JP2005167172A - プリント配線板及びその製造方法 - Google Patents

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健次 高井
Katsuyuki Masuda
克之 増田
Kiyoshi Hasegawa
清 長谷川
Michio Moriike
教夫 森池
Kenichi Kamiyama
健一 上山
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Abstract

【課題】 微細配線形成や電気特性、製造コストの上で有利であって、尚且つ信頼性が高く、高周波特性が良好な配線板を提供する。
【解決手段】 絶縁層と導体回路よりなるプリント配線板であって、導体回路の一部が金属箔より形成されており、導体回路の内層側の十点平均粗さ(Rz)が2μm以下であり、絶縁層が接着層とバルク層の少なくとも2層以上を含む構成であることを特徴とするプリント配線である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、プリント配線板及びその製造方法に関する。
近年、電子機器の小型化・軽量化・高速化の要求が高まり、プリント配線板の高密度化が進んでおり、近年、電気めっきを用いたセミアディティブ法によるプリント配線板の製造方法が注目されている。このセミアディティブ法は、例えば、特許文献1にあるように回路を形成したい樹脂表面にレーザー等でIVHとなる穴を形成した後に、化学粗化やプラズマ処理等により数μmの凹凸を樹脂上に形成し、Pd触媒を付与し、1μm程度の無電解めっきを行い、パターン電気めっきレジストを形成し、パターン電気めっきにより回路形成を行った後にレジスト及び回路以外の部分に存在する給電層を除去する手法であり、サイドエッチングの大きいサブトラクティブ法に比べ、より微細な配線形成を可能とするものである。さらに、樹脂付き金属箔上にセミアディティブ法により回路形成を行う方法もある。近年は金属箔の厚みを薄くするために、例えば、特許文献2にあるような支持金属箔上に5μm以下の厚みの金属箔が形成されている引き剥がし可能なタイプの金属箔が用いられる。この手法では、絶縁樹脂層の表面に無電解めっきを施す必要がなく、より信頼性の高いプリント配線板を作製できる。また、例えば、特許文献3にあるようにポリイミドフィルムの片面に電子ビーム蒸着装置を用いて1μm程度の銅層を形成し、接着剤やプリプレグを介して内層回路に積層し、給電層とする方法もある。
特開平10−4254号公報 特開2003−158364号公報 特開平7−221444号公報
上記公知の方法の内、数μmの凹凸を樹脂上に形成する方法や樹脂付き金属箔上にセミアディティブ法により回路形成を行う方法は、粗化形状が微細配線形成の妨げになるだけでなく、粗化形状により電気特性が低下する不具合が発生する。また、ポリイミドフィルムの片面に電子ビーム蒸着装置を用いて1μm程度の銅層を形成し、接着剤やプリプレグを介して内層回路に積層し、給電層とする方法は粗化形状を形成しないため、微細配線形成や電気特性上有利であるが、基板自体が高価になってしまい汎用性が乏しい。本発明は公知の方法の不具合点を解消し、微細配線形成や電気特性、製造コストの上で有利な配線板を提供するものであり、尚且つ信頼性が高く、高周波特性が良好な配線板を提供するものである。
本発明は以下(1)〜(17)に記載のことを特徴とする。
(1) 絶縁層と導体回路よりなるプリント配線板であって、導体回路の一部が電解銅箔より形成されており、導体回路の内層側表面の10点平均粗さ(Rz)が2μm以下であり、絶縁層が接着層とバルク層の少なくとも2層以上を含む構成であることを特徴とするプリント配線板。
(2) 接着層の厚みが0.1〜5μmであることを特徴とする(1)に記載のプリント配線板。
(3) 接着層の厚みがバルク層の厚みの1/8以下であることを特徴とする(1)又は(2)に記載のプリント配線板。
(4) 接着層が有機物で構成されており、バルク層が無機物と有機物のコンポジット材であることを特徴とする請求項(1)〜(3)に記載のプリント配線板。
(5) 導体回路全体が接着層で覆われていることを特徴とする(1)〜(4)に記載のプリント配線板。
(6) 導体回路全体が実質粗し処理をされていないことを特徴とする(1)〜(5)に記載のプリント配線板。
(7) バルク層として、0℃〜150℃の横方向(CTE X、CTE Y)の熱膨張係数が20ppm/℃以下の樹脂を用いることを特徴とする(1)〜(6)に記載のプリント配線板。
(8) バルク層として、20℃での引張り強度が200Mpa以上の樹脂を用いることを特徴とする(1)〜(7)に記載のプリント配線板。
(9) バルク層として1GHzにおける誘電正接が0.01以下の樹脂を用いることを特徴とする(1)〜(8)に記載のプリント配線板。
(10) バルク層として1GHzにおける誘電率が3.0以下の樹脂を用いることを特徴とする(1)〜(9)に記載のプリント配線板。
(11) バルク層が(A)ポリフェニレンエーテルまたは変性ポリフェニレンエーテルを含む熱硬化性樹脂組成物からなることを特徴とする(1)〜(10)に記載のプリント配線板。
(12) バルク層が(B)シアネートエステル化合物を含む熱硬化性樹脂組成物からなることを特徴とする(1)〜(11)に記載のプリント配線板。
(13) 接着層が(C)エポキシ化合物を含む熱硬化性樹脂組成物からなることを特徴とする(1)〜(12)に記載のプリント配線板。
(14) 接着層が(D)ポリアミドイミド化合物を含む熱硬化性樹脂組成物からなることを特徴とする(1)〜(13)に記載のプリント配線板。
(15) 絶縁樹脂層と1mm幅の導体回路の引き剥がし強さが0.6kN/m以上であることを特徴とする(1)〜(14)に記載のプリント配線板。
(16) 150℃で240時間加熱した後の絶縁樹脂層と1mm幅の導体回路の引き剥がし強さが0.4kN/m以上であることを特徴とする(1)〜(15)に記載のプリント配線板。
(17) 絶縁樹脂上に固着された金属箔を給電層としたパターン電気めっきにより導体回路を作製する工程を有するプリント配線板の製造方法において、前記金属箔として、その両面が粗し処理されていないものを用いることを特徴とするプリント配線板の製造方法であり、絶縁樹脂が接着層とバルク層を含む2層以上の構造になっていることを特徴とするプリント配線板の製造方法。
(18) 前記金属箔の表面の十点平均粗さ(Rz)が両面とも2μm以下であることを特徴とする(17)に記載のプリント配線板の製造方法。
(19) 前記金属箔の厚みが3μm以下であることを特徴とする(17)または(18)に記載のプリント配線板の製造方法。
(20) 前記金属箔上に無電解めっき層を形成することを特徴とする(17)〜(19)のいずれかに記載のプリント配線板の製造方法。
本発明は、微細配線形成や電気特性、製造コストの上で有利な配線板を提供するものであり、尚且つ高周波特性が良好な配線板を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を図1を参照して詳細に説明する。
