JP2005157172A - 加熱装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 定着ベルト等の回転体を寄り力の小さい加熱装置及びこれを備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】 エンドレスベルト状の定着ベルト20と、定着ベルト20をガイドするヒータホルダと、ヒータホルダに対して定着ベルト20を介して圧接ニップを形成する加圧ローラ22と、定着ベルト20を加熱して定着ベルト20の回転とともに前記ニップ内に搬送される転写材を加熱するヒータとを有する加熱装置において、加圧ローラ22により定着ベルト20を加圧して回転させたときに、定着ベルト20の両端部を外周面側からフランジ21によって支持するとともに、該フランジ21を端部ホルダ25によって回転支持し、且つ前記フランジ21の一部が前記端部ホルダ25のボス部25aの下流側に突き当たるよう構成したことを特徴とする。
【選択図】 図7

Description

本発明は、加熱部材と加圧部材の圧接ニップ部に被加熱材を狭持搬送させて被加熱材を加熱する加熱装置、及び該加熱装置を画像の加熱定着装置として備えた画像形成装置に関する。
電子写真複写機やプリンタ等の画像形成装置において、電子写真プロセス等の適宜の画像形成プロセス手段で転写材(シート)に間接(転写)あるいは直接に形成担持させた未定着トナー画像を転写材面に永久固着画像として加熱定着させる定着装置としては、従来より熱ローラ方式の加熱定着装置が広く用いられている。
近年では、クイックスタートや省エネルギーの観点からフィルム加熱方式の定着装置が実用化されている。
フィルム加熱方式の定着装置としては、例えば特開昭63−313182号公報、特開平2−157878号公報、特開平4−44075号公報、特開平4−204980号公報等に提案されている。
すなわち、加熱体としてのセラミックヒータと、加圧部材としての加圧ローラとの間に耐熱性フィルム(以下、定着フィルム)を挟ませて圧接ニップ(以下、定着ニップ部)を形成させ、該定着ニップ部の定着フィルムと加圧ローラとの間に未定着トナー画像を形成担持させた転写材を導入して定着フィルムと一緒に狭持搬送させることで、定着フィルムを介してセラミックヒータの熱を与えながら定着ニップ部の加圧力で未定着トナー画像を転写材面に定着させるものである。
このフィルム加熱方式の定着装置は、セラミックヒータ及びフィルムに低熱容量の部材を用いてオンデマンドタイプの装置を構成することができ、画像形成実行時のみ熱源のセラミックヒータに通電して所定の定着温度に発熱させれば良く、画像形成装置の電源オンから画像形成実行可能状態までの待ち時間が短く、スタンバイ時の消費電力も大幅に小さい等の利点がある。
そして近年では、画像形成装置の高速化、カラー化に伴い、フィルム加熱方式の定着装置において、定着フィルムとして、SUSやニッケル等の金属フィルムを用いたり、更に、金属フィルム上に弾性層を設けたベルト状部材(以下、定着ベルト)を用いた定着装置が提案されている。
上記のようにに、フィルム状の、金属製薄肉回転体を用いた定着方式においては、繰り返し回転状態で使用することにより、定着ベルト端部に亀裂が生じ、破壊に到る、という問題点があった。これは、定着ベルト自体の剛性は高いものの、定着ベルト製造工程において、定着ベルトを、定着装置に適切な長さに切断するに際し、バリや微小なクラックが生じ、繰り返し回転状態で使用することにより、定着ベルト端面が摺擦した際に、こうしたバリや微小なクラック等を起点とした亀裂が生じていた。
こうした定着ベルト端部の亀裂を防止するために、特開2002−231419号公報において、定着ベルト端部を支持するフランジを、定着スリーブ外周面から支持する構造とし、定着スリーブと共に回転する構成とすることで、定着ベルト端部と定着装置の摺擦を防止する構成が開示されている。
図10に、定着フランジを定着スリーブ外周面から支持し、定着スリーブと共に回転させる構成の断面図を示す。
図において、定着フランジ702の内径は、定着ベルト701外径より大きく設定されており、加圧ローラ703によって定着ベルト701が押さえられた際に変形することで、定着フランジ702内面に定着ベルト701表面が接触し、摩擦力を生じることで、定着フランジ702は、定着ベルト701の回転に伴って回転する。
