JP2005199715A - 相変化型インクジェットプリンタ用の固体インク供給システムおよび該システムを形成する方法 - Google Patents
相変化型インクジェットプリンタ用の固体インク供給システムおよび該システムを形成する方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005199715A JP2005199715A JP2005004234A JP2005004234A JP2005199715A JP 2005199715 A JP2005199715 A JP 2005199715A JP 2005004234 A JP2005004234 A JP 2005004234A JP 2005004234 A JP2005004234 A JP 2005004234A JP 2005199715 A JP2005199715 A JP 2005199715A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ink stick
- supply channel
- ink
- guide rail
- supply system
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41J—TYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
- B41J2/00—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
- B41J2/005—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
- B41J2/01—Ink jet
- B41J2/17—Ink jet characterised by ink handling
- B41J2/175—Ink supply systems ; Circuit parts therefor
- B41J2/17593—Supplying ink in a solid state
Landscapes
- Ink Jet (AREA)
- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
【課題】 供給チャネルガイドレール表面の全体または部分に、インクスティックを形成する材料が付着、蓄積、または堆積しにくい相変化型インクジェットプリンタ用の固体インク供給システムを提供する。
【解決手段】 相変化型インクジェットプリンタ用の固体インク供給システムが、長手方向の供給チャネル(28,128,228,328)と、前記供給チャネルに設けられた長手方向のガイドレール(40,140,240,340)と、を含み、少なくとも前記長手方向のガイドレールの表面の一部がノンマーキング材で形成される。
【選択図】 図4
【解決手段】 相変化型インクジェットプリンタ用の固体インク供給システムが、長手方向の供給チャネル(28,128,228,328)と、前記供給チャネルに設けられた長手方向のガイドレール(40,140,240,340)と、を含み、少なくとも前記長手方向のガイドレールの表面の一部がノンマーキング材で形成される。
【選択図】 図4
Description
本発明は、一般的には相変化型インクジェットプリンタ用の固体インク供給システムおよび該システムを形成する方法に関し、より詳細には、供給チャネルのガイドレールの表面が部分的にノンマーキング材で形成された相変化型インクジェットプリンタ用の固体インク供給システムおよび該システムを形成する方法に関する。
固体インクまたは相変化型インクのプリンタは、従来、ペレットまたはインクスティックとして、固体形状でインクを受容する。供給機構は、固体インクをヒーターアッセンブリに送り込み、そこでインクは受け入れ媒体の上に噴射するために溶けて液状になる。
プリンタは、ペレットまたはインクスティックとして供給シュートに固体インクを受容する。固体インクスティックを用いる場合、固体インクスティックは、供給シュートを介してヒータープレートの方に重力供給されるか、あるいはバネ荷重がかけられる。ヒータープレートは、この固体インクを溶かして液体にする。固体インクスティックを受容するプリンタにおいて、このインクスティックは、供給チャネル沿いに重力供給されるか、あるいはばね加重がかけられ、ヒータープレートに押し付けられて、固体インクを溶かして液体にする。
米国特許第5,805,191号
米国特許第5,455,604号
米国特許第5,861,903号
供給チャネルガイドレール表面の全体または部分に、インクスティックを形成する材料が付着、蓄積、または堆積しにくい相変化型インクジェットプリンタ用の固体インク供給システムを提供する。
本発明の1つの態様によると、相変化型インクプリンタ用の供給システムは、挿入点から融解プレートまでの経路に沿って固体インクスティックを導く長手方向の供給チャネルを含む。このインクスティックと接触する供給チャネルの表面は、ノンマーキング(non−marking)材で形成されるか、あるいはそれで覆われている。このノンマーキング材は、表面エネルギーの非常に低い材料であり、これに対してインク材の付着や堆積が起こらず、且つ/又は、もしインク材が付着してもすぐに流れて(落ちて)しまう。ノンマーキング材の例は、テトラフルオロエチレン(TFE)フルオロカーボンポリマー、またはフッ化エチレンプロピレン(FEP)樹脂を含む。特定の実施形態において、供給チャネルの表面は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、またはそれと同様の材料の被膜テープで覆われている。
さらに、本発明の態様によると、長手方向の供給チャネルを有する固体インク供給システムを形成する方法は、ノンマーキングコーティングを固体インク供給システムの表面に塗布する工程であって、インクスティックが固体インク供給システムを通過するときに該インクスティックが前記表面に耐荷重接触をする工程を含む。特定の実施形態において、テープの設置は、押出しポリテトラフルオロエチレンフィルムのテープを適用することを含む。また、特定の実施形態において、固体インク供給システムは、インクスティックを供給チャネルに挿入するときに、インクスティックの一部が供給チャネルガイドレールと耐荷重接触するように適合させた供給チャネルガイドレールを含み、そしてテープの設置はテープをこの供給チャネルガイドレールに適用することを含む。
図1は、上面12および側面14を有する外側ハウジングを含む、固体インクまたは相変化型のインクプリンタ10を示す。例えば、フロントパネル表示画面16などの、ユーザーインターフェースディスプレイは、プリンタの状態、およびユーザーの指示に関する情報を表示する。プリンタ操作を制御するためのボタン18、または他の制御部材は、ユーザーインターフェースウィンドウに隣接するか、あるいはプリンタ上の他の位置にあってよい。インクジェット印刷機構(図示せず)は、このハウジングの中に収容される。このような印刷機構については、特許文献1、および特許文献2に記載されている。インク供給システムは、インクを印刷機構に送り込む。このインク供給システムは、プリンタハウジングの上面の下に収容される。ハウジングの上面は、図2に示すように開かれる、蝶つがい付きのインクアクセスカバー20からなり、インク供給システムへのユーザーのアクセスを提供する。
