JP2005196891A - 光記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】 部分的に再生専用のデータ領域を有するとともに、複数の記録層の各位置における再生信号特性に優れた光記録媒体を提供する。
【解決手段】 記録、再生用のレーザ光を照射される側に有する第一基板11、有機色素からなる第一記録層21、第一反射層、透光性の中間層、有機色素からなる第二記録層22、第二反射層および第二基板12が順次積層され、第一記録層21は、記録されている情報を再生する第一再生専用領域21Aと、情報を記録および再生することができる第一記録可能領域21Bとを有し、第二記録層22は、記録されている情報を再生する第二再生専用領域22Aと、情報を記録および再生することができる第二記録可能領域22Bとを有し、第一再生専用領域21Aと第二再生専用領域22Aとは、第一基板11側又は第二基板12側から見たときに互いに重複しない光記録媒体1により、上記課題を解決する。
【選択図】 図1
【解決手段】 記録、再生用のレーザ光を照射される側に有する第一基板11、有機色素からなる第一記録層21、第一反射層、透光性の中間層、有機色素からなる第二記録層22、第二反射層および第二基板12が順次積層され、第一記録層21は、記録されている情報を再生する第一再生専用領域21Aと、情報を記録および再生することができる第一記録可能領域21Bとを有し、第二記録層22は、記録されている情報を再生する第二再生専用領域22Aと、情報を記録および再生することができる第二記録可能領域22Bとを有し、第一再生専用領域21Aと第二再生専用領域22Aとは、第一基板11側又は第二基板12側から見たときに互いに重複しない光記録媒体1により、上記課題を解決する。
【選択図】 図1
Description
本願は、光記録媒体に関し、具体的には、多層構造を有する光記録媒体に関する。
従来より、各種情報を記録し、再生する記録媒体として、DVD(digital versatile disc)等の光記録媒体が知られている。この光記録媒体として、一方の面側から情報が記録される層を一層有するシングルレイヤタイプの光記録媒体と、一方の面側から情報が記録される層を二層有するデュアルレイヤタイプの光記録媒体とが知られている。
この各光記録媒体のうち、デュアルレイヤタイプの光記録媒体は、情報が記録される層(以下、単に記録層という。)を二層有するため、高密度に大容量の情報を記録し、再生することができる。また、このデュアルレイヤタイプの光記録媒体は、一方の面側から二層の記録層に記録できるため、光記録媒体の記録・再生装置において、光記録媒体が設置される各面側に光学ピックアップを設けて、当該光学ピックアップを切り替えることを要しない。さらに、デュアルレイヤタイプの光記録媒体は、記録・再生時に、光記録媒体を反転させることも要しない。そのため、デュアルレイヤタイプの光記録媒体は、いわゆるシームレス録画およびシームレス再生が可能となる。
このように、デュアルレイヤタイプの光記録媒体は、情報記録の機能に優れている、その記録・再生装置における構成が簡易である、シームレス録画・再生のために使用者はビデオ鑑賞等を中断されることがない、等の利点を有している。
このようなDVDにおいては、使用者において記録可能としたもの、いわゆるDVD−R(DVD−Recordable)、DVD−RAM(DVD−Random-Access-Memory)、DVD−RW(DVD−Rewritable)等も既に開発されている。
このうち、DVD−Rの基本的構成は、ディスクの表面の情報記録領域に光学ピックアップのトラッキング手段であるスパイラル状の溝からなるプリグルーブが形成され、その上にスピンコート法等の手段で有機色素等の記録媒体が塗布され、乾燥されて記録層が形成され、その上に金属膜からなる反射層が形成されてなるものである。
さらに、例えば、特許文献1等には、デュアルレイヤタイプのDVD−R型光記録媒体が開示されている。具体的には、第一基板のグルーブが形成された側に有機色素からなる第一記録層および半透過性の第一反射層を形成した第一ディスクと、第二基板のグルーブが形成された側に第二反射層および有機色素からなる第二記録層を形成した第二ディスクとを、第一反射層および第二記録層を対向させ、接着剤等を用いて貼り合わせた光記録媒体が開示されている。
このような光記録媒体は、第一基板側からレーザ光を照射して第一記録層および第二記録層に情報を記録するようになっている。
