JP2005148237A - シャッタ駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高速シャッタ秒時のシャッタ開閉が可能であるシャッタ駆動装置を提供すること。
【解決手段】本シャッタ駆動装置は、2系統の先,後シャッタ羽根駆動部からなり、シャッタ秒時の時間差で上記2系統のシャッタ羽根駆動部が駆動される。すなわち、シャッタ開閉開始時に駆動源である駆動モータ32が始動し、その回転は、駆動ギヤ18に伝達され、高速駆動される駆動ギヤのレバー駆動ピン18bが駆動レバー24の衝突する。駆動レバー24は、その衝撃力でレバー駆動ピンから離反して高速回動駆動され、先羽根群7が開放方向に高速移動する。一方、始動よりシャッタ秒時経過後、駆動源である駆動モータ34が始動し、同様に衝撃力をもって後羽根群8を閉じ方向に高速駆動する。
【選択図】図1

Description

本発明は、入射光束を遮断および通過させるためのシャッタを駆動するシャッタ駆動装置に関する。
従来、フォーカルプレーンシャッタ等のシャッタ装置(シャッタ駆動装置)に関して各種提案がなされているが、例えば、、特許文献1に開示のものは、フォーカルプレーンシャッタの羽根に連結されるシャッタ羽根駆動部材と、シャッタ駆動モータとを有するシャッタ装置である。このシャッタ装置においては、上記駆動モータを所定の回転速度になるまで回転させた後、シャッタ羽根駆動部材に係合させて該駆動部材を保持部材による停止状態から解放し、シャッタ羽根が開放方向に移動するように駆動される。
また、他の従来のシャッタ機構としてチャージされたシャッタバネをリリースすることによってシャッタの開閉を行うものもある。
特許文献1は、実開昭60−181729号公報である。
しかし、上述した特許文献1のシャッタ装置においては、上記駆動モータがシャッタ開放動作の初期に上記シャッタ羽根駆動部材に係合後、該駆動部材と一体的に移動するように記載されている。従って、上記シャッタ羽根が上記駆動モータに対して開放動作の初めから終わりまで負荷として作用し、シャッタ羽根の移動速度を上げるには、必ずしも十分とはいえない。
また、他の従来のシャッタ機構で上記シャッタバネの付勢力によってシャッタ羽根の開閉を行うものでは、シャッタ羽根移動期間における該駆動部材の移動速度が初期と終端で大きく変化するので、移動初期では低速でも終端では高速とならざるを得ない。従って、高速シャッタ秒時を実行する場合、終端ではかなりの高速移動が避けられない。図13は、上記従来のシャッタ装置におけるシャッタ開動作時の駆動部材(駆動レバー)の回動角θの変化を示す図である。本図に示すように上記駆動レバーは、起動時t0 から時間t1 までの間の予備走行を行った後、所定の回動角度θ0だけ回動するがその回動期間中、初期の回動角速度ω1 と終端回動角速度ω2 とが大きく変化し、その終端回動角速度ω2 自体が大きくなってしまう。このように回動角速度ω2 が大きくなると、1/2×回転モーメントI×(ω2 )2 の運動エネルギが与えられるため、シャッタ羽根等の剛性を上記運動エネルギに耐えるように強くする必要がある。このためにこのタイプの従来のシャッタ装置は、シャッタ高速化に不利である。
本発明は、上述の問題を解決するためになされたものであり、高速シャッタ秒時のシャッタ開閉が可能であるシャッタ駆動装置を提供することを目的とする。
本発明の請求項1記載のシャッタ駆動装置は、撮影光を撮影媒体に露光するためのシャッタ羽根と、上記シャッタ羽根に開動作、若しくは、閉じ動作を行わせるための駆動源と、上記駆動源の駆動力を上記シャッタ羽根に衝撃力をもって伝達するための衝撃力伝達機構とを有しており、上記駆動源の駆動力は、衝撃力伝達機構を介して上記シャッタ羽根に衝撃力をもって伝達される。
本発明の請求項2記載のシャッタ駆動装置は、請求項1に記載のシャッタ駆動装置において、上記衝撃力伝達機構は、上記駆動源の運動エネルギを上記シャッタ羽根の運動エネルギに変換する。
本発明の請求項3記載のシャッタ駆動装置は、請求項1に記載のシャッタ装置において、上記衝撃力伝達機構は、上記駆動源の運動エネルギを上記シャッタ羽根の運動エネルギに変換するため、上記駆動源側に打撃部材と、上記シャッタ羽根側に被打撃部材とを設ける。
本発明の請求項4記載のシャッタ駆動装置は、請求項3に記載のシャッタ装置において、上記衝撃力伝達機構は、上記打撃部材と上記被打撃部材との接触前は上記打撃部材と上記被打撃部材は互いに非接触状態であり、上記打撃部材と上記被打撃部材との接触後は、上記打撃部材と上記被打撃部材は互いに離反する。
本発明によれば、駆動源の運動エネルギを衝撃によりシャッタ羽根に与えることによってシャッタの開閉を行わせるので、シャッタの高速化が実現できる。
