JP2005166233A - 光ディスク装置、半導体装置、光ディスクおよび記録方法 - Google Patents

光ディスク装置、半導体装置、光ディスクおよび記録方法 Download PDF

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龍太郎 二口
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Abstract

【課題】 より適切な記録補償を用いて、より適切な位置に記録マークを形成する光ディスク装置を提供することを課題とする。
【解決手段】 本発明の光ディスク装置は、記録データに対応した記録パルス1を用いて光ディスク9にマークを形成し、記録データの記録を行う光ディスク装置であって、光ピックアップと、制御部とを備えている。光ピックアップは、記録パルス1に応じたレーザビーム8を発するレーザ7と、レーザビーム8を光ディスク9に導くための光学部品とを含む。制御部は、レーザ7の発光特性に応じて定められた記録補償値を用いて、レーザ7の発光を制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光ディスク装置、特に、光ディスクに記録データの記録を行う光ディスク装置に関する。さらに、別の本発明は、半導体装置、光ディスクおよび記録方法に関する。
従来の光ディスク装置を構成する技術、すなわち記録データに対応してパルス幅およびパルス間隔が変化する記録パルスでレーザを駆動して光ディスク媒体にマークを形成することによりデータを記録する際の記録補償に関する技術の内容は以下のようなものである。
例えば、記録パルス幅と記録間隔の計測手段によって、記録パルス幅と記録間隔を計測し、その計測結果をもとにして、形成されるマークエッジの前端、あるいは後端のシフト量、すなわち記録補償値を決定する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
このような技術では、例えば、プログラマブルディレーラインのようなデバイスを用い、記録補償値に応じた遅延量を設定することにより記録パルスの前端、あるいは後端をシフトすることによって、形成する記録マークの前端、あるいは後端の位置を決定する。
また光ディスク媒体の対記録パワー感度、周囲温度の影響を記録補償値に含ませることによって最終的な記録補償値を決定し、前述した記録マークの前端、あるいは後端のシフト量とする技術が同様の特許文献に記載されている。
特開平5−266481号公報
しかし、近年、光ディスクが高速化するにつれ、より適切な記録補償を用いて、より適切な位置に記録マークを形成することが求められている。
すなわち、従来の技術では、光ディスクが高速化した場合に、記録マークの形成位置のずれが大きくなるという不都合がある。
そこで、本発明では、より適切な記録補償を用いて、より適切な位置に記録マークを形成する光ディスク装置を提供することを課題とする。
請求項1に記載の光ディスク装置は、記録データに対応した記録パルスを用いて光ディスクにマークを形成し、記録データの記録を行う光ディスク装置であって、光ピックアップと、制御部とを備えている。光ピックアップは、記録パルスに応じたレーザ光を発するレーザ発生部と、レーザ光を光ディスクに導くための光学部品とを含む。制御部は、レーザ発生部の発光特性に応じて定められた記録補償値を用いて、レーザ発生部の発光を制御する。
記録パルスは、例えば、記録データに対応してパルス幅またはパルス間隔が変化するように生成されている。記録補償値とは、例えば、記録パルスに対してレーザ光を発光させるタイミングを補償する値などである。
本発明の光ディスク装置により、レーザの発光特性に応じた記録補償値を用いたマークの形成を行うことが可能となる。このため、より適切な記録補償を行い、適切な記録位置にマークを形成することが可能となる。
請求項2に記載の光ディスク装置は、請求項1に記載の光ディスク装置であって、発光特性とは、レーザ発生部の発光時の立上がり時間あるいは立下がり時間である。
本発明の光ディスク装置により、レーザの立上がり時間あるいは立下がり時間に応じた記録補償値を用いて、マークの形成を行うことが可能となる。このため、例えば、レーザの立上がり時間に応じた記録補償値を用いて、レーザを発光開始を制御することが可能となる。また、例えば、レーザの立下がり時間に応じた記録補償値を用いて、レーザの発光停止を制御することが可能となる。
請求項3に記載の光ディスク装置は、請求項2に記載の光ディスク装置であって、異なる値の複数の立上がり時間あるいは異なる値の複数の立下がり時間のそれぞれに対して規定された複数の記録補償値候補を格納する記憶部をさらに備えている。制御部は、レーザ発生部の発光時の立上がり時間あるいは立下がり時間に基づいて、記憶部が格納する複数の記録補償値候補から、レーザ発生部の発光の制御に用いられる記録補償値を決定する。
記録部は、複数の立上がり時間に対する複数の記録補償値候補、あるいは複数の立下がり時間に対する複数の記録補償値候補を、例えば、テーブル形式で格納している。さらに、制御部は、記録補償値候補に基づいて、実際にレーザ発生部の発光時に用いられる記録補償値を決定する。
請求項4に記載の光ディスク装置は、請求項3に記載の光ディスク装置であって、レーザ発生部の発光時の立上がり時間あるいは立下がり時間を測定する測定部をさらに備えている。制御部は、測定部からレーザ発生部の発光時の立上がり時間あるいは立下がり時間を取得する。
制御部は、実際に測定されたレーザ発生部の立上がり時間あるいは立下がり時間に基づいて、記憶部が格納する複数の記録補償値候補から、レーザ発生部の発光の制御に用いられる記録補償値を決定する
本発明の光ディスク装置では、レーザ発生部の発光特性を実際に測定しているため、より適切にレーザ発光部の発光の制御を行うことが可能となる。さらに、異なる発光特性を有するレーザを備える複数の光ディスク装置のそれぞれに対しても、それぞれの発光特性に応じて適切な記録補償値を決定することが可能となる。
請求項5に記載の光ディスク装置は、請求項3または4に記載の光ディスク装置であって、制御部は、記憶部が格納する複数の記録補償値候補のうち、レーザ発生部の発光時の立上がり時間あるいは立下がり時間に最も近い値に対して規定された記録補償値候補を記録補償値として選択する。
