JP2005184123A - アンテナ装置及び無線通信機器 - Google Patents

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博道 吉川
Akira Nakayama
明 中山
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Abstract

【課題】給電線路とアンテナを一体に形成することができ、従来よりも低コストで製造できるアンテナ装置を提供する。
【解決手段】上部電極2の下に誘電体基板1を配置し、誘電体基板の下に、スリットGを持った中間導体3a、3bを設置し、スリットGから間隔を隔てて導体4を配置する。前記上部電極2にスロット6を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、ミリ波帯で利用される誘電体伝送線路によって給電されるアンテナ装置及びこのアンテナ装置を用いた無線通信機器に関するものである。
近年、ミリ波帯において自動車レーダ、無線LANなどの通信システムが検討されており、それに用いるアンテナ装置の研究も盛んに行われている。
ミリ波帯においてアンテナ装置への給電線路として、中空の金属導波管、誘電体線路、NRDガイド、ストリップ線路、コプレーナ線路などが用いられている。
図9は、従来の導波管11の給電によるスロットアンテナ装置の一例を示す斜視図である。この導波管11では、TEモードを用いてアンテナ装置に給電している。
しかし、導波管を用いたアンテナ装置では、マイクロ波帯と比較して、ミリ波帯では、波長が短くなるため、寸法に対する工作精度は、高精度が必要とされる。導波管の製作は、切削加工により行われるため、コストが高くなってしまう。
本発明は、前記の課題を解決できるものであり、給電線路とアンテナ装置を一体に形成することができ、従来よりも低コストなアンテナ装置及びこのアンテナ装置を用いた無線通信機器を提供することを目的とする。
本発明のアンテナ装置は、上部導体及び下部導体と、前記上部導体の下に接触して配置された誘電体基板と、前記誘電体基板の下に接触して配置された中間導体と、前記中間導体から前記下部導体までを隔ててその間に空間を形成するための側面支持部材とを有し、前記中間導体に、高周波信号の伝送方向に沿った開口部が形成されて、この開口部から前記誘電体基板の一部が前記空間に露出し、前記誘電体基板の厚み及び比誘電率並びに前記空間の厚みは、前記誘電体基板および前記空間で構成される高周波信号の導波領域において、当該高周波信号を減衰させる伝送モードとなるような値に設定され、前記上部導体又は下部導体には、電磁波を放射するスロット部が形成されていることを特徴とする。
この構造のアンテナ装置によれば、高周波信号は、誘電体基板と、前記中間導体に形成された開口部と、その下部にある空間を、前記のように減衰するモード(遮断モード)となって伝搬する。そして、高周波信号の電磁界は、スロット部から放射される。したがって、アンテナと一体化した給電線路として機能する。
本発明のアンテナ装置では、誘電体基板の上に導体をエッチング又はパターニングによる加工で実現可能であるため、加工精度が高く、従来よりも低コストで作製できる利点がある。
高周波信号は、前記のように減衰するモードとなって伝搬するので、前記上部導体、下部導体、誘電体基板、中間導体及び側面支持部材で構成される給電線路の終端は開放されていてもよい。
前記スロット部は、前記上部導体又は下部導体に設けてもよく、スロット部の代わりに、電磁波を放射する給電線路の側面支持部材が導体である場合、この側面支持部材の一部を除去してもよい。
また、前記中間導体の下部にある空間に、前記誘電体基板と同じ比誘電率あるいは異なる比誘電率を持つ第2の誘電体基板を配置してもよい。上部導体、下部導体、誘電体基板、中間導体が平行に積層可能なので、製造過程において、一体に形成することができる。したがって、製造工程を少なくすることができ、製造容易になり、さらなる低コスト化が可能となる。
