JP2005205256A - 浄水器 - Google Patents

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Abstract

【課題】
水道水中に溶存する不純物や微生物等を除去するとともにカルキ臭を除去し、さらに浄水器内部の細菌繁殖を防止し、浄水中に細菌を流出させない、安全性の高い浄水器を提供する。
【解決手段】
水道水を浄化する浄水器であって、少なくとも、昇圧ポンプと、水道水中の溶存物質を除去できる逆浸透膜および/またはナノろ過膜と、該逆浸透膜および/またはナノろ過膜の透過水をろ過する精密ろ過膜および/または限外ろ過膜とがこの順序で配置する。
【選択図】図3

Description

本発明は、主に家庭向けに使用される浄水器について、水道水中に溶存する不純物や濁質、微生物等を除去するとともに、浄水器内部の細菌繁殖や浄水器外への細菌流出を防止する、安全性の高い浄水を提供することのできる浄水器に関する。
従来より、水道水中に含まれる不純物や微生物を除去し、きれいな水を得るために、逆浸透膜を利用した浄水器が提供されている。
従来の逆浸透膜を用いた浄水器では、例えば特許文献1に示されるように、キッチンの下等へ設置する据え置き型が主流であり、前ろ過、活性炭処理、逆浸透膜処理の順で浄化され、得られた浄水が一旦貯水タンクに蓄えられた後、さらに後処理として活性炭処理されてから、飲料水として供給されていた。すなわち、図4に示すように、水道水1は、糸巻きフィルタ10であらかじめ濁度成分を取り除き、前処理用活性炭フィルタ20で残留塩素や有機物等が除去もしくは吸着された後に逆浸透膜50へと通水され、濃縮水3と透過水4とに分離され、透過水4は貯水タンク70に一時貯蔵されていた。その後、透過水4は活性炭を含む透過水処理用吸着剤フィルタ80を通って臭い等を除去され、浄水5となって、蛇口100から吐出される。
しかしながら、この浄水器においては、浄水を貯水タンク70に貯めておき必要に応じて使用するというものであるため、上述したように貯水タンクの材質に起因する汚れや臭気を除去するために後処理としての活性炭処理が必須となってくる。
また、この浄水器では、逆浸透膜の上流側に設置した、前処理用活性炭フィルタ20による活性炭処理によって水道水中の残留塩素があらかじめ除去されるため、前処理用活性炭フィルタ20より下流側の浄水器内部で細菌が繁殖する恐れがある。具体的には、台所のキッチン下部に設置するアンダーシンク浄水器のように、活性炭や中空糸膜等から構成されるカートリッジと蛇口との間がホースで接続されている場合、残留塩素が除去され殺菌能力を持たない浄水がそのホース内に滞留することになるが、大気中に存在する細菌類が蛇口から侵入すると、短い時間で浄水中に細菌類が繁殖する恐れがある(これが浄水器の二次汚染(以下、逆汚染と称する)である)。
一方、国内の水道水質基準によると、水道水に許容される一般細菌数は、1mlあたり100個以下となっている。したがって、水道水質基準を満たす飲料水を常時供給できるようにするためには、この逆汚染を防止すること、すなわち、浄水器内部で細菌類を繁殖させないことが必要である。
そして、細菌類の繁殖を抑えるためには、例えば特許文献2に記載されているように、耐塩素性の逆浸透膜を使用した浄水器も提案されている。しかしながら、この文献に記載の浄水器では、浄水器内部に水道水中の残留塩素を残存させて細菌類の繁殖を抑えているにもかかわらず逆浸透膜処理した透過水の後処理が行われないので、残留塩素を含んだ水が供給されることになる。
特開2003−225662号公報 特開平10−180253号公報
本発明は、水道水中に溶存する不純物や濁質、微生物等を除去するとともにカルキ臭を除去し、さらに浄水器内部の細菌繁殖を防止し、浄水中に細菌を流出させない、安全性の高い浄水器を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するための本発明は次の(1)〜(9)を特徴とするものである。
