JP2005181617A - 転写シート - Google Patents
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Abstract
【課題】所望の光学基材上に、遮光層を所定のパターン状に良好に転写することができる転写シートを提供することである。
【解決手段】転写シート10は、転写基材11と、この転写基材11上に形成された離型層12と、離型層12上に剥離可能に形成され、光熱変換作用により加熱されて溶融し、所定のパターン状の遮光層13Bを転写する転写層13とを備えている。転写層13は、光熱変換作用を有する遮光性材料である粒子13−1と、遮光層13Bと光学基材21との接着性を保持するための接着剤13−2とを含み、その厚み方向において、粒子13−1の密度が変化し、特に、転写層13の転写面A側では、粒子13−1の密度が小さくなり、接着剤13−2の密度が大きくなる。
【選択図】図2
【解決手段】転写シート10は、転写基材11と、この転写基材11上に形成された離型層12と、離型層12上に剥離可能に形成され、光熱変換作用により加熱されて溶融し、所定のパターン状の遮光層13Bを転写する転写層13とを備えている。転写層13は、光熱変換作用を有する遮光性材料である粒子13−1と、遮光層13Bと光学基材21との接着性を保持するための接着剤13−2とを含み、その厚み方向において、粒子13−1の密度が変化し、特に、転写層13の転写面A側では、粒子13−1の密度が小さくなり、接着剤13−2の密度が大きくなる。
【選択図】図2
Description
本発明は、レーザー光熱転写法などにより所望の光学基材上に遮光層を転写するための転写シートに関するものである。
特許文献1は、フッ素系撥水・撥油剤を含有する遮光層(ブラックマトリックス)の間隙に、カラーパターンを印刷する方法として、特定の表面張力を有するインクを用いてインクジェット記録方式で印刷を行うことを開示している。
特許文献2は、レーザー光熱転写法を使用したカラーフィルタ要素の作製方法であって、レーザー光による熱転写を利用して、フッ素系界面活性剤を含有した黒色ドナーシートから着色剤をカラーフィルタ要素の基板上に転写して、所望のパターンでブラックマトリックス(遮光層)を形成することを開示している。
一方、特許文献3は、所望の光学基板(ここでは、TFTが設けられたTFT基板に対向する対向基板)上に、ストライプ状の遮光層を形成することを開示している。
本件出願人は、レーザー光熱転写法により、所定のパターン状の遮光層を光学基材上に密着させて転写し、その光学基材上の遮光層の間にインクジェット記録方式で複数色の画素部を形成するカラーフィルタを開発しようとしている。
ここで、レーザー光熱転写法により光学基材上に転写された遮光層は、光学基材上に強く密着している必要がある。
ところが、上述した従来の技術では、遮光層の組成成分の不均一性を考慮していないために、遮光層と光学基材との密着性が低下してしまい、その結果、遮光層が所定のパターン状で光学基材に転写されない場合が想定された。
ここで、レーザー光熱転写法により光学基材上に転写された遮光層は、光学基材上に強く密着している必要がある。
ところが、上述した従来の技術では、遮光層の組成成分の不均一性を考慮していないために、遮光層と光学基材との密着性が低下してしまい、その結果、遮光層が所定のパターン状で光学基材に転写されない場合が想定された。
本発明の課題は、所望の光学基材上に、遮光層を所定のパターン状に良好に転写することができる転写シートを提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施例に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
請求項1の発明は、転写基材(11)と、前記転写基材に剥離可能に形成され、光熱変換作用により加熱されて溶融し、所定のパターン状の遮光層(13B)を転写する転写層(13)と、を備え、前記転写層は、光熱変換作用を有する遮光性材料である第1粒子(13−1)と、前記遮光層と所望の光学基材との接着性を保持するための接着剤(13−2)とを含み、その厚み方向において、前記第1粒子の密度が変化し、前記転写層の転写面側の前記第1粒子の密度が、前記転写層の転写基材側の前記第1粒子の密度に比べて小さいこと、を特徴とする転写シートである。
