JP2005186691A - 車両のロールバー構造 - Google Patents

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建次郎 三木
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Abstract

【課題】 サイドパネルからの側突荷重をロールバーに十分に伝達させることが出来ると共にロールバーの車体への組付け誤差を吸収することが出来る車両のロールバー構造を提供する。
【解決手段】 本発明は、開放型屋根28とサイドパネル12とを備えた車両のロールバー構造40であって、ロールバー42と、このロールバーの車両前方側又は後方側に孔部128が形成され且つこの孔部の近傍に固定された接続部材120と、サイドパネルとロールバーの接続部材とを連結する連結部材48とを有し、ロールバーの接続部材にはロールバーの孔部に位置する被締結部材134が固定され、連結部材の内方端には、接続部材の被締結部材と車体前後方向に螺合する締結部材132が貫通すると共にこの締結部材に対し車幅方向に延びる隙間を有する孔部140が形成され、連結部材の内方端が締結部材によりロールバーの接続部材と結合されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両のロールバー構造に係り、特に、開放型屋根と、車体の側面を構成するサイドパネルを備えた車両のロールバー構造に関する。
近年、開放型屋根を備えた所謂オープンカーには、その転倒時に乗員の頭部を保護するための車両上方に延びるロールバーが設けられるようになっている。
このようなロールバーにおいてより高い強度を得るために、車両上方に延びるロールバーを車幅方向に延びる補強部材と結合させることが知られている。
また、このようなロールバーにおいてより高い強度を得るために、サイドパネルにロールバーを取り付けることが知られている。例えば、特許文献1には、サイドパネルに固定された幌支持用ブラケットに車幅方向に延びる補強部材が固定され、この補強部材に対しロールバーを板状の固定部材で挟み込むよう固定して、ロールバーとサイドパネルとを連結したものが開示されている。
特開平11−321334号公報
このようにサイドパネルに連結されたロールバーは、側面衝突時等にその側突荷重をも受け止めて乗員を保護することが出来るようになっている。しかしながら、従来の車両のロールバー構造では、ロールバーとサイドパネルを連結する部材にロールバーを固定する場合、ロールバーを板状の固定部材により挟み込むように固定している。従って、比較的大きな側突荷重がサイドパネル側から加わった場合に、その固定部材が外れたり変形してしまう可能性があり、側突荷重がロールバーへ十分に伝達されず、ロールバーが十分に側突荷重を受け止められないという問題があった。
また、ロールバーを車体下部へ組み付ける際に、その組付誤差によりサイドパネルとロールバーとの相対距離に誤差が生じることがある。このような場合に、そのような誤差を吸収しつつ、ロールバーとサイドパネルとの間で確実に荷重が伝達されるようにロールバーとサイドパネルとを連結することは困難であった。
本発明は、従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、サイドパネルからの側突荷重をロールバーに十分に伝達させることが出来ると共にロールバーの車体への組付け誤差を吸収することが出来る車両のロールバー構造を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために本発明は、開放型屋根と、車体の側面を構成するサイドパネルとを備えた車両のロールバー構造であって、サイドパネルの車幅方向内側で上下方向に延びるように設けられたロールバーと、このロールバーの車両前方側又は後方側に孔部が形成され且つこの孔部の近傍に固定された接続部材と、サイドパネルとロールバーの接続部材とを連結し車幅方向に延びる連結部材と、を有し、連結部材の外方端がサイドパネルに固定され、ロールバーの接続部材にはロールバーの孔部に少なくともその一部が位置する被締結部材が固定され、連結部材の内方端には、接続部材の被締結部材と車体前後方向に螺合する締結部材が貫通すると共にこの締結部材に対し車幅方向に延びる隙間を有する孔部が形成され、連結部材の内方端が締結部材によりロールバーの接続部材と結合されていることを特徴としている。
このように構成された本発明においては、サイドパネルとロールバーの接続部材を連結する連結部材の内方端には、接続部材に固定された被締結部材と車体前後方向に螺合する締結部材が貫通すると共にこの締結部材に対し車幅方向に延びる隙間を有する孔部が形成されているので、ロールバーを車体に取付ける際の取付け誤差により、サイドパネルとロールバーとの間の車幅方向の距離に誤差が生じても、そのようなロールバーの車幅方向の組付け誤差を吸収しつつ、サイドパネルとロールバーとを連結する車幅方向に延びる下方連結部材を設けることが出来る。また、接続部材に固定された被締結部材の少なくともその一部がロールバーの孔部に位置するので、連結部材に側突荷重が加わった場合にロールバーの孔部と被締結部材とが当接して、側突荷重が連結部材を介してロールバーに確実に伝達される。
また、本発明において、好ましくは、接続部材は、ロールバーの孔部を跨ぐような位置に設けられ、さらに、その両端部に、それぞれロールバーの軸線方向にほぼ垂直にロールバーに向けて延びるフランジ部を有し、これらのフランジ部のみがロールバーに固定されている。
このように構成された本発明においては、接続部材がロールバーの孔部を跨ぐような位置に設けられているので、ロールバーに形成した孔部によるロールバーの軸線方向の強度低下が補われる。