特開昭63−313182号公報 特開平2−157878号公報 特開平4−44075号公報 特開平4−204980号公報 特開2002−231419号公報
しかし、上記従来の定着装置では、フランジと端部ホルダの間には、ガタがあるため、フランジがガタの範囲で、自由に移動できる。したがって、両端のフランジの位置が一致していないときは、加圧部材に対して、定着ベルトが傾いた状態となり、寄り力が発生するという問題があった。
定着ベルト701の転写材幅方向への寄り力が大きい場合、寄った側においては、定着フランジ702の受け部において摩擦力が生じ、定着フランジ702が定着ベルト701の回転と同期して回転しない場合がある。そのような場合においては、定着フランジ702と定着ベルト701の回転速度が異なるため、定着フランジ702を設けない定着装置と同様のベルト端面の摺擦が発生することとなり、定着ベルト701の亀裂が発生してしまう場合があった。
また、特にカラー画像形成装置においては、白黒画像形成装置と比較して、定着ニップ部の圧力を大きくする必要がある。これは、複数色のトナーを重ねることによりカラー画像を形成するため、白黒画像形成装置よりもトナー像高さが高くなり、定着部において、均一に平滑な画像を得るためには、より高い圧力が必要となるためである。
定着ニップ部の圧力を大きくした場合、定着ベルトが長手方向に寄る力も大きくなるため、定着ベルトの座屈による亀裂が生じやすくなってしまう。
本発明は上記課題を解決するものであり、その目的は、定着ベルト等の回転体の寄り力の小さい加熱装置及びこれを備えた画像形成装置を提供するものである。
上記課題を解決するための本発明における第1の手段は、エンドレスベルト状の回転体と、該回転体をガイドするガイド部材と、該ガイド部材に対して前記回転体を介して圧接ニップを形成する加圧部材と、前記回転体を加熱して前記回転体の回転とともに前記ニップ内に搬送される被加熱材を加熱する加熱手段とを有する加熱装置において、前記加圧部材により前記回転体を加圧して回転させたときに、該回転体の両端部を外周面側からフランジによって支持するとともに、該フランジを端部ホルダによって回転支持し、且つ前記フランジの一部が前記端部ホルダの所定位置に突き当たるよう構成したことを特徴とする。
第2の手段は、エンドレスベルト状の回転体と、該回転体をガイドするガイド部材と、該ガイド部材に対して前記回転体を介して圧接ニップを形成する加圧部材と、前記回転体を加熱して前記回転体の回転とともに前記ニップ内に搬送される被加熱部材を加熱する加熱手段とを有する加熱装置において、前記加圧部材により前記回転体を加圧して回転させたときに、該回転体の両端部を外周面側からフランジによって支持するとともに、該フランジの内周面を端部ホルダによって回転支持し、且つ前記フランジの内周面が前記端部ホルダの被加熱材搬送方向下流側に突き当たり、前記端部ホルダの被加熱材搬送方向上流側においては、前記フランジの内周面との間に隙間を有していることを特徴とする。
第3の手段は、前記第1の手段において、前記端部ホルダの被加熱材搬送方向上流側における、前記フランジの内周面との隙間が0.3mmから1.5mmであることを特徴とする。
第4の手段は、前記第1乃至第3のいずれかの手段において、前記回転体が、少なくとも一層の金属層を含むことを特徴とする。
第5の手段は、前記第1乃至第4のいずれかの手段において、前記回転体を弾性部材により内面側から被加熱材搬送方向上流側に押圧していることを特徴とする。
第6の手段は、前記第5の手段において、前記回転体の最下層が金属層であり、前記弾性部材が前記回転体を接地するためのアースバネであることを特徴とする。
第7の手段は、転写材上に未定着画像を形成する画像形成手段と、転写材上に未定着画像を加熱定着させる定着装置とを有する画像形成装置において、前記定着装置が前記第1乃至第6のいずれかの手段の加熱装置であることを特徴とする。
