JP2005146771A - 建築物の位置ずれ復帰装置およびその復帰装置を備えた免震システム - Google Patents

建築物の位置ずれ復帰装置およびその復帰装置を備えた免震システム Download PDF

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Abstract

【課題】 地震発生時に十分に免震機能を発揮することができ、しかも地震により基礎に対して位置ずれした建築物を基の位置に戻すことができる免震システムを提供する。
【解決手段】 地震時に基礎7に対して建築物を相対運動させる免震装置2を備えると共に、地震終了後の前記建築物の基礎に対するX方向と、このX方向と直交するY方向との位置ずれを基の位置に復帰させる復帰装置3とを備えてなる免震システムであって、前記復帰装置3は、前記建築物の下部の第1下部構造フレーム5と、第2下部構造フレーム6との一部分を押圧して、自身の間の中心に移動させる2個のX方向の押圧部材35x,35xおよび2個のY方向の押圧部材35y,35yと、これら2個のX方向の押圧部材35x,35x同士および2個のY方向の押圧部材35y,35y同士を接離可能に作動させるハンドル39とから構成する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、地震終了後の建築物の基礎に対する位置ずれを元の位置に復帰させる建築物の位置ずれ復帰装置およびその復帰装置を備えた免震システムに関するものである。
地震から構造物(建築物)を守るために免震装置が用いられているが、このような免震装置としてゴムと鉄板の積層体である免震ゴムの他に2枚の摩擦板の組合せで構成されるスライダーやベアリングを用いる方法が検討されてきた。現在、コンクリートビル等の重量構造物の免震装置としては免震ゴムを用いるのが一般的であるが、コンクリートに比べると極めて軽量である一戸建住宅用の免震システムとしては、例えば後述する構成になるものが公知である。以下、この従来例に係る免震システムを、その概略図の図9を参照しながら説明する。
この従来例に係る免震システムは、戸建住宅、軽量の設備、および装置等に対しても適用し得るように、軽量物の負荷に対しても振動の条件に拘らず地震に対する免震効果を発揮することができ、変形後に容易に元に戻るようにしたものである。より詳しくは、この免震システム50は、地盤52と構造体またはこの構造体の支持基盤54との間に設けられている。この免震システム50は、第1支持体56と第の支持体58とが互いに摺動して振動を減衰させる機能を持つスライダー60とゴム複合体62とを備えている。前記スライダー60の互いに摺動する第1支持体56と第2支持体58の接触面における動摩擦係数は、温度25℃、面圧100kgf/cm2、滑り速度30cm/sの条件下で0.02以上0.10以下に設定されている。また、この免震システム50の全支持荷重に対するスライダー60の荷重負荷率は50%以上になるように設定されている。
ところで、スライダー60の摩擦係数が大きすぎると、免震システムの水平方向の剛性を高くしてしまうため、周期が短くなり免震効果が大幅に低下するだけでなく、摩擦による発熱が大きくなり摩擦板の疲労を促進させることになる。一方、摩擦係数が余りに小さすぎると、減衰効果が不足するため、建築物の地震時の変位が大幅に増大させることになる。そのため、スライダー60の動摩擦係数を0.02以上0.10以下に設定したものである(例えば、特許文献1参照。)。
特開2003−213961号公報
上記従来例に係る免震システムでは、上記のとおり、ゴム複合体(以下、積層ゴム支承という。)で復元力を与える構成になっている。ここで、積層ゴム支承の剛性を大きくした場合に、位置ずれした建築物を原点位置に戻すことが可能である。しかしながら、建築物の応答加速度および応答変位が大きくなる等の問題がでてくる。積層ゴム支承の剛性を大きくするということは、そもそも建築物の固有周期を長くしてやることにより地面の揺れを建築物に伝えないようにするという免震装置の考え方と相反することであり、免震効果が得られなくなることを意味する。勿論、滑り支承と積層ゴム支承の組合せにおいて最適な条件は存在する。しかしながら、積層ゴム支承の剛性が小さいと、地震終了後に、基礎に対する建築物の位置ずれを完全になくするには限界があり、場合によっては幾らかの位置ずれが残るという問題があった。
