JP2005201746A - 有機溶媒抽出に供する疎水性化合物を含む被験試料の前処理方法 - Google Patents

有機溶媒抽出に供する疎水性化合物を含む被験試料の前処理方法 Download PDF

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Abstract

【解決課題】 有機溶媒抽出に供される試料の飛散・揮散による雰囲気環境の汚染及び該試料の固化を防止して、該試料を迅速に乾燥させ、有機溶媒抽出効率を向上させることができる前処理方法を提供する。特にアルカリ性試薬処理を必要とする場合には、廃液量を削減し、作業上の安全性を確保し、アルカリ性試薬に取り込まれた物質の抽出効率を向上させることができる有機溶媒抽出の前処理方法を提供する。
【解決手段】 疎水性化合物を含む被験試料を第1の試料容器11に入れ秤量した後、第1の試料容器11を第2の試料容器12内部に置く。第2の試料容器12に通気性の蓋13を被せ、しっかりと留める。こうして準備した凍結乾燥前処理用容器1を凍結乾燥装置内に入れて、予備凍結、凍結乾燥、二次乾燥を行い、被験試料から水分を除去する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、有機溶媒を用いて被験試料中の有機物を抽出する方法に関し、特に、有機溶媒抽出に供する疎水性化合物を含む被験試料の前処理方法に関する。本発明は、特にダイオキシン類やPCB類に代表される有機塩素系芳香族炭化水素化合物、ベンツピレン類に代表される多環芳香族炭化水素化合物などの環境中濃度を定常的に分析測定する際の有機溶媒抽出方法の前処理方法として有用である。
ダイオキシン類やPCB類に代表される有機塩素系芳香族炭化水素化合物、ベンツピレン類に代表される多環芳香族炭化水素化合物などは、発ガン性、催奇形性などの高い毒性を示すために、環境中濃度を定常的に監視する必要がある。
現在の処、これら有機塩素系芳香族炭化水素化合物や多環芳香族炭化水素化合物などの定性・定量分析は、ガスクロマトグラフ/質量分析計(GC/MS)やバイオアッセイなどの生物化学的手法を用いて行われている。これらの定性・定量分析においては、土壌・集塵灰などの環境試料に吸着している有機塩素系芳香族炭化水素化合物や多環芳香族炭化水素化合物などを直接測定することができず、予め有機溶媒に溶解させて抽出する有機溶媒抽出前処理工程が必要になる。しかし、土壌や集塵灰などの環境試料は水分を有しており、疎水性である有機塩素系芳香族炭化水素化合物や多環芳香族炭化水素化合物などは水分による抽出阻害を被る。そこで、これら環境試料を有機溶媒抽出前に乾燥させる必要がある。一方、これら環境試料に含まれる有機塩素系芳香族炭化水素化合物や多環芳香族炭化水素化合物は、発ガン性、催奇形性などの高い毒性を有するために、環境中への揮散及び熱による変性を阻止する必要がある。そこで、これまで、前処理方法として風乾による自然乾燥が用いられている。しかし、風乾による自然乾燥では、例えば底質試料の場合には1〜2週間という非常に長時間を要する。また、乾燥するにつれて、粉塵が発生し、周囲環境を汚染し、作業の安全性が確保できないなどの問題がある。さらに、乾燥するにつれて、試料表面が固化してしまい、有機溶媒抽出の際に、試料内部にまで有機溶媒が浸透しにくくなり、抽出効率が低下する等の問題がある。そこで、水分を迅速に除去するために、有機塩素系芳香族炭化水素化合物や多環芳香族炭化水素化合物を含有する環境試料を有機溶媒抽出に供する前に、アセトンで洗浄し、アセトンと抽出用溶媒とを合わせてGC/MS分析に供するという手法が提案されている。しかし、環境試料が極性物質を夾雑物として含有する場合には、アセトン洗浄時に、これら極性物質がアセトン中に溶解してしまい、質量分析を妨害するという問題がある。そこで、これら極性物質を有機溶媒抽出後に除去する必要があり、分析時間を長期化させる一因となっている。
環境試料が有機塩素系芳香族炭化水素化合物や多環芳香族炭化水素化合物などを含有する排ガスである場合には、一般に、排ガス中に含まれる酸性ガスを除去する必要からアルカリ性試薬の噴霧処理が行われている。しかし、有機塩素系芳香族炭化水素化合物や多環芳香族炭化水素化合物などは、アルカリ性試薬中に取り込まれてしまうので、抽出効率が低下する、という問題がある。そこで、「排ガス中のダイオキシン類及びコプラナPCBの測定方法(JIS K0311)」では、有機溶媒抽出前に、塩酸によるアルカリ性試薬の除去を必要とする。しかし、この場合には、酸とアルカリとが直接反応するため、作業上の安全性に問題が残る。また、酸とアルカリとの反応後に試料を水洗する必要があるため、廃液が多量に発生する、という問題がある。さらに、塩酸処理後に再び試料を乾燥させる必要があるので、分析作業時間が長期化する、という問題もある。