本発明にあっては、回転体が回転している時は、フランジが端部ホルダのの所定位置に突き当たるようにしてフランジの位置を決めている。したがって、回転体の両端の位置は、フランジを介して、端部ホルダの位置で決まるので、回転体の加圧部材に対する被加熱部材搬送方向傾きが無くなり、回転体の寄り力を小さくすることができる。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態における加熱装置としての定着装置を備えた画像形成装置の断面図である。本実施形態においては、カラーオンデマンド定着装置を採用した、フルカラー画像形成装置について説明する。
(画像形成装置)
本実施形態における画像形成装置は、電子写真方式を用いて、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4色のトナー像を重ね合わせることでフルカラー画像を得る、フルカラー画像形成装置に定着装置を組み込んだものである。
本実施の形態における、フルカラー画像形成装置のプロセススピードは、90mm/sec、一分間の印字枚数はUSレターサイズ紙で16枚である。また、一枚目プリント(FirstPage Out)までの時間(FPOT)は約15秒である。
図1を用いて、本発明におけるカラー画像形成装置の全体構成について説明する。本実施形態のカラー画像形成装置においては、像担持体たる感光体ドラム1Y,1C,1M,1K、帯電手段たる帯電ローラ2Y,2C,2M,2K、静電潜像を顕像化するための現像手段3Y,3C,3M,3K、感光体ドラムのクリーニング手段4Y,4C,4M,4K等をひとつの容器にまとめた、いわゆるオールインワンカートリッジを使用している。
イエロー(Y)トナーを現像器に充填したイエローカートリッジ、マゼンタ(M)トナーを現像器に充填したマゼンタカートリッジ、シアン(C)トナーを現像器に充填したシアンカートリッジ、そしてブラック(K)トナーを現像器に充填したブラックカートリッジの4つのカートリッジを使用している。
本実施形態の画像形成装置においては、感光体ドラム1Y,1C,1M,1Kに露光を行うことにより静電潜像を形成する光学系5が、上記4色のトナーカートリッジに対応して設けられている。光学系としては、レーザー走査露光光学系を用いている。
光学系5より、画像データに基づいた走査光が、帯電手段2Y,2C,2M,2Kにより一様に帯電された感光体ドラム1Y,1C,1M,1K上を露光することにより、感光体ドラム1Y,1C,1M,1K表面に画像に対応する静電潜像が形成される。不図示のバイアス電源より現像ローラ3Y,3C,3M,3Kに印加される現像バイアスを、帯電電位と潜像(露後部)電位の間の適切な値に設定することで、負の極性に帯電されたトナーが、感光体ドラム1Y,1C,1M,1K上の静電潜像に選択的に付着されることにより、現像が行われる。
感光体ドラム1Y,1C,1M,1K上に現像された単色トナー画像は、該感光体ドラム1Y,1C,1M,1Kと同期して、略等速で回転する中間転写体上へ転写される。本実施形態においては、中間転写体として、中間転写ベルト6を用いており、駆動ローラ7によって駆動され、テンションローラ8によって張架されている。中間転写ベルト6へ感光体ドラム1Y,1C,1M,1K上のトナー像を転写する、一次転写手段としては、一次転写ローラ9Y,9C,9M,9Kを用いている。一次転写ローラ9Y,9C,9M,9Kに対して、不図示のバイアス電源より、トナーと逆極性の一次転写バイアスを印加することにより、中間転写ベルト6に対して、トナー像が一次転写される。
一次転写後、感光体1Y,1C,1M,1K上に転写残として残ったトナーは、クリーニング手段4Y,4C,4M,4Kにより除去される。本実施形態においては、クリーニング手段として、ウレタンブレードによるブレードクリーニングを用いている。
上記工程を中間転写ベルト6の回転に同調して、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色に対して行い、中間転写ベルト6上に、各色の一次転写トナー画像を順次重ねて形成していく。単色のみの画像形成(単色モード)時には、上記工程は、目的の色についてのみ行われる。
また、転写材供給部となる転写材カセット10にセットされた被加熱材である転写材Pは、給送ローラ11により給送され、二次転写部に所定のタイミングで、レジストローラ12により、中間転写ベルト6と二次転写手段とのニップ部に搬送される。
