JP2005159601A - サンプリングレート変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 従来は乗算器のロジック量の大きさが課題であり、フィルタ全体のロジック量はタップ長と係数ビット幅に比例する。多相フィルタをたとえ工夫したとしても、ロジック量の減少には限界があり、変換品質を犠牲にしない限り、大幅な減少は期待できない。
【解決手段】 前置サンプラ12は、入力信号をクロック生成部20により生成された入力信号の最高周波数の2倍以上の繰り返し周波数の第1のサンプリングクロック27により標本化する。LPF13は、前置サンプラ12から出力される標本化信号を、出力サンプラ14での出力クロック28を用いたサンプリング時に発生する折り返し歪み除去のための帯域制限を行う。このため、フィルタ回路13は、変換位相と無関係な単相FIRフィルタで構成でき、多相フィルタを使用する従来回路に比べて構成が簡単で、ロジック量を大幅に削減できる。
【選択図】 図1


Description

本発明はサンプリングレート変換装置に係り、特に或るサンプリング周波数によりサンプリングされた標本化信号のサンプリングレートを、別のサンプリングレートに変換するサンプリングレート変換装置に関する。
従来より、例えば、NTSC方式カラー映像信号を、その色副搬送波周波数fsの4倍の周波数のサンプリング周波数でサンプリングして得た標本化信号を、コンポーネント信号系の異なるサンプリングレートに変換したり、或いはその逆のサンプリングレート変換を行うために、サンプリングレート変換装置が用いられる。なお、上記のサンプリング周波数4fsを用いるサンプリング系では、1水平走査期間当り910サンプルであるのに対し、上記のコンポーネント信号のサンプリング系では、例えば1水平走査期間当り858サンプルである。
ここで、画素数等のレート変換には簡易的なニアレスト・ナイバー(Nearest NeighbNOR)法や直線補間(Bi-Linear)法や信号の質を重視する多相フィルタを用いる方法等多くの手法がある。しかし、これらの従来のレート変換方法では、変換後の質を重視すれば回路規模が大きくなり、回路規模を優先すると質を犠牲にせざるを得なかった。
変換品質を重視するフィルタによる補間・間引き方法は、図7に示す固定係数多相フィルタと図8に示す可変係数多相フィルタとに大別される。図7に示す固定係数多相フィルタを用いた従来のサンプリングレート変換装置は、第1のサンプリング周波数でサンプリングされた第1の標本化信号を各々所定の単位時間T遅延する、縦続接続された(n+1)個の遅延器51〜51からなる遅延回路部と、遅延器51〜51からそれぞれ出力された遅延標本化信号が共通に供給される、全部でm個の演算回路部52〜52と、演算回路部52〜52からそれぞれ出力された信号のうち、端子56を介して入力される相切り替え信号により何れか一の信号を選択して端子57へ出力するスイッチ回路55とから構成されている。
演算回路部52〜52はそれぞれ基本的構成は同一であるので、演算回路部52について代表して説明するに、演算回路部52は遅延器51〜51からそれぞれ出力された遅延入力信号を乗算係数c0〜cnと個別に乗算する(n+1)個の乗算器53〜53と、乗算器53〜53の各出力信号を加算合成する加算器54とよりなり、加算器54から出力された乗算結果の合成信号をスイッチ回路55に供給する。なお、演算回路部52〜52は、全体として所望の特性が得られるように各々乗算係数が互いに異なる所定の係数とされている。図7に示す固定係数多相フィルタを用いた従来のサンプリングレート変換装置は、非巡回型ディジタルフィルタ(FIRフィルタ)を構成しており、レート変換された第2の標本化信号を出力する。
