JP2005161261A - 廃塩基及び廃酸を原料とする砂状物の製造方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】廃塩基及び廃酸を合理的且つ安全且つ低コストに処理しつつ、有効利用可能な資源としての危険物ではない人工砂を製造する方法及び装置を提供する。
【解決手段】粉体状の塩基性廃棄物と、液体状の酸性廃棄物をそれぞれ適宜適量ずつ取り出して中和造粒槽3内に投入し、それらの投入物を混練・攪拌して中和しつつ造粒するための中和造粒装置4と、該中和造粒槽3内における化学反応に伴って発生したガスを吸引すると共に、該ガスを適正に処理するための工程に送出するためのサイクロン5と、送り出されたガスを処理するガス洗浄装置6と、前記中和造粒装置4から造粒されて送出された造粒物を加熱して、不要成分を気化させて分離し、且つ冷却後の化学的安定性を高めるための気化分離装置7と、この気化分離装置7において製造された造粒物の塩の純度を高めてなる砂状物を貯留するための製品貯留槽8とから構成される。
【選択図】図1

Description

塩基性廃棄物及び酸性廃棄物等を原料とする人工砂の製造方法及び装置に関する。
環境問題が世界的に言われ、我が国でも環境意識の高まりと共に、環境対策技術や産業の一層の開発がなされるようになりつつある昨今であるが、各種産業から排出される廃棄物の処理は未だ甚だしく立ち遅れており、深甚なる環境汚染が懸念されている。その一因は、各々の産業から排出される廃棄物の性質が特有のものであって、危険物であったり、扱いが困難で処理費用が嵩むことに由来することが少なくない。このような理由から、未処理のまま容器等に収容されて保管され続けているものや、不法な処理がなされているものが多く存在する。
そのように保管されているもののうち顕著な例として、大量に排出されて保管され、しかも日々増量し続けている石炭灰を挙げることができる。石炭灰は、周知の通り石炭火力発電所における発電の副産物として発生する石炭の燃焼物である。石炭火力発電設備は、平成13年度末で3,050万kWあり、平成23年度には4,394kWになるように計画されているため、これに伴い全国の石炭灰発生量は平成13年度末の約880万トンが、平成19年度末には約1000万トンに達するものと予想されている。
また石炭灰は、飛灰とも呼ばれる球形微粒子であるフライアッシュと、溶結状の多孔質の塊を粉砕機で砂状に砕いたクリンカアッシュとに大別されるシリカやアルミナを主成分とする無機質で、水等に混入すると高い塩基性を示すものであって、道路材や建材、窯業材等として利用されているものである。しかし、先に述べたように発生量が非常に多く、今後の発生量の増加が見込まれているため、その有効活用の方法や活路が盛んに模索されているという状況である。
上に述べた石炭灰は、大量に排出される塩基性廃棄物の一例であるが、この他、化学工場や金属工場等から排出される消石灰等の塩基性を呈する液状又は固相の産業廃棄物が数多く存在し、それらについて回収及び資源化や燃焼法や加水分解法等のような処理法が様々に考えられている。その一方、各種工業等から多量に排出される産業廃棄物として、硫酸や酢酸等の廃酸がある。更に、廃硫酸の一種としては、廃バッテリに含まれる希硫酸を挙げることができる。これらの様な廃酸は、回収され蒸発濃縮法等によって濃縮されたりするが、毒性や他のものに対する浸食性が強く、扱い難く、処理費用が高く、処理が困難とされる。
それらの廃酸の中でもここ近年、最も問題視されているものとしては、硫酸ピッチを挙げることができる。硫酸ピッチとは、廃酸と廃油の混合物で、硫黄分、油分、アスファルト質等を含むタール状で、未反応の硫酸を含むために強酸を示し、芳香族炭化水素類や重金属等の有害な化学物質を含み、二酸化硫黄等のガスを発生する高粘性で、放置しておくと油分等の揮発によって粘性が増し硬化する物質である。
この硫酸ピッチについては現在までに、種々の処理方法が検討されてきたが、硫酸が含まれているためそのまま焼却処理すると、大気汚染や焼却設備の破損の畏れがあり、また中和処理が必要とされているが、先述の通り、放置すると固化してしまう性質があり、また保存容器を腐食する等の困難があって、その保管及び処理の何れも困難とされている。このため、現状では殆ど手つかずの状態である。このような理由から硫酸ピッチは、現在、殆ど処理されておらず精々保管するという具合であり、不法投棄が後を絶たず社会問題となっている。尚、このような従来技術を開示する文献はいままでに発行されていない。
廃塩基及び廃酸を合理的且つ安全且つ低コストに処理しつつ、それら廃塩基と廃酸を原料として水素イオン濃度を所望に調整し得て、様々に応用でき、有効利用可能な資源としての危険物ではない人工砂を製造する方法及び装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達するために本発明が採った手段は、塩基性の廃棄物と、酸性の廃棄物とを原料とし、これら廃塩基及び廃酸を投入する投入口と、この投入口からそれぞれ所望の量ずつ投入された廃塩基及び廃酸を混練、攪拌して塩基と酸を反応させ、その混練物を所望の水素イオン濃度に中和しつつ造粒するための中和造粒槽と、この中和造粒槽内において造粒された造粒物を槽外に取り出すための送出口と、この中和造粒槽内における廃塩基と廃酸との中和反応によって発生したガスを排出するための前記中和造粒槽の上部に設けられたガス排出口と、を有してなる中和造粒装置と、この中和造粒装置内における廃塩基と廃酸との中和反応により発生したガスを吸引するためのサイクロンと、このサイクロンによって吸引されたガスを洗浄し、且つ中和して、この洗浄・中和されたガスを濾過して排出するためのガス洗浄装置と、前記中和造粒装置において造粒され、送出口から繰り出された造粒物を投入する投入口と、この投入口から所定の速さで投入された造粒物を加熱して、この造粒物に付着或いは含浸された塩ではない不要な成分を気化分離させ、前記造粒物の塩の純度を高めてなる砂状物を生成させるための気化分離槽と、この気化分離槽内において生成された前記砂状物を取り出すための送出口と、前記気化分離槽内において造粒物から気化分離されたガスを排出するための前記気化分離槽の上部に設けられたガス排出口と、前記気化分離槽を加熱するための加熱機と、を有してなる気化分離装置と、を備えたことを特徴とする。