これまで、特に疎水性である有機塩素系芳香族炭化水素化合物や多環芳香族炭化水素化合物などの定常定量分析の前処理として、疎水性化合物を含む被験試料を凍結乾燥処理する前処理方法は提案されていない。
特開2002−244703 高菅卓三、井上毅、大井悦雅「ダイオキシンおよび関連化合物のHRGC/HRMSによる超微量分離定量分析における最適条件化の検討」環境化学(Journal of Environmental Chemistry)Vol. 2, No. 3, pp. 599-613, 1992 排ガス中のダイオキシン類及びコプラナPCBの測定方法(JIS K0311)
そこで、本発明は、上記従来技術の欠点を解消し、疎水性化合物を含む被験試料を迅速に有機溶媒抽出し、抽出効率を向上させることができる有機溶媒抽出に供する疎水性化合物を含む被験試料の前処理方法を提供することを目的とする。具体的には、有機塩素系芳香族炭化水素化合物や多環芳香族炭化水素化合物などの毒性の高い物質の環境中濃度を定常監視する際に特に有用な有機溶媒抽出の前処理方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、有機溶媒抽出に供される試料の飛散・揮散による雰囲気環境の汚染及び該試料の固化を防止して、該試料を迅速に乾燥させ、有機溶媒抽出効率を向上させることができる前処理方法を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、特にアルカリ性試薬を用いる処理を必要とする場合に、発生する廃液量を削減し、作業上の安全性を確保し、アルカリ性試薬に取り込まれた物質の抽出効率を向上させることができる有機溶媒抽出の前処理方法を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、上述の有機溶媒抽出の前処理方法を実施する際に用いることができる容器を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意研究した結果、有機溶媒抽出に供する被験試料を予め凍結乾燥することにより、被験試料中に含まれる疎水性化合物と有機溶媒との接触面積を大きくすることができ、抽出効率を向上させることを知見し、本発明をなすに至った。
すなわち、本発明によれば、有機溶媒抽出に供する疎水性化合物を含む被験試料を凍結乾燥する工程を含む被験試料の前処理方法が提供される。
本発明の前処理方法において処理される有機溶媒抽出に供する疎水性化合物は、有機塩素系芳香族炭化水素化合物又は多環芳香族炭化水素化合物であることが好ましく、特に、土壌、底質試料、集塵灰などの被験試料中に含まれる有機塩素系芳香族炭化水素化合物又は多環芳香族炭化水素化合物であることが好ましく、土壌、底質試料、集塵灰試料中に含まれるダイオキシン類、PCB、ベンツピレンなどの毒性が高い疎水性化合物が特に好ましい。
本発明において、有機溶媒抽出に供する疎水性化合物を含む被験試料を凍結させることにより、被験試料内部に含まれている水分が膨張して氷となることで被験試料内部の空隙が拡大する。この状態で乾燥させることにより、被験試料内部の水分が除去されて、被験試料内部に大きな空隙が残る。これにより、有機溶媒と被験試料中に含有されている疎水性化合物との接触面積が大きくなるので、有機溶媒による抽出効率が向上する。
有機溶媒抽出に供する疎水性化合物が土壌や底質分などの媒質に含まれるダイオキシン類やPCBなどを代表とする有機塩素系芳香族炭化水素化合物や、ベンツピレン等を代表とする多環芳香族炭化水素化合物である場合には、これらの化合物は疎水性であるため、水にほとんど溶解せず、土壌や底質分などの媒質に強く吸着しているので、凍結乾燥処理を行っても揮散することがなく、雰囲気環境への汚染がなく、作業上も安全である。従来の風乾による前処理方法の場合には、試料の固化を防止するために、風乾中定期的に試料を粉砕する必要があるが、本発明の凍結乾燥処理を行う前処理方法ではこの作業が不要となり、作業性が大きく向上する。また、本発明による前処理方法では、所要処理時間を大幅に短縮することができる。例えば、粘土質を含む底質分10gを試料とする場合、本発明の凍結乾燥処理を行う前処理方法では、約8時間で乾燥が完了するので、従来の風乾による前処理方法の場合に1週間以上の長期間を要することと比較すると、抽出時間が大幅に短縮されていることが明らかである。
