JP2005209050A - ペン型入力装置及び情報入力システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 ペン型入力装置をワイヤレス及びバッテリレスとし、構造の簡素化、低コスト化、軽量化を図る。
【解決手段】 ペン型入力装置5の本体7の内部に、筆圧検出部11と、X軸方向検出部12A及びY軸方向検出部12Bでなる移動方向検出部12と、クリック検出部13とを設け、これら各検出部11〜13を弾性表面波素子で形成する。各検出部11〜13の検出信号は弾性表面波の伝搬特性の変化を含み、その変化を抽出して、ペン軸6の筆圧、ペン先8の移動方向およびクリックボタン14の押下動作を検出するようにする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、情報端末機器に所定の情報を入力するためのペン型入力装置及び情報入力システムに関する。
近年、コンピュータやPDA(Personal Digital Assistant)等の情報端末機器への入力装置として、タブレット型のペン入力装置が広く用いられるようになっている。これらの中にはポインティングや図形、文字入力の際に位置座標を検知し入力すると共に、文書や図面の表現力を向上させるため筆圧に応じて線の太さや濃淡を変化させるものがある。
例えば、下記特許文献1には、ペン部分に筆圧の検出機能を備え、筆圧に応じた信号を制御装置へ送り、描画時に線の太さや濃淡を調節する入力ペン装置の構成が開示されている。
また、これらタブレット型入力装置に用いられる入力ペンには、操作性を高めるために上記座標検出機能や筆圧検出機能のほかに、コンピュータのグラフィックインターフェース(GUI:Graphical User Interface)の操作を行うクリック機能やスクロール機能を備えたものがある(例えば下記特許文献2参照)。
特開平9−81297号公報 特開2003−228456号公報 特許2613840号公報 L.Reindl, G.Scholl, T.Ostertag, W.Ruile, H.Scherr, C.C.W. Ruppel, F.Schmidt「Wireless Remote Identification and Sensing with SAW Devices」Proceedings SENSOR '97, Vol.1 P161-166
しかしながら、ペン部分にこれら筆圧検出機能やクリック機能等を備え付けるために、端末側との信号授受や電源供給のためのワイヤを設ける必要があり、その重量や張力が操作性を損ねたりワイヤが絡みつく等の問題を有している。
一方、これらワイヤにまつわるデメリットを解消するために、上記特許文献3に記載されているように、光学式ワイヤレス入力装置に通信装置と電源を内蔵させ、入力装置から端末機器へ情報を入力するものがある。
しかしながら、ワイヤレスペン型入力装置はペンに複数の機能を持たせることが困難であったり、電源や通信装置を内蔵することにより、ペン本体が大きく重くなり、構造も複雑で、ワイヤ式と同様、操作性において満足するものを得ることが難しかった。
そこで、本発明は上述の問題に鑑みてなされ、ワイヤレスで構成できると共に電源を不要とし、構造の簡素化、軽量化を図ることができるペン型入力装置及びこれを備えた情報入力システムを提供することを課題とする。
本発明のペン型入力装置は、ペン軸を収容する本体と、ペン軸に加わる筆圧を検出する筆圧検出手段とを備え、この筆圧検出手段は、筆圧の大きさに応じて弾性表面波の伝搬特性が変化する弾性表面波素子で構成されている。
また、本発明の情報入力システムは、情報端末機器と、ペン型入力装置と、このペン型入力装置に対して駆動信号を送信すると共に、ペン型入力装置からの応答信号を受信して所定のペン情報を抽出し上記情報端末機器へ入力する問合せ器とを有し、上記ペン型入力装置は、ペン軸を収容する本体と、ペン軸に加わる筆圧を含むペン情報を弾性表面波の伝搬特性の変化として検出する検出手段と、上記問合せ器との間で信号の送受を行うアンテナ手段とを備えている。