また、ロールバーの軸線方向にほぼ垂直にロールバーに向けて延びるフランジ部のみがロールバーに固定されているので、接続部材は、連結部材から伝達される側突荷重に対して強度的に比較的弱くロールバーに固定される。従って、比較的大きな側突荷重が加わったときには、接続部材とロールバーとの固定が外れて、接続部材に固定されたナットがロールバーの孔部と確実に当接するので、連結部材から伝達される側突荷重がロールバーに確実に伝達される。
また、本発明において、好ましくは、連結部材は閉断面を有する。
このように構成された本発明においては、連結部材の剛性が高まり、側突荷重が確実にロールバーに伝達される。
本発明によれば、サイドパネルからの側突荷重をロールバーに十分に伝達させることが出来ると共にロールバーの車体への組付け誤差を吸収することが出来る。
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態による車両のロールバー構造を備えた車両の後方部分を示す斜視図であり、図2は、本発明の実施形態による車両のロールバー構造を備えた車両の後方部分を左側から見た側面図である。
図1に示すように、車両1は、車室の床を構成するフロアパネル2と、このフロアパネル2から車両上方に突出し前後方向に延びるフロアトンネル4と、これらのフロアパネル2及びフロアトンネル4の後端部において斜め上方に後方に傾斜して延びるキックアップパネル6と、このキックアップパネル6の上端部から車両後方に延び荷室の床を構成するリアフロアパネル8と、リアフロアパネル8の後端部で上下方向に延びるリアパネル10と、車両の両側面を構成する上下方向に延びる一対のサイドパネル12とを備えている。
車両1は、さらに、車体補強フレームとして、フロアパネル2の左右両端側でそれぞれ車体前後方向に延びる一対のサイドシル14と、フロアトンネル4に形成され前後方向に延びるバックボーンフレーム16と、このバックボーンフレーム16の後端部が接続され左右両側のサイドパネル12間を車幅方向に延びる矩形状の閉断面構造のクロスメンバ18と、を備えている。
フロアパネル2には、フロアトンネル4の左右両側においてそれぞれ車幅方向に延びる前側シートブラケット20と、後側シートブラケット22とが形成され、これらのシートブラケット20、22にシート24(左側シートのみ図示)が取り付けられている。
一対のサイドパネル12には、それぞれ、開放型屋根である幌28又はリトラクタブルハードトップ(図示せず)を回動自在に支持するリンクブラケット30が固定されている。
図2に示すように、このリンクブラケット30には、幌28を開閉するためのメインリンク32と、サブリンク34が回動自在に取り付けられており、図2では、幌28及び各リンク32,34は、幌格納部36に格納されている。この幌格納部36の下方で且つキックアップパネル6及びクロスメンバ18の後方には、燃料タンク38が設けられている。このように、幌格納部36と燃料タンク38を配置する空間を確保するために、クロスメンバ18は前後方向の幅が狭くされた閉断面積が比較的小さい矩形状の閉断面構造となっている。
図1及び図2に示すように、車体1は、さらに、シート24の背後にロールバー装置40を備えている。このロールバー装置40は、車両上下方向に延びる一対のロールバー42と、一対のサイドパネル12の間で車幅方向に延びるクロスバー44と、これらのロールバー42及びクロスバー44とリンクブラケット30とを連結する上方連結部材46と、ロールバー42とサイドパネル12とを連結する下方連結部材48と、ロールバー42及びクロスバー44に跨るように固定されたベルトアンカー取付部材50とを備えている。
次に、図1乃至図4によりこのロールバー装置40の構造をより具体的に説明する。図3は、本発明の実施形態によるロールバー構造のロールバー及びクロスバーを示す要部拡大斜視図であり、図4は、本発明の実施形態によるロールバー構造のロールバー及びクロスバーを示す要部拡大正面図である。
先ず、図1及び図2に示すように、ロールバー42は、1本の丸パイプをU字状に形成したものであり、逆U字状に上下方向に延びるように配置され、その一部がクロスバー44より上方に突出している。このロールバー42は、U字状に大きく曲げられた上方部分42aと、その上方部分の左右でそれぞれ上下方向に延びる車幅方向外方側のロールバー外方部42b及び車幅方向内方側のロールバー内方部42cとを有する。
図1乃至図4に示すように、ロールバー外方部42bは、それぞれクロスバー44を貫通し、クロスバー44の下方で車両前方に向けて斜め下方に延び、その下端部がほぼ三角形状のフランジ52を介して3本のボルト54でクロスメンバ18に固定されている。また、図3及び図4に示すように、ロールバー内方部42cは、その下端部がクロスバー44の下壁部から大きく突出しない程度にクロスバー44を貫通している。
クロスバー44を、このようにロールバー外方部42bがクロスバー44の下方で車両前方に向けて斜め下方に延び且つロールバー内方部42cがクロスバー44の下方に大きく突出しないように設けることにより、荷室及び幌格納部36の空間を確保している。
次に、図3、図5及び図6によりこのロールバー構造のクロスバーの構成について具体的に説明する。図5は、図3のV-V線に沿って見た断面図であり、図6は、本発明の実施形態によるロールバー構造のクロスバーを構成する2つの部材を分解して示す分解斜視図であり、図1と同じ方向から見ている。
先ず、図3、図5及び図6に示すように、クロスバー44は、車体前方側に配置される前方側クロスバー部材56と、車体後方側に配置される後方側クロスバー部材58とで構成され、これらの部材により矩形状の閉断面が形成される。