まず、2層より成るコア基板を作製する。コア基板を作製する場合、図1(a)に示すようなバルク層1の両側に金属層2を配置し、例えば、プリプレグの両側に金属箔を有する積層板を用いる方法が安価で好ましい。本発明においてはバルク層1と金属層2の間に接着性を向上させる接着層3を配置することを特徴とする。ここでいう接着層3はあくまで金属箔との間の接着性を向上させるための介在物であり、接着層の厚みは0.1μm以上であることが接着性の観点から好ましい。また、接着性の厚みは接続信頼性を考慮すると5μm以下であることが好ましい。さらに好ましくは、0.5〜2.0μmである。また、接着材層の厚みはバルク層の厚みの1/8以下であることが信頼性の上でも電気特性の上でも望ましい。バルク層には無機物と有機物のコンポジット材がよく、プリプレグを用いると価格的に安価で良い。
プリプレグは樹脂組成物を基材に含浸又は塗工してなるものであり、基材としては各種の電気絶縁材料用積層板に用いられている周知のものが使用できる。基材の材質の例としては、Eガラス,Dガラス,Sガラス又はQガラス等の無機物繊維、ポリイミド、ポリエステル又はテトラフルオロエチレン等の有機繊維、及びそれらの混合物等が挙げられる。
これらの基材は、例えば織布、不織布、ロービンク、チョップドストランドマット、サーフェシングマット等の形状を有するが、材質及び形状は、目的とする成形物の用途や性能により選択され必要により単独もしくは2種類以上の材質及び形状からの使用が可能である。基材の厚みには特に制限はないが、通常0.03〜0.5mm程度のものを使用し、シランカップリング剤等で表面処理したものや機械的に開繊処理を施したものは耐熱性や耐湿性、加工性の面から好適である。
樹脂組成物は、プリント配線板の絶縁材料として用いられる公知慣例の樹脂組成物を用いることができる。通常、耐熱性、耐薬品性の良好な熱硬化性樹脂がベースとして用いられ、熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、シアネート樹脂、マレイミド樹脂、イソシアネート樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、ビニル樹脂などが例示されるが、これらに限定されるわけではない。熱硬化性樹脂は、1種類のものを単独で用いても良いし、2種類以上を混合して用いても良い。
熱硬化性樹脂の中でも、エポキシ樹脂は耐熱性、耐薬品性、電気特性に優れ、比較的安価であることから、絶縁樹脂として広く用いられており特に重要である。エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂などのビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂などのノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族鎖状エポキシ樹脂、ビフェノールのジグリシジルエーテル化物、ナフタレンジオールのジグリシジルエーテル化物、フェノール類のジグリシジルエーテル化物、アルコール類のジグリシジルエーテル化物、及びこれらのアルキル置換体、ハロゲン化物、水素添加物などが例示される。エポキシ樹脂は、1種類のものを単独で用いても良いし、2種類以上を混合して用いても良い。また、このエポキシ樹脂とともに用いる硬化剤はエポキシ樹脂を硬化させるものであれば、限定することなく使用でき、例えば、多官能フェノール類、多官能アルコール類、アミン類、イミダゾール化合物、酸無水物、有機リン化合物及びこれらのハロゲン化物などがある。これらのエポキシ樹脂硬化剤は、1種類のものを単独で用いても良いし、2種類以上を混合して用いても良い。
シアネート樹脂は、加熱によりトリアジン環を繰り返し単位とする硬化物を生成する樹脂であり、硬化物は誘電特性に優れるため、特に高周波特性が要求される場合などに用いられることが多い。シアネート樹脂としては、2,2−ビス(4−シアナトフェニル)プロパン、ビス(4−シアナトフェニル)エタン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−シアナトフェニル)メタン、2,2−ビス(4−シアナトフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、α,α’−ビス(4−シアナトフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼン、フェノールノボラック及びアルキルフェノールノボラックのシアネートエステル化物等が挙げられる。その中でも、2,2−ビス(4−シアナトフェニル)プロパンは硬化物の誘電特性と硬化性のバランスが特に良好であり、コスト的にも安価であるため好ましい。またシアネートエステル化合物は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を混合して用いてもよい。また、ここで用いられるシアネートエステル化合物は予め一部が三量体や五量体にオリゴマー化されていても構わない。さらに、シアネート樹脂に対して硬化触媒や硬化促進剤を入れても良い。硬化触媒としては、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛等の金属類が用いられ、具体的には、2−エチルヘキサン酸塩、ナフテン酸塩、オクチル酸塩等の有機金属塩及びアセチルアセトン錯体などの有機金属錯体として用いられる。これらは、単独で使用しても良いし、二種類以上を混合して使用しても良い。硬化促進剤としてはフェノール類を使用することが好ましく、ノニルフェノール、パラクミルフェノールなどの単官能フェノールや、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなどの二官能フェノールあるいはフェノールノボラック、クレゾールノボラックなどの多官能フェノールなどを用いることができる。これらは、単独で使用しても良いし、二種類以上を混合して使用しても良い。
樹脂組成物には、誘電特性、耐衝撃性、フィルム加工性などを考慮して、熱可塑性樹脂がブレンドされてあっても良い。熱可塑性樹脂としては、フッ素樹脂、ポリフェニレンエーテル、変性ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリカーボネート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアリレート、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリブタジエンなどが例示されるが、これらに限定されるわけではない。熱可塑性樹脂は、1種類のものを単独で用いても良いし、2種類以上を混合して用いても良い。
樹脂組成物硬化後1GHzにおける比誘電率が3.0以下または誘電正接が0.01以下である樹脂組成物を用いると、配線における誘電体損失の低減が可能となり、より一層伝送損失の小さい回路形成が可能となる。このような誘電特性に優れる樹脂としてはポリフェニレンエーテルやシアネートエステルが例示される。ポリフェニレンエーテルを配線板材料に用いる場合は、耐熱性や耐薬品性を向上させるために熱硬化性を付与する必要があるが、この一例として、ポリフェニレンエーテルにエポキシ樹脂、シアネートエステル樹脂、トリアジン−ビスマレイミド樹脂などの熱硬化性樹脂をブレンドする方法、ポリフェニレンエーテルの分子鎖中に二重結合やエポキシ基などの重合性官能基を導入する方法がある。
