JP2005182570A - 異常判定装置 - Google Patents

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敦司 小川
Yoshitaka Isomura
吉高 磯村
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Abstract

【課題】ある対象物においてある要素が異常であるか否かを送信機と受信機とを用いて判定する技術において、その判定を行うための新たなメカニズムを提供する。
【解決手段】車両においてタイヤ14のトレッド部20に剥離という異常が発生したか否かを判定するために、トレッド部の一部20に埋設された送信機30と、その送信機の送信信号を受信する受信機50と、その受信機が送信機の送信信号を受信できない受信不良に陥った場合に、トレッド部に剥離が発生したと判定する判定器52とを設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、ある対象物においてある要素が異常であるか否かを送信機と受信機とを用いて判定する技術に関するものであり、特に、その判定のメカニズムに関するものである。
ある対象物においてある要素が異常であるか否かを送信機と受信機とを用いて判定する技術が既に知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この特許文献1に記載の装置は、車両においてタイヤの空気圧の適否を車室内で監視するために、(a)タイヤに装着され、そのタイヤの空気圧を表わす信号を無線送信する送信機と、(b)車体に装着され、送信機から無線送信された信号を受信する受信機とを含むように構成される。
特開2001−105812号公報
本発明者らは、ある対象物においてある要素が異常であるか否かを送信機と受信機とを用いて判定する技術に関して研究を行った。その結果、本発明者らは、その判定を、それら送信機および受信機間の通信という環境に着目した新たなメカニズムで行うことが可能であることに気が付いた。
このような知見を背景として、本発明は、ある対象物においてある要素が異常であるか否かを送信機と受信機とを用いて判定する技術において、その判定を行うための新たなメカニズムを提供することを課題としてなされたものである。
本発明によって下記の各態様が得られる。各態様は、項に区分し、各項には番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、本発明が採用し得る技術的特徴の一部およびそれの組合せの理解を容易にするためであり、本発明が採用し得る技術的特徴およびそれの組合せが以下の態様に限定されると解釈されるべきではない。すなわち、下記の態様には記載されていないが本明細書には記載されている技術的特徴を本発明の技術的特徴として適宜抽出して採用することは妨げられないと解釈すべきである。
さらに、各項を他の項の番号を引用する形式で記載することが必ずしも、各項に記載の技術的特徴を他の項に記載の技術的特徴から分離させて独立させることを妨げることを意味するわけではなく、各項に記載の技術的特徴をその性質に応じて適宜独立させることが可能であると解釈されるべきである。
(1) ある対象物内においてある要素が異常であるか否かを判定する異常判定装置であって、
前記対象物内において、前記要素に関連付けて設置された送信機と、
前記対象物内において、その送信機の送信信号を受信する受信機と、
その受信機が前記送信信号を受信できない受信不良に陥った場合に、前記要素が異常であると判定する判定器と
を含む異常判定装置。
例えば、互いに離れた2点にそれぞれ送信機と受信機とを無線通信を行うように設置した場合、送信機の送信が正常であったとしても、その送信機の受信機に対する位置、距離または向きが、その送信機の送信信号を受信機が受信するのに適当ではないと、送信機の送信信号を受信機は受信できない。受信機に対する送信機の位置は、例えば、電波妨害または電波障害に関連し、距離は、例えば、電波到達距離に関連し、向きは、例えば、送信機および受信機の指向性に関連する。
一方、ある要素につき、それの位置または向きに関して異常であるか否かを判定することが必要である場合がある。この場合には、その要素に関連付けて上記送信機を設置すれば、上記受信機の受信状態が良好であるか不良であるかにより、その要素が異常であるか否かを判定できる。
送信機を要素に関連付けて設置すれば、送信機は、その要素の幾何学的特徴(例えば、位置、距離、向き等)を倣うことになる。したがって、送信機を観察することは、要素を観察することにつながる。
さらに、例えば、送信機が信号を送信するための環境(例えば、電源、受信機に対する上述の幾何学的特徴)は正常であっても、その送信機自体が損傷してしまうと、送信機の送信が不能となり、結果的に、受信機の受信も不能となる。
一方、ある要素につき、それの形状または大きさに関して異常であるか否かを判定することが必要である場合がある。この場合にも、上記の場合と同様にして、その要素に関連付けて上記送信機を設置すれば、上記受信機の受信状態が良好であるか不良であるかにより、その要素が異常であるか否かを判定できる。なぜなら、要素に関連付けて送信機を設置する態様には、その要素の形状または大きさの変化が発生すると、同様な変化が送信機にも発生する態様があり、この態様を採用すれば、要素の形状または大きさに異常が発生すれば、その異常が送信機には損傷という形で発現されるからである。
もっとも、以上説明したいくつかの判定を行うために、それら送信機と受信機とを無線通信を行うように設置することは不可欠でなく、ワイヤによって通信するように設置してもよい。例えば、送信機自体が損傷したり、送信機が受信機から遠ざかったために両者を互いに接続していたワイヤが切断される場合にも、受信機が受信不良に陥るからである。
