JP2005171390A - 耐油紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】
油性食品と接触した場合に油が漏れ出さず、油が耐油紙の表面に広がらず、油しみが目立たない耐油性を有し、水蒸気透過性、不透明性、安全性、資源の再利用可能な離解性(リサイクル性)を兼備する耐油紙を提供する。
【解決手段】
ショッパーろ水度85〜90°SRの製紙用天然繊維に、光に対する屈折率が1.8〜3.0の填料が繊維に対して2〜10質量%含まれてなる坪量30〜60g/m、透気抵抗度50,000〜200,000秒の基紙の少なくとも片面に0.2〜1.0g/mの水溶性高分子物質が塗布されてなり、透気抵抗度50,000〜300,000秒で透湿度2,000〜4,000g/m・24hrを有することを特徴とする耐油紙。
【選択図】なし

Description

本発明は、耐油紙に関するものであり、詳しくは、油分を多く含んだ食品と接触するシートであり、良好な耐油性と水蒸気透過性、内容物が外から見え難い不透明性、有害物質を含まない安全性、資源の再利用可能な離解性(リサイクル性)を有する食品包装用紙に関する。
惣菜類のような調理済食品やハンバーガー等のファーストフードを店頭において包装する場合には、耐油性と水蒸気透過性を有する耐油紙を袋状にした包装材が使用されてきた。
包装材にプラスチックフィルムやプラスチックフィルムと紙とのラミネート加工紙を用いると、包装材の通気性が悪く、例えば、14〜20μmのポリエチレン層を有する通常のラミネート加工紙では透湿度が約50g/m・24hr以下であるため、天ぷらなどの揚げ物類ないしフライドチキン等を包装した場合や、包装したこれらを保温機器や電子レンジで加熱した場合には、食品から発散する水蒸気が袋内部に充満して揚げ物等の衣が水分を含んで過度に柔らかくなり味覚が著しく損なわれてしまう。
従がって、耐油性と水蒸気透過性を有する耐油紙として、プラスチックフィルムと紙とのラミネート加工紙や合成樹脂塗工紙が用いられることは少なく、専ら、パーフルオロアルキル基を持つポリアクリレートまたはリン酸エステルなどのフッ素系化合物を使用したものが用いられてきた。
これらの耐油紙に用いられるパーフルオロアルキル基を有するフッ素系化合物は、リン酸エステル基などがその親水性によって紙に定着すること、パーフルオロアルキル基が紙表面で外側に向けて配向し、加工処理面の表面張力が油性物質の表面張力より低くなることによって撥油性に基づく耐油性が発現する。従がって、フッ素系化合物を用いた加工紙の表面には水蒸気の透過を妨げるバリア層がなく、このため耐油性と水蒸気透過性を兼備した耐油紙が得られるのである。
しかし、フッ素系化合物を用いた加工紙は、該フッ素系化合物の有するの高い撥油性により印刷インキをもはじいてしまうため、グラビア印刷等をした際にベタ印刷部分における白抜けが発生するなどの問題がある。
また、パーフルオロアルキル基を有するフッ素系化合物は燃焼時に有毒物質であるフッ化水素を発生し、更に近年、電解重合法によるフッ素系化合物製造工程で生成するパーフルオロオクタンスルホン酸類が人間や動物の血液や海水など環境中に広く蓄積していること、及び電解重合法やテロメリゼーション法で製造されたフッ素系化合物は製造法に係わらず100℃以上の加熱で環境蓄積性の高いパーフルオロアルコールを生成すること等が明らかになり、また、その他の低分子フッ素化合物も一般的に難分解性であることから、特に食品包装用途では、フッ素系化合物を用いずに耐油性と水蒸気透過性を兼備した耐油紙が望まれている。
