JP2005210213A - アンテナ装置 - Google Patents

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満 織田
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Abstract

【課題】 アンテナ感度や通信距離を向上させ、従来よりも優れた通信環境を実現できるようにする。
【解決手段】 この通信システムは、非接触ICカード50と、この非接触ICカード50に対して非接触で情報の読み書きを行うリーダライタ1とを備えている。リーダライタ1は、アンテナ基板10と、回路基板20と、軟磁性体30とを有している。軟磁性体30は、通信を目的とする電磁波の放射方向の反対側にに配置されている。回路基板20には、ループアンテナ11と共に共振回路を形成する共振用キャパシタなどが設けられている。共振用キャパシタのキャパシタンスは、軟磁性体30を配置したことによる共振周波数の所望の値からのずれが補正されるような値に設定されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、RFID(Radio Frequency Identification)タグ、非接触IC(Integrated Circuit)カードなどを用いた無線通信システムに利用されるアンテナ装置に関する。
近年、RFID技術を用いた無線通信システムが注目されている。この通信システムは一般に、各種データを記憶可能なデータキャリアと、このデータキャリアに対して非接触で情報の読み書き(リード/ライト)を行うリーダライタとで構成される。データキャリアは、その形状や大きさなどに応じてRFIDタグ(無線ICタグ)、非接触ICカードなどと呼ばれる(以下では、総称して非接触ICカードと呼ぶ)。この非接触ICカードに利用される無線周波数帯としては、135kHz以下の帯域、13.56MHz帯、900MHz帯(915MHz帯、950MHz帯)および2.45GHz帯などがある。この非接触ICカードは、使用者にとって取り扱いが容易であることなどから、最近では交通機関の自動改札機等、各種入退出管理に利用されている。またその他にも、電子マネーや物品管理などへの応用も検討されている。
非接触ICカードとそのリーダライタとには、例えば13.56MHz帯用のものではループ状のアンテナが使用されている。一般に非接触ICカードとしては無電池型が多く使用されており、リーダライタのアンテナが発する電磁波を介して、電磁誘導により非接触ICカードに電力が供給され、データのリード/ライトが行われる。従って、リーダライタ側から発せられる磁界の強度や分布状態が、通信距離や安定した通信動作に影響してくる。非接触ICカードとそのリーダライタとの間でのデータの送受信が可能なエリアを通信エリアとすると、所望とする通信エリア内で磁界強度が所定値以上になっている必要がある。一般に通信エリア内においては、磁界強度は大きい方が好ましい。
特許文献1には、リーダライタ側におけるアンテナ装置に関する発明が記載されている。この特許文献1に記載のアンテナ装置では、100kHz以下の励振周波数帯における実効比透磁率が100以上の軟磁性体を、ループアンテナの背面に近接配置(密着配置)したことを特徴としている。軟磁性体の形状は、少なくともループアンテナのコイルに沿った部分のみを覆うような形状となっている。この特許文献1に記載の発明では、アンテナから放射される電磁波のうち、通信目的とする方向以外の側の電磁波を軟磁性体により吸収することにより、鉄板などの磁性体が近づいたとしても、その鉄板による影響を防止して、安定した放射電磁界を確保することを目的としている。なお、特許文献1では、通信周波数帯として数百kHz以下の低周波帯域しか考慮していない。
特開平9−284038号公報
しかしながら、この特許文献1に記載の発明では、軟磁性体を配置したことによるアンテナ特性の変化を考慮しておらず、軟磁性体を配置しない場合と比べて、その磁界強度および磁界分布が最適化されているとは限らない。例えばリーダライタの場合、一般にループアンテナと回路基板とを有し、ループアンテナをコイルとしたLC共振回路を構成しているが、軟磁性体を配置することにより、そのLC共振回路のインダクタンスが本来の共振条件の値からずれ、ひいては共振周波数にずれが生じて磁界分布に悪影響を与えるおそれがある。また特許文献1では、通信周波数帯として数百kHz以下の低周波帯域しか考慮しておらず、最近使用されている13.56MHz帯、900MHz帯および2.45GHz帯などの高周波に対応したものとはなっていない。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、アンテナ感度や通信距離を向上させ、従来よりも優れた通信環境を実現できるようにしたアンテナ装置を提供することにある。
