JP2005206897A - ポリシリコン膜形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】膜厚を厚くすることなく、基板の表面に粒径の大きなシリコン結晶粒からなるポリシリコン膜を形成できるポリシリコン膜形成方法を提供すること。
【解決手段】SiH4ガスおよびH2ガスのプラズマを用いた化学気相成長法によりガラス基板100の表面にポリシリコン膜11を形成するポリシリコン膜形成方法において、上記H2ガスの供給中に上記SiH4ガスを断続的に供給する。
【選択図】 図1
【解決手段】SiH4ガスおよびH2ガスのプラズマを用いた化学気相成長法によりガラス基板100の表面にポリシリコン膜11を形成するポリシリコン膜形成方法において、上記H2ガスの供給中に上記SiH4ガスを断続的に供給する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、基板の表面にポリシリコン膜を形成するポリシリコン膜形成方法に関する。
近年、ガラス基板の表面にソースドライバ、ゲートドライバ、およびコントロール回路などの周辺回路を作り込んだ液晶ディスプレイが開発されている。
ところで、周辺回路に用いられるシリコン膜は、画素に設けられるTFT用のシリコン膜よりも高い移動度が必要とされるため、アモルファスシリコンに比べて高い移動度を有するポリシリコンを用いる必要がある。
しかしながら、ポリシリコン膜を構成するシリコン結晶粒の粒径が小さい場合、膜中における粒界の密度が高まり、移動度が低下することがある。
そこで、従来はガラス基板の表面にアモルファスシリコン膜を成膜し、これにレーザを照射することで、アモルファスシリコン膜をポリシリコン膜に変化させていた。
この方法では、レーザの照射エネルギーを調節することで、シリコン結晶粒の粒径を拡大することができるため、比較的簡単にポリシリコン膜の移動度を周辺回路に使用できる程度に向上させることができる。
しかしながら、この方法には以下のような問題がある。
[1]レーザ照射に用いられるELA装置が高価であるため、製造コストが上昇する。
[2]アモルファスシリコン膜全体にレーザを照射する必要があるため、ガラス基板の大型化に伴って生産性が低下する。
そこで、現在はSiH4ガスおよびH2ガスのプラズマを用いた化学気相成長法により、ガラス基板の表面に直接ポリシリコン膜を成膜している。この方法では、プラズマを用いるため、低温かつ低コストでのポリシリコン膜の成膜が可能となる(例えば、特許文献1参照。)。
特開平9−129613号公報
ところで、SiH4ガスおよびH2ガスのプラズマを用いた化学気相成長によるポリシリコン膜の成膜方法では、H2ガスの供給量が少ない場合に小粒径のシリコン結晶粒が形成され、H2ガスの供給量が多い場合に大粒径のシリコン結晶粒が形成されることが知られている。
そのため、大粒径のシリコン結晶粒で構成されるポリシリコン膜を成膜するためには、H2ガスの供給量を制御する必要がある。しかしながら、H2ガスの供給量を多くしても、成膜初期にはどうしても小粒径のシリコン結晶粒が形成されてしまう。
したがって、大粒径のシリコン結晶粒で構成されるポリシリコン膜を成膜するためには、小粒径のシリコン結晶粒の形成が止むまで成膜し続ける必要があり、その頃には膜厚がかなり厚くなってしまう。
現在、ポリシリコン膜の膜厚が100[nm]を超えると、その後の加工上の問題でデバイスとして用いることができなくなる。しかしながら、ポリシリコン膜の厚さがデバイスとして使用できる50[nm]程度では、上記原因によりシリコン結晶粒の粒径が小さく、移動度上の問題でデバイスとして使用することができない。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、膜厚を厚くすることなく、基板の表面に粒径の大きなシリコン結晶粒からなるポリシリコン膜を形成できるポリシリコン膜形成方法を提供することにある。
上記課題を解決し目的を達成するために、本発明のポリシリコン膜形成方法は次のように構成されている。
SiH4ガスおよびH2ガスのプラズマを用いた化学気相成長法によって基板の表面にポリシリコン膜を形成するポリシリコン膜形成方法において、上記H2ガスの供給中に上記SiH4ガスをパルス状に供給することを特徴とする。
膜厚を厚くすることなく、基板の表面に粒径の大きなシリコン結晶粒からなるポリシリコン膜を形成できる。
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は本発明のポリシリコン膜形成方法が適用されるプラズマCVD処理装置を示す構成図である。
図1に示すプラズマCVD処理装置は真空チャンバ1を有する。真空チャンバ1の上壁には開口部1aが設けられ、この開口部1aには石英ガラス製の誘電体板2が嵌め込まれている。
また、真空チャンバ1の上壁には、原料ガスやエッチングガスを導入するためのガス導入口3が形成され、下壁には真空チャンバ1内に残留した原料ガスや生成ガスを排気するための排気口4が形成されている。
真空チャンバ1の内部には、処理対象となるガラス基板100(基板)を載置するためのステージ5が設けられている。このステージ5には、真空チャンバ1の外部に設けられた高周波電源6が接続されている。この高周波電源6は、ステージ5に高周波バイアス電流(13.56MHz)を印加し、ステージ5の上面側に高電子密度(例えば1011[cm−3]以上)のプラズマを発生させる。
