JP2005173504A - 波長可変フィルタの製造方法および波長可変フィルタ - Google Patents

波長可変フィルタの製造方法および波長可変フィルタ Download PDF

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Abstract

【課題】可動部を固定部に対して確実に平行に変位させることができる波長可変フィルタの製造方法および波長可変フィルタを提供すること。
【解決手段】鏡面が設けられた可動部31と、可動部31を変位可能に支持する支持部32と、可動部31に所定の距離だけ離間して対向する鏡面が設けられた固定部25と、可動部31を固定部25に対して変位させることにより、可動部31に設けられた鏡面と、支持部32に設けられた鏡面との距離を変更する駆動部とを備え、所定波長の光を透過させる波長可変フィルタ1の製造方法であって、波長可変フィルタ1の駆動部を作動させて、可動部31の固定部25に対する姿勢を検出し、前記検出結果に基づいて可動部31が固定部25に対して略平行となるように少なくとも1つの支持部32を加工し、各支持部32のばね定数を調整することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、波長可変フィルタの製造方法および波長可変フィルタに関するものである。
本発明に関わる波長可変フィルタ(Optical Tunable Filter)の関連特許は、以下のようなものがある。
Si(シリコン)の異方性エッチングにより形成された支持部(メンブレン)が可動部(可動鏡)を支持する構造であり、支持部を静電的に吸引して可動部を変位させる波長可変フィルタが知られている。この場合、可動部を変位させる変形可能な支持部はSiを所望厚みになるようエッチングにより不要部分を除去して形成しているが、エッチングのばらつきによる製品(波長可変フィルタ)間での支持部の厚みばらつきが生じた場合に、可動部の変位量が製品によりばらつく恐れがあり、その際には、製品間での品質ばらつきが生じるという問題がある。また、エッチングのばらつきによる支持部の面内厚みばらつきが生じた場合は可動部が平行に変位しない恐れがあり、その結果分光された光の強度が減少してしまうという問題がある(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
また、特開2000−28931および特開2000−31510では、上部及び下部分布型ブラグ反射器(可動部と固定部(固定鏡))は、シリコンナイトライド(SiN)とシリコンオキシナイトライド(SiON)をそれぞれ複数ペア成膜した多層膜からなり、上部分布型ブラグ反射器(可動部)は可撓性アームで支持された構造となっている。この場合も変形可能な支持部は、薄膜を多層積層する場合の各薄膜の厚みのばらつきにより、前述したような場合と同様の問題が生じる恐れがある(例えば、特許文献3、特許文献4参照)。
特開2003−54738号公報 特開2003−84216号公報 特開2000−28931号公報 特開2000−31510号公報
本発明の目的は、可動部を固定部に対して確実に平行に変位させることができる波長可変フィルタの製造方法および波長可変フィルタを提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の波長可変フィルタの製造方法は、鏡面が設けられた可動部と、
前記可動部を変位可能に支持する少なくとも2つの支持部と、
前記鏡面に所定の距離だけ離間して対向する鏡面が設けられた固定部と、
前記可動部を前記固定部に対して変位させることにより、前記可動部に設けられた鏡面と、前記支持部に設けられた鏡面との距離を変更する駆動部とを備え、
前記可動部と前記固定部との間において干渉を生じさせ、所定波長の光を透過させる波長可変フィルタの製造方法であって、
当該波長可変フィルタの前記駆動部を作動させて前記距離を所定の距離にし、前記可動部の前記固定部に対する姿勢を検出し、前記検出結果に基づいて前記可動部が前記固定部に対して略平行となるように少なくとも1つの前記支持部を加工し、前記各支持部のばね定数を調整することを特徴とする。
これにより、可動部を固定部に対して確実に略平行に変位させる波長可変フィルタを製造することができる。
本発明の波長可変フィルタの製造方法は、鏡面が設けられた可動部と、該可動部を変位可能に支持する少なくとも2つの支持部とを備えた第1の基板と、
鏡面が設けられた固定部を備え、前記第1の基板に対向する第2の基板と、
前記可動部と前記第2の基板との間に設けられた第1のギャップおよび第2のギャップと、
前記可動部と前記第2の基板との間において、前記第2のギャップを介して干渉を生じさせる干渉部と、
前記第1のギャップを利用し、前記可動部を前記第2の基板に対して変位させることにより、前記第2のギャップの間隔を変更する駆動部とを備える波長可変フィルタの製造方法であって、
当該波長可変フィルタの前記駆動部を作動させて前記距離を所定の距離にし、前記可動部の前記固定部に対する姿勢を検出し、前記検出結果に基づいて前記可動部が前記固定部に対して略平行となるように少なくとも1つの前記支持部を加工し、前記各支持部のばね定数を調整することを特徴とする。
これにより、可動部を固定部に対して確実に略平行に変位させる波長可変フィルタを製造することができる。また、構造を簡易なものとすることができ、小型化を図ることができる。また、リリースホールを設ける必要がなく、容易に製造することができる。
本発明の波長可変フィルタの製造方法は、鏡面が設けられた可動部と、該可動部を変位可能に支持する少なくとも2つの支持部とを備えた第1の基板と、
鏡面が設けられた固定部を備え、前記第1の基板に対向する第2の基板と、
前記第2の基板に設けられた第1のギャップおよび第2のギャップと、
前記可動部と前記第2の基板との間において、前記第2のギャップを介して干渉を生じさせる干渉部と、
前記第1のギャップを利用し、前記可動部を前記第2の基板に対して変位させることにより、前記第2のギャップの間隔を変更する駆動部とを備える波長可変フィルタであって、
当該波長可変フィルタの前記駆動部を作動させて前記距離を所定の距離にし、前記可動部の前記固定部に対する姿勢を検出し、前記検出結果に基づいて前記可動部が前記固定部に対して略平行となるように少なくとも1つの前記支持部を加工し、前記各支持部のばね定数を調整することを特徴とする。
これにより、可動部を固定部に対して確実に略平行に変位させる波長可変フィルタを製造することができる。また、可動部の移動用のギャップと、光を干渉するギャップが同一基板に設けられているため、構造、製造工程を簡易なものとすることができ、小型化を図ることができる。また、リリースホールを設ける必要がなく、容易に製造することができる。
本発明の波長可変フィルタの製造方法では、前記第2の基板は、前記可動部と対向する面に、前記第1のギャップに対応する第1の凹部と、前記第2のギャップに対応し、前記第1の凹部より深さが深い第2の凹部とを有するのが好ましい。
可動部の移動用のギャップと、光を干渉するギャップが同一基板に設けられているため、構造、製造工程を簡易なものとすることができ、小型化を図ることができる。
本発明の波長可変フィルタの製造方法では、前記第1の凹部は、前記第2の凹部の外側に、該第2の凹部に連続して設けられているのが好ましい。
これにより、光を効率よく透過させることができる。また、可動部を安定して駆動することができる。
本発明の波長可変フィルタの製造方法では、前記各支持部の前記ばね定数を略等しく調整するのが好ましい。
これにより、各支持部のばね定数が略等しくなり、可動部を固定部に対して確実に平行に変位させる波長可変フィルタを製造することができる。
