JP2005150334A - 電磁波透過性筐体 - Google Patents
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Abstract
【課題】 無線通信機能を有した電子機器等の通信用電磁波の透過を可能とした電磁波透過性筐体を提供することを目的とする。
【解決手段】 無線通信機能を有した電子機器等を内部に収納するシールド特性を有する筐体であって、筐体を構成する壁面の一部に無線通信で使用する電磁波と共振可能な形状のスロットを備えた電磁波透過性筐体から構成される。
【選択図】 図1
【解決手段】 無線通信機能を有した電子機器等を内部に収納するシールド特性を有する筐体であって、筐体を構成する壁面の一部に無線通信で使用する電磁波と共振可能な形状のスロットを備えた電磁波透過性筐体から構成される。
【選択図】 図1
Description
本発明は電子機器等を収納するための電磁波透過性筐体に関するものであり、より詳しくは無線通信機能を有した電子機器等の通信用電磁波の透過を可能とした電磁波透過性筐体に関する。
放送設備等に用いられる電子機器等を収納する筐体は、強度を保つために一般に金属が素材に用いられる。従って、電磁波に対してシールド特性を持つことになる。
ところで、無線ネットワークの普及により無線通信機能を有した電子機器が多くなってきており、かかる電子機器をシールド特性を持った筐体内に収納した場合、そのままでは無線通信機能が使えなくなってしまうため、何らかの対策が必要になる。
図7はシールド特性を持った筐体11の内部にパーソナルコンピュータ等の電子機器12が収納された状態を示しており、電子機器12は内蔵もしくは装着された無線通信カード等のアンテナ13を有している。通常はアンテナ13により近傍の基地局と通信が可能となるが、筐体11のシールド特性により電磁波が遮断され、通信は行えないことになる。
図8は従来の対策例を示したものであり、筐体11の外部にアンテナ15を設け、電子機器12の無線通信カード等のアンテナ端子とアンテナ15との間をケーブル14で接続したものである。この対策例はケーブル14を接続できるアンテナ端子が無線通信カード等に存在する場合に限って適用できるものであるが、アンテナ15が自由空間内に置かれるため、良好な通信を行うことができる。
図9は従来の他の対策例を示したものであり、筐体11内における電子機器12の配置を工夫し、アンテナ13が筐体11の外部に露出するようにしたものである。この対策例は電子機器12のアンテナ13が都合よく外部に露出するように配置ができた場合に限って適用できるものであるが、アンテナ13が自由空間内に置かれるため、良好な通信を行うことができる。
図10は従来の更に他の対策例を示したものであり、無線通信機能の使用を止め、電子機器12からネットワーク用のケーブル16を筐体11の外部に引き出して別ルートで通信を行うようにしたものである。
一方、先行技術文献として、屋外に設置される給湯器等のケースにスロットアンテナを形成し、内部の無線リモコン装置からケーブルで給電する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、衛星の筐体の側壁にキャビティ付スロットアンテナを設け、逆F素子で給電する技術が開示されている(例えば、非特許文献1参照)。
特開平10−145126号公報
電子情報通信学会 信学技報 SPS2002−16
上述したように、シールド特性を持った筐体内に無線通信機能を有した電子機器等を収納する場合、従来は種々の対策がとられていたが、それぞれに問題があった。
すなわち、図8に示したように筐体11の外部にアンテナ15を設けて電子機器12の無線通信カード等のアンテナ端子とアンテナ15との間をケーブル14で接続する方法は、電子機器12の無線通信カード等にアンテナ端子がある場合にしか採用できない。一般の無線通信カード等はアンテナが一体に形成されており、アンテナ端子を有していないのがほとんどであることから、現実的には採用が困難である。なお、無線通信カード等を改造してアンテナ端子を付加することも不可能ではないが、無線通信カード等はカードの基板およびケースの寸法も含め、整合インピーダンス等がシビアに設計されており、安易に改造を行うことはできない。また、外部にアンテナ15を設ける必要があることから、筐体11の設置場所のスペースにも影響を与えることになり、外観上の問題もある。
一方、図9に示したように電子機器12のアンテナ13を筐体11の外部に露出する方法は、電子機器12のアンテナ13が都合よく外部に露出するように配置ができた場合にしか採用できない。一般に筐体11内には複数の電子機器が収納され、それぞれの電子機器の形状や部品配置も様々であることから、実装上の制約が多く、現実的には採用が困難である。
更に、図10に示したように電子機器12からネットワーク用のケーブル16を筐体11の外部に引き出して別ルートで通信を行うようにする方法は、そもそも無線通信機能を使わないようにしたものであり、無線通信による本来のメリットを生かせないものである。
一方、特許文献1および非特許文献1に記載される技術は、いずれも筐体の外に露出もしくは別に設けられたアンテナにケーブルにより給電するものであって、上述した図8の対策と同等である。
