JP2005172747A - 下部タイプレート - Google Patents

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Abstract

【課題】異物が炉内に侵入するのを防止し、捕捉した異物を捕捉部に閉じ込め、万一大量の異物が発生した場合でも、冷却材流量を確保する。
【解決手段】複数の燃料棒2の下部端栓11を互いに水平方向に間隔をあけて保持し、冷却材を導くように構成された燃料集合体の下部タイプレートであって、燃料棒の下部端栓を保持し、しかも複数のネットワーク流路孔を形成するネットワーク部7と、ネットワーク部の周辺部から下方に延びてネットワーク部の下方に下部タイプレート空洞9を形成し、下端部に入口開口10を形成するノズル部8と、下部タイプレート空洞を上下に区画するようにネットワーク部の下方に配置され、複数の仕切り板流路孔34を有する仕切り板32と、を有し、仕切り板には、複数の仕切り板流路孔のそれぞれの上方を覆いしかも横方向に開口38を有する複数の蓋部36が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、軽水型原子炉用の燃料集合体の下部タイプレートに関し、特に、冷却材中に混入した異物が燃料部に流入するのを阻止・抑制できるようにした下部タイプレートに関する。
沸騰水型原子炉用の燃料集合体は、例えば図19に示すように、ほぼ正方形の断面を有する筒形のチャンネルボックス1を有し、このチャンネルボックス1内に正方格子状に配列された複数の燃料棒2と少なくとも1本のウォータロッド3が収容されている。この燃料集合体の上下部にはそれぞれ上部タイプレート4および下部タイプレート5が装着されている。ウォータロッド3には、その軸方向に所定の間隔をおいて複数のスペーサ6(図19では一つだけを示す)が取り付けられ、このスペーサ6によって燃料棒2が整列・支持されている。
下部タイプレート5は、燃料棒2およびウォータロッド3を直接的に固定・支持するネットワーク部7と、ネットワーク部7の周辺部から下方に延びるノズル部8とを有し、これらによって、ネットワーク部7の下方に下部タイプレート空洞9が形成されている。ノズル部8の下部には下部タイプレート入口開口10が形成されている。
各燃料棒2は被覆管の中に複数の燃料ペレットを充填したものであるが(図示せず)、この被覆管の下端部を閉じる栓として下部端栓11がある。燃料棒の下部端栓11の下部は細い円柱の棒状になっていて、この部分が下部タイプレートのネットワーク部7に設けられた挿入孔13に挿入され、それによって燃料棒の下部端栓11が支持されている。
一方、ウォータロッド3は中空の金属管であって、チャンネルボックス1内の下部タイプレート5のわずか上方に入口孔26が設けられ、上部タイプレート4のわずか下方に出口孔27が設けられている。入口孔26から液相の冷却材がウォータロッド3内に流入し出口孔27から流出するようになっている。
このウォータロッド3の下端部にも燃料棒の下部端栓11とほぼ同様の構造の下部端栓12があり、下部端栓12の下部は細い円柱の棒状になっていて、この部分が下部タイプレートのネットワーク部7に設けられた挿入孔13に挿入され、それによってウォータロッドの下部端栓12が支持されている。
下部タイプレートのネットワーク部7は、下部端栓11、12が挿入されてそれらの下部端栓11、12を支持する挿入孔13を有するとともに、これら下部端栓11、12同士の間を冷却材が通り抜けるためのネットワーク流路孔を有する。
図19の燃料集合体で、冷却材15は、下部タイプレート入口開口10から、下部タイプレート空洞9内に入り、ネットワーク部7のネットワーク流路孔を通り抜けて、チャンネルボックス1内の燃料棒2およびウォータロッド3の周辺へと流れ、上部タイプレート4を通って燃料集合体の外へ出ていく。
