JP2005155503A - 固体推進薬のガス発生装置およびその制御方法 - Google Patents

固体推進薬のガス発生装置およびその制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 制御ノズルの小型化や簡略化そしてタイムラグの減少による高精度化が容易な固体推進薬のガス発生装置およびその制御方法を提供する。
【解決手段】 固体推進薬と、該固体推進薬を収納する燃焼容器と、前記固体推進薬を点火するための点火装置と、燃焼容器室内圧力を制御する制御ノズルとを備えた固体推進薬のガス発生装置において、固体推進薬が燃焼速度特性として圧力指数1以上となる圧力領域に加えて、その圧力領域の低圧側と高圧側にそれぞれ圧力指数1未満となる圧力領域を併せ有するものであることを特徴とする固体推進薬のガス発生装置。
【選択図】 図4

Description

本発明は、制御ノズルの小型化や簡略化そしてタイムラグの減少による高精度化が容易な固体推進薬のガス発生装置およびその制御方法に関する。
従来より、ノズルスロート面積を制御することで燃焼容器室内圧力(以下燃焼室圧力と略記する。)を変化させ、飛翔体の推力制御や、ガス発生装置のガス流量を制御するガス発生装置が知られている。
まず燃焼速度と燃焼室圧力との関係、および燃焼室圧力とノズルスロート面積との関係について以下説明する。
推進薬の燃焼速度rと燃焼室圧力Pとの間には、一例として図1に示されるような関係があり、r=aPnで示される。ここでaとnはそれぞれの推進薬に特有な値である。nは圧力指数と呼ばれており、圧力容器内で推進薬のガス発生量とノズルからのガス放出量がつりあい、ある圧力で安定燃焼するためには1以下であることが必要である。
推進薬の燃焼速度は燃焼室圧力の増大と共に増加し、燃焼室圧力はノズルスロート面積を小さくするほど高くなる。推進薬の燃焼面積Abとノズルスロート面積Atとの比をKn(=Ab/At)とすると、Kn=P/(r・ρ・C)で示される。ここで、Pは燃焼室圧力、rは推進薬の燃焼速度、ρは推進薬の密度、Cは推進薬に固有な定数である。この関係式を使用すると、ある推進薬のKnと燃焼室圧力の関係は例えば図2のように計算できる。この関係を用い、ノズルスロート面積を制御してKnを変化させ、燃焼室圧力を変えることができる。
このようにノズルスロート面積を変化させてガス発生量や発生推力を制御することは、すでに一般に行われている。
例えば、ノズルスロート面積を変化させる方法の代表的なものとして、スロート部分にピントルと呼ばれる部品を出し入れする方法(例えば、特許文献1参照)があり、それを使用して必要時のみ大きなガス量を発生し、それ以外の間はガス発生量をできるだけ小さくして推進薬の無駄な消費を抑えるガス発生装置(例えば、特許文献2参照)が知られている。
また、一般に推進薬燃焼時のガス発生量mと燃焼室圧力Pとの関係は、m=P・At/Cで表される。Cは推進薬に固有な定数、Atはノズルスロート面積であり、Atを小さくするとそれよりも大きな比率でPが大きくなるため、ノズルスロート面積Atを小さくすることで燃焼室圧力Pを増加させ、ガス発生量mを増加させることができる。
そして、ロケットモータの発生推力Fと燃焼室圧力Pの関係は、F=P・Cf・Atで表すことができる。Cfは圧力と共に増加する係数であり、この場合もノズルスロート面積Atを小さくすることで燃焼室圧力Pが増加し、発生推力Fを増加させることができる。
このような関係式を利用しながら設計する場合、従来知られたガス発生装置では、ノズルスロート面積と燃焼室圧力との関係、及びノズルスロート面積とガス発生量との関係が図3に示したようになっているため、ノズルスロート面積を小さくするほど燃焼室圧力が増大してガス発生量が増加するものの、ガス発生量が小さい状態から大きな状態にするには、ノズルスロート面積を大きく変化させることが必要であった。