熱可塑性樹脂の中でも、ポリフェニレンエーテルおよび変性ポリフェニレンエーテルを配合すると、硬化物の誘電特性が向上するので有用である。ポリフェニレンエーテルおよび変性ポリフェニレンエーテルとしては、例えば、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルとポリスチレンのアロイ化ポリマ、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルとスチレン−ブタジエンコポリマのアロイ化ポリマ、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルとスチレン−無水マレイン酸コポリマのアロイ化ポリマ、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルとポリアミドのアロイ化ポリマ、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルとスチレン−ブタジエン−アクリロニトリルコポリマのアロイ化ポリマなどが挙げられる。また、ポリフェニレンエーテルに反応性、重合性を付与するために、ポリマー鎖末端にアミノ基、エポキシ基、カルボキシル基、スチリル基、メタクリル基などの官能基を導入したり、ポリマー鎖側鎖にアミノ基、エポキシ基、カルボキシル基、スチリル基、メタクリル基などの官能基を導入したりしてもよい。
熱可塑性樹脂の中でも、ポリアミドイミド樹脂は、耐熱性、耐湿性に優れるため有用である。ポリアミドイミドの原料のうち、酸成分としては、無水トリメリット酸、無水トリメリット酸モノクロライド、アミン成分としては、メタフェニレンジアミン、パラフェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、ビス[4−(アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、2,2’−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパンなどが例示されるが、これに限定されるわけではない。乾燥性を向上させるためにシロキサン変性としても良く、この場合、アミノ成分にシロキサンジアミンが用いられる。フィルム加工性を考慮すると、分子量は5万以上のものを用いるのが好ましい。
樹脂組成物には、無機フィラーが混合されてあっても良い。
無機フィラーとしては、アルミナ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、クレー、タルク、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、酸化亜鉛、溶融シリカ、ガラス粉、石英粉、シラスバルーンなどが挙げられる。これら無機フィラーは単独で使用しても良いし、2種類以上を混合して使用しても良い。
樹脂組成物は、有機溶媒を含有しても良い。有機溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、トリメチルベンゼンのような芳香族炭化水素系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンのようなケトン系溶媒;テトラヒドロフランのようなエーテル系溶媒;イソプロパノール、ブタノールのようなアルコール系溶媒;2−メトキシエタノール、2−ブトキシエタノールのようなエーテルアルコール系溶媒;N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドのようなアミド系溶媒などを、適宜、併用しても良い。プリプレグを作製する場合におけるワニス中の溶媒量は40〜80重量%の範囲とするのが好ましく、また、ワニスの粘度は20〜100cPの範囲とするのが好ましい。
樹脂組成物は難燃剤を含有しても良い。難燃剤としては、デカブロモジフェニルエーテル、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモ無水フタル酸、トリブロモフェノールなどの臭素化合物、トリフェニルフォスフェート、トリクレジルフォスフェート、トリキシリルフォスフェート、クレジルジフェニルフォスフェートなどのリン化合物、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムなどの金属水酸化物、赤リン及びその変性物、三酸化アンチモン、五酸化アンチモンなどのアンチモン化合物、メラミン、シアヌール酸、シアヌール酸メラミンなどのトリアジン化合物など公知慣例の難燃剤を用いることができる。
樹脂組成物に対して、さらに必要に応じて硬化剤、硬化促進剤、熱可塑性粒子、着色剤、紫外線不透過剤、酸化防止剤、還元剤などの各種添加剤や充填剤を加えて調合する。
通常、基材に対する樹脂組成物の付着量が、乾燥後のプリプレグの樹脂含有率で20〜90重量%となるように基材に含浸又は塗工した後、通常100〜200℃の温度で1〜30分加熱乾燥し、半硬化状態(Bステージ状態)のプリプレグを得る。このプリプレグを通常1〜20枚重ね、その両面に接着剤を配置した後、金属箔を配置した構成で加熱加圧する。成形条件としては通常の積層板の手法が適用でき、例えば多段プレス、多段真空プレス、連続成形、オートクレーブ成形機等を使用し、通常、温度100〜250℃、圧力2〜100kg/cm、加熱時間0.1〜5時間の範囲で成形したり、真空ラミネート装置などを用いてラミネート条件50〜150℃、0.1〜5MPaの条件で減圧下又は大気圧の条件で行う。絶縁層となるプリプレグ層の厚みは用途によって異なるが、通常0.1〜5.0mmの厚みのものが良い。
バルク層には0℃〜150℃の横方向(CTE X、CTE Y)の熱膨張係数が20ppm/℃以下のものを用いると信頼性上良好である。またさらに20℃での引張り強度が200Mpa以上の樹脂を用いるとよい。このようなバルク層としてプリプレグであるGEA−E−679F、GEA−679−FG(日立化成工業株式会社製、商品名)などが挙げられる。
通常の金属箔上には、特開平8−21618に見られるこぶ状の電着物層(俗にやけめっきといわれる)を形成させたり、酸化処理、還元処理、エッチングを行ったりする粗し処理が施されるが、本発明に用いる金属箔には粗し処理を行わない。本発明に用いる金属箔の表面粗さはJISB0601に示す10点平均粗さ(Rz)が両面とも2.0μm以下である。金属箔には銅箔、ニッケル箔、アルミ箔などを用いることができるが、通常は銅箔を使用する。銅箔の製造条件は、硫酸銅浴の場合、硫酸50〜100g/L、銅30〜100g/L、液温20℃〜80℃、電流密度0.5〜100A/dmの条件、ピロリン酸銅浴の場合、ピロリン酸カリウム100〜700g/L、銅10〜50g/L、液温30℃〜60℃、pH8〜12、電流密度1〜10A/dmの条件が一般的によく用いられ、銅の物性や平滑性を考慮して各種添加剤をいれる場合もある。
さらに好ましくは、厚みが3.0μm以下のピーラブルタイプであり、かつ表面粗さRzが両面とも2.0μm以下である金属箔を用いる。ここで、ピーラブルタイプの金属箔とは、キャリアを有する金属箔であり、キャリアが引き剥がし可能な金属箔である。例えば、ピーラブルタイプの極薄銅箔の場合、厚み10〜50μmのキャリア箔上に剥離層となる金属酸化物或いは有機物層を形成し、その上に硫酸銅浴であれば硫酸50〜100g/L、銅30〜100g/L、液温20℃〜80℃、電流密度0.5〜100A/dmの条件、ピロリン酸銅浴であればピロリン酸カリウム100〜700g/L、銅10〜50g/L、液温30℃〜60℃、pH8〜12、電流密度1〜10A/dmの条件で厚み0.3〜3.0μmの金属箔を形成し、製造される。このような箔を給電層に用いた場合、後述するように配線形成性が良好である。
