JP2005210872A - 光誘起磁性駆動型アクチュエータ - Google Patents

光誘起磁性駆動型アクチュエータ Download PDF

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忠彦 進士
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Abstract

【課題】 光照射により高速で所要の駆動力を発生し、高速で応答するアクチュエータを提供する。
【解決手段】 (a)強磁性体、(b)強磁性体に対し変位する変位部材、(c)変位部材に接合した光誘起磁性半導体、及び、(c)光誘起磁性半導体に光を照射する光照射器、からなることを特徴とする光誘起磁性駆動型アクチュエータ。
【選択図】 図3

Description

本発明は、光誘起磁性材料の磁気特性を駆動源とする光誘起磁性駆動型アクチュエータに関する。
従来、物体の位置決めや機器の操作を行う手段として、電磁力、静電気力、形状記憶合金、バイメタル、圧電素子等を駆動源とするアクチュエータが多用されているが、これらアクチュエータは配線を必須とし、この配線がアクチュエータの性能や、動作を拘束する場合がある。
そこで、近年、光マイクロメカトロニクスや光マイクロマシンの分野では、光照射により駆動力を発生させ、ワイヤレスで物体の位置決めや機器の操作を行う研究開発が進められている(非特許文献1及び2、参照)。
光照射により駆動力を得る方式としては、例えば、異なる線膨張係数をもつ材料を貼り合せた板状素子(バイモルフ)をレーザで加熱し、熱で生起するたわみ(変位)を駆動源とする光・熱変換方式が知られている。
しかし、上記方式は、レーザ照射後、所定のたわみ(変位)を生起し駆動に至るまでの応答速度が、物体の熱容量や伝熱係数により拘束されるので、高速応答を必要とする機器を駆動する駆動機構には適用し難い。
また、レーザの放射圧を利用して駆動力を得る光放射圧方式が知られていて、近年、主に、生体細胞をワイヤレスで遠隔操作する医療機器への応用が研究されている。しかし、この方式は、放射圧で発生する駆動力が、レーザパワーに対して非常に小さいという欠点を抱えている。
したがって、光マイクロメカトロニクスや光マイクロマシンの分野においては、所要の駆動力のもとで、高速で応答するアクチュエータが求められている。
光マイクロメカトロニクス(共立出版(1999)) 光マイクロマシン(オーム社(2002)) J.Appl.Phys.87(2000)、S.Haneda,et al.、p6445
本発明は、上記要求に鑑み、光照射により高速で所要の駆動力を発生し、高速で応答するアクチュエータを提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決するため、まず、光照射により高速で所要の駆動力を発生する駆動機構について研究した。
本発明者は、上記駆動力を得るための駆動源として、半導体スピントロニクスの分野で活発に研究されている光誘起磁性半導体、なかでも、極低温のみならず室温でも、光照射により、ナノセカンド以下の高速で可逆的に磁化するGaAs−Fe複合構造磁性半導体(非特許文献3、参照)の光誘起磁気特性に着目した。
そして、光照射による上記複合構造磁性半導体の可逆的な磁気変化と他の磁気との相互作用で生じる力を、アクチュエータを駆動する駆動力として利用できることを見出した。
本発明は、上記知見に基づいて構成されたアクチュエータであって、その要旨は以下のとおりである。
(1)(a)強磁性体、
(b)強磁性体に対し変位する変位部材、
(c)変位部材に接合した光誘起磁性半導体、及び、
(c)光誘起磁性半導体に光を照射する光照射器、
からなることを特徴とする光誘起磁性駆動型アクチュエータ。
(2)前記変位部材が可撓性の部材であり、かつ、該部材の一端部が固定されていることを特徴とする前記(1)に記載の光誘起磁性駆動型アクチュエータ。
(3)前記光誘起磁性半導体を、変位部材の強磁性体と反対側の面に接合したことを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の光誘起磁性駆動型アクチュエータ。
(4)前記光誘起磁性半導体を、変位部材の強磁性体側の面に接合したことを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の光誘起磁性駆動型アクチュエータ。