中間転写ベルト6上に形成された一次転写トナー像は、二次転写手段たる二次転写ローラ13に、不図示のバイアス印加手段より印加される、トナーと逆極性のバイアスにより、転写材P上に一括転写される。また、14は二次転写ローラ対向ローラである。
二次転写後中間転写ベルト6上に残った二次転写残トナーは、中間転写ベルトクリーニング手段15により除去される。本実施形態においては、感光体ドラムのクリーニング手段と同様、ウレタンブレードによる中間転写体クリーニングを行っている。
転写材P上に二次転写されたトナー画像は、定着手段たる定着装置Fを通過することで、転写材P上に溶融定着され、画像形成装置の出力画像となる。
(定着装置)
図2に、本実施形態における定着装置の断面図を示す。本実施形態における定着装置Fは、加熱手段であるヒータ19、ヒータホルダ17、サーミスタ18、エンドレスベルト状の回転体である定着ベルト20、転写材を定着ベルト20に加圧する加圧部材としての加圧ローラ22、入り口ガイド23により構成される。
ヒータホルダ17は、耐熱性の高い液晶ポリマー樹脂で形成し、ヒータ19を保持し、回転体としての定着ベルト20をガイドする役割を果たす。本実施形態においては、液晶ポリマーとして、デュポン社のゼナイト7755(商品名)を使用した。ゼナイト7755の最大使用可能温度は、約270℃である。
サーミスタ18は、定着ベルト20内面の温度を検知し、温調制御を行うために配設されている。このサーミスタ18は、ステンレス製のアーム先端にサーミスタ素子が取り付けられ、アームが揺動することにより、サーミスタ素子が定着ベルト20内面に常に接する状態に保たれる。そして、サーミスタ18は画像形成装置本体のCPUに接続され、CPUは、サーミスタ18の出力をもとに、ヒータ19の温調制御内容を決定し、ヒータ19への通電を制御する。
定着ベルト20は、金属製の基層上に弾性層、離型性層を形成してなる。定着ベルト構成については、後に詳述する。
加圧ローラ22は、ステンレス製の芯金に、射出成形により、厚み約3mmのシリコーンゴム層を形成し、その上に厚み約40μmのPFA樹脂チューブを被覆してなる。
入り口ガイド23は、二次転写ニップを抜けた転写材Pが、定着ニップ部に正確にガイドされるよう、転写材を導く役割を果たす。本実施形態の入り口ガイドは、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂により形成されている。
加圧ローラ22、入り口ガイド23は、それぞれフレーム24に組みつけられ、その上にヒータホルダ17に接着された定着ヒータ19を内蔵した定着ベルト20が置かれ、不図示の加圧機構により、20kgf(片側10kgf)の力で加圧されている。加圧機構は、不図示の圧解除機構を有し、ジャム処理時等に、加圧を解除し、転写材Pの除去が容易な構成となっている。
本実施形態の定着装置においては、加圧ローラ22が回転することによって、定着ベルト20が従動回転する。その際、定着ベルト20内面とヒータホルダ17は摺動する構成となっている。定着ベルト20内面にはグリスが塗布され、ヒータホルダ17と定着ベルト20内面との摺動性を確保している。
通常使用においては、定着装置の回転開始とともに、定着ベルト20の従動回転が開始し、ヒータ19の温度の上昇とともに、定着ベルト20内面温度も上昇していく。
(定着ベルト)
図3に本実施形態で使用した定着ベルト20の断面図を示す。定着ベルト20は、SUSの素管を引き抜き加工により、厚さ50μmの厚みのシームレスベルト状に形成したSUSベルト20a上に、シリコーンゴム層20bを、リングコート法により形成した上に、離型性層20cとして、厚み30μmのPFA樹脂チューブを被覆してなる。シリコーンゴム層20bには、極力熱伝導率の高い材質を用い、定着ベルト20の熱容量を小さくすることが、温度立上げの観点からは望ましい。本実施形態においては、熱伝導率が約1.0×10-3cal/sec・cm・Kと、シリコーンゴムとしては、熱伝導率が高い部類に属する材質を用いた。
一方、OHT透過性や、画像上の「す」(微小なグロスムラ)といった、画質の観点からは、定着ベルト20のシリコーンゴム層20bを極力厚くすることが望ましい。満足のいくレベルの画質を得るためには、200μm以上のゴム厚みが必要である。本実施形態におけるシリコーンゴム層20bは、厚み250μmとした。また、本実施形態における定着ベルト20の内径は24mmとした。
