JP2005193058A - 多重電極を有する生体信号検出用センサー及びそれを適用した装置 - Google Patents

Abstract

【課題】多重電極を有する生体信号検出用センサー及びそれを適用した装置を提供する。
【解決手段】配線層が設けられている可撓性メンブレインと、前記メンブレインの一面に所定間隔で複数個付着されるものであって、その表面に所定高さのニードルが複数個形成されている電極と、前記メンブレインの一面で前記電極が形成された領域以外に塗布される粘着性物質層と、を備える生体信号検出用センサー。本発明によるセンサーはまた、トランスミッタと容易な着脱構造を有し、ワイヤを使用しないので、ノイズの発生レベルが低い。また、安定的な電気的結合構造によって電極と皮膚との不安定な接触による複雑な電位やインピーダンスの発生がない。
【選択図】図１

Description

本発明は多重電極を有する生体信号検出センサー及びそれを適用した生体信号検出システムに関する。

一般的に、一つのパッドに一つまたは複数個の電極が形成されており、これら電極は、別途のリードワイヤを通じて信号処理装置に連結される。パッドに装着されたそれぞれの電極は、リードワイヤの端子が連結されるスナップを有している。このような連結構造は、被検者が動く場合、スナップとリードワイヤの端子との間の摩擦によって非正常的なノイズが発生する恐れがある。このような非正常的なノイズは、生体信号検出の精密度を低下させる。また、信号処理装置と電極とを連結するリードワイヤは、被検者の動作を制約し、特に、応急状況時に検査者の応急装置活動を不便にする問題点を有している。

一方、一般的に、電極は、被検者の皮膚の高抵抗特性を考慮して、良好な電気的接触を図るためのジェルが使われる。ジェルは、皮膚に異物感を与え、場合によっては、被検者の皮膚に発疹を起こすこともある。

特許文献１は、電極とリードワイヤとの連結方法及びノイズレベルを減少させる方法を開示する。しかし、この方法も、依然としてリードワイヤによって検出装置が連結されるため、前記のような被検者及び検査者の動作上の制約が不回避である。

このようなリードワイヤによる不便さは、特許文献２に開示されたトランスミッタを利用する方法によって解消されうるが、依然としてジェルを利用して生体皮膚に電極を接触させなければならない問題がある。
米国特許６,２０１,９８１号明細書 米国特許６,２６７,７２３号明細書

本発明が解決しようとする技術的課題は、ジェルに依存せずに被検者から生体信号を安定的に検出できる生体信号検出用多重電極パッチ及びそれを適用した生体信号検出システムを提供することである。

本発明による多重電極パッチは、可撓性メンブレインと、前記メンブレインの一面に所定間隔で複数個付着されるものであって、その表面に所定高さのニードルが複数個形成されている電極と、前記メンブレインの一面で前記電極が形成された領域以外に塗布される粘着性物質層と、を備える。

本発明による生体信号検出システムは、複数個の電極を備えた多重電極パッチと、多重電極パッチに着脱可能であり、多重電極パッチからの電気的信号を電波信号として送出するトランスミッタとを備え、前記多重電極パッチは、可撓性メンブレインと、前記メンブレインの一面に所定間隔で複数個付着されるものであって、その表面に所定高さのニードルが複数個形成されている電極と、前記メンブレインの一面で前記電極が形成された領域以外に塗布される粘着性物質層と、を備える。

本発明の望ましい実施例によれば、前記メンブレインの他側面の一側に前記電極に電気的に連結されるものであって、外部への電気的信号の出力のためのターミナルが設けられる。

そして、前記トランスミッタの一面には、前記ターミナルに対をなして結合される相補的ターミナルが形成されており、前記トランスミッタは、前記ターミナルを通じて前記多重電極パッチからの電気的信号を受信する。

前記メンブレインと前記トランスミッタとに、相互引力によって前記メンブレインとトランスミッタとを結合する磁石部材が設けられている。

本発明によるセンサーは、トランスミッタと容易な着脱構造とを有する。このような本発明によるセンサーは、ワイヤを使用しないので、ノイズの発生レベルが低い。また、安定的な電気的結合構造によって電極と皮膚との不安定な接触による複雑な電位やインピーダンスの発生がない。特に、ジェルなしに電極と皮膚とが接触され、さらにはニードルが外皮を空けて入った構造を有しているため、正確な生体信号の取得が可能になる。