請求項1の発明は、転写基材(11)と、前記転写基材に剥離可能に形成され、光熱変換作用により加熱されて溶融し、所定のパターン状の遮光層(13B)を転写する転写層(13)と、を備え、前記転写層は、光熱変換作用を有する遮光性材料である第1粒子(13−1)と、前記遮光層と所望の光学基材との接着性を保持するための接着剤(13−2)とを含み、その厚み方向において、前記第1粒子の密度が変化し、前記転写層の転写面側の前記第1粒子の密度が、前記転写層の転写基材側の前記第1粒子の密度に比べて小さいこと、を特徴とする転写シートである。
請求項2の発明は、請求項1に記載の転写シートにおいて、前記接着剤の質量は、前記第1粒子の質量と異なること、を特徴とする転写シートである。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の転写シートにおいて、前記第1粒子は、カーボンブラックであること、を特徴とする転写シートである。
請求項4の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載された転写シートにおいて、前記接着剤は、エポキシ樹脂であること、を特徴とする転写シートである。
本発明の転写シートは、(1)転写基材に剥離可能に形成され、光熱変換作用により加熱されて溶融し、所定のパターン状の遮光層を転写する転写層を備え、この転写層は、光熱変換作用を有する遮光性材料である第1粒子と、遮光層と所望の光学基材との接着性を保持するための接着剤とを含み、その厚み方向において、第1粒子の密度が変化し、転写層の転写面側の第1粒子の密度が、転写層の転写基材側の第1粒子の密度に比べて小さいので、転写層の転写面側では接着成分が多くなり、転写面における遮光層と光学基材との密着性を高めることができ、その結果、遮光層を所定のパターン状に良好に転写することができる。
(2)接着剤の質量は、第1粒子の質量と異なるので、転写層中において、接着剤と第1粒子とが不均一に分布し、特に、接着剤の質量が第1粒子の質量よりも小さく、さらに、乾燥前の転写シートを、転写層の転写面が上側になるように配置した場合には、接着剤が転写面側に移動すると共に、第1粒子が離型層側に移動する。
その結果、転写層の転写面側では、接着剤の密度が大きくなり、遮光層と所望の光学基材とを強く密着させることができる。
その結果、転写層の転写面側では、接着剤の密度が大きくなり、遮光層と所望の光学基材とを強く密着させることができる。
(3)第1粒子は、光熱変換作用を有する遮光性材料であるカーボンブラックであるので、レーザー光等の光を熱エネルギーに変換すると共に、遮光層の遮光性を高めることができる。
(4)接着剤は、遮光層と所望の光学基材との接着性を保持するためのエポキシ樹脂であるので、転写層の転写面における接着剤の密度を大きくすることにより、遮光層を光学基材に強く密着させることができる。
本発明は、所望の光学基材上に、遮光層を所定のパターン状に良好に転写するという目的を、転写層に含まれる粒子の密度を、その厚さ方向で変化させ、特に、転写層の転写面側の粒子の密度を小さくすることによって実現する。
以下、図面等を参照して、本発明の実施例をあげて、さらに詳しく説明する。
図1は、本発明の実施例による転写シート10を示す図である。
図1は、本発明の実施例による転写シート10を示す図である。
転写シート10は、レーザー光熱転写法により、所定のパターンを、光学基材21に転写するためのシート(ドナーシート)であって、転写基材11と、離型層12と、光熱変換転写層13などとを備えている。
転写基材11は、光熱変換転写層13の担体となるものであって、遮光層の転写のために、レーザー光を照射して加熱が行われるので、レーザー光の透過性、耐熱性などが必要であると共に、後述する光学基材21(図3参照)に貼り合わせて使用されかつ使用後には剥離されるので、適度の柔軟性、軽さ、取り扱い性、機械的強度などが必要である。
この転写基材11は、ポリエステル樹脂などの各種のプラスチック材料を挙げることができ、その厚さは、通常、約25〜100μmの範囲が好適であり、この実施例では、100μmのPETフィルムを用いた。
この転写基材11は、ポリエステル樹脂などの各種のプラスチック材料を挙げることができ、その厚さは、通常、約25〜100μmの範囲が好適であり、この実施例では、100μmのPETフィルムを用いた。
離型層12は、転写基材11から光熱変換転写層13を剥離するための層である。この離型層12は、所定の剥離成分を有するUV硬化性のアクリレート樹脂組成物を、例えば、スピンコート法、グラビア印刷法、ダイコーティング法等の常用の塗布方法に従って、転写基材11の表面に塗布し、UV硬化させることによって形成することができる。この離型層12の厚さは、通常、約0.5〜2μmの範囲が好適であり、この実施例では、1μmとした。
