JP2005155972A - 繊維強化プラスチック製ライニングパイプを有する煙突 - Google Patents

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かな子 斎藤
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Abstract

【課題】 本発明は、軽量で機械的強度に優れ、かつ耐食性、耐熱性にすぐれ長期に渡って使用できる繊維強化プラスチック製ライニングパイプを積み重ねた多段構造を有し、コストと性能のバランスのとれた煙突を提供することを目的とする。
【解決手段】 強化繊維部材とフェノール樹脂からなる複数の繊維強化プラスチック製のライニングパイプが内部に積み上げられた煙突であって、隣接するライニングパイプ(1a〜1f)間で、下部のライニングパイプの繊維強化プラスチックの耐熱性が上部のライニングパイプの繊維強化プラスチックの耐熱性より高いか少なくとも同等であり、少なくとも最下部のライニングパイプ(1a)の繊維強化プラスチックが最上部のライニングパイプ(1f)の繊維強化プラスチックより耐熱性が高いことを特徴とする煙突。
【選択図】 図2

Description

本発明は、既設の煙突にも簡単に取り付けることが可能で、腐食を防止するライニングパイプを有する煙突に関する。
2002年12月ダイオキシン法が強化されたことにより、廃棄物の処理施設に対し、(1)燃焼時の温度を800℃〜850℃で2秒以上の滞留時間をとること、(2)ダイオキシンの再合成を抑制するため排ガス温度を200℃以下に冷却すること、(3)排ガス処理部にバグフィルターを設置することの3項目が義務付けられた。
既存の廃棄物(ゴミ)焼却装置の煙突の多くは、鉄筋コンクリート製の外側構造体と鋼製の内筒を有する構造である。ダイオキシン法が強化される以前は、高温の排ガスを排出することができたために、鋼製煙突内筒の腐食は問題にならなかった。ところが、規制が強化された後、排ガス温度が200℃以下、実質的には180℃以下に低下しなければならなくなったために、硫酸や塩酸等の酸性ガスの凝縮による金属腐食が進展し、さびの発生およびさびの周辺地域への飛散が問題になっている。鋼製煙突内筒の材料としては、SUS316Lなどの耐酸性金属が使用されているが、それでも低温腐食による錆の発生は避けられない問題である。
そこで、煙突を新設することが考えられるが、取り替え工事には費用と長期間の日数を要し、焼却設備を新設するのでなければ煙突のみの取り替えは現実的ではない。
従って、現状は、耐酸性塗料による塗装を繰り返し行うことで既存の煙突の腐食を防止しているが、塗料の耐久性が低いために数ヶ月に1度程度の頻度で塗装をしなければならなかった。
材質のコンクリートまたは鉄の腐食防止対策として、特開昭57−204718号公報(特許文献1)には、ライニング方式(但し、材料等の具体的な記載はない。)と既設煙突内に繊維強化プラスチック(以下、適宜FRPともいう。)製の筒身を挿入する方式が挙げられ、特にFRP製の筒身を挿入する方式が優れているものとして提案されている。この公報の発明ではFRP製筒身ユニットの接合に特徴があり、筒身ユニットの下端部を二重管状受口部を有する上端部に挿入することでユニットを積み重ねて接合して煙突内筒を形成するものである。しかし、この公報には、繊維強化プラスチックの材料の記載がなく、また60〜70℃程度の温度を想定しているために、例えば150℃〜180℃程度の温度に晒される場合にどのような材料および構成を採用すべきかについての示唆はない。
一方、煙突そのものを繊維強化プラスチック(FRP)で製造することに関して、特開昭62−103138号公報(特許文献2)の特許請求の範囲には、煙突を接煙側の耐食層とその外側の強化層との2層構造のFRPで形成し、その耐食層をサーフェイスマット、クロスまたはマットの1種以上と複合化した加熱硬化型フェノール樹脂で形成し、強化層をクロスまたはマットの1種以上と複合化した常温硬化型熱硬化性樹脂で形成することが記載されている。その実施例では、強化層にガラスマットとビニルエステル系樹脂の繊維強化プラスチックを用いている。しかし、この構造では、耐食性、耐熱性および機械的強度の点で不十分である。