本発明によるアンテナ装置は、通信対象側に電磁波を放射するループ状のアンテナと、回路基板と、アンテナと共に共振回路を形成するキャパシタと、アンテナと回路基板との間に配置された軟磁性体とを備え、キャパシタのキャパシタンスが、軟磁性体を配置したことによる共振周波数の所望の値からのずれが補正されるような値に設定されているものである。
本発明によるアンテナ装置において、アンテナと軟磁性体とは、互いに接することなく間隔を空けて配置されていても良い。また、軟磁性体は、例えば、アンテナに対応する部分のみを、アンテナのループ部分に沿って覆うような形状で構成されていても良い。軟磁性体は、その主成分として、例えばフェライト、パーマロイ、珪素鋼、またはセンダストなどが含まれた材料で構成することが可能である。
本発明によるアンテナ装置では、アンテナと回路基板との間に軟磁性体が配置され、さらに、共振回路のキャパシタのキャパシタンスが、軟磁性体を配置したことによる共振周波数の所望の値からのずれが補正されるような値に設定される。これにより、軟磁性体を配置しない場合と比べて、その磁界強度および磁界分布が最適化され、アンテナ感度や通信距離が向上し、従来よりも優れた通信環境が実現される。
本発明によるアンテナ装置によれば、アンテナと回路基板との間に軟磁性体を配置し、共振回路のキャパシタのキャパシタンスを、軟磁性体を配置したことによる共振周波数の所望の値からのずれが補正されるような値に設定するようにしたので、アンテナ感度や通信距離を向上でき、従来よりも優れた通信環境を実現できる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係るアンテナ装置を利用した通信システムの構成例を示している。この通信システムは、非接触ICカード50と、この非接触ICカード50に対して非接触で情報の読み書き(リード/ライト)を行うリーダライタ1とを備えている。
非接触ICカード50は、ループアンテナ51と、このループアンテナ51に電気的に接続されたICチップ52とを有している。ICチップ52は、メモリおよびロジック回路を含み、ループアンテナ51を介してリーダライタ1との間で各種データの読み取り/書き込みが可能に構成されている。
リーダライタ1は、筐体2を備え、この筐体2の内部に、アンテナ基板10と、回路基板20と、軟磁性体30とを有している。アンテナ基板10には、通信対象である非接触ICカード50側に向けて電磁波を放射するループアンテナ11が設けられている。回路基板20には、ループアンテナ11と共に共振回路12(図4)を形成するキャパシタなどが設けられている。アンテナ基板10は例えば、フレキシブル基板、ガラス基板、またはセラミックス基板などを用いて構成されている。回路基板20は例えば、金属基板、全面アースされた基板、またはフレキシブル基板などを用いて構成されている。ここで、リーダライタ1が、本発明における「アンテナ装置」の一具体例に対応し、ループアンテナ11が、本発明における「アンテナ」の一具体例に対応する。
軟磁性体30は、ループアンテナ11による通信を目的とする電磁波の放射方向の反対側において、アンテナ基板10と回路基板20との間に配置されている。軟磁性体30は、例えば、その主成分としてフェライト、パーマロイ、珪素鋼、またはセンダストなどが含まれた材料で構成されている。
軟磁性体30は、図2(A)に示したように、アンテナ基板10に対して近接した状態で配置されている。ただし、図2(B)に示したように、アンテナ基板10と軟磁性体30との間に例えばスペーサ40を設け、アンテナ基板10と軟磁性体30とが、互いに接することなく間隔を空けて配置されるように構成しても良い。
図3(A),(B)は、軟磁性体30の構成例を示している。図3(A)に示した軟磁性体30Aは、ループアンテナ11も含めてアンテナ基板10に対応する部分全体を覆うように、平板状に構成した例である。一部に切り欠き部分があるのは、ループアンテナ11の引き出し部である。図3(B)に示した軟磁性体30Bは、ループアンテナ11に対応する部分のみを、ループアンテナ11によって形成されたコイル部分(ループ部分)に沿って覆うような形状で構成した例であり、ループアンテナ11に対応しない中央部分がくり抜かれた形状となっている。
図4は、リーダライタ1の等価回路の要部を示している。リーダライタ1は、共振回路12と、この共振回路12に電力を供給する電源回路13とを備えている。電源回路13は、交流電源25と、トランス24と、キャパシタ22と、キャパシタ23とを有している。交流電源25は、トランス24の1次側巻線に並列接続されている。キャパシタ22は、トランス24の2次側巻線に並列接続されている。キャパシタ23は、トランス24の2次側巻線の一端とキャパシタ22の一端との間に直列的に接続されている。
