JP2005207956A - 浮遊粒子状物質測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 単一の装置を用いてSPMの質量濃度とTHCの濃度を同時かつリアルタイムに測定して高い分析精度を実現することができるようにする。
【解決手段】 大気からSPMを含むサンプルガスSGを吸引するサンプルガスライン3が二つに分岐され、一方の分岐サンプルガスライン3Aには、サンプルガスSG中のSPMを捕集しその捕集されたSPMにβ線を照射してそのβ線の透過量を検出することでSPMの質量濃度を測定するβ線吸収方式のSPM質量濃度測定部4が設けられているとともに、他方の分岐サンプルガスライン3Bには、水素炎を形成しその水素炎中にサンプルガスSGとSPM捕集後の排気ガス等の基準ガスBGとを交互に切り換え導入して両ガス中のTHC濃度を測定し、それら両測定値の差を演算してサンプルガスSG中のTHC濃度を測定するFIA式のTHC濃度測定部8が設けられている。
【選択図】 図1
【解決手段】 大気からSPMを含むサンプルガスSGを吸引するサンプルガスライン3が二つに分岐され、一方の分岐サンプルガスライン3Aには、サンプルガスSG中のSPMを捕集しその捕集されたSPMにβ線を照射してそのβ線の透過量を検出することでSPMの質量濃度を測定するβ線吸収方式のSPM質量濃度測定部4が設けられているとともに、他方の分岐サンプルガスライン3Bには、水素炎を形成しその水素炎中にサンプルガスSGとSPM捕集後の排気ガス等の基準ガスBGとを交互に切り換え導入して両ガス中のTHC濃度を測定し、それら両測定値の差を演算してサンプルガスSG中のTHC濃度を測定するFIA式のTHC濃度測定部8が設けられている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えば自動車の排気管や工場の煙突等からの排煙、飛散粉塵などのように、大気中に存在して人の健康、特に呼吸器官に悪影響を及ぼす浮遊粒子状物質(Suspended Particulate Matter:以下、SPMと略称する)の質量濃度及び大気中の含有成分のうち大気汚染等の原因となる全炭化水素(以下、THCと略称する)の濃度を同時に測定するための浮遊粒子状物質測定装置に関する。
大気中のSPMの質量濃度を測定する装置として、従来より、大気からSPMを含むサンプルガスを連続的に吸引し、この吸引したサンプルガス中のSPMをフィルタなどの捕集手段を用いて捕集し、その捕集によって形成された測定スポットにβ線を照射してそのβ線の透過量を検出することにより、SPMの質量濃度を測定するようにしたβ線吸収方式の浮遊粒子状物質測定装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、上述したものと同様な構成を有するβ線吸収方式の浮遊粒子状物質測定装置において、捕集手段によるSPM捕集部にサンプルガス中の花粉量を検出する花粉検出部を組み込み、ここで検出された花粉量から花粉質量濃度をSPM質量濃度とリアルタイムで同時に測定できるようにしたものも知られている(例えば、特許文献2参照)。
ところで、近年においては、大気中に存在する物質の分析精度を高める上で、SPMの質量濃度測定だけに止まらず、サンプルガス中の含有成分のうち、特に大気汚染物質の一つで近年において排出規制が強化される状態にあるTHCの濃度を測定することが要望されている。
しかしながら、上記した従来の測定装置は、あくまでもSPMの質量濃度の測定に用いられるものであって、THCの濃度測定には別の装置を準備して、SPMの質量濃度測定とは装置的にも時間的あるいは場所的にも別々に行う必要があり、装置全体としてのコストアップを免れ得ないとともに、THCの測定濃度情報も含めた総合的な分析により分析精度を高めるためには、両装置間に亘る測定データの転送なども当然必要となり、高い分析精度を実現するには多大な手数及び時間を要するという問題があった。