また、ステージ5の内部にはヒータ(図示しない)が埋設されている。このヒータは、ステージ5上に載置されたガラス基板100を所定温度、本実施の形態では200℃〜400℃に加熱する。
上記誘電体板2の上面には、矩形筒状に形成された導波管8が設けられている。この導波管8は、一端部にマイクロ波を発生させる発振器9を備えており、この発振器9から発生したマイクロ波を真空チャンバ1の上面まで導く。真空チャンバ1の上面に導かれたマイクロ波は、誘電体板2を介して真空チャンバ1の内部に導入され、内部の原料ガスをプラズマ化する。
次に、上記構成のプラズマCVD処理装置を用いてガラス基板100の表面にポリシリコン膜を成膜するプラズマ処理工程について説明する。
ステージ5の上面にガラス基板100を載置したら、ガス導入口3から原料ガスとしてのSiHガスおよびH2ガスを導入し、真空チャンバ1内を所定の圧力に調整する。
次に、発振器9から発生したマイクロ波を誘電体板2を介して真空チャンバ1内に導入して、真空チャンバ1内のSiH4ガスおよびH2ガスをプラズマ化する。このとき高周波電源6からステージ5に高周波電圧(13.56[MHz])を印加してもよい。これによって、真空チャンバ1内は、SiH4ガスおよびH2ガスのプラズマ雰囲気となり、ガラス基板100の表面にポリシリコン膜11が成膜される(成膜工程)。なお、このポリシリコン膜11には、図2(a)に示すように、SiH、SiH2、SiH3(SiH3のみ図示)が含まれている。
ポリシリコン膜11が所定の膜厚となったら、SiH4ガスおよびH2ガスの供給を停止し、真空チャンバ1内に残留するガスを排気口4から排気する。そして、ガス導入口3からH2ガスのみを真空チャンバ1に導入し、真空チャンバ1内を所定の圧力に調整する。
次に、発振器9から発生したマイクロ波を誘電体板2を介して真空チャンバ1内に導入して、真空チャンバ1内のH2ガスをプラズマ化する。このとき高周波電源6からステージ5に高周波電圧(13.56[MHz])を印加してもよい。H2ガスのプラズマは、図2(b)に示すように、ポリシリコン膜11の表面付近を漂うSiH、SiH2、SiH3をSiH4に変化させて、これらをエッチング除去するとともに、ポリシリコン膜11の表面付近で定着したSi原子のダングリングボンドに終端結合する(除去工程)。
本実施の形態では、プラズマ処理中、図3(a)と(b)に示すようなタイミングでSiH4ガスおよびH2ガスを供給することにより、ガラス基板100に対して上記同様の成膜工程と除去工程とを繰り返し行っている。
ところが、2回目以降の成膜工程では、それ以前の除去工程でSiH、SiH2、SiH3が除去されているため、これらSiH、SiH2、SiH3によりシリコン結晶粒の成長が阻害されることがない。したがって、成膜初期から迅速にシリコン結晶粒の成長が進むため、膜厚を厚くすることなく大きな結晶粒からなるポリシリコン膜を形成することができる。
さらに、2回目以降の成膜工程では、それ以前の除去工程でポリシリコン膜11の表面付近のSi原子のダングリングボンドがHで終端結合されているため、エネルギーの大きいSiHx(x=1〜3)ラジカルのみがHを除去してポリシリコン膜11上に堆積する。このため、ポリシリコン膜11上には、図2(c)に示すような、不純物の少ない安定したポリシリコンが堆積する。
なお、本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
11…ポリシリコン膜、100…ガラス基板(基板)。
Claims (1)
- SiH4ガスおよびH2ガスのプラズマを用いた化学気相成長法により基板の表面にポリシリコン膜を形成するポリシリコン膜形成方法において、
上記H2ガスの供給中に上記SiH4ガスを断続的に供給することを特徴とするポリシリコン膜形成方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004016127A JP2005206897A (ja) | 2004-01-23 | 2004-01-23 | ポリシリコン膜形成方法 |
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Publications (1)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2014002586A1 (ja) * | 2012-06-27 | 2014-01-03 | 東京エレクトロン株式会社 | プラズマ処理方法及びプラズマ処理装置 |
-
2004
- 2004-01-23 JP JP2004016127A patent/JP2005206897A/ja active Pending
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JP2014011178A (ja) * | 2012-06-27 | 2014-01-20 | Tokyo Electron Ltd | プラズマ処理方法及びプラズマ処理装置 |
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