JP2005205084A - キッチンカウンターとキッチンキャビネット - Google Patents

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Kazuya Inagami
和也 稲上
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Abstract

【目的】 重量アップ、コストアップすることなく、多種多様なキャビネットに対応でき、そして施工後でもキャビネットの取り外し容易な施工性に優れたキッチンカウンターとする。
【構成】 カウンター材(1)裏面の前後両側縁に設けた横桟材(3)(4)が、長手方向に複数の嵌合凹凸部(31)(32)(41)(42)を有し、当該嵌合凹部(31)(41)に、縦桟材(5)の両端部(51)が嵌合固定される。
【選択図】図1

Description

この出願の発明は、キッチンカウンターとこれを取付けたキッチンキャビネットに関するものである。さらに詳しくは、この出願の発明は、多種多様なキャビネットの配置に対応できるキッチンカウンターとこれを取付けたキッチンキャビネットに関するものである。
従来、一般的に、キッチンキャビネットは、たとえば図4に示したように、その上面部にキッチンカウンターが載置固定されて施工されている。キッチンカウンターを複数のキャビネット(2)の上面部に取付ける際には、カウンター材(1)の反りを防止し、また、カウンター材(1)をキャビネット(2)に固定するために、通常、前後の横桟材(3)(4)や縦桟材(5)がカウンター材(1)の裏面に貼り付け等により配設される。これらの横桟材(3)(4)や縦桟材(5)は、カウンター材(1)自体の強度確保、隣接するキャビネット同士の空気の流れを遮断する役割を担っている。そして、これらの横桟材(3)(4)や縦桟材(5)は、通常、木製であり、隣り合うキャビネット(2)において突き合わされる二枚の側板(21)に対応する位置に配設される。つまり、キッチンカウンターを複数配置されたキャビネット(2)の上面部に取付ける際に、縦桟材(5)が前記側板(21)の上端面に載置されるような位置となるように、縦桟材(5)がカウンター材(1)の裏面に配設されている。
このため、カウンター材(1)裏面への縦桟材(5)の配設位置には正確な位置決めが必要とされる。
だが、キッチンキャビネットにおいては、複数配置されるキャビネット(2)の組合せは多種多様であり、その一つ一つに対応して縦桟材(5)を正確にカウンター材(1)裏面に配設するのはかなりの手間となり、多くの生産時間が必要となっていた。また、桟材の貼着作業が煩雑で作業効率が良くないという問題もあった。
そこで、このような問題点を解決するための様々な工夫が試みられている。たとえば、桟材の貼着作業効率を向上させるものとして、キッチンカウンターの前後両側縁に沿ってキッチンカウンター裏面に横桟材を貼着し、両横桟材間の略全面に横桟材よりも薄い補強用の板材を貼着し、そして、その板材の裏面に縦桟材を貼着したキッチンカウンター(特許文献1)が提案されている。また、多種多様のキャビネットの組合わせにも対応でき、キッチンカウンターの取り付けが簡便である構造として、隣り合うキャビネットの当接する二枚の側板の上端部に、断面コ字形状の桟を両側板に跨いで被せて固定し、次いでカウンター材がキャビネットの上面部にこの桟を介して載置固定される構造のキッチンキャビネット(特許文献2)が提案されている。
特開2000‐333753号公報 特開2001‐211946号公報
しかしながら、上記のような従来の工夫にも、次のような問題点があった。すなわち、前者の桟材の貼着作業効率が向上したとされるキッチンカウンターにおいては、補強用板材がカウンター材裏面の両横桟材間の略全面に貼着されているため、重量アップ、コストアップとなってしまう。また、多種多様のキャビネットの組合わせにも対応でき、キッチンカウンターの取り付けが簡便であるとされる後者のキッチンキャビネットにおいては、断面コ字形状の桟が両側板に跨いで被せて固定してあるため、通常のカウンター材が有している前垂れ部分の存在によってキャビネットに固定された桟の移動ができず、結局のところ、カウンター材を外すことなく、単独でキャビネットを引出して取り外すことができないという問題点があった。
この出願の発明は、以上の通りの背景から、重量アップ、コストアップすることなく、多種多様なキャビネットに対応でき、そして施工後でもキャビネットの取り外し容易な、施工性に優れた、新しいキッチンカウンターとこれを取付けたキッチンキャビネットを提供することを課題としている。