前方側クロスバー部材56は、コの字状に形成され、上壁部56a、下壁部56b及びそれらの間の縦壁部56cとを有する。前方側クロスバー部材56の車幅方向両端部には、上壁部56a及び下壁部56bに、それぞれ、後方に開口する一対の凹部66が形成され、縦壁部56cに、それらの凹部66と同じ車幅方向位置にボルト通し孔68が上下に2つ形成されている。
また、前方側クロスバー部材56の上壁部56a及び下壁部56bには、凹部66より車幅方向内側に一対の孔部70が形成され、これらの孔部70は、ロールバー内方部42cが上下方向に貫通するようになっている。
さらに、前方側クロスバー部材56の上壁部56a及び下壁部56bは、それぞれ後端部にフランジ部72を有し、これらのフランジ部72は、孔部70及び凹部66が形成された面に対し上壁部56aでは上方に一段高く、下壁部56bでは下方に一段低くなるように段差が付けられている。
次に、図3、図5及び図6に示すように、後方側クロスバー部材58は、上壁部58a、下壁部58b及びそれらの間の縦壁部58cとを有する。後方側クロスバー部材58の上壁部58a及び下壁部58bは、それぞれ、車幅方向両端部で前方に向って延びるロールバー支持部80と、このロールバー支持部80より車幅方向内方で後方に延びるフランジ部82とを有する。これらのロールバー支持部80及びフランジ部82は、後述する切り欠き部88を介して車幅方向に離間するように形成されている。
後方側クロスバー部材58のロールバー支持部80には、前方側クロスバー部材56に向う一対の凹部84が形成されている。
図3に示すように、これらの凹部84は、前方側クロスバー部材56の一対の凹部66と共に開口部86を形成し、この開口部86をロールバー外方部42bが上下方向に延びるように配置されるようになっている。また、図3及び図5に示すように、後方側クロスバー部材58のフランジ部82は、前方側クロスバー部材56のフランジ部72と重ね合わされるように形成されている。
また、図6に示すように、後方側クロスバー部材58の縦壁部58cのロールバー支持部80とフランジ部82との間には、それぞれ上方又は下方に向いたR形状に切り取られた切り欠き部88が形成されている。
これらの切り欠き部88は、互いに車幅方向にずれた位置に形成され、これらの切り欠き部88の車幅方向位置に対応して、上壁部58aのロールバー支持部80が下壁部58bのロールバー支持部80よりも車幅方向に短く、上壁部58aのフランジ部82が下壁部58bのフランジ部82よりも車幅方向に長く形成されている。また、縦壁部58cの上方及び下方に向いた切り欠き部88の近傍の領域には、2本のビード90が、切り欠き部88の幅より十分長く車幅方向に延びるように形成されている。
さらに、縦壁部58cの車幅方向両端部には、上壁部58a及び下壁部58bの凹部84と同じ車幅方向位置にボルト通し孔92が上下に2つ形成されている。
次に、図7により、前方側クロスバー部材56及び後方側クロスバー部材58とロールバー42との組付け方法について説明する。図7は、本発明の実施形態によるロールバー構造の各クロスバー部材とロールバーとの組付方法の概要を示す斜視図である。
図7に示すように、先ず、ロールバー内方部42cを、矢印Aで示すように、前方側クロスバー部材56の孔部70に上方から挿入して貫通させる。その際、ロールバー外方部42bは前方側クロスバー部材56の凹部66に対向する位置とする。
次に、矢印Bで示すように、ロールバー42を、孔部70を貫通しているロールバー内方部42cを中心に回転させて、ロールバー外方部42bを前方側クロスバー部材56の凹部66に当接させる。この際、後述するロールバー外方部42bに設けられたスペーサ部材94の端部の位置が前方側クロスバー部材56の縦壁部56cのボルト通し孔68の位置と一致するように上下方向の位置を調節する。
次に、矢印Cで示すように、後方側クロスバー部材58を前方側クロスバー部材56の開口部56dに対向する位置に組み付けて、図3及び図5に示すように、2つのクロスバー部材56、58のそれぞれのフランジ部72,82が重なり合い且つロールバー外方部42bが2つのクロスバー部材56、58のそれぞれの凹部66,84により形成された開口部86内に配置されるようにする。このとき、図5に示すように、前方側クロスバー部材56のフランジ部72の段差部72aにより、後方側クロスバー部材58の前後方向の位置決めを行う。
次に、図3及び図5により、前方側クロスバー部材56と後方側クロスバー部材58との結合構造について説明する。
図3及び図5に示すように、互いに組付けられた前方側クロスバー部材56と後方側クロスバー部材58とは、それぞれのフランジ部72,82同士、及び、前方側クロスバー部材56の上壁部56a及び下壁部56bのそれぞれの両端部と、後方側クロスバー部材58の上壁部58a及び下壁部56bのそれぞれの両端部(ロールバー支持部80)同士が、図3中Dで示すように複数箇所でスポット溶接されて互いに結合される。
次に、図4、図8乃至図10により、クロスバー44とロールバー42との結合構造について説明する。図8は、本発明の実施形態によるロールバー構造のロールバー及びクロスバーとサイドパネルとの連結部を示す要部拡大斜視図であり、図9は、図8のIX-IX線に沿って見た断面図であり、図10は、図8のX-X線に沿って見た断面図である。
先ず、図4に示すように、ロールバーの内方部42cと前方側クロスバー部材56の上壁部56a及び下壁部56bとは、孔部70の外周縁に沿って図4中Eで示すように溶接され、また、ロールバーの外方部42bと前方側及び後方側クロスバー部材のそれぞれの上壁部56a、58a及び下壁部56b、58bとは、各クロスバー部材56、58の凹部66,84により形成された開口部86の外周縁に沿って図4中Fで示すように溶接され、ロールバー42とクロスバー44とが互いに結合される。