また、図8に示す可変係数多相フィルタを用いた従来のサンプリングレート変換装置は、乗算係数を(n+1)個ずつ発生する乗算係数発生回路61〜61と、これら乗算係数発生回路61〜61から出力される乗算係数を端子65を介して入力される係数切り替え信号に従って、サンプリングクロックに同期して順次切り替え出力するスイッチ回路62と、第1のサンプリング周波数でサンプリングされた第1の標本化信号を各々所定の単位時間T遅延する、縦続接続された(n+1)個の遅延器63〜63からなる遅延回路部と、遅延器63〜63からそれぞれ出力された遅延標本化信号と、スイッチ回路62により選択された(n+1)の乗算係数とを互いに独立して乗算する全部で(n+1)個の乗算器64〜64と、乗算器64〜64からそれぞれ出力された乗算信号をそれぞれ加算合成して、出力端子67へ出力する加算器66とから構成されている。
図8に示す可変係数多相フィルタを用いた従来のサンプリングレート変換装置は、非巡回型ディジタルフィルタ(FIRフィルタ)を構成しており、レート変換された第2の標本化信号を出力端子67へ出力する。
固定係数型と可変係数型どちらを使用するかは必要とする相数やタップ長などからどちらが適しているか判断する事になる。一般的に相数の多い場合、ロジック量的に可変係数型が適している。
また、従来のサンプリングレート変換装置として、入力信号の保持と所定シーケンスによる読み出しを行い、また、フィルタ係数と各フィルタタップ間に構成するレジスタに特徴を持たせ、乗算器と加算器の数をフィルタタップと同じ数で構成することにより、全体の回路規模を小さくしたサンプリングレート変換装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1記載の従来のサンプリングレート変換装置では、入力信号を保持する複数のバッファメモリ手段と、複数の所定の乗算係数を各々記憶しておく複数のフィルタ係数メモリ手段と、複数のフィルタ係数メモリ手段の各々からの出力信号に複数のバッファメモリ手段のうちのいずれか1つからの出力信号を乗算する複数の乗算手段と、複数の乗算手段の出力信号に応答し、複数のフィルタタップを構成する複数の加算器と、複数の加算器の間に設けられた複数の可変長パイプラインレジスタとから構成されている。
特開平3−113911号公報
図7及び図8に示した従来のサンプリングレート変換装置は乗算器のロジック量の大きさが課題であり、フィルタ全体のロジック量はタップ長と係数ビット幅に比例する。変換品質もタップ長と係数ビット幅と密接に関連し、かつ、ロジック量も大きく変わる。多相フィルタをたとえ工夫したとしても、ロジック量の減少には限界があり、変換品質を犠牲にしない限り、大幅な減少は期待できない。
また、特許文献1記載の従来のサンプリングレート変換装置は、可変係数多相フィルタの改善発明であり、基本的な構成は図8の従来装置と同様であるため、ロジック量が大きく、このため、安定な高速動作に問題がある。このような多相フィルタの場合、コストを無視して係数ビット幅を大きくしない限り、ロジック量を少なく設計するには、それなりのノウハウがないと構成できず、また、効率的な開発支援装置も無く、自作のツールを使うのが一般的である。
本発明は以上の点に鑑みなされたもので、多くのロジック量を必要とせず、かつ、変換後の信号品質を劣化させることのない、単相フィルタの構成のサンプリングレート変換装置を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、簡単でロジック量も大幅に削減でき、全体として大幅なロジック圧縮が実現できるサンプリングレート変換装置を提供することにある。
上記の目的を達成するため、第1の発明のサンプリングレート変換装置は、第1のサンプリングレートの入力信号を、クロック生成部により生成されたサンプリングクロックに基づき、所望の第2のサンプリングレートの信号に変換するサンプリングレート変換装置において、第1のサンプリングレートの入力信号を、クロック生成部により生成された入力信号の最高周波数の2倍以上の繰り返し周波数の第1のサンプリングクロックにより標本化する前置サンプラと、前置サンプラから出力される標本化信号を、折り返し歪み除去のための帯域制限を行うフィルタ回路と、フィルタ回路から出力される帯域制限標本化信号を、クロック生成部により生成された、帯域制限標本化信号の最高周波数の2倍以上で、かつ、変換しようとする所望の繰り返し周波数の第2のサンプリングクロックにより標本化して出力する出力サンプラとを有し、フィルタ回路は、出力サンプラにおいて第2のサンプリングクロックにより帯域制限標本化信号を標本化したときに折り返し歪みを発生させない周波数帯域の信号を周波数選択するように設定されていることを特徴とする。
