JP2005189219A - 生体内フリーラジカル分解能の判定方法及び判定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ESR装置を用いた直接法により生体内フリーラジカル分解能の判定する方法及び装置を提供する。
【解決手段】 ESR装置を用いて生体内への添加成分の生体内でのフリーラジカル分解能を判定する方法であって、(1) X、Lバンド又は両方のESR装置を使用して所定濃度のフリーラジカルを含有する基準物質に所定量の判定する成分である測定成分及び電子スピンプローブを添加して前記測定成分の生体外消失速度の傾きの絶対値(a1)を測定し、(2) LバンドESR装置に測定箇所に対応する電子スピンプローブを添加した実験動物をセットして、前記LバンドESR装置で前記測定成分を所定量添加しつつ前記成分の生体内消失速度の傾きの絶対値(b1)を測定し、そして(3) 段階(1)で測定された前記測定成分の電子スピンプローブの生体外消失速度の傾きの絶対値(a1)と、段階(2)で測定された前記測定成分の電子スピンプローブの生体内消失速度の傾きの絶対値(b1)とから、前記測定成分の生体内でのフリーラジカル分解能を判定する。
【選択図】 図1
【解決手段】 ESR装置を用いて生体内への添加成分の生体内でのフリーラジカル分解能を判定する方法であって、(1) X、Lバンド又は両方のESR装置を使用して所定濃度のフリーラジカルを含有する基準物質に所定量の判定する成分である測定成分及び電子スピンプローブを添加して前記測定成分の生体外消失速度の傾きの絶対値(a1)を測定し、(2) LバンドESR装置に測定箇所に対応する電子スピンプローブを添加した実験動物をセットして、前記LバンドESR装置で前記測定成分を所定量添加しつつ前記成分の生体内消失速度の傾きの絶対値(b1)を測定し、そして(3) 段階(1)で測定された前記測定成分の電子スピンプローブの生体外消失速度の傾きの絶対値(a1)と、段階(2)で測定された前記測定成分の電子スピンプローブの生体内消失速度の傾きの絶対値(b1)とから、前記測定成分の生体内でのフリーラジカル分解能を判定する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、生体内フリーラジカル分解能の判定方法及び判定装置に関する。より詳しく述べると、食品、飲料、薬剤、サプリメント等の生体内に摂取される成分の生体内でのフリーラジカル分解能を測定するための方法及び測定方法に関する。
近年、いわゆる生活習慣病をはじめとする種々の疾病の原因として酸化ストレスが問題視されている。例えば、疾病の原因の約9割が酸化ストレス、すなわち酸素に起因するフリーラジカル種が原因であるとされている。
このような酸化ストレスを改善する方法として、抗酸化物質を含む薬剤、サプリメント、食品等により抗酸化機能を有する成分(例えば、アスコルビン酸及びその誘導体、ユビキノン、SOD等)を経口的に又は非経口的に対象者等に直接投与する方法が知られている。すなわち、酸化ストレスに起因する疾病を有する患者、酸化ストレスに起因する疾病を予防するための健常者のみならず、例えば、家畜、家禽類、養殖魚にこのような抗酸化成分を経口投与または非経口的ルートで投与している。
特に、近年になって各種疾病の予防、治癒等の観点からサプリメント、健康食品等の抗酸化機能を有する成分を含有する製品を積極的に摂取しようとする傾向にある。
特に、近年になって各種疾病の予防、治癒等の観点からサプリメント、健康食品等の抗酸化機能を有する成分を含有する製品を積極的に摂取しようとする傾向にある。
このような抗酸化機能を有する成分を含有する製品の抗酸化能は、生体外における成分のフリーラジカル分解能については、ある程度知られているものの、生体内では実際にどのように作用するのかについては知られていない。
例えば、ビタミンC(アスコルビン酸)を添加した健康飲料では、抗酸化能力の指標としてレモンX個のビタミンCを含有するとうたっているが、実際にレモンX個のビタミンCが生体内でどのようにフリーラジカル分解活性や抗酸化能力を発揮するのか不明である。また、複数の抗酸化能を有すると言われている成分を組合わせた場合、生体内で相乗作用を示すのかあるいは拮抗作用を示すのか等についても不明である。更に特定の酸化ストレス部位、例えば脳に酸化ストレスを生じている場合、実際の抗酸化機能を有する成分を含有する製品の特定部位における抗酸化能やフリーラジカル分解能は未知である。
例えば、ビタミンC(アスコルビン酸)を添加した健康飲料では、抗酸化能力の指標としてレモンX個のビタミンCを含有するとうたっているが、実際にレモンX個のビタミンCが生体内でどのようにフリーラジカル分解活性や抗酸化能力を発揮するのか不明である。また、複数の抗酸化能を有すると言われている成分を組合わせた場合、生体内で相乗作用を示すのかあるいは拮抗作用を示すのか等についても不明である。更に特定の酸化ストレス部位、例えば脳に酸化ストレスを生じている場合、実際の抗酸化機能を有する成分を含有する製品の特定部位における抗酸化能やフリーラジカル分解能は未知である。
被験物質を経口投与した試験動物の皮膚に光誘起ラジカル生成物を塗布し、その後、光照射することにより生じるラジカル生成量を測定することを特徴とする、被験物質の生体内抗酸化力の評価方法が特許文献1に記載されている。
特許文献1によると、被験物質を経口投与した後の生体内での抗酸化力を組織や臓器中の過酸化脂質の生成量ではなく、ラジカル生成抑制効果として評価するため、生体内でのラジカル生成量を直接測定することを検討した。ラジカルを直接測定する方法としてはESR法があるが、生体内で生成するラジカルを直接測定するのは感度的に不可能である。そこで、被験物質を経口投与したヘアレスマウスの背部皮膚に光誘起ラジカル生成物を塗布し、紫外線照射後、光誘起ラジカル生成物塗布部分の皮膚を剥離し、XバンドESRで測定すると被験物質の抗酸化力の大きさによりラジカルの生成量が抑制されるとある。
特許文献1によると、被験物質を経口投与した後の生体内での抗酸化力を組織や臓器中の過酸化脂質の生成量ではなく、ラジカル生成抑制効果として評価するため、生体内でのラジカル生成量を直接測定することを検討した。ラジカルを直接測定する方法としてはESR法があるが、生体内で生成するラジカルを直接測定するのは感度的に不可能である。そこで、被験物質を経口投与したヘアレスマウスの背部皮膚に光誘起ラジカル生成物を塗布し、紫外線照射後、光誘起ラジカル生成物塗布部分の皮膚を剥離し、XバンドESRで測定すると被験物質の抗酸化力の大きさによりラジカルの生成量が抑制されるとある。
ESR測定装置は、電子スピン共鳴(Electron Spin Resonance)を用いた装置であって、空胴共振器と変調磁場コイルとを備え、空胴共振器に設けられた穴から漏れるマイクロ波磁界と変調磁場コイルが発生する変調磁界とを用いて、試料の電子スピン共鳴(ESR)信号を測定する装置であり、ラジカル等の定性・定量分析に広く使用されている。
例えば、特許文献2には、図10に示すようXバンドESR装置が記載されている。図中、1は試料管、2は空洞共振器、3は電磁石、4はマイクロ波発生装置、5は磁場変調/掃引装置、6は検出器、7は増幅器、8はノイズフィルタ、9は制御装置を示す。
試料は試料管1に納められ、空洞共振器2の中に配置されている。空洞共振器2内にはマイクロ波発生装置4で発生されたマイクロ波が導波管により導かれている。また、空洞共振器2の外側には電磁石3が配置されており、その磁場は磁場変調/掃引装置5によって変調され、且つ磁場強度が掃引される。そして、検出器6で検出された信号は、増幅器7、ノイズをカットするためのノイズフィルタ8を介して図示しないA/D変換器によってデジタル化されて制御装置9に取り込まれ、ハードディスク等の記憶装置(図示せず)に記憶される。その後、モニタやプロッタ(何れも図示せず)に出力することによって、オペレータは測定されたスペクトルを観察することができることになる。なお、X1では増幅器7とノイズフィルタ8は別個なものとしているが、増幅器にノイズフィルタの機構を持たせるように構成することも可能である。
試料は試料管1に納められ、空洞共振器2の中に配置されている。空洞共振器2内にはマイクロ波発生装置4で発生されたマイクロ波が導波管により導かれている。また、空洞共振器2の外側には電磁石3が配置されており、その磁場は磁場変調/掃引装置5によって変調され、且つ磁場強度が掃引される。そして、検出器6で検出された信号は、増幅器7、ノイズをカットするためのノイズフィルタ8を介して図示しないA/D変換器によってデジタル化されて制御装置9に取り込まれ、ハードディスク等の記憶装置(図示せず)に記憶される。その後、モニタやプロッタ(何れも図示せず)に出力することによって、オペレータは測定されたスペクトルを観察することができることになる。なお、X1では増幅器7とノイズフィルタ8は別個なものとしているが、増幅器にノイズフィルタの機構を持たせるように構成することも可能である。
一方、LバンドESR装置は、静磁場に勾配磁場を重畳して、不対電子の空間分布を画像化する装置であり、ESRイメージング装置とも呼ばれ、静磁場中に置かれた試料に、静磁場の方向と直交する方向に高周波磁界を印加して、試料中に含まれる不対電子による高周波の共鳴吸収を観測する装置であり、ESRイメージング装置とも呼ばれている。
特許文献3には、図11に示すようなESRイメージング装置(LバンドESR装置)が開示されている。
高周波発振器1から発振された高周波を、ステップアッテネータ2で適切な電力に減衰した後、サーキュレータ103と高周波線路104とを介して、静磁場コイル106と勾配磁場コイル107から発生した磁場が重畳された磁極間隙に配置されたループギャップ共振器105に供給する。
特許文献3には、図11に示すようなESRイメージング装置(LバンドESR装置)が開示されている。
高周波発振器1から発振された高周波を、ステップアッテネータ2で適切な電力に減衰した後、サーキュレータ103と高周波線路104とを介して、静磁場コイル106と勾配磁場コイル107から発生した磁場が重畳された磁極間隙に配置されたループギャップ共振器105に供給する。
前記ループギャップ共振器105の共振器軸は、静磁場方向(z軸方向)と直交する方向(すなわち、x軸方向)に配置され、高周波磁場と静磁場が互いに直交する構成になっている。ループギャップ共振器105内部は、本発明で使用する被験動物を測定対象物として載置するための試料台109を、前記ループギャップ共振器105の共振器軸に沿って挿入されている構成を有している。
ループギャップ共振器105に供給された高周波(一般には1〜1.3GHz)は、移動式のカップラー110によって反射波のない状態に結合を調整されている。もし、測定対象物108がESR現象によって高周波の吸収を引き起こせば、ループギャップ共振器105と高周波線路104との結合がずれてループギャップ共振器5から反射波を生じる。この反射波を、サーキュレータ103を介して取り出し、高周波検出器111に送り、高周波検出器111で検波した結果をデータ処理装置112で画像データに変換している。
尚、高周波検出器111に適当なバイアスをかけるため、高周波発振器101から発振された高周波の一部を方向性結合器113によって分岐させ、移相器114で位相を調節した後、再び方向性結合器115で合流させる操作を加えている。
特開平10−87505(段落0006) 特開2002−303662(段落2、3図6) 特開2000−217800(段落2〜6、図1)
しかしながら、特許文献1の方法は、あくまでもXバンドESR装置を使用した間接的な方法であり、感度的に不可能であったESR装置を使用して直接的に生体内フリーラジカル分解能の判定する方法及び装置を開発することが望まれている。
また、特許文献1によると、生体全体に対する添加成分のフリーラジカル分解能しか判定することができず、特定部位におけるフリーラジカルの分解挙動を判定することはできない。また、使用する光誘起ラジカル生成物が一重項酸素を生成するものに限定されており、一重項酸素以外のフリーラジカルの分解能は判定できないものである。