また、本発明の前処理方法において処理される有機溶媒抽出に供する疎水性化合物が、例えば集塵灰などの被験試料中に含まれる有機塩素系芳香族炭化水素化合物又は多環芳香族炭化水素化合物、例えばダイオキシン類やPCB、ベンツピレンなどである場合には、凍結乾燥処理の前に、該被験試料に水を添加して、アルカリ分を分離させる工程を含むことが好ましい。ダイオキシン類やPCB、ベンツピレンなどを含む焼却炉飛灰の場合には、一般的に、集塵灰として収集される前に、予めアルカリ性試薬が噴霧されていることが多いので、集塵灰には多量のアルカリ分が含まれている。アルカリ分を含む集塵灰に水を添加することにより、アルカリ分が水相に溶解し、灰分が露出する。この状態で、凍結乾燥処理すると、アルカリ分が上層に、灰分が下層に析出分離し、灰分がアルカリ分から露出する。灰分には、凍結乾燥時に水蒸気が通過することにより形成された細孔が多数存在し、有機溶媒との接触効率が向上する。露出した灰分を有機溶媒抽出に供することにより、灰分に形成された細孔部分で有機溶媒と直接接触できるようになり、抽出効率が向上する。
本発明の前処理方法において、凍結乾燥は、通常の凍結乾燥装置を用いて行うことができるが、棚冷却一体型の凍結乾燥装置を用いて行うことが好ましく、上段の凍結・乾燥室と、下段の凝縮室と、両者の間に設けられている隔壁と、を含む凍結乾燥装置内で行うことがより好ましい。上段の凍結・乾燥室には、試料を載置する試料棚が設けられており、下段の凝縮室には、熱伝導率の高い、例えば金属棒などの凝縮器が設けられ、凝縮器の下方にバットなどの回収用容器が設けられており、隔壁中央部には、孔径の小さな孔が複数設けられていて、昇華した水が効率よく凝縮器に接触するように構成されているものが好ましい。凍結・乾燥室として、凍結と乾燥とを同じ場所で行うことができる構成が作業効率上好ましいが、凍結室と乾燥室とが別個に設けられているものでもよい。
本発明の前処理方法における凍結乾燥工程は、予備凍結、真空下での凍結乾燥及び二次乾燥を含むことが好ましい。なお、風乾で除去することが難しい水分量が多い被験試料の場合には、予備凍結時に凍結−解凍−凍結のサイクルを繰り返すことにより、被験試料中の空隙が大きくなるので有利である。
予備凍結は、凍結・乾燥室(試料棚)の温度を予備凍結温度まで冷却し、一方凝縮室の温度は室温(約25℃)に保持して、大気圧(約760Torr)で行うことが好ましい。予備凍結温度としては、被験試料の含水率に依存するが、例えば含水率が低い飛灰の場合は−10℃以下、含水率が高い底質の場合は−35℃以下、好ましくは−40℃以下、より好ましくは−50℃以下とすることが好ましい。予備凍結時間は、被験試料により異なり、飛灰では約1時間が好ましい。底質の場合には、被験試料中に含まれている塩分の影響(凝固点降下)や、微生物の体液や汚泥中の結合水などを凍結させる必要があるため、約2〜3時間が好ましい。
予備凍結終了後、凝縮室の温度を約−50℃以下、好ましくは約−60℃以下まで冷却させ、真空下での凍結乾燥を行うことが好ましい。具体的には、予備凍結終了後、凝縮室の温度を約−50℃以下、好ましくは約−60℃以下に冷却し、凍結・乾燥室(試料棚)を予備凍結温度(−40℃以下)に維持したまま、約5〜10分間で凍結乾燥装置内部を真空に引きながら、凍結乾燥させることが好ましい。凍結乾燥時の真空度は、被験試料から昇華した水を氷として回収することができる真空度とすることが好ましい。例えば、−40℃における水の飽和蒸気圧は100mTorr(約13.33Pa)であるから、真空度を100mTorr以下に設定すれば、被験試料表面と凝縮器との間に生じる気圧差により、昇華した水が水蒸気として凝縮器表面に運ばれ、凝縮器表面で氷として回収することができる。