なお、図19に示すように、下部タイプレートノズル部8の側面には微小なリークホール17が設けられており、下部タイプレート空洞9内の冷却材15のうちの若干量がチャンネルボックス1の外側へ流れるようになっている。
近年の高性能化された燃料集合体では、燃料集合体内部に異物が侵入するのを防ぐことを目的としてフィルタ機能を付加するものもある。例えば、下部タイプレートのネットワーク部のネットワーク流路孔の口径を従来よりも小さく約5mmとすることにより、流れに対する抵抗を増加(すなわち、高圧損化)する設計もあり、これによって炉心の安定性の改善が図られているが、これは異物フィルタの役目も果たしている。
燃料集合体に侵入することが予想される異物としては、プラント建設時に原子炉一次系内に僅かに残された金屑、機器洗浄時の金属性ブラシの折れ片、機器損傷時の破片等が想定されている。その形状も、板状、弦巻バネ状(螺旋状)、針金状(直線状)等、多岐にわたることが予想されている。
図20は、異物フィルタ機能を有する下部タイプレートの例を示す(例えば特許文献1参照)。図20で、燃料棒2とウォータロッド3の下部端栓11、12の下部が、下部タイプレート5のネットワーク部7の挿入孔13を貫通している。ネットワーク部7の下方には、異物フィルタの機能を有する仕切り板20が、下部タイプレート空洞9を横断してほぼ水平に設けられている。仕切り板20には、図21に示すように、燃料棒2とウォータロッド3の各下部端栓11、12が通る貫通孔21、22のほかに、冷却材が流通し、異物の流通を阻止する仕切り板流路孔24が多数設けられている。
図20の構成で、冷却材15は、下部タイプレート入口開口10から下部タイプレート空洞9内に流入し、仕切り板20の仕切り板流路孔24を通り、さらにネットワーク部7のネットワーク流路孔を通って、チャンネルボックス1内の燃料棒2およびウォータロッド3の周辺へと流れる。このとき、冷却材15中の異物は、仕切り板20の仕切り板流路孔24を通り抜けないので、チャンネルボックス1内への異物流入が阻止される。
特開平7−306284号公報
従来より提案されている異物フィルタを有する下部タイプレートでは、炉心入口部に達した異物を炉心(特に、燃料集合体チャンネル)内に侵入することを高い確率で防止することはできた。
しかしながら、異物の捕捉性能をさらに向上させる観点からは、冷却材流量の流線に対して平行な孔を有するフィルタ部の構造に改善の余地が残されていた。また、燃料集合体が所定の燃焼を終えた後に原子炉圧力容器(RPV)外へ取り出す際に、捕捉した異物はRPVに残されることが多かった。
本発明の目的は、異物が炉内に侵入するのを防止または抑制でき、捕捉した異物を捕捉部に閉じ込めることが可能で、万が一大量の異物が発生した場合でも、冷却材流量が確保される下部タイプレートを提供することにある。
この発明は上記目的に沿うものでaって、請求項1に記載の発明は、複数の燃料棒の下部端栓を互いに水平方向に間隔をあけて保持し、冷却材をほぼ下方から上方に向けて導くように構成された燃料集合体の下部タイプレートにおいて、前記複数の燃料棒の下部端栓を保持し、しかも複数の上下方向のネットワーク流路孔を形成するネットワーク部と、前記ネットワーク部の周辺部から下方に延びて前記ネットワーク部の下方に下部タイプレート空洞を形成し、下端部に入口開口を形成するノズル部と、前記下部タイプレート空洞を上下に区画するように前記ネットワーク部の下方にほぼ水平に配置され、複数の仕切り板流路孔を有する仕切り板と、を有し、前記仕切板には、前記複数の仕切り板流路孔のそれぞれの上方を覆いしかも横方向に開口を有する複数の蓋部が設けられていること、を特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の下部タイプレートにおいて、前記ネットワーク部と、ノズル部と、蓋部を有する仕切り板とが、それぞれ別個に製造され、その後に相互に結合されていること、を特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