前記側面支持部材が、前記第1の誘電体基板および/又は前記第2の誘電体基板に埋め込まれ、伝送方向に沿って所定の間隔を設けて配置された複数個のビアホール導体である場合、側面方向の放射を抑えることが容易にできるとともに、ビアホール導体を誘電体基板と一体に形成することができる。
前記アンテナ装置を無線通信機器に搭載することにより、低コスト、小型で性能の優れたミリ波レーダ、無線LAN、ホットスポット、アドホック無線システムなどの無線通信機器を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1(a)は、本発明のアンテナ装置の構造を示す斜視図である。図1(b)は、伝送方向zから見たA−A断面図、図1(c)は、側面から見たB−B断面図である。
アンテナ装置は、平面状の上部電極2の下に一定厚みtの誘電体基板1を、誘電体基板1が上部電極2の下面に接触した状態で配置し、誘電体基板1の下に、スリットGが形成された中間導体3を、中間導体3が誘電体基板1の下面に接触した状態で設置している。スリットGを隔てた中間導体3の両サイドをそれぞれ中間導体3a,3bという(3a,3bを総称して3とする)。
さらに、中間導体3a,3bにそれぞれ直方体状の側面支持部材5a,5bを取り付け、側面支持部材5a,5bの下面に平面状の下部電極4を取り付けている。中間導体3、下部電極4、側面支持部材5a,5bにより囲まれた空間をSで表す。
そして、前記上部電極2に結合孔6を形成している。
これらの上部電極2、誘電体基板1、スリットG及び空間Sにより給電線路を構成し、前記結合孔6によってスロットアンテナ装置を構成している。給電線路内の高周波信号の伝送方向をzで示す。
また、誘電体基板1、上部電極2、中間導体3、下部電極4、側面支持部材5a,5bは、同一端面Tで切断されている。この端面Tが給電線路の開放された一端面を構成している。
前記給電線路への給電は、コープレナ線路、ストリップ線路、マイクロストリップ線路、又は非放射性の線路を使用することができる。
前記誘電体基板1には、例えば、ガラスエポキシ樹脂などの有機系誘電体基板、又は、セラミック材料などの無機系誘電体基板が用いられる。
特に、セラミック材料を用いれば、セラミック誘電体の比誘電率は通常5から25と、樹脂基板に比べて高いので、誘電体層を薄くでき、素子の小型化に有効である。
前記導体材料は、金、銀、銅などである。
前記側面支持部材5a,5bは、導体でも誘電体でもよい。側面支持部材5a,5bが導体であれば、給電線路を伝搬する高周波信号を側面から簡単にシールドできるので、好ましい。
側面支持部材5が誘電体である場合シールド効果がないので、空間の高さhは、高周波信号の周波数において、導体3,4間の空間Sを電磁波が横方向x(高周波信号の伝送方向zに垂直な方向)に伝搬する場合に、この横方向の伝搬モードが遮断領域となるような高さに選ぶことが好ましい。これは、導体3,4間の空間S内から電波が側面に漏れ出すのを防ぐためである。
また、誘電体基板1は、上部導体2と中間導体3とで挟み込まれた平行平板の構造となっているが、誘電体基板1の側面から横方向xに電波が漏れ出さないためには、平行平板の遮断周波数fc′を超えない周波数領域で設計を行う必要がある。従来のマイクロ波帯では、あまり考慮する必要がなかったが、ミリ波帯では波長が短いので、誘電体基板1の厚みtが厚く、比誘電率εが高い試料では、遮断周波数fc′を超える場合も生じる。平行平板の遮断周波数fc′は、次式で表される(μは透磁率、ε0は真空の誘電率)。
fc′=1/2t√(μεε0
したがって、誘電体基板1の厚みt、比誘電率εは、使用する周波数が遮断周波数fc′を超えないように選ぶ必要がある。
さらに、高周波信号のz方向への伝送について考察する。高周波信号は、前述したように上部電極2、誘電体基板1、スリットG、空間Sにより構成される給電線路内をz方向に伝送する。この給電線路は、図1(c)に示すように、上部電極2と下部電極4との間を、厚さtの誘電体基板1と、高さhの空気の充填された空間Sとで満たしたような構成になっている。