また、シングルレイヤタイプのDVDにおいて、部分的に再生専用のデータ領域(ROM(Read-Only-Memory)パート)を有するパーシャルROMとよばれるものが知られている。
特開平11−66622号公報
上述のデュアルレイヤタイプの光記録媒体においても、使用者において記録可能なデータ領域(R(Recordable)パート)を有し、かつ、部分的に再生専用のデータ領域(ROMパート)を有する構成とすることが試みられている。
しかしながら、各記録層に再生専用のデータ領域を設けた場合、中間層厚を最適な値に設定しないと、各記録層間においてクロストークが発生し、再生信号の品質を劣化させる可能性がある。
一方、この場合において、クロストークが発生しないよう、中間層厚を最適な値に設定することを検討すると、ROMパート同士の積層に対する中間層厚の最適値と、ROMパート対Rパート、または、Rパート対Rパートの中間層厚の最適値とが異なることがある。そのため、中間層厚をROMパート同士の積層に対する最適値に設定して光記録媒体を作製すると、他のパートの組合せの位置においてクロストークが発生することとなり、再生信号の品質が劣化する可能性があるという問題がある。また、ROMパートおよびRパートの各組合せにおいて必要な性能を満たす中間層厚が存在しない可能性があり、再生信号特性に優れたデュアルレイヤタイプのパーシャルROMが実現しない可能性がある。
そこで、本願は、部分的に再生専用のデータ領域を有するとともに、複数の記録層の各位置における再生信号特性に優れた光記録媒体を提供することを課題の一例とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、記録用、再生用または記録再生用のレーザ光を照射される側に有する第一基板と他の第二基板との間に、情報が記録される記録層を二層以上有する光記録媒体であって、二層以上の前記記録層は、記録されている情報を再生する再生専用領域と、情報を記録および再生することができる記録可能領域とを有し、二以上の前記再生専用領域は、前記第一基板側または前記第二基板側から見たときに互いに重複しないことを特徴とする光記録媒体である。
以下に、図1および図2を参照して、本実施形態の光記録媒体について具体的に説明する。なお、図1は、本実施形態の光記録媒体の物理構造を示す概略図である。また、図2は、本実施形態のディスク面に対する垂直方向の切断面の一部を示す断面図である。なお、後述する図3は、他の実施形態の光記録媒体の物理構造を示す概略図である。
本実施形態の光記録媒体1は、図2に示すように、第一基板11、第一記録層21、第一反射層31、透光性の中間層4、第二記録層22、第二反射層32、転写層5および第二基板12が順次積層されている。そして、第一基板11は、第一記録層21側に第一グルーブG1のプリグルーブを有し、転写層5は、第二記録層22側に第二グルーブG2のプリグルーブを有する。また、第一反射層31と第二記録層22とは、中間層4を介して貼り合わせられている。
そして、本実施形態の光記録媒体1は、図1に示すように、第一記録層21は、記録されている情報を再生する第一再生専用領域21Aと、情報を記録および再生することができる第一記録可能領域21Bとを有し、第二記録層22は、記録されている情報を再生する第二再生専用領域22Aと、情報を記録および再生することができる第二記録可能領域22Bとを有し、第一再生専用領域21Aと第二再生専用領域22Aとは、第一基板11側または第二基板12側から見たときに互いに重複しないように形成される。
なお、本実施形態の光記録媒体1は、図1および図2に示すように、第一基板11側から記録用レーザ光または再生用レーザ光を照射して、記録または再生が行われる。
まず、本実施形態の光記録媒体1の基本的な構成について、説明する。
第一基板11の材料は、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等の透明樹脂が用いられる。このように、第一基板11の材料は、記録用レーザ光および再生用レーザ光を透過させる性質を有するものが用いられる。
また、第一基板11の厚さは、光記録媒体1の規格に従うが、通常、0.1−0.6mmである。すなわち、光記録媒体1が赤色レーザ用のDVD−Rディスクである場合には、第一基板11の厚さは0.6mmであり、光記録媒体1が青色レーザ用ディスクである場合には、第一基板11(記録再生レーザ光の透過層に該当する。)の厚さは0.1mmまたは0.6mmである。なお、第一基板11は、円形で中心が空洞(クランプ孔)になった板状の形状のものが用いられる。
