JP2005202068A - 偏向素子及びこれを用いた画像表示装置 - Google Patents

偏向素子及びこれを用いた画像表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 非常にシンプルな構成の偏向素子、並びに偏向素子を用いた画像表示装置を提供する。
【解決手段】 温度変化により屈折率が変化する材料から成る偏向材10と、この偏向材10を加熱する加熱手段11,12とを備え、この加熱手段11,12により偏向材10を加熱することにより、偏向材10に温度分布による屈折率分布を発生させて、偏向材10に入射した光の偏向がなされる偏向素子1を構成する。また、光源部と、この光源部から出射された光を偏向する光線偏向部とを有し、この光線偏向部が上記偏向素子1により構成され、光線偏向部において光源部から出射された光を偏向することにより画像の表示がなされる画像表示装置を構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、偏向素子、及び偏向素子を用いた画像表示装置に係わる。
光線の進行方向を制御する偏向素子は、レーザープリンター用のヘッドや、光ネットワーク用のマトリックス光スイッチ等において必須の素子である。
代表的な偏向デバイスの一つとして、音響光学効果(AO効果)を利用した偏向素子があり、なかでも表面弾性波を用いる光導波路型素子が期待されている(非特許文献1より抜粋)。
しかし、このような音響光学効果を利用した偏向素子は、弾性波の進行速度で偏向速度が制限され、さらに数百MHzの弾性波励起信号を必要とするためにドライバーが複雑でかつ大きく、課題は大きい(非特許文献1より抜粋)。
多チャネル光クロスコネクト装置としては、MEMSミラーに光を反射させて、ミラーを偏向することで光路を立体的に切替える3次元型MEMS光スイッチが有望とされている(非特許文献2より抜粋、一部変更)。
しかし、従来の光スイッチではMEMSミラー自体の応答速度が遅く、さらに切替え時にミラーの機械的共振が発生するため、高速切替えが不可能である。また、多チャネルにすると光スイッチのサイズが大きくなるという問題もある(非特許文献2より抜粋、一部変更)。
「Fuji Xerox Technical Report No12」、1998年(平成10年)、Fuji Xerox "[PRESS RELEASE](技術)「MEMSミラーを用いた高速多チャネル光スイッチを開発」"、[online]、平成15年9月30日、富士通、[平成15年11月19日検索]、インターネット<URL:http://pr.fujitsu.com/jp/news/2003/09/29.html >
従って、シンプルな構成であり、可動部がない偏向素子が求められている。
上述した問題の解決のために、本発明は、非常にシンプルな構成の偏向素子、並びに偏向素子を用いた画像表示装置を提供するものである。
本発明の偏向素子は、温度変化により屈折率が変化する材料から成る偏向材と、この偏向材を加熱する加熱手段とを備え、この加熱手段により偏向材を加熱することにより、偏向材に温度分布による屈折率分布を発生させて、偏向材に入射した光の偏向がなされるものである。
上述の本発明の偏向素子の構成によれば、温度変化により屈折率が変化する材料から成る偏向材と、この偏向材を加熱する加熱手段とを備え、この加熱手段により偏向材を加熱することにより、偏向材に温度分布による屈折率分布を発生させて、偏向材に入射した光の偏向がなされる構成であるため、偏向材と加熱手段だけのシンプルな構成で光の偏向を行うことが可能になる。また、加熱手段を動かす必要がないため、可動部を設けなくても済み、可動部における機械的振動を発生しない。
本発明の画像表示装置は、光源部と、この光源部から出射された光を偏向する光線偏向部とを有し、この光線偏向部は、温度変化により屈折率が変化する材料から成る偏向材とこの偏向材を加熱する加熱手段とを備え、この加熱手段により偏向材を加熱することにより、偏向材に温度分布による屈折率分布を発生させて、偏向材に入射した光の偏向がなされる偏向素子により構成され、光線偏向部において光源部から出射された光を偏向することにより画像の表示がなされるものである。
