JP2005209416A - 極細絶縁電線の製造方法 - Google Patents

極細絶縁電線の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005209416A
JP2005209416A JP2004012511A JP2004012511A JP2005209416A JP 2005209416 A JP2005209416 A JP 2005209416A JP 2004012511 A JP2004012511 A JP 2004012511A JP 2004012511 A JP2004012511 A JP 2004012511A JP 2005209416 A JP2005209416 A JP 2005209416A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conductor
sheave
driven
wire
drive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004012511A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidetaka Kuroki
英隆 黒木
Kei Takechi
圭 武知
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Cable Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Cable Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Cable Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Cable Industries Ltd
Priority to JP2004012511A priority Critical patent/JP2005209416A/ja
Publication of JP2005209416A publication Critical patent/JP2005209416A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Insulated Conductors (AREA)

Abstract

【課題】線径60μm程度の導体に絶縁被膜層及び自己融着層を有するダブルコート型絶縁電線の製造を従来の絶縁電線の製造装置を大幅に改変することなく製造可能とする製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】導体の線速よりも速く回転駆動するシーブを有する回転駆動装置を設け、導体と前記シーブとの接触長さを調節することにより導体の張力を緩和する。これより細絶縁電線に作用する張力を軽減することができ、超極細電線の製造においても導体が途中で切断することがない。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば様々な電機・電子機器に使用されるモーターやトランス用のマグネットワイヤとして用いられる、自己融着層を具備する超極細の絶縁電線の製造方法に関するものである。
各種巻線用の絶縁電線として、丸形導体や平角導体等の導体の上に、エナメル絶縁被膜等からなる絶縁被膜、自己融着層を順次設けたダブルコート型絶縁電線が用いられることがある。そしてダブルコート型絶縁電線の製造方法として、従来では、焼鈍炉を出た導体が、電着塗装装置及び焼付炉を通過することにより、導体上に絶縁被膜が形成され、絶縁状態の検査を終えた後、自己融着ワニス槽及び焼付炉を通過することにより、ダブルコート型絶縁電線が得られることが以下に示す特許文献1により開示されている。
従来においては、前記絶縁電線の製造には直径0.09〜1.2mmの導体を用い、平角線に成形した後、電気機器コイルやFDDのスピンドルモーター用コイルとして使用されているが、適用製品の小型化、適用用途の拡大等により現在では直径60μm程度の超極細絶縁電線(以下超極細線と称す。)が要求されている。
特開平8−287751号公報
しかしながら、従来の絶縁電線の製造装置において超極細線を製造すると、過大な張力が超極細線に作用して切断してしまい製造できないという問題がある。すなわち、絶縁電線の製造には、多数の工程を通過する必要があり、各工程を通過させるために設けられたシーブ等によって線材の方向を変更している。そのため、各工程、特に絶縁被膜の電着塗装や自己融着ワニス槽のような液層を通過する場合には液層のシール部等の大きな抵抗を受け、またシーブ等に接触する場合にも接触抵抗を受け、各工程を通過するごとに線材が受ける張力は加算的に増加するという現象が生じる。そして線材に作用する張力は、焼付炉を通過させるために、鉛直方向最下点から最上点に引き上げた直後の区間において、線材の自重がかかることもあり、張力の増加の割合が大きいという傾向がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、直径60μmの超極細線であっても、現状の製造装置を大きく改変することなく、電着塗装及び自己融着層を有する超極細絶縁電線を製造可能とする製造方法を提供することを目的としている。