次に、凍結乾燥装置内部の真空度及び凝縮室の温度を維持したまま、凍結・乾燥室内部(試料棚)を一次乾燥温度まで昇温しながら、一次乾燥させることが好ましい。一次乾燥温度としては、被験試料の熔解を防止するため、約−10℃が好ましい。また、一次乾燥時の真空度は、一次乾燥温度での水の飽和蒸気圧以下とする必要があり、例えば一次乾燥温度が約−10℃の場合には、2Torr以下の真空度とする必要がある。実用上は、500mTorr(約66.5Pa)以下とする必要があり、特に150〜300mTorr(約19.95〜39.9Pa)が好ましい。圧力100mTorrでは、−40℃以上になると水の昇華が始まるので、低い温度で凍結乾燥を開始するには、圧力は低い方がよい。一方、圧力が低すぎると、例えば100mTorr未満になると、空間に存在する粒子の数が希薄すぎて凍結乾燥装置内部の空気の流れが悪くなり、乾燥が遅くなる。そこで、折衷策として、150〜300mTorr程度の圧力で凍結乾燥を行うことが好ましい。一次乾燥時間は、約1時間で十分である。
その後、凍結乾燥装置内部の真空度及び凝縮室の温度を維持したまま、凍結・乾燥室(試料棚)の温度を二次乾燥温度までゆっくりと昇温させ、二次乾燥温度に維持して、二次乾燥させることが好ましい。二次乾燥温度としては、約40℃が好ましく、二次乾燥時間は、昇温時間を含めて約2〜3時間が好ましい。昇温速度は、被験試料の熔解を防止するため、ゆっくりであることが好ましく、約40℃/60minの昇温速度が好ましい。
なお、乾燥を二段階で行うのは、急激に加熱すると凍結部が熔解して被験試料内部から水蒸気が脱出する経路が閉塞してしまうことを防止するためである。よって、被験試料の量が少量で且つ含水率が高い場合には、凍結部の熔解による水蒸気脱出経路の閉塞が起こりにくいため、乾燥を一段階で行うこともできる。乾燥を一段階で行う場合には、予備凍結後に一次乾燥温度(約−10℃)で1時間保持することなく、−40℃以下の凍結温度から約40℃の二次乾燥温度までゆっくりと昇温させ続けることができる。
本発明の凍結乾燥方法を集塵灰などの比較的水分量が少量である被験試料に施す場合の温度及び真空度プロファイルの一例を図1に、粘土質・活性汚泥など比較的水分量が多量である被験試料に施す場合の温度及び真空度プロファイルの一例を図2に、それぞれ示す。
本発明の前処理方法においては、凍結乾燥処理することにより、被験試料中の水分が昇華して被験試料から除去されるので、有機溶媒抽出に供する疎水性化合物を分離回収することができる。一方、昇華した水分は下段の凝縮器に凍結するので、凍結乾燥終了後、凝縮器を室温に戻して、凝縮水を回収することができる。
本発明の前処理方法において、疎水性化合物を含む被験試料を凍結乾燥処理するために、図3に例示するような凍結乾燥処理用容器1を用いることが好ましい。この凍結乾燥処理用容器1は、有機溶媒抽出に供する疎水性試料を含む被験試料を受け入れる第1の試料容器11と、該第1の試料容器よりも大きな容積を有する第2の試料容器12と、該第2の試料容器に対する蓋13と、を含むことが好ましい。
第1の試料容器の内面は被験試料と直接接触するので、使い捨て可能な容器とすることが好ましく、アルミニウム製の皿などを好ましく用いることができる。もちろん、第1の試料容器を繰り返し使用することもできるが、この場合には被験試料を十分に洗浄除去することが必要となるので、ホーロー、ステンレス製などの耐薬品性の高い容器であることが好ましい。
第2の試料容器は、内部に第1の試料容器を収容するに十分な高さと強度を有し、且つ熱伝導率が高い材質からなることが好ましく、ステンレス製容器などを好ましく挙げることができる。
第2の試料容器の蓋は、凍結乾燥時の真空引きにより被験試料中に含まれている水分を水蒸気として通過させることができる通気性を有し、使い捨てできるものであることが好ましい。蓋を構成する材質としては、不織布、不織紙などを好ましく挙げることができる。特に、廉価で入手可能な材質として、キムワイプ(ワイパーS-200、販売元:クレシア)などを好ましく用いることができる。不織布や不織紙を蓋として用いる場合には、第2の試料容器に対して輪ゴムなどを用いてしっかりと留めることができる。
次に、上述の凍結乾燥処理用容器を用いた疎水性化合物を含む被験試料の前処理方法を説明する。
まず、疎水性化合物を含む被験試料を第1の試料容器に入れ秤量した後、第1の試料容器を第2の試料容器内部に置く。被験試料の含水率が少ない場合や被験試料がアルカリ分を含む場合には、第1の試料容器内の被験試料に水を添加することが好ましい。このときの水の添加量は、被験試料の粘性に応じて変動するが、被験試料が第1の試料容器内に均等に広がる程度の粘性を与えることができるような量とすることが好ましい。例えば、飛灰0.5〜2gに対して水15〜20mL、底質5〜20gに対して水15〜40mL程度が実用的である。
