JP2005209639A - 導光板及びバックライト並びに液晶表示装置 - Google Patents

導光板及びバックライト並びに液晶表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 構造が簡単であって部品点数も少なく製造が容易でコストが低減されると共に、液晶表示素子の表示面に対して表示に有効な角度範囲の光を十分に照射することが可能な導光板等を提供する。
【解決手段】 光出射面を有する導光板本体と、導光板本体における光出射面と対向する面に対して対向配置された光回折手段と、を備え、導光板本体の端面から導光板本体内に光源からの光が入射され、光回折手段は、光出射面に対して(1)式を満たす角度a°をなして導光板本体から光回折手段に入射した光のうち特定の1ないし複数波長の光についての特定の偏光成分を(90−a)°の回折角で回折する導光板である。
0<a≦b+5 …(1)
ここで、cos(b)=n/n、nは導光板本体の屈折率、nは導光板本体の光出射面の外側に接する媒体の屈折率である。
【選択図】 図2

Description

この発明は、均一な面光源を構成する導光板及びバックライト並びにこれらを用いて構成された液晶表示装置に関する。
液晶表示装置としては、図11に示すように、液晶表示素子101の上下両面に一対の偏光板102、103が配置されると共に、下側の偏光板103の下面側にバックライトが配置された構成のものが公知である。ノートパソコン等多くの液晶表示装置では、薄型化、低消費電力化を図るために、前記バックライトとしてエッジライト型のものが使用されている。エッジライト型のバックライトとしては、反射板107により集光された光源111からの光を導光板109の一端面から導光板109内に導入して照明する方式が一般的である。そして、前記導光板109の底面にシルク印刷等による拡散反射層110が形成されると共に、前記導光板109から漏れ出た光を無駄なく有効に利用するために導光板109の底面側等に反射板108が配置される。前記下側の偏光板103と導光板109の間に、光源111の光を有効に利用するために偏光の選択分離を行う輝度向上フィルム104が配置され、該輝度向上フィルム104の下側に、液晶表示素子の表示に有効な角度範囲内に集光または拡散するためのプリズムシート105が配置され、さらにこのプリズムシート105の下側にバックライト光のむらを低減するための拡散板106が配置された構成のものが用いられていた。
図11に示す構成の液晶表示装置では、輝度向上フィルム及びプリズムシートを用いる構成であることから、構造が複雑化して製造効率が低下すると共に、部品点数が多くなって製造コストが高くなるという問題があった。更に耐久性能も十分ではなかった。
そこで、このような問題を解決するものとして、液晶表示素子の裏面側に、楔形の導光板、ホログラム、λ/4板、反射板がこの順に配置された構成の液晶表示装置が提案されている(特許文献1参照)。この液晶表示装置では、光源から導光板に入射する光を平行光にし、また回折角がほぼ90°になるように設計されている。
特開平11−281978号公報
しかしながら、光源から導光板に入射する光を平行光にすることは非常に技術的困難を伴うものであることから、前記特許文献1に記載の技術では、十分な偏光分離機能が得られないという問題があった。更に、液晶表示素子の表示面に対して表示に有効な角度範囲の光を照射する機能も不十分であった。
この発明は、かかる技術的背景に鑑みてなされたものであって、構造が簡単であって部品点数も少なく製造が容易でコストが低減されると共に、液晶表示素子の表示面に対して表示に有効な角度範囲の光を十分に照射することが可能な導光板及びバックライト並びに液晶表示装置を提供することを第1の目的とする。また、この発明は、光の利用効率を向上することのできる導光板及びバックライト並びに液晶表示装置を提供することを第2の目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
[1] 光出射面を有する導光板本体と、導光板本体における前記光出射面と対向する面に対して対向配置された光回折手段と、を備え、導光板本体の端面から導光板本体内に光源からの光が入射される導光板である。光回折手段は、光出射面に対して(1)式を満たす角度a°をなして導光板本体から光回折手段に入射した光源からの光のうち特定の1ないし複数波長の光についての特定の偏光成分を(90−a)°の回折角で回折する。
0<a≦b+5 … (1)
ここで、cos(b)=n/n、nは導光板本体の屈折率、nは導光板本体の光出射面の外側に接する媒体の屈折率である。
[2] 光出射面を有する導光板本体と、導光板本体における光出射面と対向する面に対して対向配置された光回折手段と、を備え、導光板本体の端面から導光板本体内に光源からの光が入射される導光板である。この光回折手段は、光出射面に対して(2)式を満たす角度a°をなして導光板本体から光回折手段に入射した光源からの光のうち特定の1ないし複数波長の光についての特定の偏光成分を(90−a)°の回折角で回折する。
(B−5)/2≦a≦(B+5)/2 … (2)
ここで、導光板本体の端面から導光板本体内に入射した光の強度の導光板本体の厚み方向における内部入射角分布の半値幅をHW(°)とし、B=HW/2である。
[3] 光出射面を有する導光板本体と、光出射面上に配置された光回折手段と、を備え、導光板本体の端面から導光板本体内に光源からの光が入射される導光板である。光回折手段は、光出射面に対して(1)式を満たす角度a°をなして導光板本体から光回折手段に入射した光源からの光のうち特定の1ないし複数波長の光についての特定の偏光成分を(90+a)°の回折角で回析する。
0<a≦b+5 … (1)
ここで、cos(b)=n/n、nは導光板本体の屈折率、nは導光板本体における光出射面に対向する面の外側に接する媒体の屈折率である。
[4] 光出射面を有する導光板本体と、光出射面上に配置された光回折手段と、を備え、導光板本体の端面から導光板本体内に光源からの光が入射される導光板である。光回折手段は、光出射面に対して(2)式を満たす角度a°をなして導光板本体から光回折手段に入射した光源からの光のうち特定の1ないし複数波長の光についての特定の偏光成分を(90+a)°の回折角で回折する。