高周波信号がz方向に伝送する場合、アンテナの給電線路として機能させるためには、高周波信号が伝送するに従って、高周波信号の強度を減衰させるような伝送モードとなるように、誘電体基板1の厚みt、比誘電率ε、空間の高さhを選択する必要がある。
この場合、給電線路の遮断周波数fcは、誘電体基板1の厚みt、比誘電率ε、誘電体基板1と空間Sの全厚さaを用いて、次式で表される。なお、中間導体3の厚さは無視できるほど薄いものとする。したがってa=t+hとなる。
c1 =εε0μ0ωc
c2=ε0μ0ωc
ωc=2πfc
c1 cotkc1t=kc2cotkc2(a−t)
ただし、kc1 、kc2 は、それぞれ、誘電体の領域、空気の領域における波数である。これらの連立方程式を解くことより遮断周波数fを決定できる。
したがって、誘電体基板1の厚みt、比誘電率ε、空間Sの高さhは、使用する周波数が遮断周波数fcを超えないように選ぶ必要がある。
このアンテナ装置の給電線路内部の電界は、上部電極2、下部電極4の表面でそれぞれゼロになり、それから離れるに従って増大する。このため、上部電極2に接して配置された誘電体基板1に蓄積される電界エネルギーは、誘電体基板1を上部電極2から離して設置している場合と比べて小さくなる。
このため、同じ条件(誘電体厚みt、比誘電率ε、空間Sの高さh等)で設計した場合、本発明のアンテナ装置の給電線路は、従来の給電線路に比べて周波数を高く設計でき、ミリ波帯のアンテナ装置として適している。周波数が同じであれば、従来のアンテナ装置に比べて空間Sの高さhを高くできる利点がある。
この結果、アンテナ装置製造時の加工誤差に対する要求が緩和され、アンテナ装置の製造が容易になる。
また、スロットアンテナ装置の放射効率を上げるための整合回路も併せて中間導体3a、3bに構成されることが望ましい。
図2(a)は、本発明のアンテナ装置の他の構造を示す斜視図であり、図2(b)は、伝送方向zから見たA−A断面図である。
アンテナ装置は、平面状の上部電極2の下に一定厚みtの誘電体基板1を、誘電体基板1が上部電極2の下面に接触した状態で配置し、誘電体基板1の下に、スリットGが形成された中間導体3を、中間導体3が誘電体基板1の下面に接触した状態で設置している。スリットGを隔てた中間導体3の両サイドをそれぞれ中間導体3a,3bという。
さらに、中間導体3a,3bにそれぞれ直方体状の側面支持導体5a,5bを取り付け、側面支持導体5a,5bの下面に平面状の下部電極4を取り付けている。中間導体3、下部電極4、側面支持導体5a,5bにより囲まれた空間をSで表す。
これらの上部電極2、誘電体基板1、スリットG及び空間Sにより給電線路を構成している。給電線路内の高周波信号の伝送方向をzで示す。
この図2の構造では、誘電体基板1、上部電極2、一方の中間導体3a、下部電極4、一方の側面支持導体5aは、同一端面で切断されているが、他方の中間導体3b、他方の側面支持導体5bは、さらに深い位置で切断されている。したがって、空間Sから見れば、給電線路は側面方向(x方向)に開いた構造になっている。この側面に開いた部分が、漏れアンテナ装置として機能し、電波を放射する。
なお、誘電体基板1は、上部導体2と中間導体3とで挟み込まれた平行平板の構造となっているが、誘電体基板1の側面から横方向xに不要な電波が漏れ出さないためには、平行平板の遮断周波数fc′を超えない周波数領域で設計を行う必要があるのは、前記図1の構造で説明したのと同様である。
また、給電線路内の高周波信号のz方向への伝送については、高周波信号が、前述したように上部電極2、誘電体基板1、スリットG、空間Sにより構成される給電線路内をz方向に伝送するに従って、高周波信号の強度を減衰させるような伝送モードとなるように、誘電体基板1の厚みt、比誘電率ε、空間の高さhを選択する必要があるのも、前記図1の構造で説明したのと同様である。
図3(a)は、本発明のアンテナ装置のさらに他の構造を示す斜視図であり、図3(b)は、伝送方向zから見たA−A断面図である。
このアンテナ装置は、図1の構造と基本的に同様であるが、異なるところは、上部導体2の上に、誘電体板7を載せて、上部導体2の結合孔6に対応する位置に、金属のパッチを設けているところである。このパッチ8により、パッチアンテナを形成している。パッチアンテナをアレー化させることで指向性を持ったアンテナを作ることが可能になる。
