JP2005201339A - Thrust receiving mechanism and sealed type compressor provided with the same - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、旋回方向と直交するスラスト方向の力を受けながら、旋回する旋回部材を回転可能に支持するスラスト受け機構に関するもので、吐出圧が冷媒の臨界圧力を越える超臨界冷凍サイクル用の圧縮機に適用して有効である。 The present invention relates to a thrust receiving mechanism that rotatably supports a swirling member while receiving a force in a thrust direction orthogonal to the swirling direction, and a compression for a supercritical refrigeration cycle in which a discharge pressure exceeds a critical pressure of a refrigerant. It is effective when applied to a machine.
従来、例えば特許文献1に開示されているように、旋回方向と直交するスラスト方向の力を受けながら旋回する旋回スクロールを旋回可能に支持するスラスト受け機構として、スラスト円筒コロ軸受が知られている。
Conventionally, as disclosed in
このようなスラスト円筒コロ軸受21は、図2に示されるように中央のレース16の表裏には略円柱形状の第1及び第2コロ(円筒コロ)18m,18sを略直交するように配置するために、各々直交する略矩形形状の長穴20m,20sが設けられた第1及び第2保持器17m,17sが取り付けられ、それぞれ旋回スクロールとミドルウジングに固定され、第1コロ18mは図の左右方向に、第2コロ18sは図の上下方向にレース16と各々のレース板19mと19sとに挟まれて転がるように構成されている。
In such a thrust cylindrical roller bearing 21, as shown in FIG. 2, substantially cylindrical first and second rollers (cylindrical rollers) 18m and 18s are arranged on the front and back of the
一般に保持器と円筒コロとの関係を述べると、通常円筒コロは、不均一な荷重、潤滑状態、レースの平面度、コロの円筒度等により、常に不規則なすべりを生じているため、円筒コロはその運動姿勢を維持するためになんらかの拘束が必要である。上記のスラスト円筒コロ軸受では、円筒コロを保持する保持器の長穴が、円筒コロの運動姿勢を常時規制している。しかし、その拘束が厳しいと絶えず傾き運動している円筒コロと保持器の長穴との接触荷重は大きくなる。その結果、円筒コロは保持器からの外力により、強制的なすべりが生じる。 Generally speaking, the relationship between the cage and the cylindrical roller is described. Normally, the cylindrical roller always has an irregular slip due to uneven load, lubrication, race flatness, roller cylindricality, etc. The roller needs some kind of restraint to maintain its movement posture. In the thrust cylindrical roller bearing described above, the elongated hole of the cage that holds the cylindrical roller constantly regulates the motion posture of the cylindrical roller. However, when the restraint is severe, the contact load between the cylindrical roller which is constantly tilting and the elongated hole of the cage becomes large. As a result, the cylindrical roller is forced to slide due to an external force from the cage.
ところで、スクロール型圧縮機のスラスト円筒コロ軸受(オルダムベアリング)では、上記で述べた接触以外にも特異性をもっており、それは一の方向で円筒コロ及び保持器の運動が、旋回部によるスラスト方向の力を円筒コロが受け往復運動を行い、その運動に伴い保持器も往復運動するといったものである。そのため、円筒コロの動き出し時や円筒コロの速度が保持器の速度よりも大きい場合には、円筒コロが保持器を押し、一方、円筒コロの停止時や円筒コロの速度が保持器の速度よりも小さい場合には、保持器は円筒コロに衝突する。ところで、図5(b)、5(c)に示すように、往復運動する円筒コロは終始なんらかの影響で傾きが生じており、円筒コロを保持する長穴の形状が長方形であるため、保持器に接触する部分は円筒コロの転動面端部となる。その結果、この端部には保持器からの外力が加わるため転動部端部を作用点、円筒コロの端部内側付近を支点とした強制的すべり(スキュー)が発生し、レースの磨耗を引き起こすといった問題があった。 By the way, the thrust cylindrical roller bearing (Oldham bearing) of the scroll compressor has peculiarities other than the contact described above, and the movement of the cylindrical roller and the cage in one direction is caused in the thrust direction by the swivel unit. The cylindrical roller receives the force and reciprocates, and the cage also reciprocates along with the movement. Therefore, when the cylindrical roller starts to move or when the speed of the cylindrical roller is higher than the speed of the cage, the cylindrical roller pushes the cage, while when the cylindrical roller stops or the speed of the cylindrical roller is higher than the cage speed. Is smaller, the cage collides with the cylindrical roller. By the way, as shown in FIGS. 5 (b) and 5 (c), the cylindrical roller that reciprocates is inclined all the time, and the shape of the long hole that holds the cylindrical roller is rectangular. The portion in contact with is the end of the rolling surface of the cylindrical roller. As a result, an external force from the cage is applied to this end, and a forced slip occurs with the end of the rolling part as the operating point and the inner side of the end of the cylindrical roller as a fulcrum. There was a problem of causing it.