図示する特定のプリンタにおいて、インクアクセスカバー20はインク装填連結部22に取り付けられており、このプリンタ・インク・アクセス・カバー20を上げると、インク装填連結部22がインク装填位置に摺動して回動する。インクアクセスカバーとインク装填連結部の相互作用については、以下に記載するいくつかの相違点はあるが、特許文献3に記載されている。図2に見られるように、インクアクセスカバーを開くと、キー状開口部24A〜Dを備えたキープレート26が現れる。それぞれのキー状開口部24A、24B、24C、24Dは、固体インク供給システムの個々の供給チャネル28A、28B、28C、28Dの1つの挿入端部へのアクセスを提供する(図2および図3参照)。
それぞれの長手方向の供給チャネル28A〜Dは、1つの特定の色のインクスティック30を、対応する融解プレート32に送り込む。それぞれの供給チャネルは、供給チャネルの挿入端部から供給チャネルの融解端部までの、長手方向の供給方向を有する。供給チャネルの融解端部は、融解プレートに隣接している。融解プレートは、固体インクスティックを溶かして液体にする。この融解されたインクは、供給チャネルの融解端部と融解プレート間の間隙33を通じて滴下し、液体インク貯蔵部(図示せず)に入る。供給チャネル28A〜Dは、挿入端部から融解端部までの長手方向の寸法と、この長手方向の寸法に対してほぼ垂直の横寸法を有する。図示する特定の実施形態におけるそれぞれの供給チャネルは、例えば定力バネ36などの駆動力または駆動要素によって駆動される押しブロック34を含み、押しブロック34は、長手方向の供給チャネルの長さ沿いにそれぞれの供給チャネルの融解端部にある融解プレート32に向かって、個々のインクスティックを押し付ける。定力バネ36の張力は、押しブロックを供給チャネルの融解端部方向に駆動する。特許文献3に記載のとおり、インク装填連結部22はヨーク38に連結し、ヨーク38は、押しブロック34に取り付けられた定力バネ36に接続されている。押しブロック34がこのようにインク装填連結部22に接続されているので、インクアクセスカバーを上げてキープレート26を露出すると、押しブロック34が供給チャネルの挿入端部方向に引っ張られる。
カラープリンタは、通常、4色のインク(イエロー、シアン、マゼンタ、およびブラック)を使用する。それぞれの色のインクスティック30は、供給チャネル28A〜Dのうち対応する個別の1つを介して送り込まれる。プリンタの操作者は、ある色のインクスティックを別の色の供給チャネルに挿入しないように注意を払う。インクスティックは色素が十分に染み込んでいるため、プリンタのユーザーがその色が何であるかを色だけで判断するのは難しいことがある。特に、シアン、マゼンタ、およびブラックのインクスティックは、色の外見に基づいて視覚的に判断することが困難である。キープレート26は、キー状開口部24A、24B、24C、24Dを備えており、プリンタのユーザーが適切な色のインクスティックだけをそれぞれの供給チャネルに確実に挿入する手助けとなっている。このキープレートのそれぞれのキー状開口部24A、24B、24C、24Dは、独特の形状を有している。各供給チャネル用の色のインクスティック30は、そのキー状開口部の形状に対応する形状を有する。キー状開口部、および対応するインクスティックの形状は、その供給チャネルに適した色のインクスティックを除くすべての色のインクスティックを、それぞれのインク供給チャネルから除外する。
次に図4を参照すると、供給チャネル28は、ほぼ垂直方向の横側壁42、44と底面46によって画定される。この横方向の寸法は、横側壁42と44の間として画定される。長手方向の供給チャネルガイドレール40は、この供給チャネルの下部に、好ましくはこの供給チャネルの底面付近に設けられる。この供給チャネルガイドレール40は、図4に示すように、供給チャネルの横方向寸法のほぼ中心に位置し、その結果供給チャネルの中心長手方向軸と整合している。ガイドレール40は、インクスティックの底面を受けるように構成されている。図示された例示的な供給チャネルガイドレールは、頭を平らにされた略逆V字形状であり、供給チャネルガイドレール40の先端の幅は、側壁42と44間の供給チャネルの幅よりもかなり小さい。
供給チャネルガイドレール表面の全体または部分は、インクスティックを形成する材料が付着、蓄積、または堆積しない物質、あるいはインクスティック材をすぐに落としてしまう物質で形成される。本明細書において、このような物質を「ノンマーキング」材と呼ぶ。この表面材は、低い表面エネルギーを有する。
インクスティック材は、プリンタハウジングの内部で時々発生する比較的高温の状態であっても、このノンマーキング材に蓄積しない。このような高温は、それぞれのインクスティック供給チャネルの端部で、インクスティックを溶かすために使用するヒータープレートから放射される熱のために生じる。プリンタハウジング内部で発生する可能性のある高温状態では、インクスティックの表面がわずかに軟化して粘着性を生じる。 このような状況であっても、インク材はノンマーキング材に蓄積しない。ノンマーキング材の表面は滑らかなため、インクスティックを磨耗しない。
特定の実施形態において、このようなノンマーキング材のコーティング41が、供給チャネルガイドレール40の表面の少なくとも一部に塗布される。このコーティングは、少なくとも、インクスティック30が供給チャネル28の長手方向沿いに移動するときにこのインクスティック30が接触するガイドレール部分、具体的には、インクスティックと耐荷重接触するガイドレールの表面部分に塗布される。コーティングは、例えば、米国デラウェア州ウイルミントンのデュポン社(DuPont,Wilmington,Delaware,USA)よりテフロン(登録商標)という名称で販売されている材料を含む、テトラフルオロエチレン(TFE)フルオロカーボンポリマー、またはフッ化エチレンプロピレン(FEP)樹脂などの材料で形成される。
図4に示す実施形態において、ノンマーキングコーティング41は、供給チャネルガイドレール40の表面にわたって塗布された被膜である。この被膜は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)膜で構成されてよい。この被膜は、供給チャネルガイドレールに被膜を付着するための粘着性裏面を含むテープとして適用されてよい。1つの例示的なPTFE被膜テープは、シリコーンフリーPTFE膜テープ5498で、米国ミネソタ州セントポールの3M社(3M, St. Paul, Minnesota,USA)から入手できる。この被膜テープは、裏面にシリコーンフリーのゴム系接着剤を備えた、押出しポリテトラフルオロエチレン(PTFE)膜である。この被膜テープ全体の厚みは、約4.1ミル(0.10mm)であり、この厚みの約半分が接着剤である。この被膜テープは、インクスティックが供給チャネルガイドレールの供給チャネルを通過するときに、インクスティックを磨耗しない滑らかな表面を有する。このテープの粘着性裏面は圧縮可能なので、滑らかな表面テープはわずかに変形可能である。この被膜テープの滑らかな表面は、インクスティック材よりも変形しやすい。そのため、もしインクスティックがこのテープ表面に押し付けられても、テープは、インクスティックで凹まない程度に十分にたわむ。
