JP2005179068A - 支持体のスキュー除去システムと除去方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】複写機などにおいて、シートのスキューを除去する装置を簡易なものとする。
【解決手段】シートを下流へ送る供給部材210,230と、供給部材が送り出したシートを受け取り、さらに下流に送る供給部材250が配置される。供給部材210,230と、供給部材250の間にはスキュー除去チャンバ260が設けられている。シートが供給部材210から供給されたときは、シートはチャンバ260内の第1の内面272側にたわむ。シートが供給部材230から供給されたとき、第1の内面272に対向する第2の内面282側にたわむ。
【選択図】図2
【解決手段】シートを下流へ送る供給部材210,230と、供給部材が送り出したシートを受け取り、さらに下流に送る供給部材250が配置される。供給部材210,230と、供給部材250の間にはスキュー除去チャンバ260が設けられている。シートが供給部材210から供給されたときは、シートはチャンバ260内の第1の内面272側にたわむ。シートが供給部材230から供給されたとき、第1の内面272に対向する第2の内面282側にたわむ。
【選択図】図2
Description
本発明は、支持体のスキュー除去システムおよび除去方法に関する。
コピーシートのような種々の支持体を搬送およびそろえる種々の搬送とスキュー除去のシステムが使用されている。複写機、ファクシミリおよびプリンタ(すなわち複製システム)にしばしば使用される多くのスキュー除去システムにおいて、駆動機構には少なくとも1つの被駆動エラストマ被覆ロールが備えられ、そのロールは、硬質のアイドラロールにより裏当てされて、それらのロール間にニップ領域を形成するロール対を形成する。ニップ領域へ供給されたコピーシートのような支持体は、ロール対の回転により、特に被駆動ロールの回転により前進させられるので、これによるコピーシートのような支持体の直線移動が生じる。
上記のような搬送機構において、支持体が斜めになって送られる、すなわちスキューが発生するという問題があった。
本発明は、支持体のスキューを除去するスキュー除去システムであって、
支持体を第1の方向から供給する第1の支持体供給部材と、
支持体を第2の方向から供給する第2の支持体供給部材と、
第1の支持体供給部材と第2の支持体供給部材とから支持体を受け取る支持体受取り部材と、
第1の支持体供給部材および第2の支持体供給部材より下流に位置し、支持体受取り部材より上流に位置するチャンバであって、第1の壁と、および第1の壁に対向する第2の壁を備えるチャンバと、
第1の支持体供給部材、第2の支持体供給部材および支持体受取り部材の駆動プロフィールを制御するコントローラと、
を有し、
支持体が第1の支持体供給部材から第2の支持体供給部材へ供給されるときに、支持体受取り部材が停止されると、支持体はチャンバの第1の壁へ移動し、
支持体が第2の支持体供給部材から支持体受取り部材へ供給されるときに、支持体受取り部材が停止されると、支持体はチャンバの第2の壁へ移動する。
支持体を第1の方向から供給する第1の支持体供給部材と、
支持体を第2の方向から供給する第2の支持体供給部材と、
第1の支持体供給部材と第2の支持体供給部材とから支持体を受け取る支持体受取り部材と、
第1の支持体供給部材および第2の支持体供給部材より下流に位置し、支持体受取り部材より上流に位置するチャンバであって、第1の壁と、および第1の壁に対向する第2の壁を備えるチャンバと、
第1の支持体供給部材、第2の支持体供給部材および支持体受取り部材の駆動プロフィールを制御するコントローラと、
を有し、
支持体が第1の支持体供給部材から第2の支持体供給部材へ供給されるときに、支持体受取り部材が停止されると、支持体はチャンバの第1の壁へ移動し、
支持体が第2の支持体供給部材から支持体受取り部材へ供給されるときに、支持体受取り部材が停止されると、支持体はチャンバの第2の壁へ移動する。
本発明の種々の代表的な実施例を、下記の図面を参照して説明する。
図1において、電子写真プリンタ(複写機)100では、感光面を有する従来の光導電ベルト110の組立体が採用され、その感光面上に、1つ以上の画像を形成できる。代わりに、他の従来の、またはその後開発された感光面を設けることができる。たとえば、ベルトの代わりに光導電面を有するドラムを使用することも周知である。