この出願の発明は、上記の課題を解決するものとして、第1には、カウンター材裏面の前後縁に設けた横桟材間に複数の縦桟材が掛け渡されたキッチンカウンターであって、両横桟材の長手方向には複数の嵌合部が配設され、当該嵌合部には縦桟材の両端部が嵌合固定されていることを特徴とするキッチンカウンターを提供する。
第2には、両横桟材に配設されている嵌合部は、両横桟材の前後対向位置に設けた凹凸部をもって構成され、対向する凹部には縦桟材の両端部が嵌合されていることを特徴とするキッチンカウンターを提供する。
第3には、両横桟材に配設されている嵌合部は、両横桟材の前後位置において、凹部には凸部が対向する凹凸部をもって構成され、縦桟材はその一方に分枝状もしくは凹状端部を有し、一方の横桟材の凹凸部には凸部を挟んで当該分枝状もしくは凹状の端部が嵌合され、他方の横桟材の凹部には縦桟材の他方の端部が嵌合されていることを特徴とするキッチンカウンターを提供する。
第4には、両横桟材に配設されている嵌合部は、両横桟材の前後対向位置に設けた凹凸部をもって構成され、縦桟材は、その両端に凹状端部を有し、当該両端の凹状端部が、両横桟材の凸部を挟んで凹凸部に嵌合されているか、または、両横桟材の凹部に嵌合されていることを特徴とするキッチンカウンターを提供する。
また、この出願の発明は、第5には、キッチンカウンターが複数配置されたキャビネット上面部に配設されたキッチンキャビネットであって、キャビネット側板の上端部には前記縦桟材が配置されていることを特徴とするキッチンキャビネットを提供する。
上記のとおりこの出願の第1の発明のキッチンカウンターによれば、追加的部材やその取付けのための作業を必要とすることなしに、複数配置されるキャビネットの組合わせによって定まる側板の位置に応じて、カウンター材裏面において、前後両端の横桟材の長手方向(横方向)に設けた複数の嵌合部の所望の位置に縦桟材を嵌合固定できることから、重量アップ、コストアップすることなく、多種多様なキャビネットに対応でき、そして施工後でもキャビネットの取り外し容易な施工性に優れたキッチンカウンターが提供される。
第2の発明によれば、両横桟材の凹部への縦桟材両端部の嵌合によって、しっかりと確実に強度的にも安定した縦桟材の取付けが容易にでき、しかも、縦桟材の配設位置も容易に定められることになる。
第3の発明によれば、以上の効果とともに、縦桟材の一方の分枝状または凹状端部の前後配設を入れ換えることで、横桟材凹凸部のより小さなピッチでの縦桟材の配設位置の選択や変更が可能になる。このため、キャビネットの組合わせの自由度がより大きくなる。
そして第4の発明によれば、縦桟材は、横桟材の凸を挟んでの嵌合、あるいは凸部を挟むことのない凹部への嵌合のいずれも可能となるため、横桟材凹凸部のより小さなピッチでの縦桟材の配設位置の選択や変更が可能になり、キャビネットの組合わせの自由度がより大きくなる。
第5の発明によれば、以上のような優れた効果が実現されるキッチンキャビネットが提供される。
この出願の発明は、上記のとおりの特徴をもつものであるが、以下、さらに詳しく発明の実施の形態について説明する。
図1は、この出願の発明のキッチンカウンターの一実施形態を示した図である。この図1に沿って説明すると、この出願の発明のキッチンカウンターは、たとえば、カウンター材(1)の裏面の前側の縁に横桟材(3)が、後側の縁に横桟材(4)がそれぞれ設けられる。そして、両横桟材(3)(4)の長手方向には複数の嵌合凹凸部(31)(32)(41)(42)が互いに向かい合って均等に形成される。そして、前側の横桟材(3)の任意の位置にある嵌合凹部(31)と、それに相対する後側の横桟材(4)の嵌合凹部(41)の間に、縦桟材(5)が配置され、縦桟材(5)の両端(51)が、それぞれ前側の横桟材(3)の嵌合凹部(31)と、後側の横桟材(4)の嵌合凹部(41)に嵌合されることにより、カウンター材(1)の裏面に嵌合固定される。
縦桟材(5)は、キッチンカウンターの下にくる複数配置されたキャビネット(2)の上面小口位置に合せて、横桟材(3)(4)の嵌合凹凸部の任意の位置に嵌合固定することで配設される。つまり、小口の大きさが異なる多種多様のキャビネット(2)に対しても、縦桟材(5)がカウンター材(1)裏面に容易に配設できるため、生産効率が向上することになる。