以上説明した知見に基づき、本項に係る装置においては、ある対象物においてある要素が異常であるか否かを判定するために、その対象物内において、要素に関連付けて設置された送信機と、その送信機の送信信号を受信する受信機とが設けられる。さらに、その受信機が送信機の送信信号を受信できない受信不良に陥った場合に、要素が異常であると判定される。
本項における「対象物」は、例えば、静止型、移動型、回転型等である。静止型の対象物は、例えば、建物等である。移動型の対象物は、例えば、車両、人間、動物等である。
また、本項における「受信不良」という用語は、例えば、受信機が、送信信号の受信に応答して出力した信号のレベルが設定レベル以下である事象を意味する用語として定義することが可能である。
(2) 前記送信機と前記受信機とが、互いに共同して無線通信を行う(1)項に記載の異常判定装置。
この装置においては、要素に関連付けて設置された送信機と、受信機とが互いに共同して無線通信を行うようにされる。したがって、この装置によれば、受信機の受信状態の良否に基づき、要素の異常の有無を、その要素の受信機に対する位置、距離または向きに関して判定することが容易となる。
(3) 前記判定器が、前記要素の幾何学的特徴に関し、その要素が異常であるか否かを判定する(1)または(2)項に記載の異常判定装置。
ここに、「要素の幾何学的特徴」としては、例えば、要素の位置、距離、向き、大きさ、形状等が存在する。
(4) 前記判定器が、前記受信機が受信不良に陥った場合に、その受信不良が前記要素の異常に起因する可能性があることを条件に、前記要素が異常であると判定する第1の異常判定手段を含む(1)ないし(3)項のいずれかに記載の異常判定装置。
受信機が受信不良に陥った場合、その原因として、要素が異常であるという可能性が考えられるが、さらに、要素は異常ではないが、送信機自体が異常であるために送信信号を送信できないという可能性も考えられる。それら2種類の可能性を互いに区別して判定することができれば、発生した受信不良が要素の異常に起因する場合に限り、要素が異常であると判定することが可能となり、その結果、その判定結果の信頼性が向上する。
このような知見に基づき、本項に係る装置においては、受信機が受信不良に陥った場合に、その受信不良が要素の異常に起因する可能性があることを条件に、要素が異常であると判定される。
(5) 前記第1の異常判定手段が、前記要素が異常に陥る予兆が現れた後に前記受信機が受信不良に陥った場合に、その受信不良が前記要素の異常に起因する可能性があると判定する可能性判定手段を含む(4)項に記載の異常判定装置。
要素が異常に陥る場合には、それに先立って要素に何らかの予兆が現れる場合がある。この場合には、そのような予兆の有無を判定可能であれば、受信不良の種類を、予兆の発生後に発生した受信不良と、予兆の発生を伴わない受信不良とに互いに区別して判定することができる。一方、予兆の発生に後続する受信不良の方が、予兆の発生を伴わない受信不良より、要素の異常に起因する可能性が高い。
このような知見に基づき、本項に係る装置においては、要素が異常に陥る予兆が現れた後に受信機が受信不良に陥った場合に、その受信不良が要素の異常に起因する可能性があると判定される。
(6) さらに、前記要素の状態量を検出するセンサを含み、かつ、前記送信機が、そのセンサにより検出された状態量を表す状態量信号を前記送信信号として送信し、
前記可能性判定手段が、前記受信機が前記送信機から受信した前記状態量信号に基づき、前記予兆が現れているか否かを判定する予兆判定手段を含む(5)項に記載の異常判定装置。
(7) さらに、前記要素が正常である場合に前記状態量がとる値を、前記センサを使用せずに推定する推定手段を含み、前記予兆判定手段が、その推定された値と、前記受信機が前記送信機から受信した前記状態量信号に基づく値との関係に基づき、前記予兆が現れているか否かを判定する(6)項に記載の異常判定装置。
(8) さらに、前記要素の状態量を検出するセンサを含み、かつ、前記送信機が、そのセンサにより検出された状態量を表す状態量信号を前記送信信号として送信し、
前記判定器が、前記受信機の受信状態が良好である場合に、その受信機が前記送信機から受信した前記状態量信号に基づき、前記要素が異常であるか否かを判定する第2の異常判定手段を含む(1)ないし(7)項のいずれかに記載の異常判定装置。
この装置によれば、要素が異常であるか否かを判定するために、受信機の受信状態の良否に基づく判定手法と、センサの検出値に基づく判定手法との双方を使用することが可能となる。よって、この装置によれば、要素の異常を漏れなく検出することが容易となる。
(9) 前記対象物が、車輪が車体に装着されて構成された車両である(1)ないし(8)項のいずれかに記載の異常判定装置。
この装置によれば、受信機の受信状態の良否に基づき、車両においてある要素が異常であるか否かを判定することが可能となる。
(10) 前記要素が、その要素が正常である限り前記車両から脱落しないものであり、
前記送信機が、その要素が前記車両から脱落した場合に、その要素と共に前記車両から脱落する(9)項に記載の異常判定装置。
この装置によれば、車両からの脱落を検知することが必要である要素に関連付けて送信機を設置すれば、その要素の脱落を検知できる。
(11) 前記車輪が、タイヤがホイールに装着されて構成されており、
前記要素が、その車輪の一部分である(10)項に記載の異常判定装置。
この装置によれば、車輪の一部分が他の部分から脱落したことを検知することが可能となる。ここに、「車輪の一部分」としては、例えば、ホイールに装着されるバランスウエイトを選択したり、ホイールに装着されるホイールキャップを選択したり、ホイールを車軸に取り付けるボルトまたはナットを選択することが可能である。
