JP2005158904A - Iii−v族窒化物半導体素子及び発光装置 - Google Patents

Iii−v族窒化物半導体素子及び発光装置 Download PDF

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Abstract

【課題】III−V族窒化物化合物半導体素子の配光角と外部量子効率を向上させる。
【解決手段】サファイ基板101と、III −V族窒化物半導体から成る発光層106と、発光層と基板との間に設けられた厚さ6μm以上の第1伝導形のIII −V族窒化物半導体から成る第1層104と、発光層に対して基板と反対側に設けられた厚さ122nm以上の第2伝導形のIII −V族窒化物半導体から成る第2層108とを設けたことを特徴とするフリップチップ形の発光素子である。第1層104と第2層108との厚さを所定値よりも大きくすることで、それらの端面から放射される光量を増大させた。これにより配光角と外部量子効率を増加させることができた。
【選択図】 図1

Description

本発明はフリップチップ形のIII−V族窒化物半導体素子及び発光素子チップを用いた発光装置に関する。特に、本発明は配光特性を広くし、外部への光取り出し効率を向上させた発光素子及び発光素子チップと蛍光体とを用いた発光装置に関する。
近年、III−V族窒化物半導体はバンドギャップが広いこと、結晶が安定していること、ヒ素などの環境汚染物質を用いていないことなどから、このIII−V族窒化物半導体を用いた発光素子、受光素子、太陽電池、トランジスタなどの電子デバイスが盛んに研究されている。発光素子としては、基板側から光を取り出すフリップチップ形の発光素子が知られている。そして、下記の特許文献に開示されているように、この発光素子チップと蛍光体とを組み合わせて、発光素子チップから放出された光の波長を蛍光体で変換して、任意の色、例えば、白色の発光を得た発光素子ランプが知られている。
特開2003−258300公報 特開2003−243724公報 特開2002−170989公報
しかしながら、上記のいずれの文献においても、フリップチップ形の発光素子において、配光特性を拡大する、すなわち、光の放射面の上部から見て広い放射角を得ることに関する課題の提示はなされていない。すなわち、本発明者らは、フリップチップ形の発光素子において、次の課題に気が付いた。
フリップチップ形の発光素子の場合には、III−V族窒化物半導体素子と異なる異種基板が用いられ、その基板を通過して光が外部に出力される。しかしながら、異種基板が用いられるために、基板とIII−V族窒化物半導体素子との間の屈折率差が大きくなり、全反射臨界角が大きくなる。しかも、通常の素子の場合には、図8に示すように、チップの一辺の長さは300μm程度で、発光層から基板までの半導体層の厚さは4μm程度である。したがって、チップの中心点における最大放射可能角θは、93.5度と広くなる。しかしながら、全反射臨界角は小さいので、この最大放射可能角のうちの一部である臨界角以内の角度で基板と半導体層との界面に入射した光だけが基板側に通過することになり、残りの角度で入射した光は半導体層を多重反射して端面Aの方向に進行するが、その端面で一部が外部に出力され、残りは反射されることになる。結局、半導体層における多重反射により光が内部に閉じ込められて損失することになる。このために、光が外部に有効に出力されていないことを見出した。すなわち、放射角(基板法線と成す角)が大きい光は外部に出力されていない。
また、半導体層と基板との界面に臨界角以内で入射した光だけが外部に出力されるために、必然的に配光角が狭くなり、発光素子の前方から発光素子を見る場合に、光を認識できる角度が狭くなっていた。特に、蛍光体を用いて波長変換を行う発光素子においては、配光角が狭いことは、蛍光体に入射する光量の最大可能光量に対する比が小さくなる、すなわち、この発光素子の外部量子効率が小さくなる原因となっていることを、本発明者は見出したのである。