以下、添付された図面を参照して本発明を詳細に説明する。

図１は、本発明によるセンサー１０の前面図であり、図２は、その背面図である。そして、図３は、図２のＡ−Ａ’線断面図であって、センサーとそれに着脱式で結合されるトランスミッタ２０とを概略的に示す図面である。

図１を参照すれば、センサー１０は、配線層１６が形成される可撓性ＰＣＢ（Ｐｒｉｎｔｅｄ Ｃｉｒｃｕｉｔ Ｂｏａｒｄ）の円盤型メンブレイン１１を基板として利用する。メンブレイン１１の一面に複数個の電極１２が付着されている。本実施例では、３個の電極１２が三角形の配列を配置されており、これら電極１２は、メンブレイン１１の前面または背面に形成される前記配線層１６を通じてメンブレイン１１のエッジ付近に設置されているターミナル１３に連結される。前記ターミナル１３は、トランスミッタ１０に設けられた相補的ターミナル２１と対をなす一種のコネクタである。前記メンブレイン１１の前面には、生体皮膚に接着される粘着性シート１５が付着されている。粘着性シート１５には、前記電極１２及び磁石１４に対応する貫通孔１５ａが形成されている。

前記磁石１４は、一般的なボタン型であって、メンブレイン１１に対する固定のためにメンブレイン１１の背面側に設置され、その反対側に磁石１４の固定のための固定部材１４ａが設けられる。また、トランスミッタ２０にも前記センサー１０に設けられた磁石１４それぞれに対応するボタン型永久磁石２２が設けられている。

前記構造によれば、前記センサー１０とトランスミッタ２０とは、永久磁石によって結合及び分離可能であり、結合時に前記２つのターミナル１３，２１が相互結合されることによって、電気的信号の伝達を許容すると共に、センサー１０とトランスミッタ２０との間の結合力を補完する。図３で、１７は、粘着性シート１５を保護する離型フィルムである。

このように統合されたパッチ、すなわち一つのセンサー１０に複数個の電極１２を配置し、この電極をジェルを利用せずに皮膚に直接接触させることによって、信号検出感度も向上させる。さらに、センサーとトランスミッタとがこれらを連結するための別途のリードワイヤを要求せず、したがって、リードワイヤの使用による機械的−電気的ノイズの発生を減少させうる。

このような本発明は、生体の微弱な電気信号を高効率で検出して心電図計のような装置に伝送するために、生体の一部に複数個の電極を直接的に接続させる必要性を満足させる。リードワイヤの使用による被検者及び検査者の動きの制約が解消される。

また、皮膚に生体用電極を直接接触させることのみでも、生体用電極と生体とが電気的によく結合できないこともあり、このようになれば、生体用電極と皮膚との不安定な接触による複雑な電位やインピーダンスが発生するため、電気信号を正確に測定できない問題がある。これに対する補完策として、従来には、皮膚への刺激性がなく、かつ生体用電極を皮膚に密着させて安定的な電気信号を得るために、伝導性高分子媒体を通じて皮膚に付着されるように伝導性ヒドロジェル粘着剤を使用する。しかし、この粘着剤も、一定期間以上使用すれば、凝固されて、その機能が顕著に低下する問題点がある。本発明は、このような問題点を改善するために、前記電極に電気的接触の安定性を向上させるための複数個のニードルを形成する。このためにＭＥＭＳ（Ｍｉｃｒｏ Ｅｌｅｃｔｒｏ−Ｍｅｃｈａｎｉｃ Ｓｙｓｔｅｍ）製造技術を利用して電極の表面に複数個のニードルを形成する。

図４は、本発明によるセンサーの一部抜粋断面図であって、電極１２の形状とそれに対応する皮膚組織との関係を示す。図４に示されたように、電極２の表面に複数個のニードル１２ａが形成されている。このニードル１２ａの高さは、皮膚を刺した時に外皮は通過するが、真皮までは到達しないほど、例えば、約５μｍ以下に調節される。これは、痛点のある真皮を前記ニードル１２ａが刺激しないようにするためのものである。すなわち、電極１２のニードル１２ａは、被検者が痛みを感じれなくするが、一定深さに皮膚に侵入して電気的接触性を高め、これにより、既存に使用した導電性ジェルは使用しなくなる。