(B−5)/2≦a≦(B+5)/2 … (2)
ここで、導光板本体の端面から導光板本体内に入射した光の強度の導光板本体の厚み方向における内部入射角分布の半値幅をHW(°)とし、B=HW/2である。
[1]、[2],[3]及び[4]の発明では、導光板から出射される光の拡がり角(角度範囲)を制御することができる。従って、この導光板を用いて液晶表示装置を構成すれば、液晶表示素子の表示面に対して表示に有効な角度範囲の光を効率良く照射することができる。また、プリズムシートを用いなくても出射光の拡がり角を制御することができるので、構造が簡単であり部品点数も少なくて済み、ひいては従来品よりもさらに薄型のバックライトを提供することが可能となり、また薄型で低消費電力の液晶表示装置を安価で提供することが可能となる。
なお、光源から導光板に入射される光の拡がり角が大きい場合には[1][3]の構成でも導光板からの出射光の拡がり角を十分に制御できるが、光源から導光板に入射される光が集光されている場合には、出射光の拡がり角を十分に制御する観点から、[2][4]の構成を採用するのが望ましい。
ここで、光回折手段は、光回折手段に入射した光のうち、複数波長の光についてその特定の偏光成分を光回折手段によって上述の各回折角で回折することが好ましい。これにより、複数波長の光についてその特定の偏光成分を回折するので、明瞭な液晶表示を実現できる。
特に、複数波長が3波長であることが好ましく、特定の3波長の光についてその特定の偏光成分を回折すると、より明瞭な液晶表示を実現できる。
具体的には、3波長は、420〜480nmから選ばれた1波長、500〜560nmから選ばれた1波長、及び600〜650nmから選ばれた1波長であることが好ましく、上記3波長としてそれぞれ特定範囲のものを選択すると、LED(発光ダイオード)やCCFL(冷陰極蛍光灯)の発光波長とのマッチングが良くなり、カラー表示により適したものにできる。
また、光回折手段がホログラムであることが好ましく、これにより、十分な偏光分離機能が得られ、これにより光の利用効率をさらに向上させることができる。
特に、ホログラムとしてレリーフ型ホログラムが好ましい。このレリーフ型ホログラムは例えばモールド成形やプレス成形等によって容易に製造し得るものであるから、生産性を向上することができる。
また、レリーフ型ホログラムは、導光板本体の端面から導光板本体内に入射した光源からの参照光と、光出射面に対して略平行に配置された拡散板から出射された物体光と、をレリーフ形ホログラムが設けられるべき記録面で干渉させたパターンが形成されたものであり、拡散板から出射される物体光の強度の出射角分布の半値幅tは、あらかじめ設定された導光板からの出射光の強度の出射角分布の半値幅sに対して式(3)
s−5≦t≦s+5 … (3)
を満たすことがこのましい。
これによれば、導光板から出射される出射光の拡がり角度を所望の範囲に精密に設定することができるので、高品質の導光板が提供される。
また、ホログラムの記録面と拡散板との間隔が0.3m以上に設定されてパターンが形成されていることが好ましく、この場合、光出射面における出射光の強度ムラを一層少なくすることができる。特に、局部的、短周期のムラを軽減できる。
また、[1]、[2]、[3]及び[4]において、特定の偏光成分がS偏光成分であることが好ましい。これにより、出射光の強度が高まり、また、偏光分離を容易に行うことができるので、明るく明瞭な表示が可能となる。
この場合、導光板の端面及び光出射面を除く残りの面のうち少なくとも一面側に、入射したP偏光成分をS偏光成分に変換して反射する偏光方向変換手段が配置されていることが好ましい。
この場合、P偏光成分を無駄にすることなくS偏光成分に変換した上で照明光として利用できるものとなり、これにより光の利用効率を顕著に向上させることができる。
具体的には、偏光方向変換手段として、拡散反射板を用いることができる。拡散反射板に到達したP偏光はその一部がS偏光に変換されて反射され、この反射されたS偏光は照明光として利用できるので光の利用効率をさらに向上させることができる。
また、偏光方向変換手段として、λ/4位相差板及び鏡面反射板からなる偏光方向変換手段を用い、導光板の端面及び光出射面を除く残りの四面のうち少なくとも一面側に、λ/4位相差板を介して鏡面反射板が配置されていてもよい。
この場合、λ/4位相差板及び鏡面反射板の作用によって、ここに到達したP偏光はS偏光に変換されて反射されて導光板内に再入射されるものとなり、この反射されたS偏光は照明光として利用できるので、光の利用効率をさらに向上させることができる。
ここで[1],[2]の場合には、光回折手段における導光板本体と反対の面は、誘電体多層膜又は金属膜の積層により鏡面に形成されていると、光の利用効率をさらに向上させることができて好ましい。
また、[3],[4]の場合には、導光板本体における光出射面と対向する面が、誘電体多層膜又は金属膜の積層により鏡面に形成されていると、光の利用効率をさらに向上させることができて好ましい。
本発明のバックライトは、上述の導光板と、該導光板の端面側に配置された光源とを備えている。
また、本発明の他のバックライトは、上述の導光板と、該導光板の少なくとも一つの端面側に配置された光源と、該光源と前記導光板との間に配置されたレンズと、光源のさらに外側に配置された反射板とを備えている。
これらのバックライトでは、導光板の光出射面から出射される光の拡がり角(角度範囲)を制御することができる。従って、このバックライトを用いて液晶表示装置を構成すれば、液晶表示素子の表示面に対して表示に有効な角度範囲の光を効率良く照射することができる。また、プリズムシートを用いなくても出射光の拡がり角を制御できるので、構造が簡単であり部品点数も少なくて済む。従って、従来品よりもさらに薄型のバックライトを提供できる。
本発明の液晶表示装置は、上述のバックライトを用いて構成されている。
本発明の他の液晶表示装置は、液晶セルと、該液晶セルの上下両面側に配置された一対の偏光板と、下側の偏光板の下面側に配置された上述のバックライトとを備えている。