画像生成ステーションBにおいて、ラスタ出力走査器(ROS)120のような画像生成システムは、印刷または複製される文書の画像部分に対応する部分を選択的に除電荷する。この走査器は、光導電面上の静電潜像を記録する。ROS120は、任意の従来の、またはその後開発された走査器でもよく、典型的には、回転するポリゴンミラーブロックを有するレーザを備える。しかしながら他の画像生成システム、たとえば、LED書き込みバーまたは投写型液晶表示装置(LCD)または他の電子光学表示装置を採用できる。
その後、ベルト110は、その上に記録された静電潜像を現像ステーションCまで前進させる。その現像ステーションCは、たとえば、磁気ブラシ現像ステーションのような任意の従来の、またはその後開発されたシステムでもよい。ステーションCにおいてトナー粒子が静電潜像へ吸引されて、ベルト110の導電面上にトナー粉末画像を形成する。ついでベルト110は、トナー粉末画像を転写ステーションDまで前進させる。
転写ステーションDにおいて、紙のコピーシート150のような支持体が動かされて、トナー粉末画像と接触する。ついで、たとえば、コロナ発生装置のような従来の、またはその後開発された装置を通して転写が達成される。コロナ発生装置は、コピーシート150を適切な値までまた適切な極性に帯電させるので、コピーシート150は、ベルト110の表面上のトナー粉末画像へ吸引されて、それに接触し、その時点において、トナー粉末画像がベルトからコピーシート150上へ吸引される。転写後に、コロナ発生装置は、コピーシート150を反対の極性まで帯電させて、コピーシートをベルト110から引き離す。ついでコピーシート150は、事前定着器搬送コンベヤ130のようなものにより定着ステーションEまで前進させられる。
定着ステーションEには定着器組立体が備えられ、その組立体は、図示される加熱された定着器ロールのような従来の、またはその後開発された定着器部材と、および当該技術において知られている圧力ロールとから構成できる。定着後に、上に定着された画像を有するコピーシート150を、出力トレイ(図示されない)まで、もしくはバインダ、仕上げ器、コレータまたは書類綴じ器のような他の後処理装置まで前進させることができる。
シート150の搬送は、供給部材250を作動することにより達成され、この動作に対応して、ニップ領域を通過するコピーシート150の直線移動が生じる。シート150の位置、タイミングおよび速度が、スキュー除去コントローラ192により制御され、そのコントローラは、電子制御ユニット(ECU)190からの信号を受信し、そのユニットには、支持体データベース194と支持体決定装置196が付属している。
図1と2に示されるように、シート150は、図示される代表的な供給部材210,230,240のような少なくとも1つの供給部材により、主供給部または別の供給装置供給部、両面印刷経路または多目的トレイからのような上流側供給部から送られ、さらに供給部材250により前進させられる。図1で明らかになるように、シート150は、ベルト110近くの導入端部転写位置LETPまで前進させられる。しかしながらシート150は、固体インキプリンタ(または一般に印刷装置)のドラムまで前進させられるか、もしくはシートを、複製システム内の任意の位置まで供給部材250により前進させることができる。
コピーシート150は、シート供給トレイから上流側送り装置により供給部材210、220へ前進させられ、また両面印刷経路から供給部材240まで両側印刷のために転写ステーションDへと戻り、さらにまた多目的トレイから供給部材230へ前進させられる。供給部材210,230により前進させられたシート150は、供給部材250まで送られる前にスキュー除去チャンバ260までさらに前進させられる。ついで供給部材250は、シート150を転写ステーションDまで前進させる。
図1と2に示されるように、供給部材210,220,240が、被駆動ローラ212,222,242を含み、それらの被駆動ローラは、それらに対向するアイドラローラ214,224,パッド244により裏当てされ、それらの対向するローラ間にニップ領域216,226,246が形成される。側面図に単一のロール対だけが示されるが、シート150の幅方向または横方向に(処理方向に直交する方向に)1つを内側に1つを外側にして、それぞれの位置に2つ以上のロール対が設けられることが時にはある。被駆動ローラ212,222,242は、ロールへ作動自在に連結される駆動モータのような駆動機構により駆動される。適切な連結を、駆動ベルト、プーリ、出力シャフト、ギヤ、もしくは他の従来のリンク機構または連結機構を通して実施することができる。