の下部タイプレートにおいて、前記ネットワーク部と複数の蓋部との間に、複数の第2仕切り板流路孔を有する第2仕切り板がほぼ水平に配置されていること、を特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、複数の燃料棒の下部端栓を互いに水平方向に間隔をあけて保持し、冷却材をほぼ下方から上方に向けて導くように構成された燃料集合体の下部タイプレートにおいて、前記複数の燃料棒の下部端栓を保持し、しかも複数の上下方向のネットワーク流路孔を形成するネットワーク部と、前記ネットワーク部の周辺部から下方に延びて前記ネットワーク部の下方に下部タイプレート空洞を形成し、下端部に入口開口を形成するノズル部と、前記下部タイプレート空洞を上下に区画するように前記ネットワーク部の下方にほぼ水平に配置され、複数の仕切り板流路孔を有する仕切り板と、前記ネットワーク部と仕切り板との間に配置され、前記ネットワーク流路孔および仕切り板流路孔を通過しない大きさの複数の粒状体と、を有すること、を特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の下部タイプレートにおいて、前記粒状体の表面の少なくとも一部に凹凸を設けたこと、を特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1、2、4または5に記載の下部タイプレートにおいて、前記複数の仕切り板流路孔同士の間隔が、冷却材の流れに伴って流動すると想定される固体異物の長さL以上であって、前記仕切板流路孔およびネットワーク流路孔の最大の大きさDが前記固体異物の長さLよりも小さく、かつ、前記仕切板とネットワーク部との間隔が(L/√2−D)より小さいこと、を特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、請求項3に記載の下部タイプレートにおいて、前記複数の仕切り板流路孔同士の間隔が、冷却材の流れに伴って流動すると想定される固体異物の長さL以上であって、前記仕切板流路孔および第2仕切り板流路孔の最大の大きさD1が前記固体異物の長さLよりも小さく、かつ、前記仕切板と第2仕切り板との間隔が(L/√2−D1)より小さいこと、を特徴とする。
本発明の下部タイプレートによれば、異物が炉内に侵入するのをより確実に防止でき、捕捉した異物を捕捉部に閉じ込めることが可能で、万が一大量の異物が発生した場合でも、冷却材流量が確保される異物フィルタを提供することができる。
さらに、フィルタ部の仕切り板への取付けが容易であることに加えて、異物捕捉・捕獲という同じ目的を持つ既発明との組み合わせも容易である。
また、構造上信頼度が高く、フィルタ部自体が異物となって燃料集合体チャンネル内に侵入することを防止または抑制することができる。
以下に、図1〜図18を参照して本発明に係る原子燃料集合体の下部タイプレートの実施の形態を説明する。ここで、従来技術と共通もしくは類似、または相互に共通もしくは類似の部分には共通の符号を付して、重複説明は省略する。
[第1の実施の形態]
図1および図2は、本発明に係る下部タイプレートの第1の実施の形態を示す。図1に示すように、この実施の形態の下部タイプレートのネットワーク部7には、燃料棒2の下部端栓11およびウォータロッド3の下部端栓12をサポートする穴と冷却材を通過させる複数のネットワーク流路孔30を設けている。これは、図20に示す従来のネットワーク部7と同様である。ただし、図1では、チャンネルボックス1(図19、図20)の図示を省略している(図9、図12等も同様)。
ネットワーク部7の下方すなわち上流側には、下部タイプレート空洞9を上下に仕切るように、水平に延びる仕切り板32が設置されている。仕切り板32には、図2(a)に示すように、燃料棒の下部端栓11が通る貫通孔21とウォータロッドの下部端栓12が通る貫通孔22が設けられている。