食品包装用耐油紙に要求される耐油性とは、油が紙を通過して反対面に漏れ出さない油バリア性を有すること、付着した油が耐油紙の表面に広がりにくく、油が染み込んだような外観を呈さないことなどの特性をいう。更に、食品包装用耐油紙に要求される他の機能として、前記した水蒸気透過性、食品を包装した際に内容物が外から見え難いこと、有害物質を含まないこと、離解性(リサイクル性)があり資源の再利用ができること等が挙げられる。
なお、一般に食品と接触して用いる食品包装用紙は、衛生面から使用後に回収して再利用されることは殆ど無いため、本発明における離解性(リサイクル性)とは、耐油紙の製造工程で発生する製品裁ち屑などを水中で離解し、抄紙原料として使用可能な状態にできる特性を意味している。
グラシン紙やトレーシングペーパー、剥離紙用原紙、パーチメント紙などは油に対するバリア性が高いため、フッ素系化合物の登場以前から耐油性の要求される用途に耐油紙として転用されてきた。これらの紙は、高度に叩解した原料を用い、スーパーカレンダー加工を併用して空隙が少ない紙層構造を形成させたり、紙層表面を硫酸で溶解してフィルム状にして空隙部分を小さくしているため、油の透過はある程度抑えることができるものの、紙層内に僅かに残る空隙へ油が浸透するため油しみを皆無にすることは困難であった。
更に、原料を高度に叩解しているため紙層の透明性が高く、油にまみれた内容物が外から見えたり、耐油紙に付着した油が紙をさらに透かして見せ、あたかも油が紙を透過して染み出ているように感じられるため、外観が悪くなるという難点があった。
特開平8−188980号公報(特許文献1)には、セルロース繊維を高度に叩解した微細繊維化パルプを50質量%以上配合して繊維間を密着させ、高温高圧のスーパーカレンダー処理により更に空隙を少なくすることにより油性物質に対するバリア性を付与した透明紙が開示されている。しかし、微細繊維化パルプの製造に振動式ミルのような特殊な叩解機が必要であり、生産効率が低くなるという問題がある。
特開平8−188980号公報
皮膜形成性の高い物質を塗工し耐油性を高めることも行なわれており、ワックス、アクリルなどの合成樹脂、デンプン、ポリビニルアルコールなどの水溶性高分子物質が一般的に使用されている。特開平4−2900号公報(特許文献2)には透気抵抗度200秒のグラシン紙にデンプンを0.5〜5g/m塗工し、更にスーパーカレンダー加工して透気抵抗度を7万秒以上にして油性マジックインキが裏抜けしないバリア紙が記載されている。
特開平4−2900号公報
しかし、透気抵抗度5〜1,000秒程度の基紙を用いた場合、デンプンなどの水溶性高分子を用いて十分なバリア性を得るには片面5g/m以上塗工する必要がある。その結果、このような紙は紙表面にべたつきが生じるため、表面を剥離剤が覆う剥離紙原紙として使用した場合は問題ないが、食品包装用耐油紙として使用するには手で触った際のべたつきのため使用感が悪く、食品の貼り付きが起こるため好ましくない。また、水溶性高分子溶液の塗工量が多くなると、乾燥負荷が大きく生産性が劣る。
ポリビニルアルコール系樹脂は皮膜形成性が高くデンプンなどよりも少量の塗工によってバリア性を得ることができるため、特開平4−2900号公報(特許文献2)ではデンプンへの配合使用例が記載されており、更に、特開平7−60905号公報(特許文献3)では、ポリビニルアルコール系樹脂を単独で塗工したグラシン紙が記載されている。
特開平7−60905号公報
しかし、ポリビニルアルコール系樹脂は、塗工の際に発泡しやすく、塗工面のピンホールを無くするには、設備上種々の工夫が必要となるうえ、油との接触角が小さくなり、紙表面に付着した油が広がり外観不良になるという欠点がある。したがって、ポリビニルアルコール系樹脂などは、オリーブ油などの食用油を使用した揚げ物などの包装紙に使用した場合は、表面に付着した油があたかも漏れているかのように見えるため好ましくない。