この発明では、前置サンプラから出力される標本化信号の帯域制限を行うフィルタ回路は、出力サンプラにおいて第2のサンプリングクロックにより帯域制限標本化信号を標本化したときに折り返し歪みを発生させない周波数帯域の信号を周波数選択するように設定されるため、変換位相と無関係な単相FIRフィルタ(非巡回型ディジタルフィルタ)で構成できる。
また、上記の目的を達成するため、第2の発明は、第1の発明における前置サンプラを、第1のサンプリングレートの入力信号を、第1のサンプリングクロックにより標本化して得た連続する3個以上の標本化データにより、標本化データが有効か無効かを判定する判定機能を備えた構成としたことを特徴とする。この発明では、第1のサンプリングクロックの周波数と入力信号のサンプリングクロックの周波数とが異なる場合に発生する誤サンプリングを無効の標本化データとして判定することができる。
また、上記の目的を達成するため、第3の発明は、第2の発明における前置サンプラが、判定機能により無効データであると判定した標本化データの前後に最も近いサンプリング位置の有効な2つの標本化データの平均値を補間データとして生成し、補間データを無効であると判定した標本化データに替えて出力する補間データ生成機能を有することを特徴とする。この発明では、誤サンプリングによる無効の標本化データに替えて補間データを出力することができる。
本発明によれば、前置サンプラから出力される標本化信号の帯域制限を行うフィルタ回路を、変換位相と無関係な単相FIRフィルタ(非巡回型ディジタルフィルタ)で構成できるため、従来装置のような多相フィルタに比べて構成が簡単で、しかもロジック量を大幅に削減でき、全体として大幅なロジック圧縮が実現できる。
また、本発明によれば、誤サンプリングによる無効の標本化データに替えて補間データを出力するようにしたため、誤サンプリングによる変換後品質の劣化を防止することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態について図面と共に説明する。図1は本発明になるサンプリングレート変換装置の一実施の形態のブロック図を示す。同図に示すように、本実施の形態は、信号リサンプル部10とクロック生成部20とより構成される。信号リサンプル部10は、第1のサンプリングレートの入力信号(標本化信号)11を、その最高周波数の2倍以上の繰り返し周波数の第1の出力クロック27(oclk1)でリサンプリングする前置サンプラ12と、所定の上限遮断周波数以下の周波数成分を濾波する低域フィルタ(LPF)13と、第2の出力クロック28(oclk2)でリサンプリングする出力サンプラ14とより構成されている。
一方、クロック生成部20は、入力クロック21(iclk)の繰り返し周波数を1/L倍に分周する分周器22と、分周器22の出力信号と分周器25の出力信号とを位相比較する位相検波器23と、位相検波器23の出力信号により出力発振周波数が制御される電圧制御発振器(VCO)24と、VCO24の出力信号の繰り返し周波数を1/M倍に分周して位相検波器23に入力する分周器25と、VCO24の出力信号の繰り返し周波数を1/N倍に分周して第2の出力クロック28(oclk2)を出力する分周器26とより構成されている。
上記の位相検波器23、VCO24及び分周器25からなる一巡するフィードバックループ回路は、位相同期ループ(PLL)回路を構成しており、分周器22から出力される信号に位相同期してVCO24から所定周波数の信号を発振出力し、そのVCO24の出力信号を分周器25及び26にそれぞれ供給する一方、第1の出力クロック27(oclk1)として前置サンプラ12及びLPF13にそれぞれ供給する。