第一基板11の第一記録層21が形成される側には、記録可能領域用の第一グルーブG1のプリグルーブおよび再生専用領域用の記録される情報に応じたピット列のプリピットが形成されている。この第一グルーブG1およびピット列の形状については、再生専用領域および記録可能領域についての説明とともに後述する。なお、第一グルーブG1のプリグルーブは、円形の第一基板11の中心Oを基準として、螺旋状または同心円状に形成されている。さらに、第一グルーブG1は、所定の周期で半径方向に蛇行するようにしてもよい。このようにグルーブが蛇行していることをウォブルグルーブともいう。さらにまた、各第一グルーブG1間に位置するランドには、プリピットが所定間隔で形成されている。
第一記録層21の材料は、従来の光記録媒体の記録層に用いられている有機色素や相変化記録材料を用いればよく、光学的に記録可能であれば特に限定されない。有機色素としては、例えば、アゾ化合物の錯体、シアニン色素、フタロシアニン色素等が用いられ、後述する記録可能領域21B、22BがRパートである場合に用いられる。また、相変化記録材料としては、レーザ光により結晶相とアモルファス層が変化する材料、例えば、In−Ag−Te−Sb系材料等が用いられ、後述する記録可能領域21B、22BがRWパートである場合に用いられる。なお、第一記録層21および後述する第二記録層22に、相変化記録材料を用いた場合の層構成は、図2に示す層構成とは異なるため、後述する。第一記録層21の厚さは、特に限定されないが、通常、50−120nmである。
第一記録層21は、各第一グルーブG1およびその間のランドに沿って、ほぼ同様の厚みで形成されてもよい。また、第一記録層21は、図2に示すように、第一グルーブG1を埋め込むように形成され、第一反射層31が設けられる側を平坦な面に形成してもよい。
第一反射層31の材料は、金、アルミニウム、銀、銅等の金属や、これらの金属からなる合金が用いられる。また、第一反射層31の厚さは、記録/再生用のレーザ光を反射させ、または、透過させることが可能な厚さとすれば特に限定されないが、通常、10nm±2nm程度である。上述のように、第一記録層21の第一反射層31側が平坦な面として形成されている場合には、第一反射層31は、第一基板11側の面が第一基板11の入光面に対して平行で平坦な面にできる。
透光性の中間層4の材料は、特に限定されず、従来公知の接着剤等を用いることができる。例えば、この材料としては、紫外線硬化性樹脂からなる接着剤を用いることが好ましい。また、中間層4の厚さについては、後述する。
第二記録層22の材料および厚さは、光学的に記録可能であれば特に限定されず、上述した第一記録層21の材料および厚さと同様の範囲のものが用いられる。
また、第二記録層22は、上述の第一記録層21と同様に、後述する各第二グルーブG2およびその間のランドに沿って、ほぼ同様の厚みで形成されてもよい。さらに、第二記録層22は、図2に示すように、第二グルーブG2を埋め込むように形成され、中間層4が設けられる側を平坦な面に形成してもよい。
転写層5としては、任意の材料により形成することが可能であるが、第一基板11と同等の熱的挙動を呈し、かつ、第一基板11と同等の硬度を有することが好ましい。転写層5の第二記録層22側には、第二グルーブG2のプリグルーブが形成されている。
転写層5の第二記録層22が形成される側には、記録可能領域用の第二グルーブG2のプリグルーブおよび再生専用領域用の記録される情報に応じたピット列のプリピットが形成されている。この第二グルーブG2およびピット列の形状については、上述の第一グルーブG1およびピット列、再生専用領域および記録可能領域についての説明とともに後述する。
第二反射層32の材料は、上述の第一反射層31の材料と同様である。ただし、第二反射層32の材料は、第一反射層31のように光を反射する性質と透過する性質とを併せ持つ必要はなく、記録/再生用のレーザ光を全反射できればよい。
また、第二反射層32の厚さは、記録/再生用のレーザ光を全反射できる範囲において適宜選択され、例えば、50nm以上とする。上述のように、第二記録層22の第二反射層32側が平坦な面として形成されている場合には、第二反射層32は、第一基板11側の面が第一基板11の入光面に対して平行で平坦な面にできる。これより、後述するように、第二反射層32と第二基板12との平坦な面同士を接着させることになるので、これらの層の貼り合わせも容易になる。
第二基板12は、第一基板11と同様の材料、厚さ、形状のものが用いられる。