(1)水道水を浄化する浄水器であって、少なくとも、昇圧ポンプと、水道水中の溶存物質を除去できる逆浸透膜および/またはナノろ過膜と、該逆浸透膜および/またはナノろ過膜の透過水をろ過する精密ろ過膜および/または限外ろ過膜とがこの順序で配置されていることを特徴とする浄水器。
(2)前記逆浸透膜および/またはナノろ過膜が耐塩素性のものである、上記(1)に記載の浄水器。
(3)前記逆浸透膜および/またはナノろ過膜の上流側に、該逆浸透膜および/またはナノろ過膜への供給水を精密ろ過もしくは限外ろ過するカートリッジフィルタおよび/または該逆浸透膜および/またはナノろ過膜への供給水を処理する前処理用吸着剤フィルタが設けられている、上記(1)または(2)に記載の浄水器。
(4)前記逆浸透膜および/またはナノろ過膜の下流側に、該逆浸透膜および/またはナノろ過膜の透過水を処理する透過水処理用吸着剤フィルタが設けられている、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の浄水器。
(5)前記逆浸透膜および/またはナノろ過膜と前記透過水処理用吸着剤フィルタとの間に、前記逆浸透膜および/またはナノろ過膜の透過水を貯蔵可能な貯水タンクを備えている、上記(4)に記載の浄水器。
(6)前記透過水処理用吸着剤フィルタと前記精密ろ過膜および/または限外ろ過膜とは、一体化されたカートリッジに構成されている、上記(3)〜(5)のいずれかに記載の浄水器。
(7)前記前処理用吸着剤フィルタおよび/または前記透過水処理用吸着剤フィルタが活性炭を含むものである、上記(3)〜(6)のいずれかに記載の浄水器。
(8)前記カートリッジを脱着自在に取り付け可能で、かつ、少なくとも、逆浸透膜および/またはナノろ過膜の透過水をそのまま吐出する経路と、逆浸透膜および/またはナノろ過膜の透過水を前記カートリッジへ向かわせる経路とに切換可能な切換器を有する、上記(7)に記載の浄水器。
(9)前記切換器は蛇口に直結されるものである、上記(8)に記載の浄水器。
本発明によれば、水道水中に溶存する不純物や濁質、微生物等を除去するとともにカルキ臭を除去し、さらに浄水器内部の細菌繁殖を防止し、浄水中に細菌を流出させない、安全性の高い浄水器とすることができる。
以下、本発明の実施の形態を図を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施形態を示す逆浸透膜浄水器のフロー図である。逆浸透膜浄水器に流入した水道水1は、最初に昇圧ポンプ40で水道水供給圧よりも高い圧力に昇圧される。昇圧された水道水1は、逆浸透膜50に通水されて、逆浸透膜の濃縮水(以下、濃縮水と表記する)3と、水道水中の溶存物質がほとんど除去された逆浸透膜の透過水(以下、透過水と表記する)4とに分離される。濃縮水3と透過水4との分離割合は、濃縮水3の排水用配管に取り付けた濃縮水調整バルブ60で調整が可能である。次いで、逆浸透膜の透過水4は、透過水処理用吸着剤フィルタ80に送られ、透過水処理用吸着剤フィルタ80を通過した透過水4は、ここで臭いや残留塩素が吸着除去される。さらにその後、精密ろ過膜90を通過し、浄水5として蛇口100から吐出される。ここで精密ろ過膜90は、たとえ透過水処理用吸着剤フィルタ80内部等で細菌類が繁殖してもこれを除去し、浄水5の安全性を高め、国内の水道水質基準を満足する飲料水を供給することができる。
昇圧ポンプ40は、小型で家庭用電源で稼働すれば特に限定しない。吐出圧力、流量等については、浄水器の装置規模によって好適に選択できる。
