以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
図1および図2を参照して、本発明に係る携帯通信端末の一態様である携帯電話100について説明する。図1は、折畳式携帯電話100の筐体を開いた状態で正面から表わした図である。図2は、筐体を開いた状態で表わした携帯電話100を背面から示した図である。
図1に示すように、携帯電話100は、第1の筐体104と、第2の筐体106と、スピーカ174と、メインディスプレイ150と、サブカメラ142と、メイン操作部120と、マイク172とを含む。メイン操作部120は、カーソル移動キー122と、12キー124とを含む。
図2に示すように、携帯電話100は、第1の筐体104に、サブディスプレイ160と、サブ操作部130と、メインカメラ140と、LED(Light Emitting Diode)176とを含む。また、携帯電話100は、第2の筐体106にアンテナ108を有する。サブ操作部130は、サブディスプレイ160に表示されるカーソルの移動キー130a,130cと、決定キー130bとを含む。
図3を参照して、本実施の形態に係る携帯電話100の構成についてさらに説明する。図3は、携帯電話100の構成を表わしたブロック図である。
図3に示すように、携帯電話100は、図1および図2に示した構成に加えて、通信部102と、制御部110と、フラッシュメモリ144と、RAM(Random Access Memory)146と、データ用ROM(Read Only Memory)148と、音声信号処理部170と、データ通信IF(Interface)178と、メモリカード駆動部180とを含む。メモリカード駆動部180には、メモリカード182が装着される。
アンテナ108が信号を受信すると、その信号は通信部102に入力される。通信部102は、入力信号に対して予め定められた処理を実行して出力する。通信部102から出力される信号は、制御部110に入力される。一方、制御部110から出力される送信用の信号は、通信部102に入力される。通信部102が予め定められた送信処理を実行して出力すると、出力された信号は、アンテナ108を介して無線送信される。
メイン操作部120は、上記したようにたとえばカーソル移動キー、12キー124その他のボタンを含む。ユーザがメイン操作部120を介して指示を入力すると、その指示に対応する信号がメイン操作部120から出力され、制御部110に入力される。制御部110は、その入力信号に対して予め定められた処理を実行する。なお、ユーザによる指示は、たとえばカーソルを移動する指示、カーソルによる項目の選択を確定して実行する指示その他の指示を含む。
また、メイン操作部120は、メインディスプレイ150に表示される複数の画像の中から、特定の画像(選択候補となる画像)を強調して表示させるための指示を受け付ける。また、メイン操作部120は、選択された画像に対する選択の確定の指示を受け付ける。これにより、ユーザが選択した画像が特定される。
サブ操作部130は、上記したように、たとえばメイン操作部120が有するキーのうちカーソルを移動させるためのキー、あるいはユーザが指定したメニューを選択して実行するためのキーを含む。ユーザがサブ操作部130を介して指示を入力すると、その指示に応じた信号はサブ操作部130から出力されて、制御部110に入力される。制御部110は、その信号に基づいて予め定められた処理を実行する。なお、携帯電話100が開かれた状態である場合にメイン操作部120およびサブ操作部130のいずれもが操作された場合には、予め定められたいずれかの操作部(たとえばメイン操作部120)に対する指示を優先的に実行するようにしてもよい。これにより、相互に排他的な指示の入力があった場合にも、携帯電話100の誤操作を防ぐことができる。
メインカメラ140は、たとえば固体撮像素子CCD(Charge Coupled Device)である。メインカメラ140は、被写体を撮像してその被写体の映像信号を生成して出力する。出力された信号は、制御部110に入力される。制御部110は、その信号に対して予め定められた処理を実行して、メインディスプレイ150あるいはサブディスプレイ160に出力する。この処理には、たとえばメインディスプレイ150あるいはサブディスプレイ160の画像表示領域の大きさに応じて画像表示用のデータを生成する処理が含まれる。
サブカメラ142は、たとえば固体撮像素子CCDである。ユーザがサブカメラ142を介して被写体を撮影すると、映像信号がサブカメラ142から出力され、その信号は制御部110に入力される。制御部110は、その入力信号に対して予め定められた処理を実行し、メインディスプレイ150あるいはサブディスプレイ160に出力する。この処理には、たとえばメインディスプレイ150あるいはサブディスプレイ160の画像表示領域の大きさに応じて画像表示用のデータを生成する処理が含まれる。
ユーザがマイク172に対して発話すると、その発話に応じた音声信号がマイク172から出力される。出力された信号は音声信号処理部170に入力される。音声信号処理部170は、予め定められた信号処理を実行して制御部110に出力する。この処理には、たとえば音声信号の出力レベルの調整が含まれる。制御部110は、この信号を通信部102に出力し、アンテナ108を介して無線送信する。あるいは、制御部110は、その信号をデータ通信IF178に出力する。
携帯電話100がアンテナ108を介して受信した音声信号は、通信部102と制御部110とを経て音声信号処理部170に入力される。音声信号処理部170は、その信号を予め定められた処理に基づいて変換し、スピーカ174に出力する。
フラッシュメモリ144は、各処理の実行のためのデータを記憶する。フラッシュメモリ144におけるデータ構造および各処理については、後述する。
RAM146は、制御部110が実行する処理データを一時的に格納する。制御部110は、RAM146に格納されるデータを読み出し、予め定められた処理を実行する。この処理には、画像を表示するための表示データの生成が含まれる。
データ用ROM148は、携帯電話100が有するアプリケーションプログラム(たとえばメール編集プログラム、画像処理プログラム、音声再生プログラム、その他のプログラム)を記憶する。これらのプログラムは、制御部110により読み出されて、予め定められた処理が実行された後、各処理に対応したデータがRAM146に書き込まれる。メインディスプレイ150あるいはサブディスプレイ160はそのデータに基づいて画像を表示する。
メインディスプレイ150は、たとえば液晶ディスプレイであるが、その他の表示装置であってもよい。メインディスプレイ150は、制御部110により読み出されたデータに基づいて画像を表示する。
サブディスプレイ160も同様に、たとえば液晶ディスプレイであるが、その他の表示装置であってもよい。サブディスプレイ160は、制御部110により読み出されたデータに基づいて画像を表示する。ここで、メインディスプレイ150とサブディスプレイ160とに表示される画像は、同一のものであってもよいし、あるいは異なる画像が表示されてもよい。たとえばいずれかのディスプレイにはメインカメラ140あるいはサブカメラ142により撮影された被写体の映像が表示され、他のディスプレイには、フラッシュメモリ144その他の記憶手段に格納されているデータ(たとえば受信メールの内容)を表示するようにしてもよい。
LED176は、発光手段の一態様である。携帯電話100の着信あるいはメール受信を検知すると予め定められた発光色に基づいて発光する。この場合、LED176は、特定の色に限られず、複数の色を含んでもよい。また、発光手段は、LED176に限られず他の態様であってもよい。
データ通信IF178は、たとえば通信ケーブル(図示せず)を介してデータ通信をするためのインターフェイスである。このインターフェイスの態様は、特に限られない。