この仕切り板32にはさらに、下部端栓11、12と干渉しない位置に、多数の仕切り板流路孔34が形成され、各仕切板流路孔34の上方を覆うように、蓋36が設けられている。図2に示す例では、各仕切板流路孔34は長方形の開口であって、蓋36は、仕切り板流路孔34を覆う半円筒状であって、両端面には水平方向に向かう半円形の開口38が形成されている。各仕切板流路孔34の長さは捕捉対象とする固体異物(図示せず)と同じかそれ以上とるのが好ましい。仕切り板32は、例えば、蓋36の上部がネットワーク部7の下面に接するように設置されている。
このような構成で、下部タイプレートの入口開口10から下部タイプレート空洞9内に流入した冷却材15は、仕切り板流路孔34を上方に向かって通過した後に蓋36によって流れの向きを水平に変え、開口38を水平方向に通る。そして、再び上向きに方向を変えてネットワーク流路孔30を上向きに通り、炉心発熱部へと流れていく。このとき、冷却材15に伴われて流れる固体異物がある場合は、この異物は、仕切り板流路孔34を通過して、さらに蓋36の開口38を水平方向に通過すると考えられる。しかし、この後さらに方向を変えてネットワーク流路孔30を通過する可能性は小さい。したがって、異物は、仕切り板32とネットワーク部7の間に捕捉される。
特に、細長い針金状の異物の場合、この異物が蓋36の開口38を通過するためには異物の長手方向が水平であることが必要で、これがさらにネットワーク流路孔30を通過するためには、異物の長手方向が鉛直向きに向きを変える必要がある。
図3および図4は、ネットワーク流路孔30の大きさDと、ネットワーク部7と仕切り板32の間隔Hについて、示しているものである。捕捉対象である直線状の異物60がネットワーク部流路孔30を通り抜けるためには、ネットワーク流路孔30の大きさDが小さいほど、また異物60の長さLが長いほど、異物60の水平方向に対する傾き角θが大きくなる必要がある。
ここで、図4に示すように、異物60の傾き角θが最大45度になるまで回転する可能性があるとすると、
D<L/√2−H …(1)
であれば、異物60はネットワーク流路孔30を通過できない。
式(1)を変形すると、
H<L/√2−D …(2)
すなわち、間隔Hを(L/√2−D)未満とすれば、異物60はネットワーク流路孔30を通過できない。このように、仕切り板32とネットワーク部7の間の間隔Hを充分に小さくしておけば、異物60の長手方向が鉛直向きに近づく方向に向きを変えることができないので、異物60はネットワーク流路孔30を通過できずに、仕切り板32とネットワーク部7の間に捕捉されることになる。
ここに示した仕切り板32は、例えば、蓋36の部分と一体でプレス加工や鋳造により製造することができる。そして、こうしてできた仕切り板32を、別途製造したネットワーク部7とノズル部8との間に挟み込んで、溶接やねじ止めすることにより下部タイプレートを組み立てることができる。また、仕切り板32を作るにあたり、穴あけ加工した仕切り板32に蓋36を後から取り付けることも可能である。さらに、蓋36を含む仕切り板32と、ネットワーク部7およびノズル部8を含めた全体を初めから一体で鋳造することも可能である。
図5〜図8はそれぞれ、図2(d)に示す部分の変形例を示す。すなわち、図2(d)では、蓋36内部の空間の断面形状を半円形としたが、これに代えて、図5では円形、図6では三角形、図7では六角形としている。また、図7の例では、蓋36内部の空間の断面形状は図2(d)と同様に半円形であるが、蓋36の開口38を両端部とせずに片側のみに設けている。図5〜図7の断面形状で、開口38を片側のみにしてもよいことはもちろんである。
以上説明した第1の実施の形態によれば、異物を炉心入口部で捕捉することの確実性を向上させることができる。また、板状、つるまきバネ状(らせん状)、針金状(直線状)、などの多様な形状の異物を捕捉することが可能となり、異物が原因となる燃料破損に対する信頼性が向上し、プラントの運転性能が改善される。