本発明は、このような本発明者の課題の発見とその考察のもとになされたものである。 よって、本発明の目的は、フリップチップ形の発光素子における配光特性を広くすると共に外部量子効率を向上させることである。さらに、本発明の他の目的は蛍光体と発光素子チップとを用いた発光装置において、配光特性を広くすると共に外部量子効率を向上させることである。
上記の課題を解決するための請求項1に記載の発明は、III −V族窒化物半導体を用いたフリップチップ形の発光素子において、III −V族窒化物半導体とは異なる異種材料を用いた基板と、III −V族窒化物半導体から成る発光層と、発光層と基板との間に設けられた厚さ6μm以上の第1伝導形のIII −V族窒化物半導体から成る第1層と、発光層に対して基板と反対側に設けられた厚さ122nm以上の第2伝導形のIII −V族窒化物半導体から成る第2層とを設けたことを特徴とするフリップチップ形の発光素子である。
ここで、フリップチップ形の発光素子とは、基板から光を外部に出力する形の発光素子であり、半導体層の上面に形成されている電極をリードフレームに接合するフェースダウン形の発光素子である。また、発光素子の概念には、基板と半導体層とを有した発光素子チップ、及びそのチップを用いたランプなどの発光装置一般をも含まれる。また、第1層や第2層は、必ずしも単一の層を意味しない。組成が単一であっても組成や組成比の異なる層の複数から構成されていても良い。第1層は基板上に直接形成されている必要はなく、バッファ層などを介して形成されていても良い。発光層は、第1層と第2層との間にクラッド層などの薄い層が介在していても良い。しかしながら、クラッド層も含めて第1層、または第2層と把握しても良い。第1伝導形は、n形またはp形を意味する。III −V族窒化物半導体の場合には、結晶成長の特殊性から、通常は、基板と発光層との間にくる第1層がn伝導形であり、発光層に対して基板と反対側に位置する第2層は、p伝導形である。しかしながら、本発明は、一般的には、伝導形とは関係がないために、製造技術の進化により、第1層をp伝導形、第2層をn伝導形と構成し得るものである。しかしながら、現状においては、III −V族窒化物半導体では、n層の方がp層よりもキャリア濃度を高くすることができるために、下層(基板に近い側)の第1層をn伝導形とすることが望ましい。そして、本発明においても、第1層をn伝導形とすれば、本発明の厚さの限定が、駆動電圧の低下という観点から有効に機能するために、そのようにすることが望ましい。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のフリップチップ形の発光素子において、第1層の厚さを7.5 μm以上としたことである。また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のフリップチップ形の発光素子において、第1層の厚さを8μm以上としたことである。また、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のフリップチップ形の発光素子において、第2層の厚さを126nm 以上としたことである。また、請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のフリップチップ形の発光素子において、第2層の厚さを130nm 以上としたことである。さらに、請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のフリップチップ形の発光素子において、基板をサファイア基板としたことである。
請求項7に記載の発明は、III −V族窒化物半導体を用いたフリップチップ形の発光素子チップを用いた発光装置において、III −V族窒化物半導体から成る発光層と、発光層と前記基板との間に設けられた厚さ6μm以上の第1伝導形のIII −V族窒化物半導体から成る第1層と、発光層に対して前記基板と反対側に設けられた厚さ122nm 以上の第2伝導形のIII −V族窒化物半導体から成る第2層とから成る発光素子チップと、発光素子チップの周囲に設けた蛍光体とから成ることを特徴とするフリップチップ形の発光素子チップを用いた発光装置である。