アイドラローラ214,224,244が被駆動ローラ212,222,242と接触しているので、被駆動ローラ212,222,242が対応するシャフトの回りを、たとえば、反時計方向に回転すると、アイドラローラ214,224,244は、対応するシャフトの回りを時計方向に反対に回転する。硬質のアイドラロールにより裏当てされるエラストマ被覆駆動ロールのような駆動ローラ対またはピックニップにより駆動されているシート150の実際の動きは、駆動ロールニップとそれを通過する支持体との両方の多くの物理的特性の結果である。支持体自体を考慮すると、これらの特性には、支持体厚さ、単位容積当り支持体質量、支持体曲げ剛性、および被駆動ロールに対する支持体の摩擦係数が潜在的に含まれる。
供給部材230は、多目的トレイ上に積重ねられたシートを供給する。供給部材230は、対向する被駆動ローラ232により裏当てされている分離パッド234から構成され、それらの間にニップ領域236が形成される。多目的トレイ上に積重ねられたシート150が分離パッド234と被駆動ローラ232との間に導入されると、単一のシート150は、スキュー除去チャンバ260および供給部材250の順に搬送される。
分離パッド234には、パッドサポートと、パッドサポートの下面に配設されるバネと、分離パッド要素が備えられ、その分離パッド要素は、バネの押圧力によって被駆動ローラ232へ圧力を加え、大きい摩擦係数を有する。分離パッド234と被駆動ローラ232の搬送方向に対して直交する方向の幅方向寸法は、シート150の幅寸法よりも短い。シート150が搬送されるとき、分離パッド234と被駆動ローラ232は、シート150のほぼ幅方向中央だけに接触する。圧力プレート上に積重ねられるシート150の中で最上端のシートは、被駆動ローラ232へ押付けられる。被駆動ローラ232の回転により、積重ね部の最上端にある単一のシート150は、被駆動ローラ232と分離パッド234との間に一度に1枚ずつ導入される。被駆動ローラ232と分離パッド234との間に挿入された単一のシート150は、ついでスキュー除去チャンバ260および供給部材250の順に搬送される。
供給部材210,230のいずれかから供給されるシート150は、スキュー除去チャンバ260の反対側の供給部材250へと搬送される。供給部材250は、対向するアイドラローラ254により裏当てされる被駆動ローラ252を含み、それらのローラ間にニップ領域256が形成される。種々の他の代表的な実施例において、対向するアイドラローラ254は、ギヤ列を通して被駆動ローラ252へ連結できる。被駆動ローラ252は、ロールへ作動自在に連結される駆動モータのような駆動機構により駆動される。さらに、適切な連結を、駆動ベルト、プーリ、出力シャフト、ギヤ、もしくは他の従来のリンク機構または連結機構を通して実施することができる。供給部材250から供給されるシート150は、転写ステーションDまで搬送される。
供給部材210,230と供給部材250との間に、共通のスキュー除去チャンバ260が位置している。スキュー除去チャンバ260は、供給部材210,230より下流に、かつ供給部材250より上流に形成される二面チャンバである。そうして、シート供給経路、すなわち主供給部、別の供給装置供給部および多目的トレイからの3つの経路全ては、供給部材250と転写ステーションDへ到る前に合流する。かくして、これらの供給経路からのシート150は、転写ステーションDまで供給される前に共通スキュー除去チャンバ260内でたわみを形成することによりスキュー除去することができる。
明らかなように、スキュー除去のための面を二つ備えたスキュー除去チャンバ260により、複製システムのサイズを減少できる。また、スキュー除去チャンバ260をひとつ生成するのに必要な部品が少ないので、製造コストを低減できる。
図2に示されるように、スキュー除去チャンバ260は、第1の内面272を有する第1の案内部材270と、および第1の内面272に対向する第2の内面282を有する第2の案内部材280とから構成される。この代表的な実施例において、第1の案内部材270は、供給部材250に隣接して位置する上流側突出し部274を有する、ほぼ三角形の形状から形成される。種々の他の代表的な実施例において、屈曲自在のバッフルが、スキュー除去チャンバ260内に位置決めされる。屈曲自在のバッフルは、シート150を供給部材210,230から供給部材250へ案内する。
