JP2005181703A - 表示パネル及び表示パネルの配線方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 陰極側配線23を、陰極14の配置方向に沿って直線的に配置し、陽極側配線25を、少なくとも陰極側配線23が配置されている部分では陰極側配線23に沿う方向に配置して表示パネル27を構成する。
【選択図】 図1
Description
そして、陽極線3または陰極線4の何れか一方(例えば陰極線4)を、一定周期で走査スイッチ5(1)〜5(n)を切替えて順次グランドに接続するように走査すると共に、その走査周期に同期して、他方(例えば陽極線3)駆動スイッチ6(1)〜6(m)を切替えて電流源7(1)〜7(n)に順次接続することで任意の交点位置のEL素子2を発光させるようにしている。尚、走査スイッチ5(1)〜5(n)は走査ドライバIC9として構成されており、駆動スイッチ6(1)〜6(m)及び電流源7(1)〜7(m)は、信号ドライバIC8として構成されている。
図7においては、陰極14側の配線電極18に相当する部分を抵抗10として示している。そして、配線電極18の抵抗値が大きくなると、そこでの電圧降下が大きくなり、EL素子2に十分な高さの電圧が印加できなくなる。例えば、抵抗値R=200Ωと仮定し、1つの陰極線14上の全てのEL素子2が発光する場合、陰極線14に流れる電流値が50mAであるとすると、配線電極18における電圧降下は10Vになる。電源電圧Vccが20Vであれば、EL素子2には実質的に10Vの電圧しか印加することができず、所期の発光輝度を得ることができなくなってしまう。
電流値I=100μA,抵抗R=200Ω
であるとすれば、電圧降下VR は0V〜5.1Vの範囲で変動することになる。
(出力電圧)=(一定電流を流すために素子が必要とする電圧)+(電圧降下分)
となる。
このため、電圧降下分が変動すると出力電圧が変動し、その結果、出力電流値が変動することになる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、表示パネルに生じる輝度むらを、より簡単な構成で抑制することができる表示パネル、及び表示パネルの配線方法を提供することにある。
請求項2記載の表示パネルによれば、陽極側配線を表示領域外に配置するので、陽極側配線の配置スペースを2次元的に確保することができる。
斯様に構成すれば、第2基板を利用して配線を行うことで、請求項1と同様に陰極側配線の配線抵抗を極力小さくすることが可能となり、発光輝度の低下や輝度むらを従来よりも低減することができる。そして、第2基板を設けることで配線の自由度が向上するので、表示パネル全体をより小型に構成することができる。
請求項6記載の表示パネルによれば、陰極線の両端を、第2基板に配置される配線用電極を利用して短絡接続する。斯様に構成すれば、陰極線側の配線抵抗が低下するので、輝度むらの発生を更に抑制することができる。
以下、本発明を、有機EL素子を画素として構成される表示パネルに適用した場合の第1実施例について図1を参照して説明する。尚、図7及び図8と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分についてのみ説明する。第1実施例では、ガラス基板11に代わるガラス基板21に対して、ドライバIC(陽極側駆動部,陰極側駆動部)16が搭載されたテープ22を、図1中左辺側に配置している。そして、陰極(陰極線)14とドライバIC16の端子とを接続するための陰極側配線23(ITOで構成されている)は、陰極14の配線方向に連続するように直線的に配置され、ドライバIC16の端子と最短距離で接続されている。
図2及び図3は本発明の第2実施例を示すものであり、第1実施例と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分についてのみ説明する。第2実施例では、第1実施例で用いたガラス基板21よりも縦方向(図2(a)中上下方向)寸法が小さいガラス基板(第1基板)28を用いている。また、陰極14を覆うように絶縁性の保護膜29が成膜されている。そして、カバーガラス(第2基板)30の保護膜29に対向する側には陽極側配線31が形成配置されており、ガラス基板28側に図8と同様にして形成されている陽極12及び陽極側配線34との電気的な接続は、ACF33を介して行われている。