本発明の波長可変フィルタの製造方法では、前記加工には、所定の前記支持部の一部を除去する工程が含まれるのが好ましい。
これにより、容易かつ確実に、支持部のばね定数を調整することができる。
本発明の波長可変フィルタの製造方法では、前記加工には、所定の前記支持部に膜を形成する工程が含まれるのが好ましい。
これにより、容易かつ確実に、支持部のばね定数を調整することができる。
本発明の波長可変フィルタの製造方法では、前記加工には、所定の前記支持部に膜を形成し、該膜の少なくとも一部を除去する工程が含まれるのが好ましい。
これにより、容易かつ確実に、支持部のばね定数を調整することができる。
本発明の波長可変フィルタの製造方法では、前記支持部の加工において、所定の前記支持部の前記固定部と対向する面の反対面側を加工するのが好ましい。
これにより、容易かつ確実に、支持部のばね定数を調整することができる。
本発明の波長可変フィルタの製造方法では、前記膜は、金属、シリコン、ケイ素化合物または誘電体で構成されているのが好ましい。
これにより、容易かつ確実に、支持部に膜を形成することができる。
本発明の波長可変フィルタの製造方法では、前記駆動部は、クーロン力により可動部を変位させるよう構成されているのが好ましい。
これにより、可動部を効率よく駆動することができる。
本発明の波長可変フィルタの製造方法では、前記可動部および支持部は、それぞれ、主としてシリコンで構成されているのが好ましい。
これにより、精度の高い基板を製造することができ、光を効率よく透過させる波長可変フィルタを実現することができる。
本発明の波長可変フィルタの製造方法では、前記可動部は、平面視で略円形をなしているのが好ましい。
これにより、可動部を効率よく駆動することができる。
本発明の波長可変フィルタの製造方法では、前記固定部は、ガラスで構成されているのが好ましい。
これにより、精度の高い基板を製造することができ、光を効率よく透過させる波長可変フィルタを実現することができる。
本発明の波長可変フィルタでは、本発明の波長可変フィルタの製造方法を用いて製造されたことを特徴とする。
これにより、信頼性の高い波長可変フィルタを得ることができる。
本発明の波長可変フィルタは、鏡面が設けられた可動部と、該可動部を変位可能に支持する少なくとも2つの支持部とを備えた第1の基板と、
鏡面が設けられた固定部を備え、前記第1の基板に対向する第2の基板と、
前記可動部と前記第2の基板との間に設けられた第1のギャップおよび第2のギャップと、
前記可動部と前記第2の基板との間において、前記第2のギャップを介して干渉を生じさせる干渉部と、
前記第1のギャップを利用し、前記可動部を前記第2の基板に対して変位させることにより、前記第2のギャップの間隔を変更する駆動部とを備える波長可変フィルタであって、
前記可動部が、前記第2の基板に対して略平行に変位するように前記支持部のばね定数が調整されていることを特徴とする。
これにより、可動部を固定部に対して確実に平行に変位させることができる波長可変フィルタを提供することができる。
本発明の波長可変フィルタは、
鏡面が設けられた可動部と、該可動部を変位可能に支持する少なくとも2つの支持部とを備えた第1の基板と、
鏡面が設けられた固定部を備え、前記第1の基板に対向する第2の基板と、
前記可動部と前記第2の基板との間に設けられた第1のギャップおよび第2のギャップと、
前記可動部と前記第2の基板との間において、前記第2のギャップを介して干渉を生じさせる干渉部と、
前記第1のギャップを利用し、前記可動部を前記第2の基板に対して変位させることにより、前記第2のギャップの間隔を変更する駆動部とを備える波長可変フィルタであって、
前記可動部が、前記第2の基板に対して略平行に変位するように前記支持部のばね定数が調整されていることを特徴とする。
本発明の波長可変フィルタでは、前記第2の基板は、前記可動部と対向する面に、前記第1のギャップに対応する第1の凹部と、前記第2のギャップに対応し、前記第1の凹部より深さが深い第2の凹部とを有するのが好ましい。
本発明の波長可変フィルタでは、前記第1の凹部は、前記第2の凹部の外側に、該第2の凹部に連続して設けられているのが好ましい。
以下、本発明の波長可変フィルタを添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の波長可変フィルタの第1実施形態を示す、図2のA−A線での断面図、図2は、図1における波長可変フィルタの平面図である。また、以下の説明では、図1中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
図1に示すように、波長可変フィルタ1は、シリコンで構成された第1の基板3と、第1の基板3に対向するベース基板2と、これら第1の基板3と、ベース基板2との間に設けられた第1のギャップ21および第2のギャップ22とを有している。
第1の基板3は、導電性および光透過性を有し、中央部に配置された可動部31と、可動部31を変位(移動)可能に支持する支持部32と、可動部31に通電を行う通電部33とを有している。
また、可動部31と、支持部32と、通電部33とは、一体的に形成され、通電部33は、支持部32を介して、可動部31に接続されている。
第1の基板3は、通電部33において、ベース基板2と接合されている。
ベース基板2は、第1の凹部211および第2の凹部221を有するベース本体(第2の基板)20と、駆動電極23と、導電層231と、光入射部(光透過部)24と、反射防止膜100と、第2の反射膜210と、固定部25とを備えている。
ベース本体20は、光透過性を有している。ベース本体20の構成材料としては、例えば、ソーダガラス、結晶性ガラス、石英ガラス、鉛ガラス、カリウムガラス、ホウケイ酸ガラス、ホウケイ酸ナトリウムガラス、無アルカリガラス等の各種ガラスや、シリコン等が挙げられるが、例えば、ナトリウム(Na)のようなアルカリ金属を含有したガラスが好ましい。
このような観点からは、ソーダガラス、カリウムガラス、ホウケイ酸ナトリウムガラス等を用いることができ、例えば、コーニング社製のパイレックスガラス(登録商標)等が好適に用いられる。
このようなベース本体20の厚さ(平均)は、それぞれ、構成材料、用途等により適宜選択され、特に限定されないが、10〜2000μm程度であるのが好ましく、100〜1000μm程度であるのがより好ましい。
ベース本体20の、可動部31と対向する面に、第1の凹部211と、第1の凹部211より深さが深い第2の凹部221とが設けられている。
また、第1の凹部211は、第2の凹部221の外側に、第2の凹部221に連続して設けられている。
この第1の凹部211の外形形状は、後述する可動部31の外形形状に対応し、第1の凹部211の寸法(外形寸法)は、可動部31より少し大きく設定されている。
また、この第2の凹部221の外形形状は、可動部31の外形形状に対応し、第2の凹部221の寸法は、可動部31より少し小さく設定されている。
これにより、第1の凹部211と、可動部31の外周部(外側部)とが、互いに対向する。
この第1の凹部211および第2の凹部221は、後述するベース本体20の表面からエッチング処理を施すことにより形成するのが好ましい。この第1の凹部211内の空間は、第1のギャップ21となるものである。すなわち、可動部31と、第1の凹部211とが、第1のギャップ21を画成している。
同様に、この第2の凹部221内の空間は、第2のギャップ22となるものである。すなわち、可動部31と、第2の凹部221とが、第1のギャップ21を画成している。
この第1のギャップ21の厚さ(平均)は、用途などにより適宜選択され、特に限定されないが、0.5〜20μm程度であるのが好ましい。
また、第2のギャップ22の厚さ(平均)は、用途などにより適宜選択され、特に限定されないが、1〜100μm程度であるのが好ましい。