(12) 前記要素が、前記タイヤを構成するゴムの一部である(11)項に記載の異常判定装置。
この装置によれば、タイヤを構成するゴムの一部がそのタイヤから脱落したことを検知することが可能となる。
(13) 前記要素が、前記ホイールに装着されるバランスウエイトである(11)項に記載の異常判定装置。
この装置によれば、バランスウエイトがホイールから脱落したことを検知することが可能となる。
(14) 前記要素が、その要素が正常である限り、その要素の変形量が設定量を超えないものであり、
前記送信機が、その要素の変形量が前記設定量を超えると送信不能となるものである(9)項に記載の異常判定装置。
この装置によれば、要素の異常な変形を検知することが可能となる。ここに、「要素の変形」としては、例えば、要素が部分的に欠落してその形状が変化する事象や、要素の部分的な欠落を伴うことなくその形状が変形する事象(例えば、塑性変形)がある。
本項における「送信機」には、例えば、要素の変形量が設定量を超えると、送信機自体が損傷して送信不能となる態様がある。さらに、要素に物理的に関連付けて装着されたセンサであってその要素の物理量を検出するものと共に送信機が使用される場合に、その要素の変形量が設定量を超えると、送信機ではなくそのセンサが損傷し、それにより、そのセンサがその検出信号を送信機に送出することができないために結果的に送信機が送信不能となる態様もある。
(15) 前記車両が、前記車輪を制動するためのブレーキであって、前記車輪と共に回転する回転体に押し付けられてその回転体との間に摩擦力を発生させる摩擦材を有するものを含み、
前記要素が、その摩擦材を含み、
前記送信機が、その摩擦材の摩耗量が設定量を超えると送信不能となるものである(14)項に記載の異常判定装置。
この装置によれば、車両において摩擦材の摩耗を検知することが可能となる。
以下、本発明のさらに具体的な実施の形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明する。
図1には、本発明の第1実施形態に従うタイヤ状態判定装置が概略的に表わされている。このタイヤ状態判定装置は、車両に搭載されており、その車両は、複数個の車輪10が車体に回転可能に装着されて構成されている。図1には、それら車輪10のうち1個のみが代表的に表わされている。各車輪10は、ゴム製のタイヤ14が金属製のホイール16に装着されて構成されている。タイヤ14内に空気が圧力下に封入され、それにより、タイヤ14の弾性が実現される。
図1に示すように、タイヤ14のトレッド部20の一部である埋設部22(例えば、トレッド部20におけるゴムブロックの一つ)に第1センサユニット30が埋設されている。この第1センサユニット30は、埋設部22と常に同じ運動をさせられる。すなわち、位置、基準位置からの距離および向きに関し、それら第1センサユニット30と埋設部22とは互いに共通させられるのである。
埋設部22は、トレッド部20から全く剥離していない正常状態と、トレッド部20から局部的に剥離した局部剥離状態と、トレッド部20から完全に剥離して分離した完全剥離状態とのいずれかをとり得る。図1には、正常状態にある埋設部22が二点鎖線で示される一方、局部剥離状態にある埋設部22が実線で示されている。
車両走行中に、埋設部22がトレッド部20から完全に剥離してタイヤ14から脱落すれば、第1センサユニット30が後述の受信機50から受信可能距離(例えば、1m)以上に遠ざかり、受信機50は受信不良に陥る。この事実に着目することにより、このタイヤ状態判定装置は、トレッド部20に剥離が発生したか否かを判定する。
埋設部22がトレッド部20から全く剥離していない状態においては、埋設部22が車輪10と完全に一体的に回転するため、埋設部22には、その埋設部22の半径方向距離(タイヤ14の動荷重半径rと等しい)と回転角速度ωとに応じた遠心加速度rωが発生する。図3には、埋設部22に実際に作用する加速度aの時間的推移の一例が、遠心加速度rωの計算値の時間的推移の一例と共にグラフで概念的に表わされている。
埋設部22がトレッド部20から完全に剥離してしまう場合には、その完全剥離に先立ち、図1に実線で示すように、埋設部22がトレッド部20から局部的に剥離する(トレッド部20から完全に分離しない)。この局部剥離状態においては、埋設部22に、上述の遠心加速度rωに加えて、その埋設部22独自の振動に基づく加速度が発生する。この様子が図3に波状のグラフとして表されている。一方、完全剥離状態においては、埋設部22がトレッド部20から脱落して路面上に放置されれば、その埋設部22に加速度が全く発生しない。
図2に示すように、第1センサユニット30は、埋設部22に作用する加速度aを検出するために加速度センサ32を備えている。さらに、埋設部22の温度θを検出するために温度センサ33も備えている。このタイヤ状態判定装置は、タイヤ14の温度θに基づいてタイヤ14の負荷が大きいか否かを判定することも可能となっている。第1センサユニット30は、さらに、送信機34と、図示しない電源とを備えている。
送信機34は、それら検出された加速度aおよび温度θを表わす各信号をアンテナ36を介して送信する。電源は、それら加速度センサ32と温度センサ33と送信機34とに必要な電力を供給する。
図1に示すように、車輪10には、第2センサユニット40が搭載されている。この第2センサユニット40は、ホイール16またはタイヤ14に装着されており、それらと共に回転しつつ、タイヤ14の空気圧Pを検出する。図2に示すように、第2センサユニット40は、空気圧センサ42と、送信機44と、図示しない電源とを含むように構成されている。空気圧センサ42は、空気圧Pを検出する。送信機44は、その検出された空気圧Pを表わす信号をアンテナ46を介して送信する。電源は、それら空気圧センサ42と送信機44とに必要な電力を供給する。