このとき、たとえば、図1にも例示したように、横桟材(3)(4)の一方にピッチ数字(6)を記入しておけば、縦桟材(5)の配設された位置が明確になり、複数配置されたキャビネット(2)の上面小口との位置合わせは容易となる。
また、この構造によれば、縦桟材(5)はカウンター材(1)裏面に配設固定され、そして、これにより形成されたキッチンカウンターが複数配置されたキャビネット(2)の上に載置される。このため、施工後でもキッチンカウンターを外すことなく、単独でキャビネット(2)を取り外すことができる。
横桟材(3)(4)や縦桟材(5)を形成する材料としては、加工が容易な木材や樹脂が例示される。横桟材(3)(4)や縦桟材(5)を樹脂製とする場合、たとえば、防虫薬を樹脂に添加配合することも可能で、防虫性能を高めることができる。このような樹脂製の横桟材(3)(4)、縦桟材(5)の成形方法は、使用する樹脂に応じて適宜決めることができる。また、縦桟材(5)の端部(51)は、横桟材(3)(4)の嵌合凹部(31)(41)の大きさに合わせた突起(実部)を有する形状であってもよい。これによって、キャビネット(2)上面の側板厚みのバリエーションへの縦桟材(5)による対応もより容易となる。
図2,図3は、この出願の発明のキッチンカウンターの別の実施形態を示した図である。ここで、図2の例では、前側の横桟材(3)の嵌合凹凸部(31)(32)と、相対する後側の横桟材(4)の嵌合凹凸部(41)(42)は交互に設置されている。すなわち、前側の横桟材(3)の任意の位置の嵌合凹部(31)と、それに相対する後側の横桟材(4)の嵌合部は凸部(42)となる。そして、縦桟材(5)については、一方が端部(51)であり、もう一方の端部は、分枝状もしくは凹状端部(52)で形成されている。
この縦桟材(5)の配設では、前側の横桟材(3)の任意の位置の嵌合凹部(31)に、縦桟材(5)の端部(51)が嵌合され、嵌合凹部(31)に相対する後側の横桟材(4)の嵌合凸部(42)を挟んだ縦桟材(5)の他端の分枝状もしくは凹状端部(52)が嵌合凹部(41)に嵌合されて固定される。
そして、縦桟材(5)は、前後反対に取付けることができる。すなわち、図2にも例示したように、前側の横桟材(3)の任意の位置の嵌合凸部(32)を挟んで、縦桟材(5)の分枝状もしくは凹状端部(52)が嵌合され、横桟材(3)の嵌合凸部(32)に対応する後側の横桟材(4)の嵌合凹部(41)に、縦桟材(5)の他端の端部(51)が嵌合される。これによって、たとえば図2に矢印で示した縦桟材(5A)の位置のように、図1で例示したカウンター材(1)の構造と比べて、より小ピッチで縦桟材(5)(5A)が横桟材(3)(4)の嵌合凹凸部の任意の位置に嵌合固定することができる。
また、図3では、前側の横桟材(3)の嵌合凹凸部(31)(32)と後側の横桟材(4)の嵌合凹凸部(41)(42)が、互いに向かい合って形成されている。そして、縦桟材(5)の端部は、H型状の凹形状からなっている。すなわち、縦桟材(5)の両端部には、凹部(53)が形成されている。
この形状からなる縦桟材(5)は、たとえば、縦桟材(5)の両端の凹部(53)が、横桟材(3)(4)の嵌合凸部(32)(42)を挟んで嵌合される場合と、縦桟材(5)の両端の凹部(52)が、横桟材(3)(4)の嵌合凹部(31)(41)に嵌合凸部(32)(42)を挟むことなく嵌合される場合がある。このため、この構造についても、たとえば図3に矢印で示した縦桟材(5B)の位置のように、より小ピッチで縦桟材(5)が横桟材(3)(4)の嵌合凹凸部の任意の位置に嵌合固定することができる。
たとえば、上記の構造によれば、縦桟材(5)の配設が小ピッチで調節することができるため、小口の大きさが異なる多種多様のキャビネット(2)の組合わせに対しても容易に対応できる。
勿論、この出願の発明は、以上の例に限定されるものではなく、その大きさや形状等、その細部の形態において様々に可能であることは言うまでもない。
この出願の発明のキッチンカウンターの一実施形態を例示した斜視図である。 この出願の発明のキッチンカウンターの別の実施形態を例示した裏面図である。 この出願の発明のキッチンカウンターのさらに別の実施形態を例示した裏面図である。 従来のキッチンキャビネットの一例を示した分解斜視図である。
符号の説明
1 カウンター材
2 キャビネット
21 側板
3 前側横桟材
31 嵌合凹部
32 嵌合凸部
4 後側横桟材
41 嵌合凹部
42 嵌合凸部
5,5A,5B 縦桟材
51 端部
52 分枝状もしくは凹状端部
53 凹部
6 ピッチ数字