なお、光記録媒体1は、図2に示される層構成に限定されず、第一基板11、第一記録層21、第一反射層31、中間層4、第二記録層22、第二反射層32および第二基板12の各層を有していれば、その他の各層を適宜設けることができる。
例えば、光記録媒体1には、図示しない保護層を設けることができる。この保護層は、光記録媒体1における中間層4と第二記録層22との間に形成される。具体的には、保護層は、第二記録層22に形成される。なお、この保護層は、第二記録層22を保護し、また、光記録媒体1の光学的特性や熱的特性を調整するために設けられる。
保護層の材料は、特に限定されず、従来公知の材料が用いられるが、通常、ZnS−SiO2、SiO2、AlN等が用いられる。また、保護層の厚さは、特に限定されず、通常、1−10nm程度である。
また、図2における光記録媒体1においては、第一記録層21の第一グルーブG1と第二記録層22の第二グルーブG2とが、トラッキングする方向に対して直交する方向において、同期するような(すなわち、互いに重なり合うような)位置に設けられている。しかしながら、第一記録層21の第一グルーブG1と第二記録層22の第二グルーブG2との配置はこれに限定されず、この各グルーブの位置が位相差のある(すなわち、相互にずれた)位置としてもよい。
次に、本実施形態の光記録媒体1の特徴的な構成について、説明する。
具体的には、光記録媒体1の第一記録層21および第二記録層22と、この各記録層21、22が有する再生専用領域21A、22A、記録可能領域21B、22B、およびこれらのグルーブG1、G2およびピット列について説明する。
図1に示すように、第一記録層21は、記録されている情報を再生する第一再生専用領域21Aと、情報を記録および再生することができる第一記録可能領域21Bとを有しており、第二記録層22は、記録されている情報を再生する第二再生専用領域22Aと、情報を記録および再生することができる第二記録可能領域22Bとを有している。そして、本実施形態の光記録媒体1において、第一記録可能領域21Bと第二記録可能領域22Bとは、第一基板11側または第二基板12側から見たときに互いに重複していないことに特徴を有している。
本実施形態においては、図1に示すように、各記録層21、22において、第一再生専用領域21Aは、光記録媒体1の内周側に配置され、第二再生専用領域22Aは、光記録媒体1の外周側に配置されている場合について説明する。
具体的に、第一記録層21の第一再生専用領域21Aは、いわゆるROMパートに該当し、記録される情報に応じて以下のようなピット列を有している。すなわち、図1に示すように、第一再生専用領域21Aは、光記録媒体1の中心Oを基準とした半径rが22.6mm〜X1mmの範囲に形成される。第一再生専用領域21Aのピットは、深さが130〜140nm程度よりも深く140〜200nm程度、幅が320nm程度とし、トラックピッチが0.74μmとする。
上述のX1の値は、記録層としての役割を果たせる範囲内で適宜選択され、通常、22.6<X1<59の範囲内とする。
なお、上述のように、第一記録層21の記録可能領域21Bに記録可能となる有機色素を用いるため、通常のROM用のピットの場合よりも変調度が下がるので、第一再生専用領域21Aにおけるピットの深さは、DVD−ROMの深さの最適値である130〜140nm程度よりも深く形成する。
このとき、第一記録層21の第一記録可能領域21Bは、いわゆるRパート、すなわち、一定の領域に対して一度の記録が可能であるパートに該当し、以下のようなグルーブG1を有している。具体的に、Rパートである第一記録可能領域21Bは、上述の半径rがX1mm〜59mmの範囲に形成される。第一記録可能領域21BのグルーブG1は、深さが160nm程度、幅が320nm程度とし、トラックピッチが0.74μmとする。このように、第一記録可能領域21Bは、第一記録層21において、第一再生専用領域21Aが設けられない位置に設けられることになる。
また、第一記録層21の第一記録可能領域21Bは、いわゆるRW(Rewritable)パート、すなわち、一定の領域に対して複数回記録し直すことが可能であるパートとすることもでき、以下のようなグルーブG1を有している。具体的に、RWパートである第一記録可能領域21Bは、上述の半径rがX1mm〜59mmの範囲に形成される。第一記録可能領域21BのグルーブG1は、深さが40nm程度、幅が240nm程度とし、トラックピッチが0.74μmとする。