次に、本実施の形態の動作について説明する。入力クロック21(iclk)は、分周器22により繰り返し周波数が1/L倍に分周された後、位相検波器23に供給され、ここで分周器25からの同じ繰り返し周波数の信号と位相比較されて、それらの位相誤差に応じた誤差電圧とされてVCO24に制御電圧として供給され、その出力発振周波数を可変制御する。ここで、VCO24の出力発振周波数の中心周波数は、iclkの繰り返し周波数のM/L倍の周波数であり、このVCO24の出力信号が、第1の出力クロック27(oclk1)として分周器25及び26に供給される一方、前置サンプラ12及びLPF13にそれぞれ供給される。
前置サンプラ12は入力クロック21(iclk)でサンプリングして得られた第1のサンプリングレートの標本化信号である入力信号11を上記の第1の出力クロック27(oclk1)をサンプリング周波数としてリサンプリングする。ここで、oclk1の繰り返し周波数は、iclkのそれの2倍以上(倍率が大きいほど、LPF13の設計は容易となる)の値になるように、前記分周比LとMが設定されている。前置サンプラ12におけるリサンプリングにより、出力クロック28(oclk2)に同期したクロックoclk1で正規化された入力信号は、LPF13に供給され、ここで後述する出力サンプラ14でのサンプリングにより折り返し歪み(エリアシング)が発生しないよう、所定の上限遮断周波数以下の周波数に帯域制限された後、出力サンプラ14に供給される。
出力サンプラ14は、VCO24から出力されるclk1の繰り返し周波数を1/N倍に分周する分周器26から出力される第2の出力クロック28(oclk2)をサンプリング周波数として、LPF13により帯域制限された信号をリサンプリングし、得られた信号を出力信号15として出力する。この出力信号15は、所望のサンプリングレートに変換された信号である。ここで、上記の分周器26の分周比Nは、oclk2の繰り返し周波数がLPF13の出力信号の最高周波数の2倍以上の周波数となるように設定されている。
換言すると、LPF13は、前置サンプラ12で正規化した信号を出力サンプラ14において、所望のサンプリング周波数に等しい繰り返し周波数のoclk2でリサンプリングしたときに、折り返し歪み(エリアシング)が発生しない周波数特性となるように帯域制限を行う。従って、LPF13は、折り返し歪みを防止することを目的とするLPFであるので、変換位相と無関係な単相FIRフィルタ(非巡回型ディジタルフィルタ)で構成できるので、従来装置のような多相フィルタに比べてロジック量が少なくて済む。
図2は本発明になるサンプリングレート変換装置の他の実施の形態の要部のブロック図を示す。本実施の形態は、放送用ディジタルVTR規格のうち、規格D2を規格D1に変換する場合の例で、図2は信号リサンプル部のみ示している。ここで、上記の規格D2はコンポジット映像信号を色副搬送波周波数fsの4倍の周波数14.318MHz(NTSCの場合)でサンプリングして得た、1水平走査期間当り910サンプルの標本化信号を磁気テープに記録再生する規格である。一方、上記の規格D1は、コンポーネント映像信号をサンプリング周波数13.5MHzでサンプリングして得た、1水平走査期間当り858サンプル(NTSCの場合)の標本化信号を磁気テープに記録再生する規格である。
通常、上記のD2→D1変換はクロック周波数比である35:33(=910:858)変換又は画素数比である16:15(=768:720)変換のいずれかが採用され、いずれの場合も相数の多い多相フィルタが用いられ、多量のロジックが必要となる。民生品のように機器を大量生産する場合は、上記のサンプリングレート変換装置を専用集積回路(IC:Integrated Circuit)化すれば多少のコストアップで可能であるが、少量生産の場合、FPGA(Field Programable Gate Array)で実現する必要があり、大きなコストアップ要因となる。しかしながら、本実施の形態では、以下説明するように、色信号に関しては、大幅に簡易なFIRフィルタを用いることができ、全体として大幅なロジック圧縮が実現できるものである。
図2において、NTSC方式のコンポジット映像信号を14.318MHzのサンプリングクロックでサンプリングして得られた規格D2の標本化信号のうち、輝度信号D2−Yは、前置サンプラ12aに供給され、2種類の色信号D2−Cb及びD2−Crはそれぞれ前置サンプラ12b及び12cに供給される。