本発明の画像表示装置の構成によれば、光源部と、この光源部から出射された光を偏向する光線偏向部とを有し、この光線偏向部は上記本発明の偏向素子により構成され、光線偏向部において光源部から出射された光を偏向することにより画像の表示がなされることにより、光の偏向を行うための構成がシンプルな構成の偏向素子のみとなる。
上記本発明の画像表示装置において、さらに、光源部が少なくとも2次元画像に対応する光を出射し、光線偏向部が光源部からの光を2次元画像の1画素毎に複数の出射方向に偏向し、光線偏向部での偏光方向に同期して、光源部における2次元画像の1画素毎の光に3次元画像に対応する強度変調が行われることにより、3次元画像の表示がなされる構成とすることも可能である。
このような構成としたときには、光線偏向部から出射された光が観察者の視域内を走査されることから、観察者が、3次元画像(立体像)に対応するように強度変調された光を、右眼と左眼とでそれぞれ観察することができ、偏向する方向の数に対応した解像度の3次元画像を見ることが可能になる。そして、光源部と光線偏向部とにおいて、それぞれ光強度変調と光偏向との機能を分離させているため、光源を偏光方向の数や画素数に合わせて用意する必要がなく、また光線偏光面との距離等により左右されることなく、3次元画像の表示が可能であり、かつシンプルな構成の画像表示装置を実現することができる。
上述の本発明の偏向素子によれば、偏向材と加熱手段だけのシンプルな構成の偏向素子を実現することができる。
さらに、可動部がないため、その分構成を簡略化することができると共に、可動部における機械的振動を発生しない。
また、本発明の画像表示装置によれば、本発明の偏向素子を用いて光の偏向を行うことにより、光の偏向を行うための構成がシンプルな構成の偏向素子のみとなることから、装置構成の簡略化を図ることが可能になる。
さらに、光源部が少なくとも2次元画像に対応する光を出射し、光線偏向部が光源部からの光を2次元画像の1画素毎に複数の出射方向に偏向し、光線偏向部での偏光方向に同期して、光源部における2次元画像の1画素毎の光に3次元画像に対応する強度変調が行われることにより、3次元画像の表示がなされる構成としたときには、3次元画像(立体像)の表示のための光の偏向が光線偏向部のみで行われる。これにより、画像表示装置の構成が簡易化され、また解像度を上げるために光源を追加する必要がないため、装置の小型化を図ることができる。
まず、本発明の具体的な実施の形態の説明に先立ち、本発明の概要を説明する。
本発明の偏向素子は、熱光学効果を利用して、入射光を偏向させる構成とする。
この熱光学効果とは、材料に熱が加わることにより、材料の屈折率が変化する現象である。
そして、本発明の偏向素子では、材料の一部に熱源を設け、材料中に温度分布を発生させることにより、熱光学効果を利用して、材料中に屈折率分布を発生させる。
屈折率分布がある媒質中を通過する光線の振る舞いは、スネルの法則に従う。
スネルの法則とは、光線が2つの屈折率の異なった媒質の界面を通過するときの、その界面への入射角と出射角の関係を示したものである。図6に示すように、屈折率n1の第1の媒質51中から界面に対して入射角θ1で入射した光線が、屈折率n2の第2の媒質に52出射角θ2で進むとき、
n1・sinθ1=n2・sinθ2 (1)
の関係が成り立つ。
従って、媒質中に屈折率分布がある場合には、光線は徐々に曲がりながら媒質中を通過することになる。
本発明の偏向素子は、この光線が徐々に曲がりながら通過する性質を利用して、材料に入射した光を偏向させるものである。
次に、本発明の偏向素子の実施の形態を説明する。
本発明の一実施の形態として、偏向素子の概略構成図(断面図)を図1に示す。
この偏向素子1は、断面矩形状の偏向材10の上に、左側の第1の電極11と右側の第2の電極12とが形成されている。第1の電極11及び第2の電極12は、図1の紙面に垂直な方向に延びる線状に形成されており(図3A及び図3B参照)、電極11及び12の両端にそれぞれ配線を接続して、配線を通じて電極11及び12の内部に電流を流すことができるように構成されている。
偏向材10の材料としては、高分子材料(樹脂等)やガラス等が考えられるが、一般に高分子材料の方がガラス等よりも熱光学効果が大きいので好ましい。
具体的な材料としては、温度に対する屈折率変化が比較的大きい高分子材料、例えば、フッ素化ポリイミド等が挙げられる。