本発明は上記のような実情に鑑みてなされたもので、その目的は、単一の装置を用いてSPMの質量濃度とTHCの濃度を同時かつリアルタイムに測定して高い分析精度を実現することができる浮遊粒子状物質測定装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る浮遊粒子状物質測定装置は、大気から浮遊粒子状物質を含むサンプルガスを吸引するサンプルガスラインを二つに分岐し、一方の分岐サンプルガスラインには、サンプルガス中の浮遊粒子状物質を捕集する捕集手段及び捕集された浮遊粒子状物質にβ線を照射してそのβ線の透過量を検出するβ線検出手段を有し、この検出手段によるβ線の透過量により浮遊粒子状物質の質量濃度を測定するβ線吸収方式の浮遊粒子状物質の質量濃度測定部が設けられているとともに、他方の分岐サンプルガスラインには、水素炎を形成する手段及びその水素炎中にサンプルガスと浮遊粒子状物質を含まない、もしくは、その含有率が小さい基準ガスとを交互に切り換え導入して両ガス中の炭化水素濃度を測定する手段及びそれら両測定値の差を演算してサンプルガス中の炭化水素濃度を測定する手段を有する水素炎イオン化方式の炭化水素濃度測定部が設けられていることを特徴としている。
上記のような特徴構成を有する本発明によれば、サンプルガスラインに吸引されたSPMを含むサンプルガスは二つの分岐サンプルガスラインに分流され、そのうち一方の分岐サンプルガスラインに分流された一部のサンプルガスはβ線吸収方式の浮遊粒子状物質の質量濃度測定部に導入され、ここでSPMの質量濃度が測定されるとともに、他方の分岐サンプルガスラインに分流された残部のサンプルガスと基準ガスとは水素炎イオン化方式の炭化水素濃度測定部に交互に切り換え導入され、ここで基準ガス中の炭化水素濃度をバックグランド値としてサンプルガス中のTHCの濃度が測定されるといったように、単一の装置を用いて、同一箇所から吸引したサンプルガス中のSPMの質量濃度とTHC濃度を同時かつリアルタイムに測定することができる。したがって、SPMの質量濃度測定とTHCの濃度測定とを各別の装置で時間的、場所的に別々に行う必要がなく、装置全体のコストダウンが図れるとともに、測定データの転送なども不要であり、SPMの測定質量濃度及びTHCの測定濃度情報も含めた総合的な分析により高精度な分析を効率よく行うことができるという効果を奏する。
本発明に係る浮遊粒子状物質測定装置において、水素炎イオン化方式の炭化水素濃度測定部の水素炎中にサンプルガスと交互に切り換え導入される基準ガスとしては、大気から吸引されるサンプルガスとは別にSPMを含まない、あるいは、その含有率が小さくなるように精製されたガス(クリーンガス等)を使用してもよいが、特に、請求項2に記載のように、β線吸収方式の浮遊粒子状物質の質量濃度測定部から排出される浮遊粒子状物質捕集後の排気ガスを使用するように構成することが望ましい。この場合、β線吸収方式の浮遊粒子状物質の質量濃度測定部における捕集手段として、SPMの捕集効率(約99.999%)が高い四フッ化エチレン樹脂製フィルタを用いれば、測定精度の低下等の問題を生じることなく、SPM捕集後の排気ガスをサンプルガス中のTHC測定の基準ガスとして活用することが可能であり、これによって、クリーンガス及びそれを導入するための設備等を別途準備する必要もなく、一方の分岐サンプルガスラインのSPM質量濃度測定部の下流側から分岐させた排気ガスラインを水素炎イオン化方式の炭化水素濃度測定部(以下、FIA式THC測定部と略称するものを含む)に接続するだけの簡単かつ安価な構成で、SPMの質量濃度とTHC濃度を同時かつリアルタイムに測定することができる。
また、本発明に係る浮遊粒子状物質測定装置において、請求項3に記載のように、大気から浮遊粒子状物質を含むサンプルガスを吸引するサンプルガスラインの入口部に、例えば遠心分離を利用したサイクロン式や、サンプルガスの衝突によって小粒径の粒子状物質を選択的にサンプリングするインパクト式などの分粒手段を設けることが好ましい。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明に係る浮遊粒子状物質測定装置(以下、SPM測定装置という)の第1実施例を示す概略構成図であり、この第1実施例のSPM測定装置1は、大気からSPMを含むサンプルガスSGをサンプリングポンプ2を介して吸引するサンプルガスライン3が二つに分岐されている。このサンプルガスライン3の入口部には、例えば、サンプルガスSGの渦流による遠心分離を利用してSPMを分粒するサイクロン式や、サンプルガスSGの衝突によって小粒径の粒子状物質を選択的にサンプリングするインパクト式(一般にインパクタと呼ばれている)の分粒器7が設けられている。
図1は本発明に係る浮遊粒子状物質測定装置(以下、SPM測定装置という)の第1実施例を示す概略構成図であり、この第1実施例のSPM測定装置1は、大気からSPMを含むサンプルガスSGをサンプリングポンプ2を介して吸引するサンプルガスライン3が二つに分岐されている。このサンプルガスライン3の入口部には、例えば、サンプルガスSGの渦流による遠心分離を利用してSPMを分粒するサイクロン式や、サンプルガスSGの衝突によって小粒径の粒子状物質を選択的にサンプリングするインパクト式(一般にインパクタと呼ばれている)の分粒器7が設けられている。