この発明では、基板と半導体層とから構成されるチップを発光素子チップと定義した。そして、この発光素子チップと蛍光体とから成る発光素子を発光装置と定義した。よって、この発光装置は、一般的に、光を放出する装置の意味で用いており、通常は、LEDランプをさす。ただし、この発光装置は、単一チップを有するランプだけに限定されず、複数の発光素子チップを内部に有し、その周辺に蛍光体を有したライン状又は平面状の発光装置をも含むものである。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載のフリップチップ形の発光素子チップを用いた発光装置において、第1層の厚さを7.5μm以上としたことである。また、請求項9に記載の発明は、請求項7に記載のフリップチップ形の発光素子チップを用いた発光装置において、第1層の厚さを8μm以上としたことである。また、請求項10に記載の発明は、請求項7乃至請求項9の何れか1項に記載のフリップチップ形の発光素子チップを用いた発光装置において、第2層の厚さを122nm以上としたことである。また、請求項11に記載の発明は、請求項7乃至請求項9の何れか1項に記載のフリップチップ形の発光素子チップを用いた発光装置において、第2層の厚さを126nm以上であることを特徴とする。さらに、請求項12に記載の発明は、請求項7乃至請求項9の何れか1項に記載のフリップチップ形の発光素子チップを用いた発光装置において、第2層の厚さを130nm以上としたことである。また、請求項13に記載の発明は、請求項7乃至請求項12の何れか1項に記載のフリップチップ形の発光素子チップを用いた発光装置において、基板をサファイア基板としたことである。
さらに、請求項14に記載の発明は、請求項7乃至請求項13の何れか1項に記載のフリップチップ形の発光素子チップを用いた発光装置において、蛍光体は発光素子チップを覆う樹脂中に分散されていることを特徴とする。また、請求項15に記載の発明は、請求項7乃至請求項13の何れか1項に記載のフリップチップ形の発光素子チップを用いた発光装置において、蛍光体は発光素子チップの周囲に塗布されていることを特徴とする。
上記請求項における定義は、請求項1に記載した定義と同一である。また、蛍光体は、一般のEL素子に使用されている蛍光体材料を用いることができる。樹脂は、一般的には、機密性と機械的強度を向上させ、さらに、レンズ等の機能を持たせるために使用されている。この樹脂の中に、蛍光体粉末が分散されていても良い。また、発光素子チップの周辺に蛍光塗料が塗布されていても良い。III −V族窒化物半導体は、紫外線から赤色までの全範囲で発光させることが可能である。よって、短波長の紫外線や青紫の波長の光を用いることで、蛍光体の電子を効率良く励起させることができ、波長変換が効率良く実現される。特に、白色発光が可能となる。しかしながら、本発明では、蛍光体の発光色には限定されない。
本発明では、基板と発光層との間に存在する第1層の厚さを6μm以上としたことで、この基板と第1層との界面と、第1層と発光層との界面との間で多重反射した光が端面から効率良く外部に出力させることが可能となる。また、放射角が(90度−端面での臨界角)よりも大きい光で、直接端面に入射した光は、そのまま外部に出力されるので、端面の面積が大きい程、外部へ出力される光は多くなる。
また、第2層上には、通常、電極層が一様に形成されており、この電極は光を基板側に反射させる機能を有する。このため、第2層の厚さを122nm以上とすることで、第2層と発光層との界面と第2層と電極層との界面で多重反射した光が端面から外部に出力することができる。この結果、放射光の配光角が拡大するので、光放射面側から発光素子を見た場合に、光を認識できる角度が拡大し、発光素子をディスプレイなどに用いた場合に見易くなる。また、端面からも光が放射されるために、多重反射により内部で損失する光が少なくなり、外部量子効率が向上する。すなわち、同一電力であれば、より明るくなる。