中和造粒装置が、略円筒形に形成された内部形状を有する筒状体を、その円形断面が鉛直面にほぼ平行となるように配置して構成される横型の円筒様の槽と、この内部に配置され投入物を混合攪拌しつつ、造粒するための混練造粒部材とを備えたものであることを特徴とし、また廃塩基を投入するための廃塩基投入口と、廃酸を投入するための廃酸投入口と、中和補助剤を注入するための中和補助剤注入口と、というようにそれぞれの投入物若しくは注入物に対する専用の投入口若しくは注入口を備えたものであることを特徴とし、中和補助剤が酸性溶液であることを特徴とする。
気化分離槽内における造粒物の加熱温度が、350℃乃至450℃であることを特徴とし、また気化分離槽内において造粒物から気化分離されたガスを捕集しつつ、加熱機に送出し、加熱機の燃料に供するように構成されることを特徴とする。
ガス洗浄装置内におけるサイクロンから送り込まれてきたガスの洗浄及び中和方法が、前記ガスに対して、塩基性水溶液を噴霧して行うようにしたものであることを特徴とする。
廃塩基が、塩基性を示す粉状物、粒状物、塊状物等の固相の物質であり、主成分が消石灰又は石炭灰、或いは消石灰と石炭灰の複合物であることを特徴とする。
廃酸が、酸性を示す液状物、ゲル状物等の液層の物質であり、主成分が硫酸又は酢酸、或いは硫酸と酢酸の複合物であること、若しくは、廃酸が硫酸ピッチであることを特徴とするを特徴とする。
従来処理に困窮していた産業廃棄物である廃塩基や廃塩基、特に、危険性は殆ど無いが大量に排出されるために大量処理方法やその用途が求められていた廃塩基として分類し得る石炭灰、及び危険性が非常に高く、安全且つ確実に処理する方法がなく、不法投棄やそれによる二次、三次汚染等が懸念され、社会問題を引き起こしている廃酸である硫酸ピッチ等の廃塩基と廃酸を同時に、安全且つ高効率にして処理することが出来るという効果がある。
また本発明には、前述の如くの廃棄物を原料としながらも産業利用可能な危険物ではない人工砂を大量に合成することが出来るという効果がある。しかもこの人工砂は、その水溶液の水素イオン濃度を、出発原料とする廃酸の水素イオン濃度から廃塩基の水素イオン濃度までの水素イオン濃度範囲より狭い範囲内において適宜所望の値に調整することが出来る。つまり、酸性を示すものや中性に近いもの、或いは塩基性を示すもの等を選択的に生産することが出来るという効果がある。従って、用途や需要に合わせた人工砂を生産できるので効率的に産業利用等を図って行くことが出来る。
また硫酸ピッチ等のように油分を含んだ廃棄物を原料とする場合には、それを原料として人工砂を製造する工程中において、造粒物から油分が分離され、この分離された油分は捕集されて、造粒物から油分を分離する気化分離工程における燃料に供されるため燃焼処理される上省資源であり、この場合には廃棄物以外の消耗品を余り用いずして人工砂を生産することが出来るという効果がある。
また実施例2又は3の砂状物の製造装置によれば、車両に積載した可動式の砂状物の製造装置を得ることが出来、この可動式砂状物製造装置によれば、処理や保管が困難な廃塩基や廃酸等の産業廃棄物を、その発生場所から殆ど移動することなく、またほぼ発生と同時に、その場において処理すること、即ち廃塩基や廃酸の現地処理が出来るようになり保管の問題や、その収容物の移動等に伴う危険性の問題を皆無とすることができる。
この発明の好ましい実施の形態を、図1を参照しながら以下に詳細に説明する。図1は本発明を適用した作業工程の概念を示すフロー図である。本実施の形態例の廃塩基及び廃酸を原料とする砂状物の製造方法及び装置は、図1に示すように、粉体状の塩基性廃棄物を収容する容器(1)と、液体状の酸性廃棄物を収容する容器(2)と、これら両容器からそれぞれ適宜適量ずつ取り出して中和造粒槽(3)内に投入し、それらの投入物を混練・攪拌して中和しつつ造粒するための中和造粒装置(4)と、該中和造粒槽(3)内における化学反応に伴って発生したガスを吸引すると共に、該ガスを適正に処理するための工程に送出するためのサイクロン(5)と、このサイクロン(5)から送り出されたガスを処理するガス洗浄装置(6a)と、前記中和造粒装置(4)から造粒されて送出された造粒物を加熱して、不要成分を気化させて分離し、且つ冷却後の化学的安定性を高めるための気化分離装置(7)と、この気化分離装置(7)において製造された造粒物の塩の純度を高めてなる砂状物を貯留するための製品貯留槽(8)とから構成される。
本実施の形態例の原料として用いる廃塩基としては、廃石炭灰、又は廃消石灰、或いはそれらの複合物等の塩基性を示す固相の廃棄物を粉体化したものを好適に用いることが出来る。勿論、これらのように粉体化された塩基性の原料としては、別段廃棄物でなければ良質の人工砂を生産することが出来なくなるというものではなく、従って、廃棄物に限られるものではない。しかし、廃棄物である上述の如くの廃塩基を用いることで省資源で且つ、低コスト化を図ることが出来るので、新品を用いるよりも廃棄物を用いる方がよい場合がある。また、廃塩基は、廃酸と混練して中和、造粒出来ればよく上述のものに限るものではない。
本実施の形態例の原料として用いる廃酸としては、廃酢酸、又は廃バッテリー等に含まれる希硫酸、若しくは廃硫酸、或いはそれらの複合物等の酸性を示す液相の廃棄物を好適に用いることが出来る。廃酸についても廃塩基の場合同様、前述ように酸性の原料としては、別段廃棄物でなければ良質の人工砂を生産することが出来なくなるというものではなく、従って、廃棄物に限られるものではない。また、廃棄物である上述の如くの廃酸を用いることで省資源で且つ、低コスト化を図ることが出来るので、新品を用いるよりも廃棄物を用いる方がよい場合がある。また、廃酸は、廃塩基と混練して中和、造粒出来ればよく上述のものに限るものではない。