この定着ベルト20の熱容量を測定したところ、2.8×10-2cal/cm2K(定着ベルト1cm2あたりの熱容量)であった。一般に、定着ベルト20の熱容量が1.0cal/cm2K以上となると、温度立ち上がりが鈍くなり、オンデマンド性が損なわれる。また、逆に1.0×10-2cal/cm2K以下にしようとすると、定着ベルト20のゴム層を極端に薄くせざるを得なくなり、OHT透過性や「す」のレベル等、画質を維持するために必要なゴム層の厚みを確保できない。このため、オンデマンド性と、画質の両方を満足する定着ベルト20の熱容量は、1.0×10-2cal/cm2K以上1.0cal・cm2K以下の範囲に含まれることが分かる。
さらに、定着ベルト20表面にフッ素樹脂層を設けることで、表面の離型性を向上し、定着ベルト20表面にトナーが一旦付着し、再度転写材Pに移動することで発生するオフセット現象を防止することができる。
また、定着ベルト20表面の離型性層20cを、PFAチューブとすることで、より簡便に、均一な離型性層を形成することが可能となる。
(定着フランジ、端部ホルダ)
次に図4乃至図8を参照して本実施形態における定着フランジ、端部ホルダについて詳述する。
図4は、定着フランジ21、定着ベルト20、加圧ローラ22、端部ホルダ25を、転写材搬送方向下流側(以下、単に「下流側」という)から見た斜視図であり、図5は、図4において定着ベルト20を取り外した斜視図である。
図5において、17はヒータ19を保持し、定着ベルト20をガイドするガイド部材としてのヒータホルダである。また、26は定着ステーであり、ヒータホルダ17と端部ホルダ25と一体的に移動可能に支持され、不図示の加圧機構により、端部ホルダ25の加圧部25bが約20kgf(片側10kgf)の力で加圧ローラ22方向へ加圧される。
ここで、前記定着ベルト20の幅(転写材搬送方向と直交する方向の長さ)は前記加圧ローラ22の長さよりも長く、定着ベルト20に加圧ローラ22が圧接ニップしたときに、定着ベルト20の幅方向両端部が前記ニップ部から外れるようになっている。そして、本実施形態では前記定着ベルト20の幅方向両端部を後述するように定着フランジ21によって保護している。
また、加圧ローラ22と圧接ニップした定着ベルト20は、加圧ローラ22が回転するとヒータホルダ17にガイドされて従動回転する。このとき、ヒータホルダ17による定着ベルト20のガイドは、後述する定着ベルト20の正規の回転位置よりも0.5mmから1.0mm程度、転写材搬送方向上流側(以下、単に「上流側」という)にシフトした位置にガイドするように構成されている。
図6は、定着フランジ21と端部ホルダ25の斜視図であり、端部ホルダ25のボス部25aがフランジ21を回転支持するとともに、フランジ21の動きを規制している。図7は、定着フランジ21、定着ベルト20、加圧ローラ22、端部ホルダ25を、転写材搬送方向と直交する方向から見た断面図である。
定着フランジ21はPPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂により形成され、図7に示すように、定着ベルト20の外径より僅かに大きな内径(本実施形態ではΦ25.5mm)の第1内径部21aと、該第1内径部21aの外側(定着ベルトの幅方向外側)に該第1内径部21aよりも小さい内径(本実施形態ではΦ23.5mm)の第2内径部21bを有する。そして、加圧ローラ22により変形を受けた定着ベルト20が定着フランジ21の第1内径部21aに内接することで摩擦力を生じ、定着ベルト20と定着フランジ21が共に回転することにより、定着ベルト20の端面の摺擦を防止する構成をとっている。なお、前記定着フランジ21は第2内径部21bの内周面と、端部ホルダ25のボス部25aの外周面とが僅かにガタを有する状態で嵌合し、このボス部25aにガイドされて回転する。