また、偏向材10の材料としては、偏向材10に入射させる光の波長に応じて、その波長の光に対する透過率の高い材料を選定する。例えば、可視光線を偏向材10に入射させる場合には、透明な材料を用いる。
本実施の形態の偏向素子1では、特に、第1の電極11及び第2の電極12に、それぞれ電流を流すことにより発熱させるようにして、これら第1の電極11及び第2の電極12をヒーターとして用いる。
まず、いずれの電極11,12にも通電しない場合は、図1に矢印で示すように、下から界面に対して垂直に偏向材10へ入射した光線Lが、そのまま偏向材10中を直進していく。
なお、偏向材10が断面矩形状であるため、偏向材10の上下の界面が平行であることから、偏向材10の界面に対して斜めに光を入射させた場合でも、偏向材10から出射する光が入射光と平行(同じ方向)になる。即ち、電極11,12に通電しない場合には、入射角度に関わらず、入射光の偏向がなされない。
次に、本実施の形態の偏向素子1において、入射光を偏向させる場合の動作を、図2A及び図2Bを参照して説明する。
なお、ここでは、偏向素子1を構成する偏向材10の材料を、温度が高くなるほど屈折率が小さくなる材料として説明している。
まず、第1の電極11に通電した場合には、図2Aに示すように、偏向材10の内部に、図中曲線で示す温度分布(=屈折率分布)3を生じる。この温度分布(屈折率分布)3は、第1の電極11側は温度が高く屈折率が低い領域、反対側は温度が低く屈折率が高い領域となる。
このため、偏向材10に入射した光は、屈折率の高い方に屈折し、右方向に屈折していく。
そして、最終的に偏向材10から出射される光L1は、入射光Lに対して右に偏向される。
一方、第2の電極12に通電した場合は、図2Bに示すように、偏向材10の内部に、図中曲線で示す温度分布(=屈折率分布)4を生じる。この温度分布(屈折率分布)4は、第2の電極12側は温度が高く屈折率が低い領域、反対側は温度が低く屈折率が高い領域となる。
このため、偏向材10に入射した光は、左方向に、即ち図2Aとは逆方向に屈折していく。
そして、最終的に偏向材10から出射される光L2は、入射光Lに対して左に偏向される。
なお、入射光を偏向材の下の界面に対して斜めに入射させても、図2A及び図2Bと同様に、それぞれ入射光に対して、右に偏向した出射光と、左に偏向した出射光とが得られる。
さらに、図2Aに示した場合も、図2Bに示した場合も、いずれの場合も、屈折する角度が屈折率分布に依存するので、第1の電極11又は第2の電極12に流す電流量によって、偏向角度を制御することが可能である。
本実施の形態の偏向素子1において、偏向材10上に設ける第1の電極11及び第2の電極12は、例えば、図3Aに斜視図を示すように、偏向材10の上面のそれぞれ左端部及び右端部に線状に形成する。
図3Aでは、左右に1次元の偏向を行うための構成であるが、前後左右に2次元の偏向を行う場合には、例えば図3Bに斜視図を示すように、第1の電極11及び第2の電極12に加えて、さらに偏向材10の上面に第3の電極13及び第4の電極14を形成する。第3の電極13は、偏向材10の上面の手前の端部に形成され、第4の電極14は、偏向材の上面の奥の端部に形成されている。
本実施の形態の偏向素子1は、例えば、次のようにして製造することができる。
まず、例えば高分子材料からなる偏向材10を、基材(図示せず)上にスピンコート等で形成する。例えば、偏向材10にフッ素化ポリイミドを用いる場合には、基材上にポリアミド酸溶液をスピンコートし、熱処理をしてイミド化して偏向材10を形成する。
その後、メタルマスク等を用いて、偏向材10の上にヒーター用の第1の電極11及び第2の電極12を形成する。
上述の本発明の偏向素子1の構成によれば、偏向材10の上に第1の電極11及び第2の電極12を設け、偏向材10を温度変化による屈折率変化の大きい材料で構成し、第1の電極11又は第2の電極12に電流を流して発熱させることができる。これにより、偏向材10の内部に、電流を流した電極11又は12が高く、下方の界面が低くなるような、温度分布を発生させるため、この温度分布による屈折率分布を形成することができる。
そして、偏向材10内部の屈折率分布を利用して、入射光Lを偏向材10内部で屈折させて、光の方向を変えて(偏向させて)、偏向材10から出射させることができる。