(5)前記変位部材と強磁性体における対向面に導電性膜を配置したことを特徴とする前記(3)に記載の光誘起磁性駆動型アクチュエータ。
(6)前記光誘起磁性半導体と強磁性体における対向面に導電性膜を配置したことを特徴とする前記(4)に記載の光誘起磁性駆動型アクチュエータ。
(7)前記光誘起磁性半導体又は変位部材の端部の面に光学機器を配置したことを特徴とする前記(3)又は(4)に記載の光誘起磁性駆動型アクチュエータ。
(8)前記光誘起磁性半導体を変位部材の端部に接合したことを特徴とする前記(2)に記載の光誘起磁性駆動型アクチュエータ。
(9)前記光誘起磁性半導体と強磁性体における対向面に導電性膜を配置したことを特徴とする前記(8)に記載の光誘起磁性駆動型アクチュエータ。
(10)前記強磁性体が永久磁石であることを特徴とする前記(1)〜(9)のいずれかに記載の光誘起磁性駆動型アクチュエータ。
(11)前記変位部材が、Si、GaAs、又は、GaAs−Feなどの光誘起磁性半導体からなることを特徴とする前記(1)〜(10)のいずれかに記載の光誘起磁性駆動型アクチュエータ。
(12)前記光誘起磁性半導体が、基板上に成膜したGaAs−Fe複合構造磁性半導体であることを特徴とする前記(1)〜(11)のいずれかに記載の光誘起磁性駆動型アクチュエータ。
(13)前記光がレーザ光であることを特徴とする前記(1)〜(12)のいずれかに記載の光誘起磁性駆動型アクチュエータ。
(14)前記光照射器が、強度制御機構及び/又は波長制御機構を備えていることを特徴とする前記(1)〜(13)のいずれかに記載の光誘起磁性駆動型アクチュエータ。
(15)前記光照射器が、パルス幅制御機構を備えていることを特徴とする前記(14)に記載の光誘起磁性駆動型アクチュエータ。
本発明は、光照射に高速で反応して生じる磁気を駆動源としているので、ワイヤレスで、物体の位置決めや機器の操作を、光照射に応答して迅速、正確に行うことができる。
本発明について、以下、図面に基づいて詳細に説明する。光誘起磁性半導体の中で代表的なGaAs−Fe複合構造磁性半導体を例にとり説明する。
GaAs−Fe複合構造磁性半導体は、通常、分子線エピタキシーによって、GaAs(001)基板上に薄膜として形成される。図1に、一例として、厚さ350μmのGaAs(001)基板2上に、厚さ40nmの薄膜として形成されたGaAs−Fe複合構造磁性半導体を示す。
常温で、外部磁場を印加した状況において、GaAs−Fe複合構造磁性半導体に、図1に示すように、レーザ照射装置1からレーザ光1aを照射すると、上記磁性半導体の磁化が瞬時に増加し、照射を止めると磁化が減少する。
図2に、300K(常温)で、GaAs−Fe複合構造磁性半導体の表面に、レーザ光(λ=692nm、P=7mW/cm2)を照射した時の磁化誘起現象を示す。
そして、GaAs−Fe複合構造磁性半導体には、上記磁化誘起現象と外部磁界との相互作用により、下記の力Fが作用する。
F=μ0χGaAs-FeV(GaAs-Fe)(dH/dz)HdV
μ0 :真空の透磁率
χGaAs-Fe :GaAs−Feの磁化率(光OFF状態で0.0013、光ON状態で0.0031)
V(GaAs-Fe):GaAs−Fe層の体積
H :Z方向の磁場
ここで、外部磁場を、GaAs−Fe複合構造磁性半導体の近傍に置いた永久磁石で印加すると、上記磁化誘起現象と永久磁石の磁気との相互作用により、GaAs−Fe複合構造磁性半導体に、上記力Fが磁気的吸引力として作用し該磁性半導体を変位させる。このことが、本発明における駆動原理である。
本発明者は、上記駆動原理に従い実際にアクチュエータを駆動できることを確認するため、図3に示す片持ち梁構造のマイクロアクチュエータを試作した。そして、実際に、上記力F(磁気的吸引力)により、GaAs−Fe複合構造磁性半導体を、変位させ、永久磁石に引き付けることができることを確認した。詳細は、以下のとおりである。
図3に示すように、GaAs基板2(厚さ60μm)の上に、分子線エピタキシーによりGaAs−Fe薄膜3(厚さ40nmのGaAs−Fe複合構造磁性半導体)を形成した半導体チップ4(1.3mm×1.7mm×60μm)を、Si基板をエッチングして作製した片持ち梁5(幅0.5mm、厚さ2.1μmで、一端が固定部材7に固定されている。)の先端に接着剤で接合し、全長4.3mmの変位測定試験片を作製し、これを、永久磁石6で形成する磁束密度1.7T、磁場勾配4.0×108A/m2の磁場中に配置した。