これらの液晶表示装置では、導光板の光出射面から出射される光の拡がり角(角度範囲)を制御できるので、液晶表示素子の表示面に対して表示に有効な角度範囲の光を効率良く照射することができる。また、プリズムシートを用いなくても出射光の拡がり角を制御できるので、構造が簡単であり部品点数も少なくて済む。また、プリズムシートと液晶セルとによるモアレの発生がないので拡散板を省略できる。従って、従来品よりもさらに薄型でかつ低消費電力の液晶表示装置を提供できる。
ここで、前記光回折手段の回折効率が調整されることにより、バックライトの導光板、下側の偏光板を順に透過した光の該下側偏光板面内での光強度分布が実質的に均一になるように設定されていることが好ましく、これにより、光強度分布の均一性をより向上させられる。
上述のように、本発明によれば、導光板から出射される光の拡がり角(角度範囲)を制御することができる。従って、この導光板を用いて液晶表示装置を構成すれば、液晶表示素子の表示面に対して表示に有効な角度範囲の光を効率良く照射することができる。また、プリズムシートを用いなくても出射光の拡がり角を制御することができるので、構造が簡単であり部品点数も少なくて済み、ひいては従来品よりもさらに薄型のバックライトを提供することが可能となり、また薄型で低消費電力の液晶表示装置を安価で提供することが可能となる。
<第一実施形態>
この発明の第一実施形態に係る液晶表示装置を図1に示す。図1において、符号1は液晶表示装置である。液晶表示装置1は、液晶表示素子60、導光板70、及び、光源部160を備える。導光板70及び光源部160がエッジライト型のバックライト5を構成する。
液晶表示素子60は、液晶セル2、及び偏光板3、4によって構成されている。液晶セル2の上下両側にそれぞれ偏光板3、4が配置されている。
液晶表示素子60の下側の偏光板4の下面側に導光板70が設けられている。導光板70は、主として、導光板本体10、光回折手段11、及び偏光方向変換手段12を備えている。
導光板本体10は、その上面が光出射面51とされた板状体であり、偏光板4の下に配置されている。該導光板本体10の底面52には光回折手段11が積層一体化されている。本実施形態では、光回折手段11としてホログラムが用いられている。導光板本体10の左端面10L側には光源部160が配置されている。
光源部160は、光源6、集光レンズ8、及び反射板7を有している。導光板本体10の左端面10Lに面して光源6が配置され、この光源6と導光板本体10との間に集光レンズ8が配置され、光源6のさらに外側に反射板7が配置されている。光源部160からの光は左端面10Lから導光板本体10内に入射する。
更に、導光板本体10の右端面10R側、及び、導光板70の底面側には、P偏光成分の少なくとも一部をS偏光成分に変換して反射する偏光方向変換手段12が配置されている。本実施形態では、偏光方向変換手段12として拡散反射板が用いられている。
液晶セル2は、ITO(インジウム錫の複合酸化物)、酸化錫等の透明電極の上に、配向膜が形成された上下一対の透明基板(ガラス、プラスチック等)が枠状のシール材を介して接合され、これら両透明基板間における前記枠状シール材で取り囲まれた領域内に液晶が封入されて構成されている。前記配向膜としては、従来の液晶表示装置で用いられている配向膜を使用することができ、例えばポリイミド、ポリアミド等の高分子膜の他、酸化ケイ素、酸化アルミニウム等の無機膜等が挙げられ、これら高分子膜は、例えばラビングにより配向膜とすることができる。或いは、炭化珪素を斜め蒸着することにより配向膜を形成しても良い。更に、これに酸化ケイ素、酸化チタン等の無機膜を絶縁膜として積層しても良いし、遮光膜、カラーフィルタ等を積層するようにしても良い。また、透明電極と透明基板との間に、アルカリ溶出を防止するための無機膜(酸化ケイ素、酸化アルミニウム等)を積層しても良いし、また遮光膜、カラーフィルタ等を積層するようにしても良い。本実施形態では、前記液晶セル2として、90°ツイストのTN型液晶表示素子を用いている。
前記上下一対の偏光板3、4は、互いにその透過軸を直交させる状態に配置され、またこれら偏光板3、4の透過軸は、液晶セル2における液晶分子の配向方向と平行になるように配置されている。
導光板本体10の材質としては、例えば、アクリル系、スチレン系、ポリカーボネート系等のプラスチックやガラス等を用いることができる。
そして、本実施形態では、光回折手段11は、図2に示すように、導光板本体10の光出射面51に対して下記(1)式を満たす角度a°をなして導光板本体10から光回折手段11に入射した光のうち特定の1ないし複数波長の光についての特定の偏光成分(本実施形態ではS偏光成分)を(90−a)°の回折角で回折し回折光として出力する。
0<a≦b+5 … (1)
ここで、cos(b)=n/nであり、nは導光板本体10の屈折率であり、nは導光板本体10の光出射面51より外側の媒体の屈折率である。また、回折角は、図2に示すように、光回折手段11に入射する入射光と、光回折手段11から出射される回折光とのなす角により定義される。すなわち、図3で説明すると、入射光iが、点Dで回折されて回折光dが出射された場合、回折角は、入射光iと回折光dとのなす角γとなる。なお、角度bは、導光板本体10に入射した光が導光板本体10の表面で全反射する場合の表面への入射角度(表面と入射光とのなす角度)である。ここで、a≒b/2とすることが好ましい。
しかして、液晶表示装置1において、光源6からの光は、図2に示すように、集光レンズ8によって集光されて導光板本体10の左端面10Lから導光板本体10内に入射する。この時、光源6からの光の一部は、反射板7によって反射されたのち集光レンズ8によって集光されて導光板本体10の左端面10Lから導光板本体10内に入射する。この入射光は、S偏光成分、P偏光成分を有する非偏光である。図2において、S偏光(偏光面が紙面に垂直)をsで示す一方、P偏光(偏光面が紙面に平行)をpで示している。
前記導光板本体10に入射した入射光のうちS偏光成分は、図2に示すように、導光板本体10内を反射して導光板本体10の底面52に到達して光回折手段11に入射し、この光回折手段11によって上方向に回折されて下側偏光板4内へ入射する。この時、導光板本体10の光出射面51に対してa(°)の角度で該導光板本体10の底面52に到達し光回折手段11に入射した光源6からの光のうち、特定の1ないし複数波長の光のS偏光成分は、光回折手段11によって90−a(°)の回折角で回折される。したがって、導光板本体10の光出射面51から出射される光の拡がり角(角度範囲)(β)を制御することができ(図2参照)、このように角度制御された回折光を下側偏光板4内へ入射させることができる。具体的には、角度aで入射した光を光出射面51に対して垂直に出射させるように回折がなされる。