複写機100には、それらの経路に沿ってセンサ170,172,174のような種々のセンサも備えられ、それらのセンサは、当該技術において知られているように、それらの経路を通る種々の動きを監視する。
スキュー除去チャンバ260内でシート150からスキューがどのようにして除去されるかを、ここで説明する。供給部材210から供給部材250まで前進させられるシート150について先ず説明する。ついで、供給部材230から供給部材250まで前進させられるシートについて説明する。しかしながら、明らかなように、供給部材210,230の位置を逆にすることができる。
供給部材210がシート150を前進させるとき、シート150は、アイドラローラ214へ向けて被駆動ローラ212により押圧されて、供給部材250へ向けてシート150を供給できるようにニップ領域216を形成する。図3に示されるように、シート150の前端部は、スキュー除去チャンバ260を通って前進して、固定被駆動ローラ252とアイドラローラ254により形成されたニップ領域256と接触する。
図4に示されるように、シート150は、引き続き被駆動ローラ252とアイドラローラ254により形成されたニップ領域256中にまで駆動されて、シート150内にたわみ152を形成する。たわみ152のサイズは、スキュー除去チャンバ260内に位置決めされるセンサ170をシート150の前端部がつきあたった後に、所定距離だけシート150を駆動することにより予め決められる。
シート150は、シート150が前進させられる方向にたわみ152を形成する。図3に示されるように、シート150は、供給部材210から供給部材250までスキュー除去チャンバ260内で右上方へ走行する。そのために、たわみ152が図4に示されるように形成されるとき、シート150は、案内部材270の第1の面272へ向けて左上にたわみ152を形成する。種々の他の代表的な実施例において、スキュー除去チャンバ260にはバッフルが備えられてシート150の案内をするので、シート150は右上方に動かされる。明らかなように、たわみを形成するときに、シート150と、および供給部材250に近い案内部材270との間にかなりの相対的な動きがある。この場合、かなりの相対的な動きは、突出し部274に近いスキュー除去チャンバ260の出口近くに集中する。
シート内のたわみ152によりシート150内にバネ戻り力が生成され、その戻り力は、被駆動ローラ252とアイドラローラ254により形成されるニップ領域256中に前端部を押圧する傾向がある。このバネ戻り力の大きさは、シート150の種類、サイズ、厚さおよび角度的配向で変わる。
たわみ152が所定のサイズを得た後に、供給部材210の被駆動ローラ212が停止され、たわみ152内に生成されたバネ戻り力が、被駆動ローラ252とアイドラローラ254により形成されるニップ領域256中にシート150の前端部を押圧し、および供給部材250の被駆動ローラ252が駆動される。
スキューを除去するためにシート150内にたわみ152を生成する方法は、一部のシート150を損傷する恐れがある。上述のように、シート150が供給部材210から固定供給部材250まで前進させられるとき、たわみ152は、案内部材270の突出し部274に沿うスキュー除去チャンバ260の上流側部分において先ず形成される。たわみ152が案内部材270の突出し部274上に先ず形成されるときに、シート150と、およびシート150がスキュー除去チャンバ260を出る箇所近くの案内部材270との間にかなりの相対的動きがあることが判明している。しかしながら、シート150と、およびシート150がスキュー除去チャンバ260に入る箇所近くの案内部材270との間の相対的動きは少ない。そのために、シート150が突出し部274へ押付けられ、ついでスキュー除去部位を出るときに、たわみ152により生成されたバネ押圧力により、影響されやすいシート150上に損傷が生じる恐れがある。たとえば、透明シートが突出し部274へ押付けられて、スキュー除去部位を出るために突出し部274を横断して動くときに、透明シート上にすり傷が現れる恐れがある。
この問題を克服するために、シート150を案内部材270の広い部分に押付けさせ、かつかなりの相対的動きが生じる箇所を逆にするのが望ましい。これを達成するために、本発明の代表的な実施例によれば、供給部材250が、固定される供給部材210へとシート150を押付け前進させる。たわみ152を形成する方法を逆にすることにより、たわみ152を案内部材270の一層下流側位置に形成することができる。
