JP2005210658A - 広帯域アンテナ - Google Patents
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Abstract
【課題】 任意の非平衡線路を用いた給電が可能でかつ広帯域な動作をするアンテナおよび，このアンテナを用いた小形な送信システムと小形な受信システムを提供する。
【解決手段】 図２において，自己補対アンテナに近い動作をするアンテナ１のエレメントに，インピーダンス変換機能を持つストリップ線路系の線路２を構成することで，平衡−非平衡変換を行ない，任意の非平衡線路３を用いた給電を可能にする。また，アンテナ１のエレメント上に電子回路４を構成することで，送信システ厶と受信システムを小形化する。
【選択図】 図２
【解決手段】 図２において，自己補対アンテナに近い動作をするアンテナ１のエレメントに，インピーダンス変換機能を持つストリップ線路系の線路２を構成することで，平衡−非平衡変換を行ない，任意の非平衡線路３を用いた給電を可能にする。また，アンテナ１のエレメント上に電子回路４を構成することで，送信システ厶と受信システムを小形化する。
【選択図】 図２
Description
本発明は，電磁波の送信または受信を行うためのアンテナおよび，アンテナを用いた送信システムと受信システムに関するものである。
従来のアンテナにおいて，自己補対アンテナに近い動作をするアンテナのエレメントに，インピーダンス変換機能を持つストリップ線路系の線路を構成することで，平衡−非平衡変換を行ない，任意の非平衡線路を用いた給電を可能にするもの，およびエレメント上に電子回路を構成することで，送信システムと受信システムを小形化したものは見当たらない。
本発明は，任意の非平衡線路を用いた給電ができる小形で広帯域なアンテナ，およびこのアンテナを用いた送信システムと受信システムの提供を目的としている。
請求項１記載のアンテナは，自己補対アンテナに近い動作をするアンテナのエレメントに，インピーダンス変換機能を持つストリップ線路系の線路を構成することで，平衡−非平衡変換を行ない，任意の非平衡線路を用いた給電を可能にする。
ここで，自己補対アンテナとは，ある平面内でエレメント部（導体部）と空気の部分を交換しても同じ形になる無限大のアンテナを意味し，その入力インピーダンスは周波数によらず，約１８９オームで一定である。
自己補対アンテナに近い動作をするアンテナとは，有限の大きさを持っているが，ある周波数範囲において入力インピーダンスがほぼ一定になるアンテナを意味し，平面ボウタイアンテナや対数周期平面アンテナ，平面スパイラルアンテナなど，および，これらのアンテナのエレメントを折り曲げて構成されるアンテナが含まれる。
ストリップ線路系の線路とは，細長い板状の導体および平面導体から構成される伝送線路を意味し，トリプレートストリップ線路，マイクロストリップ線路，コプレーナ線路，グランドプレーン付コプレーナ線路など，および，これらを結合した線路が含まれる。
平衡−非平衡変換とは，信号を伝えるための二つの導体に関して電気的に平衡動作する回路あるいは線路から，電気的に非平衡動作する回路あるいは線路への変換を意味しており，通常の素子では，トランスなどがその変換機能を有している。
請求項２記載のアンテナは，前記エレメント上に集中定数回路，分布定数回路あるいはそれらの組み合わせからなる電子回路を構成することにより，送信システムあるいは受信システムを小形化することを可能にする。
ここで，電子回路の目的は，請求項１記載のアンテナを用いて送信システムあるいは受信システムを構成することであり，電子回路には，増幅器，フィルタ，信号処理回路などが含まれる。
ここで，自己補対アンテナとは，ある平面内でエレメント部（導体部）と空気の部分を交換しても同じ形になる無限大のアンテナを意味し，その入力インピーダンスは周波数によらず，約１８９オームで一定である。
自己補対アンテナに近い動作をするアンテナとは，有限の大きさを持っているが，ある周波数範囲において入力インピーダンスがほぼ一定になるアンテナを意味し，平面ボウタイアンテナや対数周期平面アンテナ，平面スパイラルアンテナなど，および，これらのアンテナのエレメントを折り曲げて構成されるアンテナが含まれる。
ストリップ線路系の線路とは，細長い板状の導体および平面導体から構成される伝送線路を意味し，トリプレートストリップ線路，マイクロストリップ線路，コプレーナ線路，グランドプレーン付コプレーナ線路など，および，これらを結合した線路が含まれる。