光熱変換転写層13は、レーザー光の照射を受けて、その光エネルギーを熱エネルギーに変換し、遮光層に転写される画像成分を溶融させ、光学基材21の表面に転写及び固着させるための層である。
この光熱変換転写層13は、光熱変換性を付与するために、カーボンブラック等の光吸収性材料、又は、そのような光吸収性材料を分散して含有する必要があり、硬化目的のため、熱硬化性の成分を含有しているのが好ましく、例えば、カーボンブラック、熱硬化性モノマー又はオリゴマー、硬化剤等をバインダ樹脂中に分散させた層とすることができる。
この光熱変換転写層13は、光熱変換性を付与するために、カーボンブラック等の光吸収性材料、又は、そのような光吸収性材料を分散して含有する必要があり、硬化目的のため、熱硬化性の成分を含有しているのが好ましく、例えば、カーボンブラック、熱硬化性モノマー又はオリゴマー、硬化剤等をバインダ樹脂中に分散させた層とすることができる。
また、光熱変換転写層13は、転写性を付与するために、光熱変換作用により加熱されて溶融し、光学基材21にパターン状に転写される画像成分を含む必要があり、その画像成分をレーザー熱転写法に従って、光学基材21の表面に高コントラストで転写し、転写された画像パターンとして固着させることができ、使用後の転写シート10を光学基材21から剥離する際に剥離残渣を生じることがない限り、任意の組成で形成することができる。
光熱変換転写層13の画像成分は、例えば、液晶表示装置のブラックマトリックス上でセパレーションリブとして、又は、ブラックマトリックス兼セパレーションリブとして使用されるので、遮光性と転写性とを考慮に入れた組成にする。ここで、遮光性の向上のためには、一般的に、黒色顔料(カーボンブラック等)やその他の有色顔料を高められた量で添加することや、金属粉などを添加することが挙げられる。
この実施例では、以下の組成のものを使用した。
カーボンブラック 12部
変成アクリル樹脂 10部
エポキシ樹脂 4部
硬化剤 5部
メチルエチルケトン/トルエン 70部
カーボンブラック 12部
変成アクリル樹脂 10部
エポキシ樹脂 4部
硬化剤 5部
メチルエチルケトン/トルエン 70部
この光熱変換転写層13は、通常、所定の組成を有する樹脂組成物を、例えばスピンコート法、グラビア印刷法、ダイコーティング法等の常用の塗布方法に従って、離型層12の表面に塗布し、乾燥させることによって形成することができる。光熱変換転写層13の厚さは、通常、0.1〜2μmの範囲が好ましく、この実施例では、1.3μmとした。
なお、転写シート10としては、転写基材11及び/又は光熱変換転写層13に剥離性がある場合には、上述した離型層12を省略してもよい。
さらに、転写シート10としては、光熱変換転写層13の光熱変換作用により発生する熱が不足する場合には、転写基材11と光熱変換転写層13との間に、レーザー光を吸収して熱に変換する光熱変換層をさらに設けてもよい。
さらに、転写シート10としては、光熱変換転写層13の光熱変換作用により発生する熱が不足する場合には、転写基材11と光熱変換転写層13との間に、レーザー光を吸収して熱に変換する光熱変換層をさらに設けてもよい。
ここで、光熱変換転写層13の組成成分の分布について説明する。
図2は、本実施例による転写シート10の光熱変換転写層13の組成成分の分布を示した図である。
光熱変換転写層13は、例えば、光熱変換作用を有する遮光性材料である粒子(カーボンブラック等)13−1と、後述する遮光層13Bと光学基材21(図3参照)との接着性を保持するための接着剤13−2(エポキシ樹脂等)13−2とを含む。
図2は、本実施例による転写シート10の光熱変換転写層13の組成成分の分布を示した図である。
光熱変換転写層13は、例えば、光熱変換作用を有する遮光性材料である粒子(カーボンブラック等)13−1と、後述する遮光層13Bと光学基材21(図3参照)との接着性を保持するための接着剤13−2(エポキシ樹脂等)13−2とを含む。
この接着剤13−2の質量は、粒子13−1の質量と異なる。このため、光熱変換転写層13中において、接着剤13−2と粒子13−1とが不均一に分布する場合が想定される。
具体的には、接着剤13−2の質量が粒子13−1の質量よりも小さく、さらに、乾燥前の転写シート10を、光熱変換転写層13の転写面A(後述する光学基材21と密着する面)が、図示のように、上側になるように配置して、不図示の乾燥炉等により乾燥させた場合には、接着剤13−2は、転写面A側に移動し、粒子13−1は、離型層12側に移動する。