供給部材210がシート150を前進させるとき、シート150は、アイドラローラ214へ向けて被駆動ローラ212により押圧されて、供給部材250へ向けてシート150を供給できるようにニップ領域216を形成する。図3に示されるように、シート150の前端部は、スキュー除去チャンバ260を通して前進して、被駆動ローラ252とアイドラローラ254により形成されたニップ領域256と接触する。
ついでシート150が、ニップ領域256を通って所定の距離だけ前進させられ、その距離は、供給部材250の下流側に位置するセンサ170により検出される。シート150が、ニップ領域256を通って所定の距離だけ前進した後に、供給部材210の被駆動ローラ212と供給部材250の被駆動ローラ252が停止される。そのために、2つの領域216,256は、アイドラローラ214と被駆動ローラ212により、および被駆動ローラ252とアイドラローラ254により形成される。
ついで供給部材250の被駆動ローラ252が、逆方向に駆動されるので、シートは供給部材210へ向けて戻される。図5に示されるように、シート150は、被駆動ローラ212とアイドラローラ214により形成されるニップ領域216中にまで駆動されて、シート150中にたわみ152が形成される。たわみ152は、シート150が供給部材250から完全に出るように駆動されると、その所定のサイズになっている。種々の代表的な実施例において、被駆動ローラ252はシート150が供給部材250を出る以降もそのままであるので、シート150の前端部は確実に、ニップ領域256と反対方向にあるが、その領域内にはない。
シート150は、シート150が前進させられる方向にたわみ152を形成する。図5に示されるように、シート150は、供給部材250から供給部材210までスキュー除去チャンバ260内で左下方へ走行する。そのために、たわみ152が図5に示されるように形成されるとき、シート150は、案内部材270の第1の面272へ向けて左下にたわみ152を形成する。種々の他の代表的な実施例において、スキュー除去チャンバ260にはバッフルが備えられてシート150の案内をするので、シート150は右上方に動かされる。シート150は、固定部材に近い位置においてたわみ152を先ず形成する。図5に示されるように、固定部材は供給部材210である。かくしてたわみ152は、案内部材270に沿ってスキュー除去チャンバ260の上流側部分において先ず形成されることになる。明らかなように、シート150が供給部材250により供給部材210まで前進させられるとき、シート150と、および搬送ローラ210の近くで、スキュー除去チャンバ260の入口近くの案内部材270との間にかなりの相対的動きがある。反対に、スキュー除去チャンバ260の出口近くの相対的動きは少ない。
シート150内のたわみ152によりシート150内にバネ戻り力が生成され、その戻り力は、被駆動ローラ212とアイドラローラ214により形成されるニップ領域216中に前端部を押圧する傾向がある。このバネ戻り力の大きさは、シートの種類、サイズ、厚さおよび角度的配向で変わる。
たわみ152が所定のサイズを得た後に、供給部材250の被駆動ローラ252は停止され、ついで前方へ駆動される。同時に供給部材210も再び始動する。たわみ152内に生成されたバネ戻り力が、被駆動ローラ252とアイドラローラ254により形成されるニップ領域256にシート150の前端部を押圧する。シートは、ニップ256を通過した後にスキュー除去されることになる。というのは、バネ戻り力の結果としてニップに対して前端部が真っ直ぐにされるからである。
上述のように、シート150が供給部材250により供給部材210まで前進させられるとき、シート内のたわみ152によりシート150内にバネ戻り力が生成され、その戻り力は、被駆動ローラ212とアイドラローラ214により形成されるニップ領域216中に前端部を押圧する傾向がある。
供給部材230がシート150を前進させるとき、シート150は、分離パッド234へ向けて被駆動ローラ232により押圧されて、供給部材250へ向けてシート150を供給できるようにニップ領域236を形成する。図6に示されるように、シート150の前端部は、スキュー除去チャンバ260を通して前進して、固定被駆動ローラ252とアイドラローラ254により形成されたニップ領域256と接触する。