本発明の光ディスク装置では、レーザ発生部の発光時の立上がり時間あるいは立下がり時間に最も近い値に対して規定された記録補償値候補を記録補償値として選択する。このため、より適切な記録補償値を用いて、レーザ発光部の発光の制御を行うことが可能となる。
請求項6に記載の光ディスク装置は、請求項3または4に記載の光ディスク装置であって、制御部は、記憶部が格納する複数の記録補償値候補のうち、レーザ発生部の発光時の立上がり時間あるいは立下がり時間に最も近い2つの値に対して規定された2つの記録補償値候補を選択し、選択された2つの記録補償値候補の平均値を記録補償値として決定する。
ここで、平均値とは、単純平均であっても加重平均であってもよい。
本発明の光ディスク装置では、2つの記録補償値候補を用いて記録補償値を決定するため、より適切な記録補償値を用いて、レーザ発光部の発光の制御を行うことが可能となる。また、より少ない記録補償値候補を備えるだけで、実際に用いる記録補償値を算出することが可能であるため、記録補償値候補の記憶に必要なメモリなどの容量を削減することも可能となる。
請求項7に記載の光ディスク装置は、請求項2に記載の光ディスク装置であって、制御部は、異なる値の複数の立上がり時間あるいは異なる値の複数の立下がり時間のそれぞれに対して規定された複数の記録補償値候補を光ディスクから取得し、レーザ発生部の発光時の立上がり時間あるいは立下がり時間に基づいて、複数の記録補償値候補から、レーザ発生部の発光の制御に用いられる記録補償値を決定する。
ここで、光ディスクは、複数の立上がり時間に対する複数の記録補償値候補、あるいは複数の立下がり時間に対する複数の記録補償値候補を、例えば、テーブル形式で格納している。さらに、制御部は、記録補償値候補を光ディスクから読み出し、実際にレーザ発生部の発光時に用いられる記録補償値を決定する。
本発明の光ディスク装置では、記録補償値候補を光ディスクから読み出して用いる。このため、予め光ディスク装置に記録補償値候補を記憶しておく必要がなく、記録補償値候補の記憶に必要なメモリなどを削減することが可能となる。
請求項8に記載の光ディスク装置は、請求項7に記載の光ディスク装置であって、レーザ発生部の発光時の立上がり時間あるいは立下がり時間を測定する測定部をさらに備えている。制御部は、測定部からレーザ発生部の発光時の立上がり時間あるいは立下がり時間を取得する。
制御部は、実際に測定されたレーザ発生部の立上がり時間あるいは立下がり時間に基づいて、光ディスクから読み出した複数の記録補償値候補から、レーザ発生部の発光の制御に用いられる記録補償値を決定する
本発明の光ディスク装置では、レーザ発生部の発光特性を実際に測定しているため、より適切にレーザ発光部の発光の制御を行うことが可能となる。さらに、異なる発光特性を有するレーザを備える複数の光ディスク装置のそれぞれに対しても、それぞれの発光特性に応じて適切な記録補償値を決定することが可能となる。
請求項9に記載の光ディスク装置は、請求項7または8に記載の光ディスク装置であって、制御部は、光ディスクから取得される複数の記録補償値候補のうち、レーザ発生部の発光時の立上がり時間あるいは立下がり時間に最も近い値に対して規定された記録補償値候補を記録補償値として選択する。
本発明の光ディスク装置では、レーザ発生部の発光時の立上がり時間あるいは立下がり時間に最も近い値に対して規定された記録補償値候補を記録補償値として選択する。このため、より適切な記録補償値を用いて、レーザ発光部の発光の制御を行うことが可能となる。
請求項10に記載の光ディスク装置は、請求項7または8に記載の光ディスク装置であって、制御部は、光ディスクから取得される複数の記録補償値候補のうち、レーザ発生部の発光時の立上がり時間あるいは立下がり時間に最も近い2つの値に対して規定された2つの記録補償値候補を選択し、選択された2つの記録補償値候補の平均値を記録補償値として決定する。
ここで、平均値とは、単純平均であっても加重平均であってもよい。
本発明の光ディスク装置では、2つの記録補償値候補を用いて記録補償値を決定するため、より適切な記録補償値を用いて、レーザ発光部の発光の制御を行うことが可能となる。また、より少ない記録補償値候補を備えるだけで、実際に用いる記録補償値を算出することが可能であるため、記録補償値候補の記憶に必要なメモリなどの容量を削減することも可能となる。
請求項11に記載の半導体装置は、パルス信号に応じたレーザ光を発するレーザ発生部の発光タイミングを制御する半導体装置であって、遅延量決定部と、遅延実行部とを備えている。遅延量決定部は、レーザ発生部の発光特性に応じて定められた記録補償値を用いて、パルス信号の遅延量を決定する。遅延実行部は、遅延量決定部により決定された遅延量を用いて、パルス信号を遅延させる。
本発明の半導体装置により、レーザ発生部の発光特性に応じて定められた記録補償値を用いてパルス信号を遅延させることが可能となる。これにより、レーザ発光部の発光特性に応じて、より適切な発光タイミングの制御を行うことが可能となる。
請求項12に記載の光ディスクは、レーザの発光によりマークが形成され、記録データの記録が行われる光ディスクであって、レーザの発光特性の複数の異なる値に対して、それぞれ規定された複数の記録補償値候補が、予め所定の領域に記録されていることを特徴とする。
本発明の光ディスクにより、光ディスクに対して記録を行う光ディスク装置に対して記録補償値候補を与えることが可能となる。これにより、予め光ディスク装置に記録補償値候補を記憶しておく必要がなく、記録補償値候補の記憶に必要なメモリなどを削減することが可能となる。また、例えば、記録補償値候補を光ディスクの材質に応じた値とすることにより、光ディスク装置において、より適切な記録補償値を決定することが可能となる。
請求項13に記載の記録方法は、記録データに対応した記録パルスを用いて光ディスクにマークを形成し、記録データの記録を行う光ディスク装置の記録方法であって、取得ステップと、制御ステップとを備えている。取得ステップは、記録パルスに応じたレーザ光を発するレーザ発生部の発光特性を取得する。制御ステップは、発光特性に応じて定められた記録補償値を用いて、レーザ発生部の発光を制御する。
記録パルスは、例えば、記録データに対応してパルス幅またはパルス間隔が変化するように生成されている。記録補償値とは、例えば、記録パルスに対してレーザ光を発光させるタイミングを補償する値などである。