バイブレータ184は、電話の着信、メールの受信その他の状態を報知するための発振手段である。電話あるいはメールの受信が検知されると、制御部110は、予め定められた振動周波数に基づいてバイブレータ184を発振させる。なお、この発振の態様は、電話の発信者あるいはメール送信者に応じて切換えるようにしてもよい。また、発振手段はバイブレータ184に限られない。
メモリカード駆動部180は、着脱可能なデータの読込および書込が可能なメモリカード182を駆動するためのものである。すなわち、メモリカード182がメモリカード駆動部180に装着されると、メモリカード182に格納されているデータが読み出され、RAM146に一時的に書込まれる。このように、携帯電話100に対して着脱可能なデータ記録媒体を備えることにより、ユーザが設定したデータその他携帯電話100の各記憶手段に格納されているデータを、その他の携帯通信端末に移送することができる。
上記したように、本実施の形態に係る携帯電話100の機能は、各ハードウェアおよび制御部110により実行されるソフトウェアによって実現される。このようなソフトウェアは、フラッシュメモリ144、RAM146、データ用ROM148等の記憶手段に予め記憶されている場合がある。あるいは、メモリカード182その他の着脱可能な情報記録媒体に格納されて流通し、メモリカード駆動装置180によりその情報記録媒体から読取られて、フラッシュメモリ144に一旦格納される場合もある。そのソフトウェアは、フラッシュメモリ144からRAM146に読み出されて、制御部110によって実行される。図3に示した携帯電話100のハードウェア構成は、上記の構成およびその動作の範囲内において、コンピュータ装置に対応し、この範囲内において一般的なものである。したがって、本発明の最も本質的な部分は、フラッシュメモリ144、RAM146、データ用ROM148、メモリカード182その他の記憶手段に記録されたソフトウェアであるともいえる。なお、このコンピュータ装置の各ハードウェアの動作は周知であるので、ここではその説明は繰り返さない。
なお、携帯電話100は、折り畳み可能な構成でなくてもよい。また、携帯電話100は、必ずしも複数の表示装置を有する必要はなく、少なくとも1つの表示装置を有していればよい。また、携帯電話100は、必ずしもメモリカード駆動装置180を有する必要はない。また、記憶手段の構成は、図3に示したような構成に限られず、携帯電話100は少なくとも1つの記憶手段を有していればよい。
図4を参照して、本実施の形態に係る携帯電話100におけるデータ構造について説明する。図4は、フラッシュメモリ144におけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。
図4に示すように、機能を表わすデータは、データ領域D410に格納される。ここで機能とは、携帯電話100が有するアプリケーションプログラムを実現するために実行される個別の処理をいう。この処理には、たとえばidle中の電話着信時における留守録応答あるいは、応答メールの送信、電話着信時における着信拒否の処理、メール編集モードにおける受信メールの閲覧処理、その他の処理が含まれる。また、機能は、必ずしも1つの処理から構成されなくてもよい。すなわち、複数の処理が1つの機能を構成してもよい。
その機能に対応付けられるアイコン(画像)を識別するための識別データ(たとえば、ID(Identification)番号)は、データ領域D420に格納される。この識別データは、たとえばアイコンの画像データのファイル名であったり、予め定められた基準に基づいて付与された番号であったりする。
データが格納されているアドレスは、データ領域D430に格納される。このアドレスは、すなわちデータ領域D420に示した識別データの実態が保管されている場所を表わす。このアドレスは、同一の記憶手段内のアドレスであってもよいし、他の記憶手段のアドレスであってもよい。
イベントモードを表わすデータは、データ領域D440に格納される。ここでイベントモードとは、携帯電話100が有するアプリケーションにおいて、各画面が表示されている場合の状態をいう。たとえば電源がONである場合には、idleモード、すなわち待受けモードとなる。また、ユーザが特定の処理を実行してメール編集画面を表示した場合には、イベントモードは、メール編集モードとなる。また、カメラを起動させて撮影可能な状態にした場合には、メインディスプレイ150、あるいはサブディスプレイ160には、メインカメラ140あるいはサブカメラ142により撮影された被写体が表示される。この場合、イベントモードはカメラモードとなる。なお、イベントモードの種類は図4に示した例に限られず、携帯電話100が有する機能に応じてその他のモードが定められてもよい。
ショートカット機能が有効であるか否かを表わすデータは、データ領域D450に格納される。このデータは、いずれかのアイコンが選択された場合に、そのアイコンに対応付けられた機能が実際に作動することができるか否かを設定するためのデータである。ユーザがその設定画面においてショートカット機能を有効に設定した場合には、アイコンに対応付けられる機能は実行可能である。一方、ユーザがショートカット機能を無効に設定した場合には、アイコンが選択されて押下されても、そのアイコンに対応付けられる機能は実行不可能である。このようにすると、表示されているアイコンに対応付けられる機能を一時的に有効にしたりあるいは無効にしたりすることができる。なお、フラッシュメモリ144におけるデータ構造は、図4に示した態様に限られずその他の態様であってもよい。
図5を参照して、本実施の形態に係る携帯電話100におけるデータ構造についてさらに説明する。図5は、フラッシュメモリ144における報知用データの格納の一態様を概念的に表わす図である。
図5に示すように、たとえばアイコンを表示するためのアイコンデータは、データ領域D510,D512,D514に格納される。なお、これらのデータ領域に格納されるデータ(たとえば「第1のアイコン.JPG」)は、予め携帯電話100の製造時に格納されているデータであってもよいし、あるいは携帯電話100を介して外部から取得したデータ(たとえば撮影した画像、あるいは受信データに基づいて生成した画像)、あるいはユーザが編集して作成した画像データであってもよい。
音声データは、データ領域D520,D522,D524などのデータ領域に格納される。各音声データは、予めフラッシュメモリ144に記憶されたデータであってもよいし、アンテナ108あるいはデータ通信IF178あるいはメモリカード182を介して外部から取得した音声データであってもよい。なお、音声データのデータ形式は特に限られない。
バイブレータ184を発振させるためのデータは、データ領域D530,D532,D534に格納される。このデータは、たとえば振動の周波数あるいは強度である。このデータが制御部110により読み出されると、バイブレータ184はそのデータに基づいて発振する。
図6を参照して、本実施の形態に係る携帯電話100におけるデータ構造についてさらに説明する。図6は、フラッシュメモリ144におけるイベントモードを表わすデータとアイコンの表示パターンを表わすデータとの対応関係を概念的に表わした図である。
idleモード(待ち受けモード)には、第1のパターンが対応付けられる。この第1のパターンは、データ領域D610に格納される。メール編集モードには、第2のパターンが対応付けられる。第2のパターンを表わすデータは、データ領域D620に格納される。カメラモードには、第3のパターンが対応付けられる。第3のパターンを表わすデータは、データ領域D630に格納される。第xのモードには、第nのパターンが対応付けられる。第nのパターンを表わすデータは、データ領域D640に格納される。