弾性表面波を用いたセンシングシステムは、圧電基板上に励起された弾性表面波の伝搬特性が外部環境に応じて変化することを利用している。そこで、ペン軸に加わる筆圧に関連させて弾性表面波素子を撓ませることにより弾性表面波の伝搬特性の変化を抽出し、これを情報端末機器へ入力して筆圧情報を取得することができる。取得した筆圧情報は、例えば線の太さ設定等の描画ツールとして利用できる。
弾性表面波素子は、問合せ器から供給される駆動信号(電波)で駆動されるので、電池等の電源は不要である。弾性表面波素子は、例えば、圧電基板上に、弾性表面波を励起するすだれ状電極と、弾性表面波を反射する反射器とを設けたシンプルな構造を有し、薄膜形成プロセスを用いることにより安価かつ小型に作製することが可能である。
また、反射器の構成、位置、すだれ状電極と反射器の距離等を変えることにより遅延時間や反射波のパターンを変えて容易に素子個別の識別機能を付与することができ、ひとつのシステムに複数のセンシングデバイスを組み込むことが可能である。
例えば、筆圧検出部のほかに、ペン軸の撓み方向に基づいてペン先の移動方向を検出する弾性表面波素子を設けたり、本体の側面に配置したクリックボタンのクリック動作を検出する弾性表面波素子を設けることができる。これらは何れも、弾性表面波の伝搬特性の変化から検出されるものである。
以上のように、本発明によれば、バッテリレス、ワイヤレスでペン型入力装置を構成でき、低コスト、構造の簡素化、小型化及び操作性の向上を図ることができる。
また、このペン型入力装置を備えた情報入力システムにおいては、システム構成の簡素化、システム構築コストの低減を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明の実施の形態による情報入力システム1の概略構成を示している。本実施の形態の情報入力システム1は、情報端末機器としてのコンピュータ2と、このコンピュータ2の周辺機器として接続されているタブレット3を備えたキーボード4と、本発明に係るペン型入力装置5と、このペン型入力装置5を駆動する問合せ器10とで構成されている。
ペン型入力装置5の一構成例を図2に示す。図2は、ペン型入力装置5の側断面図である。
ペン型入力装置5は、ペン軸6を収容する本体7を有している。本体7は、例えば合成樹脂材料でなり、全体として中空のペン形状を有している。本体7の先端開口7aからはペン軸6の先端部に設けられた略円錐形状のペン先8が突出している。
ペン軸6は、合成樹脂材料あるいはアルミニウム系合金等の金属材料等の比較的剛性の高い材料で形成されている。ペン先8は例えば合成樹脂材料でなり、特に、タブレット3表面を保護するために、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の低摩擦係数の合成樹脂材料製とするのが好ましい。これらペン軸6及びペン先8は、接着、溶着等により一体化されている。
ペン軸6は本体7の軸心位置において軸方向へ移動可能に配置され、本体7の内孔小径部7bによって軸方向の移動がガイドされるようになっている。本体7の内孔小径部7bは段部7cを介して室7dと連接している。室7dには、ペン軸6のフランジ6bと当接してペン先8の突出量を規制するストッパ15が設けられている。また、段部7cとフランジ16bとの間にはペン軸6をペン先方向へ付勢する弾性部材としてコイルバネ16が設けられている。
本実施の形態のペン型入力装置5においては、ペン軸6に加わる筆圧を検出する筆圧検出部11と、ペン軸6の撓み方向からペン先8の移動方向を検出する移動方向検出部12と、本体7の側面に取り付けられたクリックボタン14のクリック動作を検出するクリック検出部13とを有している。
筆圧検出部11、移動方向検出部12及びクリック検出部13は、それぞれ筆圧の大きさ、ペン軸6の撓み量及びクリック動作に応じて弾性表面波の伝搬特性が変化する弾性表面波素子で構成され、これらのペン情報を弾性表面波の伝搬特性の変化として検出する本発明の「検出手段」に各々対応する。そして、コンピュータ2に接続された問合せ器10との間で信号の送受が行われることにより、これらのペン情報がコンピュータ2へ入力されるようになっている。
上記弾性表面波素子の一構成例を図3に示す。図示する弾性表面波素子Sは、圧電基板21の表面に、送受信電極22と、反射器23とが形成された構成となっている。