次に、第1の試料容器を収容した第2の試料容器に、通気性の蓋をして、凍結乾燥装置の凍結・乾燥室内(試料棚上)に置き、上述のように、予備凍結、真空下での一次乾燥及び二次乾燥を含む凍結乾燥処理を行う。
凍結乾燥処理後、大気開放して、第1の試料容器を取り出し、有機溶媒抽出工程に供する疎水性化合物を含む乾燥試料を得る。このとき、第2の試料容器には蓋が閉じられているので、風が直接被験試料にあたることがなく、乾燥した被験試料の飛散を防止することができる。
以下、実施例を参照しながら本発明の前処理方法を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
集塵灰試料
排ガス処理のためアルカリ性試薬が噴霧されている流動床式都市ゴミ焼却炉から集塵灰試料を採取し、図3に示す二重容器を用いて、凍結乾燥による前処理を行い、有機溶媒抽出を行い、被験試料中でのダイオキシン類濃度を定量した。
被験試料として、流動床式都市ゴミ焼却炉の燃焼状態が良好でダイオキシン類含有量が少ない飛灰(低濃度飛灰)、及び流動床式都市ゴミ焼却炉の燃焼状態が不安定でダイオキシン類含有量が多い飛灰(高濃度飛灰)の二種類を準備した。この二種類の被験試料を3種の検体(No. 1〜No. 3)に分けた。
前処理用の容器として、アルミホイル製の第1の試料容器と、ステンレス製の第2の試料容器と、蓋となるキムワイプ(ワイパーS-200、販売元:クレシア)を準備した。
二種類の被験試料の各検体3種(0.5〜2g)をアルミホイル製の第1の試料容器に秤量し、純水2〜4mLを添加して、テフロン(登録商標)棒を用いて約10〜30秒間撹拌して、飛灰中のアルカリ分を水中に溶解させた。次いで、第1の試料容器をステンレス製の第2の試料容器内に置いて、第2の試料容器にキムワイプを被せて輪ゴムでしっかりと留めて蓋をした。
被験試料が入っている前処理用容器を凍結乾燥装置(VIRTIS社製ADVANTAGE)の凍結乾燥室内(試料棚上)に置いて、試料棚の温度を約−40℃に設定し、約1時間かけて予備凍結を行った。このとき、凝縮器温度は約25℃、真空度は約760Torrとした。予備凍結後、凝縮室の温度を約−60℃に設定し、凍結乾燥装置内を約200mTorrの真空度まで真空引きした。その後、試料棚の温度を約0℃まで約60分間で昇温させながら、被験試料を乾燥させた(一次乾燥)。続いて、試料棚の温度を約40℃まで約120分間で昇温させ、その後約40℃に約60分間維持して、被験試料を乾燥させた(二次乾燥)。本実施例における凍結乾燥温度及び真空度プロファイルを図4に示す。
第1の試料容器には、灰色の灰分の上に白いアルカリ分が固まっていた(図5参照)。灰分には、細孔がたくさん開いていることが観察できる。この細孔は、凍結乾燥時に水蒸気が通過してできたものであり、このように多孔質となることで、有機溶媒との接触効率が向上する。
第1の試料容器に残った固形分を取り出し、これに約10倍量の硫酸ナトリウムを添加して、全量を高温高圧溶媒抽出用ステンレス製抽出容器(ダイオネクス社高温高圧溶媒抽出装置ASE−300用)に充填し、ダイオネクス社の高温高圧用媒抽出装置ASE−300を用い、トルエン溶媒にて、抽出温度195℃、抽出圧力1500psiとして、2回抽出作業を行い、全量をフラスコに採取した。
得られた抽出液をロータリーエバポレータにて約5mLまで濃縮した後、硫酸処理した10mL珪藻土カラムにロードした。ジクロロメタン3mLで抽出液の入っていたフラスコを洗浄し、洗液を同様に珪藻土カラムにロードし、抽出液全量をロードさせた。
30分間放置した後、ジクロロメタンとn−ヘキサン(ジクロロメタン:n−ヘキサン=1:2)の混合溶出液30mLを用いてダイオキシン類をフラスコに溶出させ、n−ヘキサン20mLを用いて珪藻土カラムを洗浄した。洗液を合わせて12mLオルテック製2gシリカゲルカラムに通液させた。トルエン12mLを用いて、溶出液の入っていたフラスコ及びシリカゲルカラムを洗浄し、溶出液全量を採取した。溶出液を約500mLに濃縮した後、10mLのKD濃縮管に移して、減圧遠心濃縮機(AES-2000、Savant社)を用いて最終液量1mLに調整し、ここから1μLを採取し、GC/MS(Polaris Q:サーモエレクトロン社製)に注入した。
対照として、前処理せずに有機溶媒抽出したもの(未処理)、及び硫酸ナトリウムを添加して瑪瑙乳鉢で粉砕処理してから有機溶媒抽出を行ったもの(粉砕処理)についても、ダイオキシン類濃度を定量した。