ここで、第1から第nのパターンを表わすデータは、たとえばメインディスプレイ150あるいはサブディスプレイ160にアイコンを表示するために予め設定された位置情報を含む。ここで位置情報とは、アイコンを行方向に表示するための情報、列方向に表示するための情報、あるいは12キーの配列に対応させて表示するための情報等を含む。このような位置情報の態様については後述する。
図7を参照して、本実施の形態に係る携帯電話100におけるデータ構造についてさらに説明する。図7は、携帯電話100のRAM146におけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。
図7に示すように、データ領域D702〜D710には、アイコンをメインディスプレイ150の行方向に整列して表示させるための位置データが格納される。たとえば第1の表示位置(100,100)は、1つ目のアイコンをメインディスプレイ150の左下の位置に表示させるためのデータである。データ領域D704に格納されるデータは、データ領域D702に格納されるデータに基づいて表示されるアイコンの右隣に表示させるためのデータである。制御部110が、データ領域D702〜D710に格納されている位置データを対応付けて画像データを読み出すと、メインディスプレイ150の画像表示領域には、各画像データに対応する5つのアイコンが行方向に表示される。
図7を再び参照して、データ領域D712〜D720に格納されるデータは、5つのアイコンをメインディスプレイ150の最も右の列に表示させるための位置データである。制御部110が、これらのデータを対応付けて画像データを読み出すと、各画像データに対応する5つのアイコンが、メインディスプレイ150の画像表示領域の最も右の列に表示される。
同様に、データ領域D722〜D746に格納されるデータは、メインディスプレイ150の画像表示領域において、最上部の行方向、最下部の行方向および最も右の列に、13個のアイコンを、表示させるためのデータである。制御部110が、データ領域D722〜D746に格納されているデータを画像データに対応付けて読み出すと、13個のアイコンが上記の配列にしたがって、メインディスプレイ150に表示される。
なお、図7に示したデータに基づいて表示されるアイコンの出力先は、メインディスプレイ150に限られない。同様にしてサブディスプレイ160に出力させることもできる。この場合、メインディスプレイ150の画像表示領域の大きさとサブディスプレイ160の画像表示領域の大きさとが異なる場合には、図7の各データ領域に示した位置データをいずれかのディスプレイの画像表示領域の大きさに合わせて変換すればよい。これにより、画像表示領域の大きさの異なる複数のディスプレイを有する携帯通信端末においても、複数のアイコンを整列して表示させることができる。また、各ディスプレイに表示されるアイコンの数は上記の数に限られない。
ここで、図8を参照して、本実施の形態に係る携帯電話100のメインディスプレイ150におけるアイコンの表示位置について説明する。図8は、メインディスプレイ150の画像表示領域におけるアイコンの表示態様を概念的に表わす図である。
メインディスプレイ150は、たとえば画像表示領域のいずれかの行方向に、5つのアイコンを配列して表示することができる。この場合、たとえばアイコン802〜アイコン810、あるいはアイコン818〜アイコン826が表示される。このとき、アイコン802の表示位置はたとえば画像表示領域におけるドット表示を使用して、(100,100)と表わされる。同様にしてアイコン802の右隣に表示されるアイコン804は、その表示位置は(200,100)と表わされる。
一方、5つのアイコンが列方向にメインディスプレイ150に表示される場合には、その表示位置においてY座標の値が異なる位置データが割り当てられる。たとえばアイコン818の位置データは(500,500)と表わされる。そのアイコンの下に表示されるアイコン816は、その位置データとして(500,400)を有する。このようにして各アイコンの表示位置のY座標の値を変更することにより、メインディスプレイ150の列方向に複数のアイコンを表示させることができる。なお、ディスプレイの画像表示領域における位置データの表示の態様は、図8に示した態様に限られない。
図9を参照して、本実施の形態に係る携帯電話100におけるデータ構造について、さらに説明する。図9は、フラッシュメモリ144における各機能の実績データの格納の一態様を表わす図である。
図9に示すように、携帯電話100が実行することができるそれぞれの機能は、フィールドF910に格納される。各機能が実際に起動された回数は、フィールドF912に格納される。各機能が最後に起動された日時を表わすデータは、フィールドF914に格納される。
たとえばidle中(待ち受け中)の電話着信時における留守録応答および応答メールの送信機能は、起動回数が111回であり、最終起動日時は2004年1月13日12時34分56秒である(データレコードR902)。同様にして、idle中の電話着信時における着信拒否機能については、222回起動され、最終的に起動された日時は、2004年2月29日1時1分1秒である(データレコードR904)。このようにして格納されるデータに対して、それぞれの機能に対応する処理が実行されると、その処理の実行回数(フィールドF912)は「1」増加する。またその機能が実行されたときの日時は更新され、そのデータはフィールドF914に上書きされる。なお、各機能の実績データの格納の態様については、図9に示した態様に限られない。
図10を参照して、本実施の形態に係る携帯電話100におけるデータ構造について、さらに説明する。図10(A)は、直近に使用された機能に応じたアイコンを優先的に表示させるためのデータの格納の一態様を表わす図である。図10(B)は、第nのアイコンに対応付けられる機能が実行された後におけるデータ構造を表わす図である。
図10(A)を参照して、第1の優先順位を有する第1のアイコンの識別データは、データ領域D1002に格納される。第2の優先順位を有する第2のアイコンの識別データは、データ領域D1004に格納される。同様にして第3〜第10の優先順位を有する各アイコンの識別データは、データ領域D1006〜D1020に格納される。なお、ここでは優先順位が付けられるアイコンの数は10としてデータ構造を表わしているが、優先順位が付けられるアイコンの数はこれに限られずその他の数であってもよい。
図10(B)を参照して、このようなデータ構造において、ユーザが第nのアイコンを選択した場合には、そのアイコンの識別データが最新に使用されたデータとして、データ領域D1002に格納される。そのため、データ領域D1002〜D1018に格納されていたデータは、順次データ領域D1004〜D1020の領域に格納される。このようにすると、制御部110が各アイコンを表示させるために各データ領域に格納されているアイコンの識別データを読み出した場合には、第nのアイコンが第1の優先順位を有するため、その優先順位に与えられた位置に表示される。
図11を参照して、本実施の形態に係る携帯電話100の制御構造について説明する。図11は、携帯電話100の制御部110が実行するアイコン登録処理の手順を表わすフローチャートである。この処理は、ユーザが予め定められたキー操作を実行して、アイコン登録処理メニューを表示させた場合に実行される。
ステップS1102にて、制御部110は、idle画面の表示のためのデータを出力する。ステップS1104にて、制御部110は、アイコンの登録画面への表示の切換を実行する。ステップS1106にて、制御部110は、アイコン登録メニュー表示指令を出力する。これによりメインディスプレイ150には、アプリケーションが有する各機能とアイコンとを対応付けて登録するためのメニューが表示される。