本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、その目的は、円筒コロの姿勢を傾きの無い状態に維持するための拘束を与えつつ、円筒コロと保持器との接触時の外力の影響を緩和することにより、円筒コロの強制的なすべり(スキュー)の発生を抑制して、レースの磨耗を防止することができるスラスト受け機構及びそれを備える密閉型圧縮機を提供することである。 The present invention has been made in view of the above problems, and its purpose is to influence the external force at the time of contact between the cylindrical roller and the cage while providing a constraint for maintaining the posture of the cylindrical roller in a state without inclination. It is an object of the present invention to provide a thrust receiving mechanism and a hermetic compressor including the thrust receiving mechanism capable of preventing the occurrence of race wear by suppressing the occurrence of forced slip (skew) of a cylindrical roller.
本発明は、前記課題を解決するための手段として、特許請求の範囲の各請求項に記載のスラスト受け機構及びそれを備える密閉型圧縮機を提供する。
請求項1に記載のスラスト受け機構は、転動体と、この転動体を保持する保持器と、転動体と転がり接触する板状のレースとより構成され、保持器の転動体を保持する長穴の形状を非長方形としたものであり、これにより、転動体(円筒状の第1、第2コロ)をスキューさせる力(モーメント力)が小さくなり、強制的なスキューを抑制でき、レースの磨耗を低減することができる。
The present invention provides, as means for solving the above problems, a thrust receiving mechanism according to each of the claims and a hermetic compressor including the thrust receiving mechanism.
The thrust receiving mechanism according to
請求項2,3,4のスラスト受け機構は、保持器の長穴の形状を、それぞれ略H型形、略I型形、略鼓形及び長方形に突起を加えた形に規定したものである。このような長穴形状においても、転動体をスキューさせる力が小さくなり、強制的なスキューを抑制し、レースの磨耗を低減できる。
The thrust receiving mechanism according to
請求項5に記載の密閉型圧縮機は、ハウジングと、ハウジングに対して固定された固定部材と、固定部材と共に流体を吸入圧縮する作動室を構成し、固定部材に対して旋回することにより、作動室の体積を拡大縮少させる旋回部材と、旋回部材に作用する圧縮反力のうち旋回部材の旋回方向と直交するスラスト力を受けると共に、旋回部材を旋回可能に支持する請求項1〜4のいずれか一項に記載のスラスト受け機構とを具備するようにしたものである。これにより、転動体の強制的なスキューを抑制でき、レースの磨耗を低減できる密閉型圧縮機を提供できる。
請求項6の密閉型圧縮機は、スクロール型圧縮機に特定したものである。
The hermetic compressor according to
The hermetic compressor according to claim 6 is specified as a scroll compressor.
請求項7の密閉型圧縮機は、使用する流体を冷媒と規定したものであり、請求項8の密閉型圧縮機は、冷媒が臨界圧力以上で使用されるものに限定したものであり、圧縮機の吐出圧が冷媒の臨界圧力を越える冷凍サイクルに適用できるものである。
請求項9の密閉型圧縮機は、冷媒として二酸化炭素を用いることも可能であることを規定したものである。
The hermetic compressor according to
The hermetic compressor according to claim 9 stipulates that carbon dioxide can be used as the refrigerant.
以下、図面に従って本発明の実施の形態のスラスト受け機構及びそれを備えた密閉型圧縮機について説明する。図1は、本発明のスラスト受け機構を備える密閉型圧縮機の全体構成を示す縦断面図である。この密閉型圧縮機は、冷媒を吸入圧縮するスクロール型圧縮機構と、このスクロール型圧縮機構を駆動する電動モータ(DCブラシレスモータ)とが一体となった圧縮機である。 Hereinafter, a thrust receiving mechanism according to an embodiment of the present invention and a hermetic compressor including the thrust receiving mechanism will be described with reference to the drawings. FIG. 1 is a longitudinal sectional view showing the overall configuration of a hermetic compressor including a thrust receiving mechanism of the present invention. This hermetic compressor is a compressor in which a scroll compression mechanism that sucks and compresses refrigerant and an electric motor (DC brushless motor) that drives the scroll compression mechanism are integrated.