金属箔の樹脂接着面に行う防錆処理は、ニッケル、錫、亜鉛、クロム、モリブデン、コバルトのいずれか、若しくはそれらの合金を用いて行うことができる。これらはスパッタや電気めっき、無電解めっきにより金属箔上に薄膜形成を行うものであるが、コストの面から電気めっきが好ましい。具体的にはめっき層にニッケル、錫、亜鉛、クロム、モリブデン、コバルトの内一種類以上の金属塩を含むめっき層を用いてめっきを行う。金属イオンの析出を容易にするためにクエン酸塩、酒石酸塩、スルファミン酸等の錯化剤を必要量添加することも出来る。めっき液は通常酸性領域で用い、室温〜80℃の温度で行う。めっきは通常電流密度0.1〜10A/dm、通電時間1〜60秒、好ましくは1〜30秒の範囲から適宜選択する。防錆処理金属の量は、金属の種類によって異なるが、合計で10〜2000μg/dmが好適である。防錆処理が厚すぎるとエッチング阻害と電気特性の低下を引き起こし、薄すぎると樹脂とのピール強度低下の要因となりうる。
さらに、防錆処理上にクロメート処理層が形成されていると樹脂とのピール強度低下を抑制できるため有用である。具体的には六価クロムイオンを含む水溶液を用いて行われる。クロメート処理は単純な浸漬処理でも可能であるが、好ましくは陰極処理で行う。重クロム酸ナトリウム0.1〜50g/L、pH1〜13、浴温0〜60℃、電流密度0.1〜5A/dm、電解時間0.1〜100秒の条件で行うのが良い。重クロム酸ナトリウムの代わりにクロム酸或いは重クロム酸カリウムを用いて行うことも出来る。
本発明においては、金属箔の最外層にさらにシランカップリング剤が吸着していることが好ましい。シランカップリング剤としては例えば、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシ官能性シラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン等のアミノ官能性シラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルフェニルトリメトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン等のオレフィン官能性シラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のアクリル官能性シラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のメタクリル官能性シラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト官能性シランなどが用いられる。これらは単独で用いても良いし、複数を混合して用いても良い。これらのカップリング剤は、水などの溶媒に0.1〜15g/Lの濃度で溶解させて室温〜50℃の温度で金属箔に塗布したり、電着させたりして吸着させる。これらのシランカップリング剤は金属箔表面の防錆金属の水酸基と縮合結合することで皮膜を形成する。シランカップリング処理後は加熱、紫外線照射等によって安定的結合を形成する。加熱であれば100〜200℃の温度で2〜60秒乾燥させる。紫外線照射であれば200〜400nm、200〜2500mJ/cmの範囲で行う。
接着層とシランカップリング剤の組み合わせは、加熱により接着層中の官能基とシランカップリング剤の官能基が化学反応するように選択することが好ましい。例えば、接着層中にエポキシ基が含まれる場合、シランカップリング剤としてアミノ官能性シランを選択すると効果がより顕著に発現される。これは、熱によりエポキシ基とアミノ基が容易に強固な化学結合を形成し、この結合が熱や水分に対して極めて安定であることに起因する。このように化学結合を形成する組み合わせとして、エポキシ基−アミノ基、エポキシ基−エポキシ基、エポキシ基−メルカプト基、エポキシ基−水酸基、エポキシ基−カルボキシル基、エポキシ基−シアナト基、アミノ基−水酸基、アミノ基−カルボキシル基、アミノ基−シアナト基などが例示される。
接着層中に常温で液状のエポキシ樹脂を含む場合、溶融時の粘度が大幅に低下するため、接着界面における濡れ性が向上し、エポキシ樹脂とカップリング剤の化学反応が起こりやすくなり、その結果、強固なピール強度が得られる。具体的にはエポキシ当量200程度のビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。
接着層中に硬化剤を含む場合、硬化剤としては、特に加熱硬化型潜在性硬化剤を用いることが好ましい。すなわち、熱硬化性樹脂中の官能基とシランカップリング剤の官能基が化学反応する場合は、熱硬化性樹脂中の官能基とシランカップリング剤の官能基の反応温度が熱硬化性樹脂の硬化反応が開始される温度より低くなるように硬化剤を選択することが好ましい。これにより、熱硬化性樹脂中の官能基とシランカップリング剤の官能基の反応を優先的、選択的に行うことができるため、金属箔と樹脂組成物の密着性がより高くなる。エポキシ樹脂を含む樹脂組成物に対する熱硬化型潜在性硬化剤としては、ジシアンジアミド、ジヒドラジド化合物、イミダゾール化合物、アミン−エポキシアダクトなどの固体分散−加熱溶解型硬化剤や尿素化合物、オニウム塩類、ボロントリクロライド・アミン塩類、ブロックカルボン酸化合物などの反応性基ブロック型硬化剤が挙げられる。
また接着剤としてポリアミドイミド系のものを用いると特に強い接着性が得られる。ポリアミドイミド系の接着剤は防錆処理やカップリング剤処理のない銅箔に対しても強い接着性を示すので、これらの処理を抜くことも出来る。
ポリアミドイミドの製造方法としては、無水トリメリット酸と芳香族ジイソシアネートの反応によるイソシアネート法がある。その応用例としては、芳香族トリカルボン酸無水物とエーテル結合を有するジアミンをジアミン過剰条件で反応させ、次いでジイソシアネートを反応させる方法(特許2897186号公報。)や、芳香族ジアミンと無水トリメリット酸を反応させる方法(特開平04−182466号公報。)が挙げられる。
また、ポリアミドイミドにシロキサン構造を導入することにより弾性率、可撓性、乾燥効率等の特性を向上させることも可能である。かかるポリアミドイミドもイソシアネート法に従って製造可能であり、例えば、芳香族トリカルボン酸無水物、芳香族ジイソシアネート及びシロキサンジアミンを重縮合させる方法(特開平05−009254号公報。)、芳香族ジカルボン酸又は芳香族トリカルボン酸とシロキサンジアミンを重縮合させる方法(特開平06−116517号公報。)、芳香族環を3個以上有するジアミン及びシロキサンジアミンを含む混合物と無水トリメリット酸を反応させて得られるジイミドジカルボン酸を含む混合物と芳香族ジイソシアネートを反応させる方法(特開平11−130831号公報。)等により製造可能である。ポリアミドイミド系接着層は必要に応じて熱硬化性のエポキシ樹脂を含む樹脂組成物を加えて使用する。
以上のような接着剤と表面が粗し処理されていない金属箔とは従来公知の方法により印刷され、その後バルク層に積層することで図1(a)に示す積層板を得ることができる。