光入射部24は、ベース本体20の下面に設けられており、この光透過部24から、波長可変フィルタ1に光が入射されるようになっている。また、光入射部24の表面には後述する反射防止膜100が設けられている。
ベース本体20中の第2の凹部221と、光入射部24との間の部分で、固定部25の主要部が構成されている。
可動部31は、本実施形態においては、平面視で略円形状をなしている。これにより、可動部31を効率よく駆動できる。また、可動部31は、図1中上下方向に自由に変位することができる。
可動部31の厚さ(平均)は、それぞれ、構成材料、用途等により適宜選択され、特に限定されないが、1〜500μm程度であるのが好ましく、10〜100μm程度であるのがより好ましい。
また、可動部31には、第2の凹部221と対向する面(可動部31の下面)に、光を効率的に反射させる第1の反射膜(HRコート)200が設けられ、第2の凹部221と対向する面の反対面(可動部31の上面)に光の反射を抑制する反射防止膜(ARコート)100が設けられている。
なお、可動部31の形状は、図示の形状に特に限定されないのは言うまでもない。
図2中の中央付近には、弾性(可撓性)を有する4つの支持部32が、それぞれ可動部31と通電部33とに一体的に形成されている。
この支持部32は、可動部31の外周側面に、開口部8により仕切られて、略同一寸法、同一形状で、等角度間隔(90°間隔)で、設けられている。
各支持部32の形状は特に限定されないが、本実施形態では、略四角柱をなしている。
本実施形態では、4つの支持部32の、それぞれの有する弾性によって決まる弾性定数(ばね定数)が、略等しくなるようにこれらの支持部32を形成する(調整する)。これにより、可動部31が、ベース本体20に対して略平行に変位する。本実施形態においては、図1に示すように、所定の支持部32のばね定数が調整され、凹部35が形成されている。
したがって、後述する所定波長の光(干渉光)を強度を損なうことなく、透過させることができる。
また、クーロン力が働いていない場合に可動部31の重量を有効に支えられることが支持体として必要である。可動部31の重量、大きさ、支持部32の数、第1の基板3の厚さ等の諸条件により、支持部32のばね定数の下限は異なる。
この支持部32のばね定数は、クーロン力が働いていない場合に可動部31の重量を有効に支えられるように、例えば、可動部31の重量、大きさ、支持部32の数、第1の基板3の厚さ等の諸条件により、適宜設定される。
本実施形態では、所定の支持部32の上側(ベース基板2側と反対面側)に凹部が設けられている。
なお、支持部32の数は必ずしも4つに限定されず、例えば、2つ、3つ、または、5つ以上でもよい。また、支持部32の形状や、配置等は、図示のものに限定されない。
また、第2の凹部221の表面には、第2の反射膜210が設けられている。
また、第1の凹部211の上面には、駆動電極23が設けられ、駆動電極23からベース本体20の端面に渡って、層状(膜状)をなす導電層231が設けられている。
また、駆動電極23および導電層231の上面には、第2の反射膜210が設けられている。
駆動電極23および導電層231は、それぞれ、導電性を有しており、例えばCr、Al、Al合金、Ni、Zn、Ti、Auなどの金属、カーボンやチタンなどを分散した樹脂、多結晶シリコン(ポリシリコン)、アモルファスシリコン等のシリコン、ITOのような透明導電材料等で構成されている。
このような駆動電極23および導電層231の厚さ(平均)は、それぞれ、構成材料、用途等により適宜選択され、特に限定されないが、0.1〜5μm程度であるのが好ましい。
また、図14に示すように、この波長可変フィルタ1の通電部33と、導電層231とから、図示しない回路基板に、それぞれワイヤ50を、例えば、はんだなどのろう材で接続する。
これにより、通電部33と、導電層231とがそれぞれ、ワイヤ50および回路基板を介して、図示しない電源に接続され、可動部31と、駆動電極23との間に電圧を印加することができる。これら駆動電極23と、可動部31との間に電圧が印加されると、駆動電極23と、可動部31とに電位差が生じ、両者の間にクーロン力が発生し、このクーロン力によって、可動部31は、下方向に移動し、静止する。
この場合例えば、印加電圧を連続的、段階的に変化させることによって、可動部31をベース基板2に対して上下方向の所定の位置に移動させることができる。
これにより、第2のギャップ22と可動部31との距離xを所定の距離に調節(変更)することができ、後述するように所定の波長の光を出射させることが可能となる。
駆動電極23と、第1のギャップ21と、可動部31の外周部とで、クーロン力によって駆動する方式の駆動部(アクチュエータ)の主要部が構成される。
本実施形態の第1の反射膜200および第2の反射膜210は、絶縁性を有している。すなわち、第1の反射膜200および第2の反射膜210は、絶縁膜を兼ねる。これにより、第1の反射膜200は、駆動電極23と、可動部31とのショートを防ぐことができる。
また、第2の反射膜210は、導電層231と、第1の基板3とのショートを防ぐことができる。
本実施形態では、反射防止膜100と、第1の反射膜200と、第2の反射膜210とは、多層膜で形成されている。多層膜の各層の厚さ、層数、材質を設定(調整)することによって、所定の波長の光を透過、反射させることができる多層膜を形成することができる(特性を変化させることができる)。
これにより、反射防止膜100、第1の反射膜200、第2の反射膜210とを容易に形成することができる。
次に、本発明の波長可変フィルタの動作(作用)について図13を用いて説明する。
図13に示すように、光源300から出射された光Lは、ベース基板2の下面に設けられた光入射部24から入射する。すなわち、光Lは、反射防止膜100、ベース基板20および第2の反射膜210を透過し、第2のギャップ22に入射する。
入射した光は、第1の反射膜200と第2の反射膜210との間において、反射を繰り返す(干渉を発生する)。この際、第1の反射膜200および第2の反射膜210により、光Lの損失を抑えることができる。
前記光Lの干渉の結果、距離xに対応した所定の波長の光(干渉光)は、第1の反射膜200、可動部31、反射防止膜100を透過し、可動部31の上面から出射する。
この波長可変フィルタ1は、種々の目的で使用することができ、例えば、所定の周波数に対応する光の強度を測定するための装置に用いた場合、それを容易に測定することができる。
なお、本実施形態では、光入射部24から光を入射したが、それに限られず、例えば、可動部31の上面から光を入射してもよい。その場合、光入射部24から出射してもよいし、可動部31の上面から出射してもよい。
また、本実施形態では、光入射部24から入射した光を可動部31の上面から出射したが、それに限られず、例えば、光入射部24から入射した光を光入射部24から出射してもよい。
また、本実施形態では、反射防止膜100、第1の反射膜200および第2の反射膜210を多層膜で形成したが、これに限られず、例えば、反射防止膜および反射膜を、それぞれ単層膜で形成してもよい。
また、本実施形態では、第2の反射膜を導電層231上に設け、絶縁膜としたが、それに限られず、例えば、他の絶縁性を有する部材を使用してもよい。
また、本実施形態では、駆動部の構成は、クーロン力を用いた構成としたが、本発明は、これに限られない。
<製造方法>
次に、第1実施形態の波長可変フィルタ1の製造方法について、図3〜図6に示す工程図に示す波長可変フィルタ製造する場合を一例として説明する。なお、以下の説明では、図3〜図6中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