図5および図6に、供給チャネルガイドレールを備えた供給チャネルで使用される例示的な固体インクスティック30を示す。このインクスティックは、一般的な底面52で表される底面と、一般的な上面54で表される上面と、一般的な側面56で表される少なくとも2つの横端部すなわち側面とを有するインクスティック本体で形成される。図を簡略化するために、このインクスティックは、キープレート26を貫くキープレート開口部24A〜Dに対応する側面上のキー形状なしに図示される。インクスティック本体の表面は、平面である必要はなく、また互いに平行あるいは垂直である必要もない。しかしながら、たとえその表面が3次元構造であったり、あるいは互いに対して角度を形成しているとしても、これらの描写は本明細書の読者がインクスティック本体を視覚化する上で助けになる。インクスティック本体の底面は、底面52が横側面56と交差する外側縁58を有する底面である。インクスティック本体は、横側面56が互いにほぼ平行な略直方体のブロックに形成されてよい。インクスティック本体のこのような直方体ブロックの形状には、また、互いにほぼ平行で、側面56に対してほぼ垂直な2つの端面60も含まれる。しかし、曲面を含めて、他の形状の側面および端面が可能である。上記のとおり、側面56は、キープレート26を貫くキー状開口部24に適合するキー形状に成形することもできる。また、インクスティック本体の一部がほかよりも狭くなるように、横側面を分割させたり、あるいは横側面に段をつけることも可能である。インクスティック本体は、流動成形、圧縮成形、あるいは他の成形技術で成形してもよい。
インクスティック本体は、インクスティック本体の横側面56間の横方向の重心63と、上面52と底面54間の垂直方向の重心64とを有する。インクスティック本体がほぼ均一な重量密度を有する場合、横方向の重心63はインクスティック本体の横側面56間のほぼ中間に位置する。横方向の重心63は、インクスティック本体の横側面に形成されるキー形状部材を有さない(図示された)インクスティック本体の内部に位置する。
長手方向のインクスティックガイド部66を含むガイド手段は、インクスティック本体の下部に形成されて、供給チャネル28の供給チャネルガイドレール40沿いにインクスティック30を導く。長手方向のガイド部66は、インクスティック本体の底面52に形成されて、横断面60間を本体の全長沿いに延びる。長手方向のガイド部66は、インクスティック本体の横方向の重心63にほぼ整合する。図5および図6に図示するインクスティックの実施形態において、インクスティック本体の底面52は逆V字形状に形成され、その逆V字形上の先端は本体の横方向の重心と垂直方向において略整合して、インクスティックガイド部66を形成する。インクスティック本体がほぼ均一な重量密度を有する場合、ガイド部を形成する逆V字の先端は、インクスティック本体底面の外側縁58間のほぼ中間になる。多くのインクスティック成形技術に固有なこととして、そのコーナーおよび縁は角張らずにアールを有してよい。さらに特定の状況において、アールを有する縁が望ましい。
再び図4を参照すると、インクスティック本体底面にあるインクスティックガイド部66のV字形状の傾斜は、インク供給チャネルにある供給チャネルガイドレール40の傾斜とほぼ同じである。このガイド部表面66と供給チャネルガイドレール40間の共通の傾斜は、インクスティックガイド部の一部が供給チャネルガイドレール表面上のノンマーキングコーティング41に接触することを可能にし、供給チャネルガイドレールが供給チャネル沿いにインクスティックを導くことを可能にして、インクスティックを供給チャネルにおいて直立させることに役立つ。インクスティック本体底面と長手方向の供給チャネル間の主要な耐荷重支持接触は、インクスティック本体底面の中心ガイド部と供給チャネルガイドレール表面のノンマーキングコーティング41との間の接触である。インクスティック本体底面の横側面部分、つまり底面52の外側縁58付近は、通常は供給チャネル28の底面46に接触しない。そのため、ノンマーキングコーティング41は、供給チャネルの底面46に沿って延びる必要がなく、またインクスティック底面に接触しない供給チャネルガイドレール40の垂直部分に沿って延びる必要もない。さらに、インクスティックガイド部66の先端は、供給チャネルガイドレールの(水平な)中心部分に接触しないため、ノンマーキングコーティング41は供給チャネルガイドレールのその部分も覆う必要がない。
特定の応用例においては、例えば、インクスティックが供給チャネル沿いに進みつつ一方に傾いた場合にインクスティックの上縁が接触する可能性のある側壁上部に、ノンマーキングコーティング(図示せず)を細長く施すことにより、側壁42、44の一部分をノンマーキング面にすることが望ましい。
側面56間のインクスティック本体の横寸法は、側壁42、44間のインクスティック供給チャネル28の横寸法ほど広くない。側面56間のインクスティック本体の横寸法は、側壁42、44間のインクスティック供給チャネル28の横寸法とほぼ同じか、あるいはさらに具体的には、側壁42、44間のインクスティック供給チャネル28の横寸法よりもほんのわずかに小さい。一つの例において、インクスティック本体は、例えば1.5インチ(37mm)など、約1.1〜1.8インチ(28〜46mm)の範囲の端面60間の長手方向寸法(突出挿入キーすなわち方向付け部材を含まず)を有する。インクスティック本体は、例えば1.3インチ(33mm)など、約1.0〜1.3インチ(25〜33mm)の範囲の横側面56間の横方向寸法(突出挿入キーすなわち方向付け部材を含まず)を有する。インクスティック本体は、例えば1.25インチ(32mm)など、約1.0〜1.5インチ(25〜38mm)の範囲の底面52と上面54間の垂直方向の寸法を有する。側壁42、44間のインクスティック供給チャネル28の横寸法は、インクスティック本体の横寸法よりも約0.004〜0.08インチ(0.1〜2mm)広い。そのため、インクスティック本体30は、ほぼ直立し、供給チャネルの供給チャネルガイドレールに載ったインクスティック本体の中心長手方向ガイド部で平衡を保つ。上面54と横側面56の交差によって形成されるインクスティック本体上部外側縁の1つは、インクスティック本体がどちらか一方に傾く程度まで、供給チャネルの側壁42、44と接触してよい。このように、インクスティック本体底面と供給チャネル間の実質的に唯一の接触は、インクスティック本体底面に形成された長手方向のガイド部66と供給チャネルのガイドレール40間の接触である。インクスティック本体横側面56の上部と供給チャネル42、44の側面との間のわずかな接触も起きる可能性がある。
インクスティック本体底面のインクスティックガイド部66、および供給チャネルの供給チャネルガイドレール40は、インクスティックが供給チャネルの長手方向沿いに挿入端部から融解端部まで進むときに、共働してインクスティックの向きを維持する。ガイド手段を形成するインクスティックガイド部66および供給チャネルガイドレール40は、インクスティックが供給チャネルと整合するように保つ。インクスティック本体は、供給チャネルに対してねじれの位置に位置しない。インクスティックを供給チャネルに対して適切に整合すると、インクスティックは融解プレート表面に対して垂直な方向で融解プレート32に達する。インクスティックと融解プレート間の適切な位置調整(整合)は、インクスティックの均一な融解を促進する。インクスティックの均一な融解は、各インクスティックの後端部における融解しないコーナーのスライバー(小片)形成を減少させる。このような融解しないコーナーのスライバーは、融解プレートと供給チャネル端部間の間隙33を滑り落ち、プリンタの特定部分の適切な機能を妨害する。インクスティックを導いて供給チャネル内でのその位置合わせを行うことにより、インクスティクがチャネル沿いに移動するときのインクスティックの位置の歪みによる障害も排除される。
インクスティック本体横側面56のキー形状は、インクスティックが供給チャネル沿いに移動するときに、インクスティック本体の方向に影響を及ぼす傾向がある。ガイド部66とガイドレール40の相互作用は、その傾向に対抗して、供給チャネルにおけるインクスティックの正しい方向性を維持する。インクスティックガイド部66と供給チャネルガイドレール40の共働は、また、押しブロック34が供給チャネル28においてインクスティックの後端面に及ぼす「舵きり(steering)」効果を減少させる。よって、押しブロック34によるインクスティック本体を横方向に偏らせる圧力はあまり重要な問題とはならず、押しブロックがインクスティックに加える力の横方向のバランスを理想的に維持することは、特定の他の構成ほど重要でない。