また、下側偏光板4の透過軸はS偏光成分の偏光方向と合致しているので、下側偏光板4に入射されたS偏光は、何ら光損失を伴うことなく下側偏光板4を透過して液晶セル2内に入射して照明光として利用される。この時、導光板本体10の光出射面51から出射された光の拡がり角(β)を十分に制御できているので、液晶表示素子の表示面に対して表示に有効な角度範囲の光を十分に照射することができる。
なお、カラー液表表示素子として用いるためには、光回折手段11は、三原色、すなわち、420〜480nmから選ばれた1波長、500〜560nmから選ばれた1波長、及び600〜650nmから選ばれた1波長を回折することが望ましい。
一方、前記導光板本体10に入射した入射光のうちP偏光成分(図2でpで示す)は、図2に示すように、導光板本体10の底面52を通って光回折手段11に到達してもこの光回折手段11で回折されることなく反射され、導光板本体10の光出射面51と底面52での反射が繰り返された後、導光板本体10の右端面10Rから出て、偏光方向変換手段12で反射されて再び導光板本体10内に入射する。本実施形態では、偏光方向変換手段12として拡散反射板が用いられているので、導光板本体10の右端面10Rから出たP偏光は、この拡散反射板12で拡散反射されて、P偏光成分及びS偏光成分を含む非偏光になっている。即ち、導光板本体10の右端面から出たP偏光の一部が、拡散反射板12によってS偏光に変換されて前記導光板本体10内に再入射する。
また、光源6から導光板本体10に入射したP偏光成分の一部は、光回折手段11を透過して、導光板本体10の下面側に配置された偏光方向変換手段12で反射されて再び導光板本体10内に入射する。本実施形態では、偏光方向変換手段12として拡散反射板が用いられているので、導光板本体10の下面側から出たP偏光は、この拡散反射板12で拡散反射されて、P偏光成分及びS偏光成分を含む非偏光になっている。即ち、導光板本体10の下面側から出たP偏光の一部は、拡散反射板12によってS偏光に変換されて導光板本体10内に再入射する。
こうして前記導光板本体10内にその右端面10R及び下面側から再入射したS偏光は、光回折手段11によって上述と同様に回折されて下側偏光板4内へ入射する。このようにP偏光成分を無駄にすることなくS偏光成分に変換して照明光として利用することができるので、光の利用効率を顕著に向上させることができる。
<第二実施形態>
続いて第二実施形態の液晶表示装置について図4を参照して説明する。本実施形態の液晶表示装置が第一実施形態と異なる点は、導光板のみであるので導光板についてのみ詳細に説明する。本実施形態に係る導光板71が、第一実施形態に係る導光板70と異なる点は、光回折手段11のみである。
具体的には、本実施形態の光回折手段11は、図4に示すように、導光板本体10の光出射面51に対してa(°)の角度をなして導光板本体10から該導光板本体10の底面52に到達し光回折手段11に入射した光源6からの光のうち、特定の1ないし複数波長の光について特定の偏光成分(本実施形態ではS偏光成分)を(90−a)°の回折角で回折する。そして、角度をa(°)は、左端面10Lから導光板本体10内部に入射した光源6からの光の強度の厚さ方向(導光板本体の厚さ方向)における内部入射角αの分布の半値幅を2B(°)としたときに(B−5)/2≦a≦(B+5)/2の関係式を満たす。
ここで内部入射角αやその半値幅について詳しく説明する。図5に示すように、導光板本体10の左端面10Lに光源6からの光が入射する場合を考える。導光板本体10の厚み方向の座標をhとし、原点を導光板本体10の厚み中心に設定する。また、光源6から左端面10Lまでの距離をxとする。導光板本体10の左端面10Lにおいては、各高さhに応じた外部入射角α’で光源6からの光が入射する。
ここでは、左端面10Lに入射する入射光の外部入射角α’を、図5に示すように、光源6から左端面10Lまで引いた垂線、すなわち、光出射面51と入射光とがなす角とする。また、左端面10Lから導光板本体10内に光が入射すると、導光板本体10内では屈折率差に基づいて光が屈折するため、導光板本体10内における入射光の入射角は、外部入射角α’とは異なり、これを内部入射角αとする。内部入射角αも垂線、すなわち、光出射面51となす角とする。
たとえば、図5に示す状況のときに、導光板本体10の厚み2hが4.0mm、導光板本体10の左端面10Lから光源6までの距離xが0.7mm、導光板本体10の屈折率が1.49、導光板本体の外の屈折率が1.00(空気に相当)であるとし、光源6からの光が導光板本体10の左端面10Lから導光板本体10内に入るとする。そして、導光板本体10の左端面10Lに到達する光について、高さhと光の強度と関係が標準偏差2.0mmのガウス分布であるとする(図6(a)の実線参照)。
ここで、光源6からの光が導光板本体10内部へ入射するときには、空気−導光板本体の界面にて反射損失があるため、導光板本体10内部に入射するP偏光成分とS偏光成分で強度が互いに異なる。左端面10Lから導光板本体10内に入射するP偏光成分の強度と高さhとの関係は図6(a)の点線、S偏光成分は図6(b)の一点鎖線となる。
ここで、上述の図6(a)の光の強度と高さhとの関係は、光の強度と外部入射角α’との関数として表すことができ、導光板本体10の厚み方向における光の強度の外部入射角α’の分布は図6の(b)のようになる。ここで、実線が光源6から左端面10Lに到達する全光、点線が左端面10Lから導光板本体10内に入射するP偏光成分、一点鎖線が左端面10Lから導光板本体10内に入射するS偏光成分である。
そして、図6(b)のP偏光成分とS偏光成分とについての外部入射角α’と強度との関係を、屈折率差に基づいて内部入射角αと光の強度との関係、すなわち、左端面10Lから導光板本体10に入射した光の強度の厚さ方向における内部角度分布に変換したものが図6(c)である。ここで、点線がP偏光成分、一点鎖線がS偏光成分である。
