JP2005208743A - 通過車両検知装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 誤検知することなく車両の通過台数を進行方向別に検出できる簡単な構造の通過車両検知装置を提供する。
【解決手段】 道路10の両側にある路側10sに、道路10の幅方向と車両11の進行方向の少なくとも2つの検知軸3a2、3b2、3a1、3b1を備えた磁気センサ2a、2bを設置し、磁気センサ2a、2bにより道路10上を車両11が通過することによって変動する磁気ベクトルH2a、H2bを検出すると共に、磁気ベクトルH2a、H2bの経時変化から車両の通過位置と停止状況を求めるものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、道路上の車両に対する検知に係り、特に磁気センサを用いた通過車両の検知装置に関するものである。
従来の車両検知装置としては、車両に踏まれて作動する検出スイッチを利用したものが公知である。また、音波を発して通過する車両に反射させ反射した音波を超音波センサによって検出したり、光線を発して通過する車両に反射させこの反射した光線を赤外線センサによって検出する手段などが周知である。これらの手段は単独若しくは適宜組み合わせて使用され、駐車場の出入り口や高速道路料金所または、車両の走行する道路などに設置されている。
また、車両の進行方向が特定されていない場所では、センサ類を道路長手方向に前後2箇所に設けて、検出時間のずれによって車両の進行方向を検出する公知技術がある(例えば、特許文献1参照)。
特開平6−325288号公報
しかしながら従来の方法では、駐車場の出入り口などにセンサが設置されている場合に、センサと車両の間に歩行者が入ったことなどにより車両のみならず歩行者にセンサが反応する場合もあった。この誤検知を防止するためには装置の構造や検出回路が複雑になり、誤動作無く確実に検知する装置を得るためには、装置が高価格になってしまうという問題があった。
そこで、本発明の目的は上記したような背景に鑑みてなされたもので、誤検知することなく車両の通過台数を進行方向別に検出できる簡単な構造の通過車両検知装置を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、第1の発明は、道路両側の路側に、道路幅方向と車両進行方向の少なくとも2つの検知軸を備えた磁気センサを設置し、該磁気センサにより道路上を車両が通過することによって変動する磁気ベクトルを検出すると共に、上記磁気ベクトルの経時変化から車両の通過位置と停止状況を求める通過車両検知装置である。
第2の発明は、上記磁気ベクトルから磁気重心を求め、その磁気重心から車両の通過位置を求めるものである。
第3の発明は、上記磁気ベクトルの大きさ及び方向の経時変化により、車両の通過位置と進行方向を特定するものである。
第4の発明は、上記磁気センサで検出した磁気ベクトルを記憶し、その記憶した過去の磁気ベクトルと現在の磁気ベクトルの経時変化から車両速度、停止状況を求めるものである。
本発明によれば、誤検知することなく車両の通過台数を進行方向別に検出できる簡単な構造の通過車両検知装置を得られる優れた効果を発揮する。
以下、本発明の好適実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
図1は、本発明の好適実施の形態を示す通過車両検知装置の磁気センサの設置状況を示す説明図である。
図示したように、道路10は片側各一車線の車線10a、10bからなる対面通行道路である。一方の車線10a上を車両11が矢印15の方向に向かって走行しているものとする。道路10両側の路側10sに通過車両検知装置の磁気センサ2a、2bが設置される。
図中では、道路10の長手方向をx軸、幅方向をy軸、路面から鉛直方向をz軸でそれぞれ表す。
通過車両検知装置は、駐車場の出入り口など道路10両側の路側10sに、道路10の幅方向と車両11の進行方向の少なくとも2つの検知軸3a1、3a2、3b1、3b2を備えた磁気センサ2a、2bを設置し、磁気センサ2a、2bにより道路10上を車両11が通過することによって変動する磁気ベクトルH2a、H2bを検出すると共に、磁気ベクトルH2a、H2bの経時変化から車両11の通過位置と停止状況を求めることのできる検知装置である。