図5および図6に見られるように、インクスティックガイド部66の逆V字形状は、必ずしもインクスティック本体底面の外側縁58まで延びる必要はない。底面の外側横部分は、ほぼ平坦であってよく、インクスティック本体上面54に対して平行であってよい。インクスティック本体底面に関して、種々の代替となる形状を実施可能である。
さらに2つの例示的な実施形態を、図7および図8に示す。図7に示すインクスティック本体の実施形態230は、反転されない、即ち突出したV字形状のインクスティックガイド部266を備えた底面252を有する。供給チャネル228の底面は、供給チャネルガイドレール240を形成するために対応する形状を有する。図示する実施形態において、供給チャネルガイドレール240は、側壁242、244から供給チャネルの中心に向かって延びる2つの角度のついたチャネルセグメントとして形成される。それぞれの角度のついたチャネルセグメントの内面(上面)は、ノンマーキング材241でコーティングされている。供給チャネルガイドレール240の角度は、ガイド部266の角度にほぼ一致する。供給チャネルガイドレール240は、供給チャネルの幅全体にわたっては延出せず、供給チャネル底面に開口部243を形成する。インクスティックから折り取られたインク材のチップおよびスライバーは底面開口部243から落下するため、これらチップおよびスライバーが供給チャネルに沿ったインクスティックの移動を妨げることはない。ノンマーキングコーティング241は、インクスティックが供給チャネル沿いに移動するときインクスティックと接触するチャネルセグメントの表面を覆う。ノンマーキングコーティング241は、図4の実施形態関連のノンマーキングコーティング41に関して説明された上記材料と同じタイプの材料で形成される。ノンマーキングコーティング241は、特に供給チャネルの耐荷重表面を覆う。しかし、特定の場合において、インクスティック上端が供給チャネルの側壁とかなり接触する場合には、ノンマーキングコーティングを供給チャネルの側壁244の必要な部分に塗布することが望ましい。
図8に示すインクスティック330は、インクスティック本体底面352に凹部形状で形成されるガイド部366を含む。凹部形状のインクスティックガイド部366は、供給チャネル328において供給チャネルガイドレール340と共働する。供給チャネルの内側に面する供給チャネルガイドレール340の表面は、ノンマーキングコーティング341で覆われている。図示する実施形態において、ノンマーキングコーティングは、供給チャネルガイドレール340全体を覆うように示されている。しかし、ノンマーキングコーティングは、インクスティック330の底面に接触しない供給チャネルガイドレール340の特定部分において省いてもよい。図で示すとおり、ノンマーキングコーティング341は供給チャネルの底部分346を覆わない。また、ノンマーキングコーティングを、図示の実施形態においてインクスティックの底面に接触しない、供給チャネルガイドレール340の先端において省くことが可能である。供給チャネルガイドレール340およびインクスティックガイド部366は、位置調整ガイド343、367を備え、インクスティックが供給チャネルガイドレール340の回りを回転して、供給チャネルで傾斜する傾向を防止する。図示する位置調整ガイドは、供給チャネルガイドレール340沿いの長手方向のリッジ343と、インクスティックガイド部366沿いの対応する長手方向の切欠き367である。このガイド部は、インクスティック本体底面に凸形状で形成することも可能である。このガイド部は、インクスティック本体底面に凸形状で形成することも可能である。
図示されたインクスティックおよびインク供給システムを使用する方法によると、プリンタのユーザーは、例えば図4〜図6、あるいは図7〜図8の代替実施形態で示すインクスティックなどのインクスティックを提供する。ユーザーは、図2に示されるように、インクアクセスカバー20を開ける。ユーザーは、キープレート26のキー状開口部24A〜Dを介して、インクスティック30を対応する供給チャネル28A〜Dに挿入する。ユーザーは、インクスティック本体底面に形成されたインクスティックガイド部66が供給システムにある供給チャネルガイドレール40と整合するように、インクスティックを挿入する。ユーザーは、インクスティックガイド部66が供給チャネルガイドレール40の被膜表面に載置されるように、供給チャネルの挿入端部にインクスティック本体を配置する。よって、インクスティック底面と供給システム間の実質的に唯一の接触は、インクスティック本体のガイド部と供給チャネルの供給チャネルガイドレールのノンマーキングコーティング41との間の接触である。この接触は、供給チャネルとインクスティック間の耐荷重接触を形成する。ユーザーは、次に供給システムカバー22とプリンタカバー34を閉める。押しブロック34は、供給チャネル28沿いに融解プレート32方向にインクスティックを押し出し、インクスティックガイド部66を供給チャネルの供給チャネルガイドレール40の被膜表面沿いに滑らせる。
図9−図11は、キープレート126の異なる実施形態を備える相変化型インクジェットプリンタの別の実施形態を示す。キープレート126のそれぞれのキー状開口部124A、124B、124C、124Dは、対応する供給チャネル128A、128B、128C、128Dへのアクセスを提供する(図10および図11参照)。
図9−図11のプリンタで使用される例示的なインクスティックが、図12に斜視図で示されている。図示されたインクスティック130は、底面152で表される底面、上面154で表される上面、および2つの横側面156と2つの端面160で表される側面を有する3次元の略直方体のインク材で形成される。図示された特定の立方体に近い形状において、インクスティック本体の底面152と横側面156の交点の集合は、底面の外側縁158A、158Bを形成する。図示された実施形態の側面156は、段がついているか、あるいはテーパ状になっているため、インクスティック本体上部は下部よりもわずかに幅広い。また、側面156は略垂直なため、インクスティック本体の上部および下部は略同寸法である。インクスティックは、図を簡略化するために、キープレート126を貫くキープレート開口部124A〜Dに対応する横側面にキー形状が形成されていない状態で示されている。キー状の特徴を含む基本的なインクスティック本体は、例えば1.2インチ(30mm)など、約0.8〜2.0インチ(20〜51mm)の範囲の端面160間の長手方向寸法を有する。インクスティック本体は、例えば1.5インチ(38mm)など、約1.0〜2.0インチ(25〜51mm)の範囲の、横端部間の横方向寸法を有する。インクスティック本体は、例えば1.3インチ(34mm)など、約0.8〜1.6インチ(20〜41mm)の範囲の、上面と底面の間の垂直方向の寸法を有する。インクスティック供給チャネルの横方向寸法は、インクスティック本体の横方向寸法よりも、約0.004〜0.2インチ(0.1〜5.0mm)広い。
インクスティックは、インクスティック本体の2つの横側面156間に横方向の重心163を有する。図示する特定の実施形態において、インクスティック本体(突出しているキー部材を含まない)の重量配分はほぼ均一であり、インクスティック本体(突出しているキー部材を含まない)はその側面中心に対してほぼ左右対称なので、横方向の重心163は、インクスティック本体(突出しているキー部材を含まない)の横側面156間のほぼ中間点にある。同様に、インクスティック本体は、インクスティック本体上面154とインクスティック本体底面152間のほぼ中間に垂直方向の重心164を有する.