本発明の記録方法により、レーザの発光特性に応じた記録補償値を用いたマークの形成を行うことが可能となる。このため、より適切な記録補償を行い、適切な記録位置にマークを形成することが可能となる。
本発明の光ディスク装置により、より適切な記録補償を用いて、より適切な位置に記録マークを形成することが可能となる。
(発明の概要)
図6を用いて、出願人の調査により判明した従来技術の課題と、その課題を解決する本発明の概要とについて説明する。
《従来技術による記録マークの形成》
図6において、103は、記録パルス(記録補償前)であって、105は、記録パルス103の開始位置、終了位置がその前端、後端にそれぞれ一致した理想的な記録マークである。
一方、このような記録パルス103によりレーザを駆動した場合、レーザの記録発光レベルは、106に示すごとく推移する。
記録マークは、レーザの記録発光レベルがスレシホールドレベル107を超える場合に形成される。この記録マークの形成に寄与するスレシホールドレベル107の存在により、記録パルス103によりレーザを駆動した場合には、実際に形成される記録マークは、110に示すタイミングで形成される。すなわち、記録マーク110は、理想的な記録マーク105に比べて長くなり、その前端は、記録パルス103の開始位置より時間Trrだけ遅れ、その後端は、記録パルス103の終了位置よりTffだけ遅れて形成される。ここで、Trrは、記録パルス103の開始位置から、記録発光レベル106がスレシホールドレベル107を超えるまでの時間であり、Tffは、記録パルス103の終了位置から、記録発光レベル106がスレシホールドレベル107を下回るまでの時間である。また、図6において、Trは、記録発光レベル106の立上がり時間であり、Tfは、立下がり時間である。
《本発明による記録マークの形成》
図6に示すような場合、本発明による記録補償は以下のように行われる。
すなわち、記録パルス103の開始位置を時間Trrだけ早め、終了位置をTffだけ早めるようにする。ただし、早めるという動作の実現は不可能であるから、例えば、プログラマブルディレーラインのようなデバイスに記録補償前の記録パルス103を入力し、その最大遅延量をTとすれば、最大遅延量Tから早めたい時間を引いて、プログラマブルディレーラインの設定遅延量とする。
この場合、形成される記録マークの前端に対する記録補償値は、Trrであるため、プログラマブルディレーラインへの設定遅延量は、最大遅延量TからTrrを引いた値となる。また、形成される記録マークの後端に対する記録補償値は、Tffであるため、プログラマブルディレーラインへの設定遅延量は、最大遅延量TからTffを引いた値となる。
以上のように記録補償を施された記録パルスのタイミングは、図6において、記録補償前の記録パルス103に対して、111に示すようになる。また、記録補償後の記録パルス111によるレーザの記録発光レベルは、112に示すように変化する。このため、スレシホールドレベル107の存在によって、記録マークは、113に示すタイミングで形成される。これは図6に示すように、理想的な記録マーク105と同様のタイミング、すなわち、その長さ、前端および後端が同様のタイミングで形成されることを示している。
なお、図6では横軸を時間軸とした。従って、例えば理想的な記録マーク105の長さも時間で表されていることになるが、実際に光ディスク媒体上に形成される長さを距離で表すには、記録発光レベル106を有する記録ビームが光ディスク媒体を走査するときの速度を用い、時間の単位を距離の単位に変換すれば良い。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
《構成》
図1は、本発明の実施の形態1における光ディスク装置、特にその記録補償にかかる部分の構成を示したものである。
図1において、1は、記録パルスである。記録パルス1は、その遅延量が任意に設定可能なプログラマブルディレーライン2および3の各々に入力されている。プログラマブルディレーライン2は、記録パルス1の記録開始位置を、プログラマブルディレーライン3は、記録パルス1の記録終了位置を適宜遅延させるものとする。
また、5は、プログラマブルディレーライン2および3に対して、所定の遅延量の設定にかかる制御を行うためのCPUであって、メモリーAおよびメモリーBをその内部に包含するものである。なお、CPU5は、このような構成に限定されるものでなく、メモリーAおよびメモリーBとバスあるいはネットワークなどを介して接続されるものであってもよい。
メモリーAには予め、光ディスク装置のレーザとして使用可能なレーザ毎の立上がり時間、立下がり時間が複数組記憶されている。なお、これらの立上がり時間、立下がり時間をTr1〜TrN、Tf1〜TfNのように表す。
また、メモリーBにはメモリーAの内容、すなわち、レーザの異なる立上がり時間(Tr1〜TrN)、立下がり時間(Tf1〜TfN)の各々で参照される記録補償値、換言すればレーザの異なる立上がり時間、立下がり時間の各々に適合した記録補償値が予め記憶されている。なお、これらの記録補償値をTrr1〜TrrN、Tff1〜TffNのように表す。
従って、メモリーAおよびメモリーBは、リードオンリー型メモリーとして機能し、プログラマブルディレーライン2および3に対して設定すべき遅延量は、最大遅延量がTであるとすれば、TからTrr1〜TrrNまでのいずれかの値を引いた値、およびTからTff1〜TffNまでのいずれかの値を引いた値となる。
ここで、記録補償値の決定の仕方についての説明する。記録補償値は、オフラインで事前に設定されている。例えば、プログラマブルディレーラインの設定値を適宜変化させて、記録パルス列を実際に記録する。さらに、記録された記録パルス列の再生特性(C/N、ジッター等)を評価し、再生特性が最適となるような設定値を探索する。この結果として得られたプログラマブルディレーラインの設定値から記録補償値が算出される。より具体的には、プログラマブルディレーラインの最大遅延量から探索結果の設定値を引いた値を記録補償値とする。
プログラマブルディレーライン2および3によって遅延処理を施された記録パルス1は、レーザパワー制御・駆動回路4に入力される。レーザパワー制御・駆動回路4は、プログラマブルディレーライン2および3の出力に応じたタイミングで、レーザ7を制御・駆動する。この際、レーザ7の出射するレーザビーム8のレベルは、レーザパワー設定器6により制御される。さらに、レーザ7から出射したレーザビーム8は、ディスク9上に記録マークを形成する。