次に上記積層体に層間接続用の貫通スルーホール4を形成する(図1(b))。スルーホール径が100μm以上であればドリルによる加工が適しており、スルーホール径が100μm以下であればCOやCO、エキシマ等の気体レーザーやYAG等の固体レーザーが適している。スルホール径が100μm程度の場合はどちらでもよい。
次いで金属箔上及びIVH内部に触媒核を付与する。触媒核の付与には、貴金属イオンやパラジウムコロイドを使用する。
次に図1(c)に示すように触媒核を付与した金属箔上及びIVH内部に薄付けの無電解めっき層5を形成する。この無電解めっきには、CUST2000(日立化成工業株式会社製、商品名)やCUST201(日立化成工業株式会社製、商品名)等の市販の無電解銅めっきが使用できる。これらの無電解銅めっきは硫酸銅、ホルマリン、錯化剤、水酸化ナトリウムを主成分とする。めっきの厚さは次の電気めっきを行うことができる厚さであればよく、0.1〜1μm程度で十分である。
次に図1(d)に示すように無電解めっきを行った上にめっきレジスト6を形成する。めっきレジストの厚さは、その後めっきする導体の厚さと同程度かより厚い膜厚にするのが好適である。めっきレジストに使用できる樹脂には、PMER P−LA900PM(東京応化株式会社製、商品名)のような液状レジストや、HW−425(日立化成工業株式会社、商品名)、RY−3025(日立化成工業株式会社、商品名)等のドライフィルムがある。ビアホール上と導体回路となるべき個所はめっきレジストを形成しない。
次に図1(e)に示すように電気めっきにより回路パターン7を形成する。電気めっきには、通常プリント配線板で使用される硫酸銅電気めっきが使用できる。めっきの厚さは、回路導体として使用できればよく、1〜100μmの範囲である事が好ましく、5〜50μmの範囲である事がより好ましい。
次に図1(f)に示すようにアルカリ性剥離液や硫酸あるいは市販のレジスト剥離液を用いてレジストの剥離を行い、パターン部以外の金属、例えば、銅をエッチング除去する。この場合高圧スプレー等によりエッチングを行うのが一般的であるが、配線の微細な部分はどうしても液の交換が悪くなる。従って銅とエッチング液の反応は拡散律速ではなく、反応律速であることが望ましい。銅とエッチング液の反応が反応律速であれば、拡散をそれ以上強めたとしてもエッチング速度は変わらない。即ち液交換の良い場所と悪い場所でのエッチング速度差が生じない。具体的には過酸化水素とハロゲン元素を含まない酸とを主成分とするエッチング液を用いるのが良い。酸化剤に過酸化水素を用いると、過酸化水素濃度を管理することで厳密なエッチング速度制御が可能になる。尚、エッチング液にハロゲン元素が混入すると、溶解反応が拡散律速になりやすい。ハロゲンを含まない酸としては、硝酸、硫酸、有機酸等が使用できるが、硫酸であることが安価で好ましい。更に硫酸と過酸化水素が主成分である場合には、それぞれの濃度を5〜300g/L,5〜200g/Lとする事がエッチング速度、液の安定性の面から好ましい。
以上示した方法により2層より成るコア基板が完成する。さらに4層板を作製する場合は、コア基板の表面の内層導体回路を粗面化し、この銅パターンの上に形成される層間樹脂絶縁層との密着性を向上させることができる。具体的にはコア基板の上に針状の無電解めっきを形成する方法や内層銅パターンを酸化(黒化)―還元処理する方法、内層銅パターンをエッチングする方法等があるが、これらの方法では内層導体回路を粗面化する工程が必要である為、粗面化する工程を含まない以下に示す方法がより好ましい。即ち、接着剤としてポリアミドイミド系のものを用いて導体回路全体を接着層8で覆うと、無処理の銅箔であっても強い接着性が得られる。ポリアミドイミドの製造方法としては、無水トリメリット酸と芳香族ジイソシアネートの反応によるイソシアネート法がある。その応用例としては、芳香族トリカルボン酸無水物とエーテル結合を有するジアミンをジアミン過剰条件で反応させ、次いでジイソシアネートを反応させる方法(特許2897186号公報。)や、芳香族ジアミンと無水トリメリット酸を反応させる方法(特開平04−182466号公報。)が挙げられる。
また、ポリアミドイミドにシロキサン構造を導入することにより弾性率、可撓性、乾燥効率等の特性を向上させることも可能である。かかるポリアミドイミドもイソシアネート法に従って製造可能であり、例えば、芳香族トリカルボン酸無水物、芳香族ジイソシアネート及びシロキサンジアミンを重縮合させる方法(特開平05−009254号公報。)、芳香族ジカルボン酸又は芳香族トリカルボン酸とシロキサンジアミンを重縮合させる方法(特開平06−116517号公報。)、芳香族環を3個以上有するジアミン及びシロキサンジアミンを含む混合物と無水トリメリット酸を反応させて得られるジイミドジカルボン酸を含む混合物と芳香族ジイソシアネートを反応させる方法(特開平11−130831号公報。)等により製造可能である。ポリアミドイミド系接着剤層は必要に応じて熱硬化性のエポキシ樹脂を含む樹脂組成物を加えて使用する。
接着層8は固形分10%程度の液を用いて、コア基板を浸漬後乾燥することで形成できる(図1(g))。この際用いることのできる溶剤はメチルエチルケトンやトルエン等であり特に限定しないが、固形分が十分に溶解する系を選ぶ必要がある。
次にコア基板の上に片面金属箔付樹脂をラミネートする。片面金属箔付樹脂の樹脂(絶縁層9)の厚みは10から100μm程度、望ましくは20から60μmがよく、前述のバルク層1に用いることのできる樹脂組成物と同様ものを用いることができる。金属箔10の厚みは0.3から3μmが好適であり、積層板の金属箔2と同様のものを用る。樹脂を溶剤と共に樹脂ワニスとして金属箔にキスコーター、ロールコーター、コンマコーター等を用いて塗布するか或いはフィルム状の樹脂を金属箔にラミネートして行う。樹脂ワニスを金属箔に塗布する場合は、その後、加熱ならびに乾燥させるが、条件は100〜200℃の温度で1〜30分とするのが適当であり、加熱、乾燥後の樹脂組成物中における残留溶剤量は、0.2〜10%程度が適当である。フィルム状の樹脂を金属箔にラミネートする場合は、50〜150℃、0.1〜5MPaの条件で真空或いは大気圧の条件が適当である。また、コア基板とプリプレグ、銅箔を積層プレスする方法もある。この場合も必要に応じて絶縁層の塗布前に、銅箔に接着剤を塗布し接着層11を形成することができる。用いることのできる接着剤や厚み等は前述の接着層3の場合と同じである(図1(h))。
次いで図1(i)に示す様に金属箔の上から層間樹脂絶縁層にIVH12を形成する。IVHを形成する方法としては、レーザーを用いるのが好適である。ここで用いることが出来るレーザーとしては、COやCO、エキシマ等の気体レーザーやYAG等の固体レーザーがある。COレーザーが容易に大出力を得られる事からφ50μm以上のIVHの加工に適している。φ50μm以下の微細なIVHを加工する場合は、より短波長で集光性のよいYAGレーザーが適している。
次いで過マンガン酸塩、クロム酸塩、クロム酸のような酸化剤を用いてIVH内部の樹脂残さの除去を行う。
次いで金属箔上及びIVH内部に触媒核を付与する。触媒核の付与には、貴金属イオンやパラジウムコロイドを使用する。
次に図1(j)に示すように触媒核を付与した金属箔上及びIVH内部に薄付けの無電解めっき層13を形成する。この無電解めっきには、CUST2000(日立化成工業株式会社製、商品名)やCUST201(日立化成工業株式会社製、商品名)等の市販の無電解銅めっきが使用できる。これらの無電解銅めっきは硫酸銅、ホルマリン、錯化剤、水酸化ナトリウムを主成分とする。めっきの厚さは次の電気めっきが行うことができる厚さであればよく、0.1〜1μm程度で十分である。