インクスティックは、固体インク供給システムの供給チャネル128A〜D沿いにインクスティックを導くガイド手段を含む。インクスティック本体に形成された第1ガイド部166は、インクスティックガイド手段の一部を形成する。第1インクスティックガイド部166は、インクスティック本体の横方向の重心163から横方向にずれている。この例示的な実施形態において、第1ガイド部166は、インクスティック本体の横側面の1つに隣接している。図示された実施形態において、第1インクスティックガイド部166は、垂直方向の重心164より実質的に下にある下方(の)インクスティックガイド部166として、インクスティック本体に形成される。この例示的な実施形態において、下方ガイド部166は、インクスティック本体の横側面の1つに隣接している。図12に示す実施形態において、下方インクスティックガイド部は、インクスティック本体の底面152に形成され、具体的にはインクスティック本体の底面からの突起部として形成される。この突起ガイド部は、底面の第1外側縁158Aに、またはその付近に形成される。突起ガイド部166は、インクスティック本体の長手方向沿いに、先(前面)端面から後(背面)端面まで延びている。このガイド部は、約0.12インチ(3.0mm)の横寸法を有し、インクスティック本体の底面から約0.08〜0.2インチ(2.0〜5.0mm)突出している。突起ガイド部166は、該ガイド部がインクスティック本体基部と接合する基部側の底から該ガイド部の末端に向かってテーパ状に形成される。突起ガイド部166の末端は、やや丸みを帯びていてもよい。このガイド部の幅は、供給スティック底面部分の幅の約30%以下であり、具体的には、インクスティック底面152の幅の約15%である。
図13は、固体インク供給システムの長手方向の供給チャネル128の特定の実施形態を示す断面図である。この供給チャネルは、供給チャネル下部に配置された供給チャネルガイドレール140を含む。この供給チャネルガイドレール140は、供給チャネルにおいてインクスティック130を導くための供給システムガイド手段を提供する。第1インクスティックガイド部166は、供給チャネルの第1の部分と、具体的には供給チャネルガイドレール140と相互作用し、供給チャネル128沿いにインクスティックを導く。固体インク供給システムの供給チャネルガイドレール140、およびインクスティック本体に形成される第1ガイド部166は、コンパティブルな、すなわち相補的な形状を有する。この相補的な形状により、インクスティック本体の下方ガイド部166は、インクスティック供給チャネル128の供給チャネルガイドレール140上を摺動しながらこれに係合可能となる。下方ガイド部166と供給チャネルガイドレール140間の接触は、インクスティックと供給チャネル間の主要な耐荷重接触になる。
インクスティックの下方ガイド部に接触する供給チャネルガイドレールの表面は、インクスティックを形成する材料が付着しない、あるいは堆積しないノンマーキング材で形成されるか、またはインクスティック材がすぐに落ちるノンマーキング材で形成される。このノンマーキング面材は、変形しにくく非常に滑らかであるため、インクスティックを磨耗することがなく、低い表面エネルギーを有する。図13Bの拡大図に見られるように、1つの実施形態において、インクスティックの下方ガイド部166と接触する供給チャネルガイドレール140部分は、ノンマーキングコーティング141で覆われる。このノンマーキングコーティングは、供給チャネルガイドレール140と下方インクスティックガイド部166間の摩擦を低減するため、インクスティックは供給チャネル沿いに自由に移動する。このノンマーキングコーティング141は、インクスティックと主要な耐荷重接触を行う供給チャネル部分に施される。上記のとおり、このノンマーキングコーティングは、供給チャネルガイドレールにテープとして適用されたポリテトラフルオロエチレン(PTFE)膜でもよい。
供給チャネルガイドレール140の幅は、ほぼ供給チャネルの幅よりも狭い。供給チャネルの底面の大部分は、インクスティック130の底面152に接触しないように、凹部形状に凹んでいるか、あるいは開口している。供給チャネルの上記の凹部形状または開口底面にインクスティック材の破片または小片が落ちるので、このような破片または小片がインクスティックの供給チャネル沿いの摺動を妨害する事態が発生しない。このガイドレールは、供給チャネルの幅の30%未満、具体的には5%−25%、さらに具体的には約15%である。
供給チャネルガイドレール140は、供給チャネルの第1側壁142から懸架されている。第2側壁144は、供給チャネルの反対側にある。この側壁142、144は、インクスティックの側面156がこの側壁沿いに摺動しないため、連続した強固な形状である必要はない。部分的に設けられた側壁は、インク供給システムの重量を削減する上で好適である。特定の環境においては、ガイドレール140を側壁から懸架するよりも、むしろインク供給システムの底面から立ち上げる構造でガイドレール140を支えてもよい。
インクスティック本体の重量は、インクスティック本体ガイド部166とインクスティック供給システムの供給チャネルガイドレール140との間の相互作用に対して垂直方向に働く力をもたらす。インクスティック本体のガイド部が、インクスティック本体の横方向の重心から横方向に大きくずれると、供給チャネル内のインクスティック本体は供給チャネルガイドレールとインクスティックガイド部の係合により形成された回転軸の回りを回転する傾向がある。供給チャネルガイドレールがインクスティックガイド部166の動きに対する十分な横方向の抵抗をもたらすため、インクスティックガイド部166は供給チャネルガイドレール140にとどまる。供給チャネルガイドレールの起伏のある形状が、この横方向の抵抗をもたらす。
インクスティック本体はさらに、例えば供給チャネルにおける第2の上部ガイドレール148などの第2インクスティックガイド部168を含み、この第2インクスティックガイド部は、供給チャネルの別の部分に沿って、インクスティック本体の別の部分を導く。この上部インクスティックガイド部168は、インクスティックガイド手段の付加的な部分を形成する。この第2インクスティックガイド部168は、第1インクスティックガイド部166から横方向の重心163の反対側に形成される。図示された実施形態において、第2インクスティックガイド部は、インクスティック本体の垂直方向の重心164より上のインクスティック本体に形成されている。さらに、第2インクスティック上部ガイド部は、インクスティック本体の横側面156の一部で形成される。例えば、第2インクスティックガイド部は、インクスティック本体の上面154と横側面156の交点に隣接した横側面の上部である。インクスティック本体側面156の少なくとも上部がほぼ垂直方向である場合は、上面と横側面の交差点はほぼ直角になる。あるいは、横側面(あるいは、少なくともその上部)に角度を持たせるか、もしくはこれを分割し、横側壁の突出部分を上部ガイド部として提供してもよい。いずれにせよ、上部ガイド部を含む横側面は、また、下方ガイド部166に最も近い外側縁の反対側の底面の外側縁158Bで、インクスティック本体底面152と交差する。したがって、上部ガイド部168を形成する上端部は、下方ガイド部166に最も近い外側縁158Aの反対側の底面外側縁158Bと一致する。
図13に見られるように、上部インクスティックガイド部168は、固体インク供給システムの上部供給チャネルガイドレール148に摺動しつつ係合する。この上部供給チャネルガイドレールは、供給チャネルを覆うキープレート126の部分として、あるいは供給チャネル本体の一部として形成することができる。上部供給チャネルガイドレール148は、上部インクスティックガイド部168が上部ガイドレールにわずかな横方向の力をかけるように配置される。この横方向の力は、上部インクスティックガイド部と上部供給チャネルガイドレール間の係合力を最小限に抑える効果がある。当業者であれば、上部インクスティックガイド部が、図示されたこれらの特定の形状以外の他の形状を取れることは自明であろう。
上部供給チャネルガイドレール148の表面も、また、ノンマーキング材で形成される。図の実施形態において、ノンマーキングコーティング161(図13A)は、インクスティックの上部インクスティックガイド部168と接触する上部供給チャネルガイドレールの表面部分を覆う。