レーザ7より発射されたレーザビーム8(特に記録発光時のレーザビーム8)は、ハーフミラー12によって適当な比率で分割され、さらにホトディテクタ13により電気信号に変換され、ADコンバータ14に入力される。
ADコンバータ14の出力データ、すなわち、レーザ7より発射されたレーザビーム8の記録発光レベルをデジタル信号に変換したデータは、入力データ10として、所定のデータ形式でCPU5へ入力される。
CPU5では、取得した入力データ10を用いて、レーザ7の立上がり時間Trと立下がり時間Tfとを取得する。例えば、CPU5では、レーザ7の立上がり時間Trと立下がり時間Tfとの測定機能があらかじめプログラムされている。より具体的には、図6に示す記録発光レベル106のように、発光開始レベルから発光の定常状態に至るまでの時間をTr、発光の定常状態から発光終了レベルに至るまでの時間をTfとして測定する。
なお、CPUとADコンバータの組み合わせによる任意の電気信号が有する種々のパラメータの測定技術は、よく知られた技術であって、その実現は容易であり、前述した本実施の形態においても例外ではない。
なお、入力データ10は、レーザビーム8の記録発光レベルであるとしたが、実際に使用されるレーザ7の立上がり時間Tr、立下がり時間Tfに相当するデータであってもよい。(なお、Tr、Tfについては図6参照)。例えば、記録発光レベルをオシロスコープ等で観測することによってレーザ7の立上がり時間、立下がり時間を測定し、その後、適当なデータ形式に変換してCPU5に入力してもよい。入力手段としては、例えば、所定のビット幅を有するスイッチのON・OFF機能を用いることで簡単に実現できる。
なお、図1では本発明の実施の形態1の説明に必要な構成要素のみを掲げ、他の構成要素、例えば、フォーカス、トラッキングの制御部、ピックアップの光学系の部分等に関する記述は省略した。例えば、光ピックアップとしては、レーザ7と、回折格子、対物レンズ、コリメータレンズ、ハーフミラー、受光素子などを有する光学部品とを含む構成が考えられる。
また、プログラマブルディレーライン2および3、CPU5、レーザパワー制御・駆動回路4、パワー設定器6などは、レーザ7の発光特性に応じて定められた記録補償値を用いて、レーザ7の発光を制御する制御部を構成する。
また、ホトディテクタ13、ADコンバータ14などは、レーザ7の発光時の立上がり時間と立下がり時間とを測定する測定部を構成する。
《動作》
次に、図1のように構成された本発明における光ディスク装置のCPU5の動作を図2のフローチャートを用いて説明する。なお、図2に記したレジスタAおよびBは、CPU5を動作させるプログラムの記述のなかで意識されるものであるため、図1には図示していない。
まず50により、CPU5は、実際に使用されるレーザ7の立上がり時間Tr、立下がり時間Tfに相当するデータ10の入力処理を行い、レジスタAに格納する。次に51により、レジスタAの内容を用いて、メモリーAの内容、すなわち、複数組のレーザの立上がり時間(Tr1〜TrN)、立下がり時間(Tf1〜TfN)の一組を参照し、52により、レジスタBに格納する。次に、53により、レジスタBの内容を用いて、メモリーBの内容、すなわち、レーザの異なる立上がり時間、立下がり時間の各々で参照される記録補償値(Trr1〜TrrN、Tff1〜TffN)を参照し、54により、レジスタCに格納する。最後に55により、プログラマブルディレーラインの最大遅延量TからレジスタCの内容を引いた値を出力し、図1に示すプログラマブルディレーライン2および3に対して遅延量、すなわち、記録補償値を設定する。
以上の説明にて、レーザの記録発光時の立上がり時間および立下がり時間を参照して記録補償を行う本実施の形態の光ディスク装置の動作が明らかとなった。
《効果》
(1)
本発明の光ディスク装置により、実際に使用されるレーザ(本実施の形態では、図1に示したレーザ7)の発光特性(立上がり時間・立下がり時間)に応じた記録補償値を用いた記録マークの形成を行うことが可能となる。このため、より適切な記録補償を行い、適切な記録位置にマークを形成することが可能となる。
なお、この効果は、光ディスク装置が高速化した場合のみならず、従来と同程度の速度の光ディスク装置においても、奏されるものである。
(2)
さらに、付随的な効果として、本発明では、以下の効果を奏することも可能である。
〈課題〉
図6を用いて説明した技術では、記録パルス103で駆動されるレーザは、その浮遊容量が個々のレーザで異なる。このため、記録でない状態から記録の状態への遷移時における発光レベルの立上がり時間Trと、記録状態から記録でない状態への遷移時における発光レベルの立下がり時間Tfも個々に異なる。それに伴い、上で説明したTrrおよびTffも個々に異なることとなる。
このことは、レーザ毎のTr、Tfを一定とみなして記録補償された記録パルス111によりレーザを駆動した場合でも同様である。すなわち、Tr、Tfに関する特性の異なるレーザが搭載された光ディスク装置で、Tr、Tfを一定とみなした場合、図6を用いて説明した方法と同様にして決定された記録補償値を採用すると、最適な記録補償値からのずれが生じてしまう。この結果、それらの光ディスク装置を用いて光ディスク媒体上に記録マークを形成すると、それらの光ディスク装置間において、その形成された記録マークの長さ、前端および後端の位置に関する互換性を確保することが難しくなる。
しかも、高い記録転送レートの実現が要求されるシステムにおいては、記録パルスの基本時間単位τと、レーザの記録発光レベルの立上がり時間Trおよびレーザの記録発光レベルの立下がり時間Tfとの比率が増大する傾向にある。このため、TrとTfとの個々のレーザにおけるばらつきによる誤差も増大する方向にある。それに伴い、上で説明したTrrおよびTffの誤差もまた増大することとなり、それらの光ディスク装置間において、形成された記録マークの長さ、前端および後端の位置に関する互換性を確保することがさらに困難となる。
すなわちレーザのTr、Tfの有する誤差が記録補償値の決定に反映されていない場合、異なる光ディスク装置間、より詳しくは、Tr、Tfの特性が異なるレーザが搭載された光ディスク装置間において、光ディスク上に形成された記録マークの長さ、前端および後端の位置に関する互換性を確保することが難しくなる。