次に図1(k)に示すように無電解めっきを行った上にめっきレジスト14を形成する。めっきレジストの厚さは、その後めっきする導体の厚さと同程度かより厚い膜厚にするのが好適である。めっきレジストに使用できる樹脂には、PMER P−LA900PM(東京応化株式会社製、商品名)のような液状レジストや、HW−425(日立化成工業株式会社、商品名)、RY−3025(日立化成工業株式会社、商品名)等のドライフィルムがある。ビアホール上と導体回路となるべき個所はめっきレジストを形成しない。
次に図1(l)に示すように電気めっきにより回路パターン15を形成する。電気めっきには、通常プリント配線板で使用される硫酸銅電気めっきが使用できる。めっきの厚さは、回路導体として使用できればよく、1〜100μmの範囲である事が好ましく、5〜50μmの範囲である事がより好ましい。
次にアルカリ性剥離液や硫酸あるいは市販のレジスト剥離液を用いてレジストの剥離を行う。
次にパターン部以外の銅を好ましくは10〜300g/Lの硫酸及び10〜200g/Lの過酸化水素を主成分とするエッチング液を用いて除去することで回路形成が終了する(図1(m))。
さらに回路上に金めっき16を行うことも出来る(図1(n))。金めっきの方法としては、SA―100(日立化成工業株式会社製、商品名)のような活性化処理液で導体界面の活性化処理を行い、NIPS―100(日立化成工業株式会社製、商品名)のような無電解ニッケルめっきを1〜10μm程度行い、HGS―100(日立化成工業株式会社製、商品名)のような置換金めっきを0.01〜0.1μm程度行った後にHGS―2000(日立化成工業株式会社製、商品名)のような無電解金めっきを0.1〜1μm程度行う。本発明においては樹脂層が平坦であるため、樹脂上への無電解ニッケル、置換金めっきの析出を抑制できる。
プリント配線板としての実用性と工程中の不良を減少させる観点から、 絶縁樹脂層と1mm幅の導体回路の引き剥がし強さが0.6kN/m以上であることが望ましく、150℃で240時間加熱した後の絶縁樹脂層と1mm幅の導体回路の引き剥がし強さが0.4kN/m以上であることが更に望ましい。
以下本発明の実施の形態を図1を用いて説明する。
(実施例1)
下記に示す金属箔Aを作製した。
(金属箔A)
幅510mm、厚み35μmの電解銅箔(キャリア銅箔)の光択面に下記の条件でクロムめっきを連続的に行って1.0mg/dmの厚さのクロムめっき層(剥離層)を形成した。クロムめっき形成後の表面粗度(十点平均粗さ)Rz=0.5μmであった。なお、表面粗さはJIS−B−0601に基づき測定した。
クロムめっき条件
液組成:三酸化クロム250g/L、硫酸2.5g/L
・浴温:25℃
アノード:鉛
電流密度20A/dm
次に下記に示す光択めっき条件で厚さ2.0μmの電気銅めっきを行った。電気銅めっき終了後の金属箔表面粗さRz=0.6μmであった。
硫酸銅めっき条件
液組成:硫酸銅5水和物100g/L、硫酸150g/L、塩化物イオン30ppm
・浴温:25℃
アノード:鉛
電流密度:10A/dm
次に下記に示すように電気めっきにより亜鉛防錆処理を行った。
液組成:亜鉛20g/L,硫酸70g/L
・浴温:40℃
アノード:鉛
電流密度:15A/dm
電解時間:10秒
次に引き続き下記に示すクロメート処理を行った。
液組成:クロム酸5.0g/L
・pH11.5
・浴温:55℃
アノード:鉛
・浸漬時間:5秒
次に下記に示すシランカップリング処理を行った。
液組成:3−アミノプロピルトリメトキシシラン5.0g/L
液温25℃
浸漬時間10秒
シランカップリング処理後、金属箔を120℃で乾燥してカップリング剤を金属箔表面に吸着させた。そのときの金属箔表面粗さはRz=0.6μmであった。
下記に示す樹脂組成物Aを作成した。
(樹脂組成物A)
ディーンスターク還流冷却器、温度計、撹拌器を備えた500mLのセパラブルフラスコに脂環式ジアミン化合物として(4,4’−ジアミノ)ジシクロヘキシルメタン(ワンダミンHM(略号WHM)新日本理化(株)製商品名)45mmol、シロキサンジアミンとして反応性シリコーンオイルX−22−161−B(信越化学工業(株)製商品名、アミン当量1500)5mmol、無水トリメリット酸(TMA)105mmol、非プロトン性極性溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン(NMP)145g加え、80℃で30分間撹拌した。
撹拌終了後、水と共沸可能な芳香族炭化水素としてトルエン100mLを加え、温度を160℃に昇温させて2時間還流させた。水分定量受器に理論量の水がたまり、水の流出が見られなくなっていることを確認したら、水分定量受器中の水とトルエンを除去し、温度を190℃まで上昇させて反応溶液中のトルエンを除去した。
フラスコの溶液を室温まで冷却した後、ジイソシアネートとして、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)60mmolを加え、温度を190℃に上昇させて2時間反応させポリアミドイミド樹脂のNMP溶液を得た。次にエポキシ樹脂であるYDCN−500−10(東都化成社製)を総固形分重量の10%になるように配合し、更に硬化促進剤として2−エチル−4−メチルイミダゾールをエポキシ樹脂の固形分の1wt%加え、ジメチルアセトアミドで希釈して熱硬化性樹脂のワニス(固形分10%)を得た。
下記に示す樹脂組成物Bを作成した。
(樹脂組成物B)
ポリフェニレンエーテル樹脂(PKN4752、日本ジーイープラスチックス株式会社製商品名)20重量%、2,2−ビス(4−シアナトフェニル)プロパン(ArocyB−10、旭チバ株式会社製商品名)40重量%、リン含有フェノール化合物(HCA−HQ、三光化学株式会社製商品名)8重量%、ナフテン酸マンガン(Mn含有量=6重量%、日本化学産業株式会社製)0.1重量%、2,2−ビス(4−グリシジルフェニル)プロパン(DER331L、ダウケミカル日本株式会社製商品名)32重量%をトルエンに80℃で加熱溶解させ、ポリフェニレンエーテル−シアネート系樹脂組成物ワニスを作製した。
下記に示す金属箔Bを作製した。
(金属箔B)
金属箔Aのシランカップリング剤処理面に樹脂組成物Aを塗工した。塗工後は残溶剤が1%以下になるように160℃で1分程度の乾燥を行っい金属箔Bとした。塗工した樹脂組成物Aの乾燥後の厚みは2.0μmであった。
樹脂組成物Bを0.2mm厚のガラス布(坪量210g/m)に含浸し120℃で5分間乾燥してプリプレグを得た。このプリプレグ4枚と上下に金属箔Bを積層し、170℃、2.45MPaの条件で1時間プレス成形し、銅箔上のキャリア箔を引き剥がすことで図1(a)に示すような絶縁層(バルク層1および接着層3)と金属箔2よりなる銅張積層板を製造した。
図1(b)に示すように、金属箔上から炭酸ガスインパクトレーザー穴あけ機L−500(住友重機械工業株式会社製、商品名)により、直径80μmの貫通スルーホール4をあけ、過マンガン酸カリウム65g/リットルと水酸化ナトリウム40g/リットルの混合水溶液に、液温70℃で20分間浸漬し、スミアの除去を行なった。