ここで、定着ベルト20に加圧ローラ22が圧接ニップして回転すると、前述したように、定着ベルト20はヒータホルダ17にガイドされて正規位置よりも僅かに上流側にシフトした位置で回転しようとし、これによって定着フランジ21も正規位置よりも上流側にシフトしようとする。このとき、定着フランジ21の第2内径部21bの内周面が端部ホルダ25のボス部25aの下流側に当接し、定着フランジ21はそれ以上のシフトが規制される。従って、定着ベルト20が回転するときは両端部の定着フランジ21の第2内径部21bがボス部25aの下流側に確実に当接し、これによって定着ベルト20は幅方向両端が位置決めされて回転する。このため、定着ベルト20の加圧ローラ22に対する転写材搬送方向の傾きが無くなり、定着ベルトの寄り力が小さくなる。なお、前記第2内径部21bがボス部25aの下流側に当接した位置が定着ベルト20の正規の回転位置である。
また、本実施形態では第2内径部21bがボス部25aの下流側に当接したとき、第2内径部21bとボス部25aの上流側との隙間が0.9mmになるように構成している。実験によれば、前記隙間は0.3mmから1.5mmが最適で、0.3mmより小さいと定着フランジ21の回転が渋くなり、1.5mmより大きくなると定着フランジ21の位置が安定しずらくなり、定着ベルト20の両端の定着フランジ21の位置がずれて、加圧ローラ22に対して定着ベルト20が傾き、定着ベルト20に寄り力が発生することとなる。
図8に下流側方向から見た、定着フレーム24に端部ホルダ25、加圧ローラ22、ヒータホルダ17、定着ステー26を取り付けた斜視図を示す。ここでは、定着ベルト20、フランジ21は不図示としている。端部ホルダ25と加圧ローラ22は、同一部品であるフレーム両側板24aに取り付けられているため、加圧ローラ22と端部ホルダ25のボス部25aの整列性は精度を高めることが出来る。したがって、定着ベルト20の両端の位置は、フランジ21を介して、端部ホルダ25の位置で決まるので、定着ベルト20の加圧ローラ22に対する転写材搬送方向傾きが無くなり、定着ベルト20の寄り力は小さくなる。
〔第2実施形態〕
次に第2実施形態に係る装置について図9を参照して説明する。なお、。図9は、定着フランジ21、加圧ローラ22、端部ホルダ25、定着ステー26を上流側から見た斜視図であり、定着ベルト20は省略してある。本実施形態の装置の基本構成は前述した実施形態と同一であるため重複する説明は省略し、ここでは本実施形態の特徴となる構成について説明する。なお、前述した実施形態と同一機能を有する部材には同一符号を付す。
図9において、弾性部材である板バネ27は定着ステー26に取り付けられていて、板バネ27の先端にはカーボンチップ接点27aが取り付けられている。板バネ27はカーボンチップ接点27aを介して、定着ベルト20の内面を転写材搬送方向の上流側に押圧するとともに、定着ベルト20の内面のSUS層に溜まった電荷を、定着ステー26を介して、不図示のグラウンドに落としている。
定着ベルト20を転写材搬送方向の上流側に規制することにより、フランジ21の第2内径部21bは端部ホルダ25のボス部25aの転写材搬送方向の下流側に確実に当接する。また、定着ベルト20に不必要に電荷が溜まることがなくなるため、電荷が急激に放電されることで起きる静電ノイズの発生が無くなる。また、押圧部材とアース部材を兼用としているため、コストを押えることが出来る。なお、本実施形態では、板バネ27を2ケ用いているが、1ケの場合も同様の効果が得られる。
〔他の実施形態〕
前述した実施形態では定着ベルト20の加圧ローラ22に対する傾きをなくすために、定着フランジ21の内周部が端部ホルダ25のボス部25aの下流側に当接するように構成した例を示したが、ボス部25aに当接する位置は前記下流側に限定する必要はない。例えばヒータホルダ17によって定着ベルト20を正規回転位置よりも下流側にガイドするように構成し、加圧ローラ22によって圧接ニップして定着ベルト20が回転するとき、定着フランジ21の第2内径部21bの内周面が端部ホルダ25のボス部25aの上流側に当接し、前記下流側において隙間ができるように構成しても、定着フランジ21が位置決めされるため、定着ベルト20の傾きがなくなり、前述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