また、LバンドESR装置を用いて、生体内でのフリーラジカルの挙動を定量的に評価する方法も存在していない。
また、特許文献1によると、生体全体に対する添加成分のフリーラジカル分解能しか判定することができず、特定部位におけるフリーラジカルの分解挙動を判定することはできない。また、使用する光誘起ラジカル生成物が一重項酸素を生成するものに限定されており、一重項酸素以外のフリーラジカルの分解能は判定できないものである。
また、LバンドESR装置を用いて、生体内でのフリーラジカルの挙動を定量的に評価する方法も存在していない。
従って、本発明の課題は、ESR装置を用いた直接法により生体内フリーラジカル分解能の判定する方法及び装置を提供することである。本発明の別の課題は、特定部位におけるフリーラジカルの分解挙動を判定することが可能な生体内フリーラジカル分解能の判定する方法及び装置を提供することである。
前記課題を解決するための本発明の第一の発明は、ESR装置を用いて生体内への添加成分の生体内でのフリーラジカル分解能を判定する方法であって、(1) X、Lバンド又は両方のESR装置を使用して所定濃度のフリーラジカルを含有する基準物質に所定量の判定する添加成分である測定成分及び電子スピンプローブを添加して前記測定成分の生体外消失速度の傾きの絶対値(a1)を測定し、(2) LバンドESR装置に測定箇所に対応する電子スピンプローブを添加した実験動物をセットして、前記LバンドESR装置で前記測定成分を所定量添加しつつ前記成分の生体内消失速度の傾きの絶対値(b1)を測定し、そして(3) 段階(1)で測定された前記測定成分の電子スピンプローブの生体外消失速度の傾きの絶対値(a1)と、段階(2)で測定された前記測定成分の電子スピンプローブの生体内消失速度の傾きの絶対値(b1)とから、前記測定成分の生体内でのフリーラジカル分解能を判定することを特徴とするものである(請求項1)。
このように構成することによって、生体外でX又はLバンドESR装置により測定した測定成分の電子スピンプローブの生体外消失速度の傾きの絶対値と、生体内で測定したLバンドESR装置により測定した測定成分の電子スピンプローブの生体内消失速度の傾きの絶対値とから、測定成分の生体内でのフリーラジカル分解能を判定することが可能となる。
なお、生体内でのフリーラジカル分解能とは、生体内でのフリーラジカル消去能、生体内でのフリーラジカル除去能、生体内での抗酸化能と相互交換可能に使用される用語であり、また生体内でのフリーラジカル発生能を包含するものである(負のフリーラジカル分解能)。
第一の発明において、前記成分が、薬剤、サプリメント、飲料又は食品であり、段階(2)において前記成分の投与形態に基づいて実験動物に投与することができる(請求項2)。
このように測定成分として、実際に投与する形態に応じて測定成分の生体内でのフリーラジカル分解能を本発明において測定することが可能となる。また、機能食品、プロポリス等の未知の成分を含む機能食品等の系全体としての生体内でのフリーラジカル分解能を測定することも可能となる。
このように測定成分として、実際に投与する形態に応じて測定成分の生体内でのフリーラジカル分解能を本発明において測定することが可能となる。また、機能食品、プロポリス等の未知の成分を含む機能食品等の系全体としての生体内でのフリーラジカル分解能を測定することも可能となる。
第一の発明の好ましい態様において、段階(3)において、予め測定されたX、Lバンド又は両方のESR装置で所定濃度のフリーラジカルを含有する基準物質に所定量の標準成分及び電子スピンプローブを添加して前記標準成分の電子スピンプローブの生体外消失速度の傾きの絶対値(a0)と、LバンドESR装置で予め測定された所定濃度のフリーラジカルを含有する基準物質に所定量の標準成分及び電子スピンプローブを添加して前記標準成分の電子スピンプローブの生体内消失速度の傾きの絶対値(b0)と、段階(1)で測定された前記測定成分の生体外消失速度の傾きの絶対値(a1)と段階(2)で測定された電子スピンプローブの前記測定成分の生体外消失速度の傾きの絶対値(b1)とから、前記測定成分の生体内でのフリーラジカル分解能を測定することを特徴とするものである(請求項3)。
測定成分を段階(1)においてXバンドおよびLバンドの両者のESR装置により測定することによって、段階(2)で測定に使用するLバンドESR装置のキャリブレーションを行うことが可能となる。
前記好ましい態様において、標準成分がアスコルビン酸又は脂溶性アスコルビン酸誘導体又はビタミンEであることができる(請求項4)。
アスコルビン酸(及びその脂溶性誘導体)、ビタミンEは、広く知られているフリーラジカル分解成分である。本発明において、このような成分を標準成分として、測定成分のフリーラジカル分解能を標準成分を指標として表すことができる。
アスコルビン酸(及びその脂溶性誘導体)、ビタミンEは、広く知られているフリーラジカル分解成分である。本発明において、このような成分を標準成分として、測定成分のフリーラジカル分解能を標準成分を指標として表すことができる。
第一の発明の好ましい態様において、前記成分の生体内ラジカル分解能を[a1・b0]/[a0・b1]により算出することができる(請求項5)。
第一の発明の好ましい態様において、段階(1)で使用する所定濃度のラジカルを含有する基準物質は、体液、所定量のフリーラジカルが添加された体液、所定量のラジカルが添加された固形、ゲル状又は液状の培地又は哺乳類組織とすることができる。
このような基準物質は、医療機関等による測定、新薬、新規サプリメントの開発に使用されているものである。本発明においては、このような生体外基準物質を用いることによって、生体外基準物質そのものと生体内基準物質との挙動も同時に判定することが可能となる。
このような基準物質は、医療機関等による測定、新薬、新規サプリメントの開発に使用されているものである。本発明においては、このような生体外基準物質を用いることによって、生体外基準物質そのものと生体内基準物質との挙動も同時に判定することが可能となる。
前記課題を解決するための本発明の第二の発明は、ESR装置を用いて生体内への添加成分の生体内でのフリーラジカル分解能を判定する方法であって、XバンドESR装置を用いて判定する添加成分である測定成分の投与前の体液のESRスペクトル、電子スピンプローブの消失速度又は両者を測定し、XバンドESR装置で所定量の測定成分の投与後の体液のESRスペクトル、電子スピンプローブの消失速度又は両者を測定し、前記投薬前後のESRスペクトル、電子スピン消失速度又は両者の変化に基づいて、前記測定成分のフリーラジカル分解能を判定することを特徴とする(請求項7)。
このように構成することによって、所定量の測定成分の投与前後の体液におけるESRスペクトル、電子スピンプローブの消失速度又は両者から生体内における所定量の測定成分のフリーラジカル分解挙動を測定することが可能である。
本発明の第二の発明の好ましい形態において、前記体液は、静脈又は動脈由来の血液、白血球、唾液、隋液、腹水、尿又はこれらの組合わせであることができる(請求項8)。
これらの体液は、他の評価方法により生体内の様子を分析するのに使用されている。本発明においては、このような体液を使用することによって、これらの他の評価方法と置き換えて、あるいはこれらの評価方法と組合わせて、生体内のフリーラジカル分解能を評価することが可能となる。
これらの体液は、他の評価方法により生体内の様子を分析するのに使用されている。本発明においては、このような体液を使用することによって、これらの他の評価方法と置き換えて、あるいはこれらの評価方法と組合わせて、生体内のフリーラジカル分解能を評価することが可能となる。
本発明の第一及び二の発明の好ましい形態において、 所定濃度の複数のフリーラジカル種を添加した基準物質に、前記濃度のフリーラジカル種全てを分解しないような量の前記測定成分を添加してXバンドESR装置にて、前記測定成分の前記複数種に対する分解の選択性を分析することが好ましい(請求項9)。
このように構成することによって、測定成分の複数のフリーラジカル種に対するフリーラジカル分解能を評価することができ、例えば測定成分のフリーラジカル分解能の選択性又は非選択性を評価することが可能となる。このような選択的フリーラジカル分解能の判定方法は新規である。
このように構成することによって、測定成分の複数のフリーラジカル種に対するフリーラジカル分解能を評価することができ、例えば測定成分のフリーラジカル分解能の選択性又は非選択性を評価することが可能となる。このような選択的フリーラジカル分解能の判定方法は新規である。
従って、前記課題を解決するための本発明の第三の発明は、ESR装置を用いて生体内への成分の選択的フリーラジカル分解能を判定する方法であって、
XバンドESR装置で、所定濃度の複数のフリーラジカル種を添加した基準物質に、前記濃度のフリーラジカル種全てを分解しないような量の測定成分を添加してXバンドESR装置にて、前記測定成分の前記複数種に対する分解の選択性を分析することを特徴とする選択的フリーラジカル分解能の判定方法(請求項10)である。
XバンドESR装置で、所定濃度の複数のフリーラジカル種を添加した基準物質に、前記濃度のフリーラジカル種全てを分解しないような量の測定成分を添加してXバンドESR装置にて、前記測定成分の前記複数種に対する分解の選択性を分析することを特徴とする選択的フリーラジカル分解能の判定方法(請求項10)である。
前記課題を解決するための本発明の第四の発明は、ESR装置を用いて生体内への添加成分の生体内でのフリーラジカル分解能を判定する方法であって、LバンドESR装置を用いて酸化ストレス負荷時の実験動物の電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値(Kc1)を測定し、LバンドESR装置を用いて酸化ストレス負荷開放後の実験動物の電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値(Kc2)を測定し、L−バンドESR装置を用いて所定量の判定する添加成分である測定成分を実験動物に投与後に実験動物の電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値(Kc)を測定し、前記Kc1、Kc2及びKc値に基づいて前記測定成分のフリーラジカル分解能を判定することを特徴とするもの(請求項11)及び
ESR装置を用いて生体内への添加成分の生体内でのフリーラジカル分解能を判定する方法であって、LバンドESR装置を用いて所定量の判定する添加成分である測定成分を実験動物に投与後に実験動物の電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値(Kc)を測定し、既知の酸化ストレス負荷時の実験動物の電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値(Kc1)及び酸化ストレス負荷開放後の実験動物の電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値(Kc2)と、測定したKcに基づいて前記測定成分のフリーラジカル分解能を判定することを特徴とするものである(請求項12)。
ESR装置を用いて生体内への添加成分の生体内でのフリーラジカル分解能を判定する方法であって、LバンドESR装置を用いて所定量の判定する添加成分である測定成分を実験動物に投与後に実験動物の電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値(Kc)を測定し、既知の酸化ストレス負荷時の実験動物の電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値(Kc1)及び酸化ストレス負荷開放後の実験動物の電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値(Kc2)と、測定したKcに基づいて前記測定成分のフリーラジカル分解能を判定することを特徴とするものである(請求項12)。