さらに、図8乃至図10に示すように、ロールバー外方部42bとクロスバー44とは、締結部材96、98により結合される。先ず、図9及び図10に示すように、ロールバー42のロールバー外方部42bには、上下方向に離間し前後方向に延びる2つの中空円筒状のスペーサ部材94が、ロールバー42bの前部及び後部に設けられた孔に圧入されるとともに溶接固定されている(図7参照)。これらのスペーサ部材94は、クロスバー44の閉断面内を前後方向に延び、その両端部が、クロスバー44の前壁部(前方側クロスバー部材の縦壁部56c)と、クロスバー44の後壁部(後方側クロスバー部材の縦壁部58c)とに当接している。
さらに、これらのスペーサ部材94は、それぞれ締結部材即ちボルト96及びナット98により、クロスバー44と締結されている。具体的には、各ボルト96が、車体前方側から順に、後述する上方連結部材46の一端部46a、後述するベルトアンカー取付部材50の固定部112a、前方側クロスバー部材の縦壁部56c、スペーサ部材94、後方側クロスバー部材の縦壁部58c及びリンクブラケット30の一端部をそれぞれ貫通し、ナット98により締結されている。
次に、図8乃至図10により、ロールバー及びクロスバーとリンクブラケットとの連結構造について説明する。
先ず、図8及び図10に示すように、リンクブラケット30は、互いに溶接された主に3つの部材30a、30b、30c、即ち、サイドパネル12の内方側面に溶接により固定される部材30a、車両後方側に設けられロールバー外方部42bまで延びる部材30b、車両前方側に設けられた部材30cで構成されている。また、これらの部材30a、30b、30cには、メインリンク32及びサブリンク34(図2参照)を回動自在に支持する2つの軸部材(サブリンク用の軸部材30dのみを示す)が取り付けられている。
このリンクブラケット30は、ロールバー42及びクロスバー44に対し、車両前方側では、上方連結部材46を介して連結され、車両後方側では、部材30bが締結部材96、98により直接締結されている。
上方連結部材46は、くの字状に折り曲げられた平板であり、その一端部46aがロールバー42及びクロスバー44に結合され、その他端部46bが、リンクブラケット30に結合される。上方連結部材46には、ビード46cが車幅方向に形成され、その剛性が高められている。上方連結部材の一端部46aは、上述した締結部材96、98によりロールバー42とクロスバー44とに締結されている。上方連結部材の他端部46bは、ボルト100及びナット102によりリンクブラケットの部材30cに締結されている(図8参照)。
次に、図8乃至図12により、ベルトアンカー取付部材50について説明する。図11は、本発明の実施形態によるロールバー構造のベルトアンカー取付部材及びベルトアンカーを示す要部拡大斜視図であり、図12は、本発明の実施形態によるロールバー構造のベルトアンカー取付部材を示す要部拡大斜視図である。
先ず、図8に示すように、ロールバー42及びクロスバー44には、ベルトアンカー取付部材50が設けられ、図11に示すように、このベルトアンカー取付部材50には、シートベルト104を支持するベルトアンカー106が固定されている。
次に、図12に示すように、このベルトアンカー取付部材50は、一枚の鋼板が折り曲げられて形成されたものであり、ベルトアンカー106が取り付けられる上面部110と、この上面部110から前方に折り曲げられて下方に延びる前面部112と、上面部110から後方に折り曲げられて下方に延びる後面部114と、上面部110、前面部112及び後面部114のそれぞれから側方に折り曲げられて互いに重なる第1乃至第3側面部116a、116b、116cとを有する。第1乃至第3側面部116a、116b、116cは、互いに溶接されてベルトアンカー取付部材50の剛性が高められている。上面部110には、ベルトアンカー106を取付けるための取付け孔118が形成されている。
ベルトアンカー取付部材50は、その前面部112の下方部分に、クロスバー44の前壁部56cと平行に延びるように形成された下方固定部112a(第1固定部)を有する。この下方固定部112aには、上述した前方側クロスバー部材56のボルト通し孔68に対応した位置にボルト通し孔120が形成されている。
次に、図8乃至図10に示すように、ベルトアンカー取付部材50の下方固定部112aは、上方連結部材46の一端部46aと前方側クロスバー部材56の縦壁部56cとの間に挟まれるように配置され、上述したように、締結部材96、98によりロールバー42とクロスバー44とが結合されると共に、このベルトアンカー取付部材50も、その下方固定部112aによりロールバー42及びクロスバー44に結合される。
図12に示すように、ベルトアンカー取付部材50は、その前面部112の上方部分に、ロールバー42bの前方側面に沿って延びるように形成された第1上方固定部112b(第2固定部)を有し、さらに上面部110に、ロールバー40の円周方向の外形に沿って延びる第2上方固定部110a(第2固定部)を有する。これらの第1及び第2上方固定部112b、110aがロールバー42に溶接される。
次に、図13乃至図15により、下方連結部材48によるロールバー42とサイドパネル12との連結構造について説明する。図13は、本発明の実施形態によるロールバー構造のロールバーとサイドパネルとの連結部を示す要部拡大斜視図であり、図14は、本発明の実施形態によるロールバー構造のロールバーと下方連結部材との接続部材を示す要部拡大斜視図であり、図15は、図13のXV-XV線に沿って見た断面図である。
先ず、図13に示すように、下方連結部材48は、上方連結部材46の下方で、ロールバー42とサイドパネル12との間で車幅方向に延び、ロールバー42とサイドパネル12とを連結している。