以上のように、これまでに食品包装用途に適した耐油性と水蒸気透過性、更に、不透明性、安全性、離解性(リサイクル性)を兼ね揃えた耐油紙は見出されていなかった。
本発明が解決しようとする課題は、油性食品と接触した場合に油が紙を通過して反対面に漏れ出さず、付着した油が耐油紙の表面に広がりにくく、油が染み込んだような外観を呈さない耐油性を有し、加熱直後の揚げ物から発散する水蒸気を透過させる水蒸気透過性を有し、内容物が外から見え難い不透明性、有害物質を含まない安全性、資源の再利用可能な離解性(リサイクル性)を兼備する耐油紙を提供することにある。
本発明者は、上記の目的を達成するべく鋭意研究の結果、ショッパーろ水度85〜90°SRの製紙用天然繊維に、光に対する屈折率が1.8〜3.0の填料を2〜10質量%内添して坪量30〜60g/mで透気抵抗度50,000〜200,000秒の基紙を製造し、少なくとも基紙の片面に0.2〜1.0g/mの水溶性高分子物質からなる塗工層を形成して透気抵抗度50,000〜300,000秒で透湿度2,000〜4,000g/m・24hrとすることによって、ほぼ完全な耐油性を有し、水蒸気透過性、内容物が外から見え難い不透明性、有害物質を含まない安全性、資源の再利用可能な離解性(リサイクル性)を兼備する耐油紙が得られるということを発見した。
即ち、請求項1の発明は、耐油紙であって、ショッパーろ水度85〜90°SRの製紙用天然繊維に、光に対する屈折率が1.8〜3.0の填料が対繊維2〜10質量%含まれてなる坪量30〜60g/m、透気抵抗度50,000〜200,000秒の基紙の少なくとも片面に0.2〜1.0g/mの水溶性高分子物質が塗布されてなり、透気抵抗度50,000〜300,000秒で透湿度2,000〜4,000g/m・24hrを有することを特徴とするものである。
請求項2の発明は、水溶性高分子物質が酸化デンプン、リン酸エステル化デンプン、アセチル化デンプン、未変性デンプン、カルボキシメチルセルロース塩から選ばれた1種類以上を用いることを特徴とする請求項1に記載の耐油紙である。
請求項3の発明は、填料が二酸化チタンであることを特徴とする請求項1または2に記載の耐油紙である。
本発明は、油分を多く含んだ食品を包装しても油の漏れや広がりが無く、油しみがほとんどできない良好な耐油性を有し、かつ揚げ物の衣を過度に柔らかくする結露水を生成させない水蒸気透過性、及び内容物が外から見え難い不透明性を兼備し、安価で安全性の高い耐油紙を提供するという効果を奏する。
本発明の耐油紙の坪量は、30〜60g/m、好ましくは30〜40g/mである。坪量が30g/mに満たない場合、紙にピンホールが多くなり十分な耐油性が得られず、また耐油紙として使用するために必要な強度が得られない。一方、坪量が60g/mを越えると抄紙機ワイヤー上での脱水や、ドライヤーでの乾燥が遅くなるため生産性が低下し、コストが上昇して好ましくない。
本発明の耐油紙の基紙は、ショッパーろ水度85〜90°SRに叩解した製紙用天然繊維を用いて製造される。製紙用天然繊維としては、針葉樹パルプ、広葉樹パルプ等の木材パルプ、マニラ麻パルプ、サイザル麻パルプ、亜麻パルプ等の非木材パルプ、およびそれらのパルプに化学変性を施したパルプ等が挙げられる。パルプの種類としては、硫酸塩蒸解法、酸性・中性・アルカリ性亜硫酸塩蒸解法、ソーダ塩蒸解法等による化学パルプ、グランドパルプ、ケミグランドパルプ、サーモメカニカルパルプ等を使用することができる。