ステップS1108にて、制御部110は、フラッシュメモリ144からアイコンの画像データを読み出す。このデータが読み出されると、メインディスプレイ150には、各データに基づいた画像が表示される。
ステップS1110にて、制御部110は、ユーザによるメイン操作部120の操作に基づいて、機能に対応付けられるアイコンが選択されたことを検知する。この検知は、たとえばアイコンの表示位置とメイン操作部120からの操作指令とが一致するか否かを判断して行なわれる。
ステップS1112にて、制御部110は、アイコンを既に登録済みであるか否かを判断する。この判断は、たとえばフラッシュメモリ144に格納されているアイコンの登録データに基づいて行なわれる。アイコンが既に登録済みである場合には(ステップS1112にてYES)、処理はステップS1110に移される。そうでない場合には(ステップS1112にてNO)、処理はステップS1116に移される。
ステップS1116にて、制御部110は、アイコンの選択は確定したか否かを判断する。この判断は、たとえばユーザがメイン操作部120に含まれる決定ボタン(図示しない)を押下したか否かを検知することにより行なわれる。アイコンの選択が確定した場合には(ステップS1116にてYES)、処理はステップS1118に移される。そうでない場合には(ステップS1116にてNO)、処理はステップS1110に戻される。
ステップS1118にて、制御部110は、機能の識別番号と選択されたアイコンの識別番号とを対応付けてフラッシュメモリ144に格納する(図4)。
なお、図11に示した登録処理と同様に、携帯電話100が表示可能な画面をアイコンその他の画像に対応付けることもできる。すなわち、ステップS1110において実行される処理、すなわち機能に対応付けられるアイコンの入力処理と同様に、画面の名称あるいは識別番号等の識別情報をアイコンに対応付けてもよい。この場合、ステップS1118における処理と同様にして、画面の識別情報とアイコンの識別番号とがフラッシュメモリ144に格納される。このようにすると、携帯電話100のメインディスプレイ150あるいはサブディスプレイ160における画面の表示の遷移に応答して、新たに表示される画面に対応したアイコンが表示可能になる。
図12を参照して、本実施の形態に係る携帯電話100における制御構造についてさらに説明する。図12は、制御部110が実行するアイコンバー表示処理の手順を表わすフローチャートである。ここで、アイコンバーとは、複数のアイコンを1つのグループとして表示する態様をいう。この処理は、たとえば、携帯電話100における設定がアイコンバーの表示を実行する設定となっている場合に実行される。
ステップS1202にて、制御部110は、アプリケーションに応じた画面の表示指令を検知する。この検知は、たとえばアプリケーションを特定するためのデータを取得することにより行なわれる。
ステップS1204にて、制御部110は、表示される画面の識別情報を取得する。ここで表示される画面とは、アプリケーションの実行に応じて表示される画面をいう。この画面には、たとえばメールの編集画面、カメラが起動している場合には、撮影された被写体を表示する画面、あるいは通話相手の情報を記録した電話帳データを表示する画面などが含まれる。
ステップS1206にて、制御部110は、RAM146から、画面の識別情報に対応した機能アイコンのデータを読み出す。ステップS1208にて、制御部110は、読み出したデータに予め設定されたユーザ設定を反映させてメインディスプレイ150に表示させるための表示用データを生成する。この処理では、メモリに格納されていたデータに対してユーザ設定(たとえば頻度情報に基づく並べ替え、あるいは直近の使用実績に基づく並べ替えなど)に基づいて、機能アイコンのデータを並べ替えて、表示のためのデータが生成される。
ステップS1210にて、制御部110は、生成した表示用データに基づいて機能アイコンを表示する。これによりメインディスプレイ150は、各アイコンを表示する。このアイコンの表示の態様については後述する。
ステップS1212にて、制御部110は、フラッシュメモリ144に機能アイコンの表示の実績を格納する。このようにして実績データを格納することにより、たとえばユーザが特定の優先順位に基づいてアイコンを選択的に表示させる場合には、そのユーザ設定に応じた表示が可能になる。
ステップS1214にて、制御部110は、画面の切換指令を検知したか否かを判断する。この判断は、たとえばメインディスプレイ150に表示されている画面の識別情報が変化したか否かに基づいて行なわれる。画面の切換指令が検知された場合には(ステップS1214にてYES)、処理はステップS1204に戻される。そうでない場合には(ステップS1214にてNO)、処理はステップS1216に移される。
ステップS1216にて、制御部110は、アイコンバーの表示OFFの指令を検知したか否かを判断する。この判断は、たとえばユーザがメイン操作部120を操作してアイコンバーを非表示にするための操作を実行したか否かの検知結果に基づいて行なわれる。たとえば特定の操作キーに対して表示OFFの機能を対応付けている場合には、このような検知を行なうことができる。アイコンバーの表示OFFの指令を検知した場合には(ステップS1216にてYES)、処理はステップS1218に移される。そうでない場合には(ステップS1216にてNO)、処理は終了する。
ステップS1218にて、制御部110は、表示用データの読出を終了する。これにより、メインディスプレイ150にアイコンバーが表示されていた場合には、そのバーの表示が消える。
図13を参照して、本実施の形態に係る携帯電話100における制御構造についてさらに説明する。図13は、制御部110が実行する選択機能起動処理の手順を表わすフローチャートである。この処理は、たとえばユーザが表示されたアイコンバーから特定の機能アイコンを選択して、決定ボタン(図示しない)を押下した場合に実行される。
ステップS1302にて、制御部110は、機能アイコンの選択を検知する。ステップS1304にて、制御部110は、選択された機能アイコンに対応付けられる機能を特定する。この特定は、フラッシュメモリ144に格納されている機能アイコンのデータに基づいて行なわれる。
ステップS1306にて、制御部110は、特定した機能が実行可能であるか否かを判断する。この判断は、その機能を実行するためのプログラムが存在するか否かを確認することにより行なわれる。その機能が実行可能である場合には(ステップS1306にてYES)、処理はステップS1308に移される。そうでない場合には(ステップS1306にてNO)、処理はステップS1320に移される。
ステップS1308にて、制御部110は、特定した機能の実行指令を出力する。ステップS1320にて、制御部110は、予め定められたエラー処理を実行する。この処理には、たとえばその機能が実行不可能であることを通知するメッセージの出力、あるいはLED176による発光(たとえば赤色LEDの発光)、あるいはバイブレータ184の発振その他の報知動作が含まれる。
図14を参照して、本実施の形態に係る携帯電話100の制御構造についてさらに説明する。図14は、制御部110が実行するアイコンの表示処理の手順を表わすフローチャートである。この処理は、アイコンバーが既に表示されている場合に、割込イベントが発生したときに実行される。すなわち、アイコンバー表示処理(ステップS1200)が実行されているときに、さらに割込イベントが発生すると実行される。ここで、割込みイベントとは、既に実行中の処理と異なる処理の実行をもたらす状態をいう。たとえば、この状態には、メールの編集中における電話の着信、あるいは、ユーザの操作による画面の表示の切換等が含まれる。