以下、図を用いて本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態であるシャッタ駆動装置の分解斜視図である。図2は、図1のシャッタ駆動装置における羽根駆動部まわりの断面図である。図3は、図1のシャッタ装置が組み込まれるカメラの電気回路図である。図4(A),(B),(C)および図5(A),(B)は、それぞれ図1のシャッタ駆動装置のシャッタ開閉動作時の駆動レバー等の各回動状態を前方からみた動作図であって、図4(A)は、シャッタ開閉動作開始前の状態を示し、図4(B)は、先羽根走行開始時(インパクト後)の状態を示し、図4(C)は、先羽根走行完了時の状態を示す。図5(A)は、後羽根走行開始時(インパクト後)の状態を示し、図5(B)は、後羽根走行完了時の状態を示す。図6,7,8は、図1のシャッタ駆動装置における先羽根,後羽根の各走行状態を示し、図6は、図4(B)に対応する走行状態を示す。図7は、図4(C)に対応する走行状態を示す。図8は、図5(A)に対応する走行状態を示す。図9は、図1のシャッタ駆動装置におけるシャッタ開動作時の駆動レバーの回動角の変化を示す図である。
なお、以下の説明において、本実施形態のシャッタ駆動装置における撮影光軸O方向の被写体側を前方側とし、結像側を後方側と記載する。また、回動方向は、前方側からみたときの回動方向で示す。
本実施形態のシャッタ駆動装置は、カメラ用のシャッタ装置であって、撮影光を撮影媒体である銀塩フィルム、または、CCD等の撮像素子に露光するための撮影開口部を開閉可能なシャッタ羽根である先羽根(先幕),後羽根(後幕)を有するシャッタ装置である。露光処理を実行するに際して上記先羽根,後羽根を開閉駆動するが、その場合、本シャッタ装置においては、駆動源である駆動モータから伝達される駆動力を上記先羽根,後羽根に衝撃力をもって伝達して上記先羽根,後羽根の開閉駆動が行われる。
図1等に示すように本シャッタ駆動装置は、該シャッタ駆動装置が組み付けられるシャッタ地板1と、駆動モータ取り付け板2と、駆動源部と、シャッタ羽根駆動機構部と、シャッタ羽根部と、電気回路部とからなる。
図1,2等に示すようにシャッタ地板(以下、地板と記載する)1には、撮影開口部(以下、開口部と記載する)1aと、ギヤ・レバー支持軸(以下支持軸と記載する)9,10の近傍に配され、円弧に沿った駆動ピン逃げ溝1b,1cおよび扇状の前面側凹部1d,1eとが設けられる。さらに、地板1には前後両面に突出する支持軸9,10と、後面側に起立するアーム支持ピン11,12と、前面側に起立する保持レバー支持ピン13,15およびストッパピン14,16および取り付け板支持軸17とが設けられる。
支持軸9,10は、それぞれ後面側に突出するアーム支持軸部9d,10dと、前面側に突出する3段状の軸,ピン部であって、レバー支持軸部9a,10aおよびスリーブ嵌入部9b,10bおよび軸先端部9c,10cを有している。
モータ取り付け板2には、モータ取り付け用の2つずつのビス挿通穴2a,2cと、ピニオン挿通孔2b,2dと、ビス挿通穴2eと、軸先端部9c,10cが嵌入する支持穴2f,2gとが設けられている。このモータ取り付け板2には、後述する駆動モータ32,34が取り付けられる。そして、シャッタ羽根駆動機構部が組み付けられた地板1に対して支持軸9,10の軸先端部9c,10cにより所定の間隔で位置決めされた状態で取り付け板支持軸17を介してビス36により螺着固定される。
上記駆動源部は、それぞれモータ出力軸に固着されたピニオン33,35をもつ駆動源である先羽根用駆動モータ32、および、後羽根用駆動モータ34を有している。この駆動モータ32,34は、モータ取り付け板2の前面側からピニオン挿通孔2b,2dにピニオン33,35を後面側に挿通させて、ビス挿通穴2a,2cを挿通させたビス37,38を駆動モータ本体に螺着してモータ取り付け板2に固定される。
上記シャッタ羽根駆動機構部は、先羽根駆動部と後羽根駆動部とからなる二系統の衝撃力伝達機構を含んで構成される。すなわち、鍔付きスリーブ21,22と、打撃部材である先羽根側の駆動ギヤ18,後羽根側の駆動ギヤ19と、強磁性体材料からなる羽根駆動用の被打撃部材である先羽根側の駆動レバー24,後羽根側の駆動レバー25と、保持レバー26,27と、保持バネ28,29と、緩衝ゴム30,31と、保持マグネット41,42を有してなる。
駆動ギヤ18,19は、モータピニオン33,35と噛合可能なギヤであって、軸穴18a,19aと、前方側に突出する打撃部材であるレバー駆動ピン18b,19bとが設けられる。この駆動ギヤ18,19は、それぞれ支持軸9,10のスリーブ嵌入部9b,10bに嵌入したスリーブ21,22の外径部にギヤ軸穴18a,19aを回動自在に嵌入して装着される。