上記製紙用天然繊維は、通常のリファイナーまたはビーターなど公知の装置でろ水度85〜90°SRまで叩解するが、ろ水度が85°SRに満たない場合、必要とされる耐油性を得ることができない。一方、90°SRを越える場合、繊維が過度に切断されて紙の強度が低下するうえ、叩解の負荷が極度に増えるために生産速度が低下する。なお、上記製紙用天然繊維には、必要に応じてサイズ剤や乾燥紙力剤、湿潤紙力剤等一般的な抄紙薬品を添加することができる。
本発明の耐油紙に使用する基紙は、透気抵抗度を50,000〜200,000秒、好ましくは100,000〜180,000秒とすることが必要である。透気抵抗度が50,000秒に満たないと、紙層内の繊維間空隙が大きいため油が毛細管現象によって紙層内に浸透し易く、また、空隙を充填するために塗布された物質が紙中深くまで浸透するため空隙を充填し且つ紙表面に十分な塗工層を形成することができず、耐油性、特に油の広がりを抑制する効果が低下する。また、透気抵抗度が200,000秒以上になると抄造時のろ水性が低くなるため抄紙速度を下げる必要があり、生産性が低下してコスト高となるため好ましくない。
透明性が高いと耐油紙に付着した油が紙を透かして見せ、更に油に接触した紙面へ若干油が浸透して透明性が高まり、あたかも油が紙を透過して染み出ているように見えるため、本発明の耐油紙は、不透明度を40%以上に高めて内容物が見えないようにする必要がある。耐油紙の不透明度を高めるために、基紙へ光に対する屈折率が1.8〜3.0で粒子径の小さい填料を内添する。
填料としては、ルチル型二酸化チタン(屈折率2.76)、アナターゼ型二酸化チタン(屈折率2.52)、酸化ジルコン(屈折率2.40)、酸化亜鉛(屈折率2.01)等の無機顔料、二酸化チタン被覆雲母(屈折率2.3)、酸化鉄被覆雲母(屈折率2.9)、二酸化チタン被覆シリカ、二酸化チタン被覆ガラスフレークのような複合顔料等が挙げられる。これらの填料は、製紙用天然繊維に対して2〜10質量%、好ましくは3〜7質量%内添する。2質量%未満では必要な不透明度および不透明度の低下抑制効果が得られず、また10質量%を超えると基紙の透気抵抗度が低下し油バリア性が低下する。
かくして、本発明の耐油紙に用いる基紙が得られるが、この後、基紙には、紙層構造内に存在する空隙を充填しかつ紙表面を覆う塗工層を形成させるために水溶性高分子物質を主剤とする塗工層が塗設される。なお、基紙の製造には、長網多筒型抄紙機、長網ヤンキー型抄紙機など公知の抄紙機が使用できる。
本発明の耐油紙を得るために基紙に塗工すべき水溶性高分子物質は、以下の実験例に示す方法で測定した食用油(オリーブ油)に対する接触角がセルロース系物質より高くなるものが用いられる。好適な水溶性高分子物質としては接触角14°〜17°の未変性デンプン、酸化デンプン、リン酸エステル化デンプン等のデンプン類、接触角15〜17°のカルボキシメチルセルロース塩、メチルセルロース等のセルロース誘導体が挙げられる。
このようにオリーブ油に対して天然セルロースの接触角より大きな接触角を有する水溶性高分子物質を塗工することにより、紙層構造内に存在する空隙が充填されるとともに紙層表面が水溶性高分子物質で覆われ、天然セルロースの表面より親油性が低下するためか、紙表面に滴下された油が平面方向に広がり難くなるという効果が発現する。
(実験例1)水溶性高分子物質として、未変性デンプン(コーンスターチ)、酸化デンプン(日本コーンスターチ株式会社製SK100)、リン酸エステル化デンプン(日本コーンスターチ株式会社製SK3000)、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩(日本製紙ケミカル株式会社製サンローズFT3)、ポリビニルアルコール(日本合成化学工業株式会社製ゴーセノールNH17Q)を用意した。次に、各デンプンは95℃で1時間蒸煮して糊化し10%水溶液とした。カルボキシメチルセルロースナトリウム塩は冷水に攪拌溶解して5%水溶液とした。