塩基性廃棄物を収容する容器(1)は、収容物に対する耐久性及び、その良好な保存性を有する容器であればよく特に限定されない。またそのような容器、若しくはその素材等としては、従来公知の技術を使用することが出来る。
酸性廃棄物を収容する容器(2)は、収容物に対する耐久性及び、その良好な保存性を有する容器であればよく特に限定されない。またそのような容器、若しくはその素材等としては、従来公知の技術を使用することが出来る。
中和造粒装置(4)は、少なくとも廃塩基及び廃酸を投入するための投入口(9)と、投入された廃塩基と廃酸を混合、攪拌して塩基と酸とを中和させつつ造粒するための中和造粒槽(3)と、前記投入された廃塩基と廃酸とを混合、攪拌するために前記中和造粒槽(3)内に配置される攪拌手段(10)と、前記中和造粒槽(3)における塩基と酸の化学反応によって発生したガスを該中和造粒槽(3)の外へ排出するために、該中和造粒槽(3)の上部に設けられるガス排出口(11)と、前記中和造粒槽(3)内において造粒された廃塩基と廃酸とからなる造粒物を、該中和造粒槽(3)の外に取り出すための送出口(12)とを備えている。
廃塩基及び廃酸を投入するための投入口(9)は、廃塩基と廃酸を同一の投入口(9)から投入すると、投入口(9)付近において、塩基と酸による反応が生じ、発生したガスが漏れたり、或いは混合物が飛散したりする畏れがある。このため、廃塩基と廃酸とを別々の投入口(9)から投入する様にし、それぞれに専用の投入口(9)を設けることが好ましい。また、中和造粒槽(3)に対する投入口(9)の形成位置は、後述の横型円筒形の中和造粒槽(3)の場合、該中和造粒槽(3)の最後端付近、前記円筒形のほぼ水平方向の直径位置にそれぞれの投入口(9)を形成することが出来る。このように中和造粒槽(3)に対し、原料である廃塩基及び廃酸をそれぞれ専用の投入口(9)から別々に投入することによって、安全且つ効率的に中和、造粒を行うことが出来る。
中和造粒槽(3)は、廃塩基と廃酸とが互いに漏れなく所望の程度に中和し、且つ効率よく造粒することが出来るようにするため、略円筒形に形成された内部形状を有する筒状体を、その円形断面がほぼ鉛直面に平行となるように配置して構成される。つまり、前記筒状体の円筒長手方向が水平方向と平行となり、該筒状体を横に倒した格好となるよに配置される。このように中和造粒槽(3)を、横型筒状とすることで縦型筒状にした場合には得られない高度な造粒効率で、混練物の粒度をほぼ均一に調整しつつ造粒することが出来る。ただし、中和造粒槽(3)の形状や配置方法は、上記の如くのものに限らず、所望のものとすることが出来、また、大きさ等は処理量に合わせて所望のサイズにすることが出来る。
攪拌手段(10)は、中和造粒槽(3)の長手方向に延在し且つ該中和造粒槽(3)の長手方向の略円形の両側面に軸支され、回転自在に配置される回転軸(13)と、この回転軸(13)に固定された攪拌翼(14)とからなり、動力源によって回転させて、中和造粒槽(3)内に投入された廃塩基と廃酸とを混合攪拌して中和しつつ造粒すると共に、この造粒物を徐々に前方へ繰り出すことが出来るように構成されている。ただし、攪拌手段(10)は、中和造粒槽(3)内において廃塩基と廃酸とを効率的に満遍なく混練し、中和しながら前方へ繰り出すことが出来ればよく、構造や構成自体は特に限定されない。また、前記動力源には、モータやエンジン等の従来公知の技術を用いることが出来るが、攪拌手段(10)の回転の速さは、60〜150rpm、好ましくは130〜140rpmとする。
ガス排出口(11)は、中和造粒槽(3)の最前方付近の上端位置に形成することが好ましい。このようにガス排出口(11)を最前方に設けることで、最後方から投入されて化学反応しながら徐々に前方へ繰り出される全過程において発生したガスを、一カ所のみにおいて効率的に排出することが出来る。また、前記発生したガスは元来、固体である造粒物よりも軽く、更に槽内における化学反応によって発生した反応熱によって温められて軽くなり、上方へと流動するので、ガス排出口(11)を上端部に設けることで発生したガスを効率よく排出できる。ただし、中和造粒槽(3)内において発生したガスは、サイクロン(5)によって強制的に吸引されることもあり、上述のように、ガス排出口(11)は中和造粒槽(3)の最前方付近の上端位置に形成しなければならないというものではなく、これに限定されるものではない。
送出口(12)は、中和造粒槽(3)の最前方付近の下端位置に形成することが好ましい。このように廃塩基と廃酸とからなる造粒物を中和造粒槽(3)の外に取り出すための送出口(12)を、最前方に設けることで、最後方から投入されて攪拌翼(14)によって造粒されながら徐々に前方へ繰り出される全過程において最長時間造粒され続けた造粒物を取り出することが出来る。また、元来固体である造粒物は、攪拌翼(14)で混練されて上方へ持ち上げられたとしてもその重量によって下方へ落下して来るので、送出口(12)を下端部に設けることで造粒物を効率よく、取り出すことが出来る。ただし、効率的に満遍なく造粒された造粒物を得ることが出来ればよく上述のように、送出口(12)は中和造粒槽(3)の最前方付近の下端位置に形成しなければならないというものではなく、これに限定されるものではない。
サイクロン(5)は、中和造粒槽(3)内部において発生したガス又は粉塵等を強制的に該中和造粒槽(3)の外部に吸引し、これによって吸引されたガスのみをガス洗浄装置(6a)へ送出するための装置であって、ガス中に含まれる粉塵を除去する。その後、後述のガス洗浄装置(6a)へ送出される。