インクスティック本体底面にある長手方向のインクスティックガイド部166、および供給チャネルガイドレール140は、インクスティックが供給チャネルの長手方向沿いに供給端部から融解端部まで進むときに、インクスティックの方向性を維持すべく共働する。ガイド手段を形成するインクスティックガイド部166および供給チャネルガイドレール140は、インクスティックと供給チャネルとの整合を保つ。インクスティック本体は、供給チャネルに対してねじれの位置にならない。インクスティックが供給チャネルと適切に整合すると、インクスティックは融解プレート表面に対して垂直な融解プレート32に達する。インクスティックと融解プレート間の適切な位置調整により、インクスティックの均一な融解が促進される。均一な融解により、各インクスティックの後端部における融解しないコーナー片(スライバー)の形成が減少する。こうした融解しないコーナー片は、融解プレートと供給チャネル端部の間の間隙33を滑り落ち、プリンタの特定部分の適切な機能を妨害する可能性がある。
インクスティックは、インクスティック本体と供給チャネルが2つの接触線(不連続なインクスティックガイド部が使用される場合は、2つの接触点)、つまり下方供給チャネルガイドレール140のノンマーキングコーティング141に接触する下方インクスティックガイド部166と、上部供給チャネルガイドレール148のノンマーキングコーティング161に接触する上部インクスティックガイド部168のみにおいて接触する状態で、供給チャネル128沿いに導かれる。この配列によって、インクスティックは非常に正確に供給チャネル沿いに導かれるので、インクスティックが融解プレート32の方向に進むとき、供給チャネルでその方向性が維持される。
インクスティックの特定の実施形態において、下方ガイド部166は、インクスティック本体の外側縁158からわずかに離れた位置に形成される。この間隔により、ガイド部のある部分、またはインクスティック本体の隣接した部分が折れる原因になりがちな、ガイド部にかかる圧力が減少する。
インクスティック本体横側面156のキー部材形状は、インクスティックが供給チャネル沿いに移動するときに、インクスティック本体の方向に影響を及ぼす傾向がある。ガイド部166とガイドレール140の相互作用は、その傾向に対抗して、供給チャネルにおけるインクスティックの正しい方向性を維持する。また、インクスティックガイド部166と供給チャネルガイドレール140の共働により、押しブロック34が供給チャネル128においてインクスティックの後端部表面に及ぼす「舵きり」効果が減少する。このように、インクブロックによる横方向へ偏らせる圧力はあまり重要な問題ではなく、押しブロックがインクスティックに加える横方向の力のバランスを理想的に維持することは、特定の他の構成ほど重要ではない。
例えば、図示された幾つかの実施形態などに示される突起型ガイド部の場合、この突起部が必ずしも先端部表面から後端部表面までインクスティック本体の全長沿いに延びる必要がないことは、当業者であれば自明であろう。この突起ガイド部は、1つまたはそれ以上のセグメントで形成されてよく、各セグメントは、インクスティック本体の全長の一部に沿ってのみ延びる。しかし、インクスティック本体の全長沿いに形成されたガイド部、あるいは、少なくともインクスティック本体の先(前方)端部表面もしくはその付近に形成されたセグメントならびにインクスティック本体の後(背面)端部表面もしくはその付近に形成されたセグメントは、固体インク供給システムの供給チャネルにおけるインクスティックの適切な方向性を維持するための、改良されたてこ作用をもたらす。
上記各実施形態の供給チャネルガイドレールのノンマーキング面は、上記被膜テープ以外のコーティングを施されてよい。さらに、ノンマーキング面にPTFE以外の材料を使用してもよい。例えば、他のポリエチレン材を使用してもよい。さらに、米国デラウェア州ウイルミントンのデュポン社、そのライセンシーおよび顧客から入手可能な他の種類のテフロン(登録商標)材も、供給チャネルガイドレールに適した表面を提供する。例えば、テフロン(登録商標)FEP(フッ化エチレンプロピレン共重合体)、テフロン(登録商標)非晶質フッ素重合体、またはテフロン(登録商標)PFA(パーフルオロアルコキシ)などが好適である。これらの材料は、一般的に0.01%未満の吸水要因と30ダイン/cm未満の表面エネルギーを有するが、粘着性インクを用いる場合、あるいは内部の運転温度が比較的高い場合は、20ダイン/cm未満の表面エネルギー、好ましくは18ダイン/cm未満、あるいはさらに好ましくは16ダイン/cmの表面エネルギーを有する。ノンマーキング面は、テープ被膜の形態の他に、ガイドレールの表面上に液体コーティングを噴霧したり、あるいは塗布することにより作成してもよい。
さらなる代替例として、供給チャネルガイドレールを形成するプラスチックまたは他の材料には、供給チャネルガイドレールがノンマーキング材で形成されるように、テトラフルオロエチレン(TFE)フルオロカーボンポリマー、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)樹脂、あるいはそれと同様の物質を含浸させてよい。1つの例示的な実施形態を図23に示す。この図示された実施形態は、図13に示す実施形態に類似している。しかし、下方供給チャネルガイドレールをノンマーキングコーティングで覆う代わりに、供給チャネル1228の下方供給チャネルガイドレール1240自体がノンマーキング材で形成される。このノンマーキング下方供給チャネルガイドレールは、供給チャネルの供給チャネル側壁1242に確実に接着されるか、あるいは接続される。上部供給チャネルガイドレール1248もまた、ノンマーキング材で形成することができる。このノンマーキング上部供給チャネルガイドレールは、供給チャネル1228を覆うキープレート1226の下側に接着されるか、あるいは強固に接続される。
当業者が本明細書の記載を読めば、上記の他の供給チャネル構造についても、その供給チャネルガイドレール全体をテフロン(登録商標)樹脂もしくはそれと同様の材料で含浸したプラスチックなどのノンマーキングで形成して製造可能なことは自明であろう。また、当業者が本明細書の記載を読めば、特定の応用例において、供給チャネルの構造全体(ガイドレールに加えて側壁)をノンマーキング材で形成してよいことは自明であろう。
インクスティックを固体インク供給システムに装填する方法は、図2、図3、および図10に示されるように、適切に成形されたキー状開口部24または124を介して、長手方向の供給チャネルの挿入端部にインクスティックを挿入することを含む。まず、下方インクスティックガイド部66、166を、インクスティック供給チャネルの供給チャネルガイドレール40、140と整合させる(図4および図13参照)。インクスティックをチャネル内に、インクスティックガイド部66、166が供給チャネルガイドレール40、140のノンマーキング面上にくるように配置し、インクスティックガイド部と供給チャネルガイドレール間の接触が、実質的にインクスティック底面と供給システム間の唯一の接触となるようにする。図9から図13に示す実施形態で、インクスティック本体が供給チャネルに放出されると、重力のためにインクスティック本体の上部インクスティックガイド部168が上部供給チャネルガイドレール148のノンマーキング面に係合する。既知の技術に基づき、供給チャネルの押しブロック34は、供給チャネルの長手方向沿いにインクスティックを押し付ける。
当業者であれば、コーナーおよび縁が、製造上の考慮すべき問題を含めた種々の要因に応じて、アールを取ったり、あるいは他の尖っていない形状を有してよいことは自明であろう。上記の特定の実施形態に、多くの修正を行うことができる。当業者であれば、インクスティック本体底面のガイド部と供給チャネル底面のガイドレールが、図示された特定の形状以外の多くの形状を有していてもよいことは自明であろう。また、インク供給システムにおいて、多数の他の形状の供給チャネル、キープレートおよび他の構成部材を本発明の範囲内で構成することが可能である。
Claims (10)
- 相変化型インクジェットプリンタ用の固体インク供給システムであって、