図1に示すように、タイヤ状態判定装置は、車体側に受信機50と電子制御ユニット(以下、「ECU」という。)52とを備えている。受信機50は、通常、車体の定位置に設置される。
図2に示すように、受信機50は、第1および第2センサユニット30,40から送信された信号をアンテナ54を介して受信し、その受信信号はECU52に供給される。各センサユニット30,40における各送信機34,44と受信機50とは、互いに無線通信を行うように設計されている。
図2に示すように、ECU52は、コンピュータ60を主体として構成されている。コンピュータ60は、CPU62とROM64とRAM66とがバス68によって互いに接続されて構成されている。
図2に示すように、車体には、車輪速度センサ70と、警報器72と、車速制御装置74とが装着されている。車輪速度センサ70は、各車輪10に関連付けて設けられ、各車輪10の角速度を車輪速度ωとして検出する。車輪速度センサ70の一例は、電磁ピックアップ式である。警報器72は、車両のユーザに対して警報を発するために、必要な情報を視覚的または聴覚的にユーザに告知するために設けられている。車速制御装置74は、車両の運動状態を制御する車両制御装置の一例であり、車両の安全性を向上させるために車両を自動的に減速させるために設けられている。
図2におけるROM64には、タイヤ14の状態を判定するためにコンピュータ60によって実行されるタイヤ状態判定プログラムが予め記憶されている。図4には、このタイヤ状態判定プログラムの内容がフローチャートで概念的に表わされている。以下、このタイヤ状態判定プログラムを図4に基づいて説明するが、それに先立ち、概略的に説明する。
このタイヤ状態判定プログラムにおいては、第1センサユニット30の送信信号を受信機50が良好に受信する良好受信状態において、タイヤ14の温度θに基づき、タイヤ14の負荷が大きいか否かが判定される。
さらに、このタイヤ状態判定プログラムにおいては、第1センサユニット30と受信機50との間の通信が途絶し、受信機50が第1センサユニット30の送信信号を受信できない受信不良に陥った場合に、トレッド部20に剥離が発生したと判定される。
しかし、通信が途絶する原因としては、トレッド部20が剥離して第1センサユニット30が受信機50から受信可能距離(例えば、1m)以上に遠ざかったという第1の事象のみならず、トレッド部20が剥離していない状態で第1センサユニット30が故障するか、またはその通信を妨害する妨害波(電波障害)が発生したという第2の事象も考えられる。一方、受信機50が受信不良に陥る直前に、受信機50が受信可能であり(第1センサユニット30が故障しておらず、受信機50との通信が可能であり)、かつ、完全剥離の予兆である局部剥離が埋設部22に発生していた事実が判明すれば、第2の事象を第1の事象から分離して除外することが可能である。
さらに、このタイヤ状態判定プログラムにおいては、完全剥離の予兆が発生した後に、第1センサユニット30と受信機50との間の双方向通信(ECU52から第1センサユニット30への送信リクエスト信号の送信と、それに応答した第1センサユニット30からECU52への送信)に失敗した場合に、トレッド部20に剥離が発生したと判定される。
完全剥離の予兆が発生した後、通常の通信、すなわち、トレッド部20に剥離が発生していない場合の通信と同じ頻度(例えば、1秒または数秒間に1回の割合)で一回の双方向通信を実施する場合と、通常の通信より多い頻度(例えば、1秒間に数回の割合)で一回の双方向通信を実施する場合とを互いに比較すると、後者の場合の方が、トレッド部20に剥離が発生したとの判定の信頼性が向上する。
以上説明したいくつかの知見に基づき、このタイヤ状態判定プログラムが設計されている。
図4に示すタイヤ状態判定プログラムはコンピュータ60によって各車輪10ごとに繰返し実行される。このタイヤ状態判定プログラムの各回の実行時には、まず、ステップS1(以下、単に「S1」で表わす。他のステップについても同じとする。)において、各車輪10ごとに、通常の双方向通信により、第2センサユニット40の送信信号に基づき、タイヤ14の空気圧Pが検出される。
次に、S2において、各車輪10ごとに、その検出された空気圧Pに基づき、かつ、必要に応じて接地荷重を可変値として考慮することにより、タイヤ14の動荷重半径rが決定される。続いて、S3において、各車輪10ごとに、車輪速度センサ70の出力信号に基づき、車輪速度ωが検出される。
その後、S4において、各車輪10ごとに、通常の双方向通信により、第1センサユニット30の送信信号に基づき、埋設部22に発生している加速度aが検出される。なお、このタイヤ状態判定プログラムの一連の実行の初期においては、トレッド部20に剥離が発生していないのが普通であるため、第1センサユニット30の送信信号を受信機50が正常に受信できる状態にある。
続いて、S5において、各車輪10ごとに、前記検出された加速度aに基づき、埋設部22に局部剥離が発生している可能性があるか否かが判定される。すなわち、完全剥離の予兆が発生している可能性があるか否かが判定されるのである。具体的には、図3に示すように、加速度aが、計算上の遠心加速度rωに対して許容値αで規定される許容範囲内にあるか否かが判定される。