駆動レバー24,25には、軸穴24a,25aと、一方のレバー体24d,25dと、他方のレバー体と、レバー体24d,25d上に一体的に配され、後方側に起立する羽根駆動ピン24b,25bと、他方のレバー体の前方側に起立する係止ピン24c,25cとが設けられる。この駆動レバー24,25は、それぞれの軸穴24a,25aを支持軸9,10のレバー支持軸部9a,10aに回動自在に嵌入させて支持される。羽根駆動ピン24b,25bは、地板1の駆動ピン逃げ溝1b,1cを挿通して後面側に突出している。係止ピン24c,25cが設けられる他方のレバー体は、レバー体24d,25dに対して後面側(地板側)に逃げた段差付き状態で一体化されており、駆動レバー取り付け状態で地板1の凹部1d,1e上を移動可能である(図2)。
駆動ギヤ18,19と駆動レバー24,25の装着状態において、駆動ギヤ18,19のレバー駆動ピン18b,19bは、駆動ギヤ18,19が回動駆動された場合、駆動レバー24,25のレバー体24d,25dの両側面に当接可能であるが、駆動レバー24,25の係止ピン24c,25cが設けられる側の他方のレバー体には当接しない(図2,4,5)。
鍔付きスリーブ21,22は、それぞれ組み付け状態で支持軸9,10のスリーブ嵌入部9b,10bに嵌入し、該支持軸の段部とモータ取り付け板2に挟持されている。鍔付きスリーブ21,22の鍔部によって駆動ギヤ18,19と駆動レバー24,25とが直接接触せず、共回りする状態が規制される(図2)。
保持レバー26,27は、それぞれ係止部26a,27aを有しており、保持レバー支持ピン13,15に回動自在に支持されている。また、保持レバー支持ピン13,15に支持された保持バネ28,29によって反時計回りに付勢されている。
保持マグネット41,42は、それぞれ地板1の前面側に固定されており、その固定位置は、後述する先羽根閉,後羽根開放(シャッタ羽根開閉動作前の状態、図4(A))の状態にあるとき、駆動レバー24,25の係止ピン24c,25cに接近した位置とする。その状態で係止ピン24c,25c、若しくは、駆動レバー24,25そのものが永久磁石からなる保持マグネット41,42により吸引されているので駆動レバー24,25が上記シャッタ羽根動作前の姿勢位置に保持される。
駆動レバー24,25がそれぞれ時計回りに回動して先羽根開放,後羽根閉じ(シャッタ開閉動作終了状態、図5(B))の状態に到達すると、駆動レバー24,25の係止ピン24c,25cで保持バネ28,29の付勢力に抗して保持レバー26,27を僅かに時計回りに回動させた後、係止ピン24c,25cが保持レバー26,27の係止部26a,27aと係合する。従って、駆動レバー24,25は、それぞれ上記先羽根開放,後羽根閉じ態の回動位置に保持される。
緩衝ゴム30,31は、運動エネルギを熱エネルギに変換するようなゴム部材等で形成されており、それぞれ地板1の駆動ピン逃げ溝1b,1cの時計回り側端部位置に挿入され、固定されている。駆動レバー24,25が高速で時計回りに回動端位置まで回動したとき、駆動レバー24,25の羽根駆動ピン24b,25bが緩衝ゴム30,31に当接し、該駆動ピンおよび先,後羽根群7,8の衝撃力が吸収される。
上記シャッタ羽根部は、地板1の後面側に配置され、先羽根部と後羽根部とで構成される。すなわち、上記先羽根部は、駆動アーム3と、従動アーム4と、複数のシャッタ羽根からなる先羽根群7とを有してなる。上記後羽根部は、上記先羽根部の上方に配置され、同様に駆動アーム5と、従動アーム6と、複数のシャッタ羽根からなる後羽根群8とを有してなる、所謂、縦走りシャッタ羽根を形成している。
駆動アーム3は、軸穴部3aと長穴状の駆動ピン穴3bを有しており、アーム支持軸部9dに軸穴部3aを嵌入させた状態で回動自在に支持され、かつ、駆動レバーの羽根駆動ピン24bが駆動ピン穴3bに摺動自在に嵌入している。従動アーム4は、アーム支持軸部9dの上方位置に配されるアーム支持ピン11にピン穴4aを嵌入させた状態で回動自在に支持される。
先羽根群7は、それぞれの羽根が駆動アーム3,従動アーム4の複数の羽根支持ピン3c,4cにより平行状態を維持して上下に移動可能に支持される。羽根駆動ピン24bにより駆動アーム3が時計回りに回動駆動されると、先羽根群7の各羽根は、図1の開口1aを閉じた状態の位置から図6の状態を経て図7の開口1aを開放する状態の位置に移動する。また、駆動アーム3が反時計回りに回動駆動されると図1の開口1aを閉じた状態の位置に戻る。
駆動アーム5は、軸穴部5aと長穴状の駆動ピン穴5bを有しており、アーム支持軸部10dに軸穴部5aを嵌入させた状態で回動自在に支持され、かつ、駆動レバーの羽根駆動ピン25bが駆動ピン穴5bに摺動自在に嵌入している。従動アーム6は、アーム支持軸部10dの下方位置に配されるアーム支持ピン12にピン穴6aを嵌入させた状態で回動自在に支持される。
後羽根群8は、それぞれの羽根が駆動アーム5,従動アーム6の複数の羽根支持ピン5c,6cにより平行状態を維持して上下に移動可能に支持される。羽根駆動ピン25bにより駆動アーム5が時計回りに回動駆動されると、後羽根群8の各羽根は、図1の開口1aを開放した状態の位置から図8の状態を経て開口1aを閉じた状態の位置に移動する。また、駆動アーム5が反時計回りに回動駆動されると図1の開口1aを開放した状態の位置に戻る。