GaAs−Fe薄膜3に、波長650mm、出力0.7mW、スポット径4mmのレーザ光を照射し、片持ち梁5の先端の変位を、波長650nm、分解能0.013μm、スポット径150μmの光ファイバー型センサー(PHILTEC D6−T)で測定した。
また、同様に、磁場外でも、レーザ光を照射し、レーザ光照射前後における片持ち梁5の先端の変位を測定した。
測定結果を図4に示す。図4(b)に、磁場中において、測定開始10秒後に10秒間、レーザ光をGaAs−Fe薄膜3に照射した時の片持ち梁5の変位を示す。この変位から、磁場中においては、レーザ光照射による誘起磁化と外部磁界との相互作用で、GaAs−Fe薄膜3に磁気的吸引力が作用し、片持ち梁5の先端が負方向(永久磁石に向かう方向)に約1.5μm変位していることが解かる。
また、図4(a)に、磁場外において、測定開始10秒後に10秒間、レーザ光をGaAs−Fe薄膜3に照射した時の片持ち梁5の変位を示す。磁場外では、片持ち梁5の先端が正方向(永久磁石から離れる方向)に約1.5μm変位している。
上記変位は、磁場中での変位と逆方向の変位であるが、これは、GaAs−Fe薄膜3の熱膨張率と片持ち梁5の熱膨張率が違うことから、GaAs−Fe薄膜3と片持ち梁5の接合部分がバイモルフ構造となり、レーザ光照射により発生した熱で該接合部分が変形したことによるものと考えられる。
磁場中でも、熱発生により、上記接合部分が変形するから、図4(b)に示す約1.5μmの負方向の変位は、熱発生による正方向の変位に打ち勝っての変位である。
このようにして、本発明者は、試作した片持ち梁構造のマイクロアクチュエータが、上記駆動原理に従い、実際に駆動することを確認した。
以上、GaAs−Fe複合構造磁性半導体を例にとり、本発明の駆動原理を説明したが、本発明で使用する光誘起磁性半導体は、光照射により所要の磁化率で磁化するものであればよく、GaAs−Fe複合構造磁性半導体に限定されるものではない。他の光誘起磁性半導体としては、(In,Mn)As/GaSb等を利用できる。
また、光誘起磁性半導体を接合する片持ち梁は、該接合が原因となるバイモルフ効果を抑制するため、熱膨張率が光誘起磁性半導体の熱膨張率と同じ材質の部材、光誘起磁性半導体自身、又は、その成長基板から作製したものが好ましい。
そして、本発明者は、上記確認結果に基づいて、各種態様のアクチュエータを発明した。図5〜7に、アクチュエータの態様を示す。
図5に、基板の上に光誘起磁性半導体を成膜した光誘起磁性体部材8の変位を、永久磁石6に対して垂直な方向の変位とする態様のアクチュエータである。光誘起磁性体部材8を、スペーサー10に設けたガイド9で案内し、光照射を中断した時、光誘起磁性体部材8が元の位置に戻るバネ機構など(図示なし)を備えれば、光照射と中断の繰り返しで、光誘起磁性体部材8を往復変位せしめることができる。
上記往復変位を、直接、機械的な切換機構に適用してもよいし、また、永久磁石6と光誘起磁性体部材8の対向する面に導電部材(図示なし)を設け、電気スイッチ機構に応用してもよい。
なお、図5では、レーザ光1aを永久磁石とは反対側に配置したレーザ光照射装置から照射する態様を示したが、光誘起磁性半導体膜が永久磁石6に向くように光誘起磁性体部材8を配置し、永久磁石側からレーザ光を照射してもよい。
その場合、大きめの永久磁石を用い、該磁石に貫通孔をあけ、該光貫通孔を通して、レーザ光を照射する態様でもよいし、幅狭の永久磁石を用い、該磁石の両側からレーザ光を照射する態様としてもよい。光誘起磁性半導体部材及びレーザ光照射装置の配置は、適用する機器に応じ適宜選択できる。
図6に、光誘起磁性半導体部材8の永久磁石側に導電性膜12を貼付け、また、永久磁石6の表面に同じく導電性膜12を貼付け、可撓性を有する光誘起磁性半導体部材8の一端を、絶縁部材11を介して永久磁石6の一端に固定した態様を示す。
図6に示す態様のアクチュエータにおいては、固定端の反対側は開放されているので、光誘起磁性半導体部材8にレーザ光1aを照射すると、光誘起磁性半導体部材が永久磁石側に撓み、開放端側の導電性膜が接触し、回路端子13の間が導通する。それ故、図6に示す態様のアクチュエータは、電気スイッチ機構として利用できる。