長手方向の供給チャネルと、
前記供給チャネルに設けられた長手方向のガイドレールと、を含み、
少なくとも前記長手方向のガイドレールの表面の一部がノンマーキング材で形成されたことを特徴とする供給システム。 - 前記ノンマーキング材は、約30ダイン/cm未満の表面エネルギーを有する請求項1記載の固体インク供給システム。
- 前記ノンマーキング材は、テトラフルオロエチレンフルオロカーボンポリマーとフッ化エチレンプロピレン樹脂から成る群から選択される材料を含む請求項1記載の固体インク供給システム。
- 前記ノンマーキング材で形成された表面は、ポリテトラフルオロエチレンの被膜テープを含む請求項1記載の固体インク供給システム。
- 前記被膜テープは、圧縮可能な裏面を有する請求項4記載の固体インク供給システム。
- 前記ノンマーキング材の表面は滑らかである請求項1記載の固体インク供給システム。
- 前記ノンマーキング材の滑らかな表面は変形可能である請求項6記載の固体インク供給システム。
- 長手方向の供給チャネルを有する固体インク供給システムを形成する方法であって、
インクスティックが前記固体インク供給システムを通過するとき該インクスティックが耐荷重接触をする前記固体インク供給システムの表面に、ノンマーキングコーティングを塗布する工程を含むことを特徴とする方法。 - 前記ノンマーキングコーティングの塗布が、押出しポリテトラフルオロエチレン膜のテープを設ける工程を含む請求項8記載の方法。
- 前記固体インク供給システムが供給チャネルガイドレールを含み、前記供給チャネルガイドレールは、インクスティックを前記供給チャネルに挿入するとき前記インクスティックの一部が前記供給チャネルガイドレールと耐荷重接触するように構成され、前記テープを設ける工程が、前記テープを前記供給チャネルガイドレールに設ける工程を含む請求項9記載の方法。
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US10/755,745 US20050151814A1 (en) | 2004-01-12 | 2004-01-12 | Guide for solid ink stick feed |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005199715A true JP2005199715A (ja) | 2005-07-28 |
Family
ID=34592622
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005004234A Withdrawn JP2005199715A (ja) | 2004-01-12 | 2005-01-11 | 相変化型インクジェットプリンタ用の固体インク供給システムおよび該システムを形成する方法 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20050151814A1 (ja) |
EP (1) | EP1552941A2 (ja) |
JP (1) | JP2005199715A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008143182A (ja) * | 2006-12-12 | 2008-06-26 | Xerox Corp | 固体インクプリンタ用インクステイックおよび固体インクプリンタ |
Families Citing this family (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1803567A1 (en) * | 2005-12-27 | 2007-07-04 | Nederlandse Organisatie voor toegepast-natuurwetenschappelijk Onderzoek TNO | Material jet system |
US7753510B2 (en) * | 2006-10-11 | 2010-07-13 | Xerox Corporation | Solid ink composition with post-melt mixing |
US7641327B2 (en) * | 2006-10-17 | 2010-01-05 | Xerox Corporation | Replaceable ink stick guides and supports |
US7780283B2 (en) | 2006-11-07 | 2010-08-24 | Xerox Corporation | Independent keying and guidance for solid ink sticks |
US7810918B2 (en) | 2006-11-07 | 2010-10-12 | Xerox Corporation | One way compatibility keying for solid ink sticks |
US7854501B2 (en) * | 2006-11-07 | 2010-12-21 | Xerox Corporation | Common side insertion keying for phase change ink sticks |
US7798624B2 (en) * | 2006-11-21 | 2010-09-21 | Xerox Corporation | Transport system for solid ink in a printer |
US7976144B2 (en) * | 2006-11-21 | 2011-07-12 | Xerox Corporation | System and method for delivering solid ink sticks to a melting device through a non-linear guide |
US7651210B2 (en) * | 2006-11-21 | 2010-01-26 | Xerox Corporation | Transport system for solid ink for cooperation with melt head in a printer |
US7794072B2 (en) * | 2006-11-21 | 2010-09-14 | Xerox Corporation | Guide for printer solid ink transport and method |
US7883195B2 (en) * | 2006-11-21 | 2011-02-08 | Xerox Corporation | Solid ink stick features for printer ink transport and method |
US7976118B2 (en) | 2007-10-22 | 2011-07-12 | Xerox Corporation | Transport system for providing a continuous supply of solid ink to a melting assembly in a printer |
US7883196B2 (en) | 2007-12-21 | 2011-02-08 | Xerox Corporation | System for delivering solid ink through a feed channel having non-linear sections |
US7887173B2 (en) | 2008-01-18 | 2011-02-15 | Xerox Corporation | Transport system having multiple moving forces for solid ink delivery in a printer |
US8240830B2 (en) | 2010-03-10 | 2012-08-14 | Xerox Corporation | No spill, feed controlled removable container for delivering pelletized substances |