従って、本発明の目的は、地震発生時に十分に免震性能を発揮することができ、しかも地震により基礎に対して位置ずれした建築物を元の位置に戻すことを可能ならしめる免震システムを提供することである。
発明者らは、免震システムを、免震性能が優れているが復元機能を持たない平面タイプの支承と、地震発生時に免震機能に悪影響を与えず、地震終了後の建築物の基礎に対する位置ずれを元の位置に復帰させる復帰装置とにより構成する。さすれば、地震発生時には十分の免震性能を発揮させることができ、しかも地震終了後に基礎に対する建築物の位置ずれを完全に復帰させることが可能になると考えて、本発明をなしたものである。
従って、上記課題を解決するために、本発明の請求項1に係る建築物の位置ずれ復帰装置が採用した手段は、地震終了後の建築物の基礎に対する位置ずれを元の位置に復帰させる建築物の位置ずれ復帰装置であって、前記建築物の下部の一部分を押圧して、自身の間の中心に移動させる2個の押圧部材と、これら押圧部材を接離可能に作動させる作動手段とからなることを特徴とするものである。
本発明の請求項2に係る建築物の位置ずれ復帰装置が採用した手段は、請求項1に記載の建築物の位置ずれ復帰装置において、前記2個の押圧部材は、X方向とY方向とのそれぞれに設けられてなることを特徴とするものである。
本発明の請求項3に係る建築物の位置ずれ復帰装置が採用した手段は、請求項2に記載の建築物の位置ずれ復帰装置において、前記建築物の位置ずれ復帰装置は、X方向とY方向とのそれぞれの方向に所定間隔を隔てて基礎に立設された2個ずつの軸受台と、これら2個ずつの軸受台のそれぞれに横架されたガイドロッドと、これら2個ずつの軸受台のそれぞれに横架され、前記作動手段で回転されて前記ガイドロッドに沿って前記押圧部材を接離させるねじロッドとからなることを特徴とするものである。
本発明の請求項4に係る建築物の位置ずれ復帰装置が採用した手段は、請求項3に記載の建築物の位置ずれ復帰装置において、前記ねじロッドのうちの何れか一方が延長され、この一方のねじロッドの回転に追随して他方のねじロッドが回転されるように構成され、前記一方のねじロッドを回転させる作動手段は、電動モータであることを特徴とするものである。
本発明の請求項5に係る建築物の位置ずれ復帰装置が採用した手段は、請求項3に記載の建築物の位置ずれ復帰装置において、前記ねじロッドのうちの何れか一方が延長され、この一方のねじロッドの回転に追随して他方のねじロッドが回転されるように構成され、前記一方のねじロッドを回転させる作動手段は、油圧アクチュエータであることを特徴とするものである。
本発明の請求項6に係る建築物の位置ずれ復帰装置が採用した手段は、請求項1または2のうちの何れか一つの項に記載の建築物の位置ずれ復帰装置において、前記作動手段は、伸縮ロッドを備えたシリンダ装置であることを特徴とするものである。
本発明の請求項7に係る免震システムが採用した手段は、地震時に基礎に対して建築物を相対運動させる免震支承を有する免震装置を備えると共に、請求項1乃至6のうちの何れか一つの項に記載の建築物の位置ずれ復帰装置を備えてなることを特徴とするものである。
本発明の請求項8に係る免震システムが採用した手段は、請求項7に記載の免震システムにおいて、前記免震装置の免震支承は、復元機能を持たない平面タイプの滑り支承であって、限界変位量が300〜350mmに設定されると共に、滑り摩擦係数が0.05〜0.1の範囲に設定されてなることを特徴とするものである。
本発明の請求項1に係る建築物の位置ずれ復帰装置によれば、地震後の基礎に対する建築物の位置ずれは、作動手段によって2個の押圧部材を接近させて建築物の下部の一部分を押圧して中心に移動させることにより、建築物を元の位置に復帰させることができる。