〈本発明の効果〉
一方、本発明では、実際に使用されるレーザ(図1においては、レーザ7)の立上がり時間Tr、立下がり時間Tfに応じて、適切な記録補償値の決定を行っている。
このため、異なる光ディスク装置間で各々のレーザの記録発光時の立上がり時間および立下がり時間の違いにより、形成される記録マークの長さ、前端および後端の位置の違いを生ずることが防止される。すなわち、異なる光ディスク装置の記録特性を均一に保つこと、換言すれば互換性を確保することが可能となる。この結果、記録したデータの再生についても互換性を確保することが可能となる。
《変形例》
(1)
図1に示す光ディスク装置では、レーザの立上がり時間Tr、立下がり時間Tfに応じて記録補償値の決定を行った。
ここで、光ディスク装置は、レーザのその他の発光特性に応じて記録補償値の決定を行ってもよい。
(2)
図1に示す光ディスク装置では、レーザ7の立上がり時間Tr、立下がり時間Tfを、実際に測定すると説明した。
ここで、レーザ7の立上がり時間Tr、立下がり時間Tfは、実際に測定されず、レーザ7の型番その他の製品の特徴を示す値から判断されるものであってもよい。
(実施の形態2)
次に本発明における光ディスク装置の、実施の形態2を説明する。
《構成・動作》
実施の形態2の構成は、前述した実施の形態1とほぼ同様である。
実施の形態2は、実際に使用するレーザ7の立上がり時間Tr、立下がり時間Tfと、CPU5が包含するメモリーAの内容とに一致するものがない場合の対応方法を提供するものである。
その方法を図3のフローチャート形式で説明する。
まず、60で実際に使用されるレーザ7の立上がり時間Tr、立下がり時間Tfに相当するデータ10の入力処理を行い、レジスタAに格納する。次に、61により、レジスタAの内容で、メモリーAの内容、すなわち、複数組のレーザの立上がり時間(Tr1〜TrN)、立下がり時間(Tf1〜TfN)の一組を参照する。参照した結果、一致した場合は、図2に示した51〜55までの処理を行う。一方、62で示すように、参照した結果、一致が認められない場合は、63でレジスタAの内容に最も近いメモリAの内容を検索し、64でその検索結果をレジスタBに格納する。次に、65により、レジスタBの内容で、メモリーBの内容、すなわち、レーザの異なる立上がり時間、立下がり時間の各々で参照される記録補償値(Trr1〜TrrN、Tff1〜TffN)を参照し、66によりレジスタCに格納する。
最後に、67でプログラマブルディレーラインの最大遅延量TからレジスタCの内容を引いた値を出力する。この結果、図1に示すプログラマブルディレーライン2および3に対して、遅延量、すなわち、記録補償値を設定することになる。
《効果》
本実施の形態に記載の光ディスク装置では、実施の形態1に記載の光ディスク装置とほぼ同様の効果を得ることが可能となる。
特に、設定された記録補償値は、上記の説明で明らかなように、実際に使用するレーザ7の立上がり時間Tr、立下がり時間Tfに最も近いレーザの立上がり時間、立下がり時間に適合した記録補償値であり、一定の誤差の範囲内で最適な記録補償値である。
このため、異なる光ディスク装置間で各々のレーザの記録発光時の立上がり時間および立下がり時間の違いに対して、形成される記録マークの長さ、前端および後端の位置を一定の誤差の範囲内に抑えることが可能となる。換言すれば、異なる光ディスク装置の記録特性を一定の誤差の範囲内で均一に保つことが可能となる。
(実施の形態3)
次に本発明における光ディスク装置の、実施の形態3を説明する。
《構成・動作》
実施の形態3の構成は、前述した実施の形態1とほぼ同様である。
実施の形態3は、実際に使用するレーザ7の立上がり時間Tr、立下がり時間Tfと、CPU5が包含するメモリーAの内容とに一致するものがない場合の実施の形態2とは異なる対応方法を提供するものである。
その方法を図4のフローチャート形式で説明する。
まず、70で実際に使用されるレーザ7の立上がり時間Tr、立下がり時間Tfに相当するデータ10の入力処理を行い、レジスタAに格納する。次に、71により、レジスタAの内容で、メモリーAの内容、すなわち、複数組のレーザの立上がり時間(Tr1〜TrN)、立下がり時間(Tf1〜TfN)の一組を参照する。参照した結果、一致した場合は、図2に示した51〜55までの処理を行う。一方、72で示すように、参照した結果一致が認められない場合は、73でレジスタAの内容に最も近く、レジスタAの内容より小さいメモリーAの内容を検索し、74で検索結果をレジスタBに格納する。次に、75でレジスタAの内容に最も近く、レジスタAの内容より大きいメモリーAの内容を検索し、76で検索結果をレジスタCに格納する。さらに、77でレジスタBの内容で、メモリーBの内容、すなわち、レーザの異なる立上がり時間、立下がり時間の各々で参照される記録補償値(Trr1〜TrrN、Tff1〜TffN)を参照し、78によりレジスタDに格納する。また、79でレジスタCの内容で、メモリーBの内容、すなわち、レーザの異なる立上がり時間、立下がり時間の各々で参照される記録補償値(Trr1〜TrrN、Tff1〜TffN)を参照し、80によりレジスタEに格納する。そして、81では、レジスタDとレジスタEとの平均値を計算し、82で計算結果をレジスタFに格納する。最後に、83でプログラマブルディレーラインの最大遅延量TからレジスタFの内容を引いた値を出力する。この結果、図1に示すプログラマブルディレーライン2および3に対して遅延量、すなわち、記録補償値を設定することになる。
なお、81で計算される平均値は、レジスタDとレジスタEとの単純平均であってもよいし、加重平均であってもよい。ここで、加重平均は、例えば、レジスタBとレジスタCとに格納された値に対するレジスタAに格納された値の内分比により、レジスタDとレジスタEとに格納された値を内分して算出するものであってもよい。
《効果》
本実施の形態に記載の光ディスク装置では、実施の形態1に記載の光ディスク装置とほぼ同様の効果を得ることが可能となる。
特に、設定された記録補償値は、上記の説明で明らかなように、実際に使用するレーザ7の立上がり時間、立下がり時間に最も近い前後の値で参照された記録補償値の平均値であり、一定の誤差の範囲内で最適な記録補償値である。