Family Cites Families (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5455604A (en) * | 1991-04-29 | 1995-10-03 | Tektronix, Inc. | Ink jet printer architecture and method |
US5429869A (en) * | 1993-02-26 | 1995-07-04 | W. L. Gore & Associates, Inc. | Composition of expanded polytetrafluoroethylene and similar polymers and method for producing same |
US5805191A (en) * | 1992-11-25 | 1998-09-08 | Tektronix, Inc. | Intermediate transfer surface application system |
US5734402A (en) * | 1996-03-07 | 1998-03-31 | Tekronix, Inc. | Solid ink stick feed system |
US5861903A (en) * | 1996-03-07 | 1999-01-19 | Tektronix, Inc. | Ink feed system |
JPH11217136A (ja) * | 1997-11-20 | 1999-08-10 | Fuji Photo Film Co Ltd | ガイド板およびこれを用いる画像記録媒体搬送装置 |
US7008989B2 (en) * | 2000-11-14 | 2006-03-07 | Coltec Industrial Products, Inc. | Abrasion-resistant polytetrafluoroethylene tape |
US6739713B2 (en) * | 2002-04-29 | 2004-05-25 | Xerox Corporation | Guide for solid ink stick feed |
US6840613B2 (en) * | 2002-04-29 | 2005-01-11 | Xerox Corporation | Guide for solid ink stick feed |
US6902269B2 (en) * | 2002-12-09 | 2005-06-07 | Xerox Corporation | Process for curing marking component with nano-size zinc oxide filler |
-
2004
- 2004-01-12 US US10/755,745 patent/US20050151814A1/en not_active Abandoned
-
2005
- 2005-01-11 JP JP2005004234A patent/JP2005199715A/ja not_active Withdrawn
- 2005-01-12 EP EP05000512A patent/EP1552941A2/en not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008143182A (ja) * | 2006-12-12 | 2008-06-26 | Xerox Corp | 固体インクプリンタ用インクステイックおよび固体インクプリンタ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP1552941A2 (en) | 2005-07-13 |
US20050151814A1 (en) | 2005-07-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2005199715A (ja) | 相変化型インクジェットプリンタ用の固体インク供給システムおよび該システムを形成する方法 | |
US6840613B2 (en) | Guide for solid ink stick feed | |
AU2004242554B2 (en) | Liquid container | |
EP1366915B1 (en) | Load and feed apparatus for solid ink | |
EP1359022B1 (en) | Guide for solid ink stick feed | |
US6543867B1 (en) | Load and feed apparatus for solid ink | |
US7104635B2 (en) | Load and feed apparatus for solid ink | |
US6572225B1 (en) | Load and feed apparatus for solid ink | |
US6530655B2 (en) | Drip plate design for a solid ink printer | |
BRPI0718248A2 (pt) | Recipiente de líquido, suporte de recipiente e aparelho de consumo de líquido | |
BR0302112B1 (pt) | Sistema de detecção do nível de abastecimento de tinta para um carregador de tinta sólida e método para monitoração de bastões de tinta | |
BR0301949B1 (pt) | bloco de pressão de tinta, carregador de tinta sólida, impressora de tinta com mudança de fase e método de alimentação de bastões de tinta sólida. | |
US20030222953A1 (en) | Load and feed apparatus for solid ink | |
US6679591B2 (en) | Load and feed apparatus for solid ink | |
US6247802B1 (en) | Ink supply tube guiding system for large format printer | |
EP1366918A2 (en) | Load and feed apparatus for solid ink | |
US8905514B1 (en) | Liquid ejecting apparatus | |
BR0301734B1 (pt) | carregador de tinta sólida e placa de encaixe para uso com uma impressora a jato de tinta sólida. | |
EP1366911B1 (en) | Load and feed apparatus for solid ink | |
KR20080054356A (ko) | 짝을 이루는 고형 잉크 스틱 슈트를 구비한 프린터 고형잉크 운반을 위한 고형 잉크 스틱 슈트 | |
US10496035B2 (en) | Image forming apparatus, molded resin product for use with the image forming apparatus, and cartridge | |
JP4794077B2 (ja) | トナー粉末補充機構 | |
US7871159B2 (en) | Ink loader with adjustable insertion openings | |
EP1366910A2 (en) | Load and feed apparatus for solid ink | |
KR100438999B1 (ko) | 잉크 카트리지의 호환 커버 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20080401 |