特開昭57−204718号公報 特開昭62−103138号公報
本発明は、軽量で機械的強度に優れ、かつ耐食性、耐熱性にすぐれ長期に渡って使用できる繊維強化プラスチック製ライニングパイプを積み重ねた多段構造を有し、コストと性能のバランスのとれた煙突を提供することを目的とする。
本発明は、以下の事項に関する。
1. 強化繊維部材とフェノール樹脂からなる複数の繊維強化プラスチック製のライニングパイプが内部に積み上げられた煙突であって、隣接するライニングパイプ間で、下部のライニングパイプの繊維強化プラスチックの耐熱性が上部のライニングパイプの繊維強化プラスチックの耐熱性より高いか少なくとも同等であり、少なくとも最下部のライニングパイプの繊維強化プラスチックが最上部のライニングパイプの繊維強化プラスチックより耐熱性が高いことを特徴とする煙突。
2. 強化繊維部材とフェノール樹脂からなる繊維強化プラスチック製の複数のライニングパイプが内部に積み上げられた煙突であって、隣接するライニングパイプ間で、下部のライニングパイプの繊維強化プラスチックは、上部のライニングパイプの繊維強化プラスチックより高温または等しい温度で硬化され、少なくとも最下部のライニングパイプの繊維強化プラスチックは最上部のライニングパイプの繊維強化プラスチックより高温で硬化されたことを特徴とする煙突。
3. 前記複数のライニングパイプが、耐熱性の異なる2種類からなることを特徴とする上記1記載の煙突。
4. 前記複数のライニングパイプが、硬化温度の異なる2種類からなることを特徴とする上記2記載の煙突。
5. 前記繊維強化プラスチックが、(a)少なくとも実質的に周方向に配列した繊維を含有する第1の強化繊維部材とフェノール樹脂からなる基体層と、(b)基体層の内面側に設けられた煙と接する層であって、第2の強化繊維部材とフェノール樹脂からなり、フェノール樹脂の体積/(強化繊維の体積+フェノール樹脂の体積)で計算されるフェノール樹脂の体積配合率が、基体層における体積配合率よりも大きい耐食層の少なくとも2層構造である上記1〜4のいずれかに記載の煙突。
6. 前記基体層中の第1の強化繊維部材が、織布または一方向繊維材であり、前記耐食層中の第2の強化繊維部材が、不織布である上記5記載の煙突。
7. 前記耐食層中の第2の強化繊維部材が、短繊維からなる不織布である上記6記載の煙突。
8. 前記基体層中におけるフェノール樹脂の体積/(強化繊維の体積+フェノール樹脂の体積)で計算されるフェノール樹脂の体積配合率をRaで表し、前記耐食層におけるフェノール樹脂の体積/(強化繊維の体積+フェノール樹脂の体積)で計算される体積配合率をRbで表したとき、RbがRaより0.1以上大きいことを特徴とする上記5〜7のいずれかに記載の煙突。
9. 前記煙突の内壁と前記ライニングパイプの空間が50mm〜500mmであることを特徴とする上記1〜8のいずれかに記載の煙突。
本発明の煙突は、内側にライニングパイプを積み上げた多段構造を有するものであるが、高温に曝される煙突の下部に使用するライニングパイプに、高耐熱性の繊維強化プラスチック(FRP)を用い、下部に比べて低い温度に曝される煙突上部に使用するライニングパイプに、高耐熱性ではない標準型のFRPを用いるものである。標準型のFRPは高耐熱型のFRPに比べ製造コストが低減できるために、本構成によれば、コストと性能のバランスのとれた煙突を提供することができる。
また、本発明のライニングパイプは、フェノール樹脂と強化繊維を含有する繊維強化プラスチックで構成されるが、基体層および耐食層の少なくとも2層からなることが好ましい。ライニングパイプは、施工の際にクレーン等で吊り上げて取り付けるなど、機械的強度が必要であるため、全体として強度および剛性が求められる。そこで、基体層には強化繊維として、方向性を有する繊維を含有するものを使用することで、軽量でありながら強度および剛性を確保する。しかしながら、煙と直接接するパイプ内面を同一の構成にするのは、耐食性、耐熱性等の耐久性の点で十分でない場合がある。そこで、本発明の好ましい形態では、煙と接するパイプ内面側層である耐食層中のフェノール樹脂の含有割合を、基体層中のフェノール樹脂の含有割合より多くすることで、耐久性を向上させるのである。その際に、基体層の補強効果により耐食層に発生しうるクラック等を有効に防止しているのである。従って、2層構造とすることで、軽量で機械的強度が大きいという繊維強化プラスチック本来の特性と耐食性、耐熱性および耐久性等の煙突に要求される特性の両方をバランスよく満足することができる。
