JP2005204371A - ブロッキングフィルタ - Google Patents
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Abstract
【課題】 雷サージを吸収するための動作電圧の変更を容易にすると共に、電灯線通信に用いられている家庭電気機器を雷サージから保護するブロッキングフィルタを提供する。
【解決手段】 商用電源を供給するラインに発生した雷サージを吸収するブロッキングフィルタにおいて、一方のラインに設けられ、形状が凸状をした少なくとも1本の第1の突起と、第1の突起と向かい合うように他方のラインに設けられ、形状が凸状をした少なくとも1本の第2の突起とを具備するサージ吸収装置と、サージ吸収装置の後段に設けられ、電灯線通信に際してサージ吸収装置からの商用電源を宅側に供給し、宅内の電灯線通信で発生する高周波信号がサージ吸収装置側に流れることを阻止するフィルタ部とを有する。
【選択図】 図1
【解決手段】 商用電源を供給するラインに発生した雷サージを吸収するブロッキングフィルタにおいて、一方のラインに設けられ、形状が凸状をした少なくとも1本の第1の突起と、第1の突起と向かい合うように他方のラインに設けられ、形状が凸状をした少なくとも1本の第2の突起とを具備するサージ吸収装置と、サージ吸収装置の後段に設けられ、電灯線通信に際してサージ吸収装置からの商用電源を宅側に供給し、宅内の電灯線通信で発生する高周波信号がサージ吸収装置側に流れることを阻止するフィルタ部とを有する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、高電気エネルギーの雷サージを吸収する電灯線通信用のブロッキングフィルタに関する。
雷サージは、電力を伝送する電力線に対する落雷などによって発生する。雷サージが宅内に侵入した場合、その高電気エネルギーによって、宅内に設置されている各種の電気機器を破壊することになる。このために、電力を供給する電力線には、サージ対策が施されている。このサージ対策には、次のようなものがある。電力線間でサージを吸収する場合には、バリスタが用いられる。また、電力線に発生したサージをグランドに落とす場合には、アレスタ(避雷器)が用いられる。
バリスタやアレスタを用いた雷サージの吸収対策には、次のような課題がある。つまり、雷サージを吸収するためのバリスタやアレスタの動作電圧はあらかじめ固定されている。したがって、バリスタやアレスタの動作電圧を変更するためには、別のものを用いなければならないという不便さがある。
しかも、雷サージがブロッキングフィルタに流れた場合、電灯線通信のために電源に接続されている家庭電気機器に被害を与えることがある。ブロッキングフィルタは、電灯線通信により発生する高周波信号の通過を阻止するものである。
本発明は、前記の課題を解決し、雷サージを吸収するための動作電圧の変更を容易にすると共に、電灯線通信に用いられている家庭電気機器を雷サージから保護するブロッキングフィルタを提供することにある。
前記課題を解決するために、請求項1の発明は、商用電源を供給するラインに発生した雷サージを吸収するブロッキングフィルタにおいて、一方の前記ラインに設けられ、形状が凸状をした少なくとも1本の第1の突起と、前記第1の突起と向かい合うように他方の前記ラインに設けられ、形状が凸状をした少なくとも1本の第2の突起とを具備するサージ吸収装置と、前記サージ吸収装置の後段に設けられ、電灯線通信に際して前記サージ吸収装置からの商用電源を宅側に供給し、宅内の電灯線通信で発生する高周波信号が前記サージ吸収装置側に流れることを阻止するフィルタ部とを有することを特徴とするブロッキングフィルタである。
請求項2の発明は、請求項1に記載のブロッキングフィルタにおいて、前記第1の突起および前記第2の突起は尖塔状の形であることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載のブロッキングフィルタにおいて、前記第1の突起および前記第2の突起は尖塔状の形であることを特徴とする。
請求項1の発明により、互いに向かい合う突起を用いて、雷サージを吸収するので、突起の間隔を調整すれば、雷サージを吸収するための動作電圧の変更を容易にすることができ、かつ、フィルタ部の前段にサージ吸収装置を設けるので、宅内で行われる電灯線通信には全く影響を与えることがない。請求項2の発明により、突起の先端が尖塔状の形をして先端が尖っているために、放電を発生し易くすることができる。
つぎに、本発明の実施形態について説明する。本実施形態によるブロッキングフィルタを図1に示す。図1のブロッキングフィルタBFは次のように接続される。図2に示すように、柱上トランス101で低圧に変換された単相三線式では、0ボルトの中性線であるN線と、100ボルトの2本の線であるL1線およびL2線とによって、各住宅110内に商用電源が供給される。このとき、供給側のN線、L1線、L2線の3線と、住宅110内に配線されている需要側のN線、L3線、L4線の3線との間に、ブロッキングフィルタBFが接続される。
ブロッキングフィルタBFによれば、需要側のN線、L3線、L4線に接続されている送信機111が受信機112に高周波信号を送るとき、この信号は、ブロッキングフィルタBFによって通過が阻止されるので、供給側のN線、L1線、L2線に漏れることがない。図1のブロッキングフィルタBFは、サージ吸収装置1と、この後段に接続されたフィルタ部2と、入力端子3A〜3Cと、出力端子4A〜4Cとで構成されている。