このように構成することによって、コントールの負荷試験前後の復元と成分添加後の負荷試験前後の復元率から測定成分の生体内フリーラジカル分解能を評価することが可能となる。
本発明の第一ないし第四の発明の好ましい形態において、前記測定成分を異なる2以上の濃度で測定することが可能である(請求項13)。
このようにフリーラジカル分解能の濃度依存性を測定することによって、薬剤、サプリメントの処方に有効な指標を提供することが可能となる。
このようにフリーラジカル分解能の濃度依存性を測定することによって、薬剤、サプリメントの処方に有効な指標を提供することが可能となる。
本発明の第一ないし第四の発明の好ましい形態において、前記測定成分は異なる2種以上の成分の混合物から構成されていてもよい(請求項14)
混合物の生体内での相乗作用・拮抗作用を測定することによって、薬剤、サプリメントの処方に有効な指標を提供することが可能である。特に、13の方法と組合わせることによって薬剤・サプリメントの処方シミュレーション装置を開発することが可能である。
混合物の生体内での相乗作用・拮抗作用を測定することによって、薬剤、サプリメントの処方に有効な指標を提供することが可能である。特に、13の方法と組合わせることによって薬剤・サプリメントの処方シミュレーション装置を開発することが可能である。
前記課題を解決するための本発明の第五の発明は、生体内への添加成分の生体内でのフリーラジカル分解能を判定する生体内フリーラジカル分解能判定装置であって、所定濃度のフリーラジカルを含有する基準物質に所定量の判定する添加成分である測定成分及び電子スピンプローブを添加して前記測定成分の生体外消失速度の傾きの絶対値(a1)を測定するためのX、Lバンド又は両方のESR装置と、測定箇所に対応する電子スピンプローブを添加した実験動物をセットして、前記測定成分を所定量添加しつつ前記成分の電子スピンプローブの生体内消失速度の傾きの絶対値(b1)を測定するためのLバンドESR装置と、演算部、記憶部とから構成され、かつ前記LバンドESR装置に又はXバンドESR装置とLバンドESR装置との両者に接続されたコンピュータシステムであって、前記演算部は、前記XバンドESR装置で測定された前記測定成分の電子スピンプローブの生体外消失速度の傾きの絶対値(a1)と、前記LバンドESR装置で測定された前記測定成分の電子スピンプローブの生体外消失速度の傾きの絶対値(b1)とから、前記測定成分の生体内でのフリーラジカル分解能を測定し、前記記憶部は、前記演算部で測定された前記測定成分の測定値を記憶するコンピュータシステムと、
から構成されることを特徴とする(請求項15)。
から構成されることを特徴とする(請求項15)。
このように構成することによって、生体外でX又はLバンドESR装置により測定した測定成分の生体外消失速度の傾きの絶対値と、生体内で測定したLバンドESR装置により測定した測定成分の生体外消失速度の傾きの絶対値とから、測定成分の生体内でのフリーラジカル分解能を判定することが可能となる。
第五の発明の好ましい態様において、前記記憶部は、予め測定されたX、Lバンド又は両方のESR装置で所定濃度のフリーラジカルを含有する基準物質に所定量の標準成分及び電子スピンプローブを添加して前記測定成分の電子スピンプローブの生体外消失速度の傾きの絶対値(a0)と、予め測定されたLバンドESR装置で所定濃度のフリーラジカルを含有する基準物質に所定量の標準成分を添加して前記測定成分の電子スピンプローブの生体内消失速度の傾きの絶対値(b0)との比[a1・b0]/[a0・b1]として、複数の種類の成分の測定値を格納する領域を有している(請求項16)
第五の発明の好ましい態様において、前記記憶部は、前記LバンドESR装置で測定される測定部位別に測定値を格納する領域を有している(請求項17)。
第五の発明の好ましい態様において、前記記憶部は、更に各測定成分の投薬単位を前記各測定成分に関連付けして格納する領域を有しており、前記XバンドESR装置により測定した前記各成分のうちのいずれかの成分の投薬前後の体液中のラジカル測定値の変化に基づいて、当該成分のフリーラジカル分解能を補正する(請求項18)。
このように構成することによって、評価した測定成分を有効に活用することが可能となる。
第五の発明の好ましい態様において、前記記憶部は、前記LバンドESR装置で測定される測定部位別に測定値を格納する領域を有している(請求項17)。
第五の発明の好ましい態様において、前記記憶部は、更に各測定成分の投薬単位を前記各測定成分に関連付けして格納する領域を有しており、前記XバンドESR装置により測定した前記各成分のうちのいずれかの成分の投薬前後の体液中のラジカル測定値の変化に基づいて、当該成分のフリーラジカル分解能を補正する(請求項18)。
このように構成することによって、評価した測定成分を有効に活用することが可能となる。
前記課題を解決するための本発明の第六の発明は、生体内への添加成分の生体内でのフリーラジカル分解能を判定する生体内フリーラジカル分解能判定装置であって、判定する添加成分である測定成分の投与前の体液のESRスペクトル、電子スピンプローブの消失速度又は両者を測定し、かつ所定量の測定成分の投与後の体液のESRスペクトル、電子スピンプローブの消失速度又は両者を測定するためのXバンドESR装置と、演算部、記憶部とから構成され、かつ前記XバンドESR装置に接続されたコンピュータシステムであって、前記演算部は、前記XバンドESR装置で測定された測定成分の投与前の体液のESRスペクトル、電子スピンプローブの消失速度又は両者の測定値と、所定量の測定成分の投与後の体液のESRスペクトル、電子スピンプローブの消失速度又は両者の測定値とを比較し、投与前後の測定値の変化率に基づいて前記測定成分の生体内でのフリーラジカル分解能を測定し、前記記憶部は、前記演算部で測定された前記測定成分の測定値を記憶するコンピュータシステムとから構成されたことを特徴とするものである(請求項19)。
このように構成することによって、測定成分投与前後のESRの測定値から生体内での測定成分のフリーラジカル分解能を判定することが可能となる。
第五及び第六の発明の好ましい態様において、前記記憶部は、各測定成分のフリーラジカル選択性に関する情報を格納する領域を有していることを特徴とする(請求項20)。
このように構成することによって、生体内におけるフリーラジカルの選択性を評価することが可能となる。
このように構成することによって、生体内におけるフリーラジカルの選択性を評価することが可能となる。
前記課題を解決するための本発明の第七の発明は、生体内への添加成分の生体内でのフリーラジカル分解能を判定する生体内でのフリーラジカル分解能の判定装置であって、
実験動物の電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値を測定するためのLバンドESR装置と、演算部、記憶部とから構成され、かつ前記LバンドESR装置に接続されたコンピュータシステムであって、前記演算部は、前記LバンドESR装置で測定されたあるいは既知の酸化ストレス負荷時の実験動物の消失速度の傾きの絶対値(Kc1)と、前記L−バンドESR装置で測定されたあるいは既知の酸化ストレス負荷開放後の実験動物の消失速度の傾きの絶対値(Kc2)と、前記L−バンドESR装置で測定された所定量の判定する添加成分である測定成分を実験動物に投与後に実験動物の電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値(Kc)とに基づいて前記測定成分のフリーラジカル分解能を判定するコンピュータシステムと、から構成されている(請求項21)。
このように構成することによって、測定成分の投与による酸化ストレスからの復帰能から測定成分の生体内でのフリーラジカル分解能を判定することが可能となる。
実験動物の電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値を測定するためのLバンドESR装置と、演算部、記憶部とから構成され、かつ前記LバンドESR装置に接続されたコンピュータシステムであって、前記演算部は、前記LバンドESR装置で測定されたあるいは既知の酸化ストレス負荷時の実験動物の消失速度の傾きの絶対値(Kc1)と、前記L−バンドESR装置で測定されたあるいは既知の酸化ストレス負荷開放後の実験動物の消失速度の傾きの絶対値(Kc2)と、前記L−バンドESR装置で測定された所定量の判定する添加成分である測定成分を実験動物に投与後に実験動物の電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値(Kc)とに基づいて前記測定成分のフリーラジカル分解能を判定するコンピュータシステムと、から構成されている(請求項21)。
このように構成することによって、測定成分の投与による酸化ストレスからの復帰能から測定成分の生体内でのフリーラジカル分解能を判定することが可能となる。
第七の発明の好ましい態様において、前記記憶部は、測定した酸化ストレス負荷時の実験動物の電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値(Kc1)及び酸化ストレス負荷開放後の実験動物の電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値(Kc2)とを格納する領域を有しており、前記演算部は、格納されたKc1と格納されたKc2と測定したKに基づいて前記測定成分のフリーラジカル分解能を判定するする請求項22)。
予め測定された実験動物の酸化ストレスの復帰能を記録しておくことにより、測定を簡易化することが可能となる。
予め測定された実験動物の酸化ストレスの復帰能を記録しておくことにより、測定を簡易化することが可能となる。
第五〜第七の発明の好ましい態様において、前記記憶部は、各測定成分の濃度別に測定値を格納する領域を有している(請求項23)。
このように構成することによって、測定成分の生体内でのフリーラジカル分解能の濃度依存性を評価することが可能となる。
第五〜第七の発明の好ましい態様において、前記記憶部は、二種類以上の成分の混合物の測定値を格納する領域を有している(請求項24)。
このように構成することによって、複数の測定成分の相乗作用又は拮抗作用を評価することが可能となる。
このように構成することによって、測定成分の生体内でのフリーラジカル分解能の濃度依存性を評価することが可能となる。
第五〜第七の発明の好ましい態様において、前記記憶部は、二種類以上の成分の混合物の測定値を格納する領域を有している(請求項24)。
このように構成することによって、複数の測定成分の相乗作用又は拮抗作用を評価することが可能となる。
第五〜第七の発明の好ましい態様において、前記コンピュータシステムは、判定機関側のサーバに接続され、前記XバンドESR装置、LバンドESR装置又は両者と前記ESR装置は、前記サーバと通信回線を介して接続可能な端末を介して接続されている。
このように、端末とESR装置とから構成された診断側と、前記診断側の端末と通信回線を介して接続された判定側とから構成された本発明の生体内フリーラジカル分解能判定装置は、複数の診断側で情報を共有することが可能となる。特に、いずれかの診断側で測定したデータを使用することによって、測定の工数を軽減することも可能となる。更に、診断側の端末から検査内容を判定側のサーバに通信回線を介して送信した際に、サーバ側がその診断内容に基づいて評価プロトコールを診断側の端末に送信する構成とすることも可能とある。また、測定結果が記憶装置に記憶された測定結果と著しく異なる場合には診断側の端末に測定エラーの可能性がある旨の警告を発する構成とすることによって、測定精度が著しく向上する。
このように、端末とESR装置とから構成された診断側と、前記診断側の端末と通信回線を介して接続された判定側とから構成された本発明の生体内フリーラジカル分解能判定装置は、複数の診断側で情報を共有することが可能となる。特に、いずれかの診断側で測定したデータを使用することによって、測定の工数を軽減することも可能となる。更に、診断側の端末から検査内容を判定側のサーバに通信回線を介して送信した際に、サーバ側がその診断内容に基づいて評価プロトコールを診断側の端末に送信する構成とすることも可能とある。また、測定結果が記憶装置に記憶された測定結果と著しく異なる場合には診断側の端末に測定エラーの可能性がある旨の警告を発する構成とすることによって、測定精度が著しく向上する。