逆浸透膜50の素材は特に限定せず、ポリアミド(PA)系膜や酢酸セルロース(CA)系膜を用いることができるが、耐塩素性の逆浸透膜素材が好ましく、中でも使用実績のある酢酸セルロースが好ましい。一方、精密ろ過膜90の素材も特に限定しないが、安全で耐久性に優れ、安価に入手可能なポリフッ化ビニリデン(PVDF)膜、ポリスルホン(PS)膜、ポリエチレン(PE)膜が好適に用いられる。
透過水処理用吸着剤フィルタ80は、残留塩素除去、有機物や臭いの吸着に適したものであれば特に限定するものではないが、たとえば活性炭、亜硫酸カルシウム、その他高分子系吸着剤などを用いることができる。また、これら吸着剤を複数種組み合わせて使用することも好ましい。吸着剤の1つとして活性炭を用いると、長期間の使用でも残留塩素除去性能が維持できつつ、有機物や臭いの吸着ができ、安価に入手できる点で好適である。活性炭の原料としては、ヤシ殻、フェノール樹脂、木炭等が挙げられるが、この中では安価で高性能なヤシ殻や、形状加工に適したフェノール樹脂等の選択が好ましい。
蛇口100は、水道水用途に用いるものであれば、特に限定するものではない。
なお、本発明においては、上記実施形態における逆浸透膜50を、主に二価イオンを除去するナノろ過膜に変更してもよく、またナノろ過膜と逆浸透膜とを併用してもよい。例えば、地下水等の硬度成分の高い水を水源とする水道水の場合には、二価イオンの除去に優れたナノろ過膜の選択が好ましく、低分子有機物や硝酸性窒素、蒸発残留物等が多く含まれる水道水の場合には、逆浸透膜の選択が好ましい。そして、含有物質の多い水を水源とする水道水の場合には、ナノろ過膜と逆浸透膜を組み合わせて使用してもよい。
また、本発明においては、上記実施形態における精密ろ過膜90を、限外ろ過膜に変更してもよく、また精密ろ過膜と限外ろ過膜とを併用してもよい。濁質の多い水道水の場合には精密ろ過膜の使用が好ましく、低分子有機物のような精密ろ過膜を通過できる物質を多く含有する水道水の場合には限外ろ過膜の使用が好ましい。そして、特に汚れのひどい水道水の場合には、精密ろ過膜と限外ろ過膜を併用することも好ましい。
次に、図2は、本発明の他の実施形態を示す逆浸透膜浄水器のフロー図であって、図1の逆浸透膜浄水器の昇圧ポンプ40の上流側に、前処理用活性炭フィルタ20(前処理用吸着剤フィルタ)を設けた形態を示している。この形態において、水道水1は、まず、前処理用活性炭フィルタ20に通水され、活性炭によって残留塩素の除去や有機物の吸着が行われる。このような前処理よって、逆浸透膜50の膜表面を傷つけたり詰まらせたりすることを防ぐことができ、逆浸透膜50の性能を長期間維持することが可能となる。なお、前処理用活性炭フィルタ20は、残留塩素や有機物を吸着除去できるものであればよく、ヤシ殻、フェノール樹脂、木炭等を原料とした活性炭を用いることができる。中でも、安価で高性能なヤシ殻や、形状加工に適したフェノール樹脂等の選択が好ましい。
図3は、本発明のさらに他の実施形態を示す逆浸透膜浄水器のフロー図であって、浄水器内部の汚れや破損、特に逆浸透膜50の損傷を防止するため、図1の逆浸透膜浄水器の昇圧ポンプ40の上流側に、精密ろ過もしくは限外ろ過するカートリッジフィルタ(以下、カートリッジフィルタと称する)30が設けられた態様を示している。カートリッジフィルタ30としては、特に限定されず、セラミック膜や中空糸膜等が好適に用いられるが、供給される水道水中の濁度成分を確実に除去するために、ほぼ0.1μm以上の物質を分離できる、精密ろ過や限外ろ過できる素材の使用が好ましい。このような素材の使用によって、逆浸透膜50の膜表面を傷つけたり詰まらせたりすることを防ぐことができ、逆浸透膜50の性能を長期間保持することが可能となる。中空糸膜の素材についても特に限定はしないが、前述のように残留塩素を含んだまま逆浸透膜処理する場合、耐塩素性を有するポリフッ化ビニリデン(PVDF)膜を用いることが特に好ましい。中空糸膜のモジュール形状についても特に限定しないが、例えば特許第2757722号公報に記載されているように、多数の中空糸膜を一方向に引き揃えてなる束が束芯周りに捩られ、かつ、Uの字状に折曲された状態で収容されたモジュール形状が、多量の中空糸膜をコンパクトに収納できる点で好ましい。