具体的には、接着剤13−2の質量が粒子13−1の質量よりも小さく、さらに、乾燥前の転写シート10を、光熱変換転写層13の転写面A(後述する光学基材21と密着する面)が、図示のように、上側になるように配置して、不図示の乾燥炉等により乾燥させた場合には、接着剤13−2は、転写面A側に移動し、粒子13−1は、離型層12側に移動する。
このため、粒子13−1と接着剤13−2との密度は、転写シート10の厚み方向に沿って変化し、光熱変換転写層13の転写面A側の粒子13−1の密度が、光熱変換転写層13の転写基材11側の粒子13−1の密度に比べて小さくなる。その結果、光熱変換転写層13の転写面A側では、粒子13−1の密度が小さくなり、接着剤13−2の密度が大きくなる。
図3は、図2に示した転写シート10の遮光層の光学基材への転写工程を示した断面図である。
図3(a)に示すように、図2に示した転写シート10を用意し、これを、その光熱変換転写層13が光学基材21に密着するようにして重ね合わせる。この光学基材21は、この実施例では、無アルカリガラス(厚さ:0.7mm)とした。
ここで、光熱変換転写層13は、図示のように、転写面A側では粒子13−1の密度が小さくなり、接着剤13−2の密度が大きくなっている。
図3(a)に示すように、図2に示した転写シート10を用意し、これを、その光熱変換転写層13が光学基材21に密着するようにして重ね合わせる。この光学基材21は、この実施例では、無アルカリガラス(厚さ:0.7mm)とした。
ここで、光熱変換転写層13は、図示のように、転写面A側では粒子13−1の密度が小さくなり、接着剤13−2の密度が大きくなっている。
次いで、得られた積層体の転写シート10に対して、転写基材11の側から、レーザー光Lを所定のパターンで照射する。ここで、レーザー光Lのパターンは、光学基材21に転写しようとしている遮光層13B(後述)に対応する。なお、レーザー光Lは、YAGレーザー(波長1084nm、スポット径20μm、出力30mW)であって、遮光層13B上を100mm/secで移動する。
レーザー光Lのパターン照射の結果、転写シート10の光熱変換転写層13の光熱変換作用により、光エネルギーが熱エネルギーに変換され、図3(b)に示すように、光熱変換転写層13の内部に含まれる画像成分13Aがパターン状に加熱されて溶融し、光学基材21に転写され、これに固着される。
なお、画像成分13Aが光学基材21に転写された後、転写シート10が光学基材21から剥離される。この剥離条件は、この実施例では、ロール径100mm、圧力0として、このロールを100mm/secで駆動した。
なお、画像成分13Aが光学基材21に転写された後、転写シート10が光学基材21から剥離される。この剥離条件は、この実施例では、ロール径100mm、圧力0として、このロールを100mm/secで駆動した。
ここで、光熱変換転写層13の転写面A側には、上述したように、接着剤13−2が多く含まれているので、画像成分13Aと光学基材21との密着性が高くなっている。このため、画像成分13Aは、転写シート10が光学基材21から剥離された場合に、光学基材21上に所定のパターン状に良好に転写される。
さらに、転写シート10が剥離された光学基材21の画像成分13Aを熱硬化させるために、この実施例では、250℃雰囲気中に30分間さらすベーク工程に通した。これにより、画像成分13Aは、後述する遮光層13Bとなる。
さらに、転写シート10が剥離された光学基材21の画像成分13Aを熱硬化させるために、この実施例では、250℃雰囲気中に30分間さらすベーク工程に通した。これにより、画像成分13Aは、後述する遮光層13Bとなる。
図3(c)は、上述したようにして、光学基材21の上に転写された遮光層13Bを示しており、遮光層付き光学シート20は、例えば、この遮光層13Bと、光学基材21とを備えている。なお、この遮光層13Bは、上述した接着剤13−2の接着性と、ベーク工程とにより、光学基材21に対して強い力で密着している。
したがって、本実施例の転写シート10によれば、光学基材21上に遮光層13Bを所定のパターン状に良好に転写することができる。
また、この遮光層付き光学シート20を、後述するカラーフィルタ30に使用した場合には、コントラストの良好な鮮明な画像を得ることができる。
また、この遮光層付き光学シート20を、後述するカラーフィルタ30に使用した場合には、コントラストの良好な鮮明な画像を得ることができる。
図4は、本実施例による転写シート10を用いて形成された遮光層付き光学シート20を適用したカラーフィルタを模式的に示した断面図である。なお、以下では、カラーフィルタの製造方法の説明に従い、各部材等についても説明する。