電動モータの概要について説明する。ハウジング1内には駆動部である電動モータ2が配置されている。即ち、ハウジング1内部に固定された固定子2aと、その固定子2aの内部に配置された複数個の永久磁石より構成された回転子2bとにより永久磁石同期モータが構成されている。この回転子2bは、ハウジング1及びミドルハウジング(スラスト受部)15に配置された軸受6a,6bを介して回転可能に支持されたシャフト5に固定されている。
An outline of the electric motor will be described. An
シャフト5の端部5aは、公転駆動部10を介してスクロール型圧縮機構に接続されたモータの駆動力を伝達している。即ち、シャフト5の端部のクランク部とブッシュ7、軸受8、旋回スクロール(旋回部材)9のボス部9aとスラスト受部15で公転駆動部10を形成し、旋回スクロール9を固定スクロール(固定部材)11に対して旋回運動させる。
The
ここで、スクロール型圧縮機構について説明する。固定部材である固定スクロール11は、ミドルハウジングであるスラスト受部15に固定されて、ミドルハウジングと共に空間を構成しており、この固定スクロール11のミドルハウジング側には、ミドルハウジング側に向けて突出する渦巻状の歯部28が形成されている。また、ミドルハウジング15と固定スクロール11との間には、固定スクロール11の歯部28に接触して作動室12を構成する渦巻状の歯部29が形成された旋回部材である旋回スクロール9が配設されており、この旋回スクロール9が固定スクロール11に対して旋回することにより、作動室12の体積を拡大縮少させて冷媒(流体)吸入圧縮する。
Here, the scroll type compression mechanism will be described. The
旋回スクロール9は、その略中央に形成されたボス部9aでシャフト5の端部5aに形成されたクランク部に針状コロ軸受8を介して連結されている。シャフト5の端部5aのクランク部は、シャフト5の回転中心から径外方側に偏心した位置に形成されているため、シャフト5が電動モータ2により回転すると、旋回スクロール9はシャフト5周りに旋回運動する。因みに、ブッシュ7は、旋回スクロール9をシャフト5のクランク部に対して摺動可能に連結し、両歯部28と29間の接触面圧を増大させる従動クランク機構を構成しており、旋回スクロール9に作用する圧縮反力のうち旋回方向の力によって旋回スクロール9をクランク部に対して微小変位させて両歯部28,29間の接触面圧を増大させている。
The orbiting
ところで、旋回スクロール9と固定スクロール11により作動室12を形成しているので、電動モータ2の回転により圧縮機を圧縮作動させることができ、作動室12内の内圧(圧縮反力)により、旋回スクロール9は、スラスト力を受ける。即ち、旋回スクロール9に作用する圧縮反力のうち旋回スクロール9の旋回方向と直交する方向(シャフト5の長手方向と平行な方向)の力(この力をスラスト力と言う)を受ける。スラスト受け機構21はこの旋回スクロール9のスラスト力を受けると共に、旋回スクロール9を旋回可能に支持する機構である。
By the way, since the
図2は、スラスト受け機構21の分解図を示している。このスラスト受け機構21は、一の方向(紙面上下方向)に回転可能に保持された転動体である略円筒状の第1コロ18sと、その一の方向と方向と直交する方向(紙面左右方向)に回転可能に保持された転動体である略円筒状の第2コロ18mとを有している。第1コロ18sは、第1保持器17sによって回転可能に保持され、第2コロ18mは、第2保持器17mによって回転可能に保持されている。第1、第2保持器17s,17mは、図4に示すように、金属製の板材にプレス加工を施すことにより断面が略コの字状に成形された環状の第1、第2保持ケーシング40a,40bをそれぞれプロジェクション溶接により接合したものである。
FIG. 2 shows an exploded view of the
第1、第2コロ17s,17mは、第1、第2保持ケーシング40a,40bに形成された複数個の保持用長穴20s,20mに填め込まれた状態で第1、第2保持ケーシング40a,40bに挟まれるように回転可能に保持されている。
The first and