そして、導光板本体の左端面10Lから導光板本体10内に入射する光の強度の導光板本体10の厚み方向における内部入射角分布の半値幅HWは、例えばこの図6(c)のような内部入射角αと強度との関係式から図6(c)のようにして求めることができる。図6(c)においては、S偏光についての半値幅HWの半分の量(B=HW/2)を示している。ここでは、S偏光を取り出すので、S偏光に関する曲線に基づいて半値幅HWを求める。このようにして、曲線の半値幅HW(°)を求め、HW/2としてBを求めることができる。なお、図中のbは、第一実施形態で既出の全反射に関する角度bである。
また、導光板本体10の厚み2hが7.0mmでそれ以外は上述と同じ場合における、光の強度についての外部入射角α’の分布を図6(d)に示す。
このような導光板71を用いても、光回折手段11は、上述の所定の角度aで光回折手段(11)に入射した光を、第一実施形態と同様に光出射面51に対して垂直に出射させるように回折するので、導光板71からの出射光の拡がり角(β)を十分に制御することができる。
すなわち、角度aが、(B−5)/2≦a≦(B+5)/2の関係式を満たしているので、光源からの光を集光して導光板本体10内に入射した場合においても、光出射面51から出射される光の拡がり角(β)を制御することができ(拡がり角を狭小化することも可能である)、これにより表示に有効な角度範囲の光を効率良く出射させることができる。なお、関係式(B−5)/2≦a≦(B+5)/2を満たす場合に、角度aは、導光板本体10の底面に対して入射角度分布を有して入射してくる下向き光の中心的な角度範囲が規定されたものとなる。
特に、光源6から導光板本体10に入射される光の拡がり角が小さい、すなわち、光源から入射した光の強度の内部入射角分布が狭い場合、a≒b/2又はa≒B/2とするとさらに好ましい。ここで、bは、第一実施形態で既出のcos(b)=n2/n1により求められる角度bである。
なお、本実施形態において、角度aはさらに、0<a≦b+5の要件を備えていても良い。
<第三実施形態>
続いて、図7を参照して第三実施形態の液晶表示装置について説明する。本実施形態の液晶表示装置が第一実施形態と異なる点は、導光板のみであるので導光板についてのみ詳細に説明する。本実施形態に係る導光板72が、第一実施形態に係る導光板70と異なる第一の点は、光回折手段11が、導光板本体10の光出射面51上に設けられている点である。第二の点は、この光回折手段11は、光出射面51に対して0<a≦b+5を満たす角度a°をなして導光板本体10から入射した光源6からの光のうち特定の1ないし複数波長の光についての特定の偏光成分(本実施形態ではS偏光成分)を(90+a)°の回折角で回析する。ここで、a≒b/2とすることが好ましい。
この場合も、第一実施形態と同様にして、光出射面51に対して上述の範囲を満たすa(°)の角度をなして光回折手段11に入射した光源からの光のうち、特定の1ないし複数波長の光のS偏光成分は、光回折手段11によって90+a(°)の回折角で回折され、光出射面51から出射される。したがって、導光板本体10の光出射面51から出射される光の拡がり角(角度範囲)(β)を制御することができ、このように角度制御された回折光を下側偏光板4内へ入射させることができる。具体的には、角度aで入射した光を光出射面51に対して垂直に出射させるように回折がなされる。
さらに、下側偏光板4の透過軸はS偏光成分の偏光方向と合致しているので、下側偏光板4に入射されたS偏光は、何ら光損失を伴うことなく下側偏光板4を透過して液晶セル2内に入射して照明光として利用される。この時、導光板本体10の光出射面51から出射された光の拡がり角(β)を十分に制御できているので、液晶表示素子の表示面に対して表示に有効な角度範囲の光を十分に照射することができる。
一方、導光板本体10に入射した入射光のうちP偏光成分は、導光板本体10の光出射面51の光回折手段11に到達してもこの光回折手段11で回折されることなく反射され、導光板本体10の光出射面51と底面52での反射が繰り返された後、導光板本体10の右端面10Rから出て、偏光方向変換手段12で反射されて再び導光板本体10内に入射する。本実施形態では、偏光方向変換手段12として拡散反射板が用いられているので、導光板本体10の右端面10Rから出たP偏光成分は、この拡散反射板12で拡散反射されて、P偏光成分及びS偏光成分を含む非偏光になり、導光板本体10の右端面から出たP偏光成分の一部が、拡散反射板12によってS偏光成分に変換されて導光板本体10内に再入射する。
また、光源6から導光板本体10に入射したP偏光成分の一部は、底面52を透過して導光板本体10の下面側に配置された偏光方向変換手段12で反射されて再び導光板本体10内に入射する。本実施形態では、偏光方向変換手段12として拡散反射板が用いられているので、導光板本体10の下面側から出たP偏光成分は、この拡散反射板12で拡散反射されて、P偏光成分及びS偏光成分を含む非偏光になり、導光板本体10の下面側から出たP偏光成分の一部は、拡散反射板12によってS偏光成分に変換されて導光板本体10内に再入射する。
こうして前記導光板本体10内にその右端面10R及び下面側から再入射したS偏光成分は、光回折手段11によって上述と同様に回折されて下側偏光板4内へ入射する。このようにP偏光成分を無駄にすることなくS偏光成分に変換して照明光として利用することができるので、光の利用効率を顕著に向上させることができる。
<第四実施形態>
続いて、図8を参照して第四実施形態の液晶表示装置について説明する。本実施形態の液晶表示装置が第三実施形態と異なる点は、導光板のみであるので導光板についてのみ詳細に説明する。本実施形態に係る導光板73が、第三実施形態に係る導光板72と異なる点は光回折手段11である。
具体的には、本実施形態の光回折手段11は、導光板本体10の光出射面51に対してa(°)の角度をなして導光板本体10から該導光板本体10の底面52に到達し光回折手段11に入射した光源6からの光のうち、特定の1ないし複数波長の光について特定の偏光成分(本実施形態ではS偏光成分)を(90+a)°の回折角で回折する。そして、角度をa(°)は、左端面10Lから導光板本体10内部に入射した光源6からの光の強度の厚さ方向(導光板本体の厚さ方向)における内部入射角αの分布の半値幅HWを2B(°)としたときに(B−5)/2≦a≦(B+5)/2の関係式を満たす。