また、第1層を7.5μm以上とすると、配光角が115度以上と広くなる。配光角は次のように定義される。発光素子の中心において基板に垂直な光軸をとり、この光軸と成す角を変数とする強度分布を考える。この分布は一般的にはガウス分布となる。この光軸上の光強度の1/10となる点の光軸と成す角を配光角と定義する。従来は、97〜100度しか得られていなかったが、この構成により、配光角115 以上が得れた。また、第2層の厚さを130nmとして、第1層の厚さは8μm以上とすると、122度以上が得られている。また、発光出力を低下することなく、駆動電圧を3.19Vから3.13Vに低下させることができた。厚くすれば、より端面から出力される光の量が多くなり、第1層を横方向(基板面と平行)に流れる電流路の断面の面積が大きくなるため抵抗が小さくなり、駆動電圧も低下するので望ましい。しかしながら、さらに、厚くすると、配光角は増大すると思われるものの、製造時間が増大したり、結晶にクラックが発生したりする。また、厚さ方向の直列抵抗が増大する結果、発光出力は低下するものと思われる。したがって、これらのことから、第1層の厚さの上限値は必然的に決定されるものである。第1層の厚さの上限値は、クラック発生の観点からおよそ10μm が限度である。
また、第2層の厚さを126nm 以上とすると、配光角の増大が見られる。また、第1層の厚さを8μmとした状態で、第2層の厚さを130nm以上とすると、122度以上の配光角が得れた。第2層の厚さが厚いと、配光角が増大すると思われるが、一般的に、第2層は発光層よりもバンドギャップが広いので、結晶成長温度も高い。このために、第2層を厚くすると、発光層がその最適成長温度よりも高温にさらされる時間が長くなるので、発光層の結晶性が劣化したり、発光層に第2層に添加する不純物が拡散したりして望ましくない。このために、第2層の厚さの上限は、400nmである。
また、上記のフリップチップ形の発光素子チップの周辺に蛍光体を設けた発光装置においては、発光素子チップの上記の配光角の拡大のために、より広範囲に分布した蛍光体に光が入射することになり、外部量子効率が向上する。
本発明を実施するための最良の形態について説明する。
本発明では、次の構成を採用することができる。発光層を構成する単一量子井戸構造や多重量子井戸構造は、少なくともインジウム(In)を含むIII族窒化物系化合物半導体AlyGa1-y-zInzN(0≦y<1, 0<z≦1)から成る井戸層を含むものが望ましい。発光層の構成は、例えばドープされた、又はアンドープのGa1-zInzN(0<z≦1)から成る井戸層と、当該井戸層よりもバンドギャップの大きい任意の組成のIII族窒化物系化合物半導体AlGaInNから成る障壁層が挙げられる。好ましい例としてはアンドープのGa1-zInzN(0<z≦1)の井戸層とアンドープのGaNから成る障壁層である。ここでドープは、ドーパントを意図的に原料ガスに含ませて目的とする層に添加していることを意味し、アンドープは、原料ガスにドーパントを含ませないで、意図的にドーパントを添加しないもの意味する。したがって、アンドープは、近接の層から拡散して自然にドーピングされている場合をも含む。
本発明に係るIII−V族窒化物半導体素子の製造方法としては任意の製造方法を用いることができる。具体的には、結晶成長させる基板としては、サファイア、スピネル、Si、SiC、ZnO、MgO或いは、III−V族窒化物系化合物単結晶等を用いることができる。III−V族窒化物系化合物半導体層を結晶成長させる方法としては、分子線気相成長法(MBE)、有機金属気相成長法(MOVPE)、ハイドライド気相成長法(HVPE)、液相成長法等が有効である。
半導体素子を構成する各層のIII−V族窒化物半導体は、少なくともAlxGayIn1-x-yN(0≦x≦1, 0≦y≦1, 0≦x+y≦1)にて表される2元系、3元系若しくは4元系の半導体から成るIII−V族窒化物系化合物半導体で形成することができる。また、これらのIII族元素の一部は、ボロン(B)、タリウム(Tl)で置き換えても良く、また、窒素(N)の一部をリン(P)、砒素(As)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)で置き換えても良い。