さらに、プラントの機器不具合などによって万が一大量の異物発生した場合でも、冷却材流量を確保することができ、さらに、燃料集合体を炉心外に取り出す際に、捕捉した異物を一緒にRPV外に取り出すことができる。さらに、フィルタ部の仕切り板への取付けが容易である。そして、構造上信頼度が高く、フィルタ部自体が異物となって燃料集合体チャンネル内に侵入することを防止または抑制することができる。
[第2の実施の形態]
図9および図10は、本発明に係る下部タイプレートの第2の実施の形態を示す。この実施の形態で、仕切り板40は、第1の実施の形態の仕切り板32(図1、図2)とほぼ同様に、ネットワーク部7の下方で、下部タイプレート空洞9を上下に仕切るように設置されている。さらに、仕切り板32と同様に、仕切り板40には多数の仕切り板流路孔34が形成され、各仕切板流路孔34を覆うように、蓋36が設けられている。ただし、仕切り板40は、燃料棒の下部端栓11およびウォータロッドの下部端栓12の下端部よりも下方にあり、下部端栓11、12が通る貫通孔は存在しない。
この実施の形態では、仕切り板40とネットワーク部7の間に、水平に延びる第2仕切板42が配置されている。第2仕切板42には下部端栓11、12が通る貫通孔が設けられており、さらに、冷却材が通るための複数の第2仕切板流路孔44が設けられている。第2仕切板42は、例えば、蓋36の上面に接して固定されている。
図11は、仕切り板40と第2仕切り板42との間隔H1について示したものである。図3および図4に示したのとほぼ同様に、異物の回転を45度未満とするとき、第2仕切板流路孔44の寸法D1、捕捉対象とする異物の長さLに対して、間隔H1を(L/√2−D1)未満にすることにより、異物がその間隔に入ったとき、異物が下流へ抜け出ないようにできる。
[第3の実施の形態]
図12および図13は、本発明に係る下部タイプレートの第3の実施の形態を示す。この実施の形態で、仕切り板46は、ネットワーク部7の下方で、下部タイプレート空洞9を上下に仕切るように設置されている。仕切り板46には、燃料棒の下部端栓11およびウォータロッドの下部端栓12が通る貫通孔が設けられ、さらに、多数の仕切り板流路孔48が設けられている。
ネットワーク部7と仕切り板46の間の空間には多数の粒状体50が配置されている。粒状体50は、例えば球形であって、各粒状体50の大きさは、ネットワーク流路孔30および仕切り板流路孔48の大きさよりも大きく、粒状体50がネットワーク部7と仕切り板46の間の空間から出ないようになっている。粒状体50は、上下方向に複数の層を形成していることが好ましい。さらに、粒状体50の表面には異物が捕捉されやすいように、溝などの凹凸を形成することが好ましい。
この実施の形態で、冷却材は、仕切り板流路孔48を上向きに通過した後、粒状体50の間を通過する際に方向を変え、その後、ネットワーク流路孔30を上向きに通過して、炉心発熱部へと流れていく。このとき、冷却材15に伴われて流れる固体異物がある場合は、この異物は、仕切り板流路孔48を通過した後に、粒状体50の間に留まって捕捉される。
この実施の形態の下部タイプレートの製造にあたっては、例えば、ネットワーク部7と、ノズル部8と、仕切り板46とを別個に製造し、これらを組み合わせて溶接またはねじ止めして下部タイプレートとして組み立てる。そしてネットワーク部7と仕切り板46とを接合するときにこれらの間に粒状体50を入れればよい。
また、ネットワーク部7と、ノズル部8と、仕切り板46とを初めから一体で鋳造などにより製造し、その後、例えば側面に設けた開口(図示せず)から粒状体50を入れ、その後、この開口を閉じるようにしてもよい。この場合、図20および図21に示す従来の下部タイプレートを利用することもできる。
さらに、側面に設けた開口から粒状体50を入れ、その後、この開口を閉じる工程は、下部タイプレート本体に下部端栓11、12を取り付けた後に行なうことも可能である。