本発明のライニングパイプを構成する繊維強化プラスチックは強化繊維とフェノール樹脂を含有した硬化後のものであるが、以下の説明において「樹脂」の用語は、硬化前の流動性のある状態と硬化した後のものの両方を意味に使用される。その意味するところは、文脈から明らかである。
<煙突の構成>
図1に、繊維強化プラスチック製ライニングパイプの形状を示す。ライニングパイプ1は、このように円筒形状であり、煙突に取り付けるための取り付け具、例えば図に示すような取り付け金属バンド2等が設けられる。図2に煙突の構造を模式的に示す。煙突の外側構造体10は、通常は鉄筋コンクリートであり、一般的にはその内部に図示していない鋼製(または鉄製)の内筒を有している。本発明の煙突は、内部に複数のライニングパイプ1a〜1fが積み上げられているものである。
本発明では、下部のライニングパイプに高耐熱性の繊維強化プラスチックを使用し、上部のライニングパイプは、多少耐熱性が劣っていても良い標準型の繊維強化プラスチックが使用される。即ちライニングパイプ1a〜1fの間で耐熱性が、
1a≧1b≧1c≧1d≧1e≧1f
という関係を満たし、さらに少なくとも
1a>1f
の関係を満たしている。ここで、耐熱性は、200℃における耐久試験において、外観異常の発生の有無、引張強度変化、曲げ強度変化で評価することができ、2つの試料を比較して、これらの項目の少なくとも一つが優れ、残りの項目が同等か優れていれば、その試料の方を耐熱性が良いと評価するものとする。
本発明の異なる形態では、下部のライニングパイプと上部のライニングパイプが異なる温度で硬化された繊維強化プラスチックからなるものである。即ち、硬化温度がライニングパイプ1a〜1fの間で、
1a≧1b≧1c≧1d≧1e≧1f
という関係を満たし、さらに少なくとも
1a>1f
の関係を満たしている。硬化温度がこのような関係を満たす場合、同一のフェノール樹脂を硬化させたとすると、耐熱性も通常同じ関係を満たす。
複数のライニングパイプに対して、耐熱性または硬化温度の差異をどのように設定するかは、煙突下部から上部までの温度分布を考慮して決めることができるが、例えば全長の下部から1/4にあるライニングパイプと上部から1/4にあるライニングパイプを比較したとき、下部にあるライニングパイプの耐熱性が高いかまたは硬化温度が高くなるように設定することが好ましい。
また、特性の異なるライニングパイプとして何種類のものを使用するかについても、温度分布を考慮しながら2種以上に設定するが、多種類のライニングパイプを製造することも煩雑であり、通常は5種類以下が好ましく、2種類または3種類が特に好ましい。
図2には、ライニングパイプを6段重ねた例を示したが、煙突の高さにあわせて適宜設定すればよい。ラインニングパイプの長さは、設置の際に煙突上部から入れるため、長さは例えば1m〜10m程度である。
<耐熱型ライニングパイプと標準型ライニングパイプの構成>
マトリックス樹脂であるフェノール樹脂は、レゾール型樹脂およびノボラック型樹脂のどちらでもよいが、特にレゾール型樹脂が好ましい。フェノール樹脂を用いることで耐熱性・難燃性が向上し、ポリエステル樹脂等をマトリックス樹脂として使用した場合に比べ耐久性が格段に向上する。ポリエステル樹脂は、450℃前後で樹脂自体が燃焼を開始してしまうのに対し、フェノール樹脂は、建築基準法において準不燃を取得できるなど、高い耐熱性を有することから、煙突用ライニング材料として適している。
煙突下部パイプ用に使用するフェノール樹脂として、耐熱性の高いフェノール樹脂、高温加熱型フェノール樹脂を使用し、煙突上部パイプ用に使用するフェノール樹脂は上部パイプ用と比べて耐熱性が劣る樹脂または低温硬化型(室温硬化型を含む)樹脂を使用する。ここで、耐熱性が「高い」、耐熱性が「劣る」、「高温加熱」型、および「低温」硬化型等の表記はいずれも下部用と上部用とを比較したときの相対的なものである。また、低温硬化型樹脂に関しては、好ましくは室温以上で上部用の硬化温度より低い温度の範囲であり、好ましくは室温硬化型である。