このような生体内での測定成分のフリーラジカル分解能の評価方法及び評価装置により、測定成分の生体内でのフリーラジカル分解を容易に測定・評価することが可能となる。
以下、添付図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。しかしながら、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではない。
なお本発明において使用する用語「測定成分」とは、生体内に所定の投与経路で摂取される成分であってその成分の生体内でのフリーラジカル分解能を測定・評価する成分を意味する。このような測定成分は、単体成分であってもよくあるいは複数の成分の混合物であってもよく、食品、飲料、サプリメント、薬剤等の形態であってもよい。また、測定成分に含まれる各要素が全てが既知であってもよいが、機能性食品等のうち、各要素が特定されていない場合もある。本発明においてはこのような系も測定成分に含むものとする。
また、本発明において使用する用語「測定成分の生体内フリーラジカル分解能」とは、生体内の特定部位における測定成分のフリーラジカルに対する分解・生成促進を含むものと解釈される。
なお本発明において使用する用語「測定成分」とは、生体内に所定の投与経路で摂取される成分であってその成分の生体内でのフリーラジカル分解能を測定・評価する成分を意味する。このような測定成分は、単体成分であってもよくあるいは複数の成分の混合物であってもよく、食品、飲料、サプリメント、薬剤等の形態であってもよい。また、測定成分に含まれる各要素が全てが既知であってもよいが、機能性食品等のうち、各要素が特定されていない場合もある。本発明においてはこのような系も測定成分に含むものとする。
また、本発明において使用する用語「測定成分の生体内フリーラジカル分解能」とは、生体内の特定部位における測定成分のフリーラジカルに対する分解・生成促進を含むものと解釈される。
(ESR装置)
本発明で使用可能なESR装置は、従来公知のESR装置であることができ、例えば特許文献2に開示されているXバンドESR装置及び特許文献3に開示されているLバンドESR装置を使用することができる。
X,Lバンドの両方のESR装置は、別体であってもよく、一つの装置が両方の機能を兼ねてもよいことを意味する。
本発明で使用可能なESR装置は、従来公知のESR装置であることができ、例えば特許文献2に開示されているXバンドESR装置及び特許文献3に開示されているLバンドESR装置を使用することができる。
X,Lバンドの両方のESR装置は、別体であってもよく、一つの装置が両方の機能を兼ねてもよいことを意味する。
このようなLバンドESR装置は、主として、実験動物の実験動物の所定の部位における電子スピンの消失速度の傾きを測定するのに使用される。なお、本発明において、実験動物とは、後述するL−バンド電子スピン共鳴装置の試料台に、その対象とする測定個所が収納可能な動物であれば特に限定されるものではなく、ラット、マウス、モルモット、ラビット等の動物実験に使用される小動物以外にも、ヒトを含むことを意味する。
一方、XバンドESR装置は、基本的にLバンドESR装置と同様の構成を有しているが、より高い静磁場を付与し(LバンドESR装置において通常1〜1.3GHzであるのに対して、XバンドESR装置においては約9.3GHz)、より高い感度で電子スピンの消失速度を測定することができる点及び磁力とピークとの関係から、ラジカルの種類及びその強度の測定に使用できる点で有利であるが、LバンドESR装置に比較して、測定可能なサンプルが限定されている。
また、本発明のESR装置を用いた測定において、電子スピンプローブの消失速度の傾きを得るために使用可能な電子スピンプローブは、ESR装置に従来使用されている電子スピンプローブから測定部位を考慮して適宜選択することが可能である。
本発明で使用可能な電子スピンプローブの代表例として、3−カルボキシル−2,2,5,5−テトラメチル−ピロリジン−1−イルオキシ(カルバモイルPROXYL)(顎顔面部位、心臓、膀胱、肝臓、脾臓等)、3−メトキシ−2,2,5,5−テトラメチルピロリジン−1−イルオキシ(MC−PROXYL)(脳)が挙げられるが、本発明は、これらに限定されるものではない。なお、本発明において複数の異なる部位を同時に測定する場合、異なる電子スピンプローブ、例えばカルバモイルPROXYLとMC−PROXYLとを同時に投与してもよい。被験動物に電子スピンプローブを投与する方法についても、従来公知の方法、例えば被験動物への静脈内接種により投与することができる。
本発明で使用可能な電子スピンプローブの代表例として、3−カルボキシル−2,2,5,5−テトラメチル−ピロリジン−1−イルオキシ(カルバモイルPROXYL)(顎顔面部位、心臓、膀胱、肝臓、脾臓等)、3−メトキシ−2,2,5,5−テトラメチルピロリジン−1−イルオキシ(MC−PROXYL)(脳)が挙げられるが、本発明は、これらに限定されるものではない。なお、本発明において複数の異なる部位を同時に測定する場合、異なる電子スピンプローブ、例えばカルバモイルPROXYLとMC−PROXYLとを同時に投与してもよい。被験動物に電子スピンプローブを投与する方法についても、従来公知の方法、例えば被験動物への静脈内接種により投与することができる。
本発明は、このようなESR装置を用いて測定成分の生体内でのフリーラジカル分解能を評価するものである。
先ず、図1〜図4を用いて、本発明の第一実施形態を説明する。図1は、本発明の第一一実施形態に係る測定物質の生体内フリーラジカル分解能を評価する方法を示すフローチャートであり、図2及び図3は、ESR装置における電子スピンプローブの消失速度を示すグラフであり、そして図4は、本発明の第一一実施形態に係る測定物質の生体内フリーラジカル分解能を評価する装置を示す概略図である。
先ず、図1〜図4を用いて、本発明の第一実施形態を説明する。図1は、本発明の第一一実施形態に係る測定物質の生体内フリーラジカル分解能を評価する方法を示すフローチャートであり、図2及び図3は、ESR装置における電子スピンプローブの消失速度を示すグラフであり、そして図4は、本発明の第一一実施形態に係る測定物質の生体内フリーラジカル分解能を評価する装置を示す概略図である。
(生体外評価)
本発明の好ましい実施の形態において、本発明においてXバンドESR装置を用いて、所定濃度のフリーラジカルを含有する基準物質に所定量の測定成分を添加し、ESR吸収スペクトルを測定し、また所定量の電子スピンプローブを添加して電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値(a1)を測定する(S1)。
すなわち、ESR吸収スペクトルを測定することによって、基準物質中のフリーラジカル分解能を測定することによって、その測定成分がどのようなフリーラジカルに対してどのような作用を示すか測定する。なお、本発明においてESR吸収スペクトルの測定は必須ではなく、所望に応じて行うものである。
本発明の好ましい実施の形態において、本発明においてXバンドESR装置を用いて、所定濃度のフリーラジカルを含有する基準物質に所定量の測定成分を添加し、ESR吸収スペクトルを測定し、また所定量の電子スピンプローブを添加して電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値(a1)を測定する(S1)。
すなわち、ESR吸収スペクトルを測定することによって、基準物質中のフリーラジカル分解能を測定することによって、その測定成分がどのようなフリーラジカルに対してどのような作用を示すか測定する。なお、本発明においてESR吸収スペクトルの測定は必須ではなく、所望に応じて行うものである。
具体的には、単独あるいは複数種の既知濃度のフリーラジカル種を有する基準物質に対するESR吸収スペクトルを測定する。複数種の既知濃度のフリーラジカルを有する基準物質あるいは、各種フリーラジカルのいずれか1種を含有する複数の基準物質のESR吸収スペクトルを測定することによって、測定物質がどのフリーラジカル種に対して分解能があるのかどうかを生体外評価することができる。
このような所定濃度のラジカルを含有する基準物質として、例えば体液、所定量のフリーラジカルが添加された体液、所定量のラジカルが添加された固形、ゲル状又は液状の培地、生理食塩水又は哺乳類組織とすることができる。このような基準物質は、医療機関等による測定、新薬、新規サプリメントの開発に使用されているものであり、本発明においては、このような生体外基準物質を用いることによって、生体外基準物質そのものと生体内基準物質との挙動も同時に判定することが可能となる。特に、例えばカタラーゼを含有する血液等の予めフリーラジカル分解能を有するものを基準物質として選択すると、測定成分の基準物質中に含まれるフリーラジカル分解能を有する成分との相乗作用・拮抗作用等を判定するのに便利である。
また、同様にして2種類以上の異なるフリーラジカル種を含有する基準物質に所定量の測定成分を添加して電子スピンプローブの消失速度を測定することもできる。
更に、測定成分が液体である場合には基準物質を省略し、液体測定成分そのものに電子スピンプローブを添加して電子スピンプローブの消失速度を測定してもよいことはもちろんである。
また、同様にして2種類以上の異なるフリーラジカル種を含有する基準物質に所定量の測定成分を添加して電子スピンプローブの消失速度を測定することもできる。
更に、測定成分が液体である場合には基準物質を省略し、液体測定成分そのものに電子スピンプローブを添加して電子スピンプローブの消失速度を測定してもよいことはもちろんである。
なお、本発明で対象となる測定成分は、純粋な成分であってもよくまた例えば薬剤、サプリメント、飲料又は食品等や薬剤等の複合成分であることもできる。また、選択される電子スピンプローブは、後段でLバンドESR測定装置において実験動物に接種可能なものを選択する。
電子スピンプローブの消失速度は、例えば図2に示す通り、時間の経過とともに減少する一次関数として表され、勾配がシャープな程(すなわち、消失速度の傾きの絶対値が大きくなる程)、フリーラジカル分解能が弱いと考えられる。
電子スピンプローブの消失速度は、例えば図2に示す通り、時間の経過とともに減少する一次関数として表され、勾配がシャープな程(すなわち、消失速度の傾きの絶対値が大きくなる程)、フリーラジカル分解能が弱いと考えられる。
次いで、LバンドESR装置を用いて、同一の所定濃度のフリーラジカルを含有する基準物質の電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値(a’1)を測定する(S2)。
このようにして測定した電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値(a1)と(a’1)とからLバンドESR装置における電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値を較正する(S3)。すなわち、比較的に高感度であるXバンドESR装置で測定した電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値を基準として比較的に低感度であるLバンドESR装置で測定した電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値を較正する。
このようにして測定した電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値(a1)と(a’1)とからLバンドESR装置における電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値を較正する(S3)。すなわち、比較的に高感度であるXバンドESR装置で測定した電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値を基準として比較的に低感度であるLバンドESR装置で測定した電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値を較正する。