各水溶液を厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートのフィルム上にアプリケーターバーで塗工した後、乾燥し、厚さ20μmのキャストフィルムを作製した。
天然セルロースからなる基紙は、針葉樹木材パルプを90°SRに叩解した原料を用いて手抄きした坪量35g/mのシートを80℃のスーパーカレンダーで線圧490N/cmで処理して作製した。
各キャストフィルムの上にオリーブ油(和光純薬株式会社製、試薬)をシリンジの針先から5μL滴下し、FIBRO 1100 DAT MK2型自動接触角測定装置(FIBRO system ab社製)で滴下20秒後の接触角を測定し、表1に示した。
表1から明らかなように、各種デンプン、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩のフィルムは天然セルロースからなる基紙に比べ、オリーブ油に対する接触角が1.5〜3.5°大きく、基紙より撥油性が高いことが判る。前記した各種デンプン、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩のフィルム上へオリーブ油を滴下した後の状態を目視観察すると、オリーブ油は滴下地点で液滴状に留まり、フィルム上を横方向へ広がる傾向は見られなかった。
Figure 2005171390
水溶性高分子物質の塗工量は、基紙の少なくとも片面に0.2〜1.0g/m必要である。塗工量が片面あたり0.2g/m未満では必要とする耐油性を得ることができない。また片面あたり1.0g/mを越えると耐油性向上効果の飽和、透湿度の低下が見られ、また、乾燥負荷が大きくなり抄紙速度を下げる必要があるためコスト的に不利になる上、塗工紙の表面がべたつき使用感が悪くなるため好ましくない。
塗工層には、必要に応じてサイズ剤、耐水化剤、撥水剤、填料等の薬品を、本発明の効果を損なわない程度に混合して使用できる。
上記塗工剤の基紙への塗工には、サイズプレス、ゲートロールコーター、バーコーター、ブレードコーター、エアナイフコーター等の一般的な塗工装置を用いることができる。
塗工紙は、必要に応じてスーパーカレンダー加工を施すことにより、耐油性、平滑性、印刷適性を高めることができる。
本発明の耐油紙の透湿度は、2,000〜4,000g/m・24hrであり、好ましくは2,500〜4,000g/m・24hrである。透湿度が2,000g/m・24hrに満たないと、揚げたての揚げ物を該耐油紙の袋に入れて密封した場合、袋内に結露が発生して衣が水分を含んで過度に柔らかくなり、味覚が著しく損なわれる。透湿度が4,000g/m・24hrを越えると、袋外部が多湿である場合、袋外部から袋内部への吸湿が起こり易く好ましくない。
(実験例2)本発明の耐油紙は、針葉樹木材パルプを90°SRに叩解した原料を用いて手抄きした坪量34g/mのシートに、サイズプレス試験機を用いてリン酸エステル化デンプンを固形分換算で1.0g/m塗工し、次いで卓上型スーパーカレンダーを用いて80℃、線圧490N/cmで2回処理して作製した。この耐油紙は坪量35g/m、透気抵抗度130,000秒、透湿度2,700g/m・24hrであった。
フッ素系撥油剤を用いた耐油紙として三島製紙(株)製35MOBを用意した。この耐油紙は坪量35g/m、透気抵抗度150秒、透湿度3,500g/m・24hrであった。