前置サンプラ12a、12b及び12cは、図示しないクロック生成部から規格D1のサンプリングクロック(13.5MHz)の4倍の繰り返し周波数である54MHzのサンプリングクロックOCLK1が共通に供給されて入力信号を互いに独立してリサンプルし、54MHzで正規化された輝度信号や色信号を次段のLPF13a、13b及び13cに供給する。
LPF13a、13b及び13cは入力輝度信号、入力色信号の所定上限周波数以下の低周波数成分を周波数選択して出力サンプラ14a、14b及び14cに供給する。出力サンプラ14a、14b及び14cは、入力信号を図示しないクロック生成部から規格D1のサンプリングクロックの繰り返し周波数である13.5MHzのサンプリングクロックOCLK2が共通に供給されて入力信号を互いに独立してリサンプルし、規格D1の輝度信号D1−Y、規格D1の色信号CbであるD1−Cb、規格D1の色信号CrであるD1−Crをそれぞれ出力する。
ここで、上記のLPF13a、13b及び13cでは入力信号の周波数帯域を考慮し、出力サンプラ14a、14b及び14cで入力信号を13.5MHでリサンプリングした時、折り返し歪が画質に影響を与えぬよう、出力サンプラ14a、14b及び14cに供給される信号の周波数帯域を例えば6.75MHz(=13.5/2MHz)以下に帯域制限を行うフィルタ回路であり、変換位相と無関係な単相FIRフィルタ(非巡回型ディジタルフィルタ)で構成できるので、多相フィルタによる構成に比べてロジック量が少なくて済む。
しかし、輝度信号Y用の低域フィルタであるLPF13aは、信号の帯域が広く周波数特性を高域まで伸ばし、かつ、折り返し歪を発生させない様にするには、輝度信号が広帯域であるため、タップ長が長くなり多相フィルタによる構成と比較してロジック量は、大幅には削減されない。
これに対し、色信号はCb及びCrの2系統あり、かつ、周波数帯域も輝度信号の半分以下であるため、その周波数帯域は図3の周波数スペクトラム中にIで示すように、規格D1のサンプリング周波数13.5MHzとしたときの折り返し歪が発生しない信号の上限周波数(ヌルポイント)である6.75(=13.5/2)MHzの半分の周波数である。
この周波数6.75/2MHzは、前置サンプラ12a〜12c、LPF13a〜13cのクロック周波数の54MHzの1/16倍であるため、サンプリング理論により折り返し歪が発生しない信号の上限周波数(ヌルポイント)は、等価的に54MHzの1/8以下となる。従って、色信号Cb用のLPF13b及び色信号Cr用のLPF13cは、構成が極めて簡単でロジック量も多相フィルタの1/3以下と大幅に削減できる。このため、サンプリングレート変換装置全体としても大幅なロジック圧縮が実現できる。
ところで、大幅なロジック圧縮をし、かつ、多相フィルタ方式と同等以上の変換後品質を確保するには前置サンプラが重要である。その理由は入力信号のサンプリングクロック周波数と前置サンプラのサンプリングクロック周波数とが必ずしも単純な整数比にない場合があり、前置サンプラで誤サンプリングする危険性があるからである。
図2の実施の形態の場合、入力信号のサンプリングクロック周波数は14.318MHzであり、前置サンプラ12a〜12cのサンプリングクロックoclk1の周波数は54MHzであるから、それらの比率は3.7715(=54/14.318)となり、前置サンプラ12a〜12cが図4に示すようなD型フリップフロップからなる単純サンプラでは、周期的に誤サンプリングが発生する。
すなわち、図4に示すD型フリップフロップ45のデータ入力端子Dnに図5(A)に模式的に示す入力信号が入力され、D型フリップフロップ45のクロック端子に図5(B)に示す54MHzのサンプリングクロックが入力された場合、前置サンプラであるD型フリップフロップ45の出力端子Qnからは図5(C)に模式的に示す出力信号が出力されるが、この前置サンプラ出力信号にはx印で示す誤サンプリングが発生する。サンプリングクロック比が一定の条件を満たさない限り、周期的に図5(c)にx印で示すような不確定なリサンプリング出力が発生し、変換後品質を劣化させる。