図13〜図15は、粒状体50の形状を球形以外に変えた変形例であって、図14では回転楕円体、図15では半球状の例を示している。粒状体50の形状はこれら以外でもよいことはいうまでもない。
[第4の実施の形態]
図16は、本発明に係る下部タイプレートの第4の実施の形態を示す。この実施の形態では、仕切り板47は、第2の実施の形態の仕切り板40(図9)とほぼ同様に、ネットワーク部7の下方で、下部タイプレート空洞9を上下に仕切るように設置されている。また、仕切り板47は、燃料棒の下部端栓11およびウォータロッドの下部端栓12の下端部よりも下方にあり、下部端栓11、12が通る貫通孔は存在しない。
さらに、仕切り板47とネットワーク部7の間に水平方向に延びる第2仕切り板52が配置されている。第2仕切板52には下部端栓11、12が通る貫通孔が設けられており、さらに、冷却材が通るための複数の第2仕切板流路孔54が設けられている。
仕切り板47と第2仕切り板52の間の空間には多数の粒状体50が配置されている。各粒状体50の大きさは、仕切り板流路孔49および第2仕切り板流路孔54の大きさよりも大きく、粒状体50が仕切り板47と第2仕切り板52の間の空間から出ないようになっている。
[第5の実施の形態]
図17は、本発明に係る下部タイプレートの第5の実施の形態を示す。この実施の形態は、第1の実施の形態(図1、図2)の仕切り板32と第3の実施の形態(図15)の粒状体50とを組み合わせたものである。
[第6の実施の形態]
図18は、本発明に係る下部タイプレートの第6の実施の形態を示す。この実施の形態は、第2の実施の形態(図9)の仕切り板40および第2仕切り板42と第4の実施の形態(図16)の粒状体50とを組み合わせたものである。
本発明に係る下部タイプレートの第1の実施の形態の近傍の模式的立断面図。 図1の仕切り板を示す図であって、(a)は平面図、(b)は要部拡大斜視図、(c)は要部を見上げた斜視図、(d)は(b)と同じ部分を斜め横から見た斜め側面図。 図1の下部タイプレートの要部寸法を示す要部拡大立断面図。 図3の寸法関係を示す模式的立断面図。 本発明に係る下部タイプレートの第1の実施の形態の変形例の図2(d)に対応する位置の斜め側面図。 本発明に係る下部タイプレートの第1の実施の形態の他の変形例の図2(d)に対応する位置の斜め側面図。 本発明に係る下部タイプレートの第1の実施の形態のさらに他の変形例の図2(d)に対応する位置の斜め側面図。 本発明に係る下部タイプレートの第1の実施の形態のさらに他の変形例の図2(d)に対応する位置の斜め側面図。 本発明に係る下部タイプレートの第2の実施の形態の近傍の模式的立断面図。 図9の仕切り板の平面図。 図9の下部タイプレートの要部寸法を示す要部拡大立断面図。 本発明に係る下部タイプレートの第3の実施の形態の近傍の模式的立断面図。 図12の粒状体付近の一部拡大立断面図。 図13の粒状体の変形例を示す粒状体付近の一部拡大立断面図。 図13の粒状体の他の変形例を示す粒状体付近の一部拡大立断面図。 本発明に係る下部タイプレートの第4の実施の形態の近傍の模式的立断面図。 本発明に係る下部タイプレートの第5の実施の形態の近傍の模式的立断面図。 本発明に係る下部タイプレートの第6の実施の形態の近傍の模式的立断面図。 従来の燃料集合体の全体立断面図。 図19の下部タイプレート付近の拡大立断面図。 図20の仕切り板の平面図。
符号の説明
1…チャンネルボックス、2…燃料棒、3…ウォータロッド、4…上部タイプレート、5…下部タイプレート、6…スペーサ、7…ネットワーク部、8…ノズル部、9…下部タイプレート空洞、10…下部タイプレート入口開口、11…燃料棒の下部端栓、12…ウォータロッドの下部端栓、13…挿入孔、15…冷却材、17…リークホール、20…仕切り板、21…燃料棒の下部端栓が通る貫通孔、22…ウォータロッドの下部端栓が通る貫通孔、24…仕切り板流路孔、26…ウォータロッドの入口孔、27…ウォータロッドの出口孔、30…ネットワーク流路孔、32…仕切り板、34…仕切り板流路孔、36…蓋、38…開口、40…仕切り板、42…第2仕切り板、44…第2仕切り板流路孔、46…仕切り板、47…仕切り板、48…仕切り板流路孔、49…仕切り板流路孔、50…粒状体、52…第2仕切り板、54…第2仕切り板流路孔、60…異物。