ポリエチレンをラミネートした耐油紙として30g/m純白ロール紙と22g/mレーヨン混抄紙の間にポリエチレンを厚さ15μmに溶融押し出し加工して積層した純白ロール紙/ポリエチレン層/レーヨン混抄紙の構成のラミネート耐油紙を用意した。この耐油紙は坪量68g/m、透気抵抗度280,000秒、透湿度45g/m・24hrであった。
上記3種類の耐油紙から180mm×160mmの3方シール袋を作製し、夫々に質量約80gの揚げたて掻き揚げ天ぷらを入れて密封し、5分間隔で質量を測定して開始時質量から差し引いた値を質量減として求めた結果を表2に示す。この質量減は、袋外部に揮散した水蒸気の量を示している。
本発明の耐油紙は、フッ素系撥油剤を用いた耐油紙に比べ透気抵抗度が大きく空気が通りにくいにもかかわらず、測定した袋の質量減少の推移はほぼ同じ値を示し、揚げたて掻き揚げ天ぷらから発生した水蒸気がフッ素系撥油剤を用いた耐油紙と同様に、袋の外に速やかに揮散していることを示し、測定120分後の袋内にも結露は見られなかった。ポリエチレンラミネート耐油紙の場合、袋の質量減少は全くみられず、水蒸気が袋の外に揮散していないことを示しており、測定120分後の袋内に結露しているのが観察された。袋外部へ発散される水蒸気量は、耐油紙の透気抵抗度より透湿度との間の相関関係がより大きく、透湿度が高い耐油紙の袋は袋内部に結露し難いことが明らかであった。
Figure 2005171390
以下に本発明の実施例を挙げてより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。各実施例において共通に用いられた試験方法を下記に示す。なお、実施例および比較例において質量%とあるものはそれぞれ「固形分質量%」を示す。また、塗工量を示す値は断りのない限り乾燥後の固形分質量を示す。
透気抵抗度:王研式フルオートマチックデジタル演算型透気抵抗度平滑度測定機(旭精工(株)製)を用いて測定した。
透湿度:JIS Z0208−1976に記載の防湿包装材料の透湿度試験方法(カップ法)に従い、温度40±0.5℃、相対湿度90±2%の条件下で測定した。透湿度2,000〜4,000g/m・24hrを袋内部での結露と袋外部からの吸湿の発生がなく、食品包装用適性良好と判定した。
油バリア性:JIS P8146−1976に記載の紙の耐油度試験方法に従った。300秒未満をバリア性不十分で耐油紙として使用不可、300秒以上1,200秒未満を使用可能レベル、1,200秒以上を油バリア性良好と判定した。
油の広がり:耐油紙の表面に直径3cmの円を書き、円の中心にオリーブ油(試薬 和光純薬製)を3滴滴下し、オリーブ油が広がって円周に達するまでの時間を最大120分まで測定した。120分経過後もオリーブ油が円周に達しないものを良好と判定した。
ベたつき:耐油紙を23℃、相対湿度50%で24時間以上調湿した後、耐油紙の表面を手で触ったときのべたつき感で官能評価した。べたつき感のないものを良好と評価した。
不透明度:ホトボルト式光電反射率計(東京電色(株)製)を用いて測定した。
油適下後不透明度:実施例および比較例の耐油紙にオリーブ油を3ml滴下し60℃乾燥機中で1時間放置後、オリーブ油を拭き取り、ホトボルト式光電反射率計で不透明度を測定した。不透明度45%以上を良好と判定した。
油しみの評価:油滴下前後の不透明度差を油しみの指標とし、不透明度の低下が5ポイント以上を使用不可能、不透明度の低下が5ポイント未満を使用可能、3ポイント未満を良好と判定した。