共振回路12は、キャパシタ22,23を介してトランス24の2次側巻線に並列接続されている。共振回路12は、ループアンテナ11により形成されたコイルと、このコイルに並列接続された共振用キャパシタ21とでLC共振回路を構成している。共振用キャパシタ21のキャパシタンスは、軟磁性体30を配置したことによる共振周波数の所望の値からのずれが補正されるような値に設定されている。非接触ICカード50を用いた通信に利用される無線周波数帯としては、例えば135kHz以下の帯域、13.56MHz帯、900MHz帯(915MHz帯、950MHz帯)および2.45GHz帯などがある。共振回路12の共振周波数は、通信に利用される無線周波数帯に対応した値に設定される。なお、軟磁性体30を配置したことによる共振周波数のずれについての考察は、後に詳述する。
次に、以上のように構成された通信システムの動作を説明する。リーダライタ1側では、共振回路12の共振周波数に応じた電磁波をループアンテナ11から放射する。このリーダライタ1が発する電磁波領域内に非接触ICカード50が近づくと、その電磁界強度に応じてループアンテナ51に電磁誘導が生じる。非接触ICカード50では、この電磁誘導による起電力によってICチップ52が動作し、リーダライタ1との間で各種データの読み取り/書き込みが行われる。
ここで、本実施の形態では、リーダライタ1側のループアンテナ11の近傍に軟磁性体30が配置され、さらに、その共振用キャパシタ21のキャパシタンスが適切な値に設定されていることにより、軟磁性体30を配置しない場合と比べて、ループアンテナ11から放射される磁界強度および磁界分布が最適化され、アンテナ感度や通信距離が向上し、従来よりも優れた通信環境が実現される。
次に、この軟磁性体30を配置したことによる作用、効果を、具体的な実験、シミュレーションと共に説明する。
<磁界強度の測定(実測)>
まず、リーダライタ1において、ループアンテナ11から放射される近傍磁界の強度をループアンテナ11の出力電圧として、実際に実験により測定した。図5は、その測定環境を模式的に示している。この測定では、13.56MHz±3MHzの範囲の出力電圧に相当する磁界を測定限界とし、また、磁界のアンテナ面内成分(x成分とy成分)を測定することで、出力電圧を得ている。軟磁性体30としては、フレキシールド(TDK株式会社の登録商標)を使用し、これをアンテナ基板10の裏側全体に貼り付けた。これは、フェライト粉を主成分として、バインダーと共に混練し、平面状に延ばしたものであり、今回使用したものは、透磁率μは20、厚さは0.5mmである。軟磁性体30の形状は、図3(A)に示した板状のものに相当する。アンテナ基板10とプローブ60との距離は16.5mmとした。この距離は本条件で軟磁性体30を貼らない状態での、最大の通信距離(実測にて確認)である。共振周波数の調整は、軟磁性体30を設けなかった状態で13.56MHzとなるように調整した。すなわち、軟磁性体30を設けた状態では、共振周波数の調整は行っていない。なお、出力電圧の測定は実質的に磁界強度を測定しているものと考えて良い。
図6(A),(B)は、その測定結果を示している。図6(B)は軟磁性体30を設けた場合の測定結果を示し、図6(A)は比較例として、軟磁性体30を設けなかった場合の測定結果を示している。図6(A),(B)において、同一色の部分は、同一の出力電圧であることを示す。また図では、同一の出力電圧の位置を等高線で表現している。
この結果から、アンテナ基板10の上面から16.5mmの距離においては、軟磁性体30を貼った場合(図6(B))の方が、アンテナ基板単体の場合(図6(A))よりもxy平面内の中央部で、出力電圧が強くなっていることが分かる。しかし、軟磁性体30を貼った状態での最大通信距離は10.0mmとなり、アンテナ基板単体の場合よりも短くなった。この原因は軟磁性体30を貼ったことにより、後述するように共振周波数が変わったためと考えられる。なお、透磁率μが7,12のフレキシールドを使用した場合も、出力電圧の向上が認められた。
<磁界強度の測定(シミュレーション)>
次に、磁界強度の分布状態をシミュレーションにより計算した。シミュレーションのモデルは、周波数13.56MHzで非接触ICカード50と通信を行う場合を想定した。以下に、シミュレーションに用いたパラメータを示す。また図7に、そのシミュレーションの基本モデルを模式的に示す。なお、回路基板20は金属板を置くことで代用した。
(A)計算領域
アンテナ基板10の中央を座標軸の原点として、x方向:±140mm、y方向:±130mm、z方向:±100mmとした。
(B)入力電力
1W
(C)アンテナ基板10、軟磁性体30、および回路基板20のサイズ
(x方向×y方向×z方向)
アンテナ基板:55mm×33mm×ta
軟磁性体:55mm×33mm×tm
回路基板:80mm×55mm×tc
(ta,tm,tcは各基板の厚さ(図7参照)、単位はmm)
シミュレーションとして行った計算のパターンを以下に示す。また図8に、計算パターン、計算条件をまとめたものを示す。d(mm)は、アンテナ基板10の下面から回路基板20の上面までの距離である(図7参照)。