このような信号の変換後品質の劣化を防ぐには、正しいリサンプリングデータか誤ったリサンプリングデータかを判定し、誤ったリサンプリングデータの場合、前後の正しいデータから補間データを生成し、誤ったデータに替えてこの補間データを使うことで変換後の品質を保つことが可能となる。
図6は上記の補間を行う本発明の要部の前置サンプラの一例の回路図を示す。同図において、サンプリングされている入力信号は3段縦続接続されたD型フリップフロップ31、32及び33に供給され、ここで、54MHzのクロックで順次リサンプリングされる。3段縦続接続されたD型フリップフロップ31、32及び33のうち、1段目のD型フリップフロップ31のQ出力信号をu、2段目のD型フリップフロップ32のQ出力信号をv、3段目のD型フリップフロップ33のQ出力信号をwとすると、u,v,wの関係でvが不確定リサンプリングデータか否かを判定し、通常はvを出力として不確定サンプリング時のみ補間データを出力すればよい。
それぞれのサンプリングクロックが大きなジッタを持っていない限り、54MHzの1クロック周期の期間ずつ異なるリサンプリング信号である3出力信号u,v,wの中、2つの出力信号以上は正しいデータであり、クロック比が2より大きいのでvはu又はwと同じ値の時は正しいリサンプリング結果である。
また、上記の出力信号u,v,wは、連続した信号であるため、それらの値がu≦v≦w又はu≧v≧wなる単調増加関係又は単調現象関係を満足する場合も、正しいサンプリング結果と見なすことができ、これらの条件を満たさない時が不確定リサンプリング結果である。そして、不確定リサンプリング結果が得られる時には、出力信号vより1クロック周期前の出力信号uと1クロック周期後の出力信号wとの平均値である(u+w)/2を、線形補間データとして挿入することにより、不確定リサンプリングデータを含まない前置サンプル出力を得ることができる。
そこで、図6の実施の形態では、上記の出力信号u及びwは、加算器34において加算された後、除算器35により1/2に除算されて、(u+w)/2の値の線形補間データとされた後、セレクタ37のデータ入力端子1に入力される。また、上記の出力信号uは、ディジタルコンパレータ38の入力端子xに供給され、出力信号vはディジタルコンパレータ38の入力端子yとディジタルコンパレータ39の入力端子xにそれぞれ供給され、出力信号wはディジタルコンパレータ39の入力端子yに供給される。
ディジタルコンパレータ38及び39は、それぞれ入力端子xの入力信号と入力端子yの入力信号とを大小比較し、それらの比較結果に応じて3つの出力端子のいずれか一の出力端子から比較結果を示す論理値”1”の信号を出力する。2入力AND回路40は、ディジタルコンパレータ38からのu>vであることを示す比較結果と、ディジタルコンパレータ39からのv>wであることを示す比較結果の両方が入力されたときにのみ、論理値”1”の信号、すなわち、u>v>wであることを示す信号を4入力NOR回路36に供給する。
また、2入力AND回路41は、ディジタルコンパレータ38からのu<vであることを示す比較結果と、ディジタルコンパレータ39からのv<wであることを示す比較結果の両方が入力されたときにのみ、論理値”1”の信号、すなわち、u<v<wであることを示す信号を4入力NOR回路36に供給する。更に、4入力NOR回路36には、ディジタルコンパレータ38からのu=vであることを示す比較結果と、ディジタルコンパレータ39からのv=wであることを示す比較結果も供給される。
これにより、NOR回路36からは、u>v>w、w>v>u、u=v及びv=wのうちのいずれか一の比較結果が得られたとき、すなわち、出力信号vは正しいリサンプリングデータであると判断できるときには論理値”0”のセレクト信号をセレクタ37に出力し、上記の以外の比較結果が得られたとき、すなわち、出力信号vは誤ったリサンプリングデータであると判断されるときには、論理値”1”のセレクト信号をセレクタ37に出力する。
セレクタ37は、セレクト信号が論理値”1”のときには入力端子1に入力される信号を出力端子yから出力し、セレクト信号が論理値”0”のときには入力端子0に入力される信号を出力端子yから出力するよう構成されているため、出力信号vが正しいリサンプリングデータであると判断できるときには入力端子0に供給される出力信号vを選択し、出力信号vが誤ったリサンプリングデータであると判断されるときには入力端子1に供給される除算器35からの出力信号である(u+w)/2の値の線形補間データを選択する。