なお、本実施形態の場合、衝撃力伝達機構系を形成する部材として、打撃部材となるレバー駆動ピン18b,19bを有する駆動ギヤ18,19および被打撃部材となるレバー体24d,25dを持つ駆動レバー24,25は、表面が高硬度の金属材料で形成し、かつ、高剛性の形状とする。このように上記各部材を形成することによりレバー駆動ピン18b,19bとレバー体24d,25dが衝突したときの反発係数e(後述)をより大きく採ることができるので、後述するようにシャッタ秒時の高速化が実現できる。
なお、レバー体24d,25dのそれぞれと、羽根駆動ピン24b,25bのそれぞれとは、完全に一体的に形成されていること、かつ、駆動ギヤ18,19のそれぞれと、レバー駆動ピン18b,19bのそれぞれとは、一体的に形成されていることが望ましい。
本実施形態のシャッタ駆動装置が組み込まれるカメラの電気回路部は、図3に示すようにカメラ駆動用電源である電池51と、カメラの制御を司るCPU52と、CPUに接続されるメインスイッチ53,ミラーアップ検出スイッチ55,ミラーダウン検出スイッチ56,レリーズスイッチ54と、CPU52に制御されるモータドライバ57と、モータドライバ57により駆動され、後,先羽根の開閉駆動を行う駆動源である駆動モータ32,34と、撮影レンズ絞りおよびシャッタ秒時を決定するための被写体の輝度を測定し、輝度情報をCPU52に出力する測光回路60等を有してなる。
上述した構成を有する本シャッタ駆動装置のシャッタ開閉動作(露光動作)について、シャッタ羽根駆動機構部の各状態を示す図4(A)〜(C)および図5(A),(B)と、シャッタ羽根の状態を示す図6,7,8等を用いて説明する。
なお、動作中、駆動レバー24,25のレバー体24d,25dに駆動ギヤ18,19のレバー駆動ピン18b,19bが当接するが、その当接する側面の方向は、以下の説明において、駆動レバー24,25の羽根駆動ピン24b,25bを上にして見たときのレバー体24d,25dの左右側で示す。
さらに、羽根駆動用の駆動モータ32,34の回転方向として、反時計回りを正転方向とし、時計回りを逆転方向とする。すなわち、先羽根駆動用の駆動モータ32では、先羽根群7の開放駆動方向を正転方向とし、後羽根駆動用の駆動モータ34では、後羽根群8の閉じ駆動方向を正転方向とする。
本シャッタ駆動装置のシャッタ開閉駆動前の状態では、シャッタ羽根駆動機構部は、図4(A)に示す状態にある。すなわち、先羽根側の駆動レバー24は、最反時計回り回動位置(羽根閉位置)にあり、レバー駆動ピン18bは、レバー体24dの右側に当接し、かつ、係止ピン24cが保持マグネット41に近接し、吸引保持されている。一方、後羽根側の駆動レバー25は、最反時計回り回動位置(羽根開位置)にあり、レバー駆動ピン19bは、レバー体25dの右側に当接し、かつ、係止ピン25cが保持マグネット42に近接し、吸引保持されている。そして、先羽根群7と後羽根群8は、図1に示すように先羽根群7が開口部1aを閉じた状態に保持され、後羽根群8は、開放状態に保持されている。
そこで、レリーズスイッチ54からの撮影開始信号に基づいてCPU52よりシャッタ開閉開始の指示がなされた場合、先羽根群7の開放駆動が行われ、続いて、CPU52によって設定された高速、または、低速のシャッタ秒時経過後、後羽根群8の閉じ駆動が行われ、シャッタ開閉動作を終了する。まず、シャッタ開閉動作開始時、後羽根用の駆動モータ34の停止状態のまま、先羽根用の駆動モータ32が正転(時計回り)駆動される。その駆動モータ32の正転にともなって駆動ギヤ18のレバー駆動ピン18bが高速回転速度で時計回りに回転し、羽根閉位置にある駆動レバー24のレバー体24dの左側面に所定の速度で衝突する(インパクト、すなわち、非接触状態から一旦接触する,図4(B))。
レバー駆動ピン18bとレバー体24dとの衝突により駆動モータ32,駆動ギヤ18側である駆動源側(打撃部材側)の運動エネルギ、すなわち、モータ32のロータに蓄えられた運動エネルギと他の駆動源側慣性が有していた運動エネルギが駆動レバー24,先羽根群7側である従動側(非打撃部材側)の運動エネルギに変換される。すなわち、従動側に衝撃力が伝達される。従って、駆動レバー24は、反発してレバー駆動ピン18bと離反し、時計回りに高速回動を開始する。その回動により羽根駆動ピン24b,駆動アーム3を介して先羽根群7が開放方向D1 に移動する。図6は、該開放移動中の先羽根群7の状態を示している。