また、位置検出センサなどを設ける必要がないので、複雑な制御系を要せず、簡単な構造にすることができるので安価である。
本発明の請求項2乃至6に係る建築物の位置ずれ復帰装置によれば、地震後の基礎に対するX方向とY方向との建築物の位置ずれは、作動手段によりX方向の押圧部材同士とY方向の押圧部材同士とを接近させて建築物の下部の一部分を押圧して中心に移動させることにより、建築物を元の位置に復帰させることができる。また、位置検出センサなどを設ける必要がないので、複雑な制御系を要せず、簡単な構造にすることができるので安価である。
本発明の請求項4に係る建築物の位置ずれ復帰装置によれば電動モータで延長した一方のねじロッドを回転させることによって、また本発明の請求項5に係る建築物の位置ずれ復帰装置によれば油圧アクチュエータによって、X方向の押圧部材同士とY方向の押圧部材同士とを接近させて建築物の下部の一部分を押圧して中心に移動させて、地震後の基礎に対するX方向とY方向との建築物の位置ずれをなくすることができる。そして、これらの場合には、ハンドルによる場合よりも大動力であるから、上記請求項4の場合よりも大きな大重量の建築物に対して適用することができる。
本発明の請求項6に係る建築物の位置ずれ復帰装置によれば、作動手段は伸縮ロッドを備えたシリンダ装置であるから、上記請求項4の場合よりも大きな大重量の建築物に対して適用することができる。
本発明の請求項7に係る免震システムによれば、地震時には免震支承を有する免震装置で十分免震機能を発揮させることができ、そして地震後の基礎に対する建築物の位置ずれは、作動手段により2個の押圧部材を接近させて建築物の下部の一部分を押圧して中心に移動させることにより、建築物を元の位置に復帰させることができる。また、位置検出センサなどを設ける必要がないので、複雑な制御系を要せず、簡単な構造にすることができるので安価である。
本発明の請求項8に係る免震システムによれば、1種地盤等の比較的地震発生時の地盤変位が小さく、揺れる周期が短い地震しか発生しないと想定される地域において十分免震機能を発揮することができ、しかも実用性、および経済性に優れている。
以下、本発明の形態1に係る免震システムを、添付図面を順次参照しながら説明する。
図1は住宅に設置された状態を示す免震システムの全体平面図であり、図2は免震システムの復帰装置の正面図であり、図3は免震システムの復帰装置の平面図である。
図に示す符号4は、戸建住宅(以下、建築物という。)である。この建築物4は、復元機能を持たない平面タイプであって、限界変位量が300〜350mmに設定されると共に、滑り摩擦係数(動摩擦係数)が0.05〜0.1の範囲に設定されたスライダー(免震支承)21を有する複数(この例では8個である。)の免震装置2と、後述する構成になる復帰装置3とからなる免震システム1の前記免震装置2で支えられている。この建築物4の下部には、Y方向向きのI形鋼からなる第1下部構造フレーム5と、この第1下部構造フレーム5と直交する向きのX方向向きのI形鋼からなる第2下部構造フレーム6とが設けられている。そして、前記復帰装置3によって前記第1下部構造フレーム5と第2下部構造フレーム6との一部分を押圧して、地震により位置ずれした建築物4を元の位置に復帰させるようになっている。
なお、本の形態1における免震システムではスライダー21のみを用いているが、これに流体ダンパー等の減衰装置を付加した免震システム、あるいはスライダーの代わりに転がり支承を使用し、かつ流体系や摩擦系の減衰装置を付加した免震システムであっても良い。また、上記構成になる免震装置2を採用したのは、1種地盤等の比較的地震発生時の地盤変位が小さく、揺れる周期が短い地震しか発生しないと想定される地域において十分に免震機能を発揮することができ、しかも実用性、経済性に優れているからである。