図4は、本発明のアンテナ装置の他の構造を示す断面図である。
このアンテナ装置は、結合孔6が形成された平面状の上部電極2の下に一定厚みt1の第1の誘電体基板1a(以下単に「誘電体基板1a」という)を、誘電体基板1aが上部電極2の下面に接触した状態で配置し、誘電体基板1aの下に、スロットGが形成された中間導体3を、中間導体3が誘電体基板1aの下面に接触した状態で設置している。スロットGを隔てた中間導体3の両サイドをそれぞれ中間導体3a,3bという。
さらに、中間導体3の下面に一定厚みt2の第2の誘電体基板1b(以下単に「誘電体基板1b」という)を設置し、その下に平面状の下部電極4を取り付けている。誘電体基板1bは、必ずしも誘電体基板1aと比誘電率が同じである必要はない。
これらの上部電極2、誘電体基板1a,1b、スロットG、下部電極4によりアンテナ装置の給電線路を構成している。
この構造のアンテナ装置を製造するときは、例えば、ガラスエポキシ樹脂などの有機系誘電体基板に対して、銅箔などの導体によって導体パターンを形成し、積層して熱硬化させるか、又は、セラミック材料などの無機系誘電体基板に種々の導体パターンを形成し、これらを積層後同時に焼成したものが用いられる。
とりわけ、ガラスセラミックスなどの低温で焼成が可能なセラミック材料を用いると、導体パターンを低抵抗の銅、銀などによって形成することができるので望ましい。
また、後述するようにビアホール導体を埋め込むときは、誘電体基板に形成した貫通孔にメッキ処理するか、導体ペーストを充填するかして形成する。
このように誘電体基板1a,1bを積層することで一体に成形できるという利点がある。
誘電体基板1aは、上部導体2と中間導体3とで挟み込まれた平行平板の構造となっているが、誘電体基板1aの側面方向に電波が漏れ出さないためには、平行平板の遮断周波数fc′を超えない周波数領域で設計を行う必要がある。従来のマイクロ波帯では、あまり考慮する必要がなかったが、ミリ波帯では波長が短いので、誘電体基板1aの厚みt1が厚く、比誘電率εが高い試料では、遮断周波数fc′を超える場合も生じる。平行平板の遮断周波数fc′は、次式で表される(μは透磁率)。
fc′=1/2t1√(με)
したがって、誘電体基板1aの厚みt1、比誘電率εは、使用する周波数が遮断周波数fc′を超えないように選ぶ必要がある。
誘電体基板1bも、中間導体3と下部導体4とで挟み込まれた平行平板の構造となっているが、誘電体基板1bの側面方向xに電波が漏れ出さないためには、誘電体基板1aの場合と同様、平行平板の遮断周波数fc′を超えない周波数領域で設計を行う必要がある。
なお、この図4の給電線路の側面近くの誘電体基板1a,1bに、伝送方向に沿って所定の間隔を設けて複数個のビアホール導体を埋め込んでもよい。このビアホール導体は、給電線路の全体を一体に成形して製作するときに、同時に形成できる。ビアホール導体を埋め込むことにより、誘電体基板1a,1bの側面をシールドすることができ、x方向に電波が漏れ出すのを効果的に防止できる。
さらに、高周波信号のz方向への伝送について考察する。高周波信号は、下部電極2、誘電体基板1a,1b、スロットG、導体板4により構成されるアンテナ装置内をz方向に伝送する。このアンテナ装置は、下部電極2と導体板4との間を、厚さt1の誘電体基板1aと、厚さt2の誘電体基板1bとで満たしたような構成になっている。なお、スロットG内の空間の厚みは、誘電体基板1a,1bを同時焼成して形成する時に消滅するので、表示していない。
高周波信号がz方向に伝送する場合、高周波信号が減衰する伝送モードとなるように、誘電体基板1aの厚みt1、誘電体基板1bの厚みt2、比誘電率ε1,ε2を選択する必要がある。
この場合、アンテナ装置の遮断周波数fcは、誘電体基板1aの厚みt1、誘電体基板1bの厚みt2、あるいは誘電体を含むアンテナ装置の全厚さa(a=t1+t2)、比誘電率ε1,ε2を用いて、前に説明したように連立方程式を解くことによって決定される。