先羽根群7が終端の開放位置に到達すると、羽根駆動ピン24bが緩衝ゴム30に当接し、移動による衝撃が緩和され、駆動レバー24,先羽根群7の回動、または、移動が停止する(図7)。駆動レバー24の上記開放回動動作の終端にて係止ピン24cは、保持レバー26の係止部26aを押圧して該係止部に係止され、保持された状態となる。その後、駆動ギヤ18のレバー駆動ピン18bは、駆動レバー24の後から時計回りに回動移動し、レバー体24dの左側面に当接した状態となる(図4(C))。
一方、上記シャッタ開閉開始後、所定のシャッタ秒時経過すると、後羽根群8の閉じ駆動が開始される。この後羽根群8の閉じ駆動も先羽根群7の開放駆動と同様の動作と作用により行われる。すなわち、後羽根用の駆動モータ34が正転(時計回り)駆動される。その駆動モータ34の正転にともなって駆動ギヤ19のレバー駆動ピン19bが高速回転速度で時計回りに回転し、羽根開位置にある駆動レバー25のレバー体25dの左側面に所定の速度で衝突する(インパクト、すなわち、非接触状態から一旦接触する。図5(A))。
レバー駆動ピン19bとレバー体25dとの衝突により駆動モータ34,駆動ギヤ19側である駆動源側(打撃部材側)の運動エネルギが駆動レバー25,後羽根群8側である従動側(非打撃部材側)の運動エネルギに変換される。すなわち、従動側に衝撃力が伝達される。従って、駆動レバー25は、反発してレバー駆動ピン19bと離反し、時計回りに高速回動を開始する。その回動により羽根駆動ピン25b,駆動アーム5を介して後羽根群8が閉じ方向D2 に移動する。図8は、該閉じ移動中の後羽根群8の状態を示している。
後羽根群8が終端の開放位置に到達すると、羽根駆動ピン25bが緩衝ゴム31に当接し、移動による衝撃が緩和され、駆動レバー25,後羽根群8の回動、または、移動が停止する。駆動レバー25の上記閉じ回動動作の終端にて係止ピン25cは、保持レバー27の係止部27aを押圧して該係止部に係止され、保持された状態となる。駆動ギヤ19のレバー駆動ピン19bは、駆動レバー25の後から時計回りに回動移動し、レバー体27dの左側面に当接した状態となる(図5(B))。
上述した一連の動作によりシャッタ開閉動作が終了する。その後、次のレリーズ信号によるシャッタ開閉のためのリセット動作として先羽根群7の閉じおよび後羽根群8の開放駆動が行われ、シャッタ羽根駆動機構部により図5(B)の状態から図4(A)の開閉駆動前の状態(先,後羽根群7,8は図1に示す状態)に戻される。このリセット動作では、駆動モータ32,34がそれぞれ逆転方向に駆動され、駆動ギヤ18,19が反時計回りに回動される。このときの駆動モータ32,33の回転速度は、上述したシャッタ開閉動作時より低速である。従って、図5(B)の状態からレバー駆動ピン18b,19bは、反時計回りの回動移動して、駆動レバー24,25のレバー体24d,25dの右側面に当接し、レバー体24d,25dを略一体の状態で先羽根群を閉じ方向、また、後羽根群を開放方向に回動駆動する。そのとき、係止ピン24c,25cの係止レバー26,27との係止状態が解放される。
ここで、上述したシャッタ開閉動作にて、シャッタ羽根駆動機構部における衝突時(運動エネルギ伝達)の駆動系と被駆動系の速度の変化、および、シャッタ開閉時の駆動モータの電流波形等について、駆動レバーの回動角の変化図である図9、各シャッタ秒時における駆動モータの電流波形を示す図10,11等を用いて説明する。
なお、運動量保存の原理に基づいた二つの質点の衝突による衝突前後の速度の変化(運動エネルギ変換)について文献提要力学演習(槇書店発行、太田時男,宇佐見誠二編)に記載されている。
すなわち、2つの質点の質量をM1 ,M2 とし、それぞれの質点の衝突前の速度をV1 ,V2 とし、それぞれの質点の衝突後の速度をV1 ′,V2 ′とすると、
衝突の前後において、運動量保存の原理を表す次式が成り立つ。
M1 ×V1 +M2 ×V2 =M1 ×V1 ′+M2 ×V2 ′ …(1)
また、両質点の反発係数をeとして、衝突後のそれぞれの質点の速度V1 ′,V2 ′は、
V1 ′={(M1 −M2 ×e)×V1 +M2 ×(1+e)×V2 }/(M1 +M2 )
…(2)
V2 ′={M1 ×(1+e)×V1 +(M2 −M1 ×e)×V2 }/(M1 +M2 )
…(3)
となる。
上記質点の衝突前後の関係式を参照して本実施形態における回転慣性系である駆動系と被駆動系との衝突前後の回転速度の変化を説明する。
但し、シャッタ開閉動作における運動エネルギ伝達の挙動自体は、先羽根群7の開放動作と後羽根群8の閉じ動作とでは、同様の挙動であるので主に先羽根群7の開放動作での説明を行う。また、以下に示す回転角速度は、駆動側(駆動ギヤ18側)、および、被駆動側(先羽根用駆動レバー24側)ともに支持軸9の軸上の回転角速度とする。
上述した先羽根群7の開放動作にて駆動モータ32,駆動ギヤを含む駆動系(駆動側回転慣性系)が回転を開始して、少なくとも駆動系回転速度の立ち上げの時定数を経過後のインパクト(衝突)開始時間にて(図10)、所定の高速度で駆動ギヤ18のレバー駆動ピン18bが静止状態にある駆動レバー24のレバー体24dに衝突する。この衝突によって上記駆動系の運動エネルギが上記従動系に伝達され、駆動レバー24のレバー体24dは、その後、反発して単独で時計回りに回動し、先羽根群7を含む被駆動系(被駆動側回転慣性系)が高速で開放方向に移動する。