さらに、逆浸透膜50の透過側の下流には、透過水4を貯める貯水タンク70が設けられており、短時間に大量の透過水4の使用が想定される場合にも対応できる。貯水タンク70は特に限定されるものではないが、細菌類の繁殖を防止することを課題とする上では、抗菌対策が施されたタンクであることが好ましい。また、貯水後に蛇口に吐出するための吐出圧力を確保するためには、例えば台湾の沛毅工業股・有限公司(PA−Engineering社)製の貯水タンクのような、タンク内部にゴム等の隔壁を有するタイプが好適に用いられる。
また、本実施形態においては、透過水処理用吸着剤フィルタ80と精密ろ過膜90とが一体化したカートリッジ110を構成しており、このカートリッジ110が切換器120に、そしてその切換器120が蛇口100に取り付けられている。カートリッジ110は切換器120に脱着自在に取り付け可能であり、切換器120は、透過水4をそのまま吐出する経路と、透過水4をカートリッジ110へ向かわせる経路とに水路を切換可能である。このように、精密ろ過膜90を蛇口100に直結配置することで、浄水ホース等の設置が不要となり、逆汚染の恐れをさらに低減することができる。
さらに、本実施形態に示す、カートリッジ110とそのカートリッジを脱着自在に取り付けた切換器120としては、例えば東レ(株)製家庭用浄水器“トレビーノ”に代表される市販の浄水器130を用いることもできる。蛇口直結型とすることで逆汚染発生がより確実に回避でき、カートリッジ110は脱着自在に切換器120に取付け可能とすることで、蛇口まわりをコンパクトに収容できる。切換器120は、流入する透過水4の流れを切り換えることで、カートリッジ110で処理した浄水5を供給したり、透過水4をそのまま供給することが可能となる。カートリッジ110や切換器120の形状については何ら限定するものはない。
そして、浄水器内部の細菌類の繁殖を防止するためには、図1や図3に示すように、水道水中の残留塩素を除去しないまま逆浸透膜処理することも好ましい。この場合、逆浸透膜50が残留塩素により劣化し、除去性能が低下することを防止するため、逆浸透膜50には耐塩素性の逆浸透膜素材を選択することが好ましい。耐塩素性を持つ素材であれば特に限定しないが、使用実績のある酢酸セルロース(CA)系の逆浸透膜などが好ましい。また、逆浸透膜の耐塩素性がCA系より劣る素材であっても、塩素劣化した逆浸透膜の透過水が依然として水道水質基準を満足できるようであれば、この逆浸透膜の使用は実用上問題ないと考えられるので、CA系逆浸透膜に限らず、ポリアミド(PA)系逆浸透膜を用いることもできる。浄水器として必要な除去性能を維持できなくなる場合は、図2に示すように、逆浸透膜50の上流側に前処理用活性炭フィルタ20を設置することが好ましい。前処理用活性炭フィルタ20を設置することで、水道水中の残留塩素は除去されるが、蛇口100に設置される精密ろ過膜90で細菌類をカットすることができる。
<実施例1>
昇圧ポンプ、逆浸透膜、透過水処理用吸着剤フィルタ、精密ろ過膜を備えた図1に示す逆浸透膜浄水器を構成した。
昇圧ポンプ40は、100V交流電源で駆動し、0.6MPaまで昇圧可能で、0.6MPaで1L/minの吐出流量を有していた。逆浸透膜50は、耐塩素性を持つ酢酸セルロース(CA)系素材を選択し、パイプを中心としてスパイラル状に巻回し、外形は直径5cm、長さ30cmのエレメントを使用した。このCA膜のエレメントの除去性能は、500mg/lNaCl水溶液を1.5MPaで供給したとき、NaCl除去率が85%、膜透過流束が0.2m3/m2/dであった。透過水処理用吸着剤フィルタ80にはヤシ殻活性炭を100cc充填したカートリッジを用い、精密ろ過膜90は、分離性能が0.1μmのポリスルホン(PS)膜中空糸を束ねて一体化したものである。