また、第1の電極11又は第2の電極12に対して、電流を流す電極11又は12や流す電流量を制御することにより、屈折率分布を調節して、偏向材10からの出射角や偏向の程度を調節することが可能である。
さらに、電極11,12を動かす必要がないため、可動部を設けなくても済み、その分偏向素子の構成が簡易化されると共に、可動部における機械的振動を発生しない。
なお、上述の実施の形態では、偏向材10として、フッ素化ポリイミドのように温度が高いほど屈折率が小さくなる材料を用いて説明しているが、温度が高いほど屈折率が大きくなる材料を用いた場合には、図2A及び図2Bとは逆に、出射光が電流を流した電極11又は12側に偏向する。
また、上述の実施の形態では、偏向材10の上面に形成された第1の電極11及び第2の電極12をヒーターとして使用したが、偏向材を加熱して偏向材の内部に温度分布を形成し、屈折率分布を形成することができる構成であれば、他の加熱手段をヒーターとして使用してもよい。加熱手段は、偏向材に接触していなくてもよい。
ここで、本発明の偏向素子において、実際にどのくらいの偏向角が得られるのかを、計算で求めた。
偏向素子の構成としては、図4に示す構成の比較的簡単なモデルを採用した。この図4に示す偏向素子20は、偏向材21がそれぞれ屈折率がn1,n2,n3・・・n97,n98,n99,n100である100層に分かれており、偏向材21の各層の境界面が、偏向材21の上下の面に対して斜めになっている。そして、偏向材21の左上に、ヒーター(図1の電極11,12と同様の構成)22が設けられている。
また、偏向材21の材料としてフッ素化ポリイミドを用い、フッ素化ポリイミドの屈折率はn=1.53、dn/dT=−1.3×10−4/Kとした。
さらに、ヒーター22の温度T(℃)に対して、ヒーターから最も離れた層(屈折率n1)の温度を25℃として、これらの間の各層の温度を等間隔に分割した温度に設定して、これにより偏向材21内の屈折率分布を設定した。
設定した屈折率分布に従い、偏向材21内の隣接する各層の界面で、それぞれスネルの法則の式を用いて屈折を計算し、偏向材21からの出射角θを計算により求めた。
そして、このような計算を、ヒーター22の温度Tを任意に変化させて、それぞれの温度Tに対して行った。この計算結果として、ヒーター22の温度Tが25℃〜150℃の範囲における、出射角θ(度)の変化を図5に示す。
図5より、ヒーター22の温度Tの変化に対して、ほぼ直線的に出射角θが変化しており、ヒーター22の温度Tの上昇量ΔTに比例して出射角θが変化することがわかる。
上述した実施の形態の偏向素子1は、レーザープリンター用のヘッドや、光ネットワーク用のマトリックス光スイッチ等の様々な用途に使用することが可能である。
また、上述した実施の形態の偏向素子1を画像表示装置に使用して、光源部からの光を偏向させて、画像の表示を行うことが可能である。これにより、光の偏向するための構成として、シンプルな構成の偏向素子1のみとなり、例えばマイクロミラーアレイのような複雑な構成を必要としないので、装置構成を簡略化することができる。
そして、特に、上述した実施の形態の偏向素子1を、画像表示の画素毎に設けて、各画素においてそれぞれ出射される光の強さを出射角に応じて制御することにより、(光線再生法による)立体像(3次元画像)を表示することも可能になる。
従来、立体像(3次元画像)を表示する構成として、例えば、ホログラムの動作原理と同様に、光の変調・偏向が可能である複数の光源を用いて、画像内の点(画素)から出射される光の強さを、出射角に応じて制御する、即ち出射方向に応じて光の強さを変えることができる発光面を備えた3次元画像生成方法及び装置が提案されている(特表2000−509591号公報等参照)。
この技術は、窓ガラス越しに実体を見ているときの窓ガラスを仮想的な3次元画像表示装置としているものである。提案されている手法では、第1及び第2の発光面を設け、具体的には複数の光源からの光を第2の発光面において光源の数に対応する変調器により強度変調し、第2の発光面において出射方向の偏向を行っている。
この場合、光源の数に対応する視点を得ることができ、視点を増やしても解像度は悪くならないが、視点数を増やすほど装置が大きくなってしまうという問題がある。