この下方連結部材48は、一本の丸パイプからなり、その両端部48a、48bがそれぞれプレスされ平面状に形成されている。下方連結部材48の平面状の一端部48aは、後述するようにロールバー42に固定された接続部材120を介してロールバー42に結合され、平面状の他端部48bは、サイドパネル12と平行に延びるように曲げられ、車幅方向に延びるボルト122によりサイドパネル12に結合されている。
次に、図14及び図15に示すように、ロールバー外方部42bの前方側には、ほぼ円形の孔部128が形成され、この孔部128の近傍に孔部128を跨ぐように接続部材120が取付けられている。この接続部材120は、コの字状に形成され、下方連結部材48の一端部48aが取り付けられる取付部124と、この取付部124の上下方向の両端部の左右両側からそれぞれロールバー42に向って延びる4つのフランジ部126とを有し、取付部124及びフランジ部126とにより、ロールバー42の一部を前方側を跨ぐように形成されている。4つのフランジ部126は、この接続部材120が跨いでいるロールバー部分の軸線に対しほぼ垂直に延び、それぞれ、その先端部126aがロールバー42bの円周方向の外形に沿うように形成され、これらの先端部126aがロールバー42bに溶接されて、接続部材120がロールバー42に固定されている。
次に、図14及び図15に示すように、接続部材120の取付部124は平面状に形成され、この取付部124は、この接続部材120が跨いでいるロールバー部分の軸線と平行に延びると共に車幅方向に延びている。この取付部124には、上述したロールバーの孔部128に対応したそのほぼ中央に孔部130が形成され、この孔部130の裏面側にナット134が溶接され(ウェルドナット)、このウェルドナット134の一部は、ロールバーの孔部128に収まっている。
次に、図15に示すように、接続部材120の取付部124には、下方連結部材48の平面状に形成された一端部48aが重ね合わされ、この重ね合わされた下方連結部材の一端部48aには、接続部材の孔部130及びウェルドナット134に対応した位置に孔部140が形成されている。この孔部140は、ボルト132の軸132aに対し車幅方向に隙間が出来るように車幅方向に延びている。この下方連結部材の一端部48aに形成された孔部140と、接続部材120の孔部130とを、前後方向に延びるボルト132が貫通し、このボルト132と接続部材120に固定されたウェルドナット134とにより、下方連結部材48と接続部材120及びロールバー42とが締結されている。
なお、本実施形態において、前方側クロスバー部材56を後方側に配置し、後方側クロスバー部材58を前方側に配置しても良い。また、ロールバーのロールバー内方部42cをその下方のクロスメンバ18まで延びるように形成して、その下端部をクロスメンバ18に固定するようにしても良い。また、ロールバー外方部42bの下端部がクロスバー44より下方にあまり突出しないようにしても良い。また、ロールバー42の下端部を、フロアパネル2まで延びるように形成し、フロアパネル2又はその周辺の車体補強部材に固定するようにしても良い。
また、下方連結部材48とロールバー42との接続部材120をロールバーの後方側に配置し、ロールバーの後方側にその接続部材120のウェルドナット134が収まる孔部を設けて、上述したようにロールバー42とサイドパネル12とを連結しても良い。
さらに、図16に変形例を示すように、板状に形成された下方連結部材148を設けるようにしても良い。ここで、サイドパネル12には、車両の製造時にリンクブラケット30を仮置きしてその位置決め等を行うための仮置きボルト142が設けられており、下方連結部材の他端部148bをこの仮置きボルト142を利用して、ナット144によりサイドパネル12に固定するようにしても良い。
次に、本実施形態の作用を説明する。
先ず、ロールバー内方部42cが、クロスバー44の上壁部56a及び下壁部56bに形成された孔部70を通ってクロスバー44を上下方向に貫通すると共に貫通した孔部70の外周縁に沿ってクロスバーの上壁部56a及び下壁部56bと溶接により結合されている。従って、車両横転時に、ロールバーの上方部分42aが路面から車両前後方向の力を受け、図11の矢印FMで示すような曲げ力がロールバーに加わり、この曲げ力によりロールバー42とクロスバー56との結合部分にロールバー42とクロスバー44とを互いに剥離させるような力が働いても、そのような力を、上下方向に離間した上壁部56a及び下壁部56bの両方で受け止めることが出来る。
特に、ロールバーが貫通する孔部70をクロスバー44を構成する一方の部材即ち前方側クロスバー部材56のみに形成し、ロールバー42に加わる曲げ力が単一の部材で受け止められる。その結果、ロールバー構造40の耐力が向上する。また、ロールバー42をクロスバー44に固定するために別部材を設ける必要がないので、部品点数の削減が図られる。
さらに、ロールバー外方部42bが、各クロスバー部材56、58の互いに対向した凹部66、84により形成されたクロスバー44の上部及び下部の開口部86に配置されてクロスバー44を上下方向に貫通しているので、クロスバー44を2つの部材56、58で構成した場合でも、ロールバー42に加わる上述したような曲げ力が、クロスバー44の上下方向に離間した上壁部56a、58a及び下壁部56b、58bの両方で受け止められる。
また、ロールバー外方部42bが各クロスバー部材56、58の互いに対向した凹部66、84に配置されるようになっているので、ロールバー42がその下方に曲げられた部分を有していても、ロールバー42とクロスバー44とを互いに強固に結合することが出来る。
さらに、一方のクロスバー部材56の凹部66にロールバー外方部42bを配置した後に他方のクロスバー部材58を組付けるので、ロールバー42がその下方に曲げられた部分を有していても、クロスバー44を上下方向に貫通させることが出来る。