ガス洗浄装置(6a)は、サイクロン(5)から送出されたガスを取り込むためのガス流通路(15)と、このガス流通路(15)を、内外に連通させてサイクロン(5)からのガスを導入し、且つ該導入ガスを洗浄するためのガス洗浄槽(16a)と、このガス洗浄槽(16a)の下端に配置される洗浄液を汲み上げるための洗浄液汲上装置(30a)と、この洗浄液汲上装置(30a)によって汲上げられた洗浄液を洗浄液流通路(17)通じて、前記ガス洗浄槽(16a)の上部に配置される洗浄液噴霧手段(18)に連通させ、前記洗浄液汲上装置(30a)によって、洗浄液を前記ガス洗浄槽(16a)内において循環させるように構成され、前記噴霧手段(18)の更に上部に配置されるガスに含有された微粒子等を吸着させるための活性炭フィルタ(19)を備え、該活性炭フィルタ(19)の更に上部に形成された排気口(20)から洗浄された清廉な気体を排気出来るように構成される。
洗浄液は、中和造粒槽(3)内において発生するガスの種類によって、適宜選択することが出来る。通常、前記発生するガスは酸性を示すので、その中和を目的として洗浄液は塩基性の水溶液を選択する。例えば、ph11〜ph12の塩基性水溶液を好適に用いることが出来る。
気化分離装置(7)は、中和造粒装置(4)から出て来た造粒物を投入するための造粒物投入口(21)と、投入された造粒物を加熱して塩以外の不要な成分を気化分離するための加熱槽(22)と、前記投入された造粒物を攪拌しながら移送するために前記加熱槽(22)内に配置される攪拌移送手段(23)と、加熱槽(22)内において造粒物から分離されたガスを該加熱槽(22)の外へ排出するために該加熱槽(22)の上部に設けられる分離ガス排出口(24)と、前記加熱槽(22)内において気化分離された砂状物を、該加熱槽(22)の外に取り出すための製品出口(25)と、前記分離ガス排出口(24)とガス洗浄装置(6)のガス洗浄槽(16a)とを連通する分離ガス流通路(26)と、加熱槽(22)を加熱するための加熱機(27)とを備えている。
造粒物投入口(21)は、好ましくは、加熱槽(22)の端部上端に形成される。例えば、後述の横型円筒形の加熱槽(22)の場合、造粒物投入口(21)の加熱槽(22)に対する形成位置は、該加熱槽(22)の最後端付近における上部とすることが出来る。このように加熱槽(22)の上部に造粒物投入口(21)を設けることで、造粒物の投入量の調整は造粒物の落下量を制御すればよいだけとなるので簡便且つ効率的であり、更に造粒物投入口(21)を加熱槽(22)の最後端付近にすることで、加熱槽(22)内の前記円筒形の長手方向における造粒物の移動量を最長化することが出来るようになる。これによって効率的且つ効果的に造粒物を満遍なく加熱することが出来る。
加熱槽(22)は、効率よく造粒物を加熱し、塩以外のものを造粒物から気化して分離することが出来るようにするため、略円筒形に形成された内部形状を有する筒状体を、その円形断面がほぼ鉛直面に平行となるように配置して構成される。つまり、中和造粒槽(3)と同様に、前記筒状体の円筒長手方向が水平方向と平行となり、該筒状体を横に倒した格好となるよに配置される。このように中和造粒槽(3)を、横型筒状とすることで高効率で満遍なく造粒物を加熱し、且つ塩以外のものを気化分離することが出来る。ただし、加熱槽(22)の形状や配置方法は、上記の如くのものに限らず、所望のものとすることが出来、また、大きさ等は処理量に合わせて所望のサイズにすることが出来る。
攪拌移送手段(23)は、加熱槽(22)の長手方向に延在し且つ該加熱槽(22)の長手方向の略円形の両側面に軸支され、回転自在に配置される回転軸(28)と、この回転軸(28)に固定された攪拌移送翼(29)とからなり、動力源によって回転させて、加熱槽(22)内に投入された造粒物を満遍なく攪拌しながら、この造粒物を徐々に前方へ繰り出すことが出来るように構成されている。ただし、攪拌移送手段(23)は、加熱槽(22)内において造粒物を効率的に満遍なく攪拌しながら前方へ繰り出すことが出来ればよく、構造や構成自体は特に限定されない。また、前記動力源には、モータやエンジン等の従来公知の技術を用いることが出来る。
分離ガス排出口(24)は、加熱槽(22)の最前方付近の上端位置に形成することが好ましい。このように分離ガス排出口(24)を最前方に設けることで、最後方から投入されて加熱され、塩以外のものを気化分離しながら徐々に前方へ繰り出される全過程において分離されたガスを、一カ所のみにおいて効率的に排出することが出来る。また、前記分離されたガスは元来、固体である造粒物よりも軽く、更に前記分離ガスは、槽内における加熱によって温められて軽くなり、上方へと流動するので、分離ガス排出口(24)を上端部に設けることで分離ガスを効率よく排出できる。ただし、槽内において分離されたガスは、サイクロン(5)によって強制的に吸引されることもあり、上述のように、分離ガス排出口(24)は加熱槽(22)の最前方付近の上端位置に形成しなければならないというものではなく、これに限定されるものではない。
製品出口(25)は、加熱槽(22)の最前方付近の下端位置に形成することが好ましい。このように造粒物を加熱槽(22)の外に取り出すための製品出口(25)を、最前方に設けることで、最後方から投入されて攪拌移送翼(29)によって攪拌されながら徐々に前方へ繰り出される全過程において最長時間加熱され続けた造粒物を取り出することが出来る。また、元来固体である造粒物は、攪拌移送翼(29)で攪拌されて上方へ持ち上げられたとしてもその重量によって下方へ落下して来るので、製品出口(25)を下端部に設けることで造粒物若しくは砂状物を効率よく、取り出すことが出来る。ただし、効率的に満遍なく造粒物を加熱しつつ塩以外の成分を気化分離した状態の砂状物を得ることが出来ればよく上述のように、製品出口(25)は加熱槽(22)の最前方付近の下端位置に形成しなければならないというものではなく、これに限定されるものではない。
分離ガス流通路(26)は、加熱槽(22)内において造粒物を加熱することで該造粒物から気化分離されたガスを処理するために、分離ガス排出口(24)とガス洗浄装置(6)の洗浄槽とを連通するパイプラインである。ただし、前記分離ガスは必ずしもガス洗浄装置(6)において洗浄処理することが最良の処理方法という訳ではなく、分離ガスの成分によっては、捕集して燃料化する方がよい場合、或いは燃焼処理する方がよい場合等があり、それらの場合には分離ガス流通路(26)は、前述のように分離ガス排出口(24)とガス洗浄装置(6a)のガス洗浄槽(16a)とを連通させるのではなく、分離ガス排出口(24)と加熱機(27)の燃料系とを連通させて、前記分離ガスを燃料に供するように構成し、加熱機(27)によって燃焼させることが出来る。