第1保持器17sと旋回スクロール9との間に配設されて第1コロ18sと接触する環状の軌道面が形成された第1レース板19sと、第2保持器17mとミドルハウジング15の間に配設されて第2コロ18mと接触する環状の軌道面が形成された第2レース板19mと、第1、第2保持器17s,17m間に配設され第1、第2コロ18s,18mに接触する環状の軌道面が両面に形成された第3レース板16とが設けられている。なお、第1、第2保持器17s,17m及び第1〜第3レース板19s,19m,16は互いに略平行に配置されている。因みに、第1、第2コロ18s,18mは、表面硬さがHRC59〜64となるように熱処理された高炭素クロム軸受鋼鋼材(SVJ)製であり、第1〜3レース板19s,19m,16の軌道面は、表面硬さHRC59〜64となるように熱処理された高炭素クロム軸受鋼鋼材(SVJ)製である。
A first race plate 19 s formed between the
図3,4に示されるように、保持用長穴20s,20m及び第1、第2コロ18s,18mの寸法は、第1コロ18sにあっては、第1コロ18sが第1保持器17sから脱落することなく、かつ第1保持器17sと第1及び第3レース板19s,16の軌道面との間に所定の隙間が形成されるように選定され、第2コロ18mにあっては、第2コロ18mが第2保持器17mから脱落することなく、かつ第2保持器17mと第2及び第3レース板19m,16の軌道面との間に所定の隙間が形成されるように選定されている。
As shown in FIGS. 3 and 4, the holding
第1ピン30sは、旋回スクロール9に圧入固定されて第1レース板19sを旋回スクロール9に対して位置決めしており、第2ピン30mは、ミドルハウジング15に圧入固定されて第2レース板19mをミドルハウジング15に対して位置決め固定している。この第1、第2ピン30s,30mは、段付き部を有していない円柱状のストレートピンである。そして、第1保持器17s及び第3レース板16には、第1コロ18sの軸方向と直交する方向に長径寸法を有する長穴31s,32sが形成され、第2保持器17m及び第3レース板16には、第2コロ18mの軸方向と直交する方向とに長径寸法を有する長穴31m,32mが形成されている。第1ピン30sは、長穴31s,32sに対しては、長穴31s,32sを貫通するように挿入された状態で長径方向に相対移動することができる。同様に第2ピン30mは、長穴31m,32mに対しては、長穴31m,32mを貫通するように挿入された状態でその長径方向に相対移動することができる。
The
このため、旋回スクロール9が旋回すると、旋回スクロール9と第1レース板19sとは一体に第1保持器17s及び第3レース板16に対して第1コロ18sの回転方向(長穴32mの長径方向)に変位し、一方、第3レース板16及び第2保持器17mは、ミドルハウジング15に対して第2コロ18mの回転方向(長穴32sの長径方向)に変位するので、旋回スクロール9は、クランク部に対して自転することなく、ミドルハウジング15(固定スクロール11)に対して自在に平行移動する。
For this reason, when the
これにより、旋回スクロール9は、スラスト受け機構21により、図1の奥行き及び上下方向に自在に運動することが可能であり、旋回スクロール9と固定スクロール11に設けられた自転防止機構により、公転運動が可能になる。
Thereby, the
リアハウジング25が、固定スクロール11と共にボルトでミドルハウジング15に固定されていて、固定スクロール11と共に作動室12から吐出する冷媒を平滑化する吐出室23を構成している。固定スクロール11の略中心部に位置する作動室12と吐出室23とを連通させる吐出ポートが設けられていて、この吐出ポートのうち吐出室23側には、吐出室23に吐出した冷媒が作動室12に逆流することを防止するリード弁状の吐出弁17及び吐出弁の最大開度を規制するストッパ19が設けられている。
The
上記のように構成された密閉型圧縮機(スクロール型圧縮機)の作動については、従来と同様であるので説明を省略する。 Since the operation of the hermetic type compressor (scroll type compressor) configured as described above is the same as the conventional one, the description thereof is omitted.