シート150は、被駆動ローラ252とアイドラローラ254により形成されたニップ領域256中にまで駆動されて、シート150内にたわみ152を形成する。たわみ152のサイズは、スキュー除去チャンバ260内に位置決めされるセンサ170をシート150の前端部が遮断した後に、所定距離だけシート150を駆動することにより予め決められる。
シート150は、シート150が前進させられる方向にたわみ152を形成する。図6に示されるように、シート150は、供給部材230から供給部材250までスキュー除去チャンバ260内で右方へ、ついで上方へ走行する。これは、シート150が供給部材210から前進させられるとき、すなわちシート150が先ず上方に動き、ついで右へ動くときに、シート150の走行順序と反対である。そのために、たわみ152が図7に示されるように形成されるとき、シート150は、案内部材270の第2の面282へ向けて右上にたわみ152を形成する。種々の他の代表的な実施例において、スキュー除去チャンバ260には屈曲自在のバッフルが備えられてシート150の案内をするので、シート150は右方に、ついで上方に動かされる。シート150は、固定部材に最も近い位置においてもたわみ152を形成する。図7に示されるように、固定部材は供給部材250である。かくしてたわみ152は、第2の案内部材280に沿ってスキュー除去チャンバ260の上流側部分において先ず形成されることになる。
シート内のたわみ152によりシート150内にバネ戻り力が生成され、その戻り力は、被駆動ローラ252とアイドラローラ254により形成されるニップ領域256中に前端部を押圧する傾向がある。このバネ戻り力の大きさは、シートの種類、サイズ、厚さおよび角度的配向で変わる。
たわみ152が所定のサイズを得た後に、供給部材250の被駆動ローラ252が、供給部材230の被駆動ローラ232をそのままにして、駆動される。たわみ152内に生成されたバネ戻り力が、被駆動ローラ252とアイドラローラ254により形成されるニップ領域256中にシート150の前端部を押圧する。シートはスキュー除去されることになる。というのは、たわみの形成中に、ニップ256に対して前端部が真っ直ぐにされるからである。
より硬質のシート150にたわみ152を生成するとき、被駆動ローラ232は、たわみ152を形成するために、被駆動ローラ252とアイドラローラ254により形成されるニップ領域256中へとシート150を駆動するに足る駆動力を生成できないことがある。供給部材210の被駆動ローラ214と異なり、被駆動ローラ232は、分離パッド234により加えられる抵抗力を克服しなければならない。
上述のように、被駆動ローラ232と分離パッド234とにより、積重ね部の最上端にある単一のシート150は、被駆動ローラ232と分離パッド234との間に一度に1枚ずつ導入される。この分離ができるように、分離パッド234は、大きい摩擦係数を有する。また分離パッド234は、被駆動ローラ232へ十分な力を加えて、紙のシートを分離する。分離パッド234の摩擦係数と押圧力は、抵抗を生じる。
図9に示されるように、シート150を前進させるために、被駆動ローラ232は、分離パッド234により加えられる抵抗力Fbよりも、大きいスキュー除去チャンバ260へ向けての駆動力Faでシート150を駆動しなければならない。言い換えれば、被駆動ローラ232が図示されるように反時計方向に回転されるとき、正味被駆動力Fnは、被駆動ローラ232により生成される駆動力Faから分離パッド234により生成される抵抗力Fbを減ずることにより計算される。
明らかなように、シート150をニップ領域256中へと駆動するように、十分な正味駆動力Fnを加えて、たわみ152を形成しなければならない。1つの解決策は、通常の搬送ニップのような別の供給部材を追加することである。しかしながら、製造コストが、別の供給部材を設ける場合には増加する。
この問題を克服するために、被駆動ローラ232と分離ローラ234とからの抵抗力を使用するのが望ましい。これを達成するために、本発明の代表的な実施例によれば、供給部材250は、シート150を固定供給部材230とは反対の方向に進めさせる。たわみ152を形成する方法を逆にすることにより、たわみ152を、被駆動ローラ232と分離ローラ234とからの抵抗力を使用して形成できる。