(1)アンテナ基板単体:[ANT]
(2)アンテナ基板+回路基板:[ANT]+Sub
(3)アンテナ基板+回路基板:[ANT+Sub]
(4)アンテナ基板+回路基板+軟磁性体:[ANT]+Sub+Mag
(5)アンテナ基板+回路基板+軟磁性体:[ANT+Sub+Mag]
(6)アンテナ基板+回路基板+軟磁性体:[ANT+Sub]+Mag
ここで、アンテナ基板10、回路基板20、および軟磁性体30のことを、それぞれ“ANT”,“Sub”,“Mag”と記す。また、“[]”の記号は、共振周波数を通信周波数である13.56MHzに調整したことを示す。
すなわち、
(1)[ANT]とは、アンテナ基板10のみを配置し、かつアンテナ基板単体で共振周波数の調整を行ったことを表している。これは自由空間中にアンテナ基板単体が置かれた状態に相当する。
(2)[ANT]+Subとは、アンテナ基板10と回路基板20とを配置し、かつアンテナ基板単体で共振周波数の調整を行ったことを表している。アンテナ基板10と回路基板20とを組み合わせた状態では共振周波数の調整を行っていない。
(3)[ANT+Sub]とは、アンテナ基板10と回路基板20とを配置し、かつアンテナ基板10と回路基板20とを組み合わせた状態で共振周波数の調整を行ったことを表している。
(4)[ANT]+Sub+Magとは、アンテナ基板10と回路基板20との間に軟磁性体30を配置し、かつアンテナ基板単体で共振周波数の調整を行ったことを表している。全体としては共振周波数の調整を行っていない。
(5)[ANT+Sub+Mag]とは、アンテナ基板10と回路基板20との間に軟磁性体30を配置し、かつそれらを組み合わせた全体で共振周波数の調整を行ったことを表している。
(6)[ANT+Sub]+Magとは、アンテナ基板10と回路基板20との間に軟磁性体30を配置し、かつアンテナ基板10と回路基板20とを組み合わせた状態で共振周波数の調整を行ったことを表している。全体としては共振周波数の調整を行っていない。
なお、軟磁性体30としては、透磁率=20、厚さ0.5mmのフレキシールド(TDK株式会社の登録商標)を使用し、これをアンテナ基板10に密着させるようにして軟磁性体30を貼り付けた状態を想定した。これは、フェライト粉を主成分として、バインダーと共に混練し、平面状に延ばしたものである。
図9〜図14に、上記(1)〜(6)の各パターンによる磁界分布のシミュレーション結果を示す。これらは、アンテナ基板10の中央を座標軸の原点として、y=0の位置におけるxz平面内での磁界分布である。図では、代表的な磁界強度値の部分のみ、同一の磁界強度の位置を等高線で表現している。なお、図9〜図14は同一のスケールで図示している。
図9から、アンテナ基板10のみを配置した場合には、アンテナ基板10の周囲全体に一様に磁界が分布していることが分かる。図10は、図9の状態から共振周波数の調整を行うことなく回路基板20を追加配置した状態に相当するが、図9の場合に比べて磁界分布の範囲が著しく縮小されていることが分かる。回路基板20として金属板を用いているので、アンテナ基板10の裏側(回路基板20側)に分布する磁界が回路基板20に吸収・反射され、回路基板20の裏側には磁界が分布していない。図11は、図10の状態から共振周波数の調整を行った場合に相当するが、図10の場合に比べて磁界分布の範囲が拡大され改善されていることが分かる。
図12〜図14は、軟磁性体30を追加し、共振周波数の調整を種々変えた場合であるが、図10の場合に比べて磁界分布の範囲が拡大され改善されていることが分かる。特に全体で共振周波数の調整を行った図13の場合には、磁界分布のパターンが最も良好となっている。
軟磁性体30を追加したことの効果をさらに詳しく考察するため、アンテナ中央部における磁界強度とz方向の距離との関係を調べた。その結果をグラフ化したものを図15、図16に示す。縦軸は磁界強度(A/m)、横軸はz方向の距離(mm)を示す。
図15のグラフから、アンテナ基板単体([ANT])の状態が最も磁界強度が強いことが分かる。また共振周波数の調整を行わずに回路基板20を追加配置した状態([ANT]+Sub)では、回路基板20による吸収・反射、共振周波数のずれによって磁界強度が著しく弱くなっている。この状態から共振周波数の調整を行った場合([ANT+Sub])では、磁界放射パターンが改善されている。軟磁性体30を追加し、全体で共振周波数の調整を行った場合([ANT+Sub+Mag])では、[ANT+Sub]の状態よりもさらに磁界放射パターンが改善されている。
なお、アンテナ基板単体の場合に比べて、他の場合ではz=0付近の位置において磁界強度に落ち込みがある。これは、図19(A),(B)に示したように、回路基板20を配置したことにより、アンテナ基板単体の場合に比べてアンテナ基板中心部を通る磁界Hが弱められているからと考えられる。