前記復帰装置3は、図2と図3とに示すように構成されている。即ち、基礎7上に平面視L字状に形成された基盤31が固定されており、この基板31のX方向部分の上に所定の間隔を隔てて軸受台32x,32xが立設され、またX方向部分と直交するY方向部分の上に所定間隔を隔てて32y,32yが立設されている。そして、X方向の2個の軸受台32x,32xの基端部付近にガイドロッド33xが横架されると共に、頂部より下方位置に、その長手方向の中心を境として、一方に左ねじが、他方に右ねじが螺刻されたねじロッド34xが横架されている。このねじロッド34xの左ねじ部分と右ねじ部分とのそれぞれに、下端部側が前記ガイドロッド33xにより摺動可能に案内され、前記ねじロッド34xの正逆回転で接離する押圧部材35x,35xが螺着されている。そして、これら押圧部材35x,35xの間に前記Y方向向きの第1下部構造フレーム5が位置しており、この第1下部構造フレーム5は互いに接近する押圧部材35x,35xのうちの何れか一方の頭部側部により押圧されて、前記軸受台32x,32xの中間に移動されるようになっている。
さらに、Y方向の2個の軸受台32y,32yの基端部付近に、図示しないガイドロッドが横架されると共に、頂部より下方位置に、その長手方向の中心を境として、一方に左ねじが、他方に右ねじが螺刻されてなるねじロッド34yが横架されている。このねじロッド34yの左ねじ部分と右ねじ部分とには、下端部側が前記ガイドロッド33yにより摺動可能に案内され、前記ねじロッド34yの正逆回転で接離する押圧部材35y,35yが螺着されている。そして、これら押圧部材35x,35xの間に前記X方向向きの第2下部構造フレーム6が位置しており、この第2下部構造フレーム6は互いに接近する押圧部材35y,35yのうちの何れか一方の頭部側部により押圧されて、軸受台32y,32yの中間に移動されるようになっている。
前記ねじロッド34yの一端側からは回転力伝達ロッドが、図3に示すように、下方に延びており、そしてこの回転力伝達ロッドの先端に係合部36が設けられており、この係合部36に着脱自在なハンドル(作動手段)39が取付けられている。さらに、このねじロッド34yには、このネジロッド34yの回転を、前記ねじロッド34xに嵌着されてなるベベルギヤ37xに伝達するためのベベルギヤ37yが嵌着されている。つまり、ハンドル39により係合部36、回転力伝達ロッドを介してねじロッド34yを回転させると、このねじロッド34yの回転がベベルギヤ37y、ベベルギヤ37xを介して伝達され、前記ねじロッド34xが回転されるように構成されている。なお、前記係合部36を、電動モータ、油圧アクチュエータ等の作動手段が係合する構成にすることもできる。
以下、上記構成になる免震システム1の作用態様を説明する。図4は基礎に対して建築物が位置ずれした場合を示す免震システムの復帰装置の正面図であり、図5は基礎に対して建築物が位置ずれした場合を示す免震システムの復帰装置の平面図である。これら図に示されている例は、建築物が免震装置2の中心から45°方向にAだけ位置ずれした場合で、第1下部構造フレーム5はX方向の中心から図5における左側にAcos45°位置ずれし、第2下部構造フレーム6はY方向の中心から図5における上方にAsin45°位置ずれしている。
上記のように位置ずれしている建築物を元の位置に戻す場合には、先ず、ハンドル(作動手段)により係合部36、回転力伝達ロッドを介してねじロッド34yを回転させる。
さすれば、このねじロッド34yの回転がベベルギヤ37y、ベベルギヤ37xを介して伝達され、前記ねじロッド34xが回転される。ねじロッド34xの回転により押圧部材35x,35xが互いに接近し、図4,5における左側の押圧部材35xにより第1下部構造フレーム5が右側方向、つまりX方向の中心方向に押されて移動する。一方、ねじロッド34yの回転により押圧部材35y,35yが互いに接近し、図5における上側の押圧部材35yにより第2下部構造フレーム6が下側方向、つまりY方向の中心方向に押されて移動する。
