JP2005193630A - Mold for molding optical disk - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、例えばDVD(デジタルビデオディスク)等の光ディスクを製造するための光ディスク成形用金型に関するものである。 The present invention relates to an optical disk molding die for manufacturing an optical disk such as a DVD (digital video disk).
従来、樹脂を射出成形して光ディスクを成形するためのキャビティ空間を画定する第1の型体及び第2の型体とが備えられ、前記第1の型体又は第2の型体に光ディスクに凹凸を形成するためのスタンパーを受けるスタンパー支持面が形成され、前記第1の型体と第2の型体の少なくとも一方の樹脂接触面に、TiN被膜が被覆され、樹脂接触面に、付着強度の高い硬質の薄膜である前記TiN被膜を形成したことで、ショット毎の加熱冷却に伴う膨張収縮による型体の損耗を防止できる光ディスク成形用金型が公知である。
前記従来技術においては、樹脂接触面にTiN被膜を形成したことにより、型体の損耗を防止できる反面、TiN被膜においては冷却した樹脂との離型性にやや劣り、この結果成型サイクルをよりいっそうの高速化を図ることができないことが懸念される。 In the prior art, by forming a TiN film on the resin contact surface, it is possible to prevent the wear of the mold body, but the TiN film is slightly inferior in releasability from the cooled resin, and as a result, the molding cycle is further increased. There is a concern that it cannot be accelerated.
解決しようとする問題点は、光ディスクを成形するためのキャビティ空間を画定する第1の型体及び第2の型体とが備えられた光ディスク成形用金型において、冷却した樹脂との離型性を高めて成形サイクルを高速化することができる光ディスク成形用金型を提供する点である。 The problem to be solved is that in a mold for optical disk molding provided with a first mold body and a second mold body that define a cavity space for molding an optical disk, the releasability from the cooled resin It is a point to provide a mold for optical disc molding that can increase the molding speed and speed up the molding cycle.
請求項1の発明は、樹脂を射出成形して光ディスクを成形するためのキャビティ空間を画定する第1の型体及び第2の型体とが備えられ、前記第1の型体に光ディスクに凹凸を形成するためのスタンパーを受けるスタンパー支持面が形成され、前記第2の型体の樹脂接触面に、クロム窒化物を含む被膜が被覆されたことを特徴とする光ディスク成形用金型である。
The invention of
請求項2の発明においては、前記クロム窒化物はCrNまたはCr2Nを含み、このクロム窒化物が少なくとも前記被膜の最表面に形成されることを特徴とする請求項1記載の光ディスク成形用金型である。
In the invention of
請求項3の発明は、前記被膜の表面をX線回折したときに同定されるクロム窒化物がCrNまたはCr2Nを含むことを特徴とする請求項1または請求項2記載のディスク成形用金型である。
The invention of
請求項4の発明においては、前記被膜はアークイオンプレーティング法によって形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光ディスク成形用金型である According to a fourth aspect of the present invention, in the optical disk molding die according to any one of the first to third aspects, the film is formed by an arc ion plating method.
請求項1の発明によれば、樹脂接触面に、クロム窒化物を含む被膜が被覆されたことにより、冷却した樹脂との離型性が高められて成形サイクルを高速化することができる。また、クロム窒化物を含む被膜は耐食性に優れているため、成形過程で樹脂などから腐食性のガスが発生した場合でも、孔食などの問題を生じることがない。 According to the first aspect of the present invention, since the resin contact surface is coated with the coating containing chromium nitride, the releasability from the cooled resin is enhanced, and the molding cycle can be speeded up. In addition, since the coating containing chromium nitride has excellent corrosion resistance, problems such as pitting corrosion do not occur even when corrosive gas is generated from a resin or the like during the molding process.
請求項2および請求項3の発明によれば、クロム窒化物(CrN、Cr2N)を含む被膜を形成した金型は、被膜を厚く形成しても反りなどの問題を生じることがなく、また、被膜が比較的軟らかいため、表面に傷がついても再研磨することによって容易に再使用できる。
According to the invention of
請求項4の発明のアークイオンプレーティング法によれば、アークスポットに集中する極めて高いエネルギを利用しているため、簡単にコーティングすることができる。
According to the arc ion plating method of the invention of
本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照して説明する。尚、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。 Preferred embodiments of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings. The embodiments described below do not limit the contents of the present invention described in the claims. In addition, all of the configurations described below are not necessarily essential requirements of the present invention.