いま、駆動モータ32のローター,出力軸,ピニオン、さらに、駆動ギヤ18等を含む駆動系(回転慣性系)の支持軸9上に等価換算された回転慣性モーメントをI1 とする。一方、先羽根群7、さらに、駆動アーム3,従動アーム4,駆動レバー24等を含む被駆動系(回転慣性系)の支持軸9上に等価換算された回転慣性モーメントをI2 とする。さらに、衝突前の上記駆動系の回転角速度をdθ1 /dtとし、衝突後の上記駆動系の回転角速度をdθ1 ′/dtとする。また、衝突前の上記被駆動系の回転角速度をdθ2 /dtとし、衝突後の上記被駆動系の回転角速度をdθ2 ′/dtとする。駆動ギヤ18のレバー駆動ピン18bと駆動レバー24のレバー体24dの間の支持軸9に関する反発係数をeとする。但し、θ1 ,θ1 ′は、上記駆動系(駆動ギヤのレバー駆動ピン18b)の支持軸9上での衝突前後の回動角度を示し、θ2 ,θ2 ′は、上記被駆動系(駆動レバー24)の支持軸9上での衝突前後の回動角度を示す。
本実施形態の場合、前述した質点の運動量保存の原理による(1)式を回転慣性系に変換して、
I1 ×dθ1 /dt+I2 ×dθ2 /dt
=I1 ×dθ1 ′/dt+I1 ×dθ2 ′/dt …(4)
が成り立ち、衝突後の駆動系の回転速度dθ1 ′/dtと、被駆動系の回転速度dθ2 ′/dtは、(2),(3)式を回転慣性系に変換して、
dθ1 ′/dt=
{I2 ×(1+e)×dθ2 /dt+(I1 −I2 ×e)dθ1 /dt}/(I1 +I2 )
…(5)
dθ2 ′/dt=
{(I2 −I1 ×e)×dθ2 /dt+I1 ×(1+e)×dθ1 /dt}/(I1 +I2 ) …(6)
が求められる。
本実施形態において、先羽根群7をより高速に移動させるためには、まず、駆動モータ32からのインパクト(衝撃)で駆動レバー24に打撃を与え、その後、駆動系から離間させてシャッタ羽根系の先羽根群7,アーム3,4,駆動レバー24だけで走行させることからdθ2 ′/dt>dθ1 ′/dtであることが必要である。すなわち、(5),(6)式より、
I1 ×(dθ1 /dt−dθ2 /dt)>I2 (dθ2 /dt−dθ1 /dt)
であることが必要であり、少なくとも衝突前の駆動系の回転速度dθ1 /dtを衝突前の被駆動側の回転速度dθ2 /dtより高速とする。なお、実際には、衝突前の被駆動は、停止しているとすれば(dθ2 /dt=0)、上記の条件を満足する。
また、dθ2 /dt=0として、(6)式より衝突後の被駆動側の回転速度は、
dθ2 ′/dt={I1 ×(1+e)×dθ1 /dt}/(I1 +I2 ) …(7)
となるが、dθ2 ′/dtをより大きな値として、衝突後のシャッタ羽根系を高速で移動させるには、(7)式から解るように、駆動モータ系のI1 を大きく(重く)、被駆動側のI2 をより小さくする(軽くする)。また、反発係数eをより大きくする。すなわち、駆動レバー24まわりの剛性を高く、かつ、衝突部分の表面を高硬度とする。さらに、駆動モータ32の衝突時点での回転速度をより高速とする等によって上記シャッタ羽根系の移動速度を上げることができる。
上述したように駆動レバー24およびシャッタ羽根(先羽根群7)は、衝突(インパクト)後、単独で移動し、摩擦などの大きな運動エネルギの消費がないことなどから略等速度で移動することになる。図9は、インパクト後の駆動レバー24の回転角の変化を示す図である。本図に示すようにインパクト時t0 から時間t1 までの極、僅かな時間の間、予備走行を行った後、開口1aを開放する羽根開放角度θ0 だけ回動する間、駆動レバー24は、略一定の回動角速度ω2 ′(=dθ2 ′/dt)で回動する。この駆動レバー24の回動角速度ω2 ′は、駆動期間中、略一定であることから前述した図13に示した従来のシャッタ駆動装置のように徐々に高速に変化する終端回動角速度ω2 に比べると、同程度のシャッタ秒時を得る場合であれば低く抑えることができる(ω2 >ω2 ′)。
このように本シャッタ駆動装置では、高速のシャッタ秒時が得られると同時に駆動レバー24の回動角速度ω2 ′自体を低く抑えることができるために先羽根群7やアーム3,4を軽量、かつ、薄い部材で形成でき、シャッタ秒時の高速化が容易に実現できる。
なお、上述した駆動レバー24と先羽根群7との開放駆動の動作とその効果は、駆動レバー25と後羽根群8の閉じ駆動に対しても同様なことがいえる。
次に、本実施形態のシャッタ駆動装置における高速シャッタ秒時と低速シャッタ秒時とにおける駆動モータの電流波形について、図10,11を用いて説明する。