図10に示されるように、シート150が、固定被駆動ローラ232と分離ローラ234とにより形成されるニップ領域236へ押付けられるとき、抵抗力Fbは、分離パッド234から加えられるだけではなく、抵抗力Fcも、抵抗力Fbと同一の方向に固定被駆動ローラ232により加えられる。固定被駆動ローラ232の抵抗力Fcは、被駆動ローラ232の摩擦係数と、および図10に示されるように、時計方向の駆動に対する抵抗とにより生成される。言い換えれば、正味抵抗力Fnは、被駆動ローラ232が固定しているとき、分離パッド234により生成される抵抗力Fbに被駆動ローラ232により生成される抵抗力Fcを加えることにより計算される。
これを達成するために、シート150は、供給部材250により供給部材230中に駆動される。特に供給部材230は、シート150を先ず前進させる。シート150は分離パッド234へ向けて被駆動ローラ232により押圧されて、供給部材250へ向けてシート150を前進できるようにニップ領域236を形成する。図6に示されるように、シート150の前端部は、スキュー除去チャンバ260を通して前進して、被駆動ローラ252とアイドラローラ254により形成されたニップ領域256と接触する。
ついでシート150は、センサ170により検出される所定の距離だけニップ領域256を通して前進させられる。シート150がニップ領域256を通して所定の距離だけ前進した後に、供給部材230の被駆動ローラ232と供給部材250の被駆動ローラ252が停止される。そのために、ニップ領域236、256は、分離パッド234と被駆動ローラ232、および被駆動ローラ252とアイドラローラ254の両方により形成される。
ついで供給部材250の被駆動ローラ252は、逆方向に駆動されて、シート150を供給部材230へ向けて戻す。図8に示されるように、シート150は、被駆動ローラ232と分離パッド234とにより形成されるニップ領域236中に駆動されて、シート150にたわみ152を形成する。たわみ152のサイズは、スキュー除去チャンバ260内に位置決めされるセンサ170をシート150の前端部が遮断した後に、所定距離だけシート150を駆動することにより予め決められる。実際には、我々は、シートを前方へ走行させるときにセンサ170を通してシートを既に駆動している。ここで我々は、ニップ256から完全に出るようにシートを逆方向に駆動している。
シート150は、シート150が進められる方向にたわみ152を形成する。図8に示されるように、シート150は、供給部材250から供給部材230までスキュー除去チャンバ260内で左下方へ走行する。そのために、たわみ152が図8に示されるように形成されるとき、シート150は、案内部材280の第2の面282へ向けて右下にたわみ152を形成する。種々の他の代表的な実施例において、スキュー除去チャンバ260にはバッフルが備えられてシート150の案内をするので、シート150は部材230から出るときに右上方に動かされる。またシート150は、固定部材に最も近い位置においてたわみ152を形成する。図8に示されるように、固定部材は供給部材230である。かくしてたわみ152は、第2の案内部材280に沿ってスキュー除去チャンバ260の上流側部分において先ず形成されることになる。
シート内のたわみ152によりシート150内にバネ戻り力が生成され、その戻り力は、被駆動ローラ232と分離パッド234により形成されるニップ領域236中に前端部を押圧する傾向がある。このバネ戻り力の大きさは、シートの種類、サイズ、厚さおよび角度的配向で変わる。
たわみ152が所定のサイズを得た後に、供給部材250の被駆動ローラ252が停止され、ついで前方に逆方向にされる。たわみ152内に生成されたバネ戻り力が、被駆動ローラ252とアイドラローラ254により形成されるニップ領域256中にシート150の前端部を押圧する。再びシートはスキュー除去される。というのは、たわみがニップ256に対して前端部を真っ直ぐにさせるからである。その後は、シートは前方へ単に動かされる。
本発明を種々の代表的な実施例と連係して説明してきたが、多くの代替態様、変更態様および変形態様は、当該技術に有能な者にとり明らかである。したがって、上に記載される本発明の好ましい実施例は、説明用のものであり、限定しようとするものではない。種々の変更を、本発明の精神と範囲から逸脱することなく実施できる。
100 電子写真プリンタ、210,230,240 供給部材(支持体供給部材)、250 供給部材(支持体受取り部材)、260 スキュー除去チャンバ、270 第1の案内部材、280 第2の案内部材。
Claims (8)
- 支持体のスキューを除去するスキュー除去システムであって、