ここで内部入射角αやその半値幅HWについては第二実施形態で説明したのと同様である。
このような導光板73を用いても、光回折手段11は、上述の所定の角度aで光回折手段11に入射した光を、第三実施形態と同様に光出射面51に対して垂直に出射させるように回折するので、導光板73からの出射光の拡がり角(β)を十分に制御することができる。
すなわち、角度aが、(B−5)/2≦a≦(B+5)/2の関係式を満たしているので、光源からの光を集光して導光板本体10内に入射した場合においても、光出射面51から出射される光の拡がり角(β)を制御することができ(拡がり角を狭小化することも可能である)、これにより表示に有効な角度範囲の光を効率良く出射させることができる。なお、関係式(B−5)/2≦a≦(B+5)/2を満たす場合に、角度aは、導光板本体10の底面に対して入射角度分布を有して入射してくる下向き光の中心的な角度範囲を規定したものとなる。
特に、光源6から導光板本体10に入射される光の拡がり角が小さい、すなわち、光源から入射した光の強度の内部入射角分布が狭い場合、a≒b/2又はa≒B/2とするとさらに好ましい。ここで、bは、第一実施形態で既出のcos(b)=n2/n1により求められる角度bである。
なお、本実施形態において、角度aはさらに、0<a≦b+5の要件を備えていても良い。
なお、本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、上記実施形態では、光源6あるいは光源部160が、導光板70等の一つの端面(左端面10L)のみに設けられているがこれに限られず、導光板の2つ以上の端面に光源6あるいは光源部160がそれぞれ設けられていても良い。例えば、上記実施形態において、さらに、導光板の右端面10R等にも光源6や光源部160を設けることができる。
また、上記実施形態では、偏光方向変換手段12を導光板本体10の下面側及び右端面側に配置しているが、特にこのような配置形態に限定されるものではなく、偏光方向変換手段12は、前記導光板の光入射面としての左端面10L及び光出射面51を除く残りの四面のうち少なくとも一面側に配置されていれば良い。
また、上記実施形態では、偏光方向変換手段12として拡散反射板を用いているが、特にこのようなものに限定されるものではない。例えば、偏光方向変換手段12として、λ/4位相差板及び鏡面反射板を用いた構成を採用しても良い。即ち、導光板の光入射面及び光出射面51を除く残りの四面のうち少なくとも一面側に、λ/4位相差板を介して鏡面反射板が配置された構成を採用しても良い。この場合には、例えば、上記実施形態では、導光板本体10から出たP偏光成分は、まずλ/4位相差板を透過する際に左回り円偏光に変換され、この左回り円偏光が前記鏡面反射板で反射され、この反射の際に右回り円偏光に変換され、この右回り円偏光が再び前記λ/4位相差板を透過する際にS偏光成分に変換され、こうして前記導光板本体10から出たP偏光は、λ/4位相差板及び鏡面反射板によってS偏光に変換されて導光板本体10内に再入射する。再入射したS偏光は、前記光回折手段11によって回折されて前記下側偏光板4内へ入射する。
或いはまた、第一及び第二実施形態では導光板本体10の底面に設けられた光回折手段11の下面に、また、第三及び第四実施形態では導光板本体10の底面に、それぞれ誘電体多層膜または金属膜が積層されて鏡面に形成された構成を採用しても良い。この場合には、この誘電体多層膜または金属膜を透過して下面側に光が透過することはない。これによって光の利用効率を向上させることができる。
なお、上記実施形態では、液晶セル2としてTN型液晶表示素子を用いたが、特にこのような型のものに限定されるものではなく、例えばスーパー・ツイステッド・ネマティック(STN)型の液晶表示素子を用いても良い。或いは、偏光成分を直接利用するその他の動作モードの液晶表示素子を用いるようにしても良い。また、STN型液晶表示素子に位相差板や他の液晶セルを積層することによって色を白黒化したFSTN型液晶表示素子、DSTN型液晶表示素子を用いても良い。更に、これら液晶表示素子にカラーフィルタを組み合わせてカラー化したカラーSTN型液晶表示素子を用いるようにしても良い。
この発明において、導光板本体10としては、上記実施形態のように光出射面51と底面52とが平行状に形成されたもの(断面が矩形状のもの)を用いても良いし、光出射面51と底面52とが非平行状に配置されたもの、例えば、楔形に形成されたものを用いても良い。
また、光回折手段11としては、特に限定されるものではないが、例えばホログラム、回折格子等を例示できる。ホログラムとしては、特に限定されないが、例えばアクリル系、ポリビニルカルバゾール系等のフォトポリマー、重クロム酸ゼラチン、光レジスト、銀塩等、種々の感光材料を用いることができる。リップマンタイプの体積・位相型のホログラムを用いても良いが、量産性に優れる点で、レリーフ型ホログラムを用いるのが好ましい。即ち、レリーフ型ホログラムは例えばモールド成形やプレス成形等によって容易に製造し得るものであるから、生産性を向上できる。
言い換えると、回折手段としては、レリーフ型又は体積型のものがあり、体積型のものが性能上好適であるが、量産性の点からはレリーフ型のものが好ましい。レリーフ型の回折手段は、正弦波、矩形波、三角波等単純な形状の組合せ又は重ね合わせで作成することができるが、ホログラムを用いることにより、特に好ましいものとなる。これらは、FDTD(Finite-Difference Time-Domain)法、結合波(Rigorous Coupled-Wave Analysis)法などを用いて設計、解析する。このとき、回折手段の微細構造を二値又は多値の離散的な値で設計することも可能である。
