスデューサ
7 個別電極用配線
8 個別電極用ケーブル
9 共通電極用配線
20 超音波内視鏡
T,T1〜T32 超音波振動子
S,S1〜S32 個別電極
D 共通電極
D1,D3 前群共通電極
D2,D4 後群共通電極
Claims (3)
- 所定の方向に配列した超音波振動子からなる超音波トランスデューサを有し、この超音波トランスデューサを構成する相隣接する複数の超音波振動子を同時または所定の時間遅れをもって駆動するようにした電子走査式超音波検査装置において、
前記超音波トランスデューサを、その超音波振動子の配列方向に向けて並んだ複数の超音波振動子により複数の単位ユニットに分けるようになし、
前記各超音波振動子には、超音波の送受信を行なう信号線が接続される個別電極と、1または複数の超音波振動子につき共通となる共通電極とが設けられており、
前記各個別電極に接続した信号線は、異なる単位ユニットを構成する超音波振動子からの信号線を複数短絡させて、同一のケーブルに接続される
構成としたことを特徴とする電子走査式超音波検査装置。 - 前記各単位ユニットを構成する超音波振動子に接続した共通電極のうち、1または複数の超音波振動子に接続される共通電極をそれぞれ前群及び後群の各共通電極に分けて、各単位ユニットの前群及び後群の共通電極からの配線に各々独立のスイッチング手段を接続する構成としたことを特徴とする請求項1記載の電子走査式超音波検査装置。
- 所定の方向に配列した超音波振動子からなる超音波トランスデューサを有し、この超音波トランスデューサを構成する相隣接する複数の超音波振動子を同時または所定の時間遅れをもって駆動するようにした電子走査式超音波検査装置において、
前記超音波トランスデューサを、その超音波振動子の配列方向に向けて並んだ複数の超音波振動子により複数の単位ユニットに分けるようになし、
前記各超音波振動子には、超音波の送受信を行なう信号線が接続される個別電極と、1または複数の超音波振動子につき共通となる共通電極とを形成し、
前記個別電極に接続した信号線は、各単位ユニットを構成する超音波振動子の配列における同順位の個別電極に接続した信号線が短絡されて、同一のケーブルに接続されており、
前記共通電極は、前記単位ユニット毎に分割したものからなり、かつ各単位ユニットを構成する超音波振動子のうち、先頭側における前記同時または所定の時間遅れをもって送受信される超音波振動子の数より1少ない数以上の超音波振動子に共通の前群及び後群の各共通電極となし、
これら各単位ユニットにおける前群及び後群の共通電極に接続した配線には各々独立のスイッチング手段を設ける
構成としたことを特徴とする電子走査式超音波検査装置。
Priority Applications (3)
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JP2004017849A JP2005211096A (ja) | 2004-01-27 | 2004-01-27 | 電子走査式超音波検査装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018110741A (ja) * | 2017-01-12 | 2018-07-19 | 富士フイルム株式会社 | 超音波内視鏡 |
JP2022044908A (ja) * | 2020-09-08 | 2022-03-18 | 富士フイルム株式会社 | 超音波内視鏡 |
-
2004
- 2004-01-27 JP JP2004017849A patent/JP2005211096A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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