入力端子3A〜3Cは商用電源の供給側に接続され、出力端子4A〜4Cは需要側(宅側)に接続される。入力端子3A〜3Cと出力端子4A〜4Cとの間には、サージ吸収装置1とフィルタ部2との直列回路が接続されている。入力端子3Aと出力端子4Aとの間と、入力端子3Bと出力端子4Bと、入力端子3Cと出力端子4Cとの間には、商用電力を伝えるためのライン5A〜5Cが設けられている。
フィルタ部2は、図3に示すように、リアクトル21、22と、コンデンサ回路23、24と、コンデンサ25と、出力端子26A〜26Cと、入力端子27A〜27Cとを備えている。
入力端子27Aは入力端子3Aを経て単相三線式の供給側のL3線に接続され、入力端子27Bは入力端子3Bを経てN線に接続され、入力端子27Cは入力端子3Cを経てL2線に接続されている。出力端子26Aは出力端子4Aを経て宅側のL3線に接続され、出力端子26Bは出力端子4Bを経てN線に接続され、出力端子26Cは出力端子4Cを経てL4線に接続されている。出力端子26Aと出力端子26Bとの間には、宅内の家電製品から発生する高周波信号CH1が加えられ、同じく、出力端子26Cと出力端子26Bとの間には、高周波信号CH2が加えられている。なお、図示を省略しているが、入力端子27Bと出力端子26Bとは電気的に接続されている。
コンデンサ回路23は、リアクトル21と共に第1のフィルタを形成する。本実施形態では、コンデンサ回路23は入力端子27Aと入力端子27Bとの間に接続されたコンデンサによって形成されている。コンデンサ回路24は、リアクトル22と共に第2のフィルタを形成する。本実施形態では、コンデンサ回路24は入力端子27Cと入力端子27Bとの間に接続されたコンデンサによって形成されている。
リアクトル21は出力端子26Aと入力端子27Aとの間に接続され、リアクトル22は出力端子26Cと入力端子27Cとの間に接続されている。リアクトル21、22は、コア28に設けられている。
コア28は次のようにして形成されている。つまり、棒状コア28A、28Bの両端が棒状コア28C、28Dによって連結されて、ロ字状のコアが形成されている。さらに、棒状コア28C、28Dの中央に、かつ、棒状コア28Cと、棒状コア28Dとの間に、パスコア28Eが設けられている。つまり、パスコア28Eの両側に棒状コア28A、28Bが配置されている。リアクトル21は棒状コア28Aに設けられ、リアクトル22は棒状コア28Bに設けられている。パスコア28Eによって、リアクトル21とリアクトル22との磁気的な結合が切られている。
サージ吸収装置1は、入力端子3A〜3Cとフィルタ部2との間に挿入され、1組の突起1A1、1B1と別の組の突起1A2、1B2とで構成されている。1組の突起1A1、1B1と別の組の突起1A2、1B2とは同じであるので、以下では突起1A1、1B1の組について説明する。突起1A1、1B1は、電力を伝えるライン5A、5Bに設けられている。突起1A1、1B1は、細い線状に形成され、突起1A1、1B1の先端が互いに向かい合うように、ライン5A、5Bに配置されている。このとき、突起1A1の先端と突起1B1の先端とは、所定の距離L1だけ離されて配置されている。この距離L1によって、サージ吸収装置1が雷サージを吸収するために放電を開始する電圧、つまり動作電圧が決められる。このとき、距離L1が接近する程、低い電圧の雷サージを吸収することができる。
雷サージが入力端子3Aを経てライン5Aに伝わると、サージ吸収装置1の突起1A1の先端と、突起1B1の先端とによって放電Aが発生し、雷サージが吸収される。雷サージが吸収された商用電源は、フィルタ部2に加えられる。フィルタ部2は、この商用電源を宅側に供給する。一方、電灯線通信による高周波信号CH1が出力端子26Aに加えられると、この信号は、リアクトル21とコンデンサ回路23とで形成されるフィルタにより、入力端子27A側への通過が阻止される。同じように、高周波信号CH2が出力端子26Cに加えられると、この信号は、リアクトル22とコンデンサ回路24とで形成されるフィルタにより、入力端子27C側への通過が阻止される。さらに、出力端子26Aからの高周波信号は、コンデンサ25によってバイパスされて、出力端子26Cから出力され、出力端子26Cからの高周波信号は、コンデンサ25によってバイパスされて、出力端子26Aから出力される。
こうして、本実施形態によれば、サージ吸収装置1の突起1A1と突起1B1(または突起1A2と突起1B2)との間隔を調整することで、雷サージを吸収するための動作電圧の変更を容易にすることができる。かつ、フィルタ部2の前段にサージ吸収装置1を設けるので、宅内で行われる電灯線通信には全く影響を与えない。
以上、本発明の実施形態を詳述してきたが、具体的な構成は本実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、本発明に含まれる。たとえば、本実施形態では、サージ吸収装置1は、一組の突起1A1、1B1(または突起1A2と突起1B2)をライン5A、5B(またはライン5C、5B)に配列したが、図4に示すように、複数組の突起1A1、1B1を、ライン5A、5Bに配列してもよい。これによって、確実に雷サージを吸収することができる。また、図5に示すように、間隔の異なる突起、たとえば、間隔L2の突起1A11、1B11と、間隔L3の突起1A12、1B12と、間隔L4の突起1A13、1B13とを、ライン5A、5Bに配列してもよい。これによって、サージ吸収装置1が複数の動作電圧を持つので、どのようなレベルの雷サージでも吸収することができる。なお、別の組の突起(図1)についても同様である。