ステップS1404にて、制御部110は、割込イベントの発生を検知する。この検知は、たとえば外部からの信号入力の検知、あるいは表示される画面の識別番号の変更を検知することにより行なわれる。
ステップS1406にて、制御部110は、割込イベントの識別データを取得する。ステップS1408にて、制御部110は、RAM146から割込イベントに応じたアイコンデータを読み出す。
ステップS1410にて、制御部110は、既に表示されていた機能アイコンのデータの表示色を変更した変更データを生成する。たとえば、アイコンが予め設定された色により表示されている場合にこの処理が実行されると、そのアイコンの表示はグレーアウトされる。
ステップS1412にて、制御部110は、ユーザ設定に基づいてアイコンデータと変更データとから表示データを生成する。たとえば割込イベントに応じた機能を優先的に実行するようにユーザが設定している場合には、その割込イベントに対応したアイコンデータにアイコンバーの中央部の位置データが対応付けられる。この場合、生成される表示データは、そのアイコンを中央部に表示させるためのデータが反映されている。したがって、既に中央部に表示されていたアイコンの表示のためのデータは、その中央部に隣接する位置(たとえば左右のいずれか、あるいは上下のいずれか)のデータを反映して生成される。
ステップS1414にて、制御部110は、メインディスプレイ150に表示データを出力する。これによりメインディスプレイ150は、ステップS1202の実行時に表示していた機能アイコンに加えて、割込イベントに対応した機能アイコンを表示する。このとき、割込イベントに応じた機能アイコンの表示のために、既に表示されていた機能アイコンのうちいずれか1つのアイコンは表示されなくなる。
ステップS1416にて、制御部110は、表示した機能が選択されたか否かを判断する。この判断は、たとえばユーザがメイン操作部120を介して機能アイコンを選択し、決定ボタンを押下したか否かに基づいて行なわれる。表示した機能が選択された場合には(ステップS1416にてYES)、処理はステップS1418に移される。そうでない場合は(ステップS1416にてNO)、処理はステップS1430に移される。
ステップS1418にて、制御部110は、機能アイコンの選択の実績を履歴に反映して、重み付けデータを算出する。ステップS1420にて、制御部110は、算出した重み付けデータをフラッシュメモリ144のデータ領域に格納する。ステップS1422にて、制御部110は、選択された機能アイコンに応じた機能を実行する。ステップS1430にて、制御部110は、表示中のアプリケーションすなわち割込イベントの発生前に既に実行されていたアプリケーションの処理を継続する。
図15を参照して、本実施の形態に係る携帯電話100の制御構造についてさらに説明する。図15は、制御部110が実行する頻度実績更新処理の手順を表わすフローチャートである。この処理は、たとえば携帯電話100が有する各機能の実行が検知された場合に行なわれる。ここで機能の実行には、アイコンの選択によりダイレクトに機能を実行する場合および従来有するメニューを介して機能を実行する場合のいずれもが含まれる。
ステップS1502にて、制御部110は、アプリケーション画面を表示する。ここで、アプリケーション画面とは、いずれかの機能を実行する場合に最初に表示される画面をいう。ステップS1504にて、制御部110は、機能の選択を検知する。ステップS1506にて、制御部110は、フラッシュメモリ144の記憶領域から作業領域に、機能の選択の実績データを読み出す。
ステップS1508にて、制御部110は、選択を検知した機能の実績データを「1」カウントアップする。ステップS1510にて、制御部110は、フラッシュメモリ144の記憶領域に更新した実績データを格納する。
図16を参照して、本実施の形態に係る携帯電話100の制御構造についてさらに説明する。図16は、制御部110が実行する表示用データの生成処理の手順を表わすフローチャートである。この処理は、ユーザが優先順位に基づく表示を有効に設定している場合に実行される。
ステップS1602にて、制御部110は、機能アイコンの選択を検知する。ステップS1604にて、制御部110は、機能アイコンのそれぞれの実績データをRAM146の作業領域に読み出す。ステップS1606にて、制御部110は、優先表示のユーザ設定が有効であるか否かを判断する。優先表示のユーザ設定が有効である場合には(ステップS1606にてYES)、処理はステップS1608に移される。そうでない場合には(ステップS1606にてNO)、処理は終了する。
ステップS1608にて、制御部110は、ユーザ設定を反映させて機能アイコンの表示用データを生成する。ステップS1610にて、制御部110は、表示用データに基づいて機能アイコンを表示する。ステップS1612にて、制御部110は、選択された機能アイコンに対応する機能を実行する。
図17を参照して、本実施の形態に係る携帯電話100の制御構造についてさらに説明する。図17は、制御部110が実行するアイコンバーの表示/非表示切換処理の手順を表わすフローチャートである。この処理は、たとえばアイコンバーの表示中にユーザが予め定められた操作キーを押下して非表示を指示した場合、あるいはアイコンバーが非表示のときにユーザが表示指示を入力した場合に実行される。
ステップS1704にて、制御部110は、メイン操作部120の特定の操作キーの押下を検知する。ステップS1706にて、制御部110は、操作キーがアイコンバーの非表示機能に対応付けられているキーであるか否かを判断する。この判断は、たとえば押下されたキーに非表示機能が対応付けられているか否かに基づいて行われる。操作キーがアイコンバーの非表示機能に対応付けられている場合には(ステップS1706にてYES)、処理はステップS1708に移される。そうでない場合には(ステップS1706にてNO)、処理はステップS1712に移される。
ステップS1708にて、制御部110は、アイコンバーは既に非表示であるか否かを判断する。アイコンバーが既に非表示である場合には(ステップS1708にてYES)、処理はステップS1712に移される。そうでない場合には(ステップS1708にてNO)、処理はステップS1710に移される。
ステップS1710にて、制御部110は、機能アイコンのデータの出力を終了する。これにより、アイコンバーは、メインディスプレイ150において非表示に設定される。
ステップS1712にて、制御部110は、メイン操作部120の操作キーの押下を検知する。
ステップS1714にて、制御部110は、操作キーはアイコンバーの表示機能に対応付けられているキーであるか否かを判断する。この判断は、たとえば押下されたキーにアイコンバーの表示機能が対応付けられているか否かに基づいて行われる。操作キーがアイコンバーの表示機能に対応付けられている場合には(ステップS1714にてYES)、処理はステップS1716に移される。そうでない場合には(ステップS1714にてNO)、処理はステップS1704に戻される。
ステップS1716にて、制御部110は、アイコンバーは既に表示されているか否かを判断する。アイコンバーが既に表示されている場合には(ステップS1716にてYES)、処理はステップS1704に戻される。そうでない場合には(ステップS1716にてNO)、処理はステップS1200に移される。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る携帯電話100の動作について、表示される画面を参照しつつ説明する。図18〜図26は、それぞれ携帯電話100のメインディスプレイ150における画面表示の態様を表わす図である。
[アイコン登録処理]