今回は、加速度aが許容範囲内にあると仮定すれば、S5の判定がYESとなり、S10に移行する。このS10においては、第1センサユニット30の送信信号に基づき、埋設部22の温度θが検出される。続いて、S11において、その検出された温度θがしきい値θthより高いか否かが判定される。今回は、高くはないと仮定すれば、判定がNOとなり、直ちにこのタイヤ状態判定プログラムの一回の実行が終了する。
これに対し、今回は、検出された温度θがしきい値θthより高いと仮定すれば、S11の判定がYESとなり、S12において、タイヤ14の負荷が大きいと判定される。すなわち、タイヤ14の負荷が異常であると判定されるのである。その後、S13において、そのことが警報器72を介して車両のユーザに告知される。以上で、直ちにこのタイヤ状態判定プログラムの一回の実行が終了する。
以上、加速度aが許容範囲内にある場合を説明したが、許容範囲内にはない場合には、S5の判定がNOとなり、S6において、通常より多い通信頻度で双方向通信が実施される。その後、S7において、その実施された双方向通信に失敗したか否かが判定される。
今回は、成功したと仮定すれば、S7の判定がNOとなり、S1に戻り、再度、加速度aが前記許容範囲内にあるか否かが判定される。今回は、加速度aが許容範囲内に復帰したと仮定すれば、S5の判定がYESとなり、トレッド部20に剥離が発生したと判定されることなく、S10以下のステップに移行する。
これに対し、今回は、上述の双方向通信に失敗したと仮定すれば、S7の判定がYESとなり、S8において、トレッド部20に剥離が発生したと判定される。続いて、S9において、タイヤ14が故障していることが警報器72を介して車両のユーザに告知されるとともに、車速制御装置74の作動による車速制御等が実施される。その車速制御の一例は、車速を減速させてタイヤ14の負荷を軽減するために行われる。
以上で、このタイヤ状態判定プログラムの一回の実行が終了する。
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、タイヤ状態判定装置が前記(1)項に係る「異常判定装置」の一例を構成し、車両が同項における「対象物」の一例を構成し、埋設部22が同項における「要素」の一例を構成し、送信機34が同項における「送信機」の一例を構成し、ECU52が同項における「判定器」の一例を構成し、トレッド部20に剥離が発生することが同項における「異常」の一例を構成しているのである。
さらに、本実施形態においては、送信機34および受信機50が前記(2)項における「送信機および受信機」の一例を構成し、ECU52が前記(3)項における「判定器」の一例を構成し、ECU52のうち図4のタイヤ状態判定プログラムを実行する部分が前記(4)項における「第1の異常判定手段」の一例を構成しているのである。
さらに、本実施形態においては、ECU52のうち図4におけるS1ないしS6を実行する部分が前記(5)項における「可能性判定手段」の一例を構成し、加速度センサ32が前記(6)項における「センサ」の一例を構成し、ECU52のうち図4におけるS1ないしS5を実行する部分が同項における「予兆判定手段」の一例を構成し、ECU52のうち図4におけるS1ないしS3およびS5を実行する部分が前記(7)項における「推定手段」の一例を構成しているのである。
さらに、本実施形態においては、温度センサ33が前記(8)項における「センサ」の一例を構成し、ECU52のうち図4におけるS5およびS10ないしS13を実行する部分が同項における「第2の異常判定手段」の一例を構成し、タイヤ14の温度θがしきい値θthより高いことが同項における「異常」の一例を構成しているのである。
さらに、本実施形態においては、埋設部22が前記(10)ないし(12)項のいずれかにおける「要素」の一例を構成しているのである。
次に、本発明の第2実施形態を説明する。ただし、第1実施形態と共通する要素については、同一の符号または名称を使用して引用することにより、詳細な説明を省略する。
図5には、本実施形態に従うバランスウエイト脱落判定装置(以下、単に「脱落判定装置」という。)が概略的に表わされている。この脱落判定装置が搭載される車両においては、車輪10のホイール16にバランスウエイト100が装着されている。このバランスウエイト100には、トランスポンダ102が埋設されている。
同じ車両の車体104にはリーダ110が装着されている。このリーダ110は、トランスポンダ102に磁気的エネルギーを非接触で供給するとともに、その磁気的エネルギーに応答してトランスポンダ102が送信した信号を受信する。
このリーダ110にECU112が電気的に接続されている。ECU112の基本的な構成は第1実施形態におけるECU52と共通する。図6に示すように、このECU112も、コンピュータ60を主体として構成されている。このECU112にも、第1実施形態と同様に、警報器72が電気的に接続されている。
この脱落判定装置は、バランスウエイト100がホイール16から脱落したか否かを判定するために車両に搭載されている。その判定を行うために、コンピュータ60によってバランスウエイト脱落判定プログラム(以下、単に「脱落判定プログラム」という。)が各車輪10ごとに繰返し実行される。
図7には、この脱落判定プログラムの内容がフローチャートで概念的に表されている。この脱落判定プログラムの各回の実行時には、まず、S31において、リーダ110からトランスポンダ102への送信が行われる。次に、S32において、その送信に応答してトランスポンダ102が返信したか否かが判定される。今回は、返信があったと仮定すれば、判定がYESとなり、バランスウエイト100の脱落がなかったとして、直ちにこの脱落判定プログラムの一回の実行が終了する。