圧電基板21としては、レイリー波を発生する、例えばニオブ酸リチウム単結晶の128°回転Yカット基板が用いられる。なお、これ以外にも、水晶、タンタル酸リチウム、四ホウ酸リチウム、ランガサイト等を適切な方位でカットした基板を使用してもよい。更に、他の圧電材料として、ZnO等の圧電性薄膜をガラス、シリコン単結晶、GaAs等の基板に形成して使用することも可能である。
送受信電極22は、一対の櫛形電極(すだれ状電極)12a,12bを対向させてなり、一方の櫛形電極22aの電極間に他方の櫛形電極22bの電極が位置するように互い違いに交差配置されたIDT(Interdigital Transducers)構造を有している。送受信電極22を構成する各櫛形電極22a,22bには、この弾性表面波素子Sに対する入出力端子部24a,24bがそれぞれ設けられている。
送受信電極22は金属薄膜パターンで構成され、設計に応じた特性が得られるように薄膜の材質、幅、厚さ等が調整される。薄膜形成方法としては、スパッタ法のほか、蒸着等の真空薄膜形成技術や、めっき法、ペースト印刷法等も適用することができる。
送受信電極22で励起される弾性表面波SAWの波長をλとすると、送受信電極22の電極ピッチはλ/2、電極幅はλ/4、電極対数は図中では簡略して3対で表しているが通常10〜50対程度で、伝送の帯域幅などを考慮して決められる。また、電極厚みは、励起効率を勘案して通常、λ/150〜λ/8の範囲で決定される。
送受信電極22を形成する材料としては、電気抵抗が小さく軽量であり、パターニングが容易であることから、アルミニウムが好適な例として挙げられる。これ以外には、銅、チタン、タンタル、クロム、金等を適用してもよく、更にはこれら金属同士を混ぜ合わせたり、各種金属を添加したり、あるいは積層構造としてもよい。
反射器23もまた、金属薄膜パターンで構成され、設計に応じた特性が得られるように薄膜の材質、幅、厚さ等が調整される。薄膜形成方法としては、スパッタ法のほか、蒸着等の真空薄膜形成技術や、めっき法、ペースト印刷法等も適用することができる。
本例では、反射器23は簡略して1本で説明するが、通常数本から数十本で構成され、十分な反射信号が得られるよう、また帯域幅等を勘案して最適な本数を設定する。反射器の電極ピッチはλ/2、電極幅はλ/4とした。また、電極厚みは、励起効率を勘案して通常、λ/150〜λ/8の範囲で決定される。
反射器23を形成する材料としては、電気抵抗が小さく軽量であり、パターニングが容易であることから、アルミニウムが好適な例として挙げられる。これ以外には、銅、チタン、タンタル、クロム、金等を適用してもよく、更にはこれら金属同士を混ぜ合わせたり、各種金属を添加したり、あるいは積層構造としてもよい。
反射器23は、送受信電極22で励起され圧電基板21上を伝搬する弾性表面波を送受信電極22へ向けて反射するように、送受信電極22に対し平行に所定の間隔をあけて形成されている。
弾性表面波素子Sは以上のように構成される。そして、駆動信号(交流電圧)が入出力端子24a,24bへ供給されることによって、送受信電極22より弾性表面波SAWが励起される。弾性表面波SAWは圧電基板21の表面を伝搬し、その伝搬路上にある反射器23で反射される。反射器23で反射された弾性表面波の反射波SAW−Rは送受信電極22に戻り電圧信号に変換され、入出力端子24a,24bから取り出される。
本実施の形態の場合、筆圧検出部11及び移動方向検出部12においては、圧電基板21に外力が作用することによる弾性表面波の反射波SAW−Rの周波数変化あるいは位相変化を抽出し、ペン軸6に加わる筆圧及びペン先8の移動方向を検出する。
また、クリック検出部13においては、圧電基板21の伝搬面上に振動阻害要因を存在させることによる弾性表面波の反射波SAW−Rの振幅変化を抽出し、クリック動作を検出する。
本実施の形態では、このような弾性表面波の伝搬特性の変化を抽出することにより、筆圧、移動方向、クリック動作等のペン情報を取得するようにしている。
次に、各検出部11〜13の詳細について説明する。