携帯電話100がidle画面を表示している間に(ステップS1102)、ユーザがアイコン登録画面への表示の切換を指示すると(ステップS1104)、フラッシュメモリ144からアイコンの画像データが読み出され、メインディスプレイ150は、それぞれのアイコンを表示する(ステップS1108)。ユーザが対応付けを希望する機能に対してアイコンを選択すると(ステップS1110)、そのアイコンが既に登録済みでない場合には(ステップS1112にてNO)、画面の表わす機能の識別番号とアイコンの識別番号とが対応付けられてフラッシュメモリ144に格納される(ステップS1118)。このようにして、携帯電話100において、ユーザは各機能に対してアイコンを対応付けることができる。
[アイコンバー表示処理]
ユーザが携帯電話100に対して、アイコンバーの表示処理を有効に設定している場合には、メインディスプレイ150における画面の切換が検知され(ステップS1202)、その画面の識別情報が取得される(ステップS1204)。その画面に対応付けられる機能アイコンのデータが読み出され、表示用データが生成されると(ステップS1208)、機能アイコンがメインディスプレイ150に表示される(ステップS1210、図8(A))。
ここで図18(A)を参照して、アイコンバー1810は、予め5つの機能アイコンを表示するように設定されている。また、アイコンバー1810の両端に矢印1802,1804があるため、ユーザはメイン操作部120の左右の移動キー1806を操作することにより、アイコンバー1810に表示される個別の機能アイコンの表示を順次切り換えることができる。
このようにしてメインディスプレイ150にアイコンバー1810が表示されているとき、ユーザが画面をさらに切り換えると(ステップS1214にてYES)、切り換え後の画面に応じた機能アイコンが読み出されて、新たなアイコンバー1810が表示される。また、ユーザがそのような切換を行なわず、またアイコンバーの表示OFFを指令しない場合には(ステップS1216にてNO)、そのアイコンバー1810はそのまま表示される。
ここで、図18(B)を参照して、アイコンバー1810に含まれる各機能アイコンについて説明する。図18(B)に示すように、たとえば特定の機能アイコンに対して具体的な表示を避けるために予め定められた特定のバータ1820を使うことができる。このようなバータ1820を使用することにより、特定の機能の表示をその機能の内容と無関係な表示にすることができるため、携帯電話100のユーザのプライバシーを保護することができる。
次に、図19を参照して、本実施の形態に係る携帯電話100のメインディスプレイ150におけるアイコンバー1810の表示態様について説明する。図19(A)および(B)は、それぞれメインディスプレイ150におけるアイコンバー1810の表示の態様を表わす図である。
図19(A)に示すように、アイコンバー1810を水平方向に表示する設定がされている場合には、アイコンバー1810は、行方向に切換表示が可能なように表示される。一方、アイコンバー1810の表示が列方向に表示する設定が有効である場合には、図19(B)に示すように、メインディスプレイ150の右端あるいは左端にそのアイコンバー1810が表示される。なお、このアイコンバー1810の表示の態様は、既に表示中に特定の操作キー(図示しない)を操作することによってユーザが変更可能であってもよい。あるいは表示される画面に応じて予め切換可能な設定であってもよい。
[選択機能起動処理]
次に、アイコンバーが表示されている場合に特定の機能アイコンが選択された場合における携帯電話100の動作について説明する。携帯電話100が特定の画面の表示中にその画面に関連した機能アイコンを有するアイコンバーを表示している場合、ユーザが特定の機能アイコンを選択すると(ステップS1302)、そのアイコンに対応付けられる機能が特定される(ステップS1304)。特定された機能が実行可能である場合には(ステップS1306にてYES)、その機能の実行指令が出力され(ステップS1308)、その機能が実際に実現される。このようにすると、その機能を実行するためにユーザはメニューを再び表示させる必要がないため、容易にかつ速やかにその機能を開始することができる。
[割込イベント発生時アイコン表示処理]
次に既にアイコンバー1810が表示されている場合に割込イベントが発生した場合における携帯電話100の動作について、図20を参照しつつ説明する。
図20(A)は、携帯電話100のメインディスプレイ150がidle状態である場合における表示画面を表わす図である。図20(B)は、電話の着信があった場合におけるメインディスプレイ150の表示画面を表わす図である。
携帯電話100がidle中である場合に、予め定められたアイコンバー1810が表示される(ステップS1200、図20(A))。携帯電話100の待受け中に電話の着信があると(ステップS1404)、電話の着信の識別データが取得される(ステップS1406)。フラッシュメモリ144から電話の着信に応じたアイコンデータが読み出される(ステップS1408)。
ここで図20(A)を参照して、アイコンバー1810に含まれる各アイコン2002〜2008は、機能に対応付けられた画像であればよい。たとえば機能の内容を暗示する画像に加えて、記号あるいは文字であってもよい。
既にメインディスプレイ150に表示されていた機能アイコンのデータに関し、そのデータの表示色が変更されたデータが生成される(ステップS1410)。電話の着信に応じたアイコンデータと生成されたデータとに基づいてメインディスプレイ150に機能アイコンを再び表示するためのデータが生成される(ステップS1412)。生成されたデータがメインディスプレイ1150に出力されると(ステップS1414)、携帯電話100のメインディスプレイ150は、予め定められたユーザ設定に基づいて電話の着信に応じた機能アイコンがアイコンバー1810の中央部に表示され、他のアイコンはそのアイコンの左右に表示される(図20(B))。
ここで、図20(B)を参照して、アイコン2010は、強調されて表示される。このアイコン2010は、たとえば留守録応答に加えて、「今忙しいので後で電話します」とメール送信する機能に対応付けられている。アイコン2020は、たとえば第1の留守録応答の機能が対応付けられている。この機能は、たとえば「ただいま留守にしております。。。」というメッセージによる応答機能である。アイコン2030は、たとえば第2の留守録応答の機能が対応付けられている。この機能は、たとえば「5時には家に戻ります。かけなおしてください。。。」というメッセージによる応答機能である。アイコン2040は、たとえば着信拒否の機能である。アイコン2050は、たとえばTV電話による着信の場合における音声のみの出力の機能である。なお、図20(B)に示されるアイコンに対応付けられる機能はその他の機能であってもよい。
その後、ユーザが電話の着信に応じた機能アイコンを選択すると(ステップS1416にてYES)、その選択の実績が利益に反映され重み付けデータが算出される(ステップS1418)。このデータがメモリに格納され(ステップS1420)、ユーザが選択した機能が実行される(ステップS1422)。
ここで、図21を参照して、本実施の形態に係る携帯電話100における表示態様についてさらに説明する。図21は、携帯電話100に割込イベントが発生した場合におけるメインディスプレイ150の表示の態様を表わす図である。
図21(A)に示すように、携帯電話100がたとえばカメラ撮影モードである場合には、アイコンバー1810がメインディスプレイ150の右の列に表示される。このアイコンバー1810に含まれる各アイコンには、それぞれ、動画撮影、バーコード認識、OCR、サイズの変更、画像エフェクトの機能が対応付けられている。