すなわち、本発明では、導体上に絶縁被膜を有し、さらにその上に自己融着層を備える絶縁電線を製造する方法において、導体の線速よりも速く回転駆動するシーブを有する回転駆動装置を設け、導体と前記シーブとの接触長さを調節することにより、導体の張力を緩和することを特徴としている。
また、前記回転駆動装置は、1つの駆動シーブと2つの従動シーブからなり、互いに導体を挟持するように設けられ、駆動シーブと従動シーブの中心距離を相対的に接近又は離間させることにより、シーブへの導体接触長さを調節可能とし、さらに駆動シーブと従動シーブの中心距離を接近させ、駆動シーブの中心位置が従動シーブの中心位置を越えた状態となった後、さらに2つの従動シーブ間の中心距離を接近させることにより、シーブへの導体接触長さを調節可能としたことを特徴としている。
本発明によれば、従来の絶縁電線の製造装置を大幅に改変することなく、簡単な構成で線材に作用する張力を減少させることができるため、直径60μm程度の線材であっても電着塗装及び自己融着塗布を施したダブルコート型絶縁電線を製造することができる。
本発明の実施形態を以下に詳説する。図1は本発明にかかる絶縁電線の製造方法を説明するための工程図であり、電着塗装被膜上に自己融着層を有する、ダブルコート型の超極細絶縁電線の製法を示すものである。
図において、直径60μmの丸形または平角状の導体11が送出装置21から繰り出され、この導体11はまず焼鈍炉3へ導入される。導体11に所要の焼鈍を施し、表面の清浄化を行った後、導体11は鉛直方向最下点より引き上げられ、電着塗装装置41を通過する。そして電着塗装装置41中にてエナメル絶縁被膜12が設けられる。
電着塗装の一例を示すと、導体11を陽極側に接続しておき、該導体11を水分散型のポリアクリルワニス、エポキシエステルワニス等の水分散型樹脂ワニスで満たされ、円筒状の陰電極が配置された電着バス(図示せず)内を通過させることにより、陽極である導体11と陰電極との電位差にて樹脂を析出させるものである。 また電着塗装によらずとも、例えばエナメルワニスを多数回塗布・焼付する方法により、エナメル絶縁被膜12を設けるようにしてもよい。しかし、薄肉の絶縁被膜、特に厚さが3μm程度以下の超薄肉絶縁被膜を形成する場合は、上記した電着塗装法を採用する方がよい。
絶縁被膜形成工程の後、導体11は最上位シーブ73及び第1回転駆動装置71を経て、荷電用電極装置5を経由することにより電圧を印加され、絶縁被膜12が所定の条件を満足する絶縁耐性を具備しているか否かを検査する。既述の通り、前記の電圧の印加は、導体11と絶縁被膜12が当接することになる荷電用電極との間において行われ、絶縁被膜12に被覆不良の欠陥部が存在すると、両者間が導通することになる。即ち、この導通状態を監視することにより、絶縁被膜12の絶縁状態を検査するものである。そして、荷電用電極装置5を通過した後、導体11は第2回転駆動装置72に入線される。
ここで第1、2回転駆動装置71、72について説明する。図2に示すように回転駆動装置71、72は1つの駆動シーブ81と2つの従動シーブ82、83からなり、導体11の相対する方向から駆動シーブ81と従動シーブ82、83とによって挟持するように設置されている。
駆動シーブ81は、自ら回転駆動する円盤平板形状のシーブであり、その回転速度は、導体11の線速よりも早く回転するように設定されている。そして、駆動シーブ81に接触する導体11は、駆動シーブ81との表面に作用する摩擦力によって、駆動シーブ81通過前の線速よりも、駆動シーブ81通過後の線速の方が若干早くなる。極端に言えば、駆動シーブ81通過前の導体11には、引張力が作用して伸長され、駆動シーブ81通過後の導体11には余長が発生して、導体11にかかる引張力が緩和されている。しかしながら、導体11と駆動シーブ81との表面は完全に一致する(密着している)わけではなく、導体11に大きな引張力が作用すると、シーブ表面で滑るようになっており、本発明ではさらに滑り始める引張力(摩擦抵抗力)を調節可能となっている。
すなわち、駆動シーブ81は、図2に示すように導体11を従動シーブ82、83で挟持するように設置されている状態(通常状態)から、駆動シーブ81が従動シーブ82、83側に移動可能に設けられている。そのため、駆動シーブ81が従動シーブ82、83側に移動することにより、図3に示すように、定常状態よりも導体11が駆動シーブ81に接触する導体長さが増大するため、導体11に作用する摩擦力が大きくなる。
したがって、駆動シーブ81が従動シーブ82、83側に移動する変位量を調整することで、導体11に作用する摩擦力を調節することが可能となっており、導体11に作用する摩擦力が導体11の切断力よりも小さくなるように駆動シーブ81の変位量を設定する。