ろ水度90°SRに叩解した針葉樹クラフトパルプに二酸化チタンをパルプに対して5質量%添加し、長網多筒式抄紙機で坪量35g/m、透気抵抗度130,000秒の基紙を抄紙した。次に、抄紙機上のサイズプレス塗工装置でリン酸エステル化デンプン(日本コーンスターチ株式会社製SK3000)を両面合計0.6g/m塗工、乾燥し、得られた乾燥塗工紙をスーパーカレンダーに通紙して平滑化処理を行い、王研式平滑度が49秒、透気抵抗度が130,000秒、不透明度が60.3%の耐油紙を作製した。
この耐油紙を788mm×1,091mmの四六判に切断した裁ち屑を、回収原料離解用のパルパーに投入し、離解処理を行った結果、完全な繊維状に分散し、抄紙原料として問題無く再使用することができた。
この耐油紙について、JIS P8146−1976記載の紙の耐油度試験を実施した結果2,700+秒であり、油の裏抜けを防止でき、実用上充分な油バリア性を有していた。
この耐油紙の表面にオリーブ油を滴下して油の広がり具合と油しみの生成状況を観察した結果、油は滴下地点から殆ど広がらず、紙層内に油が浸透して油しみが発生する様子は見られなかった。
また、この耐油紙の表面を手で触れた場合のべたつき感は無く、透湿度は2,700g/m・24hrで、揚げ物包装用途に適した水蒸気透過性を有していた。
また、この耐油紙にグラビア印刷を行ったところ、ベタ印刷部分における白抜けは見られず、良好な印刷適性を有していた。
この耐油紙を用いて180mm×160mmの3方シール袋を作製し、重量約80gの揚げたて掻き揚げ天ぷらを入れて密封し、20℃・50%RHの恒温恒湿度の室内に吊るして袋内に挿入した温度湿度測定器(テストターム株式会社製FU6010型)のセンサーにより5分間隔で袋内部の湿度変化を測定した結果を図1に示す。
実施例1による耐油紙の袋内部は、約100分で袋外部の湿度に近くなり、水蒸気が袋外部に発散していることが判る。一方、前記実験例2に記載した透湿度45g/m・24hrのポリエチレンラミネート耐油紙を用いた袋は、120分後でも袋内部が100%RHで、大量の結露水が見られた。
以上の結果から、実施例1による耐油紙は良好な耐油性を有し、揚げ物の衣を過度に柔らかくする結露水を生成させない水蒸気透過性、内容物が外から見え難い不透明性を有していることが明白である。
塗工量を両面合計0.3g/mとした他は、実施例1と同様にして王研式平滑度が60秒、透気抵抗度が150,000秒、不透明度が61.0%の耐油紙を作製した。
実施例1の基紙にカルボキシメチルセルロースナトリウム塩(日本製紙ケミカル株式会社製 サンローズFT−3)を片面に0.4g/mマイヤーバー塗工・乾燥して、スーパーカレンダー加工を施さずに透気抵抗度が110,000秒、王研式平滑度が10秒、不透明度が60.7%の耐油紙を作製した。
実施例1の基紙に酸化デンプン(日本コーンスターチ株式会社製SK100)を抄紙機上のゲートロールコーターで両面合計0.80g/m塗工して、スーパーカレンダー加工を施さずに王研式平滑度が9秒、透気抵抗度が170,000秒、不透明度が59.8%の耐油紙を作製した。
ろ水度85°SRに叩解した針葉樹クラフトパルプに二酸化チタンをパルプに対して5質量%添加し、長網多筒式抄紙機で坪量35g/m、透気抵抗度60,000秒の基紙を抄紙した。次に、抄紙機上のサイズプレス塗工装置でリン酸エステル化デンプン(日本コーンスターチ株式会社製SK3000)を両面合計0.4g/m塗工、乾燥し、スーパーカレンダー加工を施さずに王研式平滑度が16秒、透気抵抗度が80,000秒、不透明度が61.3%の耐油紙を作製した。
(比較例1)実施例1の基紙にリン酸エステル化デンプン(日本コーンスターチ株式会社製SK3000)を抄紙機上のサイズプレス塗工装置で両面合計0.1g/m塗工した他は、実施例1と同様にして王研式平滑度が50秒、透気抵抗度が140,000秒、不透明度が60.8%の加工紙を作製した。