一方、第二記録層22の第二再生専用領域22Aは、いわゆるROMパートに該当し、以下のようなピット列を有している。すなわち、第二再生専用領域22Aは、上述の半径rがX2mm〜59mmの範囲に形成される。第二再生専用領域22Aのプリピットは、深さが130〜140nm程度よりも深く140〜200nm程度、幅が320nm程度とし、トラックピッチが0.74μmとする。
なお、X2の値は、上述のX1の値と同様に、記録層としての役割を果たせる範囲内で適宜選択され、通常、22.6<X2<59の範囲内とする。さらに、X2の値は、第一再生専用領域21Aと第二再生専用領域22Aが重複しないよう、X1よりも大きく、X2>X1となるように設定する。
このとき、第二記録層22の第二記録可能領域22Bは、いわゆるRパートに該当し、以下のようなグルーブG2を有している。すなわち、Rパートである第二記録可能領域22Bは、上述の半径rが22.6mm〜X2mmの範囲に形成される。この第二記録可能領域22BのグルーブG2は、深さが220nm程度、幅が320nm程度とし、トラックピッチが0.74μmとする。
また、第二記録可能領域22Bは、いわゆるRWパートとすることもでき、以下のようなグルーブG2を有している。すなわち、RWパートである第二記録可能領域21Bは、上述の半径rが22.6mm〜X2mmの範囲に形成される。この第二記録可能領域22BのグルーブG2は、深さが40nm程度、幅が240nm程度とし、トラックピッチが0.74μmとする。
また、X1およびX2の値は、二つの再生専用領域21A、22Aに予め記録されるデータの量等に応じて、任意に設定することができる。
なお、光記録媒体1の第一記録層21および第二記録層22の半径r≦22.6mmの範囲は、図1に示すように、クランプ孔およびデータが記録されない未記録領域となる。
また、第一再生専用領域21Aの内周側または第二記録可能領域22Bの内周側の少なくともいずれかには、通常、リードイン領域を設ける。このリードイン領域には、例えば、データの記録再生を管理するための情報、すなわち、光記録媒体1の識別情報、レーザ光によって照射される光記録媒体1の面が第一記録層21であることを示す基板情報、第一再生専用領域21A、第一記録可能領域21B、第二再生専用領域22Aおよび第二記録可能領域22Bの各領域を特定するためのアドレスに関するアドレス管理情報、記録されたコンテンツデータの著作権保護に関する管理情報等が記録されている。
さらに、第一記録可能領域21Bの外周側または第二再生専用領域22Aの外周側の少なくともいずれかには、通常、リードアウト領域を設ける。リードアウト領域には、例えば、情報記録終了または情報再生終了のための種々の情報が記録されている。
このとき、中間層4の層厚は、各記録層21、22の再生専用領域21A、22Aおよび記録可能領域21B、22Bにおける再生信号特性を考慮して適切に設定し、40〜70μm程度とする。
なお、図3に示す他の実施形態の光記録媒体100のように、以上説明した各記録層21、22の態様とは逆に、第一再生専用領域21Aは、光記録媒体100の外周側に配置され、第二再生専用領域22Aは、光記録媒体100の内周側に配置されてもよい。この場合の各領域の設けられる範囲(半径rの範囲)は上述の再生専用領域と記録可能領域との間で逆転する。また、この場合の各再生専用領域21A、22Aが有する各ピット列の深さ、幅およびトラックピッチは、上述の各再生専用領域21A、22Aと同様とし、各記録可能領域21B、22Bが有するグルーブG1、G2の深さ、幅およびトラックピッチは、上述の記録可能領域21B、22Bと同様とする。
また、上述の光記録媒体1においては、少なくとも第一再生専用領域21Aと第二再生専用領域22Aとが、第一基板11側または第二基板12側から見て重複していなければよいため、第一記録可能領域21Bと第二記録可能領域22Bとが、第一基板11側または第二基板12側から見て重複していてもよい。図2に示す構成は、グルーブG1およびグルーブG2が重複しており、正確には、第一記録可能領域21Bと第二記録可能領域22Bとが、第一基板11側または第二基板12側から見て重複した構成である。また、具体的な層構成は図示しないが、光記録媒体の層構成は、第一記録層21に設けられたグルーブG1と第二記録層22に設けられたピット列が重複した構成と、第一記録層21に設けられたピット列と第二記録層22に設けられたグルーブG2が重複した構成とすることができる。