平衡−非平衡変換とは，信号を伝えるための二つの導体に関して電気的に平衡動作する回路あるいは線路から，電気的に非平衡動作する回路あるいは線路への変換を意味しており，通常の素子では，トランスなどがその変換機能を有している。
請求項２記載のアンテナは，前記エレメント上に集中定数回路，分布定数回路あるいはそれらの組み合わせからなる電子回路を構成することにより，送信システムあるいは受信システムを小形化することを可能にする。
ここで，電子回路の目的は，請求項１記載のアンテナを用いて送信システムあるいは受信システムを構成することであり，電子回路には，増幅器，フィルタ，信号処理回路などが含まれる。
本発明の第１実施形態に係わるアンテナシステムを図１に基づいて説明する。このアンテナシステムは，アンテナの可逆性から，受信用としても送信用としても使用できるものである。
この実施形態のアンテナシステムは，アンテナエレメント１，インピーダンス変換部２，ストリップ線路系の線路３，電子回路４によって構成されている。アンテナエレメント１は，電磁波を放射あるいは検出する部分であり，機械的に対称な構造をしているため，電気的には平衡回路として動作する。一方，電子回路４の入出力は一般に非平衡回路で構成されている。ストリップ線路系の線路３は非平衡回路であるため，電子回路４の入出力との接続には問題がない。ここで重要なのは，ストリップ線路系の線路３をアンテナエレメント１の片方のエレメント導体上に構成することである。このことで，平衡−非平衡変換が実現できる。ストリップ線路系の線路３は，インピーダンス変換部２を介して給電点５に接続する。このインピーダンス変換は，ストリップ線路系の線路３の特性インピーダンスが，一般に５０Ωであることから，自己補対アンテナに近い動作をするアンテナの入力インピーダンス約１８９オームとのインピーダンス整合を行うためである。インピーダンス変換部２は，ストリップ線路系の線路３を，テーパー状あるいはステップ状にすることで容易に実現できる。
つぎに，本発明の第２実施形態に係わるアンテナシステムを図２に基づいて説明する。第１実施形態においては，電子回路４はアンテナエレメント１の外部にあったが，第２実施形態では，アンテナエレメント１の上に置く，このことで，送信システムあるいは受信システムを小形化できる。電子回路４には，通常の個別部品から構成された集中定数回路などのほか，方向性結合器やフィルタなどストリップ線路系の線路によって構成される分布定数回路も含むことができる。
なお，各実施形態の記載は，単なる例に過ぎず，各発明に必須の構成を示したものではない。各部材の材質や構造は，本発明の趣旨を達成するように選べばよい。構成の一例を図３に示す。ここでは，自己補対アンテナに近い動作をするアンテナに，アンテナエレメント１，アンテナエレメント２，および誘電体基板５からなるボウタイアンテナを用いており，ストリップ線路系の線路にマイクロストリップ線路３，インピーダンス変換部にテーパー状マイクロストリップ線路２を用いて第１実施形態を構成している。
この実施形態のアンテナシステムは，アンテナエレメント１，インピーダンス変換部２，ストリップ線路系の線路３，電子回路４によって構成されている。アンテナエレメント１は，電磁波を放射あるいは検出する部分であり，機械的に対称な構造をしているため，電気的には平衡回路として動作する。一方，電子回路４の入出力は一般に非平衡回路で構成されている。ストリップ線路系の線路３は非平衡回路であるため，電子回路４の入出力との接続には問題がない。ここで重要なのは，ストリップ線路系の線路３をアンテナエレメント１の片方のエレメント導体上に構成することである。このことで，平衡−非平衡変換が実現できる。ストリップ線路系の線路３は，インピーダンス変換部２を介して給電点５に接続する。このインピーダンス変換は，ストリップ線路系の線路３の特性インピーダンスが，一般に５０Ωであることから，自己補対アンテナに近い動作をするアンテナの入力インピーダンス約１８９オームとのインピーダンス整合を行うためである。インピーダンス変換部２は，ストリップ線路系の線路３を，テーパー状あるいはステップ状にすることで容易に実現できる。
つぎに，本発明の第２実施形態に係わるアンテナシステムを図２に基づいて説明する。第１実施形態においては，電子回路４はアンテナエレメント１の外部にあったが，第２実施形態では，アンテナエレメント１の上に置く，このことで，送信システムあるいは受信システムを小形化できる。電子回路４には，通常の個別部品から構成された集中定数回路などのほか，方向性結合器やフィルタなどストリップ線路系の線路によって構成される分布定数回路も含むことができる。