一方の分岐サンプルガスライン3Aには、後述するβ線吸収方式のSPM質量濃度測定部4と、この分岐サンプルガスライン3A中のサンプルガスSGの流量を差圧制御するための圧力センサ5a,5b及びオリフィスプレート6が設けられている。
他方の分岐サンプルガスライン3Bには、後述するFIA式のTHC測定部8と、このFIA式THC測定部8にサンプルガスSGと基準ガスBGとを交互に切り換え導入するための三方電磁弁9とが介在されている。ここで、前記基準ガスBGとしては、一方の分岐サンプルガスライン3AのSPM質量濃度測定部4の下流側から分岐され、前記三方電磁弁9における一つのガス導入口部に接続された排気ガスライン3Cを介してFIA式のTHC測定部8に導入されるSPM捕集後の排気ガスを使用するように構成されている。
一方の分岐サンプルガスライン3A中に設けられているSPM質量濃度測定部4は、図2に明示するように、サンプルガスSG中のSPM10を捕集する捕集手段11と、捕集されたSPM10の質量を測定する質量測定手段12とを備えている。捕集手段11は、テープ状フィルタ13と、このテープ状フィルタ13を保持するフィルタ保持機構14と、このフィルタ保持機構14に保持されたテープ状フィルタ13の一部分にサンプルガスSGを通過させることにより、サンプルガスSG中のSPM10を捕集させて測定スポット15を形成するサンプルガス供給機構16とから構成されている。
テープ状フィルタ13は、図2中に拡大して示すように、多孔質層13aと補強層13bとを積層した構造であり、多孔質層13aは、フッ素系樹脂、例えば四フッ化エチレン樹脂によって形成された多孔質フィルムよりなり、補強層13bは、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ホリエステル、ポリアミドなどの吸湿性の低い不織布により形成されており、これら多孔質層13aと補強層13bとは、貼付けや縫い付け等の適宜手段により積層一体化されている。
フィルタ保持機構14は、テープ状フィルタ13をロール状に巻回する供給リール14aと、この供給ロール14aから送り出されたテープ状フィルタ13を巻き取る巻取リール14bと、テープ状フィルタ13に適宜の緊張力を付与する2つのリール14c,14dとからなり、テープ状フィルタ13を一定時間毎(例えば1時間毎)に所定長さだけ送るように構成されている。
サンプルガス供給機構16は、内部にテープ状フィルタ13を走行させるように構成されたチャンバ16aと、このチャンバ16aに対して一定流量のサンプルガスSGを供給するサンプルガス導入管16bと、前記チャンバ16a内に導入されたサンプルガスSGを外部に導出するサンプルガス導出管16cとを備え、これらサンプルガス導入管16b及びサンプルガス導出管16cが、既述した一方の分岐サンプルガスライン3Aに接続されている。
質量測定手段12は、β線吸収方式を用いてテープ状フィルタ13の測定スポット15に捕集されたSPM10の質量及び濃度を測定するように構成されており、図2に示すように、前記テープ状フィルタ13に形成された測定スポット15に対してその一方側からβ線を照射するβ線源12aと、測定スポット15の他方側に配置されて測定スポット15を透過したβ線を検出してその強度に応じた信号を出力する、例えば比例計数管よりなるβ線検出器12bとを備えている。この質量測定手段12は、β線検出器12bの検出出力を適宜演算処理することにより、SPM10の質量を算出するとともに、その質量とサンプルガス供給機構16によりチャンバ16aに供給されるサンプルガスSGの流量とによってSPM10の濃度を算出するように構成されている。
また、他方の分岐サンプルガスライン3Bに設けられているFIA式のTHC測定部8は、図3に明示するように、ジェットノズル17の先端で水素Hと助燃ガス(酸素または空気)の混合気の燃焼によって形成される水素炎18中に炭化水素を含むガスを導入して複雑なイオン化を生起させ、その水素炎18を挟んで対向する箇所に配置した電極19間に直流電源20から直流電圧を印加することにより、炭化水素の水素数に比例して流れる微少なイオン電流を高抵抗21及びアンプ22を介して電圧に変換しTHCを測定するものであり、分岐サンプルガスライン3Bに分流されたサンプルガスSGと排気ガスライン3Cに分流されたSPM捕集後の排気ガス(基準ガス)BGとを三方電磁弁9の短い周期での流路切換え動作に伴いFIA式THC測定部8に交互に導入して両ガスSG,BGのTHC濃度を測定し、それら両測定値の差を演算部23で演算することによって、サンプルガスSG中の瞬時のTHC濃度を測定し、この瞬時測定データをSPM質量濃度測定部4でのSPM質量濃度の測定時間に同期させて積算することにより測定スポット15中のTHC濃度を測定するように構成されている。