下部用、上部用の2種のパイプを用いるときは、下部用のパイプの繊維強化プラスチックの硬化温度は、通常40℃以上、好ましくは50℃以上であり、特に好ましくは60℃以上で、通常200℃以下、好ましくは150℃以下である。一方、上部用の繊維強化プラスチックの硬化温度は、下部用より低ければよいが、例えば室温〜60℃未満、好ましくは室温〜40℃未満、最も好ましくは室温である。低温で硬化させることで製造コストを低減することができる。
煙突下部〜上部まで3種以上のパイプを用いるときは、下部用の硬化温度が高く、上部用の硬化温度が低くするように適宜設定すればよい。
強化繊維部材は、平織りクロス、綾織りクロス、朱子織りクロス、簾織りクロス、ロービングクロスおよびユニロービングクロス等の織布、ロービング等の一方向繊維材、チョップドストランドマット、サーフェイスマット等の不織布等を用いる。パイプの強度を確保するために、少なくとも織布または一方向部材を含有することが好ましい。強化繊維は、耐熱性および耐酸性の点で、炭素繊維またはガラス繊維が好ましく、両者を組み合わせて使用してもよい。
煙突下部用のパイプには、高耐熱性と高剛性を確保するために、強化繊維全体に対する炭素繊維の重量比率が60%以上であることが好ましく、特に70%以上が好ましい。煙突上部用のパイプには、コストの点から強化繊維全体に対する炭素繊維の重量比率が60%未満が好ましい。炭素繊維はガラス繊維と比べて高い熱伝導率を有することから、ライニングパイプにおける炭素繊維の構成比率が高いほど、ライニングパイプの軸方向における熱の伝達が向上し、ライニングパイプの接煙側表面における温度上昇を抑制することにより、耐熱性が向上する。したがって煙突下部用のパイプに対する炭素繊維構成比率を、煙突上部用のパイプよりも高めにすることは、耐熱性の点からも好ましい。
また、繊維強化プラスチックが、基体層と耐食層の少なくとも2層を有することが特に好ましい。以下に、好ましいライニングパイプの層構造を説明する。
<基体層の構成>
基体層は、第1の強化繊維部材とフェノール樹脂からなる繊維強化プラスチック層であり、主としてパイプの強度を確保する層である。
マトリックス樹脂であるフェノール樹脂は前述した通りである。基体層におけるフェノール樹脂と強化繊維の割合は、フェノール樹脂の体積/(強化繊維の体積+フェノール樹脂の体積)で計算されるフェノール樹脂の体積配合率をRaとすると、Raが0.7〜0.3、好ましくは0.6〜0.35、特に好ましくは0.55〜0.45の範囲である。
第1の強化繊維部材は、方向性を有する繊維を含有するものであり、平織りクロス、綾織りクロス、朱子織りクロス、簾織りクロス、ロービングクロスおよびユニロービングクロス等の織布、並びにロービング等の一方向繊維材等を用いることができる。
基体層中の強化繊維の少なくとも一部は、実質的にパイプ周方向に配列していることが好ましい。またパイプ軸方向の強化のために、軸方向に配列している強化繊維も存在していることが好ましい。ここで、強化繊維の周方向配列および軸方向配列はパイプの周方向および軸方向に厳密に配列していなくても、実質的に配列していればよい。即ち、軸方向を0°として、周方向に配列している強化繊維については、90°〜90±45°、好ましくは90°〜90±30°さらに好ましくは90°〜90±15°の間で配列していればよい。また軸方向の繊維については、0°〜±45°、好ましくは0〜±30°、さらに好ましくは0〜±15°の間で配列していればよい。
織布中または一方向繊維材中の連続繊維がパイプの周方向に一巻き以上巻かれることにより、強化繊維の性質を効果的に利用することができ、剛性等の機械的強度の向上に効果がある。この際、周方向の繊維がらせん状に連続していてもよい。また強化繊維は、通常は周方向と軸方向の2方向に配列していれば十分であり、周方向と軸方向の強化繊維の構成比(体積比)は、周方向が1に対して、軸方向が0.2〜2である。
縦糸および横糸の構成比が適当な範囲の織布を使用し、糸方向を周方向に合わせて巻くか、周方向から所定の角度をずらしてらせん状に巻くことで繊維が2方向に配列した繊維強化プラスチックが得られる。