なお，各実施形態の記載は，単なる例に過ぎず，各発明に必須の構成を示したものではない。各部材の材質や構造は，本発明の趣旨を達成するように選べばよい。構成の一例を図３に示す。ここでは，自己補対アンテナに近い動作をするアンテナに，アンテナエレメント１，アンテナエレメント２，および誘電体基板５からなるボウタイアンテナを用いており，ストリップ線路系の線路にマイクロストリップ線路３，インピーダンス変換部にテーパー状マイクロストリップ線路２を用いて第１実施形態を構成している。
請求項１のアンテナは，自己補対アンテナに近い動作をするアンテナのエレメントに，インピーダンス変換機能を持つストリップ線路系の線路を構成することで，平衡−非平衡変換とインピーダンス変換とを同時に行ない，任意の非平衡線路を用いた給電が可能となる。
請求項２のアンテナは，アンテナエレメント上に電子回路を構成することにより，送信システムあるいは受信システムを小形化できる。
請求項２のアンテナは，アンテナエレメント上に電子回路を構成することにより，送信システムあるいは受信システムを小形化できる。
１ アンテナエレメント
２ インピーダンス変換部
３ ストリップ線路系の線路
４ 電子回路
５ 基板
２ インピーダンス変換部
３ ストリップ線路系の線路
４ 電子回路
５ 基板
Claims (2)
- 自己補対アンテナに近い動作をするアンテナのエレメントに，インピーダンス変換機能を持つストリップ線路系の線路を構成することで，平衡−非平衡変換を行ない，任意の非平衡線路を用いた給電を可能にすることを特徴とするアンテナ。
- 前記アンテナのエレメント上に集中定数回路，分布定数回路あるいはそれらの組み合わせからなる電子回路を構成することを特徴とする請求項１記載のアンテナ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2004043661A JP2005210658A (ja) | 2004-01-21 | 2004-01-21 | 広帯域アンテナ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2004043661A JP2005210658A (ja) | 2004-01-21 | 2004-01-21 | 広帯域アンテナ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2005210658A true JP2005210658A (ja) | 2005-08-04 |
Family
ID=34908440
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2004043661A Pending JP2005210658A (ja) | 2004-01-21 | 2004-01-21 | 広帯域アンテナ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2005210658A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006270401A (ja) * | 2005-03-23 | 2006-10-05 | Toshiba Corp | 携帯無線機 |
| KR101824864B1 (ko) * | 2017-04-12 | 2018-02-02 | 서울과학기술대학교 산학협력단 | 구형 자기상보 광대역 안테나 |
-
2004
- 2004-01-21 JP JP2004043661A patent/JP2005210658A/ja active Pending
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| JP2006270401A (ja) * | 2005-03-23 | 2006-10-05 | Toshiba Corp | 携帯無線機 |
| KR101824864B1 (ko) * | 2017-04-12 | 2018-02-02 | 서울과학기술대학교 산학협력단 | 구형 자기상보 광대역 안테나 |
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