そのために、前記ピントル方式の制御ノズルでノズルスロート面積を大きく変化させるためには、ピントルの移動量を大きくすることが必要であり、制御ノズル部の構造が大型化する問題点があった。しかもノズルスロート面積を大きく変化させるためには時間を要するため、ガス発生量の制御にタイムラグが発生することになる。特に、ノズルスロート面積を高精度にコントロールしながら大きく変化させることは、制御ノズル部の構造が複雑になる問題があった。
特開2002−227723号公報(第5頁、図1及び2) 特開平11−336612号公報(第8頁、図7)
本発明の目的は、制御ノズルの小型化や簡略化そしてタイムラグの減少による高精度化が容易な固体推進薬のガス発生装置およびその制御方法を提供することにある。
上記従来の問題点を解決するために鋭意研究した結果、燃焼室圧力を制御可能な制御ノズルを備えた固体推進薬のガス発生装置に、燃焼速度特性として特定の圧力領域を持つ固体推進薬を使用することにより、小さなノズルスロート面積の変化で瞬時にガス発生装置の作動状況を切り替えることができることの知見を得て本発明を完成した。
即ち、第1の発明は、固体推進薬と、該固体推進薬を収納する燃焼容器と、前記固体推進薬を点火するための点火装置と、燃焼容器室内圧力を制御する制御ノズルとを備えた固体推進薬のガス発生装置において、固体推進薬が燃焼速度特性として圧力指数1以上となる圧力領域に加えて、その圧力領域の低圧側と高圧側にそれぞれ圧力指数1未満となる圧力領域を併せ有するものであることを特徴とする固体推進薬のガス発生装置である。
第2の発明は、固体推進薬と、該固体推進薬を収納する燃焼容器と、前記固体推進薬を点火するための点火装置と、燃焼容器室内圧力を制御する制御ノズルとを備えた固体推進薬のガス発生装置の制御方法において、制御ノズルにおけるノズルスロート面積の変化により、圧力指数1以上の圧力領域の高圧領域または低圧領域にある圧力指数1未満の圧力領域で作動するように固体推進薬の燃焼容器室内圧力を切り替えることを特徴とするガス発生装置の制御方法である。
本発明の固体推進薬のガス発生装置は前記のように構成されているので、以下の効果を有する。
(1)第1の発明では、圧力指数1以上となる圧力領域付近でのノズルスロート面積の小さな変化により、大きな燃焼室圧力の変化が生じ、ガス発生速度や推力を大きく変化させることが可能である。制御ノズルの可動部の寸法を小さくできることから、制御ノズルの小型化や簡略化、そしてタイムラグの減少による高精度化をさせることができる。
また、低圧側の燃焼速度を低くできるため、待機状態での固体推進薬の無駄な燃焼を抑えることができ、固体推進薬を有効利用する効率が高まる。これにより、推進薬量を減らすことが可能になり、ガス発生装置の小型軽量化が可能になる。
また、使用する推進薬の圧力指数1未満となる高圧領域や低圧領域での圧力指数を小さくすれば、ノズルスロート面積が変化してもガス発生量の変化を抑えることができる。これにより、制御ノズルの精度を緩めることや、ノズルエロージョンの影響を受けにくい設計が可能になり、制御ノズルの簡素化やコストダウンが可能になる。
(2)第2の発明では、小さなノズルスロート面積の変化でも燃焼室内の燃焼室圧力に大きな変化を生じさせることが可能なので、大きなガス発生量あるいは大きな推力を発生している状態から、瞬時にガス発生量や推力の小さい状態にガス発生装置の作動状況を容易に切り替えることができる。またタイムラグの大幅な減少が可能である。
本発明のガス発生装置は、特定の燃焼速度特性を有する固体推進薬を燃焼容器内に収納し、制御ノズルで燃焼室圧力を調整し、発生ガス量あるいは推力を変化させる装置であるが、その固体推進薬が燃焼速度特性として圧力指数1以上となる圧力領域に加えて、その圧力領域の低圧側と高圧側にそれぞれ圧力指数1未満となる圧力領域を併せ有することが特徴である。
そのような固体推進薬の燃焼速度特性の一例を図4に示す。図4において、圧力指数が1を越える圧力領域(II)を有し、その領域の前後の圧力領域(IIIおよびI)では圧力指数が1未満である。