このため、その誤差の範囲は、実施の形態2で生じる誤差より明らかに小さくなる。従って、異なる光ディスク装置間で各々のレーザの記録発光時の立上がり時間および立下がり時間の違いに対して、形成される記録マークの長さ、前端および後端の位置を実施の形態2で生じる誤差より小さい誤差の範囲内に抑えることが可能となる。換言すれば、異なる光ディスク装置の記録特性を実施の形態2で生じる誤差より小さい誤差の範囲内で均一に保つことが可能となる。
(実施の形態4)
本発明における光ディスクは、上記各実施の形態で説明した記録補償値、すなわち、レーザの記録発光時の異なる立上がり時間(Tr1〜TrN)および立下がり時間(Tf1〜TfN)に適合するように規定された複数組の記録補償値(Trr1〜TrrN、Tff1〜TffN)が、予め所定の領域に記録されているという特徴を有する。
以下に述べる本発明の光ディスク装置の実施の形態5で説明するように、本発明の光ディスクを用いた場合、本発明の光ディスク装置の実施の形態1から3で説明した以上の効果を得ることができる。
なお、上記記録補償値が予め記録されている所定の領域は、種々のディスク規格で定義されているコントロールトラックとすることも可能であり、もしくは当該光ディスク上の特定の物理アドレスを有するトラックとすることも可能である。
そこで実施の形態5の説明にはいる。
(実施の形態5)
《構成》
図5は、本発明の実施の形態5における光ディスク装置、特にその記録補償にかかる部分の構成を示したものである。図5では、図1と同様に、本発明の実施の形態5の説明に必要な構成要素のみを掲げ、他の構成要素、例えば、フォーカス、トラッキングの制御部、ピックアップの光学系の部分等に関する記述は省略した。
図5において、1は記録パルスである。記録パルス1は、その遅延量が任意に設定可能なプログラマブルディレーライン2および3の各々に入力されている。プログラマブルディレーライン2は、記録パルス1の記録開始位置を、プログラマブルディレーライン3は、記録パルス1の記録終了位置を適宜遅延させるものであって、実施の形態1にて説明した構成要素と同様のものである。
また、5は、プログラマブルディレーライン2および3に対して、所定の遅延量の設定にかかる制御を行うためのCPUであって、メモリーAおよびメモリーBをその内部に包含するものである。なお、CPU5は、このような構成に限定されるものでなく、メモリーAおよびメモリーBとバスあるいはネットワークなどを介して接続されるものであってもよい。
また、10は、CPU5への入力データであって、実際に使用されるレーザ7の立上がり時間Tr、立下がり時間Tfに相当するデータである。入力データ10の詳しい内容は、実施の形態1で説明したのと同様であるため、ここでは説明を省略する。
なお、CPU5に関して、実施の形態1と異なる点は、次の点である。すなわち、実施の形態1(すなわち図1)では、メモリーAおよびメモリーBがリードオンリー型のメモリーとして機能した。一方、本実施の形態(すなわち図5)では、再書き込み可能型のメモリー型として機能する。この機能については後に説明する。
一方、プログラマブルディレーライン2および3によって遅延処理を施された記録パルスは、図1による実施の形態1の説明と同様に、レーザパワー制御・駆動回路4に入力される。レーザパワー制御・駆動回路4は、その制御・駆動対象であるレーザ7をパワー設定器6のレベルに応じて制御・駆動する。レーザ7は、レーザビーム8を出射し、ディスク9上に記録マークを形成する。
ディスク9は、実施の形態4に示した光ディスクである。すなわち、ディスク9の所定の領域には、レーザの記録発光時の異なる立上がり時間(Tr1〜TrN)および立下がり時間(Tf1〜TfN)に適合するように規定された複数組の記録補償値(Trr1〜TrrN、Tff1〜TffN)が予め記録されている。
図5において、20は、ディスク9からの再生信号を表わしている。
再生信号20のうち、複数組の記録補償値が記録された所定の領域からの再生信号は、再生処理回路21、およびデータ処理回路22によって適宜再生処理、データ処理される。さらに、処理後の信号は、CPU5への入力データ11(前述したCPU5への入力データ10とは異なる)となってCPU5に入力される。このように、CPU5への入力データ11は、レーザの記録発光時の異なる立上がり時間および立下がり時間(Tr1〜TrN、Tf1〜TfN)に適合するように規定された複数組の記録補償値(Trr1〜TrrN、Tff1〜TffN)を所定のデータ形式に変換したものである。
CPU5は、予め施されたプログラム処理を行い、入力データ11のうち、レーザの記録発光時の複数組の立上がり時間および立下がり時間に関する情報(すなわち、Tr1〜TrN、Tf1〜TfN)をメモリーAに格納する。また、CPU5は、メモリーBには、メモリーAの内容、すなわち、レーザの異なる立上がり時間(Tr1〜TrN)、立下がり時間(Tf1〜TfN)の各々で参照される記録補償値、換言すれば、レーザの異なる立上がり時間、立下がり時間の各々に適合した記録補償値(Trr1〜TrrN、Tff1〜TffN)に関する情報を格納する。
以上の構成により、本実施の形態における光ディスク装置の状況は、実施の形態1で説明した状況と等価なものとなる。
《動作・効果》
以上の構成に基づいて、記録パルス1に対して記録補償を施し、光ディスク9に記録マークを形成する場合の動作は、次のようになる。すなわち、実際に使用されるレーザ7の立上がり時間Tr、立下がり時間Tfに相当するデータ10がCPU5に入力される。CPU5では、実施の形態1で説明した図2と同様の処理プログラムにより、記録補償値の決定を行う。
これにより、実際に使用されるレーザの記録発光時の立上がり時間および立下がり時間に適合した最適の記録補償値を用いて、記録マークの形成を行うことが可能となる。
また、別の光ディスク装置においては、その光ディスク装置に実際に使用されているレーザの立上がり時間、立下がり時間に参照されて最適な記録補償値が選択・決定される。
このため、異なる光ディスク装置間で各々のレーザの記録発光時の立上がり時間および立下がり時間の違いにより、形成される記録マークの長さ、前端および後端の位置の違いを生ずることが防止される。すなわち、異なる光ディスク装置の記録特性を均一に保つこと、換言すれば互換性を確保することが可能となる。さらに、この結果として、記録したデータの再生についてもその特性に互換性を確保することが可能となるという、実施の形態1と同様の効果を得ることが可能となる。