図15のグラフから軟磁性体30を設けることで磁界放射パターンの改善が可能であることが分かる。しかしながら、図16のグラフを見ると、軟磁性体30を設けたとしても、全体として共振周波数の調整を行わない状態([ANT+Sub]+Mag)では、軟磁性体30を設けない場合([ANT+Sub])よりも磁界強度が弱くなっており、単純に軟磁性体30を配置しただけでは、磁界強度の改善には寄与しないことが分かる。すなわち、アンテナ基板10と回路基板20との間に軟磁性体30を配置し、かつ所定の周波数(ここでは13.56MHz)で共振するように共振周波数の調整を行わなければ、軟磁性体30を配置したことによる効果を適切に評価できないことが推測できる。
<インダクタンスの測定>
以上のシミュレーションの結果から、単純に軟磁性体30を追加しただけでは磁界放射パターンを、必ずしも改善できないことが確認できた。そこで、アンテナ基板10と軟磁性体30とを組み合わせた状態でループアンテナ11のインダクタンスを測定し、アンテナ基板単体におけるインダクタンスとの“ずれ”を確認した。
図17は、そのインダクタンスの測定結果を示している。以下に測定条件を示す。図17において、“ANT”は、アンテナ基板10のことを示す。サンプル1〜サンプル5は、いずれも軟磁性体30としてフレキシールド(TDK株式会社の登録商標)を用いたものであり、これは、フェライト粉を主成分として、バインダーと共に混練し、平面状に延ばしたものである。測定条件(1)はアンテナ基板単体による測定、測定条件(2)〜(6)はアンテナ基板10に軟磁性体30として各種フレキシールドを貼った状態での測定であることを示す。μは軟磁性体30の透磁率、tmは軟磁性体30の厚さを示す。
(1)アンテナ基板単体
(2)アンテナ基板+サンプル1(μ=20,tm=0.05mm)
(3)アンテナ基板+サンプル2(μ=20,tm=1.0mm)
(4)アンテナ基板+サンプル3(μ=20,tm=0.5mm)
(5)アンテナ基板+サンプル4(μ=12,tm=0.4mm)
(6)アンテナ基板+サンプル5(μ=7,tm=0.4mm)
図17において、Lは各測定条件でのループアンテナ11のインダクタンス(nH)の実測値を示す。図17にはまた、ΔL,F,ΔFの値も示す。ΔLは、測定条件(1)のアンテナ基板単体によるインダクタンスの値を基準とした、各測定条件でのインダクタンスのずれ量(nH)を示す。すなわち、アンテナ基板単体によるインダクタンスの値をL0(=445.27)とすると、ΔL=L−L0を示す。図17に示した結果から分かるように、アンテナ基板単体の場合と比べて、軟磁性体30を使用した測定条件(2)〜(6)の場合は、インダクタンスの値にずれが生じている。このインダクタンスの値のずれにより、共振周波数にもずれが生じる。
図17において、Fは、共振回路12(図4参照)の共振周波数(MHz)を示す。より詳しくは、LC共振回路の共振周波数の計算式
F=1/(2π√LC)
において、L=L0,F=13.56MHzとした場合のキャパシタンスC0(=309.38pF)を計算し、そのキャパシタンスC0を用いた
F=1/(2π√LC0)
の計算式に、Lの値として図17の測定値を代入して計算された値をFの測定値として示す。なお、√LC,√LC0は、LC,LC0全体の平方根を取ることを示す。ΔFは、測定条件(1)のアンテナ基板単体における共振周波数F=13.56MHzの値を基準とした、各測定条件での周波数のずれ量(MHz)を示す。すなわち、各測定条件での共振周波数をFとすると、
ΔF=F−13.56の値を示す。
図18は、図17の測定値をグラフ化したものである。縦軸はキャパシタンス(pF)、横軸はインダクタンス(nH)を示す。また図18には、13.56MHzで共振する条件を示す曲線を同時に示す。キャパシタンスの値とインダクタンスの値との関係が、この曲線に合致すれば13.56MHzで共振する。図17に示した測定条件のうち、アンテナ基板単体の場合は当然この曲線に合致する。一方、他の測定条件(2)〜(6)の場合は、キャパシタンスの値とインダクタンスの値との関係が、この曲線から外れた位置にある。そして、そのインダクタンスのずれは、軟磁性体30の透磁率μと厚さtmとの積に比例するように、大きくなっていくことが確認できる。すなわち、測定条件(2)〜(6)のうち、測定条件(3)の場合(μ=20,tm=1.0mm)が、透磁率μと厚さtmとの積が最も大きく、インダクタンスのずれが最も大きくなっている。
また、理想状態での共振周波数F、インダクタンスL、およびキャパシタンスCの関係(F=1/(2π√LC))と、実際に測定されたインダクタンスの値とを比較したところ、「アンテナ基板10+軟磁性体30」の状態では、13.56MHzで共振させるためのキャパシタンスから、大きくずれていることが確認できた。以上から、「アンテナ基板10+軟磁性体30+回路基板20」の組み合わせで、良好な磁界放射パターンを得るためには、共振周波数を13.56MHzに調整する必要がある、というシミュレーションの結果が確認できた。