その後、パラジウム触媒であるHS−201B(日立化成工業株式会社製、商品名)を付与した後、CUST−201(日立化成工業株式会社製、商品名)を使用し、液温25℃、30分の条件で無電解銅めっきを行ない、図1(c)に示すように厚さ0.5μmの無電解銅めっき層5を形成した。パラジウム触媒の付与条件を表1に示す。
Figure 2005167172
図1(d)に示すように、ドライフィルムフォトレジストであるRY−3325(日立化成工業株式会社製、商品名)を、無電解めっき層5の表面にラミネートし、電解銅めっきを行なう箇所をマスクしたフォトマスクを介して紫外線を露光し、現像してめっきレジスト6を形成した。
図1(e)に示すように、硫酸銅浴を用いて、液温25℃、電流密度1.0A/dmの条件で、電解銅めっきを20μmほど行い、最小回路導体幅/回路導体間隔(L/S)=23/17μmとなるように回路パターン7を形成した。
次に図1(f)に示すように、レジスト剥離液であるHTO(ニチゴー・モートン株式会社製、商品名)でドライフィルムの除去を行った後にHSO100g/L、H10g/Lの組成のエッチング液を用いてパターン部以外の銅をエッチング除去し、内層基板を作製した。
次に基板全体を樹脂組成物Aの溶液に浸漬し、引き上げた後160℃10分乾燥を行い、図1(g)に示すように基板全体を樹脂組成物Aでコーティングし接着層8とした。コーティング厚は乾燥後約2μmであった。
次に金属箔Bの上に樹脂組成物Bを塗工し、160℃5分の条件で加熱した。加熱後の樹脂組成物Bの厚みは40μmであった。樹脂塗工後の銅箔Bを前記基板と170℃、2.45MPaの条件で1時間プレス成形して、銅箔上のキャリア箔を引き剥がすことで図1(h)に示すような基板を作製した。これにより、絶縁層9、接着層11及び金属箔10が形成された。
図1(i)に示すように、金属箔上から炭酸ガスインパクトレーザー穴あけ機L−500(住友重機械工業株式会社製、商品名)により、直径50μmのIVH12をあけ、過マンガン酸カリウム65g/リットルと水酸化ナトリウム40g/リットルの混合水溶液に、液温70℃で20分間浸漬し、スミアの除去を行なった。
その後、パラジウム触媒であるHS−201B(日立化成工業株式会社製、商品名)を付与した後、CUST−201(日立化成工業株式会社製、商品名)を使用し、液温25℃、30分の条件で無電解銅めっきを行ない、図1(j)に示すように厚さ0.5μmの無電解銅めっき層13を形成した。パラジウム触媒の付与条件を表2に示す。
Figure 2005167172
図1(k)に示すように、ドライフィルムフォトレジストであるRY−3325(日立化成工業株式会社製、商品名)を、無電解めっき層の表面にラミネートし、電解銅めっきを行なう箇所をマスクしたフォトマスクを介して紫外線を露光し、現像してめっきレジスト14を形成した。
図1(l)に示すように、硫酸銅浴を用いて、液温25℃、電流密度1.0A/dmの条件で、電解銅めっきを20μmほど行い、最小回路導体幅/回路導体間隔(L/S)=23/17μmとなるように回路パターン15を形成した。
次に図1(m)に示すように、レジスト剥離液であるHTO(ニチゴー・モートン株式会社製、商品名)でドライフィルムの除去を行った後にHSO100g/L、H10g/Lの組成のエッチング液を用いてパターン部以外の銅をエッチング除去した。
エッチング後の最小回路導体幅/回路導体間隔(L/S)=20/20μmであった。
次に図1(n)に示すように最外層に無電解金めっき16を行った。無電解金めっきの条件を表3に示す。
Figure 2005167172
注) Z−200(株式会社ワールドメタル製、商品名)
SA−100(日立化成工業株式会社製、商品名)
NIPS−100(日立化成工業株式会社製、商品名)
トップケミアロイ66(奥野薬品工業株式会社製、商品名)
パレット(小島化学薬品株式会社製、商品名)
HGS−100(日立化成工業株式会社製、商品名)
HGS−2000(日立化成工業株式会社製、商品名)
(実施例2)
工程(g)においてコーティングした後、内層基板上に厚み60μmのプリプレグであるGEA−679−FGと金属箔Bを積層した以外は実施例1と同様に基板を作製した。
(実施例3)
工程(g)においてコーティングした後、内層基板上に厚み60μmのプリプレグであるGEA−679−Fと金属箔Bを積層した以外は実施例1と同様に基板を作製した。
(実施例4)
金属箔Bを作製する際、すなわち、金属箔Aのシランカップリング剤処理面に樹脂組成物Aを塗工して接着層を形成する際、樹脂組成物Aの厚みが5μmとなるように塗工を行ったこと以外は実施例1と同様に基板を作製した。
(実施例5)
金属箔Bを作製する際、すなわち、シランカップリング剤処理面に樹脂組成物Aを塗工して接着層を形成する際、樹脂組成物の厚みが6μmとなるように塗工を行ったこと以外は実施例1と同様に基板を作製した。
(比較例1)
工程(g)において内層基板上に樹脂組成物Aをコーティングしなかったこと以外は実施例1と同様に基板を作製した。
(比較例2)
工程(g)におけるコーティング後の内層基板上に、厚み60μmのプリプレグであるGEA−679−FGと金属箔Aを積層した以外は実施例1と同様に基板を作製した。
(諸特性評価用サンプルの作製)
最外層の絶縁層の物性及び誘電率、誘電正接を測定するための試験片を作製した。最外層の絶縁層の諸特性を評価するためのサンプルを作製した。
(実施例1用の諸特性評価用サンプル)
両面無処理の18μm銅箔(Rz=0.6μm)上に樹脂組成物Aを2μm塗工し、金属箔Bの上に樹脂組成物Bを40μm塗工し、両者の樹脂面を重ね合わせ、170℃、2.45MPaの条件で1時間プレス成形し、銅箔を全面エッチングすることで諸特性評価用サンプルの作製を行った。
(実施例2用の諸特性評価用サンプル)
両面無処理の18μm銅箔(Rz=0.6μm)上に樹脂組成物Aを2μm塗工し、その上に厚み60μmのプリプレグであるGEA−679−FGと金属箔Bを順に重ね合わせ、170℃、2.45MPaの条件で1時間プレス成形し、銅箔を全面エッチングすることで諸特性評価用サンプルの作製を行った。
(実施例3用の諸特性評価用サンプル)
GEA−679−FGの代わりにGEA−679−Fを用いたこと以外は実施例2用の諸特性評価用サンプルと同様にサンプルの作製を行った。
(実施例4用の諸特性評価用サンプル)
金属箔Bを作製する際、樹脂組成物Aの厚みが5μmとなるように塗工を行ったこと以外は実施例1用の諸特性評価用サンプルと同様にサンプルの作製を行った。
(実施例5用の諸特性評価用サンプル)
金属箔Bを作製する際、樹脂組成物の厚みが6μmとなるように塗工を行ったこと以外は実施例1用の諸特性評価用サンプルと同様にサンプルの作製を行った。
(比較例1用の諸特性評価用サンプル)
両面無処理の18μm銅箔(Rz=0.6μm)上に樹脂組成物Aを塗工しなかったこと以外は実施例1用の諸特性評価用サンプルと同様にサンプルの作製を行った。
(比較例2用の諸特性評価用サンプル)
金属箔Bの代わりに金属箔Aを用いたこと以外は実施例2用の諸特性評価用サンプルと同様にサンプルの作製を行った。
試験方法
(熱膨張係数の測定)
諸特性評価用サンプルの熱膨張係数は,短冊状(20mm×5mm)にカットした諸特性評価用サンプルのTMA(熱機械分析装置)試験で測定した。測定は20℃の条件で2軸方向(X方向、Y方向)について行った。測定は同じサンプルについて2度行い、2度目の値をデータとして用いた。TMA(熱機械分析装置)試験を表4に示す。
Figure 2005167172