筆圧検出部11は、ペン軸6のペン先8とは反対側の端部6aに当接配置されており、コイルバネ16の付勢力に抗するペン軸6の軸方向への移動に伴って筆圧検出部11が曲げ変形を受けるようになっている。これにより、ペン軸6の軸方向の移動量を弾性表面波の周波数変化あるいは位相変化といった伝搬特性の変化として検出するようにしている。
特に、本実施の形態では、筆圧検出部11を構成する弾性表面波素子Sの圧電基板21の一端を本体7の内壁段部7eに固定し、他端をペン軸6の端部6aに所定角度の傾斜をつけて当接させるようにして、筆圧検出部11の最大変形量を規制し素子Sの保護を図るようにしている。
移動方向検出部12は、ペン軸6の周面に取り付けられることによって、ペン軸6の撓み量を弾性表面波の周波数変化あるいは位相変化といった伝搬特性の変化として検出するようにしている。
本実施の形態において、移動方向検出部12は、X軸方向検出部12AとY軸方向検出部12Bとで構成され、それぞれペン軸6の小径軸部6c周面の互いに直交する位置に取り付けられている。小径軸部6cは、先端開口7a内におけるペン先8の移動に応じて弾性的に撓み変形するようになっている。
例えば、ペン先8がタブレット3上を+X軸方向へ移動すると、ペン先8が本体7の先端開口7a内において−X軸方向へ相対移動するので、ペン軸6の小径軸部6cは−X軸方向へ撓み、その撓み量がX軸方向検出部12Aにおける弾性表面波の伝搬特性の変化として検出される。逆に、ペン先8がタブレット3上を−X軸方向へ移動すると、ペン軸6の小径軸部6cは+X軸方向へ撓み、その撓み量がX軸方向検出部12Aにおける弾性表面波の伝搬特性の変化として検出される。ペン先8の+X軸方向への移動と−X軸方向への移動とでは弾性表面波の伝搬特性は相互に相違し、両者は相互に区別される。なお、ペン先の±Y軸方向への移動は、Y軸方向検出部12Bによって検出される。
一方、クリック検出部13は本体7の周面の一部に取り付けられており、このクリック検出部13を覆うように本体7に取り付けられたクリックボタン14の押圧動作を、弾性表面波の信号強度(振幅)の低下として検出するようにしている。
すなわち、クリックボタン14は、例えば図2に示したように、周縁が本体7に支持されて中央部が本体7側へ弾性変形できるような構成とされ、ボタン内面側にクリック検出部13に向けて突出する凸部14aが形成されている。そして、クリックボタン14の押下操作により凸部14aをクリック検出部13に当接させ、弾性表面波の伝搬を阻害し信号強度を低下させる。
以上のように構成される筆圧検出部11、移動方向検出部12(12A,12B)及びクリック検出部13は、本体7の他端開口部に収容されたアンテナユニット17にそれぞれ電気的に接続されている。このアンテナユニット17は、図1に示すように、コンピュータ2に接続された問合せ器10のアンテナ部10aとの間で無線による信号の送受信を行う。
図4は、問合せ器10の構成を示す概略ブロック図である。なお、問合せ器10は、図示するようにコンピュータ2と別体で構成する場合に限らず、コンピュータ2へ問合せ器10を内蔵させた構成とすることもできる。
問合せ器10は、各検出部11〜13の弾性表面波素子Sへ供給する駆動信号を発生する駆動信号発生回路部10bと、アンテナ部10aを介しての信号の送信及び受信を切り替える送受信切替回路部10cと、ペン入力装置5からの応答信号を受信しペン情報を抽出する信号処理回路部10dとを備えている。
駆動信号発生回路部10bは、アンテナ部10aを介して、検出部11〜13を構成する各々の弾性表面波素子Sに対し、検出値問合せのための検出周波数FのRFパルス(バースト信号)を駆動信号RFとして所定時間間隔で送信する。
図4に示すペン型入力装置5において、S1〜S4は、筆圧検出部11、X軸方向検出部12A、Y軸方向検出部12B及びクリック検出部13の各々を構成する弾性表面波素子Sを示している。これら各検出部11〜13は、駆動信号RFをアンテナユニット17を介して同時に供給され、各々を構成する弾性表面波素子S1〜S4の入出力端子部24a,24bにそれぞれ入力される。
各弾性表面波素子S1〜S4には、それぞれ別々の遅延時間ΔT1〜ΔT4が付与されている。これにより、各素子S1〜S4の出力信号RF1〜RF4は、それぞれ遅延時間ΔT1〜ΔT4ずれたパルス列に重畳された検出信号RF0として、アンテナユニット17を介して問合せ器10へ送信される。