更に、これらの半導体を用いてn型の層を形成する場合には、n型不純物として、Si、Ge、Se、Te、C等を添加し、p型の層を形成する場合には、p型不純物としては、Zn、Mg、Be、Ca、Sr、Ba等を添加することができる。
本発明においては、蛍光体材料には、限定されない。一般的には、白色発光の蛍光体としては、ZnO:Zn、ZnS:AsZnS:Au,Ag,Al、Ca22P27O7 D:Dy、Ca3 (PO4 )2 ・CaF2 :Sb 、3Ca3 (PO4 )2 ・Ca(F,Cl)2 :Sb3+、3Ca3 (PO4 )2 ・Ca(F,Cl)2 :Sb3+,Mn2+、MgWO4 などの蛍光体を用いることができる。その他、前記した特許文献3に記載されている蛍光体を用いることが可能である。
図1は、本実施例1の半導体発光素子400を示す断面図であり、図2はその平面図である。厚さ100 μmのサファイヤ基板101の上には窒化アルミニウム(AlN)から成る膜厚約20nmのバッファ層102が設けられ、その上にシリコン(Si)ドープのGaNから成る膜厚約8.0μmの高キャリア濃度n+層であるn型コンタクト層104(第1層に相当)が形成されている。このn型コンタクト層104の電子濃度は5×1018/cm3である。この層の電子濃度は、高い程、望ましいが、2×1019/cm3まで、増加可能である。そして、層104の上にIn0.03Ga0.97N からなる歪み緩和層105が200nmの厚さに形成されている。そして、その歪み緩和層105の上に、膜厚20nmのノンドープのGaNと膜厚3nmのノンドープのGa0.8In0.2Nからなる3周期分積層した多重量子井戸構造(MQW)の発光層106が形成されている。発光層106の上にはマグネシウム(Mg)ドープのAl0.15Ga0.85Nから成る膜厚約60nmのクラッド層に相当するp型層107が形成されている。さらに、p型層107の上にはマグネシウム(Mg)ドープのGaNから成る膜厚約130nmのp型コンタクト層108(第2層に相当)が形成されている。
また、p型コンタクト層108の上には金属蒸着による多重厚膜電極であるp電極150が形成され、n型コンタクト層104上にはn電極140が形成されている。p電極150は、p型コンタクト層108に接合する第1金属層151、第1金属層151の上部に形成される第2金属層152、更に第2金属層152の上部に形成される第3金属層153の3層構造である。
第1金属層151は、p型コンタクト層108に接合する膜厚約0.3μmのロジウム(Rh)又は白金(Pt)より成る金属層である。また、第2金属層152は、膜厚約0.01μmのチタン (Ti)より成る金属層である。また、第3金属層153は、膜厚約1.2μm の金(Au)より成る金属層である。
2層構造のn電極140は、膜厚約18nmのバナジウム(V)層141と、膜厚約1.8μmのアルミニウム(Al)層142とをn型コンタクト層104の一部露出された部分の上から順次積層させることにより構成されている。
このように形成されたp電極150は、図2に示すように、p型コンタクト層108の上面の略3/4の領域に一様に形成されている。p電極150の露出部と、n電極140の露出部がバンプと接続される。p電極150は光を基板側に反射する機能も有している。
このように製造した発光素子400の駆動電圧は3.12V、配光角は124度、光出力は232μWであった。
次に、第2層であるp型コンタクト層108の厚さを130nmに設定して、第1層に相当するn型コンタクト層104の厚さを変化させて、配光角、光出力、駆動電圧を、それぞれ、測定した。それぞれの特性を図3、4、5に示す。
図3から理解されるように、従来例の第1層の厚さ4μm の発光素子が99度の配光角であるのに対して、本発明の実施例によると、第1層の厚さが6μmで103度、8μmで122度であった。図3から理解されるように、第1層の厚さが6μmを越えるところから、急激に配光角が大きくなっていることが解る。第1層の厚さが8μm以上となると、配光角は122 度以上となり、従来素子の1.23倍と顕著な効果を示していることが解る。請求項1、7の発明は、配光角が急激に大きくなる6μm以上を第1層の下限値として規定した。また、請求項2、8の発明は、配光角がおよそ115 度となる第1層の厚さの下限値を規定した。また、請求項3、9の発明は、配光角122度以上となる優れた効果のある第1層の厚さの下限値を規定したものである。