これに対し、今回は、トランスポンダ102から返信がなかったと仮定すれば、S32の判定がNOとなる。トランスポンダ102自体が故障せず、しかも、電波障害も発生しない状況においては、トランスポンダ102からの返信がないということは、バランスウエイト100がホイール16から脱落して、リーダ110とトランスポンダ102との間の距離が送受信に適さないほどに長くなったことを意味する。
このような知見に基づき、S32の判定がNOとなった場合には、S33において、バランスウエイト100がタイヤ14から脱落したと判定される。続いて、S34において、そのことが警報器72を介して車両のユーザに告知される。
以上で、この脱落判定プログラムの一回の実行が終了する。
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、脱落判定装置が前記(1)項に係る「異常判定装置」の一例を構成し、バランスウエイト100が同項における「要素」の一例を構成し、トランスポンダ102が同項における「送信機」の一例を構成し、リーダ110が同項における「受信機」の一例を構成し、ECU112が同項における「判定器」の一例を構成し、バランスウエイト100がタイヤ14から脱落することが同項における「異常」の一例を構成しているのである。
さらに、本実施形態においては、ECU112のうち図7の脱落判定プログラムを実行する部分が前記(4)における「第1の異常判定手段」の一例を構成しているのである。
さらに、本実施形態においては、バランスウエイト100が前記(10)または(11)項における「要素」の一例を構成しているのである。
次に、本発明の第3実施形態を説明する。ただし、第1実施形態と共通する要素については、同一の符号または名称を使用して引用することにより、詳細な説明を省略する。
図8には、本実施形態に従うブレーキ状態判定装置(以下、単に「状態判定装置」という。)が概略的に表わされている。この状態判定装置は、複数個の車輪(図示しない)が車体に装着されて構成された車両に搭載されている。その車両には、各車輪に関連付けて、各車輪の回転を抑制する摩擦式のブレーキ130が装着されている。
図8に示すように、ブレーキ130は、車輪と共に回転する回転体としてのブレーキディスク132と、そのブレーキディスク132の両面にそれぞれ近接して配置された複数個の摩擦材としてのブレーキパッド134とを備えている。それら複数個のブレーキパッド134は、ブレーキディスク132を跨ぐ姿勢で車体に取り付けられたキャリパ136に、車輪の回転方向と交差する方向に移動可能に支持されている。
図8に示すように、キャリパ136にはブレーキセンサユニット140が搭載されている。このブレーキセンサユニット140においては、図9に示すように、温度センサ142と加速度センサ144とが信号処理回路146に電気的に接続されている。その信号処理回路146には送信機148が電気的に接続され、送信機148は、信号処理回路146から供給された信号をアンテナ150を介して送信する。それら温度センサ142、加速度センサ144、信号処理回路146および送信機148は、電源としての電池152(消耗型)からの電力を受けて作動させられる。
図8に示すように、温度センサ142は、ブレーキパッド134の温度を測定するために、例えば熱伝対として構成された測定子156を備えている。その測定子156は、ブレーキパッド134に埋設されている。ブレーキパッド134の温度が許容値を超えると、いわゆるヒートフェード(以下、単に「フェード」という。)という現象が発生し、ブレーキ130の制動能力が低下する。本実施形態に従う状態判定装置は、ブレーキ130にフェードが発生したか否かを判定するために車両に搭載されている。
ブレーキパッド134は、摩耗によって消耗する部品であり、消耗すれば新しいブレーキパッド134に交換することが必要である。その交換のタイミングを車両にユーザに告知できれば、車両の使い勝手が向上する。本実施形態における状態判定装置は、さらに、新品への交換が必要である程度にブレーキパッド134が摩耗したか否かを判定することも可能であるように設計されている。
上述のように、温度センサ142の測定子156がブレーキパッド134に埋設されている。しかも、この測定子156は、ブレーキディスク132とブレーキパッド134との摺接により、交換が必要である程度の摩耗がブレーキパッド134に発生したならば、ブレーキパッド134の表面から露出してブレーキディスク132に接触する位置に配置されている。測定子156は、ブレーキディスク132と接触すると、損傷して測定機能を喪失する。測定機能が喪失されると、ブレーキセンサユニット140は、正常な送信信号を送信することができなくなり、後述の受信機160の受信不良を招来する。
このように、ブレーキパッド134の摩耗の有無と受信機160の受信状態の良否との間に一定の関係が成立するように測定子156がブレーキパッド134に埋設されているのであり、この関係を利用することにより、この状態判定装置は、ブレーキパッド134の摩耗の有無を判定する。
一方、加速度センサ144は、キャリパ136およびブレーキパッド134の振動のレベルを検出するために設けられている。この加速度センサ144を用いることにより、この状態判定装置は、ブレーキパッド134に異常な振動が発生しているか否かを判定することも可能となっている。
図9に示すように、同じ車両の車体には、ブレーキセンサユニット140からの送信信号をアンテナ158を介して受信する受信機160が搭載されている。この受信機160には、コンピュータ60を主体として構成されたECU162が電気的に接続されている。このECU162には、警報器72が接続されている。この警報器72は、後述の各種警報を車両のユーザに対して発するために設けられている。
図10には、この状態判定装置が各種の判定および警告を行うためにコンピュータ60によって実行されるブレーキ状態判定プログラムの内容がフローチャートで概念的に表されている。