また、実際に使用するレーザ7の立上がり時間Tr、立下がり時間Tfと、CPU5が包含するメモリーAの内容、すなわち、光ディスク9からの再生信号20をもとに格納されたレーザの記録発光時の複数組の立上がり時間(Tr1〜TrN)および立下がり時間(Tf1〜TfN)に関する情報の内容とに一致するものがない場合については、実施の形態2あるいは実施の形態3で説明したのとほぼ同様の処理により対応することが可能である。すなわち、実施の形態2あるいは実施の形態3で説明した図3あるいは図4と同様の処理をCPU5により行うことで、実施の形態2あるいは実施の形態3で説明したものと同様の効果を得ることが可能となる。
さらに、本実施の形態では、レーザの記録発光時の異なる立上がり時間および立下がり時間に適合するように規定された複数組の記録補償値を、実際に記録マークが形成される光ディスク上に記憶させている。さらに、記憶された記録補償値にかかる情報に基づいて、記録補償を行う。
ここで、それらの記録補償値は、当該光ディスク固有の記録補償値とすることも可能である。これにより、レーザの記録発光時の異なる立上がり時間および立下がり時間に従属するだけでなく、例えば、光ディスクの製造者毎に微妙に異なる光ディスク材料の特性の違いに起因する記録補償値の違いに対応した記録を行うことが可能となる。このため、上記した異なる光ディスク装置間の記録特性を均一に保つことができるという効果に加え、当該光ディスクに形成される記録マークの長さ、始端および後端の位置をより正確に保つことも可能となる。
(実施の形態6)
図1あるいは図5に示したブロック図の各機能ブロックや、ハードウェア構成は、典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されても良いし、一部又は全てを含むように1チップ化されても良い。
例えば、図1あるいは図5におけるCPU5とプログラムディレーライン2及び3とは、1チップ化されていてもよい。なお、この際、メモリAおよびメモリBは、CPU5などと一体として1チップ化されていてもよいし、CPU5の外部に接続されるものであってもよい。
ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用しても良い。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適応等が可能性としてありえる。
(付記)
《付記の内容》
(付記1)
記録データに対応してパルス幅及びパルス間隔が変化する記録パルスでレーザを駆動し、光ディスク媒体にマークを形成することによりデータを記録する際の、前記マークの前端、後端の位置を制御し、前記マークを適正位置に記録するための記録補償における記録補償値の決定が、前記レーザの記録発光時の立上がり時間及び立下り時間に従属してなされることを特徴とした光ディスク装置。
(付記2)
レーザの記録発光時の異なる立上がり時間及び立下り時間に適合するように規定された複数組の記録補償値が予め記憶されている記録補償テーブルを有し、前記記録補償テーブルから選択される一組の記録補償値は、実際に使用されるレーザの記録発光時の立上がり時間及び立下り時間をもとに参照してなされることを特徴とする付記1に記載の光ディスク装置。
(付記3)
前記記録補償テーブルから選択される一組の記録補償値は、前記実際に使用されるレーザの記録発光時の立上がり時間及び立下り時間をもとに参照してなされることを特徴とする付記1に記載の光ディスク装置。
(付記4)
前記実際に使用されるレーザの記録発光時の立上がり時間及び立下り時間に最も近い前後の値をもとに前記記録補償テーブルから二組の記録補償値を参照し、前記二組の記録補償値の平均値を記録補償値とすることを特徴とする付記1に記載の光ディスク装置。
(付記5)
レーザの記録発光時の異なる立上がり時間もしくは立下り時間に適合するように規定された複数組の記録補償値が、予め所定の領域に記録されていることを特徴とした光ディスク。
(付記6)
前記光ディスクの、予め所定の領域に記録されている、レーザの記録発光時間の異なる立上がり時間もしくは立下り時間に適合するように規定された複数組の記録補償値から選択される一組の記録補償値は、実際に使用されるレーザの記録発光時の立上がり時間及び立下り時間をもとに参照してなされることを特徴とする光ディスク装置。
(付記7)
前記光ディスクの、予め所定の領域に記録されている、レーザの記録発光時の異なる立上がり時間及び立下り時間に適合するように規定された複数組の記録補償値から選択される一組の記録補償値は、前記実際に使用されるレーザの記録発光時の立上がり時間及び立下り時間に最も近い値をもとに参照してなされることを特徴とする付記6に記載の光ディスク装置。
(付記8)
前記実際に使用されるレーザの記録発光時の立上がり時間及び立下り時間に最も近い前後の値をもとに、前記光ディスクの、予め所定の領域に記録されている、レーザの記録発光時の異なる立上がり時間及び立下り時間に適合するように規定された複数組の記録補償値から二組の記録補償値を参照し、前記二組の記録補償値の平均値を記録補償値とすることを特徴とする付記6に記載の光ディスク装置。
《付記の説明》
前記従来の課題を解決するために、本発明の光ディスク装置は記録補償における記録補償値が、当該光ディスク装置に搭載したレーザの記録発光時の立上がり時間及び立下り時間に従属して決定されるものである。
また本発明の光ディスクは、レーザの記録発光時の異なる立上がり時間及び立下り時間に適合して規定された複数組の記録補償値が、予め所定の領域に記録されているものである。
また、本発明の光ディスク装置は、当該光ディスク装置に搭載したレーザの記録発光時の固有の立上がり時間及び立下り時間が参照する記録補償値が、前記光ディスクの当該光ディスク装置による所定の領域の再生によって読み出されるレーザの特性に適合した複数組の記録補償値の一組となっている。
本構成によって、レーザの記録発光時の立上がり時間及び立下り時間に対して最も適当な記録補償値を選択することになり、形成される記録マークの長さ、前端及び後端の位置を、常に最適化することができる。