地球上には、比較的一様な地磁場が存在していることが知られている。車両11のように鉄等の磁性体が多く含まれた物体や、それ自体が帯磁している物体の近傍では、その物体に地磁場が集中する。このため、磁性体が存在したり通過したりすることによりその部分の地磁場の磁束密度の大きさ及び方向が変化する。図示した車両11の地磁場が集中する箇所を磁気重心11cで示す。
通過車両検知装置の磁気センサ2a、2bは例えば駐車場の出入り口や高速道路料金所または、車両11の走行する道路10などの路側10sなどに設置される。
設置された磁気センサ2a、2bは、車両11に集中する地磁場の磁束密度の大きさ及び方向を示す磁気ベクトルH2a、H2bを検出するセンサである。
磁気センサ2a、2bは、例えば光ファイバ型、ホール素子型、フラックスゲート型、磁気抵抗型、磁気インピーダンス型、SQUIDなど多様な種類のものが周知である。
例えば磁気センサ2aは、道路10の長手方向の検知軸(x軸と一致する方向軸)3a1と、道路10の幅方向の検知軸(y軸と一致する方向軸)3a2を有するセンサであり、磁気センサ2bは、道路10の長手方向の検知軸3b1と、道路10の幅方向の検知軸3b2を有するセンサである。
磁気センサ2a、2bは、各々が2つの検知軸3a1、3a2、検知軸3b1、3b2を有するセンサであるため、道路10上を車両11が通過することにより変動する磁気ベクトルH2a、H2bの成分をそれぞれ検出することができる。
磁気センサ2aの検知する磁気ベクトルH2aの各検知軸3a1、3a2の磁気成分は、x軸方向が磁気成分H2axであり、y軸方向が磁気成分H2ayである。
磁気センサ2bの検知する磁気ベクトルH2bの各検知軸3b1、3b2の磁気成分は、x軸方向が磁気成分H2bxであり、y軸方向が磁気成分H2byである。
車両11の車長は数mあり、これに対して磁気センサ2a、2bの大きさは数cm程度であるので地磁気を歪ませる磁性体(車両11)は、磁気を検知する磁気センサ2a、2bよりは充分大きく、磁気センサ2a、2bによる地磁気の歪は無視できる程度と考えてよい。
磁気センサ2a、2bの設置場所は、道路10の路側10sのみならず、車線10a、10bを挟んで道路10の中央分離帯等の磁気センサ2a、2bを設置し易い場所を適宜選択して、磁気センサ2a、2bを設置してもよい。すなわち、図1で示すように、走行する車両11を検知できる状態を設け、1以上の車線10a、10bを走行する車両11の磁気を検知することができればよい。
図2は、磁気センサ2a、2bを利用した実施の形態を示す通過車両検知装置1の構成図である。
図示したように通過車両検知装置1は、道路10の路側10sに設置される磁気センサ2a、2bと、磁気センサ2a、2bの各検知軸3a1、3a2、3b1、3b2で検出した磁気成分H2ax、H2ay、H2bx、H2byをベクトル処理するベクトル処理部4と、ベクトル処理部4で処理された結果から通過した車両11の磁気重心11cを算出する磁気重心算出部5と、算出された磁気重心11cが通過車両11によるものか否かを判定する車両存在・車両位置判定部6と、車両11進行方向及び車両11の速度を求める車両位置記憶・判定部7とを備えて構成される。
ベクトル処理部4は、磁気センサ2a、2bの各検知軸3a1、3a2、3b1、3b2で検出した磁気成分をベクトル処理する演算処理部である。ベクトル処理部4は、図1に示した磁気センサ2a、2bで検出された各磁気成分H2ax、H2ay、H2bx、H2byから磁気ベクトルH2a、H2bを算出する機能を有する。
磁気重心算出部5は、算出された磁気ベクトルH2a、H2bと予め分かっている磁気センサ2a、2bの位置座標とから車両11の磁気重心11cの座標を求める(算出する)演算処理部である。
車両存在・車両位置判定部6は、算出された磁気重心11cの座標が道路上の何処に位置するかによって車両の存在の有無を判定する判定部である。
車両存在・車両位置判定部6は、本来の測定対象物である車両11以外の磁性体による磁気変動などを排除し、本来の測定したい位置以外からの磁気信号を排除する判定部である。
これは、ここまで説明した車両11と推測される磁性体から検出された磁気ベクトルH2a、H2bが、車両11により発生した磁気によるものか、それ以外の磁性体から検知された磁気によるものかを判定することで、誤検知を防止するために設けられている。
車両存在・車両位置判定部6は、車両11の存在有りと判定した場合には、パルス信号を出力し、このパルス信号fの計数により道路10を通過した車両11の台数をカウントすることができる。また車両存在・車両位置判定部6は、車両11の存在有りと判定した場合には、磁気重心算出部5で算出した磁気重心11cの位置情報gを車両位置記憶・判定部7に出力する。