また一方向繊維材を使用するときは、繊維方向が周方向に配列した層に加えて、軸方向に配列した層を積層することで、2方向に配列した繊維強化プラスチックが得られる。
基体層に用いられる強化繊維は、耐熱性および耐酸性の点で、炭素繊維またはガラス繊維が好ましく、両者を組み合わせて使用してもよい。特に煙突下部用のパイプの基体層としては、軽量で、高い強度が必要な場合には炭素繊維を用いることが好ましく、ガラス繊維と組み合わせる場合も炭素繊維の割合が重量比で60%以上が好ましく、特に炭素繊維が好ましい。
炭素繊維としては、PAN系およびピッチ系のいずれでも用いることができる。引張強度、引張弾性率および価格等を勘案して適宜選択すればよい。高強度および炭素繊維としては低価格であるという点に関しては、PAN系炭素繊維で、かつ引張弾性率が200GPa〜400GPaであるものが好ましい。
ガラス繊維としては、通常のFRP用途として用いられるものを使用することができる。例えばEガラス、CガラスおよびTガラス等が挙げられる。耐食層中に使用するものとしては、耐酸性に優れたもの、Cガラスと呼ばれているもの等を用いることも好ましい。
基体層は、織布または一方向繊維材を含む層に加え、不織布チョップドストランドマットおよびサーフェイスマット等の繊維の方向性のない不織布を含む層を積層し、織布等同士の接着性を高めることもできる。
基体層の厚さは、後述する耐食層の厚さと基体層との厚さの比から求められる。
<耐食層の構成>
耐食層は、第2の強化繊維部材とフェノール樹脂からなる繊維強化プラスチック層であり、基体層よりパイプの内面側に設けられ直接煙と接する層である。
耐食層におけるフェノール樹脂と強化繊維の割合は、フェノール樹脂の体積/(強化繊維の体積+フェノール樹脂の体積)で計算されるフェノール樹脂の体積配合率をRbとすると、Rbが0.9〜0.5、好ましくは0.8〜0.6、特に好ましくは0.75〜0.65である。この範囲で、基体層のフェノール樹脂体積配合率Raより大きくなるように選択すればよいが、好ましくはRbがRaより0.1以上、特に好ましくは0.15以上(例えば0.2以上)大きくなるように選択する。また、RbとRaの差は通常は0.5以下であり、実用的な条件では0.3以下である。
耐食層は、耐熱性・難燃性および耐酸性が必要であり、耐食層のフェノール樹脂の配合率を基体層中のフェノール樹脂の配合率より大きくすることで耐酸性等の耐食性と耐熱性・難燃性の両方の特性を向上させることができる。一方、耐食層中の強化繊維が少なくなることによる脆弱性、例えばクラックの発生等については、基体層と積層されていることによって、その発生が抑えられ、その結果、クラックを起点として生ずる劣化を防止することができ、耐酸性等の耐久性がより向上することになる。
耐食層中のマトリックス樹脂であるフェノール樹脂は前述の通りである。また、層の連続性の観点から基体層と同一のフェノール樹脂を用いることが好ましい。耐食層と基体層の一体性が向上して強度も向上することに加え、製造方法も簡便になる利点がある。
耐食層中に用いる第2の強化繊維部材として、前述の織布、一方向繊維材を用いることもできるが、チョップドストランドマット、サーフェイスマット等の不織布が好ましい。さらに好ましくは、チョップドストランドマット等の短繊維を用いた不織布を用いる。短繊維の長さは、通常100mm以下程度であり、例えば40〜60mm程度、3〜40mm程度のもの等がある。好ましくは、3〜60mm程度である。短繊維からなる不織布を使用することで、高いマトリックス樹脂含有量を得つつ、硬化収縮などによるマトリックス樹脂の損傷を抑制することができるため、耐酸性などの耐久性がより向上する。
耐食層の厚さは、存在することによりそれだけ耐久性が向上するが、0.3mm以上が好ましく、0.5mm以上がさらに好ましい。厚すぎても経済的でないので、例えば3mm以下が好ましく、1.5mm以下、例えば1mm以下でも十分に性能を発揮しうる。基体層の厚さとの関係では、耐食層と基体層の厚さの比は、5:95〜60:40の範囲が好ましく、さらに5:95〜40:60、特に5:95〜20:80であり、典型的に好ましい例では約10:90である。厚さは、使用する繊維強化部材の種類および積層数を適宜変更することなどで調節することができる。