これに対して、本発明の画像表示装置の構成を適用し、さらに、複数の光源を用いる代わりに1つの光源部にして、その光源部からの光線を2次元画像の画素毎に対応させて、光線偏向部即ち観察者からは画面(又はスクリーン)上で視域内を走査するように偏向する構成とすることにより、装置を簡易化することができる。このとき、光線の方向と強度を対応させて変化させることにより、3次元画像(立体像)を再生することができる。
次に、本発明の画像表示装置の実施の形態として、この3次元画像(立体像)を表示する構成の画像表示装置を、以下に示す。
本発明の画像表示装置の一実施の形態の概略構成図を図7に示す。
この画像表示装置30は、光源部31と、光源部31からの光線を偏向する光線偏向部32とを備え、3次元の画像を表示することができるものである。
光源部31は、指向性のある光線(例えばレーザ)を、光線偏向部32に向けて出射する構成とする。
指向性のある光線としては、例えばレーザが好ましい。
また、1本のレーザ光を矢印aで示すように走査させてもよい。
さらに、レーザ以外の光源からの光を利用する場合、例えば液晶型の2次元画像表示光源を利用する場合は、例えばレンズアレイ等の光学系を介して光線偏向部32の各画素部に向けて2次元画像を表示する光を出射させることもできる。
このように、光源部31においてレーザ光を変調する素子としては、例えば米国シリコン・ライト・マシン(SLM)社が開発したGLV(Glating Light Valve )素子を用いることができる。
また、光源部31としては、液晶プロジェクター、CRT(陰極線管)プロジェクター等の2次元画像表示手段、またDMD(Digital Micromirror Device)等の各種光変調素子により2次元画像を表示する光源部を適用することができる。
光線偏向部32は、画像表示の各画素が、ぞれぞれ(独立して)偏向機構を有するように構成する。具体的には、図7の光線偏向部32の1画素の拡大図を図8に示すように、各画素を、入射光L1を偏向させて様々な出射角度の光L1a〜L1eを出射する偏向画素33によって、構成する。図7及び図8では、5方向に出射光を出射させている。
そして、この偏向画素33は、前述した実施の形態の偏向素子1等、本発明の偏向素子により構成することができる。
本発明の偏向素子によって偏向画素33を構成することにより、偏向画素33の構成をシンプルにすることができ、小型化することができる。
なお、各偏向画素33における偏光方向(出射光の出射方向)は、本実施の形態の構成(5方向)に限定されることなく、2以上の複数の方向であればよく、多数化する程解像度を上げることができる。
次に、この画像表示装置における、3次元画像表示方法について説明する。
まず光源部31から指向性のある光線L1、L2、・・・Lnを光線偏向部32に向けて出射する。
そして、光線偏向部32に入射した光線は、この光線偏向部32において、例えば矢印L11〜L15で示すように偏向され、各画素を中心に矢印bで示すように視域を走査するように出射される。
このとき、それぞれの光線(例えばL11〜L15)の方向に対応して、光線の強度を変調することにより、3次元画像(立体像)を再生することができる。
次に、図7の光源部31に、例えば前述したGLV素子等の光変調素子を用いた場合の光源部31等の概略構成図を、図9に示す。
図9に示すように、レーザ光L0を出射する光源40と、照明レンズ41と、GLV素子等の光変調素子34、投影レンズ42、走査ミラー43の各部品により、図7の光源部31が構成されている。
画像の表示を行う際には、RGB(赤、緑、青)のレーザ光L0を、光源40から照明レンズ41を介して光変調素子34にスリット状に照射する。そして、光変調素子34により強度変調された光は、投射レンズ42を介して走査ミラー43により矢印cで示すように走査されて、光線偏向部32に矢印sで示すように走査照射される。なお、図9において、Lsは投影される光を示す。
このとき、光変調素子34により形成した1次元像を、走査ミラー43の回転によって水平方向(矢印sで示す方向)に走査させることにより、2次元画面を構成することができる。なお、図9においては光源部31として単色の光源40を用いた構成を示すが、RGBそれぞれの光に対して、同様に光変調素子34を配置する構成とすることもできる。