車両位置記憶・判定部7は、車両存在・車両位置判定部6から出力された車両11の位置情報gを記憶するメモリ部である。
車両位置記憶・判定部7は、現在の車両11の位置または磁気ベクトルH2a、H2bを記憶すると共に、直前の車両11の位置情報gとの経時変化の比較を行い、この比較から車両11の進行方向及び車両速度を情報hとして出力する。
通過車両検知装置1は、路側10s(図1に示す。)に設置された磁気センサ2a、2bにより道路10の車線10aを通過する車両11の磁気を検知する。
磁気センサ2aは、磁気センサ2aの有する各検知軸3a1、3a2において検知された磁気成分H2ax、H2ayをセンサ出力信号aとして、ベクトル処理部4に出力する。
磁気センサ2aからのセンサ出力信号aを受けたベクトル処理部4は、センサ出力信号aの磁気成分H2ax、H2ayから磁気ベクトルH2aを算出する。
詳述すると、磁気センサ2aは図1のx軸方向の磁気検知軸3a1で磁気成分H2axを検出し、y軸方向の磁気検知軸3a2で磁気成分H2ayを検出して出力しているので、ベクトル処理部4は、磁気センサ2aから検出された磁気成分H2ax、H2ayを基に合成される磁気ベクトルH2aの大きさと方向を算出し、磁気ベクトルH2aを描くことができる。
この磁気ベクトルH2aが算出されることで、磁気センサ2aの設置された位置において磁束密度の大きさが磁気ベクトルH2aの大きさとして検知されたことを意味する。また、磁気ベクトルH2aの方向は、磁気センサ2aと検知した磁性体(通過した車両11と推定される物体を指す。)の磁気重心11cを結ぶ直線3a3(破線で示す。)の方向と一致する。
同様に磁気センサ2bは、磁気センサ2bの有する各検知軸3b1、3b2において検知された磁気成分H2bx、H2byをセンサ出力信号bとして、ベクトル処理部4に出力する。
磁気センサ2bからのセンサ出力信号bを受けたベクトル処理部4は、センサ出力信号bの磁気成分H2bx、H2byから磁気ベクトルH2bを算出する。
磁気センサ2bは図1のx軸方向の磁気検知軸3b1で磁気成分H2bxを検出し、y軸方向の磁気検知軸3b2で磁気成分H2byを検出して出力しているので、ベクトル処理部4は、磁気センサ2bから検出された磁気成分H2bx、H2byを基に合成される磁気ベクトルH2bの大きさと方向を算出することができる。
この磁気ベクトルH2bが算出されることで、磁気センサ2bの設置された位置において磁束密度の大きさが磁気ベクトルH2bの大きさとして検知されたことを意味する。また、磁気ベクトルH2bの方向は、磁気センサ2bと検知した磁性体(通過した車両11と推定される物体を指す。)の磁気重心11cを結ぶ直線3b3(破線で示す。)の方向と一致する。
ベクトル処理部4で算出された磁気ベクトルH2a、H2bは、処理出力信号dとして磁気重心算出部5に出力される。
ここで、路側10sに設置された磁気センサ2aの位置座標は、予め分かっている。磁気重心算出部5は、予め分かっている磁気センサ2aの位置座標と入力された処理出力信号dの磁気ベクトルH2aの方向とから、磁気重心11cが存在すると推定される直線3a3を算出することができる。
これは、仮想的に道路10の上に直線3a3を引いていることと同等の演算を意味し、この直線3a3は通過したと推定される車両11の磁気重心11cの上を当然に横切る直線となっている。
同様に、路側10sに設置された磁気センサ2bの位置座標は、予め分かっている。磁気重心算出部5は、予め分かっている磁気センサ2bの位置座標と入力された処理出力信号dの磁気ベクトルH2bの方向とから、磁気重心11cが存在すると推定される直線3b3を算出することができる。
これは、仮想的に道路10の上に直線3a3を引いていることと同等の演算を意味し、この直線3b3は通過したと推定される車両11の磁気重心11cの上を当然に横切る直線となっている。
磁気センサ2aの座標位置から磁気ベクトルH2aの方向に引かれた直線3a3と、磁気センサ2aの座標位置から磁気ベクトルH2aの方向に引かれた直線3b3とから、直線3a3と直線3b3の交点が求められる。
磁気センサ2a、2bの位置座標が予め分かっており、かつ磁気ベクトルH2a、H2bの方向もベクトル処理部4で算出済みであるので、この直線3a3と直線3b3の交点の座標は、一意に求めることができる。求められた交点の位置座標は、これまでの説明から分かるように、車両11の磁気重心11cの位置座標に他ならない。