図9に、この発明で光回折手段11として用いるホログラム11のパターンを作製する際の参照光と物体光の関係を示す。導光板本体10の底面に、ホログラム形成のための感光材料11aを積層配置する一方、導光板本体10の下面側に離間して拡散板20を配置せしめる。拡散板20の表面は、光出射面51と略平行とする。なお、ホログラム11を光出射面51上に設ける場合には、感光材料11aを光出射面51上に積層する。この時、感光材料(ホログラム記録面)11aと拡散板20との間隔を0.3m以上に設定するのが好ましい。そして、拡散板20からの物体光と、光源6から入射して導光板本体10内で反射を繰り返した参照光とを感光材料11aにおいて干渉させて干渉縞を記録せしめる。この時、拡散板20から出射される光の強度の出射角分布(広がり角分布)の半値幅t(°)を、次のように設定する。すなわち、導光板本体10の光出射面51からの出射光の強度の出射角分布(広がり角分布)の設定値における半値幅をs(°)とする時、tとsとをほぼ同じくする、具体的には、s−5≦t≦s+5を満たす、より好ましくは、s−1≦t≦s+1を満たすように設定する。ここで、拡散板20から出射される物体光の強度の出射角分布、及び、導光板本体10の光出射面51から出射するの出射光の強度の出射角分布は、それぞれ、光出射面51に垂直な方向に出射される光を基準(0°)としたものである。また、図10に、導光板本体10の光出射面51からの出射光の強度の出射角分布の代表的な設定値及びその半値幅sを図示する。このような干渉縞の設定は通常コンピュータによって行われる。
なお、上記実施形態のように、導光板の光入射面及び光出射面を除く残りの四面のうち少なくとも一面側に偏光方向変換手段12を配置する構成を採用する場合には、この偏光方向変換手段12による反射光も参照光に含めてホログラムパターンを形成するのが好ましい。通常、複数波長に対するホログラムパターンを計算して、これらを和加算することによって最終的なパターンを求める。
また、下側偏光板4を透過した後の光の該下側偏光板4面内での面方向の光強度分布が実質的に均一になるように光回折手段11の回折効率を調整するために、最終的なホログラムパターンからの回折光の強度と分光特性の分布を計算して、拡散板20の輝度および分光特性の分布を修正する。なお、この修正は、最終的なホログラムパターンで試作した導光板の実測データを用いて行うこともできる。
コンピュータによりホログラムパターンを計算してホログラムを作成するには、例えば特開2001−337584号公報に記載された方法を用いることができる。計算量を低減するために、複数のホログラムに分割して計算しても良い。
上記実施形態においては、ホログラム11にS偏光成分のみ回折する偏光特性を持たせる必要がある。一般に、ホログラムには、その内部での入射光、回折光の方向ベクトルの内積に比例してP偏光成分を回折し、S偏光成分はそれによらず一定の強度で回折する偏光特性がある。すなわち、入射光と回折光が平行な場合(内積が1)にはP偏光成分、S偏光成分ともに回折する一方、入射光と回折光が直交する場合(内積が0)にはP偏光成分は回折されずS偏光成分のみ回折する。従って、ホログラム11にS偏光成分のみ回折する偏光特性を持たせるためには、ホログラム11内部における入射光と回折光のなす角度(回折角)を90°に設定すれば良い。これにより偏光分離機能を十分に確保することができるものとなる。
一方、表示に有効な角度範囲の光が効率的に得られるようにするため、上述の各回折角で回折するようになすことが必要である。このように構成することによって、偏光分離能と、表示に有効な角度範囲の光を効率的に得る機能とを両立させることができる。
この発明に係る導光板(70、71,72,73)、バックライト5、液晶表示装置(1)は、上記実施形態のものに特に限定されるものではなく、種々設計変更することができる。
また、導光板本体10と、光回折手段11とは、接触していてもよく、互いに媒体を挟んで離れていてもよい。
また、上記実施形態では、光回折手段11はP偏光成分ではなくS偏光成分を所定の回折角で回折しているが、S偏光成分ではなくP偏光成分を所定の回折角で回折するようにしても動作は可能である。
図1は、この発明に係る液晶表示装置の第一実施形態を示す模式的側面図である。 図2は、図1の導光板における光回折手段等による作用を説明する模式的側面図である。 図3は、回折角を説明する模式図である。 図4は、第二実施形態の液晶表示装置の導光板による作用を説明する模式的側面図である。 図5は、内部入射角α及び外部入射角α’等を説明するための導光板の模式的側面図である。 図6は、図5の説明に用いるグラフであり、(a)は所定の条件において左端面10Lに到達する光及び左端面10Lから入射する各偏光成分の入射高hと強度との関係を示すグラフ、(b)は(a)の場合の左端面10Lに到達する光及び左端面10Lから入射する各偏光成分の外部入射角α’と強度との関係を示すグラフ、(c)は(a)の場合の左端面10Lに到達する光及び左端面10Lから入射する各偏光成分の内部入射角αと強度との関係を示すグラフ、(d)は(a)と条件が異なる場合についての左端面10Lに到達する光及び左端面10Lから入射する各偏光成分の内部入射角αと強度との関係を示すグラフである。 図7は、第三実施形態の液晶表示装置の導光板による作用を説明する模式的側面図である。 図8は、第四実施形態の液晶表示装置の導光板による作用を説明する模式的側面図である。 図9は、この実施形態で光回折手段として用いるホログラムの作製法を説明する模式的側面図である。 図10は、図9の半値幅sを説明するための、光出射面から出射する光の強度の出射角分布のグラフである。 図11は、従来の液晶表示装置の模式的側面図である。
符号の説明
1…液晶表示装置、2…液晶セル、3…偏光板(上側)、4…偏光板(下側)、5…バックライト、6…光源、7…反射板、8…集光レンズ、10…導光板本体、11…光回折手段(ホログラム等)、12…偏光方向変換手段、20…拡散板、51…導光板本体の光出射面、52…導光板本体の底面、70,71,72,73…導光板。









Claims (22)

  1. 光出射面を有する導光板本体と、前記導光板本体における前記光出射面と対向する面に対して対向配置された光回折手段と、を備え、
    前記導光板本体の端面から前記導光板本体内に光源からの光が入射され、
    前記光回折手段は、前記光出射面に対して(1)式を満たす角度a°をなして前記導光板本体から前記光回折手段に入射した前記光源からの光のうち特定の1ないし複数波長の光についての特定の偏光成分を(90−a)°の回折角で回折する導光板。
    0<a≦b+5 … (1)
    ここで、cos(b)=n/n、nは前記導光板本体の屈折率、nは前記導光板本体の光出射面の外側に接する媒体の屈折率である。