図4の具体例として、例えば図6に示すサージ吸収装置がある。このサージ吸収装置では、ラインバー31、32に対して互いに向かい合うように、鋸歯状の突起31A、32Aが設けられている。ラインバー31は、図1の入力端子3Aからフィルタ部2までの間に設けられた導電体である。ラインバー32も同様である。図6のサージ吸収装置では、さらに、ラインバー31がラインバー32から安全規格距離Lだけ離されて配置されている。こうした構造のサージ吸収装置によって雷サージを吸収することができる。
さらに、本実施形態では、突起1A、1Bの形状を線状にしたが、放電が発生しやすい尖塔状にしてもよい。
1 サージ吸収装置
1A1、1B1、1A2、1B2、1A11〜1A13、1B11〜1B13 突起
2 フィルタ部
3A〜3C 入力端子
4A〜4C 出力端子
5A〜5C ライン
21、22 リアクトル
23、24 コンデンサ回路
25 コンデンサ
26A〜26C 出力端子
27A〜27C 入力端子
31、32 ラインバー
31A、32A 突起
1A1、1B1、1A2、1B2、1A11〜1A13、1B11〜1B13 突起
2 フィルタ部
3A〜3C 入力端子
4A〜4C 出力端子
5A〜5C ライン
21、22 リアクトル
23、24 コンデンサ回路
25 コンデンサ
26A〜26C 出力端子
27A〜27C 入力端子
31、32 ラインバー
31A、32A 突起
Claims (2)
- 商用電源を供給するラインに発生した雷サージを吸収するブロッキングフィルタにおいて、
一方の前記ラインに設けられ、形状が凸状をした少なくとも1本の第1の突起(1A1)と、前記第1の突起(1A1)と向かい合うように他方の前記ラインに設けられ、形状が凸状をした少なくとも1本の第2の突起(1B1)とを具備するサージ吸収装置(1)と、
前記サージ吸収装置(1)の後段に設けられ、電灯線通信に際して前記サージ吸収装置(1)からの商用電源を宅側に供給し、宅内の電灯線通信で発生する高周波信号が前記サージ吸収装置(1)側に流れることを阻止するフィルタ部(2)と、
を有することを特徴とするブロッキングフィルタ。 - 前記第1の突起(1A1)および前記第2の突起(1B1)は尖塔状の形であることを特徴とする請求項1に記載のブロッキングフィルタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004006272A JP2005204371A (ja) | 2004-01-14 | 2004-01-14 | ブロッキングフィルタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004006272A JP2005204371A (ja) | 2004-01-14 | 2004-01-14 | ブロッキングフィルタ |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2005204371A true JP2005204371A (ja) | 2005-07-28 |
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ID=34820291
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JP2004006272A Pending JP2005204371A (ja) | 2004-01-14 | 2004-01-14 | ブロッキングフィルタ |
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JP (1) | JP2005204371A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008085957A (ja) * | 2006-09-29 | 2008-04-10 | Nippon Dempa Kogyo Co Ltd | 音叉型水晶振動子素子 |
JP2008085743A (ja) * | 2006-09-28 | 2008-04-10 | Nippon Dempa Kogyo Co Ltd | 水晶振動片および振動デバイス |
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2004
- 2004-01-14 JP JP2004006272A patent/JP2005204371A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008085743A (ja) * | 2006-09-28 | 2008-04-10 | Nippon Dempa Kogyo Co Ltd | 水晶振動片および振動デバイス |
JP4618440B2 (ja) * | 2006-09-28 | 2011-01-26 | 日本電波工業株式会社 | 水晶振動片および振動デバイス |
JP2008085957A (ja) * | 2006-09-29 | 2008-04-10 | Nippon Dempa Kogyo Co Ltd | 音叉型水晶振動子素子 |
JP4582718B2 (ja) * | 2006-09-29 | 2010-11-17 | 日本電波工業株式会社 | 音叉型水晶振動子素子 |
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