以上の測定結果を考察し、まとめると以下のとおりとなる。
1.ループアンテナ11から放射される出力電圧の測定結果(実測)から、アンテナ基板10に軟磁性体30を貼ることで出力電圧が向上し、このことから磁界強度が向上することが確認された(図6)。
2.また、出力電圧の測定結果(実測)から、軟磁性体30としてフレキシールド(厚さ0.5mm)を貼った状態では、軟磁性体30を貼らない場合と比べて、最大の通信距離が悪化していることが確認された。
3.この通信距離の低下は、軟磁性体30をアンテナ基板10に貼ったことにより、ループアンテナ11のインピーダンスが変わったためと考えられる。
4.上記「2.」,「3.」の現象は、シミュレーションでも確認された(図9〜図16)。
5.「アンテナ基板単体」と「アンテナ基板10+軟磁性体30」との状態で、ループアンテナ11の13.56MHzでのインダクタンスを測定した(図17)。この結果、アンテナ基板10に軟磁性体30を貼ったことにより、ループアンテナ11のインダクタンスが大きくなったことが確認された。つまり、インダクタンスの変化に合わせて、共振回路12(図4)のキャパシタンスを変えなければ、共振周波数が所望の値(13.56MHz)から変わってしまうことが確認された。
6.従って、軟磁性体30を貼ることで、リーダライタ1のアンテナ感度を向上させるためには、軟磁性体30を貼ったことによるループアンテナ11の電気的特性の変化を考慮する必要がある。具体的には、軟磁性体30を貼ったことによるインダクタンスの変化に応じて、共振回路12のキャパシタンスを変える必要がある。これにより、所望の共振周波数の値からのずれが補正される。
<軟磁性体の形状、アンテナとの間隔に関する測定、考察>
ところで、以上では、軟磁性体30の形状として板状のもの(図3(A))を使用し、また、軟磁性体30をアンテナ基板10に密着させる場合について測定を行い考察を行ったが、次に、軟磁性体30の形状の違い、ならびにアンテナ基板10と軟磁性体30との間隔による特性の違いについて考察する。
図20は、軟磁性体30の形状の違いによるインダクタンスLのずれ量ΔLと、アンテナ基板10と軟磁性体30との間にスペーサ40を設けたことによるインダクタンスLのずれ量ΔLとをまとめて示したものである。なお、ここでいうインダクタンスLの値とずれ量ΔLの値の意味は、図17に示したL,ΔLの値の意味と同様である。
測定条件として、軟磁性体30の形状に関しては、平板状の軟磁性体30A(Case1−1〜1−3)と、中央部分がくり抜かれた形状の軟磁性体30B(Case2−1〜2−3)との2つのパターンを測定した。また、スペーサ40の厚みに関しては、厚みがゼロ、すなわちスペーサ40を設けない場合(アンテナ基板10と軟磁性体30とが密着した状態、Case1−1,2−1)と、厚み0.5mmのスペーサ40を1枚のみ用いた場合(Case1−2,2−2)と、厚み0.5mmのスペーサ40を2枚用いた場合(合計1mmの厚み、Case1−3,2−3)との3つのパターンを測定した。すなわち、軟磁性体30の形状の違い、およびスペーサ40の厚みの違いによる、各組み合わせで合計6パターンについて測定した。軟磁性体30としては、透磁率μ=20,厚さtm=0.5mmのフレキシールド(TDK株式会社の登録商標)を使用した。
図21は、図20の各パターンの測定値をグラフ化したものである。縦軸はキャパシタンス(pF)、横軸はインダクタンス(nH)を示す。図21には、図18と同様、13.56MHzで共振する条件を示す曲線を同時に示す。なお、図21では、図20の例えば“Case1−1”のことを“C11”と簡略化して表記している。
図21から、スペーサ40を設けない場合(C11,C21)に比べて、スペーサ40を設けた場合(C12,C13,C22,C23)には、理想曲線からのインダクタンスのずれ量が低く抑えられていることが分かる。またスペーサ40の厚みが同一のもので比較すると、平板状の軟磁性体30Aの場合(C11〜C13)に比べて、中央部分がくり抜かれた形状の軟磁性体30Bの場合(C21〜C23)の方がインダクタンスのずれ量が低く抑えられている。
また、図20の各パターンに関して、アンテナ基板10の近傍の出力電圧を実際に測定した。図22は、その測定環境を模式的に示している。アンテナ基板10とプローブ60との距離は10.0mmであり、アンテナ基板10の上面からz方向に10.0mmの位置におけるxy面内での強度を測定した。この測定では、13.56MHzで共振するような調整は行っていない。
図25,図26に、出力電圧の測定結果を示す。縦軸は出力電圧(dBμV)、横軸は測定条件(アンテナ基板10と軟磁性体30との距離)を示す。図25,図26には、比較例として、アンテナ基板単体での出力電圧の測定結果も示す。なお、単位の変換が必要となるが、出力電圧の測定は実質的に磁界強度を測定しているものと考えて良い。