例えば、図2に示す通り、XバンドESR装置において測定した電子スピンプローブの消失速度が−a1+Xで表され、そしてLバンドESR装置において測定した電子スピンプローブの消失速度が−a’1+X’で表され、a’1=αa1(αは係数)とした場合、較正値は1/αとなる。
このようにして較正することによって、感度の高いXバンドESR測定装置にあわせてLバンドESRのキャリブレーションを測定することが可能となる。なお、このようにして一度較正を行った場合には、次回の較正を省いても良い(図1中、較正有りYes)。
なお、この工程は、LバンドESR装置とXバンドESR装置との較正値1/αが十分に相関がとれている場合には省略してもよい。また、本発明は、このような較正の有無に限定されるものでもない。
このようにして較正することによって、感度の高いXバンドESR測定装置にあわせてLバンドESRのキャリブレーションを測定することが可能となる。なお、このようにして一度較正を行った場合には、次回の較正を省いても良い(図1中、較正有りYes)。
なお、この工程は、LバンドESR装置とXバンドESR装置との較正値1/αが十分に相関がとれている場合には省略してもよい。また、本発明は、このような較正の有無に限定されるものでもない。
(生体内測定)
次いで、較正された値に基づいて、LバンドESR装置に測定箇所に対応する電子スピンプローブを添加した実験動物をセットして、前記LバンドESR装置で前記測定成分を所定量添加しつつ測定成分の生体内消失速度の傾きの絶対値(b1)を測定する(S4)。
このようにして測定された図3に示す通りの電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値(a1)と測定成分の生体内消失速度の傾きの絶対値(b1)とから、例えばD(保持率)=b1/a1、又はL(損失率)=1−b1/a1として、測定成分の生体内のフリーラジカル分解能を測定する。
次いで、較正された値に基づいて、LバンドESR装置に測定箇所に対応する電子スピンプローブを添加した実験動物をセットして、前記LバンドESR装置で前記測定成分を所定量添加しつつ測定成分の生体内消失速度の傾きの絶対値(b1)を測定する(S4)。
このようにして測定された図3に示す通りの電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値(a1)と測定成分の生体内消失速度の傾きの絶対値(b1)とから、例えばD(保持率)=b1/a1、又はL(損失率)=1−b1/a1として、測定成分の生体内のフリーラジカル分解能を測定する。
すなわち、保持率Dは、XバンドESR装置で測定した測定成分の本来有するフリーラジカル分解能(あるいは、基準物質と測定物質とが異なる場合は、基準物質が本来有するフリーラジカル分解能)に対して、どれだけ保持しているかを数値として表しており、一方、損失率は、生体内でフリーラジカル能がどれだけ損失したかを表している。
本実施形態では、実際の生体内、特に測定部位において測定成分がどのようなフリーラジカルを数値として示すことが可能となる。
また、本発明の特定の実施の形態によると、例えば、経口、皮下、静脈内摂取等の2又はそれ以上の投与形態に基づいて実験動物に投与して前記と同様にしてD値、L値を求め、測定成分の吸収経路による生体内でのフリーラジカル分解能を測定することが可能である。なお、生体内の測定部位別、例えば脳、顎部分等の異なる部位を投与形態別に測定成分を測定することによって、その成分の特定の投与形態及び特定部位でのフリーラジカル分解能を判定できる。更に、二種類以上の最適な電子スピンプローブを選択することによって異なる部位、例えば脳と顎部分に対する測定成分のフリーラジカル分解能を同時に測定し、評価することも可能である。
本実施形態では、実際の生体内、特に測定部位において測定成分がどのようなフリーラジカルを数値として示すことが可能となる。
また、本発明の特定の実施の形態によると、例えば、経口、皮下、静脈内摂取等の2又はそれ以上の投与形態に基づいて実験動物に投与して前記と同様にしてD値、L値を求め、測定成分の吸収経路による生体内でのフリーラジカル分解能を測定することが可能である。なお、生体内の測定部位別、例えば脳、顎部分等の異なる部位を投与形態別に測定成分を測定することによって、その成分の特定の投与形態及び特定部位でのフリーラジカル分解能を判定できる。更に、二種類以上の最適な電子スピンプローブを選択することによって異なる部位、例えば脳と顎部分に対する測定成分のフリーラジカル分解能を同時に測定し、評価することも可能である。
(測定装置)
このような、測定成分の生体内フリーラジカル分解能を評価する装置は、例えば図4に示す通りである。
図4に示す通り、本発明の生体内フリーラジカル分解能を評価する評価装置A1は、XバンドESR装置DXと、LバンドESR装置DLと、前記XバンドESR装置DX及びLバンドESR装置DLと接続されたコンピュータシステムCSから主として構成されている。
そして、コンピュータシステムPCは、ESR装置Dx、DLからの信号を入力するための入力手段、入力した信号情報を演算する演算手段、入力した信号情報を記憶する記憶手段とから構成された従来公知のコンピュータシステムである。
このような、測定成分の生体内フリーラジカル分解能を評価する装置は、例えば図4に示す通りである。
図4に示す通り、本発明の生体内フリーラジカル分解能を評価する評価装置A1は、XバンドESR装置DXと、LバンドESR装置DLと、前記XバンドESR装置DX及びLバンドESR装置DLと接続されたコンピュータシステムCSから主として構成されている。
そして、コンピュータシステムPCは、ESR装置Dx、DLからの信号を入力するための入力手段、入力した信号情報を演算する演算手段、入力した信号情報を記憶する記憶手段とから構成された従来公知のコンピュータシステムである。
評価装置A1のコンピュータシステムPCにおける記憶手段は、測定成分を測定するための測定環境情報を記憶する測定環境記憶部(例えば、ID番号、測定日時、測定成分の種類、測定時温度、標準物質等)、XバンドESR装置DX、LバンドESR装置DL又は両者で生体外測定した測定結果(ID番号、ESRスペクトル情報(Xバンド及びLバンドESR装置)、使用電子スピンプローブ及びその濃度、測定成分の生体外消失速度の傾きの絶対値(a1)、較正値(1/α))を記憶する生体外測定情報記憶部と、測定成分をLバンドESR装置DLで生体内測定した結果(ID番号、測定成分の生体内消失速度の傾きの絶対値(b1))を記憶する生体内測定情報記憶部を有しており、これらの記憶部はID番号によって関連付けされている。あるいはこれらの情報は、例えば一つのテーブルで一元管理されていてもよい。
このような構成を有する本発明の評価装置A1において、先ず測定環境記憶部に、測定成分を測定するための測定環境情報を入力し、次いでXバンドESRDX装置を用いて、所定濃度のフリーラジカルを含有する基準物質に所定量の測定成分を添加し、XバンドESR装置DXで、ESR吸収スペクトルを測定し、また所定量の電子スピンプローブを添加して電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値(a1)を測定する(図1のS1参照)。
ESR吸収スペクトル及び電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値(a1)を測定すると、XバンドESR装置DXは、相当する信号をコンピュータシステムCSに送信し、コンピュータシステムCSは、生体外測定情報記憶部の対応箇所に信号情報を記憶する。
ESR吸収スペクトル及び電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値(a1)を測定すると、XバンドESR装置DXは、相当する信号をコンピュータシステムCSに送信し、コンピュータシステムCSは、生体外測定情報記憶部の対応箇所に信号情報を記憶する。
次いで、所望に応じて、LバンドESE装置DLを用いて、同様にして所定量の電子スピンプローブを添加して電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値(a’1)を測定する(図1のS3参照)。
電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値(a’1)を測定すると、LバンドESR装置DLは、相当する信号をコンピュータシステムCSに送信し、コンピュータシステムCSは、生体外測定情報記憶部の対応箇所に信号情報を記憶する。
次いで、コンピュータシステムCSは、これらの(a1)及び(a’1)から較正値1/αを求め(前記段落0054参照)、そして1/α値を生体外測定情報記憶部に記憶する。
電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値(a’1)を測定すると、LバンドESR装置DLは、相当する信号をコンピュータシステムCSに送信し、コンピュータシステムCSは、生体外測定情報記憶部の対応箇所に信号情報を記憶する。
次いで、コンピュータシステムCSは、これらの(a1)及び(a’1)から較正値1/αを求め(前記段落0054参照)、そして1/α値を生体外測定情報記憶部に記憶する。
次いで、LバンドESR装置を用いて、DLを用いて、動物の所定の測定部位に所定の投与形態で、所定濃度の測定成分及び電子スピンプローブを添加し、電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値(b1)を測定する(図1のS4参照)。LバンドESR装置を用いて、DLは、測定信号をコンピュータシステムCSに送信し、コンピュータシステムCSは、送信された測定値(b1)を所望に応じて較正を行い(b1×1/α)、電子スピンプローブの生体内外の消失速度の傾きの絶対値から生体内での測定成分のフリーラジカル分解能を評価し、評価結果を生体内測定情報記憶部に記憶する。
なお、本実施形態の変更態様として、図5に示すようなESR装置と端末とから構成された検査側の装置と、前記端末と通信回線を介して接続可能な判定側のコンピュータシステ厶とから構成された生体内フリーラジカル分解能の判定システムA2を構成することも可能である。図5は、本発明の生体内フリーラジカル分解能の判定装置の別の実施形態を示す概略図である。
すなわち、1ないし複数の検査機関(1・・・n)にESR装置Dと端末Tを設け、前記検査機関で測定した生体内ESR測定結果を通信回線により評価機関のコンピュータシステムに送信し、評価結果を検査機関の端末に送信することも可能である。なお、ここで使用する端末とは、ESR装置Dから電子信号として受け取った測定値を通信回線を介してコンピュータシステムCS側に送信可能であり、また評価機関側のコンピュータシステムで判定された結果を通信回線を介して受信し、モニタ、プリンタ等の出力手段を介して表示可能であれば特に限定されず、一般にはパーソナルコンピュータシステムである。
すなわち、1ないし複数の検査機関(1・・・n)にESR装置Dと端末Tを設け、前記検査機関で測定した生体内ESR測定結果を通信回線により評価機関のコンピュータシステムに送信し、評価結果を検査機関の端末に送信することも可能である。なお、ここで使用する端末とは、ESR装置Dから電子信号として受け取った測定値を通信回線を介してコンピュータシステムCS側に送信可能であり、また評価機関側のコンピュータシステムで判定された結果を通信回線を介して受信し、モニタ、プリンタ等の出力手段を介して表示可能であれば特に限定されず、一般にはパーソナルコンピュータシステムである。
このような構成の場合、検査機関側の端末と前記端末と通信回線により接続された評価機関のコンピュータシステムが、請求の範囲に記載されたコンピュータシステムを構成するものである。