したがって、誘電体基板1aの厚みt1、誘電体基板1bの厚みt2、比誘電率ε1,ε2は、使用する周波数が遮断周波数fcを超えないように選ぶ必要がある。
以上説明したアンテナ装置を複数個配列し、所定の位相関係を持った高周波信号でそれぞれ給電することによりアレーアンテナ装置を作成することができる。
また、以上のアンテナ装置を、携帯電話機、PDAなどに搭載することにより、コンパクトで送受信性能に優れた無線通信機器を提供することができる。
以上で、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の実施は、前記の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変更を施すことが可能である。
図1に示したアンテナ装置を想定して、アンソフト社製有限要素法ソフトHFSSを用いて、電磁界解析を行った。伝送モード解析は、LSEモードを想定し、さらに構造の左右対称性より中央に電気壁を設けた1/2モデルで計算を行った。
給電線路の構造を図5に示す。伝送方向をzとする。誘電体基板1の厚さtを1.5mm,比誘電率を2.5とする。誘電体基板1の上には、中央の電気壁から距離W(W=2.3mm)離れた位置及びその右側(−x方向)に中間導体3bを載せている。誘電体基板1の上部には厚さh(h=1mm)の空気があり、中間導体3bの厚さは、tやhに比べて無視できるほど薄いものとする。したがって、アンテナ装置の全厚さは2.5mmとなる。誘電体基板1の下面と、空気で満たされた空間の上面は、金属壁(図示せず)で閉じている。電極及び金属壁の導電率は銅の値、58×10S/mとした。伝送方向zの終端面は開放端(開口部という)として放射条件を設定している。
この終端を開放したアンテナ装置の60GHzにおける電界分布を図5に矢印E0で示す。このときのHFSSにより計算したVSWRの周波数依存性を図6に示す。
次に、図7に示すように、前述したアンテナ装置の、空気で満たされた空間の上面にある金属壁に結合孔6を形成した。結合孔6の幅Mは0.7mm,方向zに沿った長さLは2.22mmである。また、開口部の近くの電極部分に整合回路9を付加している。
整合回路9は、通常行われる手法を用いて設計した。まず、開口部があるときのインピーダンスをシミュレーションより求めた。次に、開口部を導体で短絡してシミュレーションを行い、インピーダンスが開口部のあるときと同じ値になるまで、図7に示す金属9を挿入した。金属9は、長方形の導体片を利用し、長さを変えることでインピーダンスを変化させている。
60GHzにおけるスロットアンテナ装置の電磁界分布を図7にE0で示す。このときHFSSにより計算したVSWRの周波数依存性を図8に示す。図8と図6とを比較すると、図5のアンテナ装置は広帯域な特性を示している。一方、図7のスロット付きアンテナ装置は、狭帯域な特性を示している。
スロットアンテナはアレー化することで指向性を持つアンテナを作ることができるが、このとき、図7のスロット付きのアンテナ装置をアレー化すれば、図5のアンテナ装置をアレー化した場合と比較して全体を小型化できる。
(a)は、本発明のアンテナ装置の構造を示す斜視図である。(b)は、伝送方向zから見たA−A断面図、(c)は、側面から見たB−B断面図である。 (a)は、本発明のアンテナ装置の他の構造を示す斜視図であり、(b)は、伝送方向zから見たA−A断面図である (a)は、本発明のアンテナ装置のさらに他の構造を示す斜視図であり、(b)は、伝送方向zから見たA−A断面図である。 本発明のアンテナ装置のさらに他の構造を示す断面図である。 シミュレーションによるアンテナ装置の給電線路の構造を示す説明図である。 シミュレーションによるアンテナ装置のVSWRを示すグラフである。 シミュレーションによる本発明のスロット付きアンテナ装置の給電線路の構造を示す説明図である。 シミュレーションによる本発明のスロット付きアンテナ装置のVSWRを示すグラフである。 従来の導波管の給電によるスロットアンテナ装置の一例を示す斜視図である。