まず、カラーフィルタ30に用いられる遮光層付き光学シート20は、上述したように、光学基材21と、この光学基材21上に転写された遮光層13Bとを備えている。この遮光層13Bは、上述した転写工程(ここでは、転写フィルムを光学基材21から剥離するまでの工程となる:図3参照)と、上述したベーク工程とにより、光学基材21上に転写される。
まず、カラーフィルタ30に用いられる遮光層付き光学シート20は、上述したように、光学基材21と、この光学基材21上に転写された遮光層13Bとを備えている。この遮光層13Bは、上述した転写工程(ここでは、転写フィルムを光学基材21から剥離するまでの工程となる:図3参照)と、上述したベーク工程とにより、光学基材21上に転写される。
図5は、遮光層付き光学シート上に、濡れ性変化層を塗布する濡れ性変化層塗布工程を示す図である。
図6は、光学基材21側からエネルギーを照射するバック露光工程を示す図である。
次に、この遮光層付き光学シート20上に、濡れ性変化層32を塗布した後(図5参照)、光学基材21側からエネルギー35を照射する(図6参照)。
この濡れ性変化層32は、エネルギー35の照射により、濡れ性が変化する層であって、例えば、光触媒作用を有する二酸化チタン等を含む。
ここで、濡れ性とは、濡れ性変化層32表面における水との接触角をいい、この実施例による濡れ性変化層32では、エネルギー35の照射により水との接触角が小さい親水性領域32Aを形成する。また、エネルギー35の照射前は、濡れ性変化層32は、水との接触角が大きい疎水性領域32Bを形成している。なお、後述するインクR,G,Bは、水性インクであるために、親水性領域32Aは親インク性となり、同じく、疎水性領域32Bは撥インク性となる。
図6は、光学基材21側からエネルギーを照射するバック露光工程を示す図である。
次に、この遮光層付き光学シート20上に、濡れ性変化層32を塗布した後(図5参照)、光学基材21側からエネルギー35を照射する(図6参照)。
この濡れ性変化層32は、エネルギー35の照射により、濡れ性が変化する層であって、例えば、光触媒作用を有する二酸化チタン等を含む。
ここで、濡れ性とは、濡れ性変化層32表面における水との接触角をいい、この実施例による濡れ性変化層32では、エネルギー35の照射により水との接触角が小さい親水性領域32Aを形成する。また、エネルギー35の照射前は、濡れ性変化層32は、水との接触角が大きい疎水性領域32Bを形成している。なお、後述するインクR,G,Bは、水性インクであるために、親水性領域32Aは親インク性となり、同じく、疎水性領域32Bは撥インク性となる。
また、光学基材21側からエネルギー35を照射する場合には、遮光層13Bの凸部上面には、エネルギー35が照射されないので、この凸部上面に塗布された濡れ性変化層32は、疎水性領域32Bとなっている。これに対して、遮光層13Bの凸部上面以外(すなわち、遮光層13Bの間であって、以下、開口部という)には、エネルギー35が照射されるので、この開口部に塗布された濡れ性変化層32は、親水性領域32Aとなっている。
図7は、遮光層13Bの間に、インクR,G,Bを吐出する着色工程を示す図である。
次に、赤色、緑色、青色を示すインクR,G,Bをインクジェット記録方式により、遮光層13Bの間に形成されたストライプ状の開口部に吐出して、開口部を着色した。これにより、複数色(ここでは、R、G、B)の画素部33R,33G,33Bを開口部に形成することにより(図中(a)参照)、カラーフィルタ30を製造する。
次に、赤色、緑色、青色を示すインクR,G,Bをインクジェット記録方式により、遮光層13Bの間に形成されたストライプ状の開口部に吐出して、開口部を着色した。これにより、複数色(ここでは、R、G、B)の画素部33R,33G,33Bを開口部に形成することにより(図中(a)参照)、カラーフィルタ30を製造する。
さらに、遮光層13B上に、所望の層(例えば、保護層であるオーバーコート層34:図4参照)を形成する場合には、画素部33R,33G,33B側からエネルギー35Aを照射することにより(図中(b)参照)、濡れ性変化層32の疎水性領域32Bを親水性領域32Aに変化させる。
これにより、カラーフィルタ30の表面にオーバーコート層34等の所望の層を形成する場合に、このオーバーコート層34との密着性を高めることができる(図4参照)。
これにより、カラーフィルタ30の表面にオーバーコート層34等の所望の層を形成する場合に、このオーバーコート層34との密着性を高めることができる(図4参照)。