このブレーキ状態判定プログラムは、各車輪ごとに繰返し実行される。各回の実行時には、まず、S51において、各車輪ごとに、ブレーキセンサユニット140からの送信信号を受信機160が受信したか否かが判定される。
今回は、受信したと仮定すれば、S51の判定がYESとなり、S52において、各車輪ごとに、温度センサ142によって検出された温度に基づき、ブレーキパッド134にフェードが発生しているか否かが判定される。フェードが発生していると判定された場合には、そのことが警報器72を介して車両のユーザに告知される。
このS52においては、さらに、加速度センサ144によって検出された加速度に基づき、ブレーキパッド134に異常な振動が発生しているか否かが判定される。異常な振動が発生していると判定された場合には、そのことが警報器72を介して車両のユーザに告知される。
その後、S53において、各車輪ごとに、ブレーキセンサユニット140の送信信号に基づき、電池152が消耗したためにそれの電圧が許容値より低下したか否かが判定される。ブレーキセンサユニット140の送信信号には、電池152の電圧を表わす信号も含まれている。今回は、電池152の電圧が許容値より低下してはいないと仮定すれば、S53の判定がNOとなり、直ちにこのブレーキ状態判定プログラムの一回の実行が終了する。
これに対し、今回は、電池152の電圧が許容値より低下していると仮定すれば、S53の判定がNOとなり、S54において、セット状態で電池152の電圧が低下したことを示し、リセット状態で低下していないことを示す電池電圧低下フラグがセットされる。この電池電圧低下フラグは、コンピュータ60の電源投入に伴ったリセット状態に初期化される。
以上で、このブレーキ状態判定プログラムの一回の実行が終了する。
以上、ブレーキセンサユニット140からの送信信号を受信機160が受信した場合を説明したが、受信しなかった場合には、S51の判定がNOとなり、S55に移行する。
このように受信機160が受信不良に陥った原因としては、電池152が消耗したという第1の事象と、電池152は消耗していないがブレーキセンサユニット140が故障したという第2の事象と、ブレーキパッド134が摩耗して温度センサ142の測定子156が損傷して温度センサ142が破壊されたという第3の事象とが考えられる。
一方、電池電圧低下フラグを監視すれば、第1の事象を他の2つの事象から分離することが可能である。また、車両の走行積算距離が長いほどブレーキパッド134の摩耗量が増加するという関係が成立するため、車両の走行積算距離を、ブレーキパッド134の摩耗限界量に相当するしきい値と比較すれば、第2の事象と第3の事象とを互いに分離することが可能である。
以上説明した知見に基づき、S55においては、電池電圧低下フラグがリセット状態にあるか否かが判定される。すなわち、電池152が消耗していないか否かが判定されるのである。今回は、電池電圧低下フラグがセット状態にある、すなわち、電池152が消耗していると仮定すれば、判定がYESとなり、S56に移行する。
これに対し、今回は、電池電圧低下フラグがリセット状態にあると仮定すれば、S55の判定がYESとなり、S57において、車両の走行積算距離が、ブレーキパッド134の交換時期に相当する長さに到達したか否かが判定される。今回は、到達してはいないと仮定すれば、判定がNOとなり、この場合にも、S57に移行する。
S57においては、電池152が消耗しているか、またはブレーキセンサユニット140が故障していると判定され、さらに、電池152を含むブレーキセンサユニット140を交換することが必要であることが警報器72を介して車両のユーザに告知される。
これに対し、今回は、電池電圧低下フラグがリセット状態にあり、かつ、車両の走行積算距離が、ブレーキパッド134の交換時期に相当する長さに到達したと仮定すれば、S55の判定もS57の判定もYESとなり、S58において、ブレーキパッド134の摩耗が原因で温度センサ142が破壊されたと判定され、さらに、ブレーキパッド134をブレーキセンサユニット140(少なくとも測定子156)と共に交換することが必要であることが警報器72を介して車両のユーザに告知される。
以上で、このブレーキ状態判定プログラムの一回の実行が終了する。
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、状態判定装置が前記(1)項に係る「異常判定装置」の一例を構成し、ブレーキパッド134が同項における「要素」の一例を構成し、ECU162が同項における「判定器」の一例を構成し、ブレーキパッド134の摩耗が同項における「異常」の一例を構成しているのである。
さらに、本実施形態においては、ECU162のうち図10におけるS51,S55,S57およびS58を実行する部分が前記(4)項における「第1の異常判定手段」の一例を構成しているのである。
さらに、本実施形態においては、温度センサ142および加速度センサ144がそれぞれ、前記(8)項における「センサ」の一例を構成し、ECU162のうち図10におけるS51ないしS54,S55およびS56を実行する部分が同項における「第2の異常判定手段」の一例を構成し、ブレーキパッド134にフェードが発生することと、ブレーキパッド134に過大な振動が発生することとがそれぞれ、同項における「異常」の一例を構成しているのである。
さらに、本実施形態においては、ブレーキパッド134が前記(14)項における「要素」の一例を構成し、送信機148が同項における「送信機」の一例を構成し、ブレーキディスク132が同項における「回転体」の一例を構成し、ブレーキパッド134が同項における「摩擦材」の一例を構成しているのである。