このように、クロスバー44を前方側クロスバー部材56と後方側クロスバー部材58とに分割し、さらにロールバー42を上述したように組み付けるので、ロールバー外方部42bを車両前方に向けて斜め下方に延びるように曲げている場合でも、ロールバー42とクロスバー44とを容易に組付けることが出来る。
次に、ロールバー42に固定されたスペーサ部材94が、クロスバー44の閉断面内を前後方向に延び、その両端部がクロスバーの前壁部56cと縦壁部58cとに当接するようになっているので、ロールバー42とクロスバー44との前後方向の位置決めが確実に行われる。また、上述したロールバー42に加わる曲げ力が、クロスバーの上部56a、58a及び下部56b、58bに加え、さらにこのスペーサ部材94で受け止められるので、ロールバー42が路面から受ける力に対するロールバー構造40の耐力がより向上する。
また、円筒部材からなるスペーサ部材94とクロスバーの前壁部56c及び後壁部58cとを貫通する締結部材96、98により、ロールバー42及びスペーサ部材94とクロスバー44とが共に締結されているので、ロールバー42とクロスバー44とがより確実に結合される。そして、万一、締結部材96、98やクロスバー44の上部及び下部のロールバー42との溶接(図4中E、F)が何らかの力で緩んだとしても、スペーサ部材94の両端部がクロスバーの前壁部56cと縦壁部58cとに当接しているので、ロールバー42が路面から受ける力がクロスバー44で受け止められ、ロールバー構造40の耐力を効果的に確保することが出来る。
さらに、スペーサ部材94は、上下方向に離間して複数設けられているので、上述した曲げの力に対するロールバー構造40の耐力がより向上する。
次に、後方側クロスバー部材58は、前方側クロスバー部材56のコの字状に開口した開口部56dに対向して設けられ、互いに重ね合わされる各クロスバー部材56、58のフランジ部72、82の両者が車両後方に向けて延びるように形成されているので、それらの重ね合わされたフランジ部72、82を上下方向から溶接する際に、溶接治具を後方側から挿入することにより溶接が容易に行われると共に量産性が向上する。
また、各クロスバー部材の上壁部56a、58a及び下壁部56b、58bの両端部同士は、クロスバー44の車幅方向の側面からスポット溶接の治具を挿入して溶接することが出来る。
また、各クロスバー部材56、58のフランジ部72、82はいずれも車両後方に向けて延びると共にそれらのフランジ部72、82同士が溶接されているので、図11に示すように、上述したロールバー42に加わる曲げ力FMにより、クロスバー44にせん断力FSが加わっても、溶接面が、そのようなせん断力が加わるクロスバー44の上下面と同じ面内にあることになり、このようなせん断力FSに対して各クロスバー部材56、58が互いに強固に結合される。その結果、ロールバー42に加わる上述した車両前後方向の曲げ力に対するクロスバー44の強度が高められる。さらに、クロスバー44の強度が高められることにより、各クロスバー部材56、58の互いに対向した凹部66、84に配置されるロールバー外方部42bとクロスバー44とがより強固に結合され、ロールバー構造40の耐力が高められる。
次に、後方側クロスバー部材58のロールバー支持部80とフランジ部82とは、車幅方向に離間して形成されているので、ロールバー支持部80とフランジ部82とを縦壁部58cに対し互いに逆方向に折り曲げるための金型同士の干渉が防止される。
また、後方側クロスバー部材58の縦壁部58cには、ロールバー支持部80とフランジ部82との間の部分に、それぞれ上方又は下方に向いた切り欠き部88が形成されているので、ロールバー支持部80とフランジ部82との間の縦壁部58cの部分が、ロールバー支持部80の折り曲げ加工やフランジ部82の折り曲げ加工に伴ってひきずられて変形してしまう所謂折り癖が防止される。
ここで、このような切り欠き部88には、その形状に起因して応力集中が生じることが懸念されるが、この切り欠き部をR形状に形成することで応力集中がなるべく生じないようにしている。また、上方及び下方に向いたそれぞれの切り欠き部88が互いに車幅方向にずれた位置に形成され、上下方向に並ばないようにされているので、応力集中による強度低下が小さく抑えられる。
さらに、後方側クロスバー部材の縦壁部58cには、これらの上方及び下方に向いた切り欠き部88の近傍の領域に、切り欠き部88の幅より十分長く車幅方向に延びるビード90が形成されているので、切り欠き部88による応力集中による強度低下が効果的に補われる。
次に、クロスバー44が、ロールバー42と共に上方連結部材46に結合され、この上方連結部材46が、サイドパネル12に固定されたリンクブラケット30に連結されているので、車両の横転時にロールバー42が路面から受ける力がサイドパネル12とクロスバー44とに分散される。
また、側面衝突時等にサイドパネル12が車体側方から受ける荷重(側突荷重)が、ロールバー42とクロスバー44に分散される。その結果、ロールバー42に加わる力や側突荷重に対するロールバー構造40の耐力がより向上する。
さらに、リンクブラケット30によって支持される幌28やリトラクタブルハードトップの重量によりリンクブラケット30が内方に倒れ込む力が、ロールバー42とクロスバー44とで受け止められるので、リンクブラケット30の内方への倒れ込みが防止される。
特に、ロールバー42と上方連結部材46とは、それらを貫通する締結部材96、98により結合されているので、ロールバー42と上方連結部材46とが互いに直接的に力を伝達し合い、互いの荷重伝達能力が向上する。同様に、クロスバー44が、ロールバー42及び上方連結部材46と、それらを貫通する締結部材96、98により結合されているので、それらが互いに直接的に力を伝達し合い、クロスバー44、ロールバー42及び上方連結部材46の互いの荷重伝達能力が向上する。