また、図4からは、発光出力は第1層の厚さに対してほとんど変化していないことが理解される。多少、第1層の厚さが増加すると発光出力が減少するデータが認められたが、誤差の範囲と考えられる。
図5に示す特性からは、第1層の厚さが厚くなるほど、駆動電圧が低下することが理解される。III−V族窒化物半導体素子では、絶縁性基板が用いられている関係上、第1層、第2層の電極は同一面側に形成される。このため、下側にある第1層は、平面的に広がっている第2層に対して電流を流すために、基板に平行に電流が流れる。この基板に平行に流れる電流路の断面積が第1層の厚さの増加に伴って増加するために、抵抗が減少し、第1層の厚さが厚くなるに伴い駆動電圧が低下するものと考えられる。第1層の厚さが6μmから、駆動電圧が急激に減少する傾向があることが理解される。そして、第1層の厚さが7.5μmのときには、駆動電圧は、3.15V、8μmで3.13Vとなることが理解される。第1層の厚さが8μmでは、従来例の厚さ4μmの発光素子の駆動電圧3.19Vに対して、0.98倍に低下していることが解る。
次に、第1層の厚さを4μmと、8μmにして、第2層の厚さを変化させた発光素子を製造して、各発光素子の配光角を測定した。その結果を図6に示す。第1層の厚さが8μmのとき、第2層の厚さが118nm、122nm、126nm 、130nm 、135nm 、140nmのときには、配光角は、それぞれ、104度、107度、114度、122度、128度、133 度である。第2層が122nmより厚くなると急激に配光角が大きくなっていることが理解される。また、第2層の厚さが130nm以上になると、配光角は122度以上と顕著な効果を奏していることが理解される。
以上のことから、最も望ましい範囲は、第1層の厚さが8μm以上、かつ、第2層の厚さが130nm以上であることが理解される。
第1層の厚さが厚くなると配光角が大きくなることは、端面から出力される光が前方に放射されるされるためである。第1層の厚さが厚くなると、それだけ端面から放射される光の量が増加し、配光角が増大する。また、第2層の厚さが厚くなると、同様に第2層の端面から出力される光が多くなり、その光が前方に反射されて、配光角が増大する。
次に、実施例2について説明する。図7は、第2実施例に係る発光装置であるLEDランプの構成を示している。絶縁性の基板200の上には、銅プリント配線202が形成されている。その銅プリント配線202上にハンダバンプ204が形成されており、このハンダバンプ204に実施例1の発光素子400のn電極140とp電極150とがフェースダウンで接合される。ランプの筐体である樹脂で形成されたケース206に、発光素子400が配設されるが、この発光素子400はYAG蛍光体粉末210を分散させたエポキシ樹脂212が充填されている。この発光素子400は波長470nm の光を発光する素子である。この光がYAG蛍光体粉末210に入射して、その蛍光体粉末から白色の光が放射される。このような蛍光体を用いた発光装置の場合には、光の放射角(配光角)が大きい程、蛍光体に入射する光量が増加し、その結果、この発光装置の外部量子効率が向上する。
上記実施例では、YAG蛍光体粉末210をエポキシ樹脂212中に分散させたが、YAG蛍光体を発光素子400の周囲に塗布しても良い。また、エポキシ樹脂に代えて、全てを蛍光体としても良い。
本発明は、発光素子、発光素子チップ、。LEDランプ、ディスプレイなどの発光装置に用いることができる。発光装置の外部量子効率の向上に極めて有効であり、同一入力電力で比較すれば、発光出力を大きくすることができる。
本発明の実施例1に係る発光素子の断面図。 同実施例の発光素子の平面図。 第1層の厚さと配光角との関係を示した特性図。 第1層の厚さと光出力との関係を示した特性図。 第1層の厚さと駆動電圧との関係を示した特性図。 第2層の厚さと配光角との関係を示した特性図。 本発明の実施例2に係る発光装置の構成を示した断面図。 従来素子の課題を説明するための説明図。