また、基体層および耐食層に用いられる強化繊維の表面は、シランカップリング処理等の必要な処理を行ってもよい。また、さらにフェノール樹脂中に、金属酸化物(酸化チタン、硫酸バリウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、アルミナ、タルク、シリカ)、燐酸化合物(金属リン酸塩、有機リン酸塩、ポリ燐酸アンモニウム)、金属水酸化物(水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム)、窒素含有化合物(イソシアヌレート化合物、イソシアヌル酸系化合物、グアニジン系化合物、尿素系化合物)等の難燃性充填剤、その他の添加剤を含有させてもよい。
また、ライニングパイプの表面を整えるために、基体層の外側表面にさらに表面層を有していてもよい。この表面層は付加的なものであり、性能を向上させることを目的とするものではない。表面層としては、強化繊維として不織布を用いたものが好ましく、マトリックス樹脂はフェノール樹脂が好ましい。
<製造方法および煙突の補修方法>
単一の層構造または基体層と耐食層の少なくとも2層構造を有する繊維強化プラスチックを製造するには、ハンドレイアップ法、シートワインディング法、フィラメントワインディング法等の通常の方法を用いればよい。
例えば、フィラメントワインディング法では、回転しているマンドレル上に、耐食層に用いられる不織布等の第2の強化繊維部材の長尺ものにフェノール樹脂を含浸させながら、必要な層数になるよう巻きつける。引き続き、基材層に用いられる織布等の第1の強化繊維部材の長尺状のものにフェノール樹脂を含浸させながら必要な層数になるように巻きつける。その後、所定の温度にて、即ち室温にてまたは加熱して樹脂を硬化させた後、脱芯して製品を得る。
製造されたライニングパイプは、温度が120〜250℃、好ましくは150〜220℃に晒される煙突に好ましく用いられる。
製造されたライニングパイプの1例を図1に示す。ライニングパイプは、直径、長さは適用する煙突のサイズにあわせて適宜変更する。図1に示すように、ライニングパイプ1に、既設の煙突に取り付けるための、取り付け金属バンド2を設ける。
本発明の煙突は新設の煙突であっても、既設煙突が補修されたものであってもよい。ライニングパイプを用いた煙突の補修方法では、ライニングパイプをクレーン等の重機で吊り上げて、既設煙突の上部から入れて、必要な個数のライニングパイプを積み上げる。
図3に、鉄製煙突3の内部にライニングパイプ1を設置した様子を示す。図3(a)は取り付け金属バンドを含む面で切断した断面図であり、図3(b)は水平方向から見た取り付け部部分の拡大図である。このように、取り付け金属バンドの突起と、既設鉄製煙突3に設けられたライニングパイプ保持金具4とを、接続金具5を用いてボルト・ナット6により接続する。この図では、4箇所で接続しているが、6箇所でも8箇所でも特に制限はない。
ライニングパイプの上下の接続または密閉は、公知の方法で行えばよく、例えば特開昭57−204718号公報に記載されているように、ライニングパイプの上端部を二重管状受口とし、下端部を、その二重管状受口部を有する上端部に挿入することでパイプを積み重ねることができる。そして接合部には、ガラスチョップ等の断熱・不燃材を充填することで必要な密封性を保つことができる。
補修された煙突では、既設煙突とライニングパイプの間に、図3に示すように空間ができる。この空間が存在することで断熱性が向上し、また加熱冷却に伴なう既設煙突とライニングパイプの膨張係数の差を吸収することが容易にできる。この既設煙突とライニングパイプの空間は、50〜500mm、好ましくは100〜400mmである。
このような工法によれば、煙突の取り替えに比べ大幅に工期が短縮し、また耐酸性塗料による塗装の工法に比べて、格段に高い耐久性を有する。
<実験例1:高耐熱型ライニングパイプの製造>
各層に用いる強化繊維部材を次のように選び、フィラメントワインディング成形法により、繊維強化プラスチック製ライニングパイプを次のように製造した。
耐食層: 目付量50g/m2の炭素繊維チョップドストランドマット1層;
基体層: 目付量300g/m2の炭素繊維平織りクロス8層;