従来のガス発生装置では、このような燃焼速度特性を有する固体推進薬は安定燃焼が可能な圧力領域(I)でのみ使用されていたが、本発明では圧力領域(II)を中心とする全圧力領域を使用することが特徴である。
この圧力指数が1を越える領域より低い圧力領域(III)では、少ないガス発生量でガス発生装置を作動させることが可能であり、固体推進薬の消費をできるだけ抑えて燃焼させることが可能な燃焼モードである。
また、圧力指数が1を越える領域より高い圧力領域(I)では、大きなガス発生量あるいは大きな推力を発生させることが可能な燃焼モードである。この2つの燃焼モードは、特定のノズルスロート面積を境にして、非常にわずかなノズルスロート面積の変化で切り替えることが可能で、ピントル制御ノズルであれば可動距離を小さくでき、制御ノズルの小型化やタイムラグを減少させることが容易になる。
図7は本発明のガス発生装置の一形態を示す断面図である。ガス発生装置は、固体推進薬1と、この固体推進薬を収納する燃焼容器2と、固体推進薬を点火するための点火装置(イグナイタ)3と、ノズルスロート面積を調整できる制御ノズル10とからなる。制御ノズルはノズル5とピントル4と駆動装置6とからなる。
点火装置は一般的なイニシエータと点火薬を含むもので、燃焼容器の中に収納する構造でも、燃焼容器の外に固定して火炎のみが燃焼容器室内に噴出する構造でもよい。
また制御ノズルにおけるノズルスロート面積を変化させる方法は、図7に示した方法に限定されず、公知の方法全てを使用可能である。
燃焼容器は、固体推進薬燃焼時の高温と燃焼室圧力に耐える耐熱性や耐圧性があれば、金属製でも繊維強化型プラスチック製でもよい。燃焼容器の内側は、一般に耐熱性を確保するための耐熱材を施工することが好ましい。
制御ノズルは、ピントルの代わりに遮蔽板などを用いてもかまわない。ピントルとノズルは一般的な耐熱材料、例えばグラファイトや耐熱合金などが使用できる。
駆動装置も、サーボモータやソレノイドなど公知の駆動装置が使用できる。
固体推進薬は、図4のような燃焼速度特性、即ち、1を越える圧力指数領域、一般にスーパーレート領域と呼ばれる領域を有するものであれば、コンポジット推進薬でもダブルベース推進薬でも、あるいは他のガス発生剤組成でもよい。これらの中ではダブルベース推進薬やコンポジット推進薬が好ましい。
前記ダブルベース推進薬では鉛や銅の有機化合物や酸化物、カーボンブラックなどの燃焼触媒を合計で0.5〜8%程度添加することによって実現でき、鉛酸化物または銅酸化物を0.5〜8%含有するダブルベース推進薬が好ましい。
これはケネス ケー クオ(Kenneth k. Kuo)らによる固体推進薬燃焼の基礎(Fundamentals of Solid−Propellant Combustion、出版:宇宙飛行学と航空学における進歩(Progress in Astronautics and Aeronautics))、第90巻第7章、366〜367頁に記載された技術、あるいはジェイ デュターク(J.Duterque)らによるダブルベース推進薬燃焼機構の実験的研究(Experimental Study of Double − Base Propellants Combustion Mechanisms、出版:推進薬・爆薬・火工品(Propellants、Explosives、Ptrotechnics))、第10巻、18〜25頁、1985年発行に記載された技術により製造される。
コンポジット推進薬では、例えば特開平6−40792号公報に開示されているように、TiO2などの酸化物を0.5〜4%添加することで実現でき、チタン酸化物を0.5〜4%含有するコンポジット推進薬が好ましい。
また、圧力指数が1を越える圧力領域(II)や、その前後の(I)、(III)の圧力領域の燃焼速度や圧力指数の調整は、一般に行われているように、それら燃焼触媒の種類やその量の最適化によって可能である。
固体推進薬の形状は、一定の燃焼ガスを発生するために端面燃焼形式が好ましいが、希望する発生ガス量のパターンによっては、内面燃焼形式や全面燃焼形式を採用することもできる。