第1実施形態における定着装置を備えた画像形成装置の断面図である。 第1実施形態における定着装置の断面図である。 第1実施形態における定着ベルトの断面図である。 定着フランジ、定着ベルト、加圧ローラ、端部ホルダを下流側から見た定着装置の斜視図である。 定着ベルトを取り外した定着装置の斜視図である。 定着フランジと端部ホルダの斜視図である。 定着フランジ、定着ベルト、加圧ローラ、端部ホルダを、転写材搬送方向と直交する方向から見た定着装置の断面図である。 定着装置を下流側方向から見た、定着フレームに端部ホルダ、加圧ローラ、ヒータホルダ、定着ステーを取り付けた斜視図である。 定着フランジ、加圧ローラ、端部ホルダ、定着ステーを、上流側から見た定着装置の斜視図である。 従来技術の説明図である。
符号の説明
F …定着装置
P …転写材
1Y,1C,1M,1K …感光体ドラム
2Y,2C,2M,2K …帯電ローラ
3Y,3C,3M,3K …現像手段
4Y,4C,4M,4K …クリーニング手段
5 …光学系
6 …中間転写ベルト
8 …テンションローラ
9Y,9C,9M,9K …一次転写ローラ
10 …転写材カセット
11 …給送ローラ
12 …レジストローラ
13 …二次転写ローラ
14 …二次転写ローラ対向ローラ
15 …中間転写ベルトクリーニング手段
17 …ヒータホルダ
18 …サーミスタ
19 …ヒータ
20 …定着ベルト
20a …ベルト
20b …シリコーンゴム層
20c …離型性層
21 …定着フランジ
21a …第1内径部
21b …第2内径部
22 …加圧ローラ
23 …入り口ガイド
24 …フレーム
25 …端部ホルダ
25a …ボス部
25b …加圧部
26 …定着ステー
27 …板バネ
27a …カーボンチップ接点

Claims (7)

  1. エンドレスベルト状の回転体と、該回転体をガイドするガイド部材と、該ガイド部材に対して前記回転体を介して圧接ニップを形成する加圧部材と、前記回転体を加熱して前記回転体の回転とともに前記ニップ内に搬送される被加熱材を加熱する加熱手段とを有する加熱装置において、
    前記加圧部材により前記回転体を加圧して回転させたときに、該回転体の両端部を外周面側からフランジによって支持するとともに、該フランジを端部ホルダによって回転支持し、且つ前記フランジの一部が前記端部ホルダの所定位置に突き当たるよう構成したことを特徴とする加熱装置。
  2. エンドレスベルト状の回転体と、該回転体をガイドするガイド部材と、該ガイド部材に対して前記回転体を介して圧接ニップを形成する加圧部材と、前記回転体を加熱して前記回転体の回転とともに前記ニップ内に搬送される被加熱部材を加熱する加熱手段とを有する加熱装置において、
    前記加圧部材により前記回転体を加圧して回転させたときに、該回転体の両端部を外周面側からフランジによって支持するとともに、該フランジの内周面を端部ホルダによって回転支持し、且つ前記フランジの内周面が前記端部ホルダの被加熱材搬送方向下流側に突き当たり、前記端部ホルダの被加熱材搬送方向上流側においては、前記フランジの内周面との間に隙間を有していることを特徴とする加熱装置。
  3. 前記端部ホルダの被加熱材搬送方向上流側における、前記フランジの内周面との隙間が0.3mmから1.5mmであることを特徴とする請求項1に記載の加熱装置。
  4. 前記回転体が、少なくとも一層の金属層を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の加熱装置。
  5. 前記回転体を弾性部材により内面側から被加熱材搬送方向上流側に押圧していることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の加熱装置。
  6. 前記回転体の最下層が金属層であり、前記弾性部材が前記回転体を接地するためのアースバネであることを特徴とする請求項5記載の加熱装置。
  7. 転写材上に未定着画像を形成する画像形成手段と、転写材上に未定着画像を加熱定着させる定着装置とを有する画像形成装置において、
    前記定着装置が請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の加熱装置であることを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017211664A (ja) * 2017-08-03 2017-11-30 株式会社リコー 定着装置及び画像形成装置

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