本発明の光ディスクの成形に用いる光ディスク成形用金型の一実施例について、図を参照しながら説明する。まず光ディスクの成形用金型の構成を説明する。1は第1の型体としての固定型、2は第2の型体としての可動型で、これら固定型1および可動型2は、図1、図2および図4における型開閉方向(図示AB方向)に移動して互いに開閉し、型閉時に光ディスクを形成する製品キャビティ(キャビティ空間)3を相互間に形成するものである。
One embodiment of an optical disk molding die used for molding an optical disk of the present invention will be described with reference to the drawings. First, the structure of an optical disk molding die will be described. 1 is a fixed mold as a first mold body, 2 is a movable mold as a second mold body, and these fixed
前記固定型1は、固定側型板6と、この固定側型板6における可動型2と反対側の面に固定された固定側取り付け板7とを備えている。この固定側取り付け板7は、図示していない射出成形機の固定側プラテンに取り付けられるものである。尚、図3に図示の7aは、固定側プラテンヘの取り付け用のボルトを通すために固定側取り付け板7に形成された通孔である。そして、固定側取り付け板7の中央部には、射出成形機のノズルが接続されるスプルーブッシュ8がボルト9により固定されている。このスプルーブッシュ8は、内部が材料通路であるスプルー10になっており、固定側取り付け板7及び固定側型板6を貫通し、その先端が固定側型板6の可動型2側へ突出している。さらに、前記スプルーブッシュ8における可動型2と反対側の面には、円環状のローケートリング11が配置され、ボルト12によりスプルーブッシュ8に固定されている。
The fixed
前記固定側型板6は、前記固定側取り付け板7にボルト16により固定されたキャビティ形成部材としてのほぼ円板状のキャビティブロック17と、固定側取り付け板7にボルト18により固定された位置決め部材としてのほぼ円環状の固定側位置決めリング19とからなっている。この固定側位置決めリング19は、前記固定側取り付け板7における可動型2側の面の周縁部に形成された段部20および前記キャビティブロック17の外周側に嵌合しており、金型製作の段階でキャビティブロック17に対して芯合わせされている。そして、固定側位置決めリング19は、可動型2側の部分の内周面に、この可動型2側へ向かって径が大きくなるテーパー面21を有している。
The fixed-
また、図3に示すように、前記固定側取り付け板7におけるほぼ一対角線上に位置する2つの角部には円柱形状のガイドピン22がそれぞれ固定されている。これらガイドピン22は、図2に示すように、その一端側に形成された鍔部23が固定側取り付け板7に突き当てられるとともに、鍔部23よりも一端側が固定側取り付け板7に形成された孔部24内に嵌合され、固定側取り付け板7の他面側に設けられた補助部材25およびこの補助部材25を貫通してガイドピン22の端面に螺合されたボルト26により固定されている。そして、ガイドピン22は、前記型開閉方向を軸方向として可動型2側へ突出している。さらに、ガイドピン22の先端面にはフランジ状のストッパー27が固定されている。
Further, as shown in FIG. 3,
さらに、図1に示す前記キャビティブロック17における可動型2側の外周部には段差部31が形成されているが、この段差部31には円環状の外周スタンパー押え32が嵌合されてボルト33により固定されている。一方、前記キャビティブロック17の中央部に形成された孔部としての貫通孔34内にはほぼ円筒状の筒状部材としての内周スタンパー押え35が嵌合されて固定されている。前記キャビティブロック17のスタンパー支持面17aには、図4に示すように、光ディスクに凹凸を形成するためのスタンパー36が着脱可能に装着されるようになっており、前記外周スタンパー押え32がスタンパー36の外周部を固定し、内周スタンパー押え35がスタンパー36の内周部を固定するようになっている。つまり、図4に示すように、内周スタンパー押え35の可動型2側面の先端外周部には、スタンパー36の内周部を押えるための爪部37が形成されている。また、前記スプルーブッシュ8は、筒状の内周スタンパー押え35内に嵌合している。そして、スプルーブッシュ8における可動型2側の先端面にはスプルー10と連通された凹部38が形成されている。尚、スタンパー36は、Ni等の金属板からなり、DVD用スタンパーの場合には、DVDの情報記録領域を規定するグルーブ部やランド部のようなディスク円周方向に沿って形成される円弧状の凸部やこれら凸部の間に形成される円弧状の溝を形成するための型を片面に有するものとされる。また、CD用スタンパーの場合には、情報記録用のピットをディスク円周方向に沿って形成するための型を有するものとされる。