従って、磁気重心算出部5において、道路10両側の路側10sに設置された磁気センサ2a、2bで検出される磁気ベクトルH2a、H2bから磁気重心11cを求め、その磁気重心11cから車両11の通過位置を求めることができる。
斯様に、磁気重心算出部5において算出された磁気重心11cの位置座標は、算出出力信号eとして車両存在・車両位置判定部6に出力される。
車両存在・車両位置判定部6は、算出された磁気重心11cの座標が道路上の何処に位置するかによって車両11の存在の有無を判定する。
図1では、道路10の車線10aと車線10bとの間に長手方向に沿って、センターラインが引かれているが、例えば道路10にセンターラインの代わりに中央分離帯や花壇などが設けられているケースも多い。
図2の磁気重心算出部5で算出された磁気重心11cの位置座標が、仮にこの中央分離帯の位置する座標に一致したとする。当然、中央分離帯上を車両11が走行することは車両11が事故などで乗り上げたような特殊な状況をおいて想定し難い。
従って、車両存在・車両位置判定部6は、磁気重心11cの位置座標がこのような排除すべき位置座標である場合には、車両が存在しないものと判定する。
ここでは説明上簡単のため、判定の基準の一例として中央分離帯の例を上げたが、路側10sや他の道路部分や周辺においても車両11の通行が不可能であるか、想定されない場所が多々考えられる。このような車両存在位置から排除すべき座標位置情報を、予め車両存在・車両位置判定部6の判定基準データとして記憶しておき、車両存在の有無の判定を行うとよい。
また、道路10上を人が横断した場合を想定する。この場合には、上記の場合と異なり磁気重心11cの座標位置は、横断者が車線10a、10b上を横断中であれば、排除されることはない。しかし、車両11のような磁性体の塊に比べて横断者の場合は横断者の所持している物体が磁性体であったとしても、車両11の磁性体に比べて帯磁の強度は遙かに弱い。車両存在・車両位置判定部6は、磁気重心11cの位置座標共に、ベクトル処理部4で算出した磁気ベクトルH2a、h2bの磁束密度の強度を判定することで、存在する磁気重心11cが車両11の存在を意味するものか、それ以外の弱い磁気密度に帯磁した物体であるか判定をすることができる。
この磁気強度による判定においては、磁気ベクトルH2a、H2bを個別に予め設定された磁気強度基準と比較して判定する方法が簡単である。車両11存在の有無の判定はこの方法に限られるわけではなく他にも、例えば磁気ベクトルH2a、H2bの合成ベクトルを車両存在・車両位置判定部6で算出し、その合成されたベクトルの磁気強度と予め設定された磁気強度基準と比較して判定する方法など種々の類似した判定方法が容易に案出される。
車両存在・車両位置判定部6は、以上のような判定を行った後、車両11の存在有りと判定した場合には、パルス信号fを出力する。同時に、算出された磁気重心11cの位置情報gを車両位置記憶・判定部7に出力する。
尚、このパルス信号fは一種類のパルス信号のみの出力に限定されるものではなく、例えば算出された磁気重心11cの位置情報gから判明する車両11の位置が車線10a上にあるのか、車線10b上にあるのかにより出力するパルス信号fを車線10a、10bに対応する識別信号として出力するなど、出力信号の型式、フォーマット等は、適用する通過車両検知装置1の仕様に応じて適宜設定するとよい。
このパルス信号fの計数により道路10を通過した車両11の台数を検出することができ、識別信号の計数により車線10a、1bを通過したそれぞれの車両11の台数を検出することができる。
車両位置記憶・判定部7は、磁気センサ2a、2bで検出した磁気ベクトルH2a、H2bまたは磁気重心11cの位置情報gを順次記憶し、同時に各位置情報gを記憶した時刻も各々記憶する。
その記憶した現在の磁気ベクトルH2a、H2bと過去の各磁気ベクトルH2a、H2b、または現在の磁気重心11cと現在の磁気重心11cとを比較して磁気ベクトルH2a、H2bの大きさ及び方向の経時変化により、車両11の通過位置と進行方向、車両速度、停止状況を算出、特定する。
すなわち、車両存在・車両位置判定部6から出力された現在の磁気重心11cの位置情報gを記憶すると共に、直前若しくは過去の車両11の位置情報gとの比較を行う。この位置情報gの座標を比較することで、車両11の進行方向を算出することができ、比較した結果殆ど差がない場合には、車両11が停止状況にあることも判定できる。