Claims (7)

  1. 複数の燃料棒の下部端栓を互いに水平方向に間隔をあけて保持し、冷却材をほぼ下方から上方に向けて導くように構成された燃料集合体の下部タイプレートにおいて、
    前記複数の燃料棒の下部端栓を保持し、しかも複数の上下方向のネットワーク流路孔を形成するネットワーク部と、
    前記ネットワーク部の周辺部から下方に延びて前記ネットワーク部の下方に下部タイプレート空洞を形成し、下端部に入口開口を形成するノズル部と、
    前記下部タイプレート空洞を上下に区画するように前記ネットワーク部の下方にほぼ水平に配置され、複数の仕切り板流路孔を有する仕切り板と、
    を有し、
    前記仕切り板には、前記複数の仕切り板流路孔のそれぞれの上方を覆いしかも横方向に開口を有する複数の蓋部が設けられていること、
    を特徴とする下部タイプレート。
  2. 請求項1に記載の下部タイプレートにおいて、前記ネットワーク部と、ノズル部と、蓋部を有する仕切り板とが、それぞれ別個に製造され、その後に相互に結合されていること、を特徴とする下部タイプレート。
  3. 請求項1または2に記載の下部タイプレートにおいて、前記ネットワーク部と複数の蓋部との間に、複数の第2仕切り板流路孔を有する第2仕切り板がほぼ水平に配置されていること、を特徴とする下部タイプレート。
  4. 複数の燃料棒の下部端栓を互いに水平方向に間隔をあけて保持し、冷却材をほぼ下方から上方に向けて導くように構成された燃料集合体の下部タイプレートにおいて、
    前記複数の燃料棒の下部端栓を保持し、しかも複数の上下方向のネットワーク流路孔を形成するネットワーク部と、
    前記ネットワーク部の周辺部から下方に延びて前記ネットワーク部の下方に下部タイプレート空洞を形成し、下端部に入口開口を形成するノズル部と、
    前記下部タイプレート空洞を上下に区画するように前記ネットワーク部の下方にほぼ水平に配置され、複数の仕切り板流路孔を有する仕切り板と、
    前記ネットワーク部と仕切り板との間に配置され、前記ネットワーク流路孔および仕切り板流路孔を通過しない大きさの複数の粒状体と、
    を有すること、を特徴とする下部タイプレート。
  5. 請求項4に記載の下部タイプレートにおいて、前記粒状体の表面の少なくとも一部に凹凸を設けたこと、を特徴とする下部タイプレート。
  6. 請求項1、2、4または5に記載の下部タイプレートにおいて、
    前記複数の仕切り板流路孔同士の間隔が、冷却材の流れに伴って流動すると想定される固体異物の長さL以上であって、前記仕切り板流路孔およびネットワーク流路孔の最大の大きさDが前記固体異物の長さLよりも小さく、かつ、前記仕切り板とネットワーク部との間隔が(L/√2−D)より小さいこと、を特徴とする下部タイプレート。
  7. 請求項3に記載の下部タイプレートにおいて、
    前記複数の仕切り板流路孔同士の間隔が、冷却材の流れに伴って流動すると想定される固体異物の長さL以上であって、前記仕切り板流路孔および第2仕切り板流路孔の最大の大きさD1が前記固体異物の長さLよりも小さく、かつ、前記仕切り板と第2仕切り板との間隔が(L/√2−D1)より小さいこと、を特徴とする下部タイプレート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2016201680A1 (zh) * 2015-06-18 2016-12-22 中科华核电技术研究院有限公司 燃料组件管座单元

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