また、ロールバー42、クロスバー44及び上方連結部材46を締結する締結部材96、98が、上下方向に離間して複数設けられているので、クロスバー44、ロールバー42及び上方連結部材46の互いの荷重伝達能力がより確実に向上する。特に、幌やリトラクタブルハードトップの開閉時に、それらの重量によりリンクブラケット30が内方に倒れ込む力が、ロールバー42及びクロスバー44に確実に分散される。
次に、上方連結部材46により、ロールバー42及びクロスバー44とサイドパネル12に固定されたリンクブラケット30とが連結され、下方連結部材48により、ロールバー42とサイドパネル12とが連結されているので、サイドパネル12への側突荷重がこれらの2つの連結部材46、48を介して分散してロールバー42及びクロスバー44へ伝達される。
また、下方連結部材48が、この上方連結部材46より下方で且つ車体補強フレームであるクロスメンバ18より上方に設けられているので、クロスメンバ18より上方でサイドパネル12に加わるような、クロスメンバ18が受け止めきれない側突荷重が、下方連結部材48を介してロールバー42で受け止められ、さらに、このロールバー42へ加わった荷重がクロスバー44でも受け止められる。その結果、他車両の側突時等に乗員の頭部や肩部などがより確実に保護される。
さらに、上方連結部材46及び下方連結部材48は、車幅方向左右両側のサイドパネル12に設けられ、クロスバー44は、車幅方向左右両側の上方連結部材46を互いに連結するように設けられているので、上方連結部材46及び下方連結部材48に加わった側突荷重が、クロスバー44を介して車幅方向反対側のロールバー42に伝達されると共に上方連結部材46及び下方連結部材48を介して反対側のサイドパネル12にも伝達される。その結果、車両の車幅方向左右間で互いに入力荷重が分散され、側突荷重に対するロールバー構造40の耐力がより向上する。また、車体剛性が向上する。
特に、車体補強部材であるクロスメンバ18は、幌格納部36と燃料タンク38を配置する空間を確保するために前後方向の幅が狭くされた閉断面積が比較的小さいものとなっているが、側突荷重が、上方連結部材46及び下方連結部材48を介してロールバー42及びクロスバー44に分散されて伝達されるので、乗員がより確実に保護される。
また、ロールバー42のロールバー外方部42bの下端部がクロスメンバ18に結合されているので、クロスメンバ18に加わった側突荷重がロールバー42に分散され、また、ロールバー42に加わった力がクロスメンバ44に分散される。その結果、側突荷重に対するロールバー構造40の耐力がより向上する。
また、サイドパネル12には、リンクブラケット30を仮置きするための仮置きボルト142が設けられているので、この仮置きボルト142を利用して下方連結部材48(148)をサイドパネル12に固定することが出来る。その結果、下方連結部材48(148)をサイドパネル12に固定するための部材を別途設ける必要がなくなり、部品点数を削減することが出来る。
次に、下方連結部材の一端部48aには、ボルト132に対し車幅方向に隙間が出来る大きさに形成された孔部140が設けられ、この孔部140をボルト132が前後方向に貫通して、下方連結部材48とロールバー42に固定された接続部材120とが締結されるようになっているので、ロールバー42を車体下部のクロスメンバ18に組付ける際の取付け誤差により、サイドパネル12とロールバー42との間の車幅方向の相対距離に誤差が生じても、そのようなロールバー42の車幅方向の組付け誤差を吸収しつつ、サイドパネル12とロールバー42とを連結する車幅方向に延びる下方連結部材48を設けることが出来る。
特に、構造上、下方連結部材48のサイドパネル12への固定を、車幅方向に延びるボルト122により行わなければならない場合等、ロールバー42の車体への組付け誤差を下方連結部材48とサイドパネル12との固定部で吸収することが出来ない場合にも、ロールバー42の車体への組付け誤差を吸収しつつ確実に下方連結部材を設けることが出来る。
また、接続部材120のナット134の一部がロールバーの孔部128の半径方向内方に位置するようにされているので、下方連結部材48に側突荷重が加わった場合にロールバー42の孔部128とナット134が当接して、側突荷重が下方連結部材48を介してロールバー42に確実に伝達される。また、下方連結部材48は閉断面を有するので、その剛性が高まり、側突荷重が確実にロールバー42に伝達される。
さらに、接続部材120は、孔部128が設けられたロールバーの一部を跨ぐようにロールバー42に固定されているので、ロールバー42に形成した孔部128によるロールバー42の軸線方向の強度低下が補われる。
ここで、接続部材120のフランジ部126がロールバー42bの軸線にほぼ垂直に延びると共にそのフランジ部126の先端部126aのみがロールバー42bに固定されているので、接続部材120は、下方連結部材48から伝達される側突荷重に対して強度的に比較的弱くロールバー42に固定されることとなる。従って、比較的大きな側突荷重が加わったときには、接続部材120とロールバー42との固定が外れて、接続部材120に固定されたナット134がロールバーの孔部128と確実に当接するようになるので、下方連結部材48から伝達される側突荷重がロールバー42に確実に伝達される。
次に、ベルトアンカー取付部材50は、サイドパネル12に連結されたロールバー42及びクロスバー44に跨るように取り付けられているので、ベルトアンカー取付部材50及びこのベルトアンカー取付部材50に設けられたベルトアンカー106が、ロールバー42及びクロスバー44に対して前方へ変位しにくくなる。さらに、ロールバー42及びクロスバー44がサイドパネル12に連結されているので、図11の矢印FFで示すようなベルトアンカー106をを前方に引張る力がシートベルト104から加わっても、そのような力が、サイドパネル12、ロールバー42及びクロスバー44で受け止められ、ベルトアンカー106が前方に変位することを防止することが出来る。