測定結果から、アンテナ基板10に軟磁性体30を密着させた場合(C11,C21)には、アンテナ基板単体の場合に比べて、軟磁性体30を挿入したことによる大きな効果は見られない。しかし、アンテナ基板10に対して隙間を設けて軟磁性体30を挿入した状態(C12,C13,C22,C23)では、アンテナ基板単体での出力電圧と比べて、大きく改善されていることが分かる。なお、軟磁性体30を密着させたC11,C21の場合であっても、共振回路の調整を行うことで出力電圧は大きく改善される。これは、既に図6などに示した結果などから明らかである。
図23は、図20のCase1−2の状態を想定した磁界分布のシミュレーション結果を表している。既に図13において、[ANT+Sub+Mag]の状態での磁界分布のシミュレーション結果を示した。すなわち図13では、アンテナ基板10と回路基板20との間に軟磁性体30を密着させて配置し、かつそれらを組み合わせた全体で共振周波数の調整を行った状態での磁界分布を示した。これに対し、図23は、アンテナ基板10と回路基板20との間にスペーサ40を介して軟磁性体30を配置し、かつスペーサ40をも考慮してそれらを組み合わせた全体で共振周波数の調整を行った状態での磁界分布を示している。スペーサ40の厚みは0.5mm、共振周波数は13.56MHzで共振するように調整を行った。なお、図23は、図9〜図14と同一のスケールで図示している。
スペーサ40を設けたことによる磁界分布の効果をさらに詳しく考察するため、図15,図16の場合と同様にして、シミュレーションによって得られた磁界分布からアンテナ中央部における磁界強度とz方向の距離との関係を調べた。その結果をグラフ化したものを図24に示す。縦軸は磁界強度(A/m)、横軸はz方向の距離(mm)を示す。比較例として、アンテナ基板10と回路基板20との間に軟磁性体30を密着させて配置し、全体で共振周波数の調整を行った状態([ANT+Sub+Mag])などについても同時に示す。
図24から、共振周波数の調整を行った場合には、アンテナ基板10に対してスペーサ40を設けた場合の方が、軟磁性体30を密着させて配置した場合よりもさらに磁界強度が改善されていることが分かる。
次に、スペーサ40の厚みの違いによる効果をさらに詳細に検討した。ここでは、スペーサ40の厚みを0.0mm〜8.0mmの範囲で変えて、出力電圧を測定した。軟磁性体30としては、図20のCase1−1〜1−3の場合と同様、平板状の軟磁性体30Aで、フレキシールド(透磁率μ=20,厚さtm=0.5mm)を使用した。また、対照実験として、アンテナ基板単体での出力電圧も測定した。ただし、アンテナ基板単体の場合も、スペーサ40を入れ、アンテナ基板10が回路基板20から離れることによる影響を考慮した。
図27にその測定結果を示す。また、図28にその測定結果をグラフ化して示す。図28の縦軸は出力電圧(dBμV)、横軸はスペーサ40の厚さ(mm)を示す。なお、この測定では、各測定条件の場合において、13.56MHzで共振するような調整を行っていない。図27,図28において、“ANT”はアンテナ基板単体の場合の測定結果、“ANT+Mag”はアンテナ基板10と軟磁性体30とを組み合わせた場合の測定結果である。なお、いずれの場合も回路基板20を配置して測定を行っている。図27において、表中の“ΔE”は、“ANT+Mag”の出力電圧から“ANT”の出力電圧を引いた数値である。図27,図28に示した結果から、スペーサ40の厚みが2mm以下では、軟磁性体30を入れた状態での出力電圧の改善の程度が大きいことが分かる。しかし、厚みが4mm以上になると、“ANT”と“ANT+Mag”とで出力電圧の差が少なくなっている。
以上の結果から、軟磁性体30の形状に関しては、共振周波数の調整を行うことを条件として、少なくともループアンテナ11のループ部分を覆うような形状であれば、磁界強度の改善効果が得られることが確認できた。また、アンテナ基板10に対して間隔を空けて軟磁性体30を配置した方が、インダクタンスのずれ量も少なく、磁界強度も良好なものとなる可能性があることが分かった。ただし、間隔を大きく空けすぎると磁界強度の改善効果が少なくなるので、間隔は適当な範囲内に収まるよう、調整することが好ましい。
以上説明したように、本実施の形態によるアンテナ装置としてのリーダライタ1によれば、電磁波の放射を目的とする方向の反対側において、アンテナ基板10と回路基板20との間に軟磁性体30を配置し、さらに、ループアンテナ11と共振する共振用キャパシタ21(図4)のキャパシタンスを、軟磁性体30を配置したことによる共振周波数の所望の値からのずれが補正されるような値に設定したので、軟磁性体30を配置しない場合と比べて、その磁界強度および磁界分布が最適化され、アンテナ感度や通信距離が向上し、従来よりも優れた通信環境を実現できる。また、前述の特許文献1(特開平9−284038号公報)では軟磁性体として透磁率μが100以上のものを使用しているが、本実施の形態では、透磁率μが7,12,20の場合などでも改善効果が得られる。