ガス発生装置の通常の作動圧力域は、図4の(I)の圧力領域となる。この作動圧力域で極力一定の発生ガス量を得たい場合は、プラトーと称されるような圧力指数が低い燃焼速度特性が好ましい。このような燃焼速度特性であれば、ノズルスロート面積が多少変化してもほぼ一定量のガス発生量を得ることができ、ノズル制御構造を簡略化できる。
特に高温・高圧の燃焼ガスを発生するガス発生装置では、ノズルやピントル部分のエロージョン(焼食)が大きく、時間と共にノズルスロート面積が変動しやすいため、ガス発生量を一定にするためには圧力指数が小さいことは好ましい特性である。逆に発生ガス量を自由に制御したい場合は比較的高い圧力指数の燃焼速度特性、例えば0.5〜0.7程度の圧力指数が好ましい。このような燃焼速度特性であれば、ノズルスロート面積を制御することでガス発生量を増減させることが容易になる。
圧力の低い(III)の領域では、小さいガス発生量や小さい推力を発生させることができるが、一般にはできるだけ固体推進薬の消費を抑えて燃焼継続させるための待機モードとして使用される。この圧力領域での固体推進薬の消費を抑えるためには、燃焼速度ができるだけ低いことが好ましい。
圧力指数が1を越える領域(II)は、ガス発生装置が安定作動できない領域であり、ガス発生装置は領域(II)を境に作動状態と待機状態のどちらかの状態をとる。
この臨界値となるKnをKn−Crとし、またその時のノズルスロート面積をAt−Crで示す。Knと燃焼室圧力の関係を図示すると図5のようなS字カーブ型の関係が得られる。Knの高い状態(Kn−H)からKnを下げていくと、臨界値Kn−Crを通ってKnの低い状態(Kn−L)に入る。このKn−Crの条件を満足する燃焼室圧力は、8MPa程度の高い圧力と2MPa程度の低い圧力の2点がある。この8MPaから2MPaの間は不安定な状態で安定な燃焼室圧力は維持できない。このため、8MPa程度の燃焼室圧力からKnを下げると、いきなり2MPa程度の低い燃焼室圧力となる。
よって、具体的なガス発生装置の制御方法としては、例えばノズルスロート面積を増加させてKnを高い状態(Kn−H)から下げていくと、臨界値Kn−Crを境にして燃焼室圧力は(I)から(III)にジャンプし、一気に圧力や燃焼速度が低い状態をとることができる。逆にKnをKn−Lの状態から高めていくと、Kn−Crの値を境に燃焼室圧力、燃焼速度が高い領域(I)の状態をとることができる。このような特殊な燃焼特性を有する固体推進薬を用いることで、ノズルスロート面積をKn−Crの条件からわずかに変化させることで、大きなガス発生量あるいは大きな推力を発生している状態から、瞬時にガス発生量や推力の小さい状態にガス発生装置の作動状況を切り替えることができる。
図6は本発明によるガス発生装置におけるノズルスロート面積に対する燃焼室圧力およびガス発生量の関係を示したものである。ノズルスロート面積をAt−Crの値から変化させることにより、燃焼室圧力及びガス発生量を大きく変化させることが可能である。また、At−Crの前後では、ノズルスロート面積を変化させてもガス発生量はガス発生量の少ない状態(m−Lと略記)とガス発生量の多い状態(m−Hと略記)で示されるようにほぼ一定の値を保つことが可能である。これにより、ノズル部品のエロージョンが発生する状態であっても、単純にノズルスロート面積を2条件に切り替えることで、大小ほぼ一定のガス発生速度を得ることができる。もちろん、図4の(I)の領域の圧力指数を増加させるならば、ノズルスロート面積の制御によってm−Hの値を制御することも可能である。
図3に示す従来の技術によるものでは、ガス発生量を大きく変化させるには大きくノズルスロート面積を変化させる必要があるため、ノズル制御部分の大型化やタイムラグの増大が避けられなかった。また高圧領域と低圧領域の燃焼速度比が大きくとれず、待機状態である低圧燃焼時の固体推進薬の燃焼速度が高いため、固体推進薬の無駄な燃焼が多くなり固体推進薬の利用効率が低いという問題があった。