本発明は上記の従来の問題点に鑑み提案されたものであり、その目的とするところは、無線通信機能を有した電子機器等の通信用電磁波の透過を可能とした電磁波透過性筐体を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明にあっては、請求項1に記載されるように、無線通信機能を有した電子機器等を内部に収納するシールド特性を有する筐体であって、筐体を構成する壁面の一部に無線通信で使用する電磁波と共振可能な形状のスロットを備えるようにしている。
これにより、内部の電子機器等から放射された電磁波は、筐体のスロットで共振を起こすことで、何の障害物もないかのように透過できることになる。また、外部の基地局等から送信されてくる電磁波についても同様に透過が可能であり、筐体内部の電子機器等と外部の基地局等との間で通信を行うことが可能になる。
また、請求項2に記載されるように、上記筐体は、内部空間の一辺が無線通信で使用する電磁波の略数波長以上の寸法とすることができる。これにより、筐体内に収納される電子機器等の配置に影響されず、電磁波の透過性を良好なものとすることができる。
また、請求項3に記載されるように、上記スロットを上記壁面に複数設けることができる。これにより、筐体内の電子機器等のアンテナの位置による電磁波の透過性への影響を少なくすることができる。
また、請求項4に記載されるように、上記スロットを少なくとも2以上の異なる角度に配置することができる。これにより、筐体内に収納される電子機器等の配置に影響されず、偏波面の食い違いによる電磁波の透過性への影響を少なくすることができる。
本発明にあっては、無線通信機能を有した電子機器等を内部に収納するシールド特性を有する筐体につき、筐体の壁面にスロットを設けるだけの簡易な構成で無給電のアンテナを構成することができ、電子機器等の通信用電磁波の透過を可能とすることができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。
図1は本発明の第1の実施形態を示す構成図である。
図1において、筐体1は強度確保等の観点から金属板等により形成されており、内部にパーソナルコンピュータ等の電子機器3が収納されるようになっている。電子機器3は内蔵もしくは装着された無線通信カード等のアンテナ4を有している。なお、電子機器3としては、パーソナルコンピュータに限られることなく、電子回路基板等がそのままの形で収納される場合もある。
一方、筐体1の壁面の一部には細長のスロット2が設けられている。なお、図では電子機器3のアンテナ4の近傍の壁面にスロット2が設けられているが、必ずしもアンテナ4と近い位置に設ける必要はない。これは、電磁誘導により筐体1全体に渡って電流が分布するためである。また、図ではアンテナ4とスロット2とが直交するように配置されているが、必ずしも直交させる必要はない。後述するように、スロット2を透過する電磁波の偏波面はスロット2と直交するものとなるが、筐体1内において多重反射が生じて偏波面が定まらない状態となるためである。
一方、筐体1の一辺の寸法は電子機器3のアンテナ4による無線通信で使用する電磁波の略数波長以上であることが望ましい。これは、波長と同程度の寸法であると導波管内におけるような定在波が発生してしまい、位置によって電界・磁界に強い偏りが発生してしまうからである。すなわち、アンテナ4は筐体1内であっても自由空間内にあるのと同様な環境に置かれることが望ましい。
図2は図1におけるスロット2の寸法を示したものであり、長さLは無線通信で使用する電磁波の略2分の1波長の寸法とする。これは共振作用を起こさせることからくる要請である。携帯無線で使用される2GHzの場合は約7.5cmとなる。また、スロット2の幅Dは無線通信で使用する電磁波の略10分の1波長以下の寸法であることが望ましい。理論的には限りなくゼロに近いことが望まれるが、加工を考慮してこのように定めることができる。
図3はスロット2を透過する電磁波の電界および磁界の方向を示したものであり、スロット2の細いギャップを介して電界Eが発生し、電界Eの方向に仮想電流が流れるため、透過する電磁波の電界Eはスロット2の長手方向と直交するものとなり、磁界Bはそれに直交するものとなる。従って、スロット2と直交する向きに配置したダイポールアンテナと等価なものとなる。
このようなことから、図1の筐体1においては、内部の電子機器3のアンテナ4から放射された電磁波は、筐体1のスロット2で共振を起こすことで、何の障害物もないかのように透過できることになる。また、外部の基地局等から送信されてくる電磁波についても同様に透過が可能であり、筐体1内部の電子機器3と外部の基地局等との間で通信を行うことが可能になる。
図4は本発明の第2の実施形態を示す構成図であり、筐体1の壁面に複数のスロット2を設けたものである。前述したように、必ずしもスロット2の位置はアンテナの近傍にある必要はないが、筐体1内に収納される電子機器等の配置により電磁波がスロット2に到達できない場合もある。この点、複数のスロット2を設けることで電磁波がスロット2に到達できない事態を回避することができ、筐体1内に収納される電子機器等の配置に影響されず、電磁波の透過性をより良好なものとすることができる。なお、スロット2を設ける個数に特に制限はないが、互いに干渉しないよう適度な間隔を設けることが望ましい。