Further, a
本実施例の金型においては、前記爪部37が設けられていることにより、スタンパー36をより確実にスタンパー支持面17aに固定できるようになっている。これにより、成形時にスタンパー36がスタンパー支持面17aから浮き上がるのを防止することができ、スタンパー36やスタンパー支持面17aの損耗を防止することができる。
In the mold of the present embodiment, the
また、図1に示すように、前記キャビティブロック17の製品キャビティ3側の面の周縁部には、ほぼ環状に溝が刻設されており、その溝に排気通路4が接続されている。排気通路4は、図1には1つのみ示したが、前記の溝に沿って8〜12箇所程度に設けられている。そして、排気通路4は、図示しない排気手段に接続されており、この排気手段により排気通路4内を排気することでスタンパー36を固定するようになっている。すなわち、この排気通路4は、スタンパー36の外周側を吸着して固定する真空チャック機構を構成するものである。
As shown in FIG. 1, a groove is formed in a substantially annular shape on the peripheral edge of the
前記可動型2は、可動側型板41と、この可動側型板41における固定型1と反対側の面に固定された可動側受け板42と、この可動側受け板42における固定型1と反対側の面にボルト43により固定された可動側取り付け板44とを備えている。この可動側取り付け板44は、射出成形機の可動側プラテンに取り付けられるものである。前記可動側型板41は、前記可動側受け板42にボルト45により固定されたキャビティ形成部材としてのほぼ円板状のコアブロック46と、可動側受け板42にボルト47により固定された位置決め部材としてのほぼ円環状の可動側位置決めリング48とからなっている。この可動側位置決めリング48は、前記可動側受け板42における固定型1と対向する面の外周部に形成された段部49および前記コアブロック46の外周側に嵌合しており、金型製作の段階でコアブロック46に対して芯合わせされている。そして、可動側位置決めリング48は、型閉時に前記固定側位置決めリング19のテーパー面21が当接してテーパー嵌合するテーパー面50を有している。さらに、このテーパー面50の外周側に位置して、可動側位置決めリング48における固定側位置決めリング19への対向面には、この固定側位置決めリング19が当接するスペーサ51がボルト52により固定されている。すなわち、固定側位置決めリング19と可動側位置決めリング48とはインロー嵌合する。
The
また、図2に示すように、前記可動側受け板42および可動側取り付け板44におけるほぼ一対角線上に位置する2つの角部の、前記固定側受け板7の貫通孔(孔部)24と対向する位置に、貫通孔56が形成されている。そして、可動側受け板42の貫通孔56には、前記固定型1側のガイドピン22がそれぞれ前記型開閉方向へ摺動自在に嵌合するガイドピン受け58が組み込まれている。これらガイドピン受け58は、前記貫通孔56内に嵌合されて固定された円筒状のガイドブッシュ59と、このガイドブッシュ59の内周側に摺動自在に組み込まれたスライドボールベアリングあるいはスライドローラーベアリングなどよりなるリテーナ60とからなっており、このリテーナ60の内周側に前記ガイドピン22が常時嵌合している。
Further, as shown in FIG. 2, through holes (holes) 24 of the fixed
尚、このガイドピン22のストッパー27は、リテーナ60を抜け止めするものである。また、可動側取り付け板44に形成された貫通孔57には、ガイドピン22の先端部が挿入されるようになっている。
Note that the
また、前記コアブロック46の中央部における固定型1側の面に形成された凹部76内には、ほぼ円環状の工ア吹き出し入子77が嵌合され、凹部76の背面側から挿入されたボルト78により固定されている。この工ア吹き出し入子77と凹部76の内周面との間の隙間には、コアブロック46や可動側受け板42内に形成された空気通路79が連通している。