なお、図10は、図1のシャッタ駆動装置における先羽根用駆動モータおよび後羽根用駆動モータの高速シャッタ秒時での電流波形を示す図である。図11は、図1のシャッタ駆動装置における先羽根用駆動モータおよび後羽根用駆動モータの低速シャッタ秒時での電流波形を示す図である。なお、以下の説明でtxxは、経過時間を示す。
本シャッタ駆動装置において、所謂、ストロボシンクロ秒時(X接点用)より速い高速シャッタ秒時でシャッタ開閉する場合、図10に示すように、まず、先羽根用駆動モータ32がt10で始動する。モータ回転駆動の時定数を過ぎ所定の回転数に到達したt12に駆動ギヤ18のレバー駆動ピン18bが駆動レバー24に衝突する(但し、先羽根インパクト点)。そこで、駆動モータ32の電流i1aは急上昇し、先羽根群7が走行を開始する(但し、先羽根走行開始時t12≒t13)。衝突後は、レバー駆動ピン18bと駆動レバー24とは離反するので、駆動モータ32の電流i1aは、定常電流値に落ち着いた状態に保持される。走行時間T11を経過して先羽根群7は、走行を終了する。
一方、後羽根用駆動モータ34は、t10から指定の高速シャッタ秒時TV1が経過した時間t11に始動する。モータ回転駆動の時定数を経過し、所定の回転数に到達したt14で駆動ギヤ19のレバー駆動ピン19bが駆動レバー25に衝突する(後羽根インパクト点)。そこで、駆動モータ34の電流i1bは急上昇し、後羽根群8が走行を開始する。この後羽根走行開始時のt14(t14≒t15)は、先羽根走行開始時t13より高速シャッタ秒時TV1だけ遅れた時間である。衝突後は、レバー駆動ピン19bと駆動レバー25とは離反するので、駆動モータ34の電流i1bは、定常電流値に落ち着いた状態に保持される。走行時間T12を経過すると後羽根群8は、走行を終了するのでt17で駆動モータ34の電流i1bおよび駆動モータ32の電流i1aがともにカットされる。
また、本シャッタ駆動装置にて、所謂、ストロボシンクロ秒時以下の低速シャッタ秒時でシャッタ開閉する場合も同様であり、図11に示すように、まず、先羽根用駆動モータ32がt20で始動する。モータ回転駆動の時定数の時間経過し、所定の回転数に達したt22に駆動ギヤ18のレバー駆動ピン18bが駆動レバー24に衝突する(先羽根インパクト点)。そこで、駆動モータ32の電流i2aは急上昇し、先羽根群7が走行を開始する(但し、先羽根走行開始時t22≒t23)。衝突後は、レバー駆動ピン18bと駆動レバー24とは離反するので、駆動モータ32の電流i2aは、定常電流値に落ち着いた状態に保持される。走行時間T21を経過すると、先羽根群7は走行を終了する。
一方、後羽根用駆動モータ34は、t20から指定の低速シャッタ秒時TV2が経過したt21に始動する。モータ回転駆動の時定数を経過し、所定の回転数に到達したt25で駆動ギヤ19のレバー駆動ピン19bが駆動レバー25に衝突する(後羽根インパクト点)。そこで、駆動モータ34の電流i2bは急上昇し、後羽根群8が走行を開始する。この後羽根走行開始時のt25(t25≒t26)は、先羽根走行開始時のt23より低速シャッタ秒時TV2だけ経過した時間である。衝突後は、レバー駆動ピン19bと駆動レバー25とは離反するので、駆動モータ34の電流i2bは、定常電流値に落ち着いた状態に保持される。走行時間T22を経過すると後羽根群8は、走行を終了し、t27で駆動モータ34の電流i2bおよび駆動モータ32の電流i2aがともにカットされる。以上の駆動モータ32,34の駆動によりシャッタ開閉動作は終了する。
次に、本実施形態のシャッタ駆動装置のカメラ撮影シーケンス中でのシャッタ開閉処理について、図12のフローチャートを用いて説明する。
カメラの制御部において、レリーズ信号の処理があった場合、図12の処理が実行される。まず、レリーズスイッチ54のオン後、ミラーアップの処理を行う。その後、ステップS01にてミラーアップ信号が得られていることを確認し、オンであれば、ステップS02,03,04に進み、先羽根用駆動モータ32,後羽根用駆動モータ34を第一の所定時間だけ逆転駆動し、駆動系のガタとりを行う。
ステップS05にて先羽根群7の開放方向の移動を行うために先羽根用駆動モータ32の正転駆動を開始し、ステップS06で秒時タイマをスタートさせる。ステップS07で上記秒時タイマがシャッタの秒時をカウントしたことを確認してステップS08に進む。
ステップS08で後羽根群8の閉じ方向の移動を行うために後羽根用駆動モータ34の正転駆動を開始する。ステップS09で先羽根群7の開放動作および後羽根群8の閉じ動作が終了して第二の所定時間の経過が確認されると、ステップS10,11に進み、先羽根用駆動モータ32および後羽根用駆動モータ34の駆動を停止する。
続いて、ステップS12にてミラーダウン信号が得られたことが確認されれば、ステップS13にて先羽根用駆動モータ32の逆転駆動を行い、先羽根群7を閉じ状態にする。ステップS14にて第三の所定時間の経過を待ち、ステップS15に進み、レリーズ信号があるかをチェックし、レリーズ信号がなければ本ルーチンを終了し、レリーズ信号があればステップS01に戻る。