(引張強度の測定)
諸特性評価用サンプルの引張強度は,短冊状にカットした諸特性評価用サンプルの引張試験で測定した。測定は20℃の条件で2軸方向(X方向、Y方向)について行い、その平均を求めた。引張試験条件を表5に示す。
Figure 2005167172
(誘電率、誘電正接の測定)
諸特性評価用サンプルの誘電率、誘電正接の測定を行った。測定は20℃の条件で行った。測定条件を表6に示す。
Figure 2005167172
(導体回路引き剥がし強さの測定)
実施例1〜5、比較例1〜2で作製した基板の外層導体回路引き剥がし強さを測定した。引き剥がしは垂直引き剥がし強さを測定した。引き剥がし強さは初期値と150℃240時間加熱後に行った。測定は常に20℃で行った。測定条件を表7に示す。
Figure 2005167172
(接続信頼性評価)
実施例1〜5、比較例1〜2で得られた基板の接続信頼性評価を行った。接続信頼性評価は図2に示すパターンを用いた。図2に示したパターンの仕様を表8に示す。接続信頼性評価は−65℃30分→125℃30分を1サイクルとし、1000サイクル後の抵抗値変化が初期値の±10%以内であれば合格とした。
Figure 2005167172
(吸湿耐熱試験)
実施例1〜5、比較例1〜2で得られた基板の吸湿耐熱試験を行った。試験は各基板を121℃、湿度100%、2気圧の条件で96時間処理し、基板に膨れ等が発生しないかどうかの確認を行った。試験には平山製作所製飽和型PCT装置PC−242を用いた。
(試験結果)
実施例1〜5、比較例1〜2で得られた基板の評価結果を表9に示す。実施例1〜5で作製した基板は、良好な銅箔引き剥がし強さと吸湿耐熱性試験における信頼性を得た。一方、比較例1の基板は内層回路上に接着層をコーティングしなかった為、信頼性試験において内層回路と絶縁層の間に膨れなどの不具合が発生した。また比較例2の基板は銅箔の引き剥がし強さが弱く、信頼性が不十分であった。
Figure 2005167172
さらに諸特性において、実施例1の基板は絶縁層の誘電率、誘電正接が低く、良好な電気特性が期待できる。実施例2、3の基板は熱膨張係数が低く、引張り強度が大きいため良好な実装信頼性が期待できる。
本発明によるプリント配線板の製造工程の一例を示す断面図である。 接続信頼性評価用の基板の断面図である。
符号の説明
1 バルク層
2 金属箔
3 接着層
4 貫通スルーホール
5 無電解めっき層
6 めっきレジスト
7 回路パターン
8 接着層
9 絶縁層
10 金属箔
11 接着層
12 IVH
13 無電解めっき層
14 めっきレジスト
15 回路パターン
16 金めっき
17 導体回路
18 IVH
19 絶縁層

Claims (20)

  1. 絶縁層と導体回路よりなるプリント配線板であって、導体回路の一部が電解銅箔より形成されており、導体回路の内層側表面の十点平均粗さ(Rz)が2μm以下であり、絶縁層が接着層とバルク層の少なくとも2層以上を含む構成であることを特徴とするプリント配線板。
  2. 接着層の厚みが0.1〜5μmの範囲であることを特徴とする請求項1に記載のプリント配線板。
  3. 接着層の厚みがバルク層の厚みの1/8以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のプリント配線板。
  4. 接着層が有機物で構成されており、バルク層が無機物と有機物のコンポジット材であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のプリント配線板。
  5. 導体回路全体が接着層で覆われていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のプリント配線板。
  6. 導体回路全体が実質粗し処理をされていないことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のプリント配線板。
  7. バルク層として、0℃〜150℃の横方向(CTE X、CTE Y)の熱膨張係数が20ppm/℃以下の樹脂を用いることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のプリント配線板。
  8. バルク層として、20℃での引張り強度が200Mpa以上の樹脂を用いることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のプリント配線板。
  9. バルク層として1GHzにおける誘電正接が0.01以下の樹脂を用いることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のプリント配線板。
  10. バルク層として1GHzにおける誘電率が3.0以下の樹脂を用いることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のプリント配線板。
  11. バルク層が(A)ポリフェニレンエーテルまたは変性ポリフェニレンエーテルを含む熱硬化性樹脂組成物からなることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のプリント配線板。
  12. バルク層が(B)シアネートエステル化合物を含む熱硬化性樹脂組成物からなることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載のプリント配線板。
  13. 接着層が(C)エポキシ化合物を含む熱硬化性樹脂組成物からなることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載のプリント配線板。
  14. 接着層が(D)ポリアミドイミド化合物を含む熱硬化性樹脂組成物からなることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載のプリント配線板。
  15. 絶縁樹脂層と1mm幅の導体回路の引き剥がし強さが0.6kN/m以上であることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載のプリント配線板。
  16. 150℃で240時間加熱した後の絶縁樹脂層と1mm幅の導体回路の引き剥がし強さが0.4kN/m以上であることを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載のプリント配線板。
  17. 絶縁樹脂上に固着された金属箔を給電層としたパターン電気めっきにより導体回路を作製する工程を有するプリント配線板の製造方法において、前記金属箔として、その両面が粗し処理されていないものを用いることを特徴とするプリント配線板の製造方法であり、絶縁樹脂が接着層とバルク層を含む2層以上の構造になっていることを特徴とするプリント配線板の製造方法。
  18. 前記金属箔の十点平均粗さ(Rz)が両面とも2μm以下であることを特徴とする請求項17に記載のプリント配線板の製造方法。
  19. 前記金属箔の厚みが3μm以下であることを特徴とする請求項17または18に記載のプリント配線板の製造方法。
  20. 前記金属箔上に無電解めっき層を形成することを特徴とする請求項17〜19のいずれかに記載のプリント配線板の製造方法。
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