本発明の一実施の形態に係るアンテナ装置を利用した通信システムの全体構成図である。 本発明の一実施の形態に係るアンテナ装置の断面図である。 本発明の一実施の形態に係るアンテナ装置における軟磁性体の形状の例を示す平面図である。 本発明の一実施の形態に係るアンテナ装置の等価回路を示す回路図である。 出力電圧の測定条件を示す説明図である。 軟磁性体を設けなかった場合の出力電圧(A)と軟磁性体を設けた場合の出力電圧(B)とを測定した結果を示す特性図である。 磁界強度のシミュレーションの計算条件を説明するための図である。 磁界強度のシミュレーションの具体的な計算条件を示す図である。 アンテナ基板単体での磁界分布のシミュレーション結果を示す図である。 アンテナ基板と回路基板とを組み合わせ、かつアンテナ基板単体で共振周波数の調整を行った場合における磁界分布のシミュレーション結果を示す図である。 アンテナ基板と回路基板とを組み合わせ、かつアンテナと回路基板とを組み合わせた状態で共振周波数の調整を行った場合における磁界分布のシミュレーション結果を示す図である。 アンテナ基板、回路基板、および軟磁性体を組み合わせ、かつアンテナ基板単体で共振周波数の調整を行った場合における磁界分布のシミュレーション結果を示す図である。 アンテナ基板、回路基板、および軟磁性体を組み合わせ、かつそれら全体を組み合わせた状態で共振周波数の調整を行った場合における磁界分布のシミュレーション結果を示す図である。 アンテナ基板、回路基板、および軟磁性体を組み合わせ、かつアンテナと回路基板とを組み合わせた状態で共振周波数の調整を行った場合における磁界分布のシミュレーション結果を示す図である。 基板の厚み方向の距離と磁界強度との関係を複数の場合について示した図である。 図14の結果も含めて、基板の厚み方向の距離と磁界強度との関係を複数の場合について示した図である。 アンテナと各種軟磁性体とを組み合わせた場合のインダクタンスおよび共振周波数のずれ量を測定した結果を示す図である。 図17の結果をグラフ化してまとめた図である。 軟磁性体を設けたことによるアンテナ基板中心部の磁界分布の変化を説明するための図である。 軟磁性体の形状によるインダクタンスのずれ量と、アンテナ基板と軟磁性体との間にスペーサを設けたことによるインダクタンスのずれ量とをまとめて示した図である。 図20の結果をグラフ化してまとめた図である。 アンテナ基板と軟磁性体との間にスペーサを設けた場合における出力電圧のシミュレーションの計算条件を示す図である。 アンテナ基板と軟磁性体との間にスペーサを設け、かつそれら全体を組み合わせた状態で共振周波数の調整を行った場合における磁界分布のシミュレーション結果を示す図である。 図23の結果も含めて、基板の厚み方向の距離と磁界強度との関係を複数の場合について示した図である。 図20に示したCase1−1,1−2,1−3の場合における出力電圧の測定結果を示す図である。 図20に示したCase2−1,2−2,2−3の場合における出力電圧の測定結果を示す図である。 スペーサの厚みと出力電圧との関係を測定した結果を示す図である。 図27の測定結果をグラフ化して示した図である。
符号の説明
1…リーダライタ(アンテナ装置)、2…筐体、10…アンテナ基板、11,51…ループアンテナ、12…共振回路、20…回路基板、21…共振用キャパシタ、30,30A,30B…軟磁性体、40…スペーサ、50…非接触ICカード、52…ICチップ、60…プローブ。

Claims (3)

  1. 通信対象側に電磁波を放射するループ状のアンテナと、
    回路基板と、
    前記アンテナと共に共振回路を形成するキャパシタと、
    前記アンテナと前記回路基板との間に配置された軟磁性体と
    を備え、
    前記キャパシタのキャパシタンスが、前記軟磁性体を配置したことによる共振周波数の所望の値からのずれが補正されるような値に設定されている
    ことを特徴とするアンテナ装置。
  2. 前記アンテナと前記軟磁性体とが、互いに接することなく間隔を空けて配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記軟磁性体は、前記アンテナに対応する部分のみを前記アンテナのループ部分に沿って覆うような形状で構成されている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のアンテナ装置。
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CN103401055A (zh) * 2013-08-06 2013-11-20 电子科技大学 一种磁性材料基板的uhf抗金属标签天线
JP2016206958A (ja) * 2015-04-23 2016-12-08 株式会社デンソーウェーブ 通信装置

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