車両存在・車両位置判定部6から出力された現在の磁気重心11cの位置情報gを記憶すると共に、直前若しくは過去の車両11の位置情報gとの比較をその位置情報の記憶された時刻との比較と同時に行うことで車両11の走行速度を算出することもできる。
車両存在・車両位置判定部6は、これら算出・決定された車両11の進行方向又は停止状況、及び求められた車両の走行速度を情報hとして出力する。
この情報hを求める場合にも、磁気センサ2a、2bで検出した磁気ベクトルH2a、H2bを順次記憶し、これらの記憶した現在の磁気ベクトルH2a、H2bと過去の磁気ベクトルH2a、H2bとの経時変化から車両速度、停止状況を求めることでもよい。
また、求めた進行方向や速度から、車両存在・車両位置判定部6の車両存在判定と同様の判定を行ってもよい。すなわち、例えば進行方向が道路10長手方向ではなく、道路10幅方向であった場合には、歩行者の道路10の横断等も考えられるので、進行方向も車両存在の判定の基準に加えて判定することでもよい。また、速度も同じように車両存在の判定の基準に加えて判定することでもよい。
通過車両検知装置1が、車両11の進行方向及び車両速度を精度良く検出するためには、一定時間間隔で説明したような処理を繰り返し行うか、例えば、車両位置記憶・判定部7に位置情報gを記憶する際に位置情報gの取得時刻を併せて記憶し速度の算出の際に時間情報として利用するとよい。
説明したような通過車両検知装置1の磁気センサ2a、2bは、駐車場や有料道路、高速道路等の出入り口に設置され、車両存在・車両位置判定部6から出力されるパルス信号f及び車両位置記憶・判定部7に出力される情報hを、カウンタを備えた表示装置手段に入力し表示を行うことで、入出場した車両11の台数管理等を行うことができる。
本実施の形態では、上述した高架道路のような片側1車線からなる対面通行道路だけでなく、同一方向に車両が走行する片側複数車線からなる道路にも適用することができる。例えば、片側2車線、片側3車線からなる高速道路や、高速道路、有料道路の料金所付近などである。
また、車線を限定せず例えば入出場口が一箇所の駐車場等にも適用することができる。
以上説明したような通過車両検知装置は、簡単な構成・構造となっており、路側に設置した磁気センサにより車両の走行位置、進行方向、走行速度、停止状況を特定できる優れた効果を発揮する。
また、歩行者などを誤検出することなく、精度良く車両の通行速度を検出できる。
通過車両検知装置は、磁気によって検出を行うので天候などに左右されず、電磁的なノイズの影響も受けずに安定した車両検出を行うことができる。
本発明は、磁気センサのみならず複数の感度軸を有する各種センサを複数個用いて計測する検知システムにおいても適用できる産業上の利用可能性を有する。
実施の形態を示す通過車両検知装置の磁気センサの設置状況を示す説明図である。 実施の形態を示す通過車両検知装置の構成図である。
符号の説明
1 通過車両検知装置
2a、2b 磁気センサ
3a1、3a2、3b1、3b2 センサ検知軸
3a3、3b3 直線(破線)
4 ベクトル処理部
5 磁気重心算出部
6 車両存在・車両位置判定部
7 車両位置記憶・判定部
10 道路
10a、10b 車線
10s 路側
11 車両
11c 磁気重心
15 矢印
H2a、H2b 磁気ベクトル
H2ax、H2ay、H2bx、H2by 磁気成分
x x軸
y y軸
z z軸

Claims (4)

  1. 道路両側の路側に、道路幅方向と車両進行方向の少なくとも2つの検知軸を備えた磁気センサを設置し、該磁気センサにより道路上を車両が通過することによって変動する磁気ベクトルを検出すると共に、上記磁気ベクトルの経時変化から車両の通過位置と停止状況を求めることを特徴とする通過車両検知装置。
  2. 上記磁気ベクトルから磁気重心を求め、その磁気重心から車両の通過位置を求める請求項1記載の通過車両検知装置。
  3. 上記磁気ベクトルの大きさ及び方向の経時変化により、車両の通過位置と進行方向を特定する請求項1または2記載の通過車両検知装置。
  4. 上記磁気センサで検出した磁気ベクトルを記憶し、その記憶した過去の磁気ベクトルと現在の磁気ベクトルの経時変化から車両速度、停止状況を求める請求項1〜3いずれか記載の通過車両検知装置。
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