符号の説明
400…発光素子
101…サファイア基板
102…バッファ層
104…n型コンタクト層
105…歪み緩和層
106…発光層
107…p型クラッド層
108…p型コンタクト層
140…n電極
150…p電極
200…絶縁性基板
202…銅プリント配線
204…ハンダバンプ
206…ケース
210…YAG蛍光体粉末
212…エポキシ樹脂

Claims (15)

  1. III −V族窒化物半導体を用いたフリップチップ形の発光素子において、
    III −V族窒化物半導体とは異なる異種材料を用いた基板と、
    III −V族窒化物半導体から成る発光層と、
    前記発光層と前記基板との間に設けられた厚さ6μm 以上の第1伝導形のIII −V族窒化物半導体から成る第1層と、
    前記発光層に対して前記基板と反対側に設けられた厚さ122nm以上の第2伝導形のIII −V族窒化物半導体から成る第2層と
    を設けたことを特徴とするフリップチップ形の発光素子。
  2. 前記第1層の厚さは7.5 μm以上であることを特徴する請求項1に記載のフリップチップ形の発光素子。
  3. 前記第1層の厚さは8μm以上であることを特徴とする請求項1に記載のフリップチップ形の発光素子。
  4. 前記第2層の厚さは126nm 以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のフリップチップ形の発光素子。
  5. 前記第2層の厚さは130nm 以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のフリップチップ形の発光素子。
  6. 前記基板はサファイア基板であることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のフリップチップ形の発光素子。
  7. III −V族窒化物半導体を用いたフリップチップ形の発光素子チップを用いた発光装置において、
    III −V族窒化物半導体から成る発光層と、
    前記発光層と前記基板との間に設けられた厚さ6μm以上の第1伝導形のIII −V族窒化物半導体から成る第1層と、
    前記発光層に対して前記基板と反対側に設けられた厚さ122nm 以上の第2伝導形のIII −V族窒化物半導体から成る第2層と
    から成る発光素子チップと
    前記発光素子チップの周囲に設けた蛍光体と
    から成ることを特徴とするフリップチップ形の発光素子チップを用いた発光装置。
  8. 前記第1層の厚さは7.5 μm以上であることを特徴する請求項7に記載のフリップチップ形の発光素子チップを用いた発光装置。
  9. 前記第1層の厚さは8μm以上であることを特徴とする請求項7に記載のフリップチップ形の発光素子チップを用いた発光装置。
  10. 前記第2層の厚さは122nm以上であることを特徴とする請求項7乃至請求項9の何れか1項に記載のフリップチップ形の発光素子チップを用いた発光装置。
  11. 前記第2層の厚さは126nm以上であることを特徴とする請求項7乃至請求項9の何れか1項に記載のフリップチップ形の発光素子チップを用いた発光装置。
  12. 前記第2層の厚さは130nm以上であることを特徴とする請求項7乃至請求項9の何れか1項に記載のフリップチップ形の発光素子チップを用いた発光装置。
  13. 前記基板はサファイア基板であることを特徴とする請求項7乃至請求項12の何れか1項に記載のフリップチップ形の発光素子チップを用いた発光装置。
  14. 前記蛍光体は前記発光素子チップを覆う樹脂中に分散されていることを特徴とする請求項7乃至請求項13の何れか1項に記載のフリップチップ形の発光素子チップを用いた発光装置。
  15. 前記蛍光体は前記発光素子チップの周囲に塗布されていることを特徴とする請求項7乃至請求項13の何れか1項に記載のフリップチップ形の発光素子チップを用いた発光装置。
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