図6に示した本発明の要部の前置サンプラから出力される補間データは、27MHzが零となる余弦特性の周波数特性を有するが、規格D1で通過させる周波数帯域と比較して充分な特性を持つため、他のリサンプルデータと同等に扱うことができ、その結果、前置サンプラの出力側に設けられるLPF(13a〜13c等)は単相で構成充分な特性を得ることが可能となる。
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、例えば、4個以上のリサンプリングデータ(標本化データ)に基づいて、その中のリサンプリングデータ(標本化データ)が有効か無効かを判定することも可能である。
本発明サンプリングレート変換装置の一実施の形態のブロック図である。 本発明サンプリングレート変換装置の要部である信号リサンプル部の他の例のブロック図である。 サンプリング周波数と色信号の周波数帯域などの一例を示す周波数スペクトラムである。 単純サンプラの一例の回路図である。 誤サンプリングが発生する場合を模式的に示す図である。 本発明の要部の前置サンプラの一実施の形態の回路図である。 固定係数多相フィルタを用いた従来装置の一例のブロック図である。 可変係数多相フィルタを用いた従来装置の一例のブロック図である。
符号の説明
10 信号リサンプル部
11 入力信号
12、12a、12b、12c 前置サンプラ
13、13a、13b、13c 低域フィルタ(LPF)
14、14a、14b、14c 出力サンプラ
15 出力信号
20 クロック生成部
21 入力クロック(iclk)
22、25、26 分周器
23 位相検波器
24 電圧制御発振器(VCO)
27 出力クロック(oclk1)
28 出力クロック(oclk2)
31〜33 D型フリップフロップ
34 加算器
35 除算器
36 4入力NOR回路
37 セレクタ
38、39 ディジタルコンパレータ
40、41 2入力AND回路

Claims (3)

  1. 第1のサンプリングレートの入力信号を、クロック生成部により生成されたサンプリングクロックに基づき、所望の第2のサンプリングレートの信号に変換するサンプリングレート変換装置において、
    前記第1のサンプリングレートの入力信号を、前記クロック生成部により生成された該入力信号の最高周波数の2倍以上の繰り返し周波数の第1のサンプリングクロックにより標本化する前置サンプラと、
    前記前置サンプラから出力される標本化信号を、折り返し歪み除去のための帯域制限を行うフィルタ回路と、
    前記フィルタ回路から出力される帯域制限標本化信号を、前記クロック生成部により生成された、該帯域制限標本化信号の最高周波数の2倍以上で、かつ、変換しようとする所望の繰り返し周波数の第2のサンプリングクロックにより標本化して出力する出力サンプラと
    を有し、前記フィルタ回路は、前記出力サンプラにおいて前記第2のサンプリングクロックにより前記帯域制限標本化信号を標本化したときに折り返し歪みを発生させない周波数帯域の信号を周波数選択するように設定されていることを特徴とするサンプリングレート変換装置。
  2. 前記前置サンプラは、前記第1のサンプリングレートの入力信号を、前記第1のサンプリングクロックにより標本化して得た連続する3個以上の標本化データにより、該標本化データが有効か無効かを判定する判定機能を備えたことを特徴とする請求項1記載のサンプリングレート変換装置。
  3. 前記前置サンプラは、前記判定機能により無効データであると判定した前記標本化データの前後に最も近いサンプリング位置の有効な2つの標本化データの平均値を補間データとして生成し、該補間データを前記無効であると判定した標本化データに替えて出力する補間データ生成機能を有することを特徴とする請求項2記載のサンプリングレート変換装置。

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