また、図6に示す態様のアクチュエータにおいて、光誘起磁性半導体膜が永久磁石6に向くように光誘起磁性体部材8を配置し、永久磁石側からレーザ光を照射してもよい。この場合、導電性膜を光誘起磁性半導体膜の上に形成する。
図7に、基本的には、図6に示す態様のアクチュエータと同じであるが、永久磁石6を光誘起磁性半導体部材8より短くし、光誘起磁性半導体部材8の開放端における永久磁石側の面に、鏡14を取り付けた態様のアクチュエータを示す。
レーザ光1aを光誘起磁性半導体部材8に照射し、該部材を永久磁石側に撓ませると、鏡14が角度θ分回転することになる。その結果、所定方向から鏡14に入射した入射光Iの反射光は、反射方向がR1からR2に変化する。
即ち、可撓性を有する光誘起磁性半導体部材8の撓み量を制御することで、反射光の方向を制御することができる。
なお、鏡14は、光誘起磁性半導体部材の開放端において、永久磁石と反対側の面に取り付けてもよい。図7に示す態様のアクチュエータは、光の方向を変えることができるので、光スイッチ機構として利用できる。
図7に示す態様のアクチュエータにおいては、鏡14に替え、他の光学機器、例えば、凸面鏡、凹面鏡及びプリズム等を取り付けてもよい。
このように、本発明の駆動原理を応用すれば、上記態様の他、各種の態様が考えられる。したがって、本発明は、図5〜7に示す態様のものに限定されるものではない。
アクチュエータの態様を幾つか説明したが、光誘起磁性半導体は光照射に対し高速で応答するから、アクチュエータを高速でかつ正確に駆動するためには、光誘起磁性半導体部材の変位を正確に制御する必要がある。
光照射により誘起される磁化率は、照射する光の強度に比例するから、光強度を正確に制御することにより、光誘起磁性半導体の変位量又は撓み量を正確に制御し、アクチュエータを高速で正確に駆動することができる。
また、光照射により誘起される磁化率の変化は、照射する光の波長に反比例する(長波長ほど磁化率の変化が小さい)から、光の波長を制御することにより、光誘起磁性半導体の変位量又は撓み量を制御することができる。
光を照射している間、光誘起磁性半導体部材の変位又は撓みは維持されるので、光照射時間を制御して、アクチュエータの駆動により達成される動作の継続時間を制御することができる。
光の強度、波長、さらに、照射時間は、アクチュエータの駆動態様又は動作に応じて、適宜選択できる。
また、照射する光は、連続波でもよく、パルス波でもよい。同様に、アクチュエータの駆動態様又は動作に応じて、適宜選択できる。
したがって、光照射器は、強度制御機構、波長制御機構、パルス幅制御機構、及び、照射時間制御機構の1又は2以上を備えているものが好ましい。
次に、本発明の実施例について説明するが、実施例の条件は、本発明の実施可能性及び効果を確認するために採用した一条件例であり、本発明は、この一条件例に限定されるものではない。本発明は、本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限りにおいて、種々の条件を採用し得るものである。
(実施例)
図3に示す構造のアクチュエータを作製した。各寸法は、Si片持ち梁の強度の関係から、GaAs基板の厚さを73μmとした他は、図3に示す寸法と同じである。
上記アクチュエータを、磁束密度1.7T、磁場勾配4.0×108A/m2の磁場中に配置し、GaAs−Fe薄膜に、波長650mm、出力0.7mW、スポット径4mmのレーザ光を照射し、照射前後における片持ち梁の先端の変位を、波長650nm、分解能0.013μm、スポット径150μmの光ファイバー型センサー(PHILTEC D6−T)を用いて測定した。
また、同様に、磁場外でも、レーザ光を照射し、レーザ光照射前後における片持ち梁の先端の変位を測定した。
磁場内外において、測定開始10秒後に10秒間、レーザ光をGaAs−Fe薄膜に照射した時の片持ち梁の変位を測定した結果を図8に示す。なお、変位信号は、センサー出力からノイズを除去するため、バンド幅1Hzのローパスフィルタを通過せしめた。
図から、磁場中においては、負方向(永久磁石に向かう方向)に約0.7μm変位していることが解かる。また、磁場外においては、正方向(永久磁石から離れる方向)に約2μm変位しているが、正方向の変位と負方向の変位に時間的なずれはないので、バイモルフ効果が生じても、片持ち梁は、該効果を打ち消して、光照射に高速で応答して変位していることがわかる。
本発明は、光照射に対し高速で応答可能であることも特徴とするものである。