符号の説明
1 誘電体基板
2 上部電極
3,3a,3b 中間導体
4 下部電極
5a,5b 側面支持部材
6 結合孔
7 誘電体板
8 金属のパッチ
9 整合回路
G スリット
S 空間

Claims (9)

  1. 上部導体及び下部導体と、前記上部導体の下に接触して配置された誘電体基板と、前記誘電体基板の下に接触して配置された中間導体と、前記中間導体から前記下部導体までを隔ててその間に空間を形成するための側面支持部材とを有し、
    前記中間導体に、高周波信号の伝送方向に沿った開口部が形成されて、この開口部から前記誘電体基板の一部が前記空間に露出し、
    前記誘電体基板の厚み及び比誘電率並びに前記空間の厚みは、前記誘電体基板および前記空間で構成される高周波信号の導波領域において、当該高周波信号を減衰させる伝送モードとなるような値に設定され、
    前記上部導体又は下部導体には、電磁波を放射するスロット部が形成されていることを特徴とするアンテナ装置。
  2. 前記上部導体、下部導体、誘電体基板、中間導体及び側面支持部材で構成される給電線路の終端が開放されている請求項1記載のアンテナ装置。
  3. 前記スロット部に誘電体を被せ、この誘電体に前記スロットを覆うパッチ電極パターンを形成した請求項1又は請求項2記載のアンテナ装置。
  4. 上部導体及び下部導体と、前記上部導体の下に接触して配置された誘電体基板と、前記誘電体基板の下に接触して配置された中間導体と、前記中間導体から前記下部導体までを隔ててその間に空間を形成するための側面支持部材とを有し、
    前記中間導体に、高周波信号の伝送方向に沿った開口部が形成されて、この開口部から前記誘電体基板の一部が前記空間に露出し、
    前記誘電体基板の厚み及び比誘電率並びに前記空間の厚みは、前記誘電体基板および前記空間で構成される高周波信号の導波領域において、当該高周波信号を減衰させる伝送モードとなるような値に設定され、
    前記給電線路の側面支持部材が導体であり、側面支持部材の一部が除去されていることを特徴とするアンテナ装置。
  5. 上部導体及び下部導体と、前記上部導体の下に接触して配置された第1の誘電体基板と、前記第1の誘電体基板の下に接触して配置された中間導体とを有し、
    前記中間導体から前記下部導体までに、前記第1の誘電体基板と同じ比誘電率あるいは異なる比誘電率を持つ第2の誘電体基板で配置されていて、
    前記中間導体に、高周波信号の伝送方向に沿った開口部が形成されて、この開口部から前記第1の誘電体基板の一部が前記第2の誘電体基板に対して露出し、
    前記第1の誘電体基板の厚み及び比誘電率並びに前記第2の誘電体基板の厚み及び比誘電率は、前記第1の誘電体基板および前記第2の誘電体基板で構成される高周波信号の導波領域において、当該高周波信号を減衰させる伝送モードとなるような値に設定され、
    前記上部導体又は下部導体には、電磁波を放射するスロット部が形成されていることを特徴とするアンテナ装置。
  6. 前記上部導体、下部導体、誘電体基板、中間導体及び側面支持部材で構成される給電線路の終端が開放されている請求項5記載のアンテナ装置。
  7. 前記側面支持部材が、前記第1の誘電体基板および/又は前記第2の誘電体基板に埋め込まれ、伝送方向に沿って所定の間隔を設けて配置された複数個のビアホール導体である請求項5記載のアンテナ装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれかに記載されたアンテナ装置を複数個配列したことを特徴とするアレーアンテナ装置。
  9. 請求項1から請求項6のいずれかに記載されたアンテナ装置を搭載したことを特徴とする無線通信機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016158061A (ja) * 2015-02-24 2016-09-01 株式会社Nttドコモ 平面アレーアンテナ
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