以上説明した光記録媒体1には、第一基板11側から記録用レーザ光もしくは記録再生用レーザ光が照射され、第一記録層21における第一記録可能領域21Bの第一グルーブG1とそのランド、および、第二記録層22における第二記録可能領域22Bの第二グルーブG2とそのランドにピットが形成される。そして、同じく第一基板11側から再生用レーザ光もしくは記録再生用レーザ光が照射され、第一記録層21における第一再生専用領域21Aと第一記録可能領域21Bおよび、第二記録層22における第二再生専用領域22Aと第二記録可能領域22Bに形成されたピット情報を読み出すものである。
また、光記録媒体1の各記録層21、22における記録可能領域21B、22Bとしては、上述のように、いわゆるDVD−Rディスク、DVD−RWディスク等の記録・再生が可能なディスクの部分が用いられ、記録の消去や書き替えの可否は特に限定されず、記録媒体としても上記したような有機色素に限定されることなく、その形式に応じた各種記録媒体を用いることが可能である。
さらに、本願の光記録媒体は、第一基板および第二基板の間に、情報が記録される記録層を二層以上有するようにし、このうち少なくとも二層以上の記録層は、記録されている情報を再生する再生専用領域と、情報を記録および再生することができる記録可能領域とを有し、これらの二以上の再生専用領域は、第一基板側または第二基板側から見たときに互いに重複しない構成とすればよく、上述の記録層が二層の構造ものに限定されない。そして、光記録媒体が記録層を三層以上有するときには、そのうちの二層以上が再生専用領域と記録可能領域とを有していればよく、記録可能領域のみからなる記録層を有した構成でもよい。
次に、本実施形態の光記録媒体1の製造方法について説明する。
本実施形態の光記録媒体1は、上述の構成となっていれば、その製造方法は限定されないが、例えば、以下に説明する方法により製造することができる。
光記録媒体1は、第一基板11の片面に形成された第一グルーブG1およびピット列形成面上に、記録媒体としての有機色素または相変化記録材料を積層して当該グルーブおよびピット列に追従した形状を呈する第一記録層21を形成し、次いで、第一記録層21の上部に半透過性の第一反射層31を積層し、その一方で、これとは別に、第二基板12の片面に第二反射層32を積層し、次いで、第二反射層32に、第二グルーブG2およびピット列が形成された転写層5を形成し、この転写層5の第二グルーブG2が形成された面に、記録媒体としての有機色素または相変化記録材料を積層して当該グルーブおよびピット列に追従した形状を呈する第二記録層22を形成し、そして、第一反射層31と、第二記録層22とを向かい合わせ、中間層4を介して第一基板11および第二基板12を貼り合わせることにより製造される。
各工程を詳細に説明すると以下の通りである。
まず、スタンパを用いた樹脂の射出成形により、一方の面に第一記録可能領域21Bに対応する第一グルーブG1と第一再生専用領域21Aに対応するピット列が形成された上述の材料および厚さからなる第一基板11を形成する。
次いで、第一基板11の第一グルーブG1およびピット列の形成面に、上述の材料および厚さからなる第一記録層21を形成する。
この第一記録層21の形成方法は、特に限定されないが、材料に有機色素を用いた場合には、通常、スピンコート法等が用いられる。具体的には、第一記録層21がスピンコート法により形成される場合には、上述の第一記録層21の材料を溶媒に溶解、分散させて塗工液とし、第一基板11上にこの塗工液をスピンコートする。
なお、第一記録層21の材料として上述のアゾ化合物の錯体を用いる場合には、上述の塗工液の溶媒として、テトラフルオロプロパノールまたはオクタフルオロペンタノール等が用いられる。また、第一記録層21の材料として上述のシアニン色素を用いる場合には、上述の塗工液の溶媒として、エチルセルソルブまたはジメチルシクロヘキサン等が用いられる。
一方、第一記録層21の形成方法は、材料に相変化記録材料を用いた場合には、通常、スパッタリング法等の方法が用いられる。
次いで、第一記録層21上に、上述の材料および厚さからなる第一反射層31を形成する。この第一反射層31の形成方法は、特に限定されないが、通常、スパッタリング法、蒸着法等が用いられる。
このようにして、光記録媒体1の第一のディスクを作製する。
一方、上述の材料および厚さからなる第二基板12における一方の面に、上述の材料および厚さからなる第二反射層32を形成する。この第二反射層32の形成方法は、上述の第一反射層31の形成方法と同様である。
次いで、第二反射層32上に、上述の材料および厚さからなり、第二記録可能領域22Bに対応する第二グルーブG2と第二再生専用領域22Aに対応するピット列が形成された転写層5を形成する。この転写層5の形成方法は、特に限定されないが、例えば、材料となる紫外線硬化樹脂をスピンコートし、所定のグルーブパターンおよびピットパターンを有するスタンパを押し当てて、当該スタンパを介して紫外線を照射することにより形成することができる。