ここで、画像表示装置30が、例えばフルHD(High Definition )対応であるとすると、水平方向の画素数は1920であり、60Hzで走査すると1画素あたり約8μ秒留まっている計算になる。
光線偏向部32の各偏向画素33では、この8μ秒の間に視域を走査する。例えば、4視点であれば、それぞれの視点では2μ秒ずつ留まっている計算になり、視点数が増えれば増えるだけそれぞれの視点の方向に留まっている時間は短くなる。
そして、前述したように、それぞれの光線の方向に対応して、光線の強度を変調することにより、立体像を再生することができる。
上述の本実施の形態の画像表示装置30の構成によれば、光線偏向部32が2次元画像の画素(偏向画素33)毎に本発明の偏向素子によって光を偏向させる構成となっており、光の強度に応じた角度調整等を行わず、強度変調機能は光源部31に、偏向機能は光線偏向部32において実行される。このように、強度変調機能と偏向機能とを画像表示装置30内で分離する構成とすることにより、光源を偏光方向の数や画素数に合わせて用意する必要がなく、また光線偏光面との距離等により左右されることなく、より簡単な構成で3次元画像表示装置30を構成することができる。また、装置30の小型化を図ることができる。
さらに、本実施の形態の画像表示装置30では、装置構成の簡易化により、コスト高を招来することなく視点数を増加させることができ、即ち高解像度の3次元画像表示を行うことができる。
本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でその他様々な構成が取り得る。
本発明の一実施の形態の偏向素子の概略構成図(断面図)である。 A、B 図1の偏向素子における入射光の偏向を示す図である。 A、B 図1の偏向素子の電極の構成を示す斜視図である。 本発明の偏向素子の偏向特性の計算を行うために用いたモデルを示す図である。 図4のモデルにおいて、ヒーターの温度Tと光の出射角θとの関係を示す図である。 スネルの法則を説明する図である。 本発明の画像表示装置の一実施の形態の概略構成図である。 図7の光線偏向部の1画素の拡大図である。 光源部に光変調素子を用いた場合の、図7の画像表示装置の光源部等の概略構成図である。
符号の説明
1,20 偏向素子、10,21 偏向材、11 第1の電極、12 第2の電極、13 第3の電極、14 第4の電極、22 ヒーター、30 画像表示装置、31 光源部、32 光線偏向部、33 偏向画素、34 光変調素子、40 光源

Claims (5)

  1. 温度変化により屈折率が変化する材料から成る偏向材と、
    前記偏向材を加熱する加熱手段とを備え、
    前記加熱手段により前記偏向材を加熱することにより、前記偏向材に温度分布による屈折率分布を発生させて、前記偏向材に入射した光の偏向がなされる
    ことを特徴とする偏向素子。
  2. 前記偏向材の材料が、フッ素化ポリイミドであることを特徴とする請求項1に記載の偏向素子。
  3. 前記加熱手段が、前記偏向材の表面付近に線状に形成された電極から成り、前記電極に電流を流すことにより、前記偏向材の加熱が行われることを特徴とする請求項1に記載の偏向素子。
  4. 光源部と、
    前記光源部から出射された光を偏向する光線偏向部とを有し、
    前記光線偏向部は、温度変化により屈折率が変化する材料から成る偏向材と、前記偏向材を加熱する加熱手段とを備え、前記加熱手段により前記偏向材を加熱することにより、前記偏向材に温度分布による屈折率分布を発生させて、前記偏向材に入射した光の偏向がなされる偏向素子により構成され、
    前記光線偏向部において、前記光源部から出射された光を偏向することにより、画像の表示がなされる
    ことを特徴とする画像表示装置。
  5. 前記光源部が少なくとも2次元画像に対応する光を出射する構成であり、前記光線偏向部が、前記光源部からの光を、前記2次元画像の1画素毎に複数の出射方向に偏向する構成であり、前記光線偏向部での偏光方向に同期して、前記光源部における前記2次元画像の1画素毎の光に、3次元画像に対応する強度変調が行われることにより、3次元画像の表示がなされることを特徴とする請求項4に記載の画像表示装置。
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