In addition, in the
また、前記工ア吹き出し入子77内にはほぼ円筒状の突き出しスリーブ81が前記型開閉方向へ所定範囲摺動自在に嵌合されている。この突き出しスリーブ81は、前記コアブロック46を貫通し一端側が可動側受け板42内に位置しているが、この可動側受け板42との間にはスライドベアリング82が介在させてある。さらに、突き出しスリーブ81は、スプリング83により固定型1と反対側へ付勢されている。尚、84は、突き出しスリーブ81の摺動範囲を規制するために可動側受け板42内に固定された規制板である。
Further, a substantially cylindrical protruding
また、前記突き出しスリーブ81内にはほぼ円筒状のゲートカット部材としてのゲートカットスリーブ86が前記型開閉方向へ所定範囲摺動自在に嵌合されている。このゲートカットスリーブ86は、突き出しスリーブ81および前記規制板84を貫通しているが、ゲートカットスリーブ86と突き出しスリーブ81との間にはスライドベアリング87が介在させてある。そして、ゲートカットスリーブ86の一端部に形成されたフランジ部88が前記規制板84よりも可動側取り付け板44側に位置している。さらに、ゲートカットスリープ86は、スプリング89により固定型1と反対側へ付勢されている。
A gate cut
さらに、前記可動側取り付け板44には、突き出し板91が前記型開閉方向へ所定範囲摺動自在に支持されている。この突き出し板91は、スプリング92により固定型1と反対側へ付勢されている。そして、突き出し板91に固定された突き出しピン93が前記ゲートカットスリーブ86内に摺動自在に嵌合されている。また、突き出し板91に固定された連動ピン94が前記ゲートカットスリーブ86のフランジ部88および規制板84を貫通して前記突き出しスリーブ81に突き当たるようになっている。さらに、前記ゲートカットスリーブ86のフランジ部88に突設された受け部95が前記突き出し板91を摺動自在に貫通している。
Further, a protruding
そして、図4に示すように、前記固定型1側のスプルーブッシュ8の先端面外周部と可動型2側のゲートカットスリーブ86の先端面外周部との間に、固定型1側のスプルー10を製品キャビティ3に連通させるゲート96が形成されるようになっている。また、ゲートカットスリーブ86がスプルーブッシュ8の凹部38に嵌合することにより、ゲート96においてスプルー10内の成形材料である樹脂と製品キャビティ3内の樹脂すなわち光ディスクとが切断され、この光ディスクの中心部の開口孔が形成されるようになっている。したがって、固定型1においては、キャビティブロック17に加えて内周スタンパー押え35およびスプルーブッシュ8の先端面外周部によっても光ディスクの一部が形成される。また、可動型2においては、コアブロック46に加えて工ア吹き出し入子77および突き出しスリーブ81によっても光ディスクの一部が形成される。
As shown in FIG. 4, the fixed
さらに、本実施例の金型においては、図4に示すスタンパー36に対向する可動型2の樹脂接触面2aにクロム窒化物を含む被膜2bが形成されている。この被膜2bは、コアブロック46、可動型2の突き当てリング67、エア吹き出し入子77、突き出しスリーブ81、ゲートカットスリーブ86の樹脂接触面2aにそれぞれ形成されている。この被膜2bに用いられるクロム窒化物はCrNまたはCr2Nを含み、このクロム窒化物CrNまたはCr2Nが少なくとも被膜2bの最表面に形成されている。また、被膜2bの表面をX線回折したときに同定されるクロム窒化物がCrNまたはCr2Nを含む。具体的には、CrN、Cr+Cr2N、Cr+Cr2N+CrN、Cr2N+CrN、のいずれかからなる薄膜材料を被覆することで、被膜2bを形成する。尚、CrNは硬度Hv1800〜2200、粗さ(Ra・μm) 0.10〜0.20、酸化開始温度550℃、最大可能膜厚ほぼ30μmである。また、離型性に関して離型性と相関性が認められる被膜の撥水性に関する接触角は、CrNの場合は84、Cr2Nの場合は96程度であり、これらは無コーティングの場合の74や、TiN(HCD)の場合やTiN(AIP)の場合の78に比較して高くなっており、CrNやCr2Nを用いいることにより撥水性、ひいては離型性を発揮できる。
Further, in the mold of this embodiment, a