次に、上記構成からなる第1実施例のSPM測定装置1の作動について説明する。
サンプリングポンプ2の作動に伴い大気から吸引されたSPM10を含むサンプルガスSGは分粒器7内に導入され、この分粒器7によって測定対象とする粒子径よりも大きなダストが排除される。測定対象外のダストが排除されてサンプルガスライン3に吸引されたサンプルガスSGの一部は一方の分岐サンプルガスライン3Aに、残部のサンプルガスSGは他方の分岐サンプルガスライン3Bに分流される。
一方の分岐サンプルガスライン3Aに分流されたサンプルガスSGは、SPM質量濃度測定部4におけるサンプルガス供給機構16のサンプルガス導入管16bを経てチャンバ16a内に入り、このチャンバ16a内で送り停止されているテープ状フィルタ13の上面側から下面側へと通過した後、サンプルガス導出管16cからチャンバ16aの外部へ導出される。このサンプルガスSGが前記テープ状フィルタ13内を通過する状態を一定時間、例えば1時間保つことにより、測定スポット15が形成される。
この測定スポット15の形成と並行して、そこに捕集されたSPM10の質量及び濃度の測定が行われる。すなわち、SPM質量濃度測定部4における質量測定手段12のβ線源12aから測定スポット15に対してβ線を照射して、その測定スポット15を透過したβ線の強度を比例計数管などの検出器12bで検出し、その検出したβ線強度と所定の演算式とを用いて演算を行うことにより、測定対象とするSPM10の質量を算出することが可能であるとともに、その質量とサンプルガス供給機構16によりチャンバ16aに供給されるサンプルガスSGの流量とによってSPM10の濃度を算出することが可能である。
そして、上記のようにしてSPM10がテープ状フィルタ13に捕集された後にサンプルガス導出管16cからチャンバ16aの外部へ導出されるSPM10を殆ど含有しない(因みに、テープ状フィルタ13として、四フッ化エチレン樹脂製フィルタを用いた場合のSPMの捕集効率は約99.999%である)サンプルガスSGの一部はサンプリングポンプ2を経て装置外部に排出される一方、残部はFIA式THC測定部8における基準ガスBGとして使用されるように、SPM質量濃度測定部4の下流側から分岐された排気ガスライン3Cに分流される。
この排気ガスライン3Cに分流されたSPMを殆ど含まないサンプルガス、つまり、SPM捕集後の排気ガス(基準ガス)BGと他方の分岐サンプルガスライン3Bに分流されたサンプルガスSGとは、三方電磁弁9の短い周期での流路切換え動作に伴いFIA式THC測定部8に形成されている水素炎18中に交互に導入され、両ガスBG,SG中に含まれている炭化水素の水素数に比例して流れるイオン電流が電圧に変換されそれら両ガスBG,SGのTHC濃度b,sが交互に測定される。
そして、排気ガス(基準ガス)BGのTHC濃度測定値bをバックグランド値として、それら両測定値の差(s−b)を演算部23で演算することによって、サンプルガスSG中の瞬時のTHC濃度を測定し、この瞬時測定データを既述したSPM質量濃度測定部4でのSPM質量濃度の測定時間に同期させて積算することにより測定スポット15中のTHC濃度の積算値を測定することが可能である。
以上のように、単一の測定装置1を用いて、同一箇所から吸引したサンプルガスSG中のSPMの質量濃度とTHC濃度を同時かつリアルタイムに測定することができるので、SPMの質量濃度測定とTHCの濃度測定とを各別の装置で時間的、場所的に別々に行う必要がなく、装置全体のコストダウンが図れるとともに、測定データの転送なども不要であり、SPMの測定質量濃度及びTHCの測定濃度情報も含めた総合的な分析により高精度な分析を効率よく行うことができる。
特に、第1実施例の測定装置1のように、β線吸収方式のSPM質量濃度測定部4におけるテープ状フィルタ13として、SPMの捕集効率(約99.999%)が高い四フッ化エチレン樹脂製フィルタを用いることにより、SPM質量濃度測定部4から排出される排気ガスを、測定精度の低下等を招くことなく、サンプルガスSG中のTHC測定の基準ガスとして有効に利用することが可能であり、これによって、クリーンガス及びそれを導入するための設備等を別途準備する必要もなく、一方の分岐サンプルガスライン3AのSPM質量濃度測定部4の下流側から分岐させた排気ガスライン3CをFIA式THC測定部8に接続するだけの簡単かつ安価な構成で、SPMの質量濃度とTHC濃度を同時かつリアルタイムに測定することができる。