図5は本発明の第3の実施形態を示す構成図であり、筐体1の壁面にスロット2を直交する方向に複数設けたものである。前述したように、必ずしもスロット2の方向はアンテナと直交させる必要はないが、筐体1内に収納される電子機器等の配置により電磁波の偏波面に偏りが生じてスロット2を有効に透過できない場合もある。この点、スロット2を少なくとも2以上の異なる角度に配置することで、筐体1内に収納される電子機器等の配置に影響されず、偏波面の食い違いによる電磁波の透過性への影響を少なくすることができる。なお、スロット2の向きは水平・垂直方向に限らず、斜め方向であってもよい。また、筐体1の他の面に同様にスロット2を設けてもよい。
図6は本発明の第4の実施形態を示す構成図であり、筐体1を球形のものとし、これにスロット2を設けたものである。一般に筐体は直方体状に形成されることがほとんどであるが、例えば芸術性のあるオブジェの中に電子機器等を収納する場合等に採用が可能である。他に、ドーム形等の任意の形状の筐体に適用することができる。なお、スロット2の方向および個数は図示のものに限られない。
以上、本発明の好適な実施の形態により本発明を説明した。ここでは特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に定義された本発明の広範な趣旨および範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更を加えることができることは明らかである。すなわち、具体例の詳細および添付の図面により本発明が限定されるものと解釈してはならない。
1 筐体
2 スロット
3 電子機器
4 アンテナ
2 スロット
3 電子機器
4 アンテナ
Claims (4)
- 無線通信機能を有した電子機器等を内部に収納するシールド特性を有する筐体であって、
筐体を構成する壁面の一部に無線通信で使用する電磁波と共振可能な形状のスロットを備えたことを特徴とする電磁波透過性筐体。 - 上記筐体は、内部空間の一辺が無線通信で使用する電磁波の略数波長以上の寸法である請求項1に記載の電磁波透過性筐体。
- 上記スロットを上記壁面に複数設けた請求項1または2のいずれか一項に記載の電磁波透過性筐体。
- 上記スロットを少なくとも2以上の異なる角度に配置してなる請求項1ないし3のいずれか一項に記載の電磁波透過性筐体。
Priority Applications (1)
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JP2003384679A JP2005150334A (ja) | 2003-11-14 | 2003-11-14 | 電磁波透過性筐体 |
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JP2003384679A JP2005150334A (ja) | 2003-11-14 | 2003-11-14 | 電磁波透過性筐体 |
Publications (1)
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Family
ID=34692986
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003384679A Pending JP2005150334A (ja) | 2003-11-14 | 2003-11-14 | 電磁波透過性筐体 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012231266A (ja) * | 2011-04-25 | 2012-11-22 | Fujitsu Component Ltd | アンテナ装置 |
WO2016082958A1 (de) * | 2014-11-26 | 2016-06-02 | Endress+Hauser Gmbh+Co. Kg | Vorrichtung zur übertragung von signalen aus einer gehäuseöffnung eines metallischen gehäuses |
CN106711604A (zh) * | 2017-02-21 | 2017-05-24 | 华南理工大学 | 基于波导馈电的单腔三工三频槽天线 |
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2003
- 2003-11-14 JP JP2003384679A patent/JP2005150334A/ja active Pending
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WO2016082958A1 (de) * | 2014-11-26 | 2016-06-02 | Endress+Hauser Gmbh+Co. Kg | Vorrichtung zur übertragung von signalen aus einer gehäuseöffnung eines metallischen gehäuses |
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CN106711604B (zh) * | 2017-02-21 | 2023-03-21 | 华南理工大学 | 基于波导馈电的单腔三工三频槽天线 |
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