このように、このカラーフィルタ30は、本実施例の転写シート10を用いて形成された遮光層付き光学シート20と、この遮光層付き光学シート20上に形成された濡れ性変化層32と、濡れ性変化層32上にインクジェット記録方式により形成された複数色の画素部33R,33G,33Bと、を備えたので、良好なコントラスト及び高い解像度を発揮でき、表示品位のより高い表示装置が実現される。
(変形例)
以上説明した実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の均等の範囲内である。
(1)遮光層付き光学シート20の遮光層13Bは、カラーフィルタのセパレーションリブや、液晶表示装置のブラックマトリックス(又はブラックストライプ)を例に説明したが、有機EL素子の隔壁(バンク)に利用してもよい。
(2)光熱変換転写層13に含まれる粒子13−1及び接着剤13−2は、光熱変換転写層13の厚さ方向に沿って、その分布が不均一となり、遮光層13Bと光学基材21との密着性を高めることができれば、その質量、性質等を考慮して適宜の組合せとしてもよい。
以上説明した実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の均等の範囲内である。
(1)遮光層付き光学シート20の遮光層13Bは、カラーフィルタのセパレーションリブや、液晶表示装置のブラックマトリックス(又はブラックストライプ)を例に説明したが、有機EL素子の隔壁(バンク)に利用してもよい。
(2)光熱変換転写層13に含まれる粒子13−1及び接着剤13−2は、光熱変換転写層13の厚さ方向に沿って、その分布が不均一となり、遮光層13Bと光学基材21との密着性を高めることができれば、その質量、性質等を考慮して適宜の組合せとしてもよい。
10 転写シート
11 転写基材
12 離型層
13 光熱変換転写層
13−1 粒子
13−2 接着剤
13A 画像成分
13B 遮光層
20 遮光層付き光学シート
21 光学基材
30 カラーフィルタ
32 濡れ性変化層
33R,33G,33B 画素部
L レーザー光
11 転写基材
12 離型層
13 光熱変換転写層
13−1 粒子
13−2 接着剤
13A 画像成分
13B 遮光層
20 遮光層付き光学シート
21 光学基材
30 カラーフィルタ
32 濡れ性変化層
33R,33G,33B 画素部
L レーザー光
Claims (4)
- 転写基材と、
前記転写基材に剥離可能に形成され、光熱変換作用により加熱されて溶融し、所定のパターン状の遮光層を転写する転写層と、
を備え、
前記転写層は、
光熱変換作用を有する遮光性材料である第1粒子と、前記遮光層と所望の光学基材との接着性を保持するための接着剤とを含み、
その厚み方向において、前記第1粒子の密度が変化し、
前記転写層の転写面側の前記第1粒子の密度が、前記転写層の転写基材側の前記第1粒子の密度に比べて小さいこと、
を特徴とする転写シート。 - 請求項1に記載の転写シートにおいて、
前記接着剤の質量は、前記第1粒子の質量と異なること、
を特徴とする転写シート。 - 請求項1又は請求項2に記載の転写シートにおいて、
前記第1粒子は、カーボンブラックであること、
を特徴とする転写シート。 - 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載された転写シートにおいて、
前記接着剤は、エポキシ樹脂であること、
を特徴とする転写シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003421045A JP2005181617A (ja) | 2003-12-18 | 2003-12-18 | 転写シート |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008180941A (ja) * | 2007-01-25 | 2008-08-07 | Fujifilm Corp | 表示装置用遮光膜及びその製造方法、感光性樹脂転写材料、カラーフィルタ並びに表示装置 |
-
2003
- 2003-12-18 JP JP2003421045A patent/JP2005181617A/ja active Pending
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JP2008180941A (ja) * | 2007-01-25 | 2008-08-07 | Fujifilm Corp | 表示装置用遮光膜及びその製造方法、感光性樹脂転写材料、カラーフィルタ並びに表示装置 |
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