加熱機(27)は、気化分離装置(7)の加熱槽(22)内を所定の温度まで加熱し、又は保持することができればよく、特に限定されるものではなく従来公知の技術を用いることができるが、燃料を燃焼させて加熱する方式の法が一般的に割安であり、また気化分離装置(7)において気化分離されたガスを前記燃料等と共に燃焼処理することを想定すれば、電気等による加熱方式よりも燃焼加熱方式の方が好ましい。燃焼加熱方式とする場合にも装置や方法自体特に限定されず、たとえば槽内所謂ガスバーナーを好適に用いることができる。
中和造粒装置(4)から出て来た造粒物は、湿った状態であり、塩基と酸の反応によって生成した塩だけでなく、塩以外のものが幾らか残留した状態であって多少臭い等を発するといったものである。これを350〜450℃にした気化分離装置(7)の炉である加熱槽(22)の中において加熱し、水分や油分、その他の塩以外の成分を気化させて造粒物から分離する。塩以外のものを気化分離された造粒物は、より高純度化された塩からなる危険物ではない砂状物、若しくは人工砂となる。
実際に、図1に示した上記説明の装置を用いて、幾つかの廃塩基及び廃酸の組み合わせを原料として選択し、以下に説明するほぼ同一の方法によって、それぞれ人工砂を製造した。その結果は、表1に示す通りである。ただし、石炭灰としては、フライアッシュを用いた。
Figure 2005161261
原料である廃塩基を収容した容器と、原料である廃酸を収容した容器を、中和造粒装置(4)に設けられたそれぞれの投入口に配置し、それぞれ所定の速度で中和造粒槽(3)内へ投入する。投入された廃塩基と廃酸を攪拌する。1〜2分間攪拌し続けると、中和造粒槽(3)内から酸性を示すガスが発生し、槽内の温度が60〜70℃に昇温する。
この発生した酸性ガスは、中和造粒槽(3)の上部に設けられたガス排出口(11)からサイクロン(5)によって吸引されて中和増粒槽内から抜き出される。前記酸性ガスは、サイクロン(5)において、該酸性ガスに含まれる微量の粉塵等が分離され、ガス状物である酸性ガスのみがガス洗浄槽(16a)に送出される。
サイクロン(5)から送り込まれてきた酸性ガスは、ガス洗浄装置(6a)の洗浄槽内において、およそph11の塩基性の水溶液である洗浄液が噴霧され中性状態まで中和される。中和されてなおもガスとして残留したものは、サイクロン(5)から次々と送り込まれてくるガスの圧力によって、洗浄槽上部に設けられた活性炭フィルタ(19)を通過して排気口(20)から排気される。この際、洗浄されたガスに含まれている微粒子は活性炭によって吸着され有害なものは殆ど排気されない。
一方、中和造粒槽(3)内において廃塩基と廃酸との混練物を5〜7分間高速回転させて中和、造粒しながら中和造粒槽(3)の後側から前方へ送り出して行く。その結果、前記混練物は形や大きさが整えられた粒状物となって、中和造粒槽(3)の前方下端に設けられた送出口(12)から出てくる。ただし、この造粒物は、形や大きさが整えられているものの未だ粘性や臭気が有り、完全な砂状物ではない。
中和造粒装置(4)から送出された造粒物は、気化分離装置(7)の造粒物投入口(21)から適量ずつ加熱槽(22)内へ投入される。加熱槽(22)内に投入された造粒物は、350〜450℃に加熱された加熱槽(22)内において均等に満遍なく加熱されるよう攪拌手段によって5〜15分間攪拌され、造粒物に含まれる水分やその他の不要な成分が気化分離されながら加熱槽(22)の前方に移送される。従って、加熱槽(22)後端から前方への移送過程において、造粒物は、より高純度の塩となり、そして加熱されることによって湿り気や臭気がなく、危険物ではない砂状物が生成される。生成された砂状物は、気化分離装置(7)の製品出口(25)から順次送出される。このようにして得られた製品、即ち砂状物は、原料の種類や配合量、中和造粒装置(4)や気化分離装置(7)における攪拌手段等の回転速度や加熱温度等によって、粒度や色や成分が多少異なる。その大まかな結果は既に表1に示した通りである。それら表1に記載の砂状物A〜Eの内、Eについて更に詳細に分析した結果を表2に示す。
Figure 2005161261
表2に記載の分析結果は、産業廃棄物に含まれる金属等の検定方法(昭和48年環境庁告示13号)「検液の作成一のイ」によって分析されたものである。また、廃塩基及び廃酸を原料として当該発明の方法及び装置を用いて砂状物を製造した場合、これによって得られた砂状物は、表2に示す通り代表的な有害危険物は一切検出されず、危険物ではなくなり、その水溶液がおよそph10の弱塩基性を示す砂状物が得られたといえる。つまり、表1に示す配合は、ph10程度の砂状物を得るための配合であるといえる。勿論、phは10でなければならないというものではなく、これに限定されるものではないのであるが、ph10前後の場合、酸性土壌に対する中和剤、若しくは土壌改良材として好適なものとなるため、当該発明の方法及び装置によって得られる砂状物の一つの用途ととすることが出来る。また、砂状物のph値等を様々に調整することによって用途に応じた砂状物を得ることが出来る。
また、実施例1の装置は、図1に示す作業工程フローによって砂状物を製造するものであり、図2及び図3に示す装置構成となっている。図2及び図3に示す主要な装置各部の大凡の外形寸法は、台座等の寸法も含め、それぞれ以下に示す大きさを有する。中和造粒装置(4)は、水平方向の全長が4660mm、水平方向の最大幅が1220mm、最大高さが1650mmであり、ガス洗浄装置(6a)は最大幅が1500mm、高さが3500mmであり、気化分離装置(7)は水平方向の全長が4760mm、水平方向の最大幅が1380mm、最大高さが3000mmである。