信号処理回路部10dは、アンテナ部10aを介して受信したペン型入力装置5からの応答信号(検出信号RF0)を処理して各検出部11〜13が検出した検出値を抽出するように構成されており、ローノイズアンプLNAと、検波器10d1と、周波数検出器PF1〜PF4と、インターフェースボード10d2とで構成されている。
ローノイズアンプLNAは、供給された検出信号RF0を増幅すると共に、増幅した検出信号RF0を検波器10d1へ供給する。検波器10d1は、検出信号RF0を時分割して検出信号RF1〜RF4にそれぞれ復調し、復調した検出信号RF1〜RF4を各々対応する演算器PF1〜PF4へ供給する。
演算器PF1〜PF4のうち、筆圧検出部11の検出信号RF1を処理する演算器PF1は、検波器10d1から供給された検出信号RF1の周波数について、検出周波数Fとの差分ΔF1を算出する周波数検出器として構成されている。
図5は、弾性表面波素子Sに対する加重の大きさと弾性表面波の周波数変化との関係を示している。加重の大きさは弾性表面波素子S(圧電基板21)の撓み量に相当し、撓み量が大きいほど、反射波SAW−Rの周波数変化量ΔFも大きくなる。図5から、加重の大きさ(撓み量の大きさ)と周波数変化量はほぼ比例関係にあり、また、圧電基板21はその板厚が小さいほど周波数変化量が大きいことがわかる。なお、図において0.25t及び0.5tは、それぞれ圧電基板の板厚0.25mm及び板厚0.5mmを意味する。
これにより、算出された信号ΔF1から筆圧検出部11の加重量が求められ、ペン軸6に加わる筆圧が検出される。
また、X軸方向検出部12A及びY軸方向検出部12Bの各々の検出信号RF2及びRF3を処理する演算器PF2及びPF3は、検波器10d1から供給された検出信号RF2及びRF3の周波数について、検出周波数Fとの差分ΔF2及びΔF3を算出する周波数検出器として構成されている。演算器PF2及びPF3は、ΔF2及びΔF3の大きさと方向(+,−)を抽出する。これにより、ペン軸6の小径軸部6cの撓み方向が検出可能となる。
なお、演算器PF1〜PF3は、周波数検出器として構成する場合に限らず、弾性表面波の反射波の位相検出器として構成し、弾性表面波の位相変化量から上記ペン情報を抽出することも可能である。
一方、クリック検出部13の検出信号RF4を処理する演算器PF4は、検波器10d1から供給された検出信号RF4の信号強度を抽出する。これにより、この信号強度が所定値以下か否かでクリックボタン14の押下操作の有無を検出できるようになる。
なお、演算器PF4は信号レベル検出器等で構成することができる。
演算器PF1〜PF4の各出力は、インターフェースボード10d2を介してコンピュータ2へ供給される(図4)。コンピュータ2は、信号処理回路部10dから入力された筆圧情報、ペン先移動情報、クリック操作情報でなるペン情報に基づいて、筆圧の大きさ、ペン先の移動方向及びクリック操作の有無を検出し処理する。
さて、以上のように構成される本実施の形態の入力情報システム1において、ペン型入力装置5は、タブレット3の上で、通常の筆記具と同様な持ち方で操作され、モニタ2Aに映し出された画面の中でポインティングや図形、文字入力等に用いられる。タブレット3は、ペン型入力装置5のペン先8の座標位置を検出してこれをコンピュータ2へ入力する。
ペン型入力装置5は、問合せ器10からの駆動信号RFを受けることによって、それぞれ弾性表面波素子Sでなる筆圧検出部11、移動方向検出部12及びクリック動作検出部13からの検出信号RF1〜RF3を含む応答信号RF0をアンテナユニット17を介して送信する。そして、問合せ器10は信号処理回路部10dにおいて各検出信号RF1〜RF4を処理してコンピュータ2へ入力する。
例えば、モニタ2Aの画面上に文字や図形等を入力する場合においては、筆圧検出部11の検出信号RF1に基づいて筆圧情報が検出される。筆圧検出部11は、ペン軸6の筆圧に応じた外力を受けて撓む結果、その弾性表面波の伝搬特性が変化する。問合せ器2の信号処理回路部10dはその変化量を抽出してこれをコンピュータ2へ入力し、コンピュータ2は、その変化量の大きさに応じて線の太さや濃度を決定する。具体的には、筆圧が大きいほど線を太くし、あるいは濃度を高くして表示する。