センサー１０の製作過程を簡単に説明すれば、次の通りである。

メンブレイン１１は、一般的に使われる可撓性フィルムであり、この表面に配線１６が一般的なＦＰＣ（Ｆｌｅｘｉｂｌｅ Ｐｒｉｎｔｅｄ Ｃｉｒｃｕｉｔｒｙ）製造方法によって形成される。ニードル１２ａを有する電極１２の形成は、ＭＥＭＳ技術のうちマイクロフィンガーまたは電気微細鍛造のような技術を利用する。粘着性シート１５は、粘着性ポリマーより形成され、必要な部分に貫通孔１５ａをパンチングによって形成する。この貫通孔は、電極１２だけでなく、磁石１４に対応する部位に形成されうる。粘着性ポリマーよりなるシート１５は、離型紙によって保護され、一面がメンブレイン１１に接着される。前記電極１２は、前記メンブレイン１１の回路部分にソルダリングされる。このような電極１２の接合のために、メンブレイン１１の対応する位置に接合部が形成される。

前記実施例の説明で、トランスミッタ及びそれに連結されるターミナルの構造について具体的には説明されていないが、これは公知の技術による。

本発明は図面に示された一実施例を参考として記述されたが、これは例示的なものに過ぎず、当業者ならば、これから多様な変形及び均等な他の実施例が可能であることが分かる。したがって、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって決定されなければならない。

本発明は、生体を対象とする信号検出装置に適用可能であり、特に、遠隔生体検査のための装置に適する。

本発明の望ましい実施例によるセンサーの前面図である。 本発明の望ましい実施例によるセンサーの背面図である。 本発明の望ましい実施例によるセンサーの断面図である。 本発明の望ましい実施例によるセンサーの部分抜粋断面図である。

符号の説明

１０ センサー
１１ メンブレイン
１２ 電極
１３ ターミナル
１４ａ 磁石
１５ａ 貫通孔

Claims (8)

1. 配線層が設けられている可撓性メンブレインと、
   前記メンブレインの一面に所定間隔で複数個付着されるものであって、その表面に所定高さのニードルが複数個形成されている電極と、
   前記メンブレインの一面で前記電極が形成された領域以外に塗布される粘着性物質層と、を備えることを特徴とする生体信号検出用センサー。
2. 前記ニードルは、５μｍ以下の高さを有することを特徴とする請求項１に記載の生体信号検出用センサー。
3. 前記メンブレインの他側面の一側に前記電極に電気的に連結されるものであって、外部への電気的信号の出力のためのターミナルが設けられていることを特徴とする請求項１または２に記載の生体信号検出用センサー。
4. 前記メンブレインには前記電極からの信号を処理する所定の装置との連結のための磁石部材が設けられていることを特徴とする請求項１または２に記載の生体信号検出用センサー。
5. メンブレインと、メンブレインに形成される電極とを揃えたセンサーと、センサーに着脱可能であり、多重電極パッチからの電気的信号を電波信号として送出するトランスミッタとを備え、
   前記センサーは、
   配線層が設けられている可撓性メンブレインと、
   前記メンブレインの一面に所定間隔で複数個付着されるものであって、その表面に所定高さのニードルが複数個形成されている電極と、
   前記メンブレインの一面で前記電極が形成された領域以外に塗布される粘着性物質層と、を備えることを特徴とする生体信号検出装置。
6. 前記ニードルは、５μｍ以下の高さを有することを特徴とする請求項５に記載の生体信号検出装置。
7. 前記メンブレインとトランスミッタとに、前記電極からの生体信号の伝達のための相補的な結合構造を有するターミナルがそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項５または６に記載の生体信号検出装置。
8. 前記メンブレインとトランスミッタとに、これらの着脱可能な結合構造を用意するための磁石部材が設けられていることを特徴とする請求項５または６に記載の生体信号検出装置。
   

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