本発明の光ディスク装置及び光ディスクによれば、異なる光ディスク装置間で各々のレーザの記録発光時の立上がり時間及び立下り時間の違いをして、形成される記録マークの長さ、前端及び後端の位置の違いを生じせしめない、即ち、異なる光ディスク装置の記録特性を均一に保つこと、換言すれば互換性を確保することが可能となり、結果として、記録したデータの再生についてもその特性に互換性を確保することが可能となる。
本発明にかかる光ディスク装置および光ディスクは、より適切な記録補償を用いて、より適切な位置に記録マークを形成する光ディスク装置を提供することが求められる分野において有用であり、光ディスクドライブ、光ディスクレコーダ等、あるいはそれらの情報記録媒体として有用である。
本発明の実施の形態1の光ディスク装置のブロック図 本発明の実施の形態1の光ディスク装置の記録補償値の設定フロー図 本発明の実施の形態2の光ディスク装置の記録補償値の設定フロー図 本発明の実施の形態3の光ディスク装置の記録補償値の設定フロー図 本発明の実施の形態4の光ディスク装置のブロック図 光ディスク装置の課題の説明図
符号の説明
1 記録パルス
2,3 プログラマブルディレーライン
4 レーザパワー制御・駆動回路
5 CPU
6 レーザパワー設定器
7 レーザ
8 レーザビーム
9 ディスク
10,11 CPU5への入力データ
12 ハーフミラー
13 ホトディテクタ
14 ADコンバータ
20 再生信号
21 再生処理回路
22 データ処理回路

Claims (13)

  1. 記録データに対応した記録パルスを用いて光ディスクにマークを形成し、前記記録データの記録を行う光ディスク装置であって、
    前記記録パルスに応じたレーザ光を発するレーザ発生部と、前記レーザ光を光ディスクに導くための光学部品とを含む光ピックアップと、
    前記レーザ発生部の発光特性に応じて定められた記録補償値を用いて、前記レーザ発生部の発光を制御する制御部と、
    を備える、
    光ディスク装置。
  2. 前記発光特性とは、前記レーザ発生部の発光時の立上がり時間あるいは立下がり時間である、
    請求項1に記載の光ディスク装置。
  3. 異なる値の複数の立上がり時間あるいは異なる値の複数の立下がり時間のそれぞれに対して規定された複数の記録補償値候補を格納する記憶部、
    をさらに備え、
    前記制御部は、前記レーザ発生部の発光時の前記立上がり時間あるいは前記立下がり時間に基づいて、前記記憶部が格納する複数の前記記録補償値候補から、前記レーザ発生部の発光の制御に用いられる前記記録補償値を決定する、
    請求項2に記載の光ディスク装置。
  4. 前記レーザ発生部の発光時の前記立上がり時間あるいは前記立下がり時間を測定する測定部、
    をさらに備え、
    前記制御部は、前記測定部から前記レーザ発生部の発光時の前記立上がり時間あるいは前記立下がり時間を取得する、
    請求項3に記載の光ディスク装置。
  5. 前記制御部は、前記記憶部が格納する複数の前記記録補償値候補のうち、前記レーザ発生部の発光時の前記立上がり時間あるいは前記立下がり時間に最も近い値に対して規定された前記記録補償値候補を前記記録補償値として選択する、
    請求項3または4に記載の光ディスク装置。
  6. 前記制御部は、前記記憶部が格納する複数の前記記録補償値候補のうち、前記レーザ発生部の発光時の前記立上がり時間あるいは前記立下がり時間に最も近い2つの値に対して規定された2つの前記記録補償値候補を選択し、選択された前記2つの前記記録補償値候補の平均値を前記記録補償値として決定する、
    請求項3または4に記載の光ディスク装置。
  7. 前記制御部は、異なる値の複数の前記立上がり時間あるいは異なる値の複数の前記立下がり時間のそれぞれに対して規定された複数の記録補償値候補を前記光ディスクから取得し、前記レーザ発生部の発光時の前記立上がり時間あるいは前記立下がり時間に基づいて、複数の前記記録補償値候補から、前記レーザ発生部の発光の制御に用いられる前記記録補償値を決定する、
    請求項2に記載の光ディスク装置。
  8. 前記レーザ発生部の発光時の前記立上がり時間あるいは前記立下がり時間を測定する測定部、
    をさらに備え、
    前記制御部は、前記測定部から前記レーザ発生部の発光時の前記立上がり時間あるいは前記立下がり時間を取得する、
    請求項7に記載の光ディスク装置。
  9. 前記制御部は、前記光ディスクから取得される複数の前記記録補償値候補のうち、前記レーザ発生部の発光時の前記立上がり時間あるいは前記立下がり時間に最も近い値に対して規定された前記記録補償値候補を前記記録補償値として選択する、
    請求項7または8に記載の光ディスク装置。
  10. 前記制御部は、前記光ディスクから取得される複数の前記記録補償値候補のうち、前記レーザ発生部の発光時の前記立上がり時間あるいは前記立下がり時間に最も近い2つの値に対して規定された2つの前記記録補償値候補を選択し、選択された前記2つの前記記録補償値候補の平均値を前記記録補償値として決定する、
    請求項7または8に記載の光ディスク装置。
  11. パルス信号に応じたレーザ光を発するレーザ発生部の発光タイミングを制御する半導体装置であって、
    前記レーザ発生部の発光特性に応じて定められた記録補償値を用いて、前記パルス信号の遅延量を決定する遅延量決定部と、
    前記遅延量決定部により決定された前記遅延量を用いて、前記パルス信号を遅延させる遅延実行部と、
    を備える、
    半導体装置。
  12. レーザの発光によりマークが形成され、記録データの記録が行われる光ディスクであって、
    前記レーザの発光特性の複数の異なる値に対して、それぞれ規定された複数の記録補償値候補が、予め所定の領域に記録されていることを特徴とする、
    光ディスク。
  13. 記録データに対応した記録パルスを用いて光ディスクにマークを形成し、前記記録データの記録を行う光ディスク装置の記録方法であって、
    前記記録パルスに応じたレーザ光を発するレーザ発生部の発光特性を取得する取得ステップと、
    前記発光特性に応じて定められた記録補償値を用いて、前記レーザ発生部の発光を制御する制御ステップと、
    を備える、
    記録方法。
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