上述したように本実施形態のシャッタ駆動装置によれば、シャッタ羽根駆動機構部の衝撃力伝達機構によりシャッタ羽根駆動を行うことから、シャッタ羽根を極めて高速で開閉することが可能で、高速のシャッタ秒時のシャッタ駆動装置を実現できる。すなわち、先後羽根を駆動する駆動レバー24,25に対して高速で移動する駆動側のレバー駆動ピン18b,19bを衝突させる。駆動レバー24,25側は、その衝撃力を受けてレバー駆動ピン18b,19bから離反して、開放方向、または、閉じ方向に高速移動する。その高速移動を可能にするためには、レバー駆動ピン18b,19bおよび駆動レバー24,25まわりを高剛性とし、さらに、衝突部分を高硬度にして反発性をよくし、また、羽根回りも軽量化し、さらには、駆動モータ等の駆動系の慣性モーメントを大きく設定する。これらによってシャッタ羽根のより高速な移動が実現できる。そして、シャッタ羽根の高速化によりさらなる高速シャッタ秒時が実現できる。
そして、本シャッタ駆動装置では、高速のシャッタ秒時が得られると同時に駆動レバー24の回動角速度ω2 ′自体を低く抑えることができるために先羽根群7やアーム3,4を軽量、かつ、薄い部材で形成でき、シャッタ秒時の高速化が容易に実現できる。
本発明によるシャッタ駆動装置は、高速のシャッタ秒時を必要とするカメラのシャッタ駆動装置として利用することができる。
本発明の一実施形態であるシャッタ駆動装置の分解斜視図である。 図1のシャッタ駆動装置における羽根駆動部まわりの断面図である。 図1のシャッタ駆動装置が組み込まれるカメラの電気回路図である。 図1のシャッタ駆動装置のシャッタ開閉動作時の駆動レバー等の各回動状態を前方からみた動作状態図であって、図4(A)は、シャッタ開閉動作開始前の状態を示し、図4(B)は、先羽根走行開始時(インパクト後)の状態を示し、図4(C)は、先羽根走行完了時の状態を示す。 図1のシャッタ駆動装置のシャッタ開閉動作時の駆動レバー等の図4に続く各回動状態を前方からみた動作状態図であって、図5(A)は、後羽根走行開始時(インパクト後)の状態を示し、図5(B)は、後羽根走行完了時の状態を示す。 図1のシャッタ駆動装置における先羽根,後羽根の走行状態のうち、図4(B)に対応する走行状態を示す。 図1のシャッタ駆動装置における先羽根,後羽根の各走行状態のうち、図4(C)に対応する走行状態を示す。 図1のシャッタ駆動装置における先羽根,後羽根の各走行状態のうち、図5(A)に対応する走行状態を示す。 図1のシャッタ駆動装置におけるシャッタ開動作時の駆動レバーの回動角の変化を示す図である。 図1のシャッタ駆動装置における先羽根用駆動モータおよび後羽根用駆動モータの高速シャッタ秒時時での電流波形を示す図である。 図1のシャッタ駆動装置における先羽根用駆動モータおよび後羽根用駆動モータの低速シャッタ秒時での電流波形を示す図である。 図1のシャッタ駆動装置を適用するカメラにおけるシャッタ開閉処理のフローチャートである。 従来のシャッタ装置におけるャッタ開動作時の駆動レバーの回動角の変化を示す図である。
符号の説明
7 …先羽根群(シャッタ羽根)
8 …後羽根群(シャッタ羽根)
9,10
…支持軸(衝撃力伝達機構)
18,19
駆動ギヤ…(衝撃力伝達機構)
18b,19b
…レバー駆動ピン
(打撃部材,衝撃力伝達機構)
24,25
…駆動レバー
(被打撃部材,衝撃力伝達機構)
32 …先羽根用駆動モータ(駆動源)
34 …後羽根用駆動モータ(駆動源)

代理人 弁理士 伊 藤 進

Claims (4)

  1. 撮影光を撮影媒体に露光するためのシャッタ羽根と、
    上記シャッタ羽根に開動作、若しくは、閉じ動作を行わせるための駆動源と、
    上記駆動源の駆動力を上記シャッタ羽根に衝撃力をもって伝達するための衝撃力伝達機構と、
    を有することを特徴とするシャッタ駆動装置。
  2. 上記衝撃力伝達機構は、上記駆動源の運動エネルギを上記シャッタ羽根の運動エネルギに変換することを特徴とする請求項1に記載のシャッタ駆動装置。
  3. 上記衝撃力伝達機構は、上記駆動源の運動エネルギを上記シャッタ羽根の運動エネルギに変換するため、上記駆動源側に打撃部材と、上記シャッタ羽根側に被打撃部材とを設けることを特徴とする請求項1に記載のシャッタ駆動装置。
  4. 上記衝撃力伝達機構は、上記打撃部材と上記被打撃部材との接触前は上記打撃部材と上記被打撃部材は互いに非接触状態であり、上記打撃部材と上記被打撃部材との接触後は、上記打撃部材と上記被打撃部材は互いに離反することを特徴とする請求項3に記載のシャッタ駆動装置。
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