また、移動方向検出部12の検出信号RF2及びRF3からは、各検出部12A及び12Bが取り付けられるペン軸6の小径軸部6cの撓み量及び撓み方向に応じて変化する弾性表面波の伝搬特性に基づいてペン先8の移動方向が抽出される。コンピュータ2は、入力されたペン先移動情報から描画方向を取得する。これにより、例えば画面を上下左右にスクロールさせる機能を行わせる。また、この構成により、ペン先8を実際に移動させなくても描画が可能となる。
一方、クリック動作検出部13の検出信号RF3は、クリックボタン14の押下操作による凸部14aと検出部13との接触作用により信号強度が低下するので、検出した信号強度が予め設定された閾値以下の場合にクリック操作が行われたことが検出される。これにより、マウスに代表されるポインティングデバイスにおけるクリック操作(ダブルクリック操作)と同様な機能を行わせる。
以上のように、本実施の形態の情報入力システム1によれば、ペン型入力装置5からコンピュータ2への情報の入力をワイヤレスで行うことができると共に、ペン型入力装置5の内部に電源の設置が不要であるので、ペン型入力装置5の操作感の向上を図ることができ、また、システム構成の簡素化およびシステム構築コストの低減を図ることができる。
また、ペン型入力装置5の各検出部11〜13を弾性表面波素子によるセンシングデバイスで構成しているので、装置構成の簡素化、低コスト化、メンテナンスフリー化を実現できると共に、本体7の小型化、軽量化、スリム化を図ることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、勿論、本発明はこれに限定されることなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
例えば以上の実施の形態では、ペン型入力装置5の本体7をペン状に細長く形成し、通常の筆記具と同様な持ち方で用いられる形態を例に挙げて説明したが、例えば図6に示すように、本体7の上部にユーザーの指70が装着される装着部71を形成し、本体7を把持する形態ではなく、指先で操作するような感覚が得られるような構成にすることも可能である。
なお、図において上述の実施の形態と対応する部分については同一の符号を付し、その説明は省略する。
また、上述した構成のペン型入力装置5を複数本用意し、これら各ペン型入力装置5に描画色(黒、赤、青等)や線種(実線、一点鎖線等)を割り当てて使い分けることも可能である。この場合、個々の入力装置にIDを付与し、応答信号RF0に当該IDデータを重畳させて、どの入力装置からの入力なのかをコンピュータ2で認識させるようにすればよい。
上記IDデータは、例えば、図7に示した構成の弾性表面波素子30の反射器群33を各々異ならせて各ペン型入力装置へ装着させることによって取得することができる。素子30において、送受信電極32で励起され圧電基板31上を伝搬する弾性表面波は、反射器群33を構成する各反射器で反射し、その反射信号が送受信電極32で受信される。このとき、反射器の形成位置に対応した反射信号の有無が検出されるので、反射がある場合を「1」、反射がない場合を「0」に符号化することによって、素子30のIDを「1」,「0」の符号化列で取得できるようになる。
また、以上の実施の形態では、タブレット3付きのキーボード4を備えたコンピュータ2に対する情報入力システム1を例に挙げて説明したが、勿論、これに限らず、例えば図8に示すような形態のPDA(携帯型情報通信端末)41に対する情報入力システムにも本発明は適用可能である。
この例では、タブレット43は透明な材質で形成され、下側に重ねて設けられた機器本体42上の表示部に表示された情報を透過する構成となっている。このような情報端末に対するペン情報の入力は、タブレット43に対するペン型入力装置5の接触操作によって行うことができる。なお、ペン型入力装置5を駆動する問合せ器は、機器本体42に内蔵されているものとする。