(比較例2)実施例1の基紙にポリビニルアルコール(日本合成化学工業株式会社製ゴーセノールNH−17Q)を抄紙機上のゲートロールコーターで両面合計1.0g/m塗工した他は、実施例1と同様にして王研式平滑度が55秒、透気抵抗度が150,000秒、不透明度が60.5%の加工紙を作製した。
(比較例3)実施例1の基紙に塗工を行わなかった以外は、実施例1と同様にして王研式平滑度が50秒、透気抵抗度が100,000秒、不透明度が61.3%の加工紙を作製した。
(比較例4)ろ水度70°SRに叩解した針葉樹クラフトパルプに二酸化チタンをパルプに対して5質量%添加し、長網多筒式抄紙機で坪量31g/m、透気抵抗度5,000秒の基紙を抄紙した。次に、抄紙機上のゲートロールコーターで酸化デンプン(日本コーンスターチ株式会社製SK100)を両面合計4.0g/m塗工、乾燥し、得られた乾燥塗工紙をスーパーカレンダーに通紙して平滑化処理を行い、王研式平滑度が75秒、透気抵抗度が12,000秒、不透明度が63.5%の加工紙を作製した。
(比較例5)実施例1の基紙に二酸化チタンを内添しなかった以外は、実施例1と同様にして王研式平滑度が52秒、透気抵抗度が140,000秒、不透明度が27.4%の加工紙を作製した。
(比較例6)ろ水度90°SRに叩解した針葉樹クラフトパルプを用い長網多筒式抄紙機で坪量35g/mの基紙を抄紙し、塗工を施さず、ドライヤー通過後の含水率が30質量%となるように乾燥を行った。次に、120℃のスーパーカレンダーを通紙して高密度化、平滑化と同時に含水率5質量%まで乾燥する処理を行い、透気抵抗度が390,000秒、不透明度が13.5%の加工紙を作製した。
実施例1〜5および比較例1〜6の耐油紙としての評価を表3に示した。実施例1〜4は、油バリア性および水蒸気透過性が良好で、油の広がりや手で触れた際のべたつきが無く、内容物を十分に隠蔽する不透明性を有し、油しみも目立たず、耐油紙として良好な性能を有していた。実施例5は、油のバリア性がやや低いものの、実用可能な耐油性能を有していた。
一方、比較例1と比較例3は油漏れし易くかつ紙表面での油の広がりと油しみが大きく、比較例2は紙表面で油が広がり外観が悪く、比較例4はべたつき感が強くて使用に堪えず、比較例5は不透明度が低くて反対面の油が染み出ているような不快感があり、比較例6は不透明度が低い上に透湿度が低く、袋として使用した場合に結露し易く、何れも耐油紙に要求される特性が不十分であり、使用に適さなかった。
Figure 2005171390
温度湿度測定器のセンサーによる袋内部の湿度変化をしたグラフ

Claims (3)

  1. ショッパーろ水度85〜90°SRの製紙用天然繊維に、光に対する屈折率が1.8〜3.0の填料が繊維に対して2〜10質量%含まれてなる坪量30〜60g/m、透気抵抗度50,000〜200,000秒の基紙の少なくとも片面に0.2〜1.0g/mの水溶性高分子物質が塗布されてなり、透気抵抗度50,000〜300,000秒で透湿度2,000〜4,000g/m・24hrを有することを特徴とする耐油紙。
  2. 前記水溶性高分子物質が酸化デンプン、リン酸エステル化デンプン、アセチル化デンプン、未変性デンプン、カルボキシメチルセルロース塩から選ばれた1種類以上を用いることを特徴とする請求項1に記載の耐油紙。
  3. 前記の填料が二酸化チタンであることを特徴とする請求項1または2に記載の耐油紙。
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