このように構成することによって、複数の検査機関からの評価結果を評価機関のサーバによって一元管理することが可能であり、評価機関側にとっては、複数の評価結果を集約することによるデータの確実性が増加し、また検査機関にとってはコンピュータシステムの負荷が軽減できる。
このように構成することによって、複数の検査機関からの評価結果を評価機関のサーバによって一元管理することが可能であり、評価機関側にとっては、複数の評価結果を集約することによるデータの確実性が増加し、また検査機関にとってはコンピュータシステムの負荷が軽減できる。
また、例えば、同一種類の測定物質について検査機関側で測定した結果がサーバに保存されたデータから大きく逸脱した場合、検査方法等の誤り等がある場合がある。このように大きく検査結果が逸脱した場合、評価機関のサーバから従来公知の方法で(例えば、評価機関のサーバは、測定成分から記憶手段内に記憶した測定成分又はその誘導体の項目を抽出し、抽出した結果から平均値に所定量の誤差値を加え、測定結果の上限、下限を設定し、その上限又は下限を逸脱した場合に警告を診断機関の端末に送信する)。
また、例えば検査機関が測定内容を端末を介して評価機関のサーバに送信すると、サーバ側は、記憶装置内に保存してある、検査プロトコールを端末側に送信したり、既にESR装置にて評価されている成分(記憶手段中にデータの有するもの)については測定を省略することも可能である。
更に、評価機関の情報を検査機関と共有することによって、健康食品、サプリメントの処方を被験者に指示するための指標を提供することが可能となる。
また、例えば検査機関が測定内容を端末を介して評価機関のサーバに送信すると、サーバ側は、記憶装置内に保存してある、検査プロトコールを端末側に送信したり、既にESR装置にて評価されている成分(記憶手段中にデータの有するもの)については測定を省略することも可能である。
更に、評価機関の情報を検査機関と共有することによって、健康食品、サプリメントの処方を被験者に指示するための指標を提供することが可能となる。
(第二実施形態)
本発明の第二実施形態は、XバンドESR装置を用いて、測定成分を被験者に投与し、その投与前後の被験者の体液のESR測定値により、測定成分の生体内におけるフリーラジカル分解能を評価する方法及び評価装置に関する。
本実施形態において、まず測定成分を被験者に投与する前の体液、すなわちコントロール体液のESRスペクトル及び電子スピンプローブの消失速度を測定する。
本発明において、体液とは、例えば静脈又は動脈由来に血液(全血)、白血球、血漿、血小板、赤血球等の成分、唾液、髄液、腹水、尿あるいはこれらの組み合わせを意味する。
本発明の第二実施形態は、XバンドESR装置を用いて、測定成分を被験者に投与し、その投与前後の被験者の体液のESR測定値により、測定成分の生体内におけるフリーラジカル分解能を評価する方法及び評価装置に関する。
本実施形態において、まず測定成分を被験者に投与する前の体液、すなわちコントロール体液のESRスペクトル及び電子スピンプローブの消失速度を測定する。
本発明において、体液とは、例えば静脈又は動脈由来に血液(全血)、白血球、血漿、血小板、赤血球等の成分、唾液、髄液、腹水、尿あるいはこれらの組み合わせを意味する。
これらの体液には、場合によりカタラーゼ等の抗酸化作用を有する成分が含まれている。従って、このような測定成分、特に被験者の個体差を考慮してESRスペクトルを測定しておくことは重要である。なお、ESRスペクトルの測定は、体液そのものの測定及び所定濃度のフリーラジカルを添加した体液のESRスペクトルの測定を含むものと解釈される。
次いで、第一実施形態と同様にして体液に所定量の電子スピンプローブを添加して、XバンドESR装置でその消失速度の傾きを求める。
そして、被験者に測定成分を投与し、所定時間経過後に同様にしてESR吸収スペクトル及び電子スピンの消失速度の傾きを求め、その前後のESR測定値から測定成分の生体内でのフリーラジカル分可能を評価する。
なお、同一の測定成分を所定のプロトコールに従って、被験者に投与し、例えば一日3回所定量の測定成分を経口投与して、数回、例えば週1回、数週間に亘って、連続的に第二実施形態のフリーラジカル分解能を継続することによって、測定成分のサプリメント、機能性食品の機能、薬剤の効能として測定成分の生体内フリーラジカル分解能を測定することが可能である。
測定成分の投与前後の電子スピンプローブの消失速度の傾きの変化例を図6に示す。
そして、被験者に測定成分を投与し、所定時間経過後に同様にしてESR吸収スペクトル及び電子スピンの消失速度の傾きを求め、その前後のESR測定値から測定成分の生体内でのフリーラジカル分可能を評価する。
なお、同一の測定成分を所定のプロトコールに従って、被験者に投与し、例えば一日3回所定量の測定成分を経口投与して、数回、例えば週1回、数週間に亘って、連続的に第二実施形態のフリーラジカル分解能を継続することによって、測定成分のサプリメント、機能性食品の機能、薬剤の効能として測定成分の生体内フリーラジカル分解能を測定することが可能である。
測定成分の投与前後の電子スピンプローブの消失速度の傾きの変化例を図6に示す。
図6(a)は、フリーラジカル分解能を有する成分を投与する前と投与後の電子スピン消失速度を表すグラフであり、図6(b)は、目標とする電子スピン消失速度と、被験者の現在の電子スピン消失速度を表すグラフである。
図6(a)に示す通り、測定成分を投与することによる測定成分の生体内フリーラジカル分解能を数値として評価可能である。
図6(a)に示す通り、測定成分を投与することによる測定成分の生体内フリーラジカル分解能を数値として評価可能である。
本願発明者等が既に開発して整理番号BRT001として出願した未公開特許出願に詳細に記載の通り、ラジカル種による酸化ストレスは、例えば「ガン」、「潰瘍性大腸炎」、「肝炎」、「急性膵炎」、「虚血性心疾患」、「虚血性腸炎」、「血管透過性が亢進」、「高血圧」、「紫外線障害」、「自己免疫疾患」、「ショック」、「腎炎」、「心筋梗塞」、「ストレス性潰瘍」、「成人呼吸窮迫症候群(ARDS)」、「テンカン発作」、「糖尿病」、「動脈硬化」、「脳卒中」、「パーキンソン病」、「放射線障害」、「薬剤性肝障害」、「リウマチ」、「老化」等の種々の疾病の原因となる。一方、生体内のラジカル量を測定することによって加齢障害に対する評価・予知に使用することが可能であるとある。
従って、本発明は、この特許出願に記載された「加齢状態」と「疾病」に対する測定成分の生体内における影響を評価する方法及び測定成分を投与した際の加齢予測まで拡張できるものである。
すなわち、図6(b)に示す通り、目標とする電子スピンプローブの消失速度の傾き(例えば、性別、年齢別による健常者の数値の平均)と測定値とから目標値への開きを数値として評価できる。
そして、例えば、フリーラジカル分解能を有する成分を投与して所定間隔をおいて電子スピンプローブの消失速度の傾きXを測定し続けることによって目標値に近づいているのか変動しないのかあるいは目標値から遠ざかっているのかを数値評価できる。
すなわち、図6(b)に示す通り、目標とする電子スピンプローブの消失速度の傾き(例えば、性別、年齢別による健常者の数値の平均)と測定値とから目標値への開きを数値として評価できる。
そして、例えば、フリーラジカル分解能を有する成分を投与して所定間隔をおいて電子スピンプローブの消失速度の傾きXを測定し続けることによって目標値に近づいているのか変動しないのかあるいは目標値から遠ざかっているのかを数値評価できる。
また、例えば数ヶ月おき等の間隔で電子スピンプローブの消失速度の傾きXを測定することによって、測定者の加齢状態を評価することも可能である。
すなわち、加齢減少を、フリーラジカル発生量とフリーラジカル分解能の生体内におけるバランス、すなわち電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値として評価し、この傾きの経時的な変化率によって加齢評価を行うことができる。
そのため、例えばサプリメント等のフリーラジカル分解能を有する測定成分を添加して電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値として評価し、この傾きの経時的な変化率を測定することは、その成分の抗加齢能力を評価することになる。
すなわち、加齢減少を、フリーラジカル発生量とフリーラジカル分解能の生体内におけるバランス、すなわち電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値として評価し、この傾きの経時的な変化率によって加齢評価を行うことができる。
そのため、例えばサプリメント等のフリーラジカル分解能を有する測定成分を添加して電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値として評価し、この傾きの経時的な変化率を測定することは、その成分の抗加齢能力を評価することになる。
また、複数種の所定濃度のフリーラジカル種を添加した体液に前記フリーラジカルの全てを分解しないような濃度のフリーラジカル分解能が知られている成分を添加して、これを基準物質とし、同様の系に測定成分を添加して、両者のXバンドESR測定装置による測定値(特に、ESR吸収スペクトル)を比較することによって、測定成分のフリーラジカル選択性を評価することが可能である。
なお、このようなESR装置を用いた測定成分のフリーラジカル選択性を評価する方法は、いずれの文献に開示されておらず新規のものである。従って、本発明は、フリーラジカル分解能を有する成分のフリーラジカル選択性を評価する方法まで拡張される。
この際の測定対象となる系は、フリーラジカルを含有する体液に限られるものではなく、測定成分が液体である場合には測定成分そのもの、測定成分が固体である場合には測定成分を溶解可能な溶媒中に溶解した系に所定量のフリーラジカル種を添加したものを使用することができる。
なお、このようなESR装置を用いた測定成分のフリーラジカル選択性を評価する方法は、いずれの文献に開示されておらず新規のものである。従って、本発明は、フリーラジカル分解能を有する成分のフリーラジカル選択性を評価する方法まで拡張される。
この際の測定対象となる系は、フリーラジカルを含有する体液に限られるものではなく、測定成分が液体である場合には測定成分そのもの、測定成分が固体である場合には測定成分を溶解可能な溶媒中に溶解した系に所定量のフリーラジカル種を添加したものを使用することができる。
本発明者の実験によると、フリーラジカル分解能を有する成分としてアントシアニンを含む溶液(系1)と当該溶液に酢酸を添加した系(系2)とのフリーラジカルの選択性を調べた所、図7に示す通りの結果を得た。図7(a)は、ヒドロキシラジカル系のコントロール溶液、アントシアニンを含む溶液(系1)及びアントシアニンと酢酸の両方を添加して溶液(系2)のESRスペクトルを示すチャートであり、図7(b)は、図7(a)における系1及び系2のヒドロキシラジカルの減少量を示すグラフであり、図7(c)は、スーパーオキシド系のコントロール溶液、アントシアニンを含む溶液(系1)及びアントシアニンと酢酸の両方を添加して溶液(系2)のESRスペクトルを示すチャートであり、図7(d)は、図7(c)における系1及び系2のスーパーオキシドの減少量を示すグラフである。
図7(a)、図7(b)より、系2の方がヒドロキシラジカルの分解に対する選択性が若干高いことが判る。また、図7(c)及び図7(d)より、スーパーオキシドに対する選択性は、系1と系2とでは同等であることが判る。
このことより、生体内で、選択的にヒドロキシラジカルを分解することを所望とする場合には、系2の方が系1より高い効果を有するものであると判断できる。
図7(a)、図7(b)より、系2の方がヒドロキシラジカルの分解に対する選択性が若干高いことが判る。また、図7(c)及び図7(d)より、スーパーオキシドに対する選択性は、系1と系2とでは同等であることが判る。