本発明の実施例として、ニトロセルロース45重量%とニトログリセリン50重量%を基材とし、これに安定剤として2−ニトロジフェニルアミンを2重量%、可塑剤としてジエチルフタレートを1重量%、燃焼触媒として酸化鉛2重量%を混合し練り合わせて固体推進薬を製造した。
図8に燃焼室圧力と燃焼速度との関係を示した。
酸化鉛を燃焼触媒に使用することで、8〜12MPaにかけて1を超える圧力指数の領域が生じ、その前後の圧力域では1以下の圧力指数が得られた。
これを用いて直径13cm、長さ15cmの端面燃焼型固体推進薬を製造し、図7に示すようなガス発生装置を製造した。
この固体推進薬のKnと燃焼室圧力との関係は図9のようになり、Kn−Crは170にあるため、Kn=170の前後でノズルスロート面積を変化させることで燃焼室圧力を大きく変化させることができる。本実施例では固体推進薬の燃焼面積が130cm2であるため、Kn=170のときのノズルスロート面積は0.76cm2になる。
図10はこのガス発生装置の燃焼中にノズルスロート面積を変化させた時における、燃焼室圧力およびガス発生量の時間変化を示したものである。
最初のノズルスロート面積は0.7cm2であるが、約2秒の時点でノズルスロート面積を0.7cm2から0.8cm2へとわずかに大きく(Knは186から161へ減少)すると、燃焼室圧力は約19MPaから約3MPaに大きく減少した。
また、約3秒の時点でノズルスロート面積を0.8cm2から0.7cm2へとわずかに小さくすると、燃焼室圧力は約3MPaから約19MPaへと大きく増加した。このわずかなノズルスロート面積の増加によって、ガス発生量は約0.85kg/sから約0.15kg/sへと変化し、低圧力作動時の固体推進薬の無駄な消費を最小限に抑えることができた。
以上のことから、本発明の固体推進薬を使用したガス発生装置は、ノズルスロート面積をわずかに変えることで燃焼室圧力を大きく変化可能であることが明らかとなった。即ち、制御ノズルの小型化や簡略化そしてタイムラグの減少による高精度化が容易となった。
通常の固体推進薬の1例における燃焼室圧力と燃焼速度との関係を示す図である。 通常の固体推進薬の1例における Knと燃焼室圧力との関係を示す図である。 従来技術の1例におけるノズルスロート面積に対する燃焼室圧力またはガス発生量の関係を示す図である。 本発明の固体推進薬の1例における燃焼室圧力と燃焼速度との関係を示す図である。 本発明の固体推進薬の1例におけるKnと燃焼室圧力との関係を示す図である。 本発明によるノズルスロート面積に対する燃焼室圧力またはガス発生量の関係を示す図である。 本発明のガス発生装置の一例を示す断面図である。 実施例における燃焼室圧力と燃焼速度との関係を示す図である。 実施例における Knと燃焼室圧力との関係を示す図である。 実施例における燃焼室圧力およびガス発生量の時間変化を示す図である。
符号の説明
1:固体推進薬、2:燃焼容器、3:点火装置、4:ピントル、5:ノズル、6:駆動装置、10:制御ノズル。

Claims (2)

  1. 固体推進薬と、該固体推進薬を収納する燃焼容器と、前記固体推進薬を点火するための点火装置と、燃焼容器室内圧力を制御する制御ノズルとを備えた固体推進薬のガス発生装置において、固体推進薬が燃焼速度特性として圧力指数1以上となる圧力領域に加えて、その圧力領域の低圧側と高圧側にそれぞれ圧力指数1未満となる圧力領域を併せ有するものであることを特徴とする固体推進薬のガス発生装置。
  2. 固体推進薬と、該固体推進薬を収納する燃焼容器と、前記固体推進薬を点火するための点火装置と、燃焼容器室内圧力を制御する制御ノズルとを備えた固体推進薬のガス発生装置の制御方法において、制御ノズルにおけるノズルスロート面積の変化により、圧力指数1以上の圧力領域の高圧領域または低圧領域にある圧力指数1未満の圧力領域で作動するように固体推進薬の燃焼容器室内圧力を切り替えることを特徴とするガス発生装置の制御方法。
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