本製造方法の特徴は、支持部を上側(後述する第2のSi層73の、ベース本体20と対向する面の反対面側)から加工して薄くすることにある。この製造方法は、[1]ベース基板20の作製工程、[2]ウエハー7の加工工程、[3]ベース基板20とウエハー7との接合工程、[4]第1の基板3の作製工程を有している。以下これらの工程について、順次説明する。
[1]ベース基板20の作製工程
<1> まず、波長可変フィルタ1の製造に先立って、光透過性を有する基板である透明基板(第2の基板用基材)5を用意する。透明基板5には、厚さが均一で、たわみや傷のないものが好適に用いられる。透明基板5の材料としては、前記ベース本体20の説明で述べたとおりである。特に、陽極接合時に透明基板5を加熱するため、後述する第2のSi層73と熱膨張係数がほぼ等しいものが好ましい。
<2> 次に、図3(a)に示すように、透明基板5上面および下面にマスク層6を形成(マスキング)する。
マスク層6を構成する材料としては、例えば、Au/Cr、Au/Ti、Pt/Cr、Pt/Tiなどの金属、多結晶シリコン(ポリシリコン)、アモルファスシリコン等のシリコン、窒化シリコン等が挙げられる。マスク層6にシリコンを用いると、マスク層6と透明基板5との密着性が向上する。マスク層6に金属を用いると、形成されるマスク層6の視認性が向上する。
マスク層6の厚さは、特に限定されないが、0.01〜1μm程度とすることが好ましく、0.05〜0.5μm程度とすることがより好ましい。マスク層6が薄すぎると、透明基板5を十分に保護できない場合があり、マスク層6が厚すぎると、マスク層6の内部応力によりマスク層6が剥がれ易くなる場合がある。
マスク層6は、例えば、化学気相成膜法(CVD法)、スパッタリング法、蒸着法等の気相成膜法、メッキ法等により形成することができる。
<3> 次に、図3(b)に示すように、マスク層6に、開口61、62を形成する。
開口61は、例えば、第1の凹部211を形成する位置に設ける。また、開口61の形状(平面形状)は、形成する第1の凹部211の形状(平面形状)に対応させる。
開口62は、例えば、第1の凹部211を形成する位置の反対面に設ける。また、開口62の形状(平面形状)は、後の工程で形成する第2の凹部221の形状(平面形状)に対応させる。
これら開口61、62は、例えばフォトリソグラフィー法により形成することができる。具体的には、まず、マスク層6上に、開口61、62に対応したパターンを有するレジスト層(図示せず)を形成する。次に、かかるレジスト層をマスクとして、マスク層6の一部を除去する。次に、前記レジスト層を除去する。これにより、開口61、62が形成される。なお、マスク層6の一部除去は、例えば、CFガス、塩素系ガス等によるドライエッチング、フッ酸+硝酸水溶液、アルカリ水溶液等の剥離液への浸漬(ウェットエッチング)などにより行うことができる。
<4> 次に、図3(c)に示すように、透明基板5上に第1の凹部211と、光入射部24とを形成する。
第1の凹部211の形成方法としては、例えば、ドライエッチング法、ウェットエッチング法等のエッチング法などが挙げられる。エッチングを行うことにより、透明基板5は、開口61および62により等方的に食刻され、円柱状を有する第1の凹部211および光入射部24が形成される。
特に、ウェットエッチング法によると、より理想的な円柱状に近い第1の凹部211および光入射部24を形成することができる。なお、ウェットエッチングを行う際のエッチング液としては、例えばフッ酸系エッチング液などが好適に用いられる。このとき、エッチング液にグリセリン等のアルコール(特に多価アルコール)を添加すると、第1の凹部211の表面が極めて滑らかなものとなる。
<5> 次に、マスク層6を除去する。
これは、例えば、アルカリ水溶液(例えばテトラメチル水酸化アンモニウム水溶液等)、塩酸+硝酸水溶液、フッ酸+硝酸水溶液等の剥離液(除去液)への浸漬(ウェットエッチング)、CFガス、塩素系ガス等によるドライエッチングなどにより行うことができる。
特に、透明基板5を除去液に浸漬することによりマスク層6を除去すると、簡易な操作で、効率よく、マスク層6を除去できる。
以上により、図3(d)に示すように、透明基板5上に、第1の凹部211と、光入射部24とが所定の位置に形成される。
第2の凹部221は、第1の凹部211と同様にして、製造、用意することができる。
また、図4(e)に示すように、第2の凹部221を製造するとき、形成する開口(マスキングするマスク層6)の面積、または、工程<4>のエッチング条件(例えばエッチング時間、エッチング温度、エッチング液の組成等)のうちの少なくとも1つを、第1の凹部211を製造する際の条件と異なるものとすることが好ましい。このように、第2の凹部221の製造条件を第1の凹部211の製造条件と一部異なるものとすると、第1の凹部211の半径と第2の凹部221の半径とを異なるものとすることが容易となる。
以上により、図4(f)に示すように、透明基板5上に、第1の凹部211と第2の凹部221と、光入射部24とが所定の位置に形成される。
<6> 次に、図4(g)に示すように、駆動電極23および導電層231を形成する。
駆動電極23および導電層231を構成する材料としては、例えばCr、Al、Al合金、Ni、Zn、Tiなどの金属、カーボンやチタンなどを分散した樹脂、多結晶シリコン(ポリシリコン)、アモルファスシリコン等のシリコン、ITOのような透明導電材料等が挙げられる。
この駆動電極23および導電層231の厚さは、例えば、0.1〜0.2μmが好ましい。
駆動電極23は、第1の凹部211上に設け、導電層231は、透明基板5の上面に設ける。また、駆動電極23の形状(平面形状)は、形成する第1の凹部211の形状(平面形状)に対応していることが好ましい。
<7> この駆動電極23および導電層231は、例えば、蒸着法、スパッタ法またはイオンプレーティング法等により形成することができる。また、かかる方法にフォトリソグラフィー法を組み合わせてもよい。具体的には、まず、駆動電極23および導電層231に対応したパターンを有するレジスト層(図示せず)を形成する。次に、かかるレジスト層をマスクとして、マスクの一部を除去する。次に、前記レジスト層を除去する。これにより、駆動電極23および導電層231が形成される。なお、マスクの一部除去は、例えば、CFガス、塩素系ガス等によるドライエッチング、フッ酸+硝酸水溶液、アルカリ水溶液等の剥離液への浸漬(ウェットエッチング)などにより行うことができる。
<8> 次に、図4(h)に示すように、第1の凹部211の表面と、駆動電極23の表面と、導電層231の表面の所定の位置とに第2の反射膜210を設け、光入射部24の表面に反射防止膜100を設ける。
本製造工程では、反射防止膜100と、第1の反射膜200と、第2の反射膜210とを、多層膜で形成する。多層膜を構成する材料としては、例えばSiO、Ta、SiN等が挙げられる。
これらを交互に積層することにより、所定の厚さの多層膜を設けることができる。
また、第1の反射膜200および第2の反射膜210の全体の厚さは、例えば、0.1〜12μmが好ましい。
以上により、透明基板5上に、第1の凹部211と第2の凹部221と、駆動電極23と、光入射部24と、第1の反射膜200と、反射防止膜100とが所定の位置に形成された波長可変フィルタ用のベース基板2が得られる。
[2]ウエハー7の加工工程
第1の基板3を製造する際には、ウエハー7をまず用意する。かかるウエハー7は、例えば、以下のようにして、製造、準備することができる。
このウエハー7は、表面が鏡面にできる特性を有することが好ましい。かかる観点から、ウエハー7としては、例えばSOI(Silicon on Insulator)基板、SOS(Silicon on Sapphire)基板、シリコン基板等を用いることができる。