集塵灰試料中のダイオキシン類定量結果を表1に示す。なお、各内部標準物質は1pgとした。
表1より、凍結乾燥処理した場合には粉砕処理した場合と同程度のダイオキシン類定量値が得られ、一般的な粉砕処理と同等の有機溶媒抽出効率が得られることがわかる。一方、未処理の場合にはダイオキシン類定量値が低く、未処理の場合には有機溶媒による抽出が十分に行われなかったといえる。未処理の場合には、灰分が、噴霧されたアルカリ分に取り込まれ、外側のアルカリ分が固化しているため、有機溶媒との接触効率が低いと考えられる。一方、本発明の凍結乾燥による前処理方法では、アルカリ分が水に溶解して灰分から分離した状態で凍結乾燥することにより、アルカリ分は灰分表面に析出するので、アルカリ分は灰分から除去され、灰分には水蒸気が通過して形成された多数の細孔が残る。このため、灰分と有機溶媒との接触面積が大きくなり、有機溶媒抽出効率が向上したものと考えられる。
また、一般的な粉砕処理の場合と本発明の凍結乾燥による前処理方法の場合に発生する廃液量を測定したところ、粉砕処理では使用した器具の洗浄を含めて1検体あたり約5Lの廃液が生じたが、本発明による前処理方法の場合には1検体当たり約5mLの廃液が生じただけであった。
さらに、所要作業時間を比較すると、粉砕処理の場合には2日間を要し、本発明による前処理方法では6時間を要しただけであった。
以上の結果より、本発明の凍結乾燥による前処理方法では、一般的な粉砕処理による有機溶媒抽出効率と同程度の抽出効率を維持しながら、廃液量の大幅な削減及び所要作業時間の大幅な短縮を達成できることがわかる。
土壌底質試料
土壌底質試料を用いて、ダイオキシン類の回収率を調べた。土壌底質試料を凍結乾燥処理し、固形物として回収されたダイオキシン類と、凝縮水として回収されたダイオキシン類の濃度から、凍結乾燥処理におけるダイオキシン類の回収率を算出した。
まず、高濃度ダイオキシン類で汚染されていることが判明している港湾浚渫物から採取した底質(初期重量約2kg(上澄み水含む))を被験試料とし、第1の試料容器をホーロー製バット(24cm×32cm)とした以外は、実施例1と同様に、前処理用容器を準備した。
被験試料を3種(No. 1〜No. 3)に分けて、それぞれホーロー製バット(24cm×32cm)に充填・秤量した後、第2の試料容器であるステンレス容器内に置き、キムワイプを第2の試料容器に被せて輪ゴムでしっかりと蓋をした。本実施例は、被験試料が多量の水分を含むため、純水は添加しなかった。
被験試料が入っている前処理用容器を凍結乾燥装置(VIRTIS社製ADVANTAGE)の凍結乾燥室内に置いて、試料棚の温度を約−40℃に設定し、約60分間で被験試料の一次凍結を行った。その後、試料棚の温度を約25℃まで約20分かけて昇温し、約25℃に約10分間維持して、被験試料を解凍させた。再び、試料棚を約−40℃まで約30分間かけて冷却し、約−40℃に約60分間維持して、被験試料の二次凍結を行った。その後、試料棚の温度を約25℃まで約20分間かけて昇温し、約25℃に約10分間維持して、被験試料を再度解凍させた。再び、試料棚を約−40℃まで約30分間かけて冷却し、約−40℃に180分間維持して、被験試料の三次凍結を行った。この間、凝縮器の温度は約25℃に維持した。被験試料の三次凍結が終了した時点で、凝縮器の温度を約−60℃まで約5分間かけて冷却した。凝縮器の温度が約−60℃に達した時点で、凍結乾燥装置内の真空吸引を開始し、約5分間で約200mTorrまで真空吸引した。その後、試料棚の温度を約−40℃から約0℃まで約120分間かけて昇温させながら、凝縮器の温度を約−60℃、凍結乾燥装置内の真空度を約200mTorrとした状態で、被験試料の一次乾燥を行った。次いで、試料棚の温度を約40℃まで約240分間かけて昇温させながら、凝縮器の温度を約−60℃、凍結乾燥装置内の真空度を約200mTorrとした状態で、被験試料の二次乾燥を行った。その後、約1080分間にわたり、試料棚の温度を約40℃、凝縮器の温度を約−60℃、凍結乾燥装置内の真空度を約200mTorrに維持し、凍結乾燥を行った。本実施例における凍結乾燥温度及び真空度プロファイルを図6に示す。
第1の試料容器内に残った固形分は、約300gであった。この固形分については、実施例1と同様の手順でダイオキシン類を抽出して、定量分析した。回収した水分中に含まれるダイオキシン類については、エムポア固相抽出ディスク(3M社製)に吸着させた後、実施例1に記載した手順でダイオキシン類を抽出して、定量分析した。結果を表2〜5に示す。