前述したように、本発明は、光照射に高速で反応して生じる磁気を駆動源としているので、ワイヤレスで、物体の位置決めや機器の操作を、光照射に応答して迅速、正確に行うことができる。
したがって、本発明は、適確で迅速な機器操作を必要とする光通信機器、光情報処理装置、医療機器等に適用できる。
基板上に薄膜として形成されたGaAs−Fe複合構造磁性半導体を示す図である。 GaAs−Fe複合構造磁性半導体の磁化誘起現象を示す図である。 試作した片持ち梁構造のマイクロアクチュエータを示す図である。 レーザ光をGaAs−Fe複合構造磁性半導体に照射した時の片持ち梁の変位を示す図である。図4(a)は、磁場外における変位を示す図で、図4(b)は、磁場中における変位を示す図である。 本発明アクチュエータの一態様を示す図である。 本発明アクチュエータの別の態様を示す図である。 本発明アクチュエータのさらに別の態様を示す図である。 実施例において測定した磁場内外における片持ち梁の変位を示す図である。
符号の説明
1…レーザ光照射装置
1a…レーザ光
2…GaAs基板
3…GaAs−Fe薄膜
4…半導体チップ
5…片持ち梁
6…永久磁石
7…固定部材
8…光誘起磁性半導体部材
9…ガイド
10…スペーサー
11…絶縁部材
12…導電性膜
13…回路端子
14…鏡
I…入射光
1、R2…反射方向

Claims (15)

  1. (a)強磁性体、
    (b)強磁性体に対し変位する変位部材、
    (c)変位部材に接合した光誘起磁性半導体、及び、
    (c)光誘起磁性半導体に光を照射する光照射器、
    からなることを特徴とする光誘起磁性駆動型アクチュエータ。
  2. 前記変位部材が可撓性の部材であり、かつ、該部材の一端部が固定されていることを特徴とする請求項1に記載の光誘起磁性駆動型アクチュエータ。
  3. 前記光誘起磁性半導体を、変位部材の強磁性体と反対側の面に接合したことを特徴とする請求項1又は2に記載の光誘起磁性駆動型アクチュエータ。
  4. 前記光誘起磁性半導体を、変位部材の強磁性体側の面に接合したことを特徴とする請求項1又は2に記載の光誘起磁性駆動型アクチュエータ。
  5. 前記変位部材と強磁性体における対向面に導電性膜を配置したことを特徴とする請求項3に記載の光誘起磁性駆動型アクチュエータ。
  6. 前記光誘起磁性半導体と強磁性体における対向面に導電性膜を配置したことを特徴とする請求項4に記載の光誘起磁性駆動型アクチュエータ。
  7. 前記光誘起磁性半導体又は変位部材の端部の面に光学機器を配置したことを特徴とする請求項3又は4に記載の光誘起磁性駆動型アクチュエータ。
  8. 前記光誘起磁性半導体を変位部材の端部に接合したことを特徴とする請求項2に記載の光誘起磁性駆動型アクチュエータ。
  9. 前記光誘起磁性半導体と強磁性体における対向面に導電性膜を配置したことを特徴とする請求項8に記載の光誘起磁性駆動型アクチュエータ。
  10. 前記強磁性体が永久磁石であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の光誘起磁性駆動型アクチュエータ。
  11. 前記変位部材が、Si、GaAs、又は、GaAs−Feなどの光誘起磁性半導体からなることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の光誘起磁性駆動型アクチュエータ。
  12. 前記光誘起磁性半導体が、基板上に成膜したGaAs−Fe複合構造磁性半導体であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の光誘起磁性駆動型アクチュエータ。
  13. 前記光がレーザ光であることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の光誘起磁性駆動型アクチュエータ。
  14. 前記光照射器が、強度制御機構及び/又は波長制御機構を備えていることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の光誘起磁性駆動型アクチュエータ。
  15. 前記光照射器が、パルス幅制御機構を備えていることを特徴とする請求項14に記載の光誘起磁性駆動型アクチュエータ。
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