従動シーブ82、83は、円盤平板形状の駆動力を備えないシーブであって、導体11沿って設けられる導体11と同調して回転するシーブである。導体11を駆動シーブ81に接触挟持させるため、図2に示すように、2つの従動シーブ82、83の間に駆動シーブ81が存在するように配置される。
また、従動シーブ82、83は、図4に示すように、互いに接近・離間可能に移動可能に設けられている。そして、図3及び図4に示すように、従動シーブ同士が接近することで、駆動シーブ81が導体11に対する接触面積(接触長さ)を大きくすることが可能となり、導体11に作用する摩擦力を調整することが可能となっている。すなわち、駆動シーブ81と従動シーブ82、83の中心距離を接近させ、駆動シーブ81の中心位置が従動シーブ82、83の中心位置を越えた状態となった後、さらに2つの従動シーブ間の中心距離を接近させることにより、シーブへの導体接触長さを調節可能としている。
したがって、前述の駆動シーブ81の変位量の調節及び、従動シーブ82、83の接近・離間の調節によって、導体11への摩擦力を調節し、導体11の張力を調整可能である。したがって、張力調整の幅が広くなることから、装置の大幅な変更をせずとも、様々の線径を有する導体11に対応可能な装置とすることができる。
なお、駆動シーブ81の変位量の調節について、駆動シーブ81が移動する場合を説明したが、駆動シーブ81と従動シーブ82、83が相対的に接近・離間する構成であればよい。また、従動シーブ82、83の接近・離間に関しても、相対的に接近・離間すればよく、片側のみ移動する構成でも、両方移動する構成でも特に限定しない。
次に、本発明の作用について説明する。
図1より、焼鈍炉により洗浄処理が行われた後、電着塗装を終えた導体11は、次いで乾燥されると共に焼付炉42へ導入され、電着槽からの水分の除去、及び硬化が行われる。このとき、焼鈍炉3出口の導体11の方向転換を図るシーブ75、最下点のシーブ74、電着塗装装置41及び、焼付炉42を通過するに従い、接触抵抗等により導体11に作用する張力は常に加算され、単調的に増加する。
そして前記電着塗装装置41及び焼付炉42を通過して鉛直方向最上位に達した後、導体11は荷電用電極装置5を経由することにより電圧を印加され、絶縁被膜12が所定の条件を満足する絶縁耐性を具備しているか否かを検査するが、最上位シーブ73を通過した時、導体11に作用する張力は、導体11の自重及び最上位シーブ73の接触抵抗(摩擦抵抗)が加算され、より増加傾向が大きくなり、作用する張力が最も大きくなる。
そこで、この張力が最も大きくなる最上位付近に第1回転駆動装置71を設け、導体11が回転駆動装置71を通過することにより、通過後には導体11の張力は緩和されている。すなわち、回転駆動装置71の駆動シーブ81が線速よりも早く回転することにより、シーブ表面と導体11の表面との摩擦によって、導体11は通常よりも早くシーブを通過することとなり、導体11の全体の線速が一定(送出装置21と巻取装置22で決まる)であるため、シーブを通過前では導体11に作用する張力は多少増加するが、シーブを通過した後は導体11に余長ができるように張力が緩和されるためである。
ここで、導体11が切断してしまう場合には、駆動シーブ81や従動シーブ82、83の変位量を調整し、導体11に作用する摩擦力を調節する。なお、回転駆動装置71は、張力が最も大きくなる導体11走行経路の最上位位置に設置するのが好ましいが、回転駆動装置71を設けるには、装置入線前において多少引張力が大きくなるため、導体11が切断してしまう張力に対して余裕を持たせた所に設置することが必要である。
また回転駆動装置71を通過した導体11は、荷電用電極5により絶縁不良部分を検知しつつ、再度第2回転駆動装置72に入線される。これは導体11の張力緩和のために、回転駆動装置を1つ設けるよりも複数設けることによって、導体11への負荷が分散されるため、超極細線がより一層切断されにくくなる。
このように、回転駆動装置を設けることによって超極細線の導体11への張力が緩和され、導体11の引張許容範囲を超えることなく、導体11は最終的に自己融着ワニス槽61、焼付炉62を経てダブルコート型超極細電線1として巻取機22によって巻き取られる。
以上説明したように、本発明の超極細線の製造方法は、直径60μmの導体をダブルコート型絶縁電線の製造に使用でき、従来の絶縁電線の設備を有効利用可能とするものである。
本発明の超極細絶縁電線の製造方法を示す図である。 回転駆動装置を示す図である。 駆動シーブが変位した図である。 従動シーブが変位した図である。
符号の説明
1 絶縁電線
3 焼鈍炉
5 荷電用電極
11 導体
21 送出機
22 巻取機
41 電着塗装装置
42 焼付炉
61 自己融着ワニス槽
62 焼付炉
71 第1回転駆動装置
72 第2回転駆動装置
73 最上位シーブ
74 最下点シーブ
75 シーブ
81 駆動シーブ
82 従動シーブ
83 従動シーブ