図4は、本発明に係るSPM測定装置1の第2実施例を示す概略構成図であり、この第2実施例の測定装置1は、三方電磁弁9の流路切換え動作に伴いFIA式THC測定部8に対して分岐サンプルガスライン3Bに分流されたサンプルガスSGと交互に切り換え導入される基準ガスBGとして、SPM捕集後の排気ガスを用いるのではなく、大気から吸引されるサンプルガスとは別にSPMを含まない、あるいは、その含有率が非常に小さくなるように精製されたクリーンガス等を使用するもので、第1実施例における排気ガスライン3Cに代えて、精製ガスの導入ライン3Dを設けており、その他の構成は第1実施例と同様であるため、同一部材に同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
この第2実施例の測定装置1においても、第1実施例と同様に、同一箇所から吸引したサンプルガスSG中のSPMの質量濃度とTHC濃度を同時かつリアルタイムに測定することができるので、SPMの質量濃度測定とTHCの濃度測定とを各別の装置で時間的、場所的に別々に行う必要がなく、装置全体のコストダウンが図れるとともに、測定データの転送なども不要であり、SPMの測定質量濃度及びTHCの測定濃度情報も含めた総合的な分析により高精度な分析を効率よく行うことができる。
3 サンプルガスライン
3A 一方の分岐サンプルガスライン
3B 他方の分岐サンプルガスライン
3C 排気ガスライン
4 β線吸収方式のSPM質量濃度測定部
7 分粒器
8 FIA式のTHC濃度測定部
9 三方電磁弁
10 SPM(浮遊粒子状物質)
11 捕集手段
12 質量測定手段
12a β線源
12b β線検出器
18 水素炎
SG サンプルガス
BG 基準ガス
3A 一方の分岐サンプルガスライン
3B 他方の分岐サンプルガスライン
3C 排気ガスライン
4 β線吸収方式のSPM質量濃度測定部
7 分粒器
8 FIA式のTHC濃度測定部
9 三方電磁弁
10 SPM(浮遊粒子状物質)
11 捕集手段
12 質量測定手段
12a β線源
12b β線検出器
18 水素炎
SG サンプルガス
BG 基準ガス
Claims (3)
- 大気から浮遊粒子状物質を含むサンプルガスを吸引するサンプルガスラインを二つに分岐し、一方の分岐サンプルガスラインには、サンプルガス中の浮遊粒子状物質を捕集する捕集手段及び捕集された浮遊粒子状物質にβ線を照射してそのβ線の透過量を検出するβ線検出手段を有し、この検出手段によるβ線の透過量により浮遊粒子状物質の質量濃度を測定するβ線吸収方式の浮遊粒子状物質の質量濃度測定部が設けられているとともに、他方の分岐サンプルガスラインには、水素炎を形成する手段及びその水素炎中にサンプルガスと浮遊粒子状物質を含まない、もしくは、その含有率が小さい基準ガスとを交互に切り換え導入して両ガス中の炭化水素濃度を測定する手段及びそれら両測定値の差を演算してサンプルガス中の炭化水素濃度を測定する手段を有する水素炎イオン化方式の炭化水素濃度測定部が設けられていることを特徴とする浮遊粒子状物質測定装置。
- 水素炎イオン化方式の炭化水素濃度測定部の水素炎中にサンプルガスと交互に切り換え導入される基準ガスとして、β線吸収方式の浮遊粒子状物質の質量濃度測定部から排出される浮遊粒子状物質捕集後の排気ガスを使用するように構成してある請求項1に記載の浮遊粒子状物質測定装置。
- 大気から浮遊粒子状物質を含むサンプルガスを吸引するサンプルガスラインの入口部には、浮遊粒子状物質を分粒する分粒手段が設けられている請求項1または2に記載の浮遊粒子状物質測定装置。
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JP2004016322A JP2005207956A (ja) | 2004-01-23 | 2004-01-23 | 浮遊粒子状物質測定装置 |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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2004
- 2004-01-23 JP JP2004016322A patent/JP2005207956A/ja not_active Withdrawn
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