この逆浸透膜浄水器に、琵琶湖を原水とする水道水を流入し運転を開始したところ、0.55MPaの運転圧力で0.06L/minの浄水が得られた。運転開始1分後に測定した浄水中の細菌類の数は10個/mlで飲料水として適していることが確認できた。また、運転停止後24時間放置した後に運転を再開し、1分後に測定した浄水中の細菌類の数は8個/mlで飲料水として適していた。
<実施例2>
前処理用活性炭フィルタ、昇圧ポンプ、逆浸透膜、透過水処理用吸着剤フィルタ、精密ろ過膜を備えた図2に示す逆浸透膜浄水器を構成した。前処理用活性炭フィルタ20としては、フェノール樹脂を原料とした繊維状活性炭を、バインダとともに中空筒状に成型したものを内蔵したモジュールを用いた。逆浸透膜50には、ポリアミド(PA)系複合膜を選択し、パイプを中心としてスパイラル状に巻回し、外形は直径5cm、長さ30cmのエレメントを使用した。このPA膜のエレメントの除去性能は、500mg/lNaCl水溶液を0.75MPaで供給したとき、NaCl除去率が99.5%、膜透過流束が0.7m3/m2/dである。これ以外の仕様は実施例1と同様とした。
実施例1と同様の水道水を逆浸透膜浄水器に流入し、運転を開始したところ、0.55MPaの運転圧力で0.20L/minの浄水が得られた。前処理用活性炭フィルタの下流側の前処理水中には細菌類が300個/ml検出されたが、精密ろ過膜90でろ過された浄水中の細菌類は6個/mlに低減し、飲料水として適していることが確認できた。また、運転停止後24時間放置した後に運転を再開し、1分後に測定した浄水中の細菌類の数は11個/mlで飲料水として適していた。
<実施例3>
カートリッジフィルタ、昇圧ポンプ、逆浸透膜、沛毅工業股・有限公司(台湾)製貯水タンク(容量11L)、透過水処理用吸着剤フィルタ、精密ろ過膜を備えた図3に示す逆浸透膜浄水器を構成した。カートリッジフィルタには、分離性能が0.1μmのPVDFを素材とした中空糸膜を用い、透過水処理用吸着剤フィルタおよび精密ろ過膜としては、東レ(株)製蛇口直結型浄水器“トレビーノ”を用いた。昇圧ポンプ40、逆浸透膜50には、実施例2と同様のものを用いた。さらに、蛇口100に直結可能な切換器120とカートリッジ110として、透過水処理用吸着剤フィルタ80としてヤシ殻活性炭が100cc、精密ろ過膜90としてポリスルホン(PS)膜中空糸を束ねて一体化したものを収容した東レ(株)製蛇口直結型浄水器“トレビーノ”を用いた。
この逆浸透膜浄水器に実施例1と同様の水道水を流入し運転を開始したところ、0.55MPaの運転圧力で0.20L/minの浄水が得られた。また、貯水タンク70が満水になるまでの所用運転時間は約1時間だった。蛇口直結型浄水器のカートリッジ110から吐出する浄水中の細菌類は4個/mlであった。さらに、貯水タンクに浄水を3日放置した後の細菌類は4,200個/mlまで増殖していたが、カートリッジ110を通過した浄水中の細菌類は3個/mlで、飲料水として適していることが確認できた。
<比較例1>
実施例1で使用した浄水器から精密ろ過膜を取り除き、実施例1と同じ水道水を使用して運転を開始したところ、0.55MPaの運転圧力で0.07L/minの浄水が得られた。運転開始1分後に測定した浄水中の細菌類の数は10個/mlで飲料水として適していることが確認できたが、運転停止後24時間放置した後に運転を再開し、1分後に測定した浄水中の細菌類の数は280個/mlにまで増加し、飲料水に適さないことがわかった。
<比較例2>