本製造工程においては、ウエハー7として、SOI基板を使用する。ウエハー7は、第1のSi層(ベース層)71、SiO層(絶縁層)72、第2のSi層(活性層)73の3層の積層体で構成されている。このウエハー7を構成する各層のうち、第1のSi層およびSiO層72は除去される部分、第2のSi層46は、第1の基板3に加工される部分である。
このウエハー7の厚さは、特に限定されないが、特に第2のSi層73は、10〜100μm程度が好ましい。
<9> 図5(i)に示すように、第2のSi層73の下面に、後述するベース基板20とウエハー7との接合工程において、第2の凹部221と対向するように、第1の反射膜200を設ける。
[3]ベース基板20とウエハー7との接合工程
<10> 次に、図5(j)に示すように、ウエハー7を第2のSi層73と、ベース基板2の第2の凹部221が形成された面とが対向するように接合する。
この接合は、例えば陽極接合により行うことができる。
陽極接合は、例えば、次のようにして行う。まず、ベース基板2を図示しない直流電源のマイナス端子、第2のSi層73を図示しない直流電源のプラス端子にそれぞれ接続する。そして、ベース基板2を加熱しながら電圧を印加する。この加熱により、ベース基板2中のNa+が移動しやすくなる。このNa+の移動により、ベース基板2の接合面はマイナスに帯電し、ウエハー7の接合面はプラスに帯電する。この結果、ベース基板2とウエハー7とは強固に接合される。
本製造工程では、接合の方法として陽極接合を用いたが、これに限らず、例えば、加熱加圧接合、接着剤、低融点ガラスにより、接合しても良い。
[4]第1の基板3の作製工程
<11> 次に、図5(k)に示すように、エッチングや研磨を行って第1のSi層71を除去する。
エッチング方法としては、例えば、ウェットエッチング、ドライエッチングが用いられるが、ドライエッチングを用いるのが好ましい。いずれの場合も、第1のSi層71の除去のとき、SiO層72がストッパーとなるが、ドライエッチングは、エッチング液を用いないので、駆動電極23に対向している第2のSi層73の損傷を好適に防ぐことができる。これにより、歩留まりの高い波長可変フィルタ1を製造できる。
<12> 次に、図5(l)に示すように、エッチングを行ってSiO層72を除去する。エッチングを行う場合には、フッ酸を含むエッチング液を用いるのが好ましい。これにより、SiO層を好適に除去することができ、第2のSi層73を好適に形成することができる。
なお、ウエハー7をSi単体で形成し、以降の工程を行うのに最適な厚さを有し、表面が鏡面である場合には、工程<11>、<12>は行わなくてもよい。これにより、波長可変フィルタ1を製造する際の工程を簡略化することができる。
<13> 次に、可動部31および支持部32の形状(平面形状)に対応したパターンを有するレジスト層(図示せず)を形成する。
次に、前述したフォトリソグラフィー法により、第1の基板3となる部分を残すためのフォトレジストパターン(図示略)を第2のSi層73上に形成する。次に、ドライエッチング法、特に異方性ドライエッチングにて、第2のSi層73をエッチングし、図2に示すような、開口8および図6(m)に示すように、第1の基板3の主要部を形成する。
本工程では、例えば、異方性ドライエッチングとして、ボッシュプロセスと呼ばれるドライエッチングを行う。すなわち、エッチング用ガスによるエッチングと、デポジッション用ガスによる保護膜の形成とを、交互に繰り返し行って、第1の基板3の主要部を形成する。
前記エッチング用ガスとしては、例えば、SF等が挙げられ、また、前記デポジッション用ガスとしては、例えば、C等が挙げられる。
これにより、第2のSi層73のみがエッチングされ、また、ドライエッチングなので、他の部位に影響を与えることなく、可動部31と、支持部32と、通電部33とを精度良く、確実に形成することができる。
ここで、支持部32の長手方向の長さは特に限定されないが、例えば、10μm〜10mm程度が好ましく、50μm〜1mm程度がより好ましい。また、支持部32の幅(長手方向に略垂直な方向の長さ)は、特に限定されないが、例えば、1μm〜1mm程度が好ましく、50μm〜200μm程度がより好ましい。これにより、可動部31を好適に支持することができ、可動部31を好適に変位させることができる。
エッチング終了後、フォトレジストパターンを、例えば、酸素プラズマを使用して除去する。
このように、第1の基板3の形成においては、ドライエッチング法、特に異方性ドライエッチングを用いるので、特に可動部31を、容易、確実かつ精度良く形成することができる。
なお、本発明では、本工程において、前記と異なるドライエッチング法を用いて第1の基板3を形成してもよく、また、ドライエッチング法以外の方法を用いて第1の基板3を形成してもよい。
<14> 次に、図6(n)に示すように、可動部31の上面に、前述した方法を用いて反射防止膜100を設ける。
以上により、波長可変フィルタ10が得られる。
なお、本製造方法においては、導電層は、パターニングにより設けたが、これに限られず、例えば、前述した透明基板に溝を設けて、その溝に導電層を形成してもよい。
次に、得られた波長可変フィルタ10に対し、各支持部32の調整を行って、波長可変フィルタ1を製造する。
次に、波長可変フィルタの各支持部32の調整(調整方法)について説明する。
まず、駆動電極23と、可動部31との間に電圧を印加した状態で、例えば、WYKO(日本ビーコ社製干渉式表面形状測定装置)等の測定装置を用いて第1の基板3の接合面と反対面側から、ベース基板2に対する可動部31の姿勢(傾きの度合い)を測定(検出)する。この測定における測定方法は特に限定されず、例えば、駆動電極23と、可動部31との間に一定の電圧を印加し、駆動電極23と、可動部31とを所定の距離に保った状態で、姿勢を測定してもよいし、異なる電圧を複数回印加してそれぞれの姿勢を測定してもよい。また、最大の電圧を印加した状態で姿勢を測定するのが好ましい。
前述した測定または、測定に基づいた情報により、例えば、測定装置に接続されたPC内のCPUが、各支持部のばね定数が異なるものとみなして、PC内の記憶部等に格納された検量線(例えば、数式、テーブルデータ)等に基づいて、補正する支持部の数が最も少ないように、加工を行う支持部および支持部の厚さ(ばね定数)を変更する方法を判断し、図示しない支持部加工装置に加工させる。また、検量線は予め実験により求め、PC内の記憶部等に格納されている。
前述した加工方法としては、(1)所定の支持部の一部を除去する工程(2)所定の支持部に膜を形成し、膜の少なくとも一部を除去する工程(3)所定の支持部に膜を形成する工程等がある。
以下、所定の支持部32の変位が小さい(ばね定数が大きい)ことが検出された場合について(1)所定の支持部の一部を除去する工程を用いて、所定の支持部のばね定数を低減する調整方法について図7を用いて説明する。
図7は、本調整方法を説明するための図(調整方法を模式的に示す図)である。本調整方法では、レーザ光を所定の支持部32に対し、固定部25と対向する面の反対面側から照射して加工する。このレーザ光としては、例えば、超短パルスレーザが望ましく、他の手段としてはイオンビームや、原子ビーム等が挙げられる。本実施形態では、以下超短パルスレーザ光を用いた場合について説明する。
超短パルスレーザ光源より、レーザ光を照射すると、多光子吸収により、該レーザ光の焦点からレーザ光の照射方向すなわち、所定の支持部32の長手方向に沿って一定深さ、一定幅で凹部35が形成される。また、本製造方法においては、レーザ光の照射パルスの照射条件は特に限定されず、例えば、長手方向に沿って複数回照射して凹部35を形成してもよいし、一度の照射で凹部35を形成してもよい。