このような状態において、携帯電話100にメールが着信すると、図21(B)に示すように、アイコンバー1810には、メールの処理に関するアイコンが表示される。この場合、たとえばアイコンバー1810の中央部の位置の優先順位が最も高い設定である場合には、図21(B)に示すように、着信したメールを閲覧するための機能が対応付けられたアイコンが強調されて表示される。この強調の態様には、たとえば図21(B)に示したような周囲を強調した表示の態様に加えて、アイコンを点滅させる態様、あるいは、他のアイコンの表示を非表示にする態様その他の態様が含まれる。
携帯電話100がメールを受信した場合に、ユーザが「メールを引用して返信する」機能が対応付けられたアイコン2110を選択した場合には、このアイコンの実績が更新される。そのため、次回、メールの受信があった場合には、そのアイコンが中央部に表示される。すなわち、図21(C)に示すように、このアイコン2110が、アイコン2120に代えてアイコンバー1810の中央部に強調されて表示される。
次に、図22を参照して、メインディスプレイ150におけるアイコンの表示態様について説明する。図22(A)は、メインディスプレイ150の画像表示領域の最下行にアイコンバー1810が表示される場合におけるアイコンの表示位置と優先順位との対応を示した図である。図22(B)は、そのアイコンバー1810がたとえばメインディスプレイ150の画像表示領域の右列に表示される場合におけるアイコンの表示位置と優先順位との対応を示した図である。
図22(A)を参照して、たとえばアイコンバー1810に5つのアイコンが表示される場合、中央に位置するアイコン2210には第1位の優先順位が対応付けられる。アイコン2220,2230には、第2位の優先順位が対応付けられる。アイコン2240,2250には、第3位の優先順位が対応付けられる。すなわち、中央部から周辺部に優先順位が低くなるように設定される。また、図22(B)に示すように、アイコンバー1810が列方向に表示される場合も同様である。
すなわち、携帯電話100その他の携帯通信端末には、その操作性を向上させる観点から、画像表示領域に複数の画像が表示されるような場合、中央の表示位置の優先順位が高く設定される端末がある。したがって、たとえば複数のアイコンをアイコンバー1810に表示させる場合には、アイコンが表示される領域の中央部に最も優先順位の高いアイコンを表示させるようにすれば、ユーザはメイン操作部120の移動キー(図示しない)の操作量(たとえばボタンの押下回数)を最小限にしつつ、特定の機能を選択することができる。その結果、携帯電話100の利便性を向上させることができる。
また、メインディスプレイ150におけるアイコンバー1810の行方向の表示が表示される画像に対して障害となる場合には、図22(B)に示すように、アイコンバー1810の表示位置を最下欄から最も右の列に表示する態様に変更してもよい。この場合にも、上記したように複数のアイコンのうち中央部のアイコンに対して最も高い優先順位を与えることにより、ユーザはメイン操作部120の上下移動キー121を押下することにより優先順位の高いものから低いものに対しアイコンを選択することができる。この場合も、移動のための操作を削減することができる。
図23を参照して、本実施の形態に係る携帯電話100のメインディスプレイ150における表示態様についてさらに説明する。図23(A)は、アイコンバー1810において複数の属性を有するアイコンがそれぞれ表示される態様を表わす図である。図23(B)は、複数のアイコンバー2350,2360がそれぞれメインディスプレイ150に表示される場合における一態様を表わす図である。
図23(A)に示すように、たとえば複数のアイコンのうち中央に最も優先順位の高いアイコン2310を表示させ、そのアイコンの左右にそれぞれ異なる属性に基づいて表示されるアイコンが含まれてもよい。この場合、たとえば、ユーザの設定により優先的に表示を希望するアイコン2320,2330は、優先順位の高いアイコン2310の右側に表示される。一方、ユーザの使用実績に基づいて自動的に表示の対象に設定されるアイコン2340,2350は、アイコン2310の左側に設定するようにしてもよい。このようにすると、ユーザの使用態様に応じたアイコンを表示させることができるため、携帯電話100の利便性をさらに向上させることができる。
また、図23(B)に示すように、複数のアイコンバー2350,2360を同時に表示させてもよい。この場合、それぞれのアイコンバー2350,2360に対して特定の属性に基づくアイコンを表示するようにしてもよい。たとえば、利用頻度とユーザの定義とに基づいてそれぞれのアイコンを表示してもよい。このようにすると、たとえばメインディスプレイ150における画像の表示に対して制約がない場合には、複数のアイコンバー2350,2360が常に表示されるため、ユーザは効率よく操作をすることができる。たとえば、ユーザが文書の編集あるいは複数のデータの参照など、多くの機能を使用する場合には、図23(B)に示した表示に基づいて、効率よく処理を進めることができる。
図24を参照して、本実施の形態に係る携帯電話100における優先順位の設定画面について説明する。図24(A)は、ユーザ設定に基づく優先順位の設定画面の一態様を表わす図である。図24(B)は、予め定められた設定、たとえば利用頻度あるいは直近における選択実績に基づいて優先順位を設定する場合の画面を表わす図である。
図24(A)に示すように、優先順位の設定画面が表示されると、その画面には、機能の設定項目、アイコンの識別データの入力欄、および機能に関連付けられる出力態様(たとえば音声の出力、発振、発光等)の設定項目が表示される。各項目に対してユーザがそれぞれ入力することにより、このユーザ設定が有効である場合には各アイコンの選択時における報知は、この設定に基づいて行なわれる。
一方、図24(B)に示すように、利用頻度あるいは直近での選択実績に基づく優先順位の設定が行なわれる場合には、機能の入力欄、アイコンの識別データの入力欄、音声、振動あるいは光の設定の入力欄、および頻度の入力欄が表示される。ユーザは、この表示される項目に対してそれぞれ特定のデータを入力することにより、利用頻度あるいは直近での選択実績に基づく優先順位の設定を有効にすることができる。
図25を参照して、本実施の形態に係る携帯電話100におけるメインディスプレイ150の表示態様についてさらに説明する。図25は、携帯電話100が写真撮影モードである場合における電話着信時のアイコンバー1810の表示態様を表わす図である。
図25に示すように、携帯電話100が写真撮影モードのとき、メインカメラ140、あるいはサブカメラ142により撮影された被写体の映像は、メインディスプレイ150のほぼ全体の画像表示領域に表示される。このとき、通常は写真撮影モードに対応した機能アイコンがアイコンバー1810に表示される。ここで携帯電話100が電話を受信すると、写真撮影モードを維持しつつ、予め定められたアイコン、たとえば優先順位の高いアイコンを強制的に表示することにより、現在実行中のアプリケーション(たとえば被写体の映像の表示)を終了することなく割込イベント(すなわち電話の受信)に対するアイコン2510を表示することができる。
すなわち、たとえばアイコンバー1810において中央部に優先順位の高いアイコンが表示される場合には、電話の着信に応答してその着信を通知するアイコン2510が、アイコンバー1810の中央部に表示される。このとき、写真撮影モードの当初から表示されていた撮影に必要なアイコン2520、2530その他のアイコンは、中央部以外の位置に表示される。このようにすると、ユーザは、メイン操作部120の上下移動キー121の操作量を最小限にしつつ、割込イベントに対する応答(たとえば電話への応答)を速やかに実行することができる。