このことより、生体内で、選択的にヒドロキシラジカルを分解することを所望とする場合には、系2の方が系1より高い効果を有するものであると判断できる。
このように一成分系の系1に他の成分を加えることによる(系2)相乗作用・拮抗作用を評価することも本発明により初めて可能となった。
また、食品、特に機能性食品等の複雑系において、既知の成分のESRスペクトルデータと比較することによって、未知成分のフリーラジカル分解能の関与を調査することも可能となる。
従って、測定成分に他の成分を加えることにより、あるいは測定成分と測定成分のうち既知成分を別に測定することにより、・O2−1O2OH H2O2、過酸化脂質のフリーラジカル種が各々主たる原因の疾病等に対して的確にフリーラジカルを分解する成分を特定可能である。
また、選択性に基づいて、疾患等を起こす原因となるフリーラジカル種をLバンドESR装置により、実験動物モデルから推測可能となる。このことは将来、人体を診断可能なLバンドESR装置が開発された場合顕著な効果となる。
また、食品、特に機能性食品等の複雑系において、既知の成分のESRスペクトルデータと比較することによって、未知成分のフリーラジカル分解能の関与を調査することも可能となる。
従って、測定成分に他の成分を加えることにより、あるいは測定成分と測定成分のうち既知成分を別に測定することにより、・O2−1O2OH H2O2、過酸化脂質のフリーラジカル種が各々主たる原因の疾病等に対して的確にフリーラジカルを分解する成分を特定可能である。
また、選択性に基づいて、疾患等を起こす原因となるフリーラジカル種をLバンドESR装置により、実験動物モデルから推測可能となる。このことは将来、人体を診断可能なLバンドESR装置が開発された場合顕著な効果となる。
このような方法で測定成分の生体内フリーラジカル分解能、測定成分のフリーラジカル選択性を測定する装置は、LバンドESR装置を有していない以外は図5に示す第一実施形態の評価装置と同様の構成を有している。従って、その詳細な説明は省略する。
なお、本実施形態の変更態様として、第一実施形態と同様に図6に示すように検査機関にESR装置と端末を設け、前記検査機関で測定した生体内ESR測定結果を通信回線により評価機関のコンピュータシステムに送信し、評価結果を検査機関の端末に送信することも可能である。
なお、本実施形態の変更態様として、第一実施形態と同様に図6に示すように検査機関にESR装置と端末を設け、前記検査機関で測定した生体内ESR測定結果を通信回線により評価機関のコンピュータシステムに送信し、評価結果を検査機関の端末に送信することも可能である。
このような構成の場合、検査機関側の端末と前記端末と通信回線により接続された評価機関のコンピュータシステ厶が、請求の範囲に記載されたコンピュータシステムを構成するものである。
このように構成することによって、複数の検査機関からの評価結果を評価機関のサーバによって一元管理することが可能であり、評価機関側にとっては、複数の評価結果を集約することによるデータの確実性が増加し、また検査機関にとってはコンピュータシステムの負荷が軽減できる。
このように構成することによって、複数の検査機関からの評価結果を評価機関のサーバによって一元管理することが可能であり、評価機関側にとっては、複数の評価結果を集約することによるデータの確実性が増加し、また検査機関にとってはコンピュータシステムの負荷が軽減できる。
また、例えば、同一種類の測定物質について検査機関側で測定した結果がサーバに保存されたデータから大きく逸脱した場合、検査方法等の誤り等がある場合がある。このように大きく検査結果が逸脱した場合、評価機関のサーバから従来公知の方法で(例えば、評価機関のサーバは、測定成分から記憶手段内に記憶した測定成分又はその誘導体の項目を抽出し、抽出した結果から平均値に所定量の誤差値を加え、測定結果の上限、下限を設定し、その上限又は下限を逸脱した場合に警告を診断機関の端末に送信する)。
また、例えば検査機関が測定内容を端末を介して評価機関のサーバに送信すると、サーバ側は、記憶装置内に保存してある、検査プロトコールを端末側に送信したり、既にESR装置にて評価されている成分(記憶手段中にデータの有するもの)については測定を省略することも可能である。
更に、評価機関の情報を検査機関と共有することによって、健康食品、サプリメントの処方を被験者に指示するための指標を提供することが可能となる。
更に、評価機関の情報を検査機関と共有することによって、健康食品、サプリメントの処方を被験者に指示するための指標を提供することが可能となる。
(第三実施形態)
本発明の第三実施形態は、適切な電子スピンプローブを使用したLバンドESR装置を用いて所定の負荷をかけた実験動物における所定箇所の負荷時の電子スピンプロープの消失速度の傾き(Kc1)、負荷解放後の電子スピンプローブの消失速度の傾き(Kc2)、及び所定量の測定成分を投与、好ましくは負荷後に投与した実験動物の所定箇所のスピントプローブの消失速度の傾き(Kc)を測定し、Kc1、Kc2及びKcの関係から測定成分の生体内フリーラジカル分解能を評価する方法及び装置に関する。
なお、本実施形態における評価装置は、前述した第一及び第二実施形態における評価装置とほぼ同様であるのでその詳細な説明は省略する。
本発明の第三実施形態は、適切な電子スピンプローブを使用したLバンドESR装置を用いて所定の負荷をかけた実験動物における所定箇所の負荷時の電子スピンプロープの消失速度の傾き(Kc1)、負荷解放後の電子スピンプローブの消失速度の傾き(Kc2)、及び所定量の測定成分を投与、好ましくは負荷後に投与した実験動物の所定箇所のスピントプローブの消失速度の傾き(Kc)を測定し、Kc1、Kc2及びKcの関係から測定成分の生体内フリーラジカル分解能を評価する方法及び装置に関する。
なお、本実施形態における評価装置は、前述した第一及び第二実施形態における評価装置とほぼ同様であるのでその詳細な説明は省略する。
本実施形態の原理は、例えば図8に示すとおり、負荷前後、測定成分の投与後のK値(Kc、Kc1、Kc2)の傾き(°)の変化率Δθから測定成分の生体内フリーラジカル分解能を測定することがである。すなわち、実験動物に負荷を与えて酸化ストレス状態を作り、その酸化ストレスに対する復元力をLバンドESR装置により電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値として求める。このような実験動物の自己回復力による酸化ストレス状態からの復帰に対して、測定成分を投与することの影響から、測定成分の生体内のフリーラジカル分解能を評価するものである。
具体的にはKc1とKc2とから測定成分を添加していない場合の生体の所定箇所の有する、すなわち実験動物本来が備えるフリーラジカル分解能、換言すると抗酸化ストレスに対する復元力を求めることができる(R0=Kc1/Kc2)。
一方、測定成分を添加して同様に測定した場合のフリーラジカル分解能、換言すると抗酸化ストレスに対する復元力は、R1=Kc/Kc2)として求めることができる。
これらの式から測定成分のフリーラジカル分解能を、例えば復元力の増分ΔR=Kc−Kc1/Kc2として、あるいはフリーラジカル分解能の増加率として、あるいはあらかじめ測定された標準物質(例えば、アスコルビン酸、ビタミンE)と比較して生体内フリーラジカル分解能を評価することが可能である。
一方、測定成分を添加して同様に測定した場合のフリーラジカル分解能、換言すると抗酸化ストレスに対する復元力は、R1=Kc/Kc2)として求めることができる。
これらの式から測定成分のフリーラジカル分解能を、例えば復元力の増分ΔR=Kc−Kc1/Kc2として、あるいはフリーラジカル分解能の増加率として、あるいはあらかじめ測定された標準物質(例えば、アスコルビン酸、ビタミンE)と比較して生体内フリーラジカル分解能を評価することが可能である。
更に、測定成分未投与の実験動物の負荷前後の電子スピンプローブの消失速度の傾きをあらかじめ測定しておくことによって、すなわちKc1及びKc2は既知の値である場合、実質的に負荷を与えた後測定成分を投与した実験動物における電子スピンプローブの消失速度を測定するだけで、この実施形態における測定成分の生体内フリーラジカル分解能を評価することが可能となる。
また、例えば測定成分の濃度を変化させて前記ΔRの変化率を求め、測定成分の濃度依存性を評価したり、複数の測定成分を混合してこれらのΔRと単独で測定したΔRとから測定成分の相乗作用/拮抗作用を測定したりすることも可能である。
なお、生体内に負荷をかけて負荷前後の抗酸化能力を測定する技術は、前述の整理番号BRT001して出願した未公開特許出願に詳細に説明されている。
従って、本発明は、この特許出願に記載された「加齢状態」と「疾病」に対する測定成分の生体内における影響を評価する方法及び測定成分を投与した際の加齢予測まで拡張できるものである。
また、例えば測定成分の濃度を変化させて前記ΔRの変化率を求め、測定成分の濃度依存性を評価したり、複数の測定成分を混合してこれらのΔRと単独で測定したΔRとから測定成分の相乗作用/拮抗作用を測定したりすることも可能である。
なお、生体内に負荷をかけて負荷前後の抗酸化能力を測定する技術は、前述の整理番号BRT001して出願した未公開特許出願に詳細に説明されている。
従って、本発明は、この特許出願に記載された「加齢状態」と「疾病」に対する測定成分の生体内における影響を評価する方法及び測定成分を投与した際の加齢予測まで拡張できるものである。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではなく、本発明の精神を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、図9に示す通り、第一から第三実施形態において、測定成分の濃度を変化させて、フリーラジカル分解能の濃度依存関係を評価することも本発明の範囲内である。これは、例えば医薬品、健康食品の調製や処方に重要な役割を果たすものである。
また、図9に示すフリーラジカル分解能の濃度依存関係を評価と、第三実施形態のサプリメントの処方を組合わせて、長期間モニタすることによって、疾病の予防効果(加齢防止効果)、疾病の治療効果を数値として捕らえることも本発明の範囲内である。
例えば、図9に示す通り、第一から第三実施形態において、測定成分の濃度を変化させて、フリーラジカル分解能の濃度依存関係を評価することも本発明の範囲内である。これは、例えば医薬品、健康食品の調製や処方に重要な役割を果たすものである。
また、図9に示すフリーラジカル分解能の濃度依存関係を評価と、第三実施形態のサプリメントの処方を組合わせて、長期間モニタすることによって、疾病の予防効果(加齢防止効果)、疾病の治療効果を数値として捕らえることも本発明の範囲内である。
A1 判定装置
D ESR装置
Dx XバンドESR装置
DL LバンドESR装置
CS コンピュータシステム
T 端末
D ESR装置
Dx XバンドESR装置
DL LバンドESR装置
CS コンピュータシステム
T 端末
Claims (25)
- ESR装置を用いて生体内への添加成分の生体内でのフリーラジカル分解能を判定する方法であって、
(1) X、Lバンド又は両方のESR装置を使用して所定濃度のフリーラジカルを含有する基準物質に所定量の判定する添加成分である測定成分及び電子スピンプローブを添加して前記測定成分の生体外消失速度の傾きの絶対値(a1)を測定し、
(2) LバンドESR装置に測定箇所に対応する電子スピンプローブを添加した実験動物をセットして、前記LバンドESR装置で前記測定成分を所定量添加しつつ前記成分の生体内消失速度の傾きの絶対値(b1)を測定し、そして
(3) 段階(1)で測定された前記測定成分の電子スピンプローブの生体外消失速度の傾きの絶対値(a1)と、段階(2)で測定された前記測定成分の電子スピンプローブの生体内消失速度の傾きの絶対値(b1)とから、前記測定成分の生体内でのフリーラジカル分解能を判定することを特徴とする、成分の生体内フリーラジカル分解能の判定方法。 - 前記成分が、薬剤、サプリメント、飲料又は食品であり、段階(2)において前記成分の投与形態に基づいて実験動物に投与することを特徴とする請求項1に記載の生体内フリーラジカル分解能の判定方法。