本発明の実施の形態による情報入力システム1の概略構成図である。 ペン型入力装置5の構成を示す側断面図である。 検出部11〜13を構成する弾性表面波素子Sの構成の一例を示す概略図である。 情報入力システム1の概略ブロック図である。 弾性表面波素子Sに作用する荷重と弾性表面波の周波数変化との関係を示す図である。 ペン型入力装置の構成の変形例を示す側断面図である。 ID情報取得用の弾性表面波素子30の構成の一例を示す概略図である。 情報入力システムの他の適用例を示す斜視図である。
符号の説明
1…情報入力システム、2…コンピュータ、3,43…タブレット、5…ペン型入力装置、6…ペン軸、7…本体、7a…先端開口、8…ペン先、10…問合せ器、11…筆圧検出部、12…移動方向検出部、12A…X軸方向検出部、12B…Y軸方向検出部、13…クリック検出部、14…クリックボタン、16…コイルバネ、17…アンテナユニット、30,S…弾性表面波素子、21,31…圧電基板、22,32…送受信電極、23,33…反射器、24…入出力端子、71…装着部。

Claims (10)

  1. 情報端末機器に所定の情報を入力するためのペン型入力装置において、
    ペン軸を収容する本体と、前記ペン軸に加わる筆圧を検出する筆圧検出手段とを備え、
    前記筆圧検出手段は、前記筆圧の大きさに応じて弾性表面波の伝搬特性が変化する弾性表面波素子でなる
    ことを特徴とするペン型入力装置。
  2. 前記弾性表面波素子は、ペン先側とは反対側の前記ペン軸の端部に当接配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のペン型入力装置。
  3. 前記ペン軸には、その撓み方向からペン先の移動方向を検出する移動方向検出手段が設けられており、
    前記移動方向検出手段は、前記ペン軸の撓み量に応じて弾性表面波の伝搬特性が変化する弾性表面波素子でなる
    ことを特徴とする請求項1に記載のペン型入力装置。
  4. 前記本体には、クリックボタンと、そのクリック動作を検出するクリック検出手段とが設けられており、
    前記クリック検出手段は、前記クリック動作に応じて弾性表面波の伝搬特性が変化する弾性表面波素子でなる
    ことを特徴とする請求項1に記載のペン型入力装置。
  5. 前記本体には、前記弾性表面波の伝搬特性の変化を前記情報端末機器に無線送信するためのアンテナユニットが収容されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のペン型入力装置。
  6. 前記本体には、ユーザーの指に装着される装着部が設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載のペン型入力装置。
  7. 情報端末機器と、ペン型入力装置と、前記ペン型入力装置に対して駆動信号を送信すると共に、前記ペン型入力装置からの応答信号を受信して所定のペン情報を抽出し前記情報端末機器へ入力する問合せ器とを有し、
    前記ペン型入力装置は、ペン軸を収容する本体と、前記ペン軸に加わる筆圧を含むペン情報を弾性表面波の伝搬特性の変化として検出する検出手段と、前記問合せ器との間で信号の送受を行うアンテナ手段とを備えた
    ことを特徴とする情報入力システム。
  8. 前記検出手段は、前記筆圧の大きさに応じて弾性表面波の伝搬特性が変化する弾性表面波素子でなる筆圧検出部と、前記ペン軸の撓み量に応じて弾性表面波の伝搬特性が変化する弾性表面波素子でなる移動方向検出部とを有している
    ことを特徴とする請求項7に記載の情報入力システム。
  9. 前記ペン型入力装置は、クリックボタンを有すると共に、前記検出手段として前記クリックボタンのクリック動作に応じて弾性表面波の伝搬特性が変化する弾性表面波素子でなるクリック検出部を有している
    ことを特徴とする請求項7に記載の情報入力システム。
  10. 前記ペン型入力装置が複数あり、各ペン型入力装置毎に固有のIDが付与され、前記検出手段から送信される応答信号には、個々のペン型入力装置を識別するためのIDデータが含まれている
    ことを特徴とする請求項7に記載の情報入力システム。


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