実施例2で使用した浄水器から精密ろ過膜を取り除き、実施例2と同じ水道水を使用して運転を開始したところ、0.55MPaの運転圧力で0.28L/minの浄水が得られた。前処理用活性炭フィルタの下流側の前処理水中には細菌類が350個/ml検出されたが、運転開始1分後に測定した浄水中の細菌類の数は22個/mlで飲料水として適していることが確認できた。しかし、運転停止後24時間放置した後に運転を再開し、1分後に測定した浄水中の細菌類の数は1.2×104個/mlにまで増加し、飲料水に適さないことがわかった。
<比較例3>
実施例3で使用した浄水器のうち、カートリッジ110中の精密ろ過膜90を取り除いたカートリッジ110を東レ(株)製蛇口直結型浄水器“トレビーノ”に取付け、実施例3と同じ水道水を使用して運転を開始したところ、0.55MPaの運転圧力で0.22L/minの浄水が得られ、貯水タンク70が満水になるまでの所要時間は約45分に短縮した。運転中の浄水5の細菌類は4個/mlで飲料水として適していた。さらに、貯水タンクに浄水を3日放置した後の細菌類は5.5×105個/mlまで増殖した。カートリッジ110を通過した浄水中の細菌類も3.1×104個/ml検出し、飲料水には適さないことがわかった。
本発明の一実施形態を示す逆浸透膜浄水器の概略フロー図である。 本発明の一実施形態を示す逆浸透膜浄水器の概略フロー図である。 本発明の一実施形態を示す逆浸透膜浄水器の概略フロー図である。 従来技術による逆浸透膜浄水器の概略フロー図である。
符号の説明
1 水道水
2 前処理水
3 濃縮水
4 透過水
5 浄水
10 糸巻きフィルタ
20 前処理用活性炭フィルタ
30 カートリッジフィルタ
40 昇圧ポンプ
50 逆浸透膜(RO膜)
60 濃縮水調整バルブ
70 貯水タンク
80 透過水処理用吸着剤フィルタ
90 精密ろ過膜
100 蛇口
110 カートリッジ
120 切換器
130 蛇口直結型浄水器

Claims (9)

  1. 水道水を浄化する浄水器であって、少なくとも、昇圧ポンプと、水道水中の溶存物質を除去できる逆浸透膜および/またはナノろ過膜と、該逆浸透膜および/またはナノろ過膜の透過水をろ過する精密ろ過膜および/または限外ろ過膜とがこの順序で配置されていることを特徴とする浄水器。
  2. 前記逆浸透膜および/またはナノろ過膜が耐塩素性のものである、請求項1に記載の浄水器。
  3. 前記逆浸透膜および/またはナノろ過膜の上流側に、該逆浸透膜および/またはナノろ過膜への供給水を精密ろ過もしくは限外ろ過するカートリッジフィルタおよび/または該逆浸透膜および/またはナノろ過膜への供給水を処理する前処理用吸着剤フィルタが設けられている、請求項1または2に記載の浄水器。
  4. 前記逆浸透膜および/またはナノろ過膜の下流側に、該逆浸透膜および/またはナノろ過膜の透過水を処理する透過水処理用吸着剤フィルタが設けられている、請求項1〜3のいずれかに記載の浄水器。
  5. 前記逆浸透膜および/またはナノろ過膜と前記透過水処理用吸着剤フィルタとの間に、前記逆浸透膜および/またはナノろ過膜の透過水を貯蔵可能な貯水タンクを備えている、請求項4に記載の浄水器。
  6. 前記透過水処理用吸着剤フィルタと前記精密ろ過膜および/または限外ろ過膜とは、一体化されたカートリッジに構成されている、請求項3〜5のいずれかに記載の浄水器。
  7. 前記前処理用吸着剤フィルタおよび/または前記透過水処理用吸着剤フィルタが活性炭を含むものである、請求項3〜6のいずれかに記載の浄水器。
  8. 前記カートリッジを脱着自在に取り付け可能で、かつ、少なくとも、逆浸透膜および/またはナノろ過膜の透過水をそのまま吐出する経路と、逆浸透膜および/またはナノろ過膜の透過水を前記カートリッジへ向かわせる経路とに切換可能な切換器を有する、請求項7に記載の浄水器。
  9. 前記切換器は蛇口に直結されるものである、請求項8に記載の浄水器。
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