以下図4,5を用いて、本発明を適用した実施例2を説明する。図2は、図1に示した当該発明の砂状物の製造装置におけるガス洗浄装置(6a)を、これと多少構造の異なるガス洗浄装置(6b)に替えた例の作業工程の概念を示すフロー図である。つまり、本実施例の砂状物の製造方法及び装置は、図2に示すように、図1に示した構成とほぼ同様の構成を採り、粉体状の塩基性廃棄物を収容する容器(1)と、液状の酸性廃棄物を収容する容器(2)と、これら両容器からそれぞれ適宜適量ずつ取り出して中和造粒槽(3)内に投入し、それらの投入物を混練・攪拌して中和しつつ造粒するための中和造粒装置(4)と、該中和造粒槽(3)内における化学反応に伴って発生したガスを吸引すると共に、該ガスを適正に処理するための工程に送出するためのサイクロン(5)と、このサイクロン(5)から送り出されたガスを処理するガス洗浄装置(6b)と、前記中和造粒装置(4)から造粒されて送出された造粒物を加熱して、不要成分を気化させて分離し、且つ冷却後の化学的安定性を高めるための気化分離装置(7)と、この気化分離装置(7)において製造された造粒物の塩の純度を高めてなる砂状物を貯留するための製品貯留槽(8)と、を備えて構成される。以下先に図1を参照しながら説明した装置と同様の部分についての説明は省略する。
ガス洗浄装置(6b)は、図4,5に示すように、サイクロン(5)から送出されたガスを取り込むためのガス流通路(15)と、このガス流通路(15)を、内外に連通させてサイクロン(5)からのガスを導入し、且つ該導入ガスを洗浄するためのガス洗浄槽(16b)と、該ガス洗浄槽(16b)内において直線的なガスの流れを阻むように互違いに仕切板(32)を複数配置してジグザグ様の迂回路を形成したものであっても良い。ガス洗浄装置(6b)は、ガス洗浄槽(16b)の下端に配置される洗浄液を収容する洗浄液タンク(33)とこのタンク(33)内の洗浄液を汲み上げるための汲上手段(36)とからなる洗浄液汲上装置(30b)と、この洗浄液汲上装置(30b)によって汲上げられた洗浄液を洗浄液流通路(17)通じて、前記ガス洗浄槽(16b)の上部に配置される洗浄液噴霧手段(18)に連通させ、前記洗浄液汲上装置(30b)によって、洗浄液を前記ガス洗浄槽(16b)内において循環させるように構成され、前記ガス洗浄槽(16b)の先端の上部に配置されるガスに含有された微粒子等を吸着させるための活性炭フィルタ(19)を備え、該活性炭フィルタ(19)の更に上部に形成された排気口(20)から洗浄された清廉な気体を排気出来、前記ジグザグ様の迂回路を形成することでガスの洗浄、中和効果を高めることが出来るように構成されると共に、このように構成したことで、図1において示したガス洗浄装置(6a)よりも効率よくガスの洗浄、中和することが出来且つ鉛直方向の必要スペースを削減すること、即ち高さを低くすることが可能となる。例えば、本実施例2のガス洗浄装置(6b)の大凡の外形寸法は、水平方向の全長3000mm、水平方向の最大幅1300mm、最大高さ1300mmであり、実施例1のガス洗浄装置(6a)に比較して、高さ方向が小さくなっていることが判る。
これによって、当該発明の砂状物の製造装置全体を、よりコンパクトなスペースに集約することが可能となり、従って自動車等の車両に積載可能となった。つまり、本実施例の砂状物の製造装置によって、車両に積載した可動式の砂状物の製造装置を得ることが出来る。この可動式砂状物製造装置によれば、処理や保管が困難な廃塩基や廃酸等の産業廃棄物を、その発生場所から殆ど移動することなく、またほぼ発生と同時に、その場において処理することが出来るようになる。ただし、当該発明の砂状物の製造装置を可動式とするに当たっては、この砂状物製造装置を安定的に移動することが出来ればよく、移動可能とするための方法や構成自体は特に限定されるものではなく、従来公知の技術を用いることが出来き、例えば当該発明の砂状物製造装置を車輪を備えた台座に載置したものであってもよい。
以下図6を参照して、本発明を適用した実施例3を説明する。図6は、廃塩基と廃酸である硫酸ピッチを原料とする際に本発明を適用した場合における一実施例の作業工程の概念を示すフロー図である。本実施例の砂状物の製造方法及び装置は、図6に示すように、図2に示した構成とほぼ同様の構成を採り、粉体状の塩基性廃棄物を収容する容器(1)と、硫酸ピッチを収容する容器(2)と、投入事前に硫酸ピッチを攪拌して均一化を図るための硫酸ピッチ攪拌手段(31)と、それら両容器からそれぞれ適宜適量ずつ収容物を取り出して中和造粒槽(3)内に投入し、それらの投入物を混練・攪拌して中和しつつ造粒するための中和造粒装置(4)と、該中和造粒槽(3)内における化学反応に伴って発生したガスを吸引すると共に、該ガスを適正に処理するための工程に送出するためのサイクロン(5)と、このサイクロン(5)から送り出されたガスを処理するガス洗浄装置(6b)と、前記中和造粒装置(4)から造粒されて送出された造粒物を加熱して、不要成分を気化させて分離し、且つ冷却後の化学的安定性を高めるための気化分離装置(7)と、この気化分離装置(7)において製造された造粒物の塩の純度を高めてなる砂状物を貯留するための製品貯留槽(8)と、を備えて構成される。以下、先に図2を参照しながら説明した装置と同様の部分についての説明は省略する。
硫酸ピッチ攪拌手段(31)は、上方が開口した容器(2)の該開口部を閉口するための蓋体(37)と、この蓋体(37)の天面を表裏に貫通する連通孔(38)と、この連通孔(38)に密閉的且つ回転自在に配置される回転軸(39)と、この回転軸(39)の下端に設けられる攪拌翼(40)と、前記回転軸(39)の上端に設けられ、攪拌翼(40)を回動させるための動力源(41)と、この一連の攪拌設備を支持しつつ前記容器(2)に固設するための固設手段(42)とを備えて構成される。