次いで、転写層5の第二グルーブG2およびピット列が形成された面に、上述の材料および厚さからなる第二記録層22を形成する。この第二記録層22の形成方法は、上述の第一記録層21の形成方法と同様である。
このようにして、光記録媒体1の第二のディスクを作製する。
最後に、第一のディスクにおける第一反射層31と、第二のディスクにおける第二記録層22とを中間層4を介して貼り合わせる。この中間層4は、クロストークを防止し、良好な再生信号特性が得られるよう、上述の範囲の厚さを有するように形成する。
このようにして、本願にかかる光記録媒体1が製造される。
ここで、他の実施形態として、第一記録層21および第二記録層22に有機色素を用いた光記録媒体の他の層構成について、説明する。この光記録媒体は、図2に示す構造とは異なり、第一記録層用のピットおよびグルーブが形成された第一基板11上に、第一記録層21、第一反射層31、透光性の中間層4に相当する、第二記録層用のピットおよびグルーブが形成された透光性の転写層、第二記録層22、第二反射層32および第二基板12が順次積層された構造とすることができる。
また、更に他の実施形態として、第一記録層21および第二記録層22に相変化記録材料を用いた光記録媒体の層構成について、説明する。この光記録媒体は、図2に示す構造とは異なり、以下の二通りの構造とすることができる。
この光記録媒体は、第一記録層用のピットおよびグルーブが形成された第一基板11上に、第一記録層21、第一反射層31、透光性の中間層4に相当する、第二記録層用のピットおよびグルーブが形成された透光性の転写層、第二記録層22、第二反射層32および第二基板12が順次積層された構造とすることができる。また、この光記録媒体は、第一記録層用のピットおよびグルーブが形成された第一基板11上に、第一記録層21、第一反射層31が順次積層された第一ディスクと、第一基板11とは凹凸の関係が逆になるように第二記録層用のピットおよびグルーブが形成された第二基板12上に、第二反射層32および第二記録層22が順次積層された第二ディスクと、を第一反射層31と第二記録層22とを対向させて、透光性の中間層4により貼り合わせた構造とすることができる。
以上説明したように、本実施形態の光記録媒体は、記録用、再生用または記録再生用のレーザ光を照射される側に有する第一基板と他の第二基板との間に、情報が記録される記録層21、22を二層以上有する光記録媒体1であって、二層以上の前記記録層21、22は、記録されている情報を再生する再生専用領域21A、22Aと、情報を記録および再生することができる記録可能領域21B、22Bとを有し、二以上の前記再生専用領域21A、22Aは、前記第一基板11側または前記第二基板12側から見たときに互いに重複しないことを特徴とする。
よって、二層以上の記録層を有し、パーシャルROMとなる光記録媒体を提供することができる。また、複数の各再生専用領域がいずれかの基板側から見て重複していないので、これらの領域間におけるクロストークが発生せず、光記録媒体の各再生専用領域、いわゆるROMパートにおける再生信号の劣化を防止することができる。
具体的に、本実施形態の光記録媒体1は、第一基板11、第一記録層21、第一反射層31、透光性の中間層4、第二記録層22、第二反射層32および第二基板12が順次積層され、第一記録層21は、記録されている情報を再生する第一再生専用領域21Aと、情報を記録および再生することができる第一記録可能領域21Bとを有し、第二記録層22は、記録されている情報を再生する第二再生専用領域22Aと、情報を記録および再生することができる第二記録可能領域22Bとを有し、第一再生専用領域21Aと第二再生専用領域22Aとは、第一基板11側または第二基板12側から見たときに互いに重複しないことを特徴とする。
よって、デュアルレイヤタイプであり、パーシャルROMとなる光記録媒体1を提供することができる。また、第一再生専用領域21Aと第二再生専用領域22Aとが重複していないので、これらの領域間におけるクロストークが発生せず、光記録媒体1全体として適切な中間層4の層厚を設定しやすくなる。そのため、光記録媒体1の再生専用領域21A、22A、いわゆるROMパートにおける再生信号の劣化を防止することができる。
また、上述の本実施形態の光記録媒体1は、図1にその物理構造の概略図を示すように、第一再生専用領域21Aは、光記録媒体1の内周側に配置され、第二再生専用領域22Aは、光記録媒体1の外周側に配置されることを特徴とする。