次に、ガラス基板28側に、蒸着法によって有機層36を成膜する(図3(c)参照)。有機層36は、例えば、陽極側から正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層等が順次成膜されてなるものであり、発光層は蛍光色素を含有し、発光層において電子と正孔とが再結合する際に発生するエネルギーによって発光が行われる。
それから、ガラス基板28上の陽極12、有機層36及び陰極14よりなる積層体37を、保護膜29によって覆うようにする(図3(e)参照)。保護膜29は、例えば成膜材料としてH2Oを用いたALE(Atomic Layer Epitaxicy)法によって形成する。例えば、原材料としてH2OとTMA(テトラ・メチル・アルミニュウム)を用い、Al2O3よりなる保護膜29を形成する。即ち、成膜室内にH2OとTMAとを交互に供給することで、両者の反応によりAl2O3膜を成長させる。成膜条件は、例えば、成膜温度を100度とし、
TMA:1秒導入→N2パージ→H2O:1秒導入→N2パージ→
を1サイクルとして5000サイクル繰り返すことで、保護膜29の膜厚は約250nmとなる。
即ち、第1実施例と同様に陰極側配線23の配線抵抗を極力小さくして、表示パネル40の発光輝度の低下や輝度むらを従来よりも低減することができる。そして、カバーガラス30を利用することで配線の自由度が向上するので、表示パネル40において画素たる有機EL素子がマトリクス状に配置されている表示領域に対し、表示領域外となる部分、所謂絵画における額縁に相当する部分が小さくなり、表示パネル40の全体をより小型に構成することができる。
また、ガラス基板28上に積層された陽極12,有機層36,陰極14よりなる積層体37を絶縁性の保護膜29で覆ったので、積層体37とカバーガラス30側の陽極側配線31との間に絶縁確保用のスペースを設ける必要がなくなり、表示パネル40をより薄型に構成することができる。
図4は本発明の第3実施例を示すものであり、第2実施例と異なる部分についてのみ説明する。第3実施例の基本的構成は第2実施例と同様であるが、第3実施例では、第2実施例において陰極14が陰極側配線23との接続を行った左端部とは逆側の右端部も、テープ32上の配線と接続を行うように構成している。
以上のように第3実施例によれば、陰極14の両端を、カバーガラス30に配置される陰極側配線41を利用して短絡接続したので、陰極線14側の配線抵抗が等価的に低下するようになり、表示パネル42における輝度むらの発生を更に抑制することができる。
図5は本発明の第4実施例を示すものであり、第2実施例と異なる部分についてのみ説明する。第4実施例の構成は、第2実施例の表示パネル40より積層体37を覆う保護膜29を取り除いている。そして、カバーガラス30に代えて、陽極側配線31が配置される側に凹部43aが形成されているカバーガラス(第2基板)43を用いている。即ち、カバーガラス43は所謂掘り込みガラスであり、陽極側配線31は、その凹部43aの内部に配置されている。そして、カバーガラス43とガラス基板28側とは、ACF44により接続されている。その他の構成は第2実施例と同様であり、以上が表示パネル44を構成している。
以上のように第4実施例によれば、カバーガラス43の陽極側配線31が配置される側に凹部43aを形成したので、第3実施例のように保護膜29を使用せずとも、ガラス基板28側の配線とカバーガラス43側の配線との絶縁を図ることができると共に、表示パネル44を薄型に構成することができる。
図6は本発明の第5実施例を示すものであり、第1実施例と異なる部分についてのみ説明する。第5実施例の構成は、第1実施例のようにドライバIC16が搭載されるTCP構造を用いることなく、ガラス基板21よりも左右方向寸法が長いガラス基板45にドライバIC16も搭載し、全ての配線をガラス基板45上で行っている。即ち、これらは所謂COG(Chip On Glass)構造をなしている。その他の構成は第1実施例と同様であり、以上が表示パネル46を構成している。
本発明は上記し且つ図面に記載した実施例にのみ限定されるものではなく、次のような変形または拡張が可能である。
画素を構成する素子は、有機EL素子に限ることなく、電流駆動によって自発光する素子であれば良い。
例えば第1実施例において、陽極側配線25は、必ずしも陰極側配線23に対して平行に配置する必要はなく、少なくとも陰極側配線23が配置されている部分でその陰極側配線23に沿う方向に配置すれば良く、要は両者が接触しなければ良い。