Claims (5)

  1. カウンター材裏面の前後縁に設けた横桟材間に複数の縦桟材が掛け渡されたキッチンカウンターであって、両横桟材の長手方向には複数の嵌合部が配設され、当該嵌合部には縦桟材の両端部が嵌合固定されていることを特徴とするキッチンカウンター。
  2. 両横桟材に配設されている嵌合部は、両横桟材の前後対向位置に設けた凹凸部をもって構成され、対向する凹部には縦桟材の両端部が嵌合されていることを特徴とする請求項1のキッチンカウンター。
  3. 両横桟材に配設されている嵌合部は、両横桟材の前後位置において、凹部には凸部が対向する凹凸部をもって構成され、縦桟材はその一方に分枝状もしくは凹状端部を有し、一方の横桟材の凹凸部には凸部を挟んで当該分枝状もしくは凹状の端部が嵌合され、他方の横桟材の凹部には縦桟材の他方の端部が嵌合されていることを特徴とする請求項1のキッチンカウンター。
  4. 両横桟材に配設されている嵌合部は、両横桟材の前後対向位置に設けた凹凸部をもって構成され、縦桟材は、その両端に凹状端部を有し、当該両端の凹状端部が、両横桟材の凸部を挟んで凹凸部に嵌合されているか、または、両横桟材の凹部に嵌合されていることを特徴とする請求項1のキッチンカウンター。
  5. 請求項1から4のいずれかのキッチンカウンターが複数配置されたキャビネット上面部に配設されたキッチンキャビネットであって、キャビネット側板の上端部には前記縦桟材が配置されていることを特徴とするキッチンキャビネット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013111116A (ja) * 2011-11-25 2013-06-10 Daiken Corp 家具の開口部閉塞用のキャップ部材
JP2014188197A (ja) * 2013-03-27 2014-10-06 Toto Ltd カウンターの固定構造

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