表面層: 目付量30g/m2のガラス繊維サーフェイスマット1層。
耐食層形成のために、上記の炭素繊維チョップドストランドマット(幅300mmの長尺もの)にレゾール系のフェノール樹脂を含浸させながら、直径1m、長さ6.5mのマンドレルに対して、ストランドマットの端が50mmずつオーバーラップするようにしながら1層巻きつけた。引き続き、基体層形成のために、上記の引張弾性率230GPaのPAN系炭素繊維を使用した平織クロス(幅300mmの長尺もの)に上記のフェノール樹脂を含浸させながら、クロス同士が50mmずつオーバーラップするようにしながら、まず長手方向全域に渡って炭素繊維平織りクロスを1層巻き付け、同様に2〜8層目までを順に積層した。さらに、表面層形成のために、上記ガラス繊維サーフェイスマット(幅300mmの長尺もの)を端が50mmずつオーバーラップするようにしながら1層分巻きつけた。
その後、60℃にて120分間、樹脂を加熱硬化させた。マンドレルを脱芯後、端面を成形して、円筒状のライニングパイプを得た。出来上がりの寸法は、内径1m、長さ6.0m、厚さ5.5mmであった。
また、耐食層中のフェノール樹脂の体積配合率Rbは、0.75であり、基体層中のフェノール樹脂の体積配合率Raは、0.45である。また、耐食層の厚さは0.6mm、基体層の厚さは4.5mmである。
<実験例2:標準型ライニングパイプの製造>
各層に用いる強化繊維部材を次のように選び、フィラメントワインディング成形法により、繊維強化プラスチック製ライニングパイプを次のように製造した。
耐食層:(1)目付量50g/m2の炭素繊維チョップドストランドマット1層;
基体層:(2)目付量200g/m2のガラス繊維平織りクロス3層;
(3)目付量800g/m2のガラス繊維ロービングクロス3層;
表面層:(4)目付量30g/m2のガラス繊維サーフェイスマット1層。
本実験例では、基体層の強化繊維部材として、上記の(2)と(3)の材料を用いた以外は、実験例1と同様にして、フェノール樹脂を含浸させながら強化繊維(1)〜(4)の順で上記記載の層数になるようにマンドレルに巻きつけた後、室温にて硬化させた後、同様に処理し、内径1m、長さ6.0m、厚さ5.5mmのライニングパイプを得た。
耐食層中のフェノール樹脂の体積配合率Rbは、0.75であり、基体層中のフェノール樹脂の体積配合率Raは、0.55である。また、耐食層の厚さは0.6mm、基体層の厚さは4.5mmである。
<耐熱性評価>
実験例1および2で得たパイプから、300mm×300mmの形状に切り出して試験サンプルを作製した。
実験例1の高耐熱性ライニングパイプは、200℃オーブン中500時間保存にて外観等に全く異常がなかった。
実験例2の標準型ライニングパイプは、160℃オーブン中500時間保存では外観等に全く異常がなかったが、200℃オーブン中500時間保存では端部で層間の剥離が観察された。
実験例2の標準型ライニングパイプは、実施例1の高耐熱型ライニングパイプよりは耐熱性が劣るが、材料費および製造費共に低価格で製造できる。そこで、煙突下部〜上部のうち、温度が160℃以下の領域に実施例2で製造した標準型ライニングパイプを使用し、160℃を超える領域に実施例1で製造した高耐熱型ライニングパイプを使用することで、性能と価格とのバランスの取れた実用的な煙突を製造すること、または補修することができる。
<層構成の評価実験>
層構成による性能変化を見るために、次のように実験例3によるライニングパイプを製造し、実験例1によるライニングパイプと比較した。
<実験例3>
実験例1において、耐食層として、実験例1の基体層に使用した目付量300g/m2で引張弾性率230GPaのPAN系炭素繊維を使用した平織クロスを使用した以外は、実験例1と同様にしてライニングパイプを得た。尚、この構造は実験例1において、耐食層の炭素繊維チョップドストランドマットを形成せずに、基体層の炭素繊維クロスを8層から9層に増やしたものに相当する。出来上がりの寸法は、内径1m、長さ6.0m、厚さ5.4mmであった。
また、耐食層中のフェノール樹脂の体積配合率Rbは、0.45であり、基体層中のフェノール樹脂の体積配合率Raは、0.45である。また、耐食層の厚さは0.6mm、基体層の厚さは4.5mmである。
<耐熱性、耐酸性評価>