表3及び5を見ると、水分中に移行したダイオキシン類及びコプラナPCBの量は極微量であり、本発明の前処理方法によれば、乾燥により揮散するダイオキシン類及びコプラナPCBの量が非常に少ないことがわかる。
表2〜5の結果に基づいて、被験試料水分中に移行したダイオキシン類及びコプラナPCBの移行率(TEQベース)から、被験試料固形分中ダイオキシン類及びコプラナPCBの回収率を求めたところ、表6に示すような値になった。
表6より、ダイオキシン類とコプラナPCBの両者において、本発明の前処理方法による回収率が非常に良好であることがわかる。よって、ダイオキシン類やコプラナPCBを有機溶媒抽出による定量分析に供する場合には、本発明の前処理方法を行うことにより、被験試料中に含まれていたダイオキシン類やコプラナPCBを有機溶媒抽出用試料として十分に回収することができ、良好な前処理方法であることがわかる。なお、両者の回収率の差は、コプラナPCBがダイオキシンよりも1桁低い蒸気圧を有することから、蒸気圧の差に起因するものであると考えられる。
また、本発明の凍結乾燥による前処理方法では、約8時間で底質中含水率が約5%以下にまで低下した。対照として、土壌底質を風乾させたところ、1週間経過後の底質試料中含水率は約18%であった。底質試料の表面を観察したところ、固化していたことから、内部の乾燥が阻害され、結合水が除去されていないと考えられる。
以上の結果より、本発明の凍結乾燥による前処理方法では、試料の乾燥所要時間が大幅に短縮され、試料中の含水率が迅速に低下することがわかる。
底質試料中ダイオキシン類の定量分析
ダイオキシン類で汚染されていることがわかっている底質試料を本発明の前処理方法で処理して、有機溶媒抽出用試料を調製して、ダイオキシン類の定量分析を行った。
まず、底質試料の上澄水をデカンテーションで除去した後、2分割して、2種の被験試料とした。各被験試料を第1の試料容器(アルミ皿)に入れて秤量した後、第1の試料容器を第2の試料容器(ステンレス製容器)に入れて、キムワイプで覆い、輪ゴムでしっかりと蓋をした。第2の試料容器を凍結乾燥装置の凍結・乾燥室内の試料棚に載置して、凍結・乾燥室内(試料棚温度)を−40℃以下として約3時間冷却して、底質試料を予備凍結させた。次に、凝縮室内の凝縮器を−60℃以下に冷却した後、真空ポンプを稼働させて真空度を200mTorr(約26.66Pa)以下にして、凍結乾燥を開始し、そのまま一晩連続して凍結乾燥を行った。凍結・乾燥室(試料棚)の温度は、凍結乾燥開始直後から6時間かけて40℃に昇温し、そのまま試料を取り出すまで40℃に保持した。本実施例における凍結乾燥処理の温度プロファイルを図7に示す。
凍結乾燥処理後、第1の試料容器中に残った固形分を有機溶媒抽出用試料とし、これに約10倍量の硫酸ナトリウムを添加して、全量を高温高圧溶媒抽出用ステンレス製抽出容器(ダイオネクス社高温高圧溶媒抽出装置ASE−300用)に充填し、ダイオネクス社の高温高圧用媒抽出装置ASE−300を用い、トルエン溶媒にて、抽出温度195℃、抽出圧力1500psiとして、2回抽出作業を行い、全量をフラスコに採取した。
得られた抽出液をロータリーエバポレータにて約5mLまで濃縮した後、硫酸処理した10mL珪藻土カラムにロードした。ジクロロメタン3mLで抽出液の入っていたフラスコを洗浄し、洗液を同様に珪藻土カラムにロードし、抽出液全量をロードさせた。
30分間放置した後、ジクロロメタンとn−ヘキサン(ジクロロメタン:n−ヘキサン=1:2)の混合溶出液30mLを用いてダイオキシン類をフラスコに溶出させ、n−ヘキサン20mLを用いて珪藻土カラムを洗浄した。洗液を合わせて12mLオルテック製2gシリカゲルカラムに通液させた。トルエン12mLを用いて、溶出液の入っていたフラスコ及びシリカゲルカラムを洗浄し、溶出液全量を採取した。溶出液を約500mLに濃縮した後、10mLのKD濃縮管に移して、減圧遠心濃縮機(ASE-2000、Savant社製)を用いて最終液量1mLに調整し、ここから1μLを採取し、GC/MS(Polaris Q:サーモエレクトロン社製)に注入した。ダイオキシン類の定量分析結果を表7に示す。なお、各内部標準物質は1pgとした。
表7より、同一被験試料を別々に前処理して得られた2種の有機溶媒抽出用試料のダイオキシン類定量分析において、各ダイオキシン類異性体濃度がほぼ一致していることがわかる。