またこのように超短パルスレーザ光を用いることによって、所定の形状の支持部32を容易に形成することができる。
超短パルスレーザ光源に用いられるレーザとしては、特に限定されないが、パルス幅において、フェムト秒オーダーのレーザを用いるのが好ましい。また、再生増幅された超短パルスを用いるのが好ましい。これにより、多光子吸収に必要なエネルギー強度を容易に得ることができる。このようなレーザを用いることによって、熱拡散により生じる不要な部分をほとんど有しない凹部35を形成することができる。
照射されるレーザ光のパルス幅は、10fs〜1psであるのが好ましく、50fs〜500fsであるのがより好ましい。これにより、多光子吸収を効果的に生じさせることができるため、より効率的に凹部を形成することができる。また、目的とする部位にのみ選択的に凹部を形成することができる。これに対し、パルス幅が前記下限値未満であると、多光子吸収を生じるのが困難となる場合があり、そのため、十分な凹部が形成されない可能性がある。一方、パルス幅が前記上限値を超えると、レーザ光の照射領域の周辺に熱拡散が生じる場合があり、結果として、凹部の形状を制御するのが困難となる場合がある。
また、レーザ光の波長は、200〜1500nmであるのが好ましく、400〜800nmであるのがより好ましい。これにより、精度の高い凹部を形成することができる。
また、レーザ光のパルスエネルギー密度は、1μJ〜100J/cmであるのが好ましく、100μJ〜50J/cmであるのがより好ましく、1J〜10J/cmであるのがさらに好ましい。これにより、例えば、レーザの照射範囲を支持部32の形状に合わせることができ、より効率的に凹部35を形成することができる。これに対し、パルスエネルギーが前記下限値未満であると、凹部を形成するのが困難となる場合がある。一方、パルスエネルギーが前記上限値を超えると、凹部の形状や大きさ等を制御するのが困難となる場合がある。
また、レーザ光の照射パルス数は、1〜100ショットであるのが好ましく、1〜20ショットであるのがより好ましい。これにより、より確実に凹部35を形成することができる。以上の作業を、駆動電極23と可動部31との間に電圧を印加した状態で、ベース基板2に対する可動部31の傾きの度合いを測定装置で測定し、傾きが検出されなくなるまで繰り返し行う。これにより、各支持部32のばね定数が調整された波長可変フィルタ1が得られる。
以下一例として、各支持部32の目標寸法を、厚み30μm、幅100μm、長さ500μmとし、例えば、ウエハー7の第2のSi層73(活性層)の厚みは、ウエハー7面内で30±1μm程度のばらつきを有しており、波長可変フィルタ10の1チップ内では0.1μm以下程度のばらつきである場合の加工例を示す。
本例では、超短パルスレーザの加工条件として、パルス幅:100フェムト秒、エネルギー密度:5J/cm(ビーム形状を100μm×500μmに整形)で、所定の支持部32の表面に、該超短パルスレーザを10パルス照射し、所定の支持部32の厚みを0.1μmだけ薄くした。このように除去加工された所定の支持部32は、そのばね定数が低減し、他の支持部32のばね定数と一致することにより、可動部31が固定部25に対して略平行に変位する波長可変フィルタ1を得ることができる。
以上説明したように、この波長可変フィルタ1によれば、第1のギャップ21(可動部31の駆動用のギャップ)と第2のギャップ22(波長可変フィルタ1の光を通過、または反射させる機能を有するギャップ)がベース基板2(同一基板)に設けてあるため、波長可変フィルタ1の構造を簡易なものとすることができる。特に第1のギャップ21を形成するための製造工程を簡易なものとすることができ、小型化を図ることができる。
また、照射されるレーザ光の焦点位置や前述したような照射条件を制御することによって、凹部35の長さや幅等を容易に制御することができる。その結果、所定の支持部のばね定数を容易に他の各支持部と一致させることができ、可動部31を固定部25に対して略平行に変位させることができる。これにより、精度の高い波長可変フィルタ1が得られる。
また、レーザ光の照射条件は、照射する各支持部において異なるものであってもよい。
以下、第2実施形態の波長可変フィルタ1について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第2実施形態の波長可変フィルタ1は、支持部の調整のされ方が異なっていること以外は、前述した第1実施形態と同様である。
図8に示すように、第2実施形態の波長可変フィルタ1は、所定の支持部32の上側(ベース基板2側と反対側)に膜(堆積物)が設けられた構成となっている。また、膜の形状(平面形状)は支持部32の形状(平面形状)に対応している。
<製造方法>
次に第2実施形態の波長可変フィルタ1の支持部32の製造方法について説明する。
以下、製造方法について説明するが、前述した第1実施形態の製造方法との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図9は、本発明の波長可変フィルタの第2製造方法を説明するための図(製造工程を模式的に示す図)である。
以下、所定の支持部32の変位が小さい(ばね定数が大きい)ことが検出された場合について(2)所定の支持部に膜を形成し、膜の少なくとも一部を除去する工程を用いて所定の支持部のばね定数を低減する調整方法について説明する。
本製造方法の特徴は、各支持部にそれぞれ、金属膜をパターニングし、所定の支持部の金属膜の少なくとも一部を除去することにより各支持部のばね定数を一致させることにある。
まず、図9(a)に示すように、支持部32の上面に金属膜27を形成する。金属膜27を構成する材料としては、例えば、Cr/Au、Al、Cu等が挙げられる。
金属膜27は、例えば、化学気相成膜法(CVD法)、スパッタリング法、蒸着法等の気相成膜法、メッキ法等により形成することができる。
金属膜27の厚さは、特に限定されないが、0.001μm〜10μm程度であるのが好ましく、0.01μm〜1μm程度であるのがより好ましい。また、金属膜27のヤング率は、1GPa〜1000GPa程度であるのが好ましく、10GPa〜200GPa程度であるのがより好ましい。これにより、形成する金属膜27のヤング率と、形成する金属膜27と同程度の厚さのシリコン(支持部32)のヤング率とが略同一となり、所定の支持部32の金属膜27のみを除去することにより、同程度の厚みのシリコンを除去したことと略同等の効果が得られる。
次に図9(b)に示すように、所定の支持部の金属膜27の少なくとも一部を除去する。この除去は、例えば、前述したレーザ光、イオンビームの照射等により行うことができる。これにより、所定の支持部32上の金属膜の少なくとも一部が除去される。
一例では、所定の支持部32上にあらかじめ金属膜27、例えば、Cr/Auの2層膜を形成しておき、金属膜27の一部をレーザ光、イオンビームなどの手段により除去する。Auのヤング率は約80GPa、シリコンは約190GPaであるため、Cr/Auのそれぞれの膜厚をCr0.05μm、Au0.24μmとした場合、該Cr/Au2層膜は、0.1μm厚みのシリコンと曲げ剛性がほぼ同一となり、支持部32上のCr/Auのみを除去することで、シリコン0.1μmを除去したことと同じ効果が得られる。
このような第2実施形態によっても第1実施形態と同様の効果が得られる。
なお、本製造方法においては、各支持部に金属膜を形成したが、これに限られず、例えば、所定の支持部のみに金属膜を形成し、少なくとも一部を除去してもよい。
以下、第3実施形態の波長可変フィルタ1について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第3実施形態の波長可変フィルタ1は、支持部の調整のされ方が異なっていること以外は、前述した第1実施形態と同様である。