実験例1および3で得たパイプから、パイプの軸方向長さ150mm、パイプの円周方向長さ20mmの短冊状の試験片を切り出し、次の高温条件または酸性条件にさらした後、引張強度および/または曲げ強度を測定して耐熱性、耐酸性を評価した。尚、曲げ試験は支点間距離100mmの3点曲げ式で行った。
耐熱性試験:200℃、500時間に暴露後の引張強度と曲げ強度を測定する。
耐酸性試験(1):140℃、80%硫酸に500時間、耐食層側のみが酸性液と接するよう、耐食層側を下側にした試験片を液面付近で保持した。浸漬後曲げ強度を測定する。
耐酸性試験(2):100℃、20%塩酸に500時間、耐食層側のみが酸性液と接するよう、耐食層側を下側にした試験片を液面に付近で保持した。浸漬後曲げ強度を測定する。
Figure 2005155972
本発明は、煙突の製造、補修に有用に使用される。
本発明のライニングパイプを示す図である。 本発明が適用される煙突内部を模式的に示す図である。 本発明のライニングパイプの取り付けを示す図である。
符号の説明
1 ライニングパイプ
1a〜1f ライニングパイプ
2 取り付け金属バンド
3 既設鉄製煙突
4 ライニングパイプ保持金具
5 接続金具
6 ボルト・ナット
10 煙突の外側構造体

Claims (9)

  1. 強化繊維部材とフェノール樹脂からなる複数の繊維強化プラスチック製のライニングパイプが内部に積み上げられた煙突であって、
    隣接するライニングパイプ間で、下部のライニングパイプの繊維強化プラスチックの耐熱性が上部のライニングパイプの繊維強化プラスチックの耐熱性より高いか少なくとも同等であり、
    少なくとも最下部のライニングパイプの繊維強化プラスチックが最上部のライニングパイプの繊維強化プラスチックより耐熱性が高いことを特徴とする煙突。
  2. 強化繊維部材とフェノール樹脂からなる繊維強化プラスチック製の複数のライニングパイプが内部に積み上げられた煙突であって、
    隣接するライニングパイプ間で、下部のライニングパイプの繊維強化プラスチックは、上部のライニングパイプの繊維強化プラスチックより高温または等しい温度で硬化され、
    少なくとも最下部のライニングパイプの繊維強化プラスチックは最上部のライニングパイプの繊維強化プラスチックより高温で硬化されたことを特徴とする煙突。
  3. 前記複数のライニングパイプが、耐熱性の異なる2種類からなることを特徴とする請求項1記載の煙突。
  4. 前記複数のライニングパイプが、硬化温度の異なる2種類からなることを特徴とする請求項2記載の煙突。
  5. 前記繊維強化プラスチックが、
    (a)少なくとも実質的に周方向に配列した繊維を含有する第1の強化繊維部材とフェノール樹脂からなる基体層と、
    (b)基体層の内面側に設けられた煙と接する層であって、第2の強化繊維部材とフェノール樹脂からなり、フェノール樹脂の体積/(強化繊維の体積+フェノール樹脂の体積)で計算されるフェノール樹脂の体積配合率が、基体層における体積配合率よりも大きい耐食層
    の少なくとも2層構造である請求項1〜4のいずれかに記載の煙突。
  6. 前記基体層中の第1の強化繊維部材が、織布または一方向繊維材であり、前記耐食層中の第2の強化繊維部材が、不織布である請求項5記載の煙突。
  7. 前記耐食層中の第2の強化繊維部材が、短繊維からなる不織布である請求項6記載の煙突。
  8. 前記基体層中におけるフェノール樹脂の体積/(強化繊維の体積+フェノール樹脂の体積)で計算されるフェノール樹脂の体積配合率をRaで表し、前記耐食層におけるフェノール樹脂の体積/(強化繊維の体積+フェノール樹脂の体積)で計算される体積配合率をRbで表したとき、RbがRaより0.1以上大きいことを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の煙突。
  9. 前記煙突の内壁と前記ライニングパイプの空間が50mm〜500mmであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の煙突。
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