支持体を第1の方向から供給する第1の支持体供給部材と、
支持体を第2の方向から供給する第2の支持体供給部材と、
第1の支持体供給部材と第2の支持体供給部材とから支持体を受け取る支持体受取り部材と、
第1の支持体供給部材および第2の支持体供給部材より下流に位置し、支持体受取り部材より上流に位置するチャンバであって、第1の壁と、および第1の壁に対向する第2の壁を備えるチャンバと、
第1の支持体供給部材、第2の支持体供給部材および支持体受取り部材の駆動プロフィールを制御するコントローラと、
を有し、
支持体が第1の支持体供給部材から第2の支持体供給部材へ供給されるときに、支持体受取り部材が停止されると、支持体はチャンバの第1の壁へ移動し、
支持体が第2の支持体供給部材から支持体受取り部材へ供給されるときに、支持体受取り部材が停止されると、支持体はチャンバの第2の壁へ移動する、
スキュー除去システム。 - 請求項1に記載のスキュー除去システムであって、
前記チャンバには案内部材が備えられ、その案内部材は、支持体が第1の支持体供給部材から供給されるときに、支持体を第1の壁へ動かし、また支持体が第2の支持体供給部材から供給されるときに、支持体を第2の壁へ動かす、
スキュー除去システム。 - 支持体のスキューを除去するスキュー除去システムであって、
支持体を第1の方向から供給する第1の支持体供給部材と、
第1の支持体供給部材から支持体を受け取る支持体受取り部材と、
第1の支持体供給部材と支持体受取り部材との駆動プロフィールを制御するコントローラと、
を有し、
コントローラは選択的に、
第1の支持体供給部材と支持体受取り部材との両方を第1の方向に駆動し、
第1の支持体供給部材を第1の方向に駆動し、かつ支持体受取り部材を停止し、
支持体受取り部材を第1の方向と反対の第2の方向に駆動し、かつ第1の支持体供給部材を停止する
スキュー除去システム。 - 請求項3に記載のスキュー除去システムであって、
案内部材を有するチャンバをさらに備え、
コントローラが第1の支持体供給部材を第1の方向に駆動し、かつ支持体受取り部材を停止するときに、支持体は案内部材の下流部と先ず接触し、
コントローラが支持体受取り部材を第1の方向と反対の第2の方向に駆動し、かつ第1の支持体供給部材を停止するときに、支持体は案内部材の下流部と先ず接触する、
スキュー除去システム。 - 請求項3に記載のスキュー除去システムであって、
コントローラは、
第1の支持体が供給されるときには、第1の支持体供給部材を第1の方向に駆動し、かつ支持体受取り部材を停止し、
第1の支持体よりも曲げ抵抗が高い第2の支持体が供給されるときには、支持体受取り部材を第1の方向と反対の第2の方向に駆動し、かつ第1の支持体供給部材を停止する、
スキュー除去システム。 - 請求項3に記載のスキュー除去システムであって、
支持体を第2の方向から支持体受取り部材へ供給する第2の支持体供給部材をさらに備え、
コントローラが第2の支持体供給部材と支持体受取り部材との駆動プロフィールを制御し、コントローラは選択的に、
第2の支持体供給部材と支持体受取り部材との両方を第1の方向に駆動し、
第2の支持体供給部材を第1の方向に駆動し、かつ支持体受取り部材を停止し、
支持体受取り部材を第1の方向と反対の第2の方向に駆動し、かつ第2の支持体供給部材を停止する
スキュー除去システム。 - 支持体を供給する第1の支持体供給部材と、第1の支持体供給部材から支持体を受け取る支持体受取り部材とで支持体のスキューを除去する方法であって、
第1の支持体のスキューを除去するときには、第1の支持体供給部材を第1の方向に駆動し、支持体受取り部材を停止するステップと、および
第2の支持体のスキューを除去するときには、支持体受取り部材を第1の方向と反対の第2の方向に駆動し、第1の支持体供給部材を停止するステップと、
を含むスキューを除去する方法。 - 支持体のスキューを除去するスキュー除去システムであって、
支持体を紙供給トレイ、両面印刷経路および多目的トレイの少なくともひとつから供給する第1の支持体供給部材と、
支持体を紙供給トレイ、両面印刷経路および多目的トレイの残りのものの少なくともひとつから供給する第2の支持体供給部材と、
第1の支持体供給部材および第2の支持体供給部材より下流に位置し、第1の支持体供給部材と第2の支持体供給部材の両方からシートを受容するチャンバと、
を有するスキュー除去システム。
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