図10に示すように、第3実施形態の波長可変フィルタ1は、所定の支持部の上側(ベース基板2側と反対側)に膜26を設けた構成となっている。また、膜26の形状(平面形状)は支持部32の形状(平面形状)に対応している。
以下製造方法を示す。
<第1製造方法>
次に第3実施形態の波長可変フィルタ1の支持部の第1製造方法について説明する。
以下、第1製造方法について説明するが、前述した第1実施形態の支持部の製造方法との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図11は、本発明の波長可変フィルタの支持部の第1製造方法を説明するための図(製造工程を模式的に示す図)である。
以下、所定の支持部32の変位が大きい(ばね定数が小さい)ことが検出された場合について(3)所定の支持部に膜を形成する工程を用いて、所定の支持部のばね定数を増加する調整方法について説明する。
本製造方法の特徴は、所定の支持部にレーザ光の照射を行うことにより、膜の堆積を行い、各支持部のばね定数を一致させることにある。本製造方法では、以下、所定の支持部の変位が大きい(ばね定数が小さい)場合について説明する。
堆積のパターンとしては、図11に示すように、例えば、所定の支持部32の上面にレーザ光を照射し、膜26を所定の支持部32上に形成する。
膜26の長手方向の長さは、1μm〜10mm程度であるのが好ましく、50μm〜1mm程度がより好ましい。また、膜26の幅は1μm〜1mm程度であるのが好ましく、10〜200μmであるのがより好ましい。また、膜26の厚さは、0.001〜10μmであるのが好ましく、0.01〜1μmであるのがより好ましい。これにより、所定の支持部32の形状が安定し、信頼性を高めることができる。また、所定の支持部32のばね定数を容易に増加させることができ(調整することができ)、精度のよい波長可変フィルタ1が得られる。
膜26を構成する材料としては、例えば、Si、SiO、SiN等のケイ素化合物、Al、Ta等が挙げられる。
膜26をSiや、SiOで構成した場合は、例えば、化学気相成膜法(CVD法)、スパッタリング法、蒸着法等の気相成膜法、メッキ法等により形成することができる。具体的には、膜26をSiで構成した場合は、反応槽中に波長可変フィルタ1を置き、反応ガスである例えば、モノシラン(SiH4)ガスを反応槽へ導入し、所定の支持部32のみにレーザ光を照射し、照射したところだけにモノシランを分解した結果生じるシリコンを堆積させる。
一例では、波長可変フィルタにおいて、幅30μm、長さ500μm、厚み0.1μmの膜(シリコン堆積物)26を所定の支持部32上に形成することで、各支持部のばね定数を合わせることができ、結果、可動部31を固定部25に対して略平行に変位させる波長可変フィルタ1を得ることができる。
また、膜26をSiOで構成した場合は、反応槽中に波長可変フィルタ1を置き、反応ガスである例えば、モノシラン(SiH4)ガスと、酸素ガスとを反応槽へ導入し、所定の支持部32のみにレーザ光を照射し、照射したところだけにモノシランと酸素を分解、反応させた結果生じるSiOを堆積させる。
一例では、波長可変フィルタにおいて、幅30μm、長さ500μm、厚み0.27μmの膜(SiO堆積物)26を所定の支持部32上に形成する。SiO膜のヤング率は約70GPaであり、約0.27μmのSiO膜は厚み0.1μmのシリコン堆積物と同等のばね定数を有し、結果、可動部31を固定部25に対して略平行に変位させる波長可変フィルタ1を得ることができる。
<第2製造方法>
次に第3実施形態の波長可変フィルタ1の第2製造方法について説明する。
以下、第1製造方法について説明するが、前述した第1製造方法との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。以下製造方法を示す。
図12は、本発明の波長可変フィルタの第3実施形態の第2製造方法を説明するための図(製造工程を模式的に示す図)である。
本製造方法の特徴は、支持部にインクジェット法により膜の堆積を行い、各支持部のばね定数を一致させることにある。
膜26を構成する材料としては、Cu、Pt、Au等の金属が挙げられる。また、インクとしては、金属の微粒子を溶剤に分散させた液体等を用いることができる。
具体的には、図12に示すように、インクジェットヘッドを所定の支持部32の上面でスキャンして適切なインク量を所定の支持部32上に滴下し、溶剤を揮発させ、その後加熱処理することで、金属微粒子同士および金属微粒子と、所定の支持部32の表面とを固着させ、膜(金属堆積物)26を形成する。
この際、適切なインク滴下量を選択することで、膜26を所望の寸法(厚み、幅、長さ)に形成することができる。
所定の支持部32に形成する膜26の長手方向の長さは、1μm〜10mm程度であるのが好ましく、50μm〜1mm程度がより好ましい。また、膜の幅は1μm〜1mm程度であるのが好ましく、50〜200μmであるのがより好ましい。また、膜の厚さは、0.001〜10μmであるのが好ましく、0.01〜1μmであるのがより好ましい。
一例では、波長可変フィルタにおいて、幅30μm、長さ500μm、厚み0.24μmの膜(金堆積物)26を所定の支持部32上に形成することで、各支持部のばね定数を合わせることができ、結果、可動部31を固定部25に対して略平行に変位させる波長可変フィルタ1を得ることができる。
なお、インクジェットヘッドに限らず、例えば、ディスペンサ等により、金属の分散液を同様に所定の支持部32上に滴下する方法でも、同様の効果が得られる。
このような第3実施形態によっても第1実施形態と同様の効果が得られる。
なお、膜を構成する材料としては、前述のものに限られず、例えば、誘電体等を用いることもできる。
以上説明したように、本発明の波長可変フィルタによれば、可動部をベース基板に対して、正確に平行に変位させることが出来るため、選択されるべき特定波長の光の強度を損なうことなく、波長選択が可能な可変波長干渉フィルタを提供することができる。
また、可動部を形成する際に、リリースホールも必要としないため、工程を簡易なものとすることができ、クーロン力が作用する面積を減少させることなく、印加電圧を低くすることができる。
また、本実施形態においては、反射防止膜100と、第1の反射膜200と第2の反射膜210とは絶縁膜で構成されている。
これにより、スティッキング(可動部31と駆動電極23との貼り付き)の発生を防ぐことができ、確実な絶縁構造を形成できる。
また、エッチングにより第1の基板と、第2の基板とを形成するため、精度の高い波長可変フィルタを容易に製造することができる。特に、支持部の厚さを容易に所望の厚さとすることができ、低駆動電圧で駆動することができる。
また、第1の基板と第2の基板とを接合することにより波長可変フィルタを製造するため、様々な方法を用いて、支持部の厚さを変更することが可能となる。
以上、本発明の波長可変フィルタを、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物、工程が付加されていてもよい。
また、本発明は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
また、波長可変フィルタの構造は、前記実施形態に限定されず、複数の支持部を有するものであればよい。例えば、3層構造のものであってもよい。
また、前記実施形態においては、反射防止膜100、第1の反射膜200および第2の反射膜210が、絶縁膜を兼ねているが、これに限られず、例えば、絶縁膜を別途設けてもよい。その場合、熱酸化によるSiO層を用いてもよいし、TEOSを原料として用いるCVDにて形成したSiO層を用いてもよい。