上記硫酸ピッチ攪拌手段(31)は、硫酸ピッチが様々な成分複合物であって、その成分の密度の違い等から容器(2)内において成分が分離し、また揮発しやすく時間の経過と共に硬化してくるという性質を有するために、当該発明の砂状物の製造装置に投入する事前に、容器(2)に収容してある硫酸ピッチを該硫酸ピッチ攪拌手段(31)によって攪拌して均一化を図り、当該発明の砂状物の製造装置に投入した際に、廃塩基とよく反応し、均一に混練しやすくするためのものである。従って、硫酸ピッチ攪拌手段(31)は、不均一な或いは硬化し始めた硫酸ピッチを、投入事前に攪拌して均一化を図ることが出来るものであればよく、その構造や構成自体は何等限定されるものではないことは言うまでもない。
また本例の気化分離装置(7)は、加熱槽(22)内において造粒物から気化分離されたガスに多分に油分が含まれていることから、分離ガス排出口(24)と加熱機(27)の燃料系とをパイプからなる分離ガス流通路(26b)によって連通させ、燃料の燃焼に供するように構成する。また分離ガス流通路(26b)は、分離ガス排出口(24)に一端が連結され、その他端がサイクロン(5)に連結された分離ガス流通路(26a)を、その途中において分岐させたものである。このように構成することで、分離されたガスの一部を加熱器(27)の燃料に供することが出来、燃焼処理することが出来ると共に、燃料の消費を抑制することが出来るため合理的である。
例えば、本例の方法及び装置を使用し、廃塩基として消石灰と石炭灰の複合物を、廃酸として硫酸ピッチを原料とした場合の処理方法を以下に説明する。先ず、硫酸ピッチが収容された容器(2)に硫酸ピッチ攪拌手段を固設して、攪拌翼()を回転させながら硫酸ピッチをよく攪拌し、その均一化を図る。こうして硫酸ピッチをほぼ均一化した後、前記硫酸ピッチ攪拌手段を容器(2)から取り外し、該容器(2)の開口部を中和造粒装置(4)の廃酸の投入口(9b)に設けられた先端にホッパーを形成した投入路(34)に当接し、前記容器(2)を所望に傾斜させて該ホッパーから投入路(34)を通じて、適量ずつ中和造粒槽(3)内へ投入する。このとき、硫酸ピッチの粘度やphを調整する目的で、ph0.5〜1.6程度の酸性の液体である中和補助剤を硫酸ピッチの投入量に対して中和造粒装置(4)に設けられた専用の中和補助剤注入口(9c)から注入してもよい。また硫酸ピッチの投入と同時に、廃塩基の投入口(9a)から適量ずつ前記廃塩基を投入する。
その後、中和造粒槽(3)内から酸性を示すガスが発生し、槽内の温度が60〜70℃に昇温する。この発生した酸性ガスは、中和造粒槽(3)の上部に設けられたガス排出口(11)からサイクロン(5)によって吸引されて中和造粒槽(3)内から抜き出される。前記酸性ガスは、サイクロン(5)において、該酸性ガスに含まれる微量の粉塵等が分離され、ガス状物である酸性ガスのみがガス洗浄槽(16b)に送出される。
サイクロン(5)から送り込まれてきた酸性ガスは、ガス洗浄装置(6b)の洗浄槽内において、およそph11の塩基性の水溶液である洗浄液が噴霧され中性状態まで中和される。中和されてなおもガスとして残留したものは、サイクロン(5)から次々と送り込まれてくるガスの圧力によって、ガス洗浄槽(16b)の先端の上部に設けられた活性炭フィルタ(19)を通過して排気口(20)から排気される。この際、洗浄されたガスに含まれている微粒子は活性炭によって吸着され有害なものは殆ど排気されない。
一方、硫酸ピッチと中和補助剤に対し、消石灰と石炭灰を50:50の混合比でもって混合した複合物を適量ずつ投入して、硫酸ピッチ、消石灰、石炭灰の混合比が50:25:25となる様にし、中和造粒槽(3)内においてそれらの廃塩基と廃酸との混練物を5〜7分間高速回転させて中和、造粒しながら中和造粒槽(3)の後側から前方へ送り出して行く。その結果、前記混練物は形や大きさが整えられた粒状物となって、中和造粒槽(3)の前方下端に設けられた送出口(12)から出てくる。ただし、この造粒物は、形や大きさが整えられているものの未だ粘性や臭気が有り、完全な砂状物ではない。
中和造粒装置(4)から送出された造粒物は、気化分離装置(7)の造粒物投入口(21)から適量ずつ加熱槽(22)内へ投入される。加熱槽(22)内に投入された造粒物は、350〜450℃に加熱された加熱槽(22)内において均等に満遍なく加熱されるよう攪拌移送手段(23)によって5〜15分間攪拌され、造粒物に含まれる水分や油分、その他の不要な成分が気化分離されながら加熱槽(22)の前方に移送される。従って、加熱槽(22)後端から前方への移送過程において、造粒物は、より高純度の塩となり、そして加熱されることによって湿り気や臭気がなく、危険物ではない砂状物が生成される。生成された砂状物は、気化分離装置(7)の製品出口(25)から順次送出される。こうして得られた砂状物が表1及び表2に示した砂状物Eである。この他、砂状物Bや砂状物D、若しくはその他の廃塩基と硫酸ピッチとを原料とする場合も本例とほぼ同様の方法及び装置によって砂状物E等とほぼ同様のものを得ることが出来る。
本発明を適用した工程の概念を示すフロー図 実施例1における砂状物の製造装置の正面図 図2の平面図 本発明を適用した実施例2の工程の概念を示すフロー図 図4におけるガス洗浄装置の拡大図 廃塩基と廃酸である硫酸ピッチを原料とする際に本発明を適用した場合における実施例3の作業工程の概念を示すフロー図
符号の説明
1 塩基性廃棄物を収容する容器
2 酸性廃棄物を収容する容器
3 中和造粒槽
4 中和造粒装置
5 サイクロン
6 ガス洗浄装置
7 気化分離装置
8 製品貯留槽
9 投入口
10 攪拌手段
11 ガス排出口
12 送出口
13 回転軸
14 攪拌翼
15 ガス流通路
16 ガス洗浄槽
17 洗浄液流通路
18 噴霧手段
19 活性炭フィルタ
20 排気口
21 造粒物投入口
22 加熱槽
23 攪拌移送手段
24 分離ガス排出口
25 製品出口
26 分離ガス流通路
27 加熱機
28 回転軸
29 攪拌移送翼
30 洗浄液汲上装置
31 硫酸ピッチ攪拌手段
32 仕切板
33 洗浄液タンク
34 投入路
35 中和補助剤収容容器