本発明の凍結乾燥による有機溶媒抽出に供する試料の前処理方法によれば、凍結により試料内部の空隙が拡大し、有機溶媒との接触面積が増加するので、抽出効率が格段に向上する。有機溶媒抽出に供する試料が土壌・底質試料である場合には、乾燥所要時間が風乾の場合の約1/20以下と大幅に短縮できる。有機溶媒抽出に供する試料が集塵灰試料である場合には、従来の塩酸処理が不要になるため、作業の安全性が向上し、廃液量が大幅に削減できる。
また、本発明の前処理方法によれば、有機溶媒抽出に供される試料の飛散・揮散による雰囲気環境の汚染及び該試料の固化を防止して、該試料を迅速に乾燥させ、有機溶媒抽出効率を向上させることができる。
さらに、本発明の前処理方法によれば、特にアルカリ性試薬を用いる処理を必要とする場合に、発生する廃液量を削減し、作業上の安全性を確保し、アルカリ性試薬に取り込まれた物質の抽出効率を向上させることができる。
よって、本発明の前処理方法は、ダイオキシン類、PCB及びベンツピレンなどの有機塩素系芳香族炭化水素化合物や多環芳香族炭化水素化合物などの毒性の高い物質の環境中濃度を定常監視する際の前処理方法として、特に有効である。
図1は、本発明の好ましい一実施形態における凍結乾燥温度プロファイルを示すグラフである。 図2は、本発明の好ましい一実施形態における水分を多量に含む被験試料に対する凍結乾燥温度プロファイルを示すグラフである。 図3は、本発明の二重容器の一実施形態を示す斜視図である。 図4は、実施例1での凍結感度温度プロファイルを示すグラフである。 図5は、実施例1での凍結乾燥処理後の第1の試料容器内部に残った被験試料の状態を示す写真である。 図6は、実施例2での凍結乾燥温度プロファイルを示すグラフである。 図7は、実施例3での凍結乾燥温度プロファイルを示すグラフである。
符号の説明
1:凍結乾燥前処理用容器
11:第1の試料容器
12:第2の試料容器
13:蓋

Claims (7)

  1. 有機溶媒抽出に供する疎水性化合物を含む被験試料を凍結乾燥する工程を含む被験試料の前処理方法。
  2. 前記有機溶媒抽出に供する疎水性化合物は、有機塩素系芳香族炭化水素化合物又は多環芳香族炭化水素化合物である、請求項1に記載の前処理方法。
  3. 前記有機溶媒抽出に供する被験試料は、土壌、底質試料、集塵灰試料であり、前記疎水性化合物は該被験試料中に含まれる有機塩素系芳香族炭化水素化合物又は多環芳香族炭化水素化合物である、請求項2に記載の前処理方法。
  4. 前記有機溶媒抽出に供する被験試料は、アルカリ性試薬を噴霧した集塵灰試料であり、前記疎水性化合物は該被験試料中に含まれる有機塩素系芳香族炭化水素化合物又は多環芳香族炭化水素化合物である、請求項1又は2に記載の前処理方法。
  5. 有機溶媒抽出に供する疎水性化合物を含む被験試料を第1の試料容器に供給し、
    被験試料を含む該第1の試料容器を該第1の試料容器よりも大きな容積を有する第2の試料容器内に置き、該第2の試料容器に蓋をして、
    該第1の試料容器を内包する該第2の試料容器を凍結乾燥装置内に置き、凍結乾燥処理する工程を含む請求項1〜4のいずれか1項に記載の前処理方法。
  6. さらに、前記第1の試料容器に水を添加する工程を含む請求項5に記載の前処理方法。
  7. 有機溶媒抽出に供する疎水性試料を含む被験試料を受け入れる第1の試料容器と、該第1の試料容器よりも大きな容積を有する第2の試料容器と、該第2の試料容器に対する蓋と、を含む有機溶媒抽出に供する疎水性試料の凍結乾燥処理用容器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111679013A (zh) * 2020-07-17 2020-09-18 天津迪安法润鉴定技术有限公司 一种高含水量检材中微量毒品及其相关物质的分析方法
EP3655000A4 (en) * 2017-07-11 2021-07-14 Universal Stabilization Technologies, Inc. PROCESS FOR THE PRESERVATION OF BIOPHARMACEUTICALS
CN114563486A (zh) * 2022-03-16 2022-05-31 珠海格力电工有限公司 绝缘漆固含量测试方法

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