図5は、図4のY−Y線で切断した場合の従来品の保持器17m(17s)の長穴20m(20s)と円筒状のコロ18m(18s)との関係を示したものである。従来技術においては、円筒状のコロを保持する保持器の長穴20m(20s)の形状は、略長方形であった。図5(a)、(b)、(c)は、それぞれ円筒状のコロ18m(18s)の傾きが無い場合(a)と円筒状のコロ18m(18s)の傾きがある場合で、円筒状のコロ18m(18s)の速度が保持器17m(17s)の速度より大きい時(b)、或いは小さい時(c)の従来品の円筒状のコロ18m(18s)と保持器17m(17s)の位置関係を示している。図5において、Mは従来品の長穴20m(20s)の幅であり、Pは、Y−Y線で切断された円筒状のコロ18m(18s)の幅を示している。長穴20m(20s)と円筒状のコロ18m(18s)とが接触する点(作用点)Qとコロ18m(18s)の支点Rとの距離をL1、L2とし、保持器17m(17s)に対する円筒状のコロ18m(18s)の傾き角θ1、θ2としている。
FIG. 5 shows the relationship between the
円筒状のコロ18m(18s)は初期状態において図5(a)のように保持器17m(17s)に対して傾きがない場合でも、圧縮機の運転中に円筒状のコロ18m(18s)はなんらかの影響で保持器17m(17s)の長穴20m(20s)に対して傾き、図5(b)、(c)に示すように保持器17m(17s)に接触する。この場合、円筒状のコロ18m(18s)の速度が保持器17m(17s)の速度より大きいときは、図5(b)に示されるように傾き、円筒状のコロ18m(18s)の速度が保持器17m(17s)の速度より小さいときは、図5(c)に示されるように傾く。このような傾きが生じたとき、円筒状のコロ18m(18s)の保持器17m(17s)との接触点Qには保持器17m(17s)からの外力が加わり、円筒状のコロ18m(18s)の中央付近を支点Rとした回転力(すべり)が生じ、円筒状のコロ18m(18s)が安定した状態(θ=0°)に戻ろうとする。この強制的なすべり(スキュー)がレース板の磨耗を引き起こす原因となる。
Even when the
そこで本発明は、円筒状のコロ18m(18s)を保持する保持器17m(17s)の長穴20m(20s)の形状を改良することによって、強制的なすべりを抑制したものである。図6は、本発明の実施例である保持器17m(17s)の長穴20m(20s)の形状を示している。本実施例では、保持器17m(17s)の長穴20m(20s)の形状を非長方形である略H型形又は略I型形にしている。図6(a)、(b)、(c)は、円筒状のコロ18m(18s)を保持する長穴20m(20s)の両端部の幅が広い非長方形状における円筒状のコロ18m(18s)と保持器17m(17s)との位置関係を示している。即ち、長穴20m(20s)の両端部の幅N1が通常の長方形の長穴20m(20s)の幅Mよりも大きくなっており、長穴20m(20s)が略H型形又は略I型形となっている。このような場合、円筒状のコロ18m(18s)が保持器17m(17s)に接触する場合、円筒状のコロ18m(18s)が傾いて、図6(a)、(b)に示されるように接触するようになる。保持器17m(17s)に対する円筒状のコロ18m(18s)の傾き角θ3、θ4は、従来の傾き角であるθ1、θ2より大きくなることから、円筒状のコロ18m(18s)の傾き角度に対する自由度が大きくなる。更に、保持器17m(17s)と円筒状のコロ18m(18s)との接触点(作用点)Qは、従来のものよりも内側、つまり円筒状のコロ18m(18s)の支点Rに近づくことから作用点Qと支点Rとの距離L3、L4は、従来の距離L1、L2よりも小さくなるため、円筒状のコロ18m(18s)をスキュー(すべり)させる力(モーメント力)も小さくなり、強制的なスキューを抑制でき、レース板の磨耗を低減することができる。
Therefore, in the present invention, forced slip is suppressed by improving the shape of the
図7は、本発明の変形例の長穴20m(20s)の形状を示している。図6の実施例では、保持器17m(17s)の長穴20m(20s)の両端部の幅N1を大きくした場合について述べているが、図7の変形例では、長穴20m(20s)の長手方向中央部の幅N2を従来の長穴の幅Mよりも狭くした、略H型形又は略I型形としている。この場合でも、図7(b)に示すように保持器17m(17s)に対する円筒状のコロ18m(18s)の傾き角θ5が、従来の傾き角θ1、θ2よりも大きくなり、また保持器17m(17s)と円筒状のコロ18m(18s)との接触点Qが円筒状のコロの支点Rに近づくことから、接触時のモーメント力を小さくできるという同様の効果が得られる。
FIG. 7 shows the shape of a
以上のことから、保持器の円筒状のコロ(転動体)を保持する長穴の形状を、中央部の幅よりも両端部の幅を大きくする、或いは中央部の幅を両端部の幅よりも狭くすることで、強制的なスキューを抑制できるため、レース板の磨耗を低減することができる。 From the above, the shape of the elongated hole for holding the cylindrical roller (rolling element) of the cage is made larger at the width at both ends than at the center, or the width at the center is greater than the width at both ends. Since the forcible skew can be suppressed by reducing the width, the wear of the race board can be reduced.