第2実施例において、陰極側配線をカバーガラス30側に配置しても良い。
第3実施例と第4実施例とを組み合わせて実施しても良い。
Claims (12)
- 複数の陽極線と複数の陰極線との各交点に複数の発光素子をマトリクス状に配置して構成され、前記発光素子が、陽極側駆動部及び陰極側駆動部により前記複数の陽極線及び陰極線を介して電流駆動されることで発光する表示パネルにおいて、
前記複数の陰極線と前記陰極側駆動部とを接続するための陰極側配線を、前記陰極線の配置方向に沿って直線的に配置し、
前記複数の陽極線と前記陽極側駆動部とを接続するための陽極側配線を、少なくとも前記陰極側配線が配置されている部分で、当該陰極側配線に沿う方向に配置したことを特徴とする表示パネル。 - 前記陽極側配線を、表示領域外に配置したことを特徴とする請求項1記載の表示パネル。
- 複数の陽極線と複数の陰極線との各交点に複数の発光素子をマトリクス状に配置して構成され、前記発光素子が、陽極側駆動部及び陰極側駆動部により前記複数の陽極線及び陰極線を介して電流駆動されることで発光する表示パネルにおいて、
第1基板上に、前記陽極線,前記発光素子の発光層,前記陰極線を順次積層し、その上層に第2基板を配置するように構成され、
前記第2基板に、前記複数の陰極線と前記陰極側駆動部とを接続するための陰極側配線と、前記複数の陽極線と前記陽極側駆動部とを接続するための陽極側配線との少なくとも何れか一方を配置し、
前記第2基板側の配線と電極とを空間的に配線接続することで、前記陰極側配線の配線長が極力短くなるように構成したことを特徴とする表示パネル。 - 前記第1基板上に積層された前記陽極線,前記発光素子の発光層,前記陰極線よりなる積層体が、絶縁性の保護膜で覆われていることを特徴とする請求項3記載の表示パネル。
- 前記第2基板は、配線が配置される側に凹部が形成されていることを特徴とする請求項3又は4記載の表示パネル。
- 前記陰極線の両端を、前記第2基板に配置される配線用電極を利用して短絡接続することを特徴とする請求項3乃至5の何れかに記載の表示パネル。
- 複数の陽極線と複数の陰極線との各交点に複数の発光素子をマトリクス状に配置して構成され、前記発光素子が、陽極側駆動部及び陰極側駆動部により前記複数の陽極線及び陰極線を介して電流駆動されることで発光する表示パネルの配線方法において、
前記複数の陰極線と前記陰極側駆動部とを接続するための陰極側配線を、前記陰極線の配置方向に沿って直線的に配置し、
前記複数の陽極線と前記陽極側駆動部とを接続するための陽極側配線を、少なくとも前記陰極側配線が配置されている部分で、当該陰極側配線に沿う方向に配置することを特徴とする表示パネルの配線方法。 - 前記陽極側配線を、表示領域外に配置することを特徴とする請求項7記載の表示パネルの配線方法。
- 複数の陽極線と複数の陰極線との各交点に複数の発光素子をマトリクス状に配置して構成され、前記発光素子が、陽極側駆動部及び陰極側駆動部により前記複数の陽極線及び陰極線を介して電流駆動されることで発光する表示パネルの配線方法において、
第1基板上に、前記陽極線,前記発光素子の発光層,前記陰極線を順次積層し、
前記陰極線の上層に第2基板を配置し、
前記第2基板に、前記複数の陰極線と前記陰極側駆動部とを接続するための陰極側配線と、前記複数の陽極線と前記陽極側駆動部とを接続するための陽極側配線との少なくとも何れか一方を配置し、
前記第2基板側の配線と電極とを空間的に配線接続することで、前記陰極側配線の配線長を極力短くすることを特徴とする表示パネルの配線方法。 - 前記第1基板上に積層された前記陽極線,前記発光素子の発光層,前記陰極線よりなる積層体を、前記第2基板を配置する前に、絶縁性の保護膜で覆うことを特徴とする請求項9記載の表示パネルの配線方法。
- 前記第2基板は、配線が配置される側に凹部が形成されているものを用いることを特徴とする請求項9又は10記載の表示パネルの配線方法。
- 前記陰極線の両端を、前記第2基板に配置される配線用電極を利用して短絡接続することを特徴とする請求項9乃至11の何れかに記載の表示パネルの配線方法。
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2003
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