- 段階(3)において、予め測定されたX、Lバンド又は両方のESR装置で所定濃度のフリーラジカルを含有する基凖物質に所定量の標準成分及び電子スピンプローブを添加して前記標準成分の電子スピンプローブの生体外消失速度の傾きの絶対値(a0)と、LバンドESR装置で予め測定された所定濃度のフリーラジカルを含有する基準物質に所定量の標準成分及び電子スピンプローブを添加して前記標準成分の電子スピンプローブの生体内消失速度の傾きの絶対値(b0)と、段階(1)で測定された前記測定成分の生体外消失速度の傾きの絶対値(a1)と段階(2)で測定された電子スピンプローブの前記測定成分の生体外消失速度の傾きの絶対値(b1)とから、前記測定成分の生体内でのフリーラジカル分解能を測定することを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の成分の生体内フリーラジカル分解能の判定方法。
- 標準成分がアスコルビン酸又は脂溶性アスコルビン酸誘導体又はビタミンEであることを特徴とする請求項3に記載の生体内フリーラジカル分解能の判定方法。
- 前記成分の生体内ラジカル分解能を[a1・b0]/[a0・b1]により算出することを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の生体内フリーラジカル分解能の判定方法。
- 段階(1)で使用する所定濃度のラジカルを含有する基準物質が、体液、所定量のフリーラジカルが添加された体液、所定量のラジカルが添加された固形、ゲル状又は液状の培地又は哺乳類組織であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の生体内フリーラジカル分解能の判定方法。
- ESR装置を用いて生体内への添加成分の生体内でのフリーラジカル分解能を判定する方法であって、
XバンドESR装置を用いて判定する添加成分である測定成分の投与前の体液のESRスペクトル、電子スピンプローブの消失速度又は両者を測定し、
XバンドESR装置で所定量の測定成分の投与後の体液のESRスペクトル、電子スピンプローブの消失速度又は両者を測定し、
前記投薬前後のESRスペクトル、電子スピン消失速度又は両者の変化に基づいて、前記測定成分のフリーラジカル分解能を判定することを特徴とする生体内フリーラジカル分解能の判定方法。 - 前記体液が、静脈又は動脈由来の血液、白血球、唾液、隋液、腹水、尿又はこれらの組合わせであることを特徴とする請求項7に記載の生体内フリーラジカル分解能の判定方法。
- 所定濃度の複数のフリーラジカル種を添加した基準物質に、前記濃度のフリーラジカル種全てを分解しないような量の前記測定成分を添加してXバンドESR装置にて、前記測定成分の前記複数種に対する分解の選択性を分析することを特徴とする、請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の生体内フリーラジカル分解能の判定方法。
- ESR装置を用いて生体内への成分の選択的フリーラジカル分解能を判定する方法であって、
XバンドESR装置で、所定濃度の複数のフリーラジカル種を添加した基準物質に、前記濃度のフリーラジカル種全てを分解しないような量の測定成分を添加してXバンドESR装置にて、前記測定成分の前記複数種に対する分解の選択性を分析することを特徴とする選択的フリーラジカル分解能の判定方法。 - ESR装置を用いて生体内への成分の生体内でのフリーラジカル分解能を判定する方法であって、
LバンドESR装置を用いて酸化ストレス負荷時の実験動物の電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値(Kc1)を測定し、
LバンドESR装置を用いて酸化ストレス負荷開放後の実験動物の電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値(Kc2)を測定し、
L−バンドESR装置を用いて所定量の判定する添加成分である測定成分を実験動物に投与後に実験動物の電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値(Kc)を測定し、
前記Kc1、Kc2及びKc値に基づいて前記測定成分のフリーラジカル分解能を判定することを特徴とする生体内フリーラジカル分解能の判定方法。 - ESR装置を用いて生体内への添加成分の生体内でのフリーラジカル分解能を判定する方法であって、
LバンドESR装置を用いて所定量の判定する添加成分である測定成分を実験動物に投与後に実験動物の電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値(Kc)を測定し、
既知の酸化ストレス負荷時の実験動物の電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値(Kc1)及び酸化ストレス負荷開放後の実験動物の電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値(Kc2)と、測定したKcに基づいて前記測定成分のフリーラジカル分解能を判定することを特徴とする生体内フリーラジカル分解能の判定方法。 - 前記測定成分を異なる2以上の濃度で測定することを特徴とする請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の成分の生体内フリーラジカル分解能の判定方法。
- 前記測定成分が異なる2種以上の成分の混合物から構成されていることを特徴とする請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の成分の生体内フリーラジカル分解能の判定方法。
- 生体内への添加成分の生体内でのフリーラジカル分解能を判定する生体内フリーラジカル分解能判定装置であって、
所定濃度のフリーラジカルを含有する基準物質に所定量の判定する添加成分である測定成分及び電子スピンプローブを添加して前記測定成分の生体外消失速度の傾きの絶対値(a1)を測定するためのX、Lバンド又は両方のESR装置と、
測定箇所に対応する電子スピンプローブを添加した実験動物をセットして、前記測定成分を所定量添加しつつ前記成分の電子スピンプローブの生体内消失速度の傾きの絶対値(b1)を測定するためのLバンドESR装置と、
演算部、記憶部とから構成され、かつ前記LバンドESR装置に又はXバンドESR装置とLバンドESR装置との両者に接続されたコンピュータシステムであって、前記演算部は、前記XバンドESR装置で測定された前記測定成分の電子スピンプローブの生体外消失速度の傾きの絶対値(a1)と、前記LバンドESR装置で測定された前記測定成分の電子スピンプローブの生体外消失速度の傾きの絶対値(b1)とから、前記測定成分の生体内でのフリーラジカル分解能を測定し、前記記憶部は、前記演算部で測定された前記測定成分の測定値を記憶するコンピュータシステムと、
から構成された生体内フリーラジカル分解能判定装置。 - 前記記憶装置は、予め測定されたX、Lバンド又は両方のESR装置で所定濃度のフリーラジカルを含有する基準物質に所定量の標準成分及び電子スピンプローブを添加して前記測定成分の電子スピンプローブの生体外消失速度の傾きの絶対値(a0)と、予め測定されたLバンドESR装置で所定濃度のフリーラジカルを含有する基準物質に所定量の標準成分を添加して前記測定成分の電子スピンプローブの生体内消失速度の傾きの絶対値(b0)との比[a1・b0]/[a0・b1]として、複数の種類の成分の測定値を格納する領域を有していることを特徴とする請求項15に記載の生体内フリーラジカル分解能判定装置。
- 前記記憶部は、前記LバンドESR装置で測定される測定部位別に測定値を格納する領域を有していることを特徴とする請求項15又は請求項16に記載の生体内フリーラジカル分解能判定装置。
- 前記記憶部は、更に各測定成分の投薬単位を前記各測定成分に関連付けして格納する領域を有しており、
前記XバンドESR装置により測定した前記各成分のうちのいずれかの成分の投薬前後の体液中のラジカル測定値の変化に基づいて、当該成分のフリーラジカル分解能を補正することを特徴とする請求項15〜請求項17のいずれか1項に記載の生体内フリーラジカル分解能判定装置。 - 生体内への添加成分の生体内でのフリーラジカル分解能を判定する生体内フリーラジカル分解能判定装置であって、
添加する成分である測定成分の投与前の体液のESRスペクトル、電子スピンプローブの消失速度又は両者を測定し、かつ所定量の測定成分の投与後の体液のESRスペクトル、電子スピンプローブの消失速度又は両者を測定するためのXバンドESR装置と、
演算部、記憶部とから構成され、かつ前記XバンドESR装置に接続されたコンピュータシステムであって、前記演算部は、前記XバンドESR装置で測定された測定成分の投与前の体液のESRスペクトル、電子スピンプローブの消失速度又は両者の測定値と、所定量の測定成分の投与後の体液のESRスペクトル、電子スピンプローブの消失速度又は両者の測定値とを比較し、投与前後の測定値の変化率に基づいて前記測定成分の生体内でのフリーラジカル分解能を測定し、前記記憶部は、前記演算部で測定された前記測定成分の測定値を記憶するコンピュータシステムと、
から構成された生体内フリーラジカル分解能判定装置。 - 前記記憶部は、各測定成分のフリーラジカル選択性に関する情報を格納する領域を有していることを特徴とする請求項15〜請求項19のいずれか1項に記載の生体内でのフリーラジカル分解能の判定装置。
- 生体内への添加成分の生体内でのフリーラジカル分解能を判定する生体内でのフリーラジカル分解能の判定装置であって、
実験動物の電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値を測定するためのLバンドESR装置と、
演算部、記憶部とから構成され、かつ前記LバンドESR装置に接続されたコンピュータシステムであって、前記演算部は、前記LバンドESR装置で測定されたあるいは既知の酸化ストレス負荷時の実験動物の消失速度の傾きの絶対値(Kc1)と、前記L−バンドESR装置で測定されたあるいは既知の酸化ストレス負荷開放後の実験動物の消失速度の傾きの絶対値(Kc2)と、前記L−バンドESR装置で測定された所定量の判定する添加成分である測定成分を実験動物に投与後に実験動物の電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値(Kc)とに基づいて前記測定成分のフリーラジカル分解能を判定するコンピュータシステムと、
から構成された生体内フリーラジカル分解能判定装置。 - 前記記憶部は、測定した酸化ストレス負荷時の実験動物の電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値(Kc1)及び酸化ストレス負荷開放後の実験動物の電子スピンプローブの消失速度の傾きの絶対値(Kc2)とを格納する領域を有しており、前記演算部は、格納されたKc1と格納されたKc2と測定したKに基づいて前記測定成分のフリーラジカル分解能を判定することを特徴とする請求項21に記載の生体内フリーラジカル分解能判定装置。
- 前記記憶部は、各測定成分の濃度別に測定値を格納する領域を有していることを特徴とする請求項15〜請求項22のいずれか1項に記載の生体内フリーラジカル分解能判定装置。
- 前記記憶部は、二種類以上の成分の混合物の測定値を格納する領域を有していることを特徴とする請求項15〜請求項23のいずれか1項に記載の生体内フリーラジカル分解能判定装置。
- 前記コンピュータシステムは、判定機関側のサーバに接続され、前記XバンドESR装置、LバンドESR装置又は両者と前記ESR装置は、前記サーバと通信回線を介して接続可能な端末を介して接続されていることを特徴とする請求項15〜請求項24のいずれか1項に記載の生体内フリーラジカル分解能判定装置。
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