また、ベルトアンカー取付部材50の下方固定部112aがクロスバーの前部56cに固定され、その上方でベルトアンカー取付部材50の上方固定部112b、110aがロールバー42bに固定されているので、車両横転時に、図11の矢印FMで示すような曲げ力がロールバーに加わっても、上方固定部112b、110aに加わるロールバーの曲げ力が、下方固定部112aが固定されたクロスバー44で受け止められる。特に、下方固定部112aがクロスバーの前部56cに固定されているので、ロールバー42が前方に曲げられる場合には、ベルトアンカー取付部材50がロールバー42を突っ張るように支持し、ロールバー42が後方に曲げられる場合には、ベルトアンカー取付部材50がロールバー42を引張り戻すように支持する。その結果、ロールバー42の前後方向の曲げ力に対する耐力が向上する。
特に、ベルトアンカー取付部材50の下方固定部112aは、クロスバー44と共にロールバー42にも固定されているので、ロールバー42に加わる曲げ力は、ベルトアンカー取付部材50により上下方向に離れた位置で受け止められ、ロールバー42の前後方向の曲げ力に対する耐力がさらに向上する。
また、ベルトアンカー取付部材50の下方固定部112aが、ロールバー42の前方側で上方連結部材46とクロスバー44とに挟まれて上方連結部材46にも固定されているので、ロールバー42の前後方向の曲げ力に対する耐力がさらに向上する。
本発明の実施形態による車両のロールバー構造を備えた車両の後方部分を示す斜視図である。 本発明の実施形態による車両のロールバー構造を備えた車両の後方部分を左側から見た側面図である。 本発明の実施形態によるロールバー構造のロールバー及びクロスバーを示す要部拡大斜視図である。 本発明の実施形態によるロールバー構造のロールバー及びクロスバーを示す要部拡大正面図である。 図3のV-V線に沿って見た断面図である。 本発明の実施形態によるロールバー構造のクロスバーを構成する2つの部材を分解して示す分解斜視図である。 本発明の実施形態によるロールバー構造の各クロスバー部材とロールバーとの組付方法の概要を示す斜視図である。 本発明の実施形態によるロールバー構造のロールバー及びクロスバーとサイドパネルとの連結部を示す要部拡大斜視図である。 図8のIX-IX線に沿って見た断面図である。 図8のX-X線に沿って見た断面図である。 本発明の実施形態によるロールバー構造のベルトアンカー取付部材及びベルトアンカーを示す要部拡大斜視図である。 本発明の実施形態によるロールバー構造のベルトアンカー取付部材を示す要部拡大斜視図である。 本発明の実施形態によるロールバー構造のロールバーとサイドパネルとの連結部を示す要部拡大斜視図である。 本発明の実施形態によるロールバー構造のロールバーと下方連結部材との接続部材を示す要部拡大斜視図である。 図13のXV-XV線に沿って見た断面図である。 本発明の実施形態の変形例によるロールバー構造のロールバーとサイドパネルとの連結部を示す要部拡大斜視図である。
符号の説明
1 車両
12 サイドパネル
18 クロスメンバ
28 幌
30 リンクブラケット
36 幌格納部
38 燃料タンク
40 ロールバー構造
42 ロールバー
44 クロスバー
46 上方連結部材
48 下方連結部材
50 ベルトアンカー取付部材
56 前方側クロスバー部材
58 後方側クロスバー部材
66 凹部(前方側クロスバー部材)
70 孔部(前方側クロスバー部材)
72 フランジ部(前方側クロスバー部材)
80 ロールバー支持部
82 フランジ部(後方側クロスバー部材)
84 凹部(後方側クロスバー部材)
86 開口部
88 切り欠き部
90 ビード
94 スペーサ部材
96、98 締結部材
106 ベルトアンカー
110 上面部(ベルトアンカー取付部材)
112 前面部(ベルトアンカー取付部材)
120 接続部材
124 取付部(接続部材)
126 フランジ部(接続部材)
128 孔部(ロールバー)
132 ボルト
134 ウェルドナット
140 孔部(下方連結部材)
142 仮置きボルト
148 下方連結部材

Claims (3)

  1. 開放型屋根と、車体の側面を構成するサイドパネルとを備えた車両のロールバー構造であって、
    上記サイドパネルの車幅方向内側で上下方向に延びるように設けられたロールバーと、
    このロールバーの車両前方側又は後方側に孔部が形成され且つこの孔部の近傍に固定された接続部材と、
    上記サイドパネルと上記ロールバーの接続部材とを連結し車幅方向に延びる連結部材と、を有し、
    上記連結部材の外方端が上記サイドパネルに固定され、
    上記ロールバーの接続部材には上記ロールバーの孔部に少なくともその一部が位置する被締結部材が固定され、
    上記連結部材の内方端には、上記接続部材の被締結部材と車体前後方向に螺合する締結部材が貫通すると共にこの締結部材に対し車幅方向に延びる隙間を有する孔部が形成され、
    上記連結部材の内方端が上記締結部材により上記ロールバーの接続部材と結合されていることを特徴とする車両のロールバー構造。
  2. 上記接続部材は、上記ロールバーの孔部を跨ぐような位置に設けられ、さらに、その両端部に、それぞれ上記ロールバーの軸線方向にほぼ垂直に上記ロールバーに向けて延びるフランジ部を有し、これらのフランジ部のみが上記ロールバーに固定されている請求項1記載の車両のロールバー構造。
  3. 上記連結部材は閉断面を有する請求項1又は請求項2に記載の車両のロールバー構造。
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