Claims (3)

  1. 導体上に絶縁被膜を有し、さらにその上に自己融着層を備える絶縁電線を製造する方法において、導体の線速よりも速く回転駆動するシーブを有する回転駆動装置を設け、導体と前記シーブとの接触長さを調節することにより、導体の張力を緩和することを特徴とする極細絶縁電線の製造方法。
  2. 前記回転駆動装置は、1つの駆動シーブと2つの従動シーブからなり、互いに導体を挟持するように設けられ、駆動シーブと従動シーブの中心距離を相対的に接近又は離間させることにより、シーブへの導体接触長さを調節可能としたことを特徴とする請求項1に記載の極細絶縁電線の製造方法。
  3. 駆動シーブと従動シーブの中心距離を接近させ、駆動シーブの中心位置が従動シーブの中心位置を越えた状態となった後、さらに2つの従動シーブ間の中心距離を接近させることにより、シーブへの導体接触長さを調節可能としたことを特徴とする請求項2に記載の極細絶縁電線の製造方法。





JP2004012511A 2004-01-21 2004-01-21 極細絶縁電線の製造方法 Pending JP2005209416A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004012511A JP2005209416A (ja) 2004-01-21 2004-01-21 極細絶縁電線の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004012511A JP2005209416A (ja) 2004-01-21 2004-01-21 極細絶縁電線の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005209416A true JP2005209416A (ja) 2005-08-04

Family

ID=34898856

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004012511A Pending JP2005209416A (ja) 2004-01-21 2004-01-21 極細絶縁電線の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005209416A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007097189A1 (ja) * 2006-02-24 2007-08-30 Mitsubishi Cable Industries, Ltd. 集合導体及びその製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007097189A1 (ja) * 2006-02-24 2007-08-30 Mitsubishi Cable Industries, Ltd. 集合導体及びその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN1165476C (zh) 线材卷绕装置
US6553650B2 (en) Method for manufacturing a rectangular-wire coil
US5174013A (en) Winding apparatus and method which deforms the wire during winding
US20070240898A1 (en) Flat Cable
EP1852958A2 (en) Method of forming single-layer coils
JP4954570B2 (ja) 真四角絶縁電線の製造方法およびそれによって製造された真四角絶縁電線とその用途
CN109148147A (zh) 一种用于电磁线的绕线装置
WO2005008689A1 (ja) 線材のテープ巻装置及びテープ巻絶縁線心の作製システム
US10199138B2 (en) Insulated winding wire
JP5561830B2 (ja) 塗布ダイスおよび絶縁電線の製造方法
JP2005209416A (ja) 極細絶縁電線の製造方法
KR101551803B1 (ko) 2단 코일 권선기 및 이를 이용한 2단 코일 권선 방법
KR101103633B1 (ko) 전선 케이블용 세선 피복장치
JP6455305B2 (ja) エナメル線の製造方法及び製造装置
JP6868194B2 (ja) 調心機構付きダイス、エナメル線の製造装置およびエナメル線の製造方法
JP4544897B2 (ja) コイル及びコイル製造装置
JP6740642B2 (ja) 絶縁電線の製造方法
KR20230071103A (ko) 와이어 권선 장치
US20150107728A1 (en) Method for forming and annealing an insulated conductor
JP2007280818A (ja) 絶縁電線
CN101295561B (zh) 高压电机用多层云母带绕包电磁线制造方法
CN208806149U (zh) 一种用于电磁线的绕线装置
CN203119714U (zh) 一种线圈成型的装置
JP2009147275A (ja) 平角エッジワイズ巻線の製造方法
KR20070070345A (ko) 초전도 선재용 권선장치