以上のようにして、本実施の形態に係る携帯電話100によると、ユーザの設定に基づいて、あるいは予め定められた算出基準に基づいて、複数のアイコンをメインディスプレイ150あるいはサブディスプレイ160の画像表示領域に表示させることができる。ここで、優先表示の設定が有効である場合には、各アイコンは、たとえば対応付けられている処理の実行頻度あるいは直近の使用実績に基づいて優先的に表示される。そのため、ユーザの使用態様に応じた機能アイコンが逐次表示される。したがってユーザは、メインディスプレイ150の画面の表示を切り替えて、処理の一覧(メニュー)を表示させることなく、希望する機能を速やかに実行することができる。これにより、携帯電話100の利便性を向上させることができる。
また、このようなアイコンを含むアイコンバー1810が表示されている場合に、他の割込イベント(たとえば電話の着信あるいはメール受信)が発生した場合には、その割込イベントに関連する機能が対応付けられたアイコンが優先的に表示される。したがって、ユーザはアプリケーションの実行(たとえば撮影された映像の表示、文書の編集等)を中断することなく、その割込イベントに応じた機能を実行することができる。
また、ユーザがメイン操作部120あるいはサブ操作部130の特定のキーを操作することにより、アイコンバー1810の表示のONあるいはOFFを切り換えることができる。したがって、アイコンバー1810の表示が不要な場合にはアイコンバー1810を非表示にし、あるいは必要な場合にはそのアイコンバー1810を表示することができる。このようにすると、メインディスプレイ150あるいはサブディスプレイ160の画像表示領域に画像を有効に表示することができるため、ユーザはアプリケーションに応じて効率よく操作することができる。
また、ユーザは、このように優先的に表示されるアイコンに対して特定の操作キー、たとえばカーソル移動キー、上下キーなどを操作することにより、その選択した機能を実行することができる。これにより、携帯電話100が複数の筐体を有する折畳式の携帯電話であったり、あるいは携帯電話100が開閉式であるためにメイン操作部120が格納される場合には、メイン操作部120を使用することなく、限られた操作キーから構成されるサブ操作部130を介して、操作することができる。
ここで図26を参照して、本実施の形態に係る携帯電話100におけるサブ操作部130の異なる配置の態様について説明する。図26は、サブ操作部1300が折畳式の携帯電話1000の側面に配置される態様を概略的に表わす図である。
図26に示すように、少なくとも3つの操作キー1300a,1300b,1300cを筐体の側面に配置することにより、ユーザは携帯電話1000の表示装置(図示しない)に表示されるアイコンの表示の態様を切り換え、さらに特定のアイコンを選択することができる。したがってアイコンの選択のために携帯電話1000を敢えて開いてメイン操作部(図示しない)を操作する必要がないため、利便性を向上させることができる。
なお、本実施の形態においては、各機能に対応付けられるアイコンの画像データは、予めフラッシュメモリ140、データ用ROM148、あるいはメモリカード182に格納されているものであったが、画像データはこれらに限られない。たとえば、メインカメラ140あるいはサブカメラ142により撮影された静止画像、あるいはデータ通信IF178を介して受信された画像データ、さらに受信メールに添付されている画像データに基づいてアイコンを生成するものであってもよい。
また、メインディスプレイ150、あるいはサブディスク160に表示されるアイコンを選択する場合に、たとえばメイン操作部120のカーソル移動キー122により特定のアイコンを選択したが、アイコンの選択の態様はこれに限られない。たとえば図1に示すように、携帯電話100は、左右方向に3つ、上下方向に4つ、計12個の12キー124を有する。したがって、メインディスプレイ150にたとえば横方向に3つ、縦方向に4つの機能アイコンを表示させ、それぞれの機能アイコンの表示位置に各12キー124のそれぞれを対応付けることにより、カーソル移動キー122の操作に代えて12キー124のいずれかの押下を検知することにより、そのアイコンの選択を検知してもよい。このようにすると、表示されるアイコンと12キー124との対応が明瞭になるため、ユーザが誤った機能を選択することを防止することができる。
なお、携帯通信端末は、図1あるいは図2に示した携帯電話100に限られず、その他の端末であってもよい。すなわち、図1あるいは図2に示される携帯電話100は、ユーザが片手で把持することができる大きさあるいは形状を有するが、このような態様に限られず、必ずしも片手で把持ができない端末であってもよい。
すなわち、本発明のさらに他の局面に従う携帯通信端末は、画像表示領域を有する表示手段と、画像表示領域に表示される画面を表示するための画面データと、携帯通信端末が有する複数の機能の各々が対応付けられた複数の画像データと、画像表示領域における各画像データに基づく画像が表示されるべき予め定められた方向に沿う複数の表示位置と、各表示位置の優先順位と、各機能の優先順位とを記憶するための記憶手段と、画面の表示を切り替える切換指令を検出するための検出手段と、切換指令の検出に応答して、各機能の優先順位に基づいて、各画像データを各表示位置の優先順位に対応させて、各画像を表示するための表示データを生成する生成手段と、利用者からの指示を受け付けるための入力手段とを備える。
上記の構成を有する携帯通信端末によると、表示手段は、予め定められた位置に機能が対応付けられた画像データに基づく画像を優先順位に基づいて表示することができる。そのため、ユーザは、その機能を容易に選択することができるため、操作性を向上させることができる。
好ましくは、記憶手段は、各表示位置に対応する画像表示領域における予め定められた位置に対応する基準位置データを含む。携帯通信端末は、各々の優先順位に基づいて、基準位置データに対応付けられる画像データを検索するための検索手段をさらに含む。生成手段は、検索された画像データを基準位置データに対応付けて、表示データを生成する。
上記の構成を有する携帯通信端末によると、画像は予め定められた位置に、各々の優先順位に基づいて順次表示されるため、ユーザは、必要な画像を選択しやすくなる。これにより、ユーザの操作性を向上させることができる携帯通信端末を提供することができる。
好ましくは、予め定められた位置は、画像表示領域の行方向の中央に位置する表示領域である。基準位置データは、表示領域に対応するデータである。入力手段は、行方向に選択の指示を入力するための手段を含む。
上記の構成を有する携帯通信端末によると、画像が行方向に整列して表示されるため、ユーザは、携帯通信端末に機能を実行させようとする画像を容易に選択することができる。
好ましくは、予め定められた位置は、画像表示領域の列方向の中央に位置する表示領域である。基準位置データは、表示領域に対応するデータである。入力手段は、列方向に選択の指示を入力するための手段を含む。
上記の構成を有する携帯通信端末によると、画像が列方向に整列して表示されるため、ユーザは、携帯通信端末に機能を実行させようとする画像を容易に選択することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100,1000 携帯電話、102 通信部、104 第1の筐体、106 第2の筐体、108 アンテナ、110 制御部、120 メイン操作部、121 上下移動キー、122 カーソル移動キー、124 12キー、130,1300 サブ操作部、130a,130c,1300a,1300c カーソルの移動キー、130b,1300b 決定キー、140 メインカメラ、142 サブカメラ、144 フラッシュメモリ、146 RAM、148 データ用ROM、150 メインディスプレイ、160 サブディスプレイ、170 音声信号処理部、176 LED、178 データ通信IF、180 メモリカード駆動部、182 メモリカード、184 バイブレータ。