このような被膜2bの形成は、アークイオンプレーティング(AIP)法によって実現される。アークイオンプレーティング(AIP)法は、真空アーク放電を利用してターゲットとなる被膜材料(クロム窒化物)を蒸気化、イオン化し、被コーティング物の表面に密着力に優れた硬質被膜を形成するものであり、図7に示すような成膜装置を用いて実行される。成膜装置は真空チャンバ101を備え、真空チャンバ101内には、被膜材料(クロム窒化物)である金属ターゲット(蒸発源)102が、アーク電源103の陰極側に接続されてカソードとして適宜の位置に配置され、アーク電源103の陽極側に接続されたアノードもカソードの近傍適宜位置に配置される。また、真空チャンバ101内に、被コーティング物104を保持する回転テーブル105が配置されている。そして被コーティング物104に負のバイアス電圧を印加するバイアス電源106に接続されている。さらに、真空チャンバ101には、反応ガスの導入口57および排出口58が接続され、それぞれ図示しないガス供給源および排気ポンプが接続されている。したがって、アークイオンプレーティング法によれば、真空中で、金属ターゲット(蒸発源)102を陰極としてアーク放電を起こすと、アークはターゲット表面上にアークスポットを形成し、ターゲット表面上をランダムに走り回る。アークスポットに集中するアーク電流(例えば70〜200A)のエネルギにより、金属ターゲット(蒸発源)102は瞬時に蒸発すると同時に金属イオンとなり、真空中に飛び出す。一方、バイアス電圧を被コーティング物104に印加することにより、この金属イオンは加速され、反応ガス粒子とともに被コーティング物104の表面に密着し、緻密な膜を生成するというものである。
Formation of such a
次に、前記構成の金型を用いた光ディスクの成形方法について説明する。固定型1と可動型2とを型開した状態でも型閉した状態でも、図2及び図3に示す固定型1の両ガイドピン22は可動型2のガイドピン受け58に常時嵌合したままである。これにより、固定型1と可動型2とが芯合わせされる。すなわち、固定型1のキャビティブロック17の中心軸と可動型2のコアブロック46の中心軸とが同一直線上に位置する。
Next, a method for forming an optical disk using the mold having the above-described structure will be described. Both the fixed
そして、光ディスクの成形時には、まず固定型1と可動型2とを型閉して、これら固定型1および可動型2間に製品キャビティ3を形成する。尚、このように型閉した状態で、可動型2の突き当てリング67が固定型1のスタンパー36に突き当たり、また、固定型1および可動型2の位置決めリング19,48が相互にインロー嵌合し、それらのテーパー面21,50が相互にテーパー嵌合する。そして、射出成形機のノズルからスプルー10へ成形材料である溶融した熱可塑性樹脂を射出する。この樹脂は、スプルー10からゲート96を通って製品キャビティ3内に流入する(充填工程)。尚、当初は固定型1および可動型2の型締力は比較的弱くなっており、製品キャビティ3内に充填された樹脂の圧力により固定型1および可動型2が若干、例えば0.1〜0.3mm程度開き、位置決めリング19,48のテーパー面21,50も若干離れる。
When the optical disk is molded, first, the fixed
このようにして製品キャビティ3内に樹脂が充填された後、射出成形機側に設けられた図示していない押圧ロッドによってゲートカットスリーブ86の受け部95が固定型1の方へ押されることにより、ゲートカットスリーブ86が固定型1側へ移動し、この固定型1のスプルーブッシュ8の凹部38に嵌合する。これにより、ゲート96においてスプルー10と製品キャビティ3とが遮断されるとともに、この光ディスクの中心部の開口孔が形成される(ゲートカット工程)。また、固定型1および可動型2の型締めが強められることにより、コアブロック46を含めて可動型2のほぼ全体が固定型1側へ移動する。これにより、製品キャビティ3内の樹脂が圧縮される(圧縮工程)。この圧縮工程が終了した時点で、固定型1および可動型2の位置決めリング19,48のテーパー面21,50が再び相互にテーパー嵌合する。これにより、圧縮工程の終了時点以降、固定型1と可動型2とが確実に芯合わせされる。
After the resin is filled in the