  2. 光出射面を有する導光板本体と、前記導光板本体における前記光出射面と対向する面に対して対向配置された光回折手段と、を備え、前記導光板本体の端面から前記導光板本体内に光源からの光が入射され、
    前記光回折手段は、前記光出射面に対して(2)式を満たす角度a°をなして前記導光板本体から前記光回折手段に入射した前記光源からの光のうち特定の1ないし複数波長の光についての特定の偏光成分を(90−a)°の回折角で回折する導光板。
    (B−5)/2≦a≦(B+5)/2 … (2)
    ここで、前記導光板本体の端面から前記導光板本体内に入射した光の強度の前記導光板本体の厚み方向における内部入射角分布の半値幅をHW(°)とし、B=HW/2である。
  3. 光出射面を有する導光板本体と、前記光出射面上に配置された光回折手段と、を備え、
    前記導光板本体の端面から前記導光板本体内に光源からの光が入射され、
    前記光回折手段は、前記光出射面に対して(1)式を満たす角度a°をなして前記導光板本体から前記光回折手段に入射した前記光源からの光のうち特定の1ないし複数波長の光についての特定の偏光成分を(90+a)°の回折角で回析する導光板。
    0<a≦b+5 … (1)
    ここで、cos(b)=n/n、nは前記導光板本体の屈折率、nは前記導光板本体における光出射面に対向する面の外側に接する媒体の屈折率である。
  4. 光出射面を有する導光板本体と、前記光出射面上に配置された光回折手段と、を備え、
    前記導光板本体の端面から前記導光板本体内に光源からの光が入射され、
    前記光回折手段は、前記光出射面に対して(2)式を満たす角度a°をなして前記導光板本体から前記光回折手段に入射した前記光源からの光のうち特定の1ないし複数波長の光についての特定の偏光成分を(90+a)°の回折角で回折する導光板。
    (B−5)/2≦a≦(B+5)/2 … (2)
    ここで、前記導光板本体の端面から前記導光板本体内に入射した光の強度の前記導光板本体の厚み方向における内部入射角分布の半値幅をHW(°)とし、B=HW/2である。
  5. 前記光回折手段は、前記光回折手段に入射した光のうち、複数波長の光についてその特定の偏光成分を前記回折角で回折する請求項1〜4のいずれか1項に記載の導光板。
  6. 前記複数波長が3波長である請求項5に記載の導光板。
  7. 前記3波長は、420〜480nmから選ばれた1波長、500〜560nmから選ばれた1波長、及び600〜650nmから選ばれた1波長である請求項6に記載の導光板。
  8. 前記光回折手段がホログラムである請求項1〜4の何れかに記載の導光板。
  9. 前記ホログラムとしてレリーフ型ホログラムが用いられている請求項8に記載の導光板。
  10. 前記レリーフ型ホログラムは、導光板本体の端面から前記導光板本体内に入射した光源からの参照光と、前記光出射面に対して略平行に配置された拡散板から出射された物体光と、を前記レリーフ形ホログラムが設けられるべき記録面で干渉させたパターンが形成されたものであり、
    前記拡散板から出射される物体光の強度の出射角分布の半値幅tは、あらかじめ設定された前記導光板からの出射光の強度の出射角分布の半値幅sに対して式(3)
    s−5≦t≦s+5 … (3)
    を満たす請求項9に記載の導光板。
  11. 前記ホログラムの記録面と前記拡散板との間隔が0.3m以上に設定されてパターンが形成された請求項10に記載の導光板。
  12. 前記特定の偏光成分がS偏光成分である請求項1〜4の何れかに記載の導光板。
  13. 前記導光板の端面及び光出射面を除く残りの面のうち少なくとも一面に対向して、入射したP偏光成分をS偏光成分に変換して反射する偏光方向変換手段が配置されている請求項12に記載の導光板。
  14. 前記偏光方向変換手段として、拡散反射板が用いられている請求項13に記載の導光板。
  15. 前記偏光方向変換手段として、λ/4位相差板及び鏡面反射板からなる偏光方向変換手段が用いられ、前記導光板における端面及び光出射面を除く少なくとも一面側に、λ/4位相差板を介して鏡面反射板が配置されている請求項13に記載の導光板。
  16. 前記光回折手段における前記導光板本体と反対の面は、誘電体多層膜又は金属膜の積層により鏡面に形成されている請求項1又は2に記載の導光板。
  17. 前記導光板本体における前記光出射面と対向する面は、誘電体多層膜又は金属膜の積層により鏡面に形成されている請求項3又は4に記載の導光板。
  18. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の導光板と、該導光板の端面側に配置された光源と、を備えているバックライト。
  19. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の導光板と、
    該導光板の少なくとも一つの端面側に配置された光源と、
    該光源と前記導光板との間に配置されたレンズと、
    前記光源のさらに外側に配置された反射板とを備えているバックライト。
  20. 請求項18に記載のバックライトを用いて構成された液晶表示装置。
  21. 液晶セルと、
    該液晶セルの上下両面側に配置された一対の偏光板と、
    前記下側の偏光板の下面側に配置された請求項18に記載のバックライトと、を備えている液晶表示装置。
  22. 前記光回折手段の回折効率が調整されることにより、前記バックライトの導光板、前記下側の偏光板を順に透過した光の該下側偏光板面内での光強度分布が実質的に均一になるように設定されている請求項21に記載の液晶表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2020250554A1 (ja) * 2019-06-14 2020-12-17 株式会社ジャパンディスプレイ 光学装置

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WO2020250554A1 (ja) * 2019-06-14 2020-12-17 株式会社ジャパンディスプレイ 光学装置

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