一方、他の実施形態の光記録媒体100は、図3にその物理構造の概略図を示すように、第一再生専用領域21Aは、光記録媒体100の外周側に配置され、第二再生専用領域22Aは、光記録媒体100の内周側に配置されることを特徴とする。
以上の各実施形態の光記録媒体1および100により、第一再生専用領域21Aおよび第二再生専用領域22Aの具体的な位置が特定され、かつ、第一再生専用領域21Aと第二再生専用領域22Aとが重複していないので、これらの領域21A、22A間におけるクロストークが発生せず、光記録媒体1全体として適切な中間層4の層厚を設定しやすくなる。そのため、光記録媒体1の再生専用領域21A、22A、いわゆるROMパートにおける再生信号の劣化を防止することができる。
1、100 光記録媒体
11 第一基板
12 第二基板
21 第一記録層
21A 第一再生専用領域
21B 第一記録可能領域
22 第二記録層
22A 第二再生専用領域
22B 第二記録可能領域
31 第一反射層
32 第二反射層
4 中間層
5 転写層
11 第一基板
12 第二基板
21 第一記録層
21A 第一再生専用領域
21B 第一記録可能領域
22 第二記録層
22A 第二再生専用領域
22B 第二記録可能領域
31 第一反射層
32 第二反射層
4 中間層
5 転写層
Claims (4)
- 記録用、再生用または記録再生用のレーザ光を照射される側に有する第一基板と他の第二基板との間に、情報が記録される記録層を二層以上有する光記録媒体であって、
二層以上の前記記録層は、記録されている情報を再生する再生専用領域と、情報を記録および再生することができる記録可能領域とを有し、
二以上の前記再生専用領域は、前記第一基板側または前記第二基板側から見たときに互いに重複しないことを特徴とする光記録媒体。 - 前記第一基板、第一記録層、第一反射層、透光性の中間層、第二記録層、第二反射層および前記第二基板が順次積層され、
前記第一記録層は、記録されている情報を再生する第一再生専用領域と、情報を記録および再生することができる第一記録可能領域とを有し、
前記第二記録層は、記録されている情報を再生する第二再生専用領域と、情報を記録および再生することができる第二記録可能領域とを有し、
前記第一再生専用領域と前記第二再生専用領域とは、前記第一基板側または前記第二基板側から見たときに互いに重複しないことを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。 - 前記第一再生専用領域は、光記録媒体の内周側に配置され、前記第二再生専用領域は、光記録媒体の外周側に配置されることを特徴とする請求項2に記載の光記録媒体。
- 前記第一再生専用領域は、光記録媒体の外周側に配置され、前記第二再生専用領域は、光記録媒体の内周側に配置されることを特徴とする請求項2に記載の光記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004003080A JP2005196891A (ja) | 2004-01-08 | 2004-01-08 | 光記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004003080A JP2005196891A (ja) | 2004-01-08 | 2004-01-08 | 光記録媒体 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2005196891A true JP2005196891A (ja) | 2005-07-21 |
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ID=34818089
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2004003080A Pending JP2005196891A (ja) | 2004-01-08 | 2004-01-08 | 光記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2005196891A (ja) |
-
2004
- 2004-01-08 JP JP2004003080A patent/JP2005196891A/ja active Pending
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