図8(a)、(b)は、本発明のそれぞれ更に別の実施例を示している。図8(a)の実施例では、保持器17m(17s)の長穴20m(20s)の形状を略鼓形に形成している。このように長穴20m(20s)を略鼓形にしても、円筒状のコロ18m(18s)が傾いて保持器17m(17s)に接触した場合、その傾き角を大きくでき、また接触点Qも円筒状のコロの支点Rに近づけることができ、円筒状のコロの強制的なスキューを抑制でき、レース板の磨耗を低減できる。
図8(b)の実施例では、従来の長方形の長穴20m(20s)の円筒状のコロ18m(18s)を支持する両側に、それぞれ片側2箇所の突起Aを設けたものである。この場合でも、円筒状のコロ18m(18s)と保持器17m(17s)との接触時に、円筒状のコロ18m(18s)と長穴20m(20s)との接触点Qを円筒状のコロの支点(R)に近づけることができ、接触時のモーメント力を小さくすることができ、強制的なスキューを抑制し、レース板の磨耗を低減することができる。
FIGS. 8A and 8B show still another embodiment of the present invention. In the embodiment of FIG. 8A, the shape of the
In the embodiment of FIG. 8B, two projections A on one side are provided on both sides for supporting a
9…旋回スクロール(旋回部材)
11…固定スクロール(固定部材)
15…ミドルハウジング(スラスト受け部)
17s,17m…第1、第2保持器
18s,18m…第1、第2コロ(転動体)
19s,19m,16…第1〜第3レース板
20s,20m…長穴
21…スラスト受け機構
9 ... Orbiting scroll (orbiting member)
11 ... Fixed scroll (fixed member)
15 ... Middle housing (thrust receiving part)
17s, 17m ... 1st,
19s, 19m, 16 ... 1st-
Claims (9)
一の方向に回転可能に保持された略円筒状の第1コロと、前記一の方向と異なる他の方向に回転可能に保持された略円筒状の第2コロとよりなる転動体と、
前記転動体を保持するための長穴を有する保持器と、
前記転動体と転がり接触する軌道面が形成された板状のレースと、
を備えていて、
前記保持器の長穴の形状が、非長方形であることを特徴とするスラスト受け機構。 A thrust receiving mechanism that supports a revolving swivel member while receiving a force in a thrust direction orthogonal to the revolving direction, the thrust receiving mechanism,
A rolling element composed of a substantially cylindrical first roller held rotatably in one direction and a substantially cylindrical second roller held rotatably in another direction different from the one direction;
A cage having an elongated hole for holding the rolling element;
A plate-like race formed with a raceway surface in rolling contact with the rolling elements;
With
A thrust receiving mechanism, wherein the shape of the elongated hole of the cage is non-rectangular.
ハウジングと、そのハウジングに対して固定された固定部材と、前記固定部材と共に流体を吸入圧縮する作動室を構成し、前記固定部材に対して旋回することにより、前記作動室の体積を拡大縮少させる旋回部材と、前記旋回部材に作用する圧縮反力のうち前記旋回部材の旋回方向と直交するスラスト力を受けると共に、前記旋回部材を旋回可能に支持する請求項1〜4のいずれか一項に記載のスラスト受け機構とを具備することを特徴とする密閉型圧縮機。 A hermetic compressor that sucks and compresses fluid,
A housing, a fixing member fixed to the housing, and a working chamber that sucks and compresses fluid together with the fixing member are configured, and the volume of the working chamber is expanded and reduced by rotating with respect to the fixing member. The swivel member to be rotated and a thrust force orthogonal to the swivel direction of the swivel member among the compression reaction force acting on the swivel member, and the swivel member are supported so as to be swivelable. A hermetic compressor comprising the thrust receiving mechanism described in 1.
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---|---|---|---|---|
JP2010190336A (en) * | 2009-02-19 | 2010-09-02 | Jatco Ltd | Thrust bearing structure |
JP2014034919A (en) * | 2012-08-08 | 2014-02-24 | Mitsubishi Electric Corp | Scroll compressor |
-
2004
- 2004-01-14 JP JP2004007190A patent/JP2005201339A/en active Pending
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JP2010190336A (en) * | 2009-02-19 | 2010-09-02 | Jatco Ltd | Thrust bearing structure |
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