以上、本発明の実施の形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、前記[発明の開示]の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
本発明の第1実施形態に従うタイヤ状態判定装置を概略的に表わす系統図である。 図1に示すタイヤ状態判定装置の電気的な構成を概念的に表わすブロック図である。 図1および図2における加速度センサ144により検出される加速度aの時間的推移の一例を示すグラフである。 図2におけるコンピュータ60によって実行されるタイヤ状態判定プログラムの内容を概念的に表すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に従うバランスウエイト脱落判定装置を概略的に表わす系統図である。 図5におけるバランスウエイト脱落判定装置の電気的な構成を概念的に表わすブロック図である。 図6におけるコンピュータ60によって実行されるバランスウエイト脱落判定プログラムの内容を概念的に表すフローチャートである。 本発明の第3実施形態に従うブレーキ状態判定装置を概略的に表わす系統図である。 図8におけるブレーキ状態判定装置の電気的な構成を概念的に表わすブロック図である。 図9におけるコンピュータ60によって実行されるブレーキ状態判定プログラムの内容を概念的に表すフローチャートである。
符号の説明
10 車輪
20 トレッド部
22 埋設部
30 第1センサユニット
32 加速度センサ
33 温度センサ
34,148 送信機
50,160 受信機
52,112,162 電子制御ユニットECU
60 コンピュータ
100 バランスウエイト
102 トランスポンダ
110 リーダ
134 ブレーキパッド
140 ブレーキセンサユニット

Claims (15)

  1. ある対象物内においてある要素が異常であるか否かを判定する異常判定装置であって、
    前記対象物内において、前記要素に関連付けて設置された送信機と、
    前記対象物内において、その送信機の送信信号を受信する受信機と、
    その受信機が前記送信信号を受信できない受信不良に陥った場合に、前記要素が異常であると判定する判定器と
    を含む異常判定装置。
  2. 前記送信機と前記受信機とが、互いに共同して無線通信を行う請求項1に記載の異常判定装置。
  3. 前記判定器が、前記要素の幾何学的特徴に関し、その要素が異常であるか否かを判定する請求項1または2に記載の異常判定装置。
  4. 前記判定器が、前記受信機が受信不良に陥った場合に、その受信不良が前記要素の異常に起因する可能性があることを条件に、前記要素が異常であると判定する第1の異常判定手段を含む請求項1ないし3のいずれかに記載の異常判定装置。
  5. 前記第1の異常判定手段が、前記要素が異常に陥る予兆が現れた後に前記受信機が受信不良に陥った場合に、その受信不良が前記要素の異常に起因する可能性があると判定する可能性判定手段を含む請求項4に記載の異常判定装置。
  6. さらに、前記要素の状態量を検出するセンサを含み、かつ、前記送信機が、そのセンサにより検出された状態量を表す状態量信号を前記送信信号として送信し、
    前記可能性判定手段が、前記受信機が前記送信機から受信した前記状態量信号に基づき、前記予兆が現れているか否かを判定する予兆判定手段を含む請求項5に記載の異常判定装置。
  7. さらに、前記要素が正常である場合に前記状態量がとる値を、前記センサを使用せずに推定する推定手段を含み、前記予兆判定手段が、その推定された値と、前記受信機が前記送信機から受信した前記状態量信号に基づく値との関係に基づき、前記予兆が現れているか否かを判定する請求項6に記載の異常判定装置。
  8. さらに、前記要素の状態量を検出するセンサを含み、かつ、前記送信機が、そのセンサにより検出された状態量を表す状態量信号を前記送信信号として送信し、
    前記判定器が、前記受信機の受信状態が良好である場合に、その受信機が前記送信機から受信した前記状態量信号に基づき、前記要素が異常であるか否かを判定する第2の異常判定手段を含む請求項1ないし7のいずれかに記載の異常判定装置。
  9. 前記対象物が、車輪が車体に装着されて構成された車両である請求項1ないし8のいずれかに記載の異常判定装置。
  10. 前記要素が、その要素が正常である限り前記車両から脱落しないものであり、
    前記送信機が、その要素が前記車両から脱落した場合に、その要素と共に前記車両から脱落する請求項9に記載の異常判定装置。
  11. 前記車輪が、タイヤがホイールに装着されて構成されており、
    前記要素が、その車輪の一部分である請求項10に記載の異常判定装置。
  12. 前記要素が、前記タイヤを構成するゴムの一部である請求項11に記載の異常判定装置。
  13. 前記要素が、前記ホイールに装着されるバランスウエイトである請求項11に記載の異常判定装置。
  14. 前記要素が、その要素が正常である限り、その要素の変形量が設定量を超えないものであり、
    前記送信機が、その要素の変形量が前記設定量を超えると送信不能となるものである請求項9に記載の異常判定装置。
  15. 前記車両が、前記車輪を制動するためのブレーキであって、前記車輪と共に回転する回転体に押し付けられてその回転体との間に摩擦力を発生させる摩擦材を有するものを含み、
    前記要素が、その摩擦材を含み、
    前記送信機が、その摩擦材の摩耗量が設定量を超えると送信不能となるものである請求項14に記載の異常判定装置。

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