本発明の波長可変フィルタの第1実施形態を示す断面図である。 本発明の波長可変フィルタの第1実施形態を示す平面図である。 本発明の波長可変フィルタの第1実施形態の製造方法を説明するための図である。 本発明の波長可変フィルタの第1実施形態の製造方法を説明するための図である。 本発明の波長可変フィルタの第1実施形態の製造方法を説明するための図である。 本発明の波長可変フィルタの第1実施形態の製造方法を説明するための図である。 本発明の波長可変フィルタの第1実施形態の製造方法を説明するための図である。 本発明の波長可変フィルタの第2実施形態を示す断面図である。 本発明の波長可変フィルタの第2実施形態の製造方法を説明するための図である。 本発明の波長可変フィルタの第3実施形態を示す断面図である。 本発明の波長可変フィルタの第3実施形態の第1製造方法を説明するための図である。 本発明の波長可変フィルタの第3実施形態の第2製造方法を説明するための図である。 本発明の波長可変フィルタの動作の1例を説明するための図である。 本発明の波長可変フィルタの実施形態におけるワイヤを取り付けた状態を示す図である。
符号の説明
1、10・・・波長可変フィルタ、2・・・ベース基板、8・・・開口部、20・・・第2の基板、21・・・第1のギャップ、211・・・第1の凹部、22・・・第2のギャップ、221・・・第2の凹部、23・・・駆動電極、231・・・導電層、24・・・光入射部、25・・・固定部、26・・・膜、27・・・金属膜、3・・・第1の基板、31・・・可動部、32・・・支持部、33・・・通電部、35・・・凹部、5・・・透明基板、50・・・ワイヤ、6・・・マスク層、61・・・開口、62・・・開口、7・・・ウエハー、71・・・第1のSi層、72・・・SiO層、73・・・第2のSi層、100・・・反射防止膜、200・・・第1の反射膜、210・・・第2の反射膜、300・・・光源、L・・・光、x・・・距離

Claims (17)

  1. 鏡面が設けられた可動部と、
    前記可動部を変位可能に支持する少なくとも2つの支持部と、
    前記鏡面に所定の距離だけ離間して対向する鏡面が設けられた固定部と、
    前記可動部を前記固定部に対して変位させることにより、前記可動部に設けられた鏡面と、前記支持部に設けられた鏡面との距離を変更する駆動部とを備え、
    前記可動部と前記固定部との間において干渉を生じさせ、所定波長の光を透過させる波長可変フィルタの製造方法であって、
    当該波長可変フィルタの前記駆動部を作動させて前記距離を所定の距離にし、前記可動部の前記固定部に対する姿勢を検出し、前記検出結果に基づいて前記可動部が前記固定部に対して略平行となるように少なくとも1つの前記支持部を加工し、前記各支持部のばね定数を調整することを特徴とする波長可変フィルタの製造方法。
  2. 鏡面が設けられた可動部と、該可動部を変位可能に支持する少なくとも2つの支持部とを備えた第1の基板と、
    鏡面が設けられた固定部を備え、前記第1の基板に対向する第2の基板と、
    前記可動部と前記第2の基板との間に設けられた第1のギャップおよび第2のギャップと、
    前記可動部と前記第2の基板との間において、前記第2のギャップを介して干渉を生じさせる干渉部と、
    前記第1のギャップを利用し、前記可動部を前記第2の基板に対して変位させることにより、前記第2のギャップの間隔を変更する駆動部とを備える波長可変フィルタの製造方法であって、
    当該波長可変フィルタの前記駆動部を作動させて前記距離を所定の距離にし、前記可動部の前記固定部に対する姿勢を検出し、前記検出結果に基づいて前記可動部が前記固定部に対して略平行となるように少なくとも1つの前記支持部を加工し、前記各支持部のばね定数を調整することを特徴とする波長可変フィルタの製造方法。
  3. 鏡面が設けられた可動部と、該可動部を変位可能に支持する少なくとも2つの支持部とを備えた第1の基板と、
    鏡面が設けられた固定部を備え、前記第1の基板に対向する第2の基板と、
    前記第2の基板に設けられた第1のギャップおよび第2のギャップと、
    前記可動部と前記第2の基板との間において、前記第2のギャップを介して干渉を生じさせる干渉部と、
    前記第1のギャップを利用し、前記可動部を前記第2の基板に対して変位させることにより、前記第2のギャップの間隔を変更する駆動部とを備える波長可変フィルタであって、
    当該波長可変フィルタの前記駆動部を作動させて前記距離を所定の距離にし、前記可動部の前記固定部に対する姿勢を検出し、前記検出結果に基づいて前記可動部が前記固定部に対して略平行となるように少なくとも1つの前記支持部を加工し、前記各支持部のばね定数を調整することを特徴とする波長可変フィルタの製造方法。
  4. 前記第2の基板は、前記可動部と対向する面に、前記第1のギャップに対応する第1の凹部と、前記第2のギャップに対応し、前記第1の凹部より深さが深い第2の凹部とを有する請求項2または3に記載の波長可変フィルタの製造方法。
  5. 前記第1の凹部は、前記第2の凹部の外側に、該第2の凹部に連続して設けられている請求項4に記載の波長可変フィルタの製造方法。
  6. 前記各支持部の前記ばね定数を略等しく調整する請求項1ないし5のいずれかに記載の波長可変フィルタの製造方法。
  7. 前記加工には、所定の前記支持部の一部を除去する工程が含まれる請求項1ないし6のいずれかに記載の波長可変フィルタの製造方法。
  8. 前記加工には、所定の前記支持部に膜を形成する工程が含まれる請求項1ないし6のいずれかに記載の波長可変フィルタの製造方法。
  9. 前記加工には、所定の前記支持部に膜を形成し、該膜の少なくとも一部を除去する工程が含まれる請求項1ないし6のいずれかに記載の波長可変フィルタの製造方法。
  10. 前記支持部の加工において、所定の前記支持部の前記固定部と対向する面の反対面側を加工する請求項1ないし9のいずれかに記載の波長可変フィルタの製造方法。
  11. 前記膜は、金属、シリコン、ケイ素化合物または誘電体で構成されている請求項9または10に記載の波長可変フィルタの製造方法。
  12. 前記駆動部は、クーロン力により可動部を変位させるよう構成されている請求項1ないし11のいずれかに記載の波長可変フィルタの製造方法。
  13. 前記可動部および支持部は、それぞれ、主としてシリコンで構成されている請求項1ないし12のいずれかに記載の波長可変フィルタの製造方法。
  14. 前記可動部は、平面視で略円形をなしている請求項1ないし13のいずれかに記載の波長可変フィルタの製造方法。
  15. 前記固定部は、ガラスで構成されている請求項1ないし14のいずれかに記載の波長可変フィルタの製造方法。
  16. 請求項1ないし15のいずれかに記載の波長可変フィルタの製造方法を用いて製造されたことを特徴とする波長可変フィルタ。
  17. 鏡面が設けられた可動部と、該可動部を変位可能に支持する少なくとも2つの支持部とを備えた第1の基板と、
    鏡面が設けられた固定部を備え、前記第1の基板に対向する第2の基板と、
    前記可動部と前記第2の基板との間に設けられた第1のギャップおよび第2のギャップと、
    前記可動部と前記第2の基板との間において、前記第2のギャップを介して干渉を生じさせる干渉部と、
    前記第1のギャップを利用し、前記可動部を前記第2の基板に対して変位させることにより、前記第2のギャップの間隔を変更する駆動部とを備える波長可変フィルタであって、
    前記可動部が、前記第2の基板に対して略平行に変位するように前記支持部のばね定数が調整されていることを特徴とする波長可変フィルタ。
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