36 汲上手段
37 蓋体
38 連通孔
39 回転軸
40 攪拌翼
41 動力源
42 固設手段

Claims (20)

  1. 塩基性の廃棄物と、酸性の廃棄物とを原料とし、これら原料を中和造粒槽に投入して、廃塩基及び廃酸を混練、攪拌して塩基と酸を反応させ、その混練物を所望の水素イオン濃度に中和しつつ造粒した後、造粒された造粒物を槽外に取り出して、気化分離槽に投入して造粒物を加熱し、造粒物に付着或いは含浸された塩ではない不要な成分を気化分離させ、造粒物の塩の純度を高めて、所望の粒度の砂状物として取り出すようにしたことを特徴とする廃塩基及び廃酸を原料とする砂状物の製造方法。
  2. 気化分離槽内において造粒物から気化分離されたガスを、気化分離槽を加熱するための加熱機に供給する空気とともに燃焼させるようにしたことを特徴とする請求項1記載の砂状物の製造方法。
  3. 中和造粒槽内における廃塩基と廃酸との中和反応によって発生したガスをサイクロンに吸引して洗浄し、中和するようにしたことを特徴とする請求項1記載の砂状物の製造方法。
  4. 塩基性の廃棄物と、酸性の廃棄物とを原料とし、
    これら廃塩基及び廃酸の原料を投入する投入口と、この投入口からそれぞれ所望の量ずつ投入された廃塩基及び廃酸を混練、攪拌して塩基と酸を反応させ、その混練物を所望の水素イオン濃度に中和しつつ造粒するための中和造粒槽と、この中和造粒槽内において造粒された造粒物を槽外に取り出すための送出口と、この中和造粒槽内における廃塩基と廃酸との中和反応によって発生したガスを排出するための前記中和造粒槽の上部に設けられたガス排出口とを有する中和造粒装置と、
    前記中和造粒装置内において造粒され、送出口から繰り出された造粒物を投入する投入口と、この投入口から所定の速さで投入された造粒物を加熱して、この造粒物に付着或いは含浸された塩ではない不要な成分を気化分離させ、前記造粒物の塩の純度を高めてなる砂状物を生成させるための気化分離槽と、この気化分離槽内において生成された前記砂状物を取り出すための送出口と、前記気化分離槽内において造粒物から気化分離されたガスを排出するための前記気化分離槽の上部に設けられたガス排出口と、前記気化分離槽を加熱するための加熱機と、を有してなる気化分離装置と、
    を備えたことを特徴とする廃塩基及び廃酸を原料とする砂状物の製造装置。
  5. 中和造粒装置内における廃塩基と廃酸との中和反応により発生したガスを吸引するためのサイクロンと、このサイクロンによって吸引されたガスを洗浄し、且つ中和して、この洗浄・中和されたガスを濾過して排出するためのガス洗浄装置とを備えたことを特徴とする請求項4記載の砂状物の製造装置。
  6. 中和造粒装置が、略円筒形に形成された内部形状を有する筒状体を、その円形断面が鉛直面にほぼ平行となるように配置して構成される横型の円筒様の槽と、この内部に配置され投入物を混合攪拌しつつ、造粒するための混練造粒部材とを備えたものであることを特徴とする請求項4に記載の砂状物の製造装置。
  7. 中和造粒装置が、廃塩基を投入するための廃塩基投入口と、廃酸を投入するための廃酸投入口と、を備えたものであることを特徴とする請求項4に記載の砂状物の製造装置。
  8. 気化分離槽内における造粒物の加熱温度が、350℃乃至450℃であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の砂状物の製造方法又は装置。
  9. 気化分離槽内において造粒物から気化分離されたガスを捕集しつつ、加熱機に送出し、加熱機の燃料に供するように構成されることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の砂状物の製造方法又は装置。
  10. 廃塩基及び廃酸の中和造粒槽内への投入時に、中和補助剤を混入して、中和造粒槽内において混練、造粒される造粒物の水素イオン濃度を調整することを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の砂状物の製造方法又は装置。
  11. 中和補助剤が、酸性溶液であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の砂状物の製造方法又は装置。
  12. 廃塩基が、塩基性を示す粉状物、粒状物、塊状物等の固相の物質であることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の砂状物の製造方法又は装置。
  13. 廃塩基の主成分が、消石灰であることを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の砂状物の製造方法又は装置。
  14. 廃塩基の主成分が、石炭灰であることを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の砂状物の製造方法又は装置。
  15. 廃塩基の主成分が、消石灰と石炭灰の複合物であることを特徴とする請求項1乃至14のいずれかに記載の砂状物の製造方法又は装置。
  16. 廃酸が、酸性を示す液状物、ゲル状物等の液層の物質であることを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載の砂状物の製造方法又は装置。
  17. 廃酸の主成分が、硫酸であることを特徴とする請求項1乃至16のいずれかに記載の砂状物の製造方法又は装置。
  18. 廃酸の主成分が、酢酸であることを特徴とする請求項1乃至17のいずれかに記載の砂状物の製造方法又は装置。
  19. 廃酸の主成分が、硫酸と酢酸の複合物であることを特徴とする請求項1乃至18のいずれかに記載の砂状物の製造方法又は装置。
  20. 廃酸が、硫酸ピッチであることを特徴とする請求項1乃至19のいずれかに記載の砂状物の製造方法又は装置。
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