さらに、この製品キャビティ3内の樹脂すなわち光ディスクが冷却して固化した後、固定型1と可動型2とが型開される。この型開に伴い、成形された光ディスクおよびスプルー10内で固化した樹脂はまず固定型1から離れる。ついで、射出成形機側に設けられた図示していない押圧ロッドによって突き出し板91が固定型1の方へ押されることにより、突き出し板91と連動して突き出しピン93が固定型1側へ移動し、スプルー10内で固化した樹脂を突き出して可動型2から離型させる。また、突き出し板91に固定された連動ピン94によって押されることにより突き出しスリーブ81が固定型1側へ移動し、光ディスクの内周部を突き出して可動型2から離型させる。尚、この離型時、空気通路79から供給される空気がエア吹き出し入子77とコアブロック46との間の隙間から吹き出すことにより、光ディスクと可動型2との間の真空破壊が行われる。そして、離型した光ディスクは、図示していない取り出しロボットにより取り出される。その際、取り出しロボットは、固定型1および可動型2間において、ガイドピン22およびガイドピン受け58が設けられていない角部を介して出入りする。尚、このようにして成形されるのは、最終的な製品としての光ディスクではなくその基板であるが、この基板には、その後、保護層、記録層、反射層およびオーバーコート層などが適宜形成されて、DVDやCD等の光ディスクが完成する。
Further, after the resin in the
以上のように、前記実施例ではコアブロック46、可動型2の突き当てリング67、エア吹き出し入子77、突き出しスリーブ81、ゲートカットスリーブ86の樹脂接触面2aに、クロム窒化物を含む被膜2bが被覆されたことにより、コアブロック46、可動型2の突き当てリング67、エア吹き出し入子77、突き出しスリーブ81、ゲートカットスリーブ86における樹脂接触面2aと冷却、固化した樹脂との離型性が高められて成形サイクルを高速化することができる。また、クロム窒化物を含む被膜2bは耐食性に優れているため、成形過程で樹脂などから腐食性のガスが発生した場合でも、孔食などの問題を生じることがない。
As described above, in the above-described embodiment, the
さらに、CrN、Cr2Nなどのクロム窒化物を含む被膜2bを形成した樹脂接触面2aは、被膜2bを厚く形成しても反りなどの問題を生じることがない。
Furthermore, the
また、クロム窒化物を含む被膜2bをアークイオンプレーティング法により形成することにより、アークスポットに集中する極めて高いエネルギを利用しているため、簡単にコーティングすることができる。
Further, since the
前記の実施例におけるクロム窒化物は、クロムと窒素からなるものだけに限定されるものではなく、目的によってはその固溶限界内において、クロムの一部をB,Al,Si,Y,Ti,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Mo,W等の1種以上で置換し、被膜物性を微妙に変化させてもよく、さらに、この発明のクロム窒化物被膜の形成には、アークイオンプレーティング法が好適に用いられるが、目的によっては、例えばスパッタ法などのPVD法を用いてもよいことはもちろんである。 The chromium nitride in the above-mentioned embodiment is not limited to only chromium and nitrogen, and depending on the purpose, within the solid solution limit, a part of chromium may be B, Al, Si, Y, Ti, It may be substituted with one or more of Zr, Hf, V, Nb, Ta, Mo, W, etc., and the film properties may be changed slightly. Of course, depending on the purpose, a PVD method such as a sputtering method may be used.
1 固定型(第1の型体)
2 可動型(第2の型体)
2a 樹脂接触面
2b 被膜
3 キャビティ空間(製品キャビティ)
1 Fixed mold (first mold)
2 Movable type (second type)
2a
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20070403 |