ねじロッド34xのさらなる回転により第1下部構造フレーム5が移動し、この第1下部構造フレーム5に右側の押圧部材35xが当接すると共に、ねじロッド34yのさらなる回転により第2下部構造フレームが移動し、この第2下部構造フレーム6に下側の押圧部材35yが当接すると、ねじロッド34yを回転させることができなくなる。このように、ねじロッド34yを回転させることができなくなると、第1下部構造フレーム5、第2下部構造フレーム6が元の位置に戻されたことになり、これにより建築物の位置ずれが修正され、建築物は正規の位置に戻されたこととなる。その後、押圧部材35x、35xおよび押圧部材35y,35yがそれぞれ所定距離だけ離れるまで、ねじロッド34x,34yを逆回転させることにより、次の地震に備えられることとなる。なお、本形態1では、建築物4がX,Y方向に位置ずれした場合を例として説明したが、例えばX方向のみに位置ずれした場合やY方向にのみ位置ずれした場合であっても、復帰装置3を上記と同様に操作すれば良いものである。
本発明の形態1に係る免震システム1によれば、上記のとおり、地震時にはスライダー21を有する免震装置2で十分免震機能を発揮させることができ、そして地震後の基礎に対するX方向とY方向との建築物4の位置ずれは、ハンドルにより押圧部材35x,35xと押圧部材35y,35yとを接近させて建築物4の下部に設けられた第1下部構造フレーム5、第2下部構造フレーム6を押圧して中心に移動させることにより、建築物4を元の位置に復帰させることができる。また、位置検出センサなどを設ける必要がないので、複雑な制御系を要せず、簡単な構造にすることができるので安価である。
また、本発明の形態1に係る免震システム1によれば、電動モータや油圧アクチュエータでねじロッド34yを回転させることにより、建築物4を元の位置に復帰させることができる。このような動モータや油圧アクチュエータを用いると、ハンドルによる場合よりも大きな力で第1下部構造フレーム5、第2下部構造フレーム6を押圧することができるから、大きな大重量の建築物に対して適用することができる。
本発明の形態2に係る免震システムを、免震システムの復帰装置の正面図の図6を参照しながら説明する。本形態2が上記形態1と相違するところは、復帰装置自体の構成の相違にあり、それ以外は全く同構成であるから、その相違する点についての説明に止める。
この形態2に係る復帰装置3は、図6に示すように、伸縮ロッドを相対する方向に向けたシリンダ装置38x,38xを備えている。より詳しくは、基礎7上に基盤31が固定されており、この基板31の上に所定の間隔を隔てて軸受台32x,32xが立設されている。これら2個の軸受台32x,32xの上下方向の中程にガイドロッド33xが横架されており、このガイドロッド33xにより、前記シリンダ装置38x,38xの伸縮ロッドの先端に固着され、第1下部構造フレーム5を押圧する押圧部材35x,35xが摺動可能に案内されるように構成されている。前記シリンダ装置38x,38xの伸縮ロッドのストロークは、ストロークエンドで第1下部構造フレーム5を元の位置に戻すことができ、また免震装置の限界範囲内で建築物と基礎7の相対変位を妨げない位置まで縮小し得る同ストロークに設定されている。図6には、第1下部構造フレーム5だけを押圧する復帰装置だけが示されているが、この第1下部構造フレーム5と直交する向きの第2下部構造フレーム(図示省略)を押圧する復帰装置も設けられている。なお、シリンダ装置38x,38xは、油圧作動式であっても、また空圧作動式であっても良い。
本形態2に係る復帰装置3によれば、シリンダ装置38x,38xの伸縮ロッドの伸長動作により、建築物の下部に設けられた第1下部構造フレーム5、第2下部構造フレームを押圧して中心に移動させることにより、建築物4を元の位置に復帰させることができるから、本形態2は上記形態1と同効である。なお、本形態2に係る復帰装置3では、シリンダ装置38x,38を用いるため、より大型、大重量の建築物に適用することができ、またボタン操作だけで建築物の位置ずれを修正できるため、上記形態1の場合よりも復帰作業が簡単である。
本発明の形態3に係る免震システムを、免震システムの復帰装置の平面図の図7と、図7のB−B線断面図の図8とを参照しながら説明する。
本発明の形態3に係る復帰装置3は、ねじロッド34の正逆回転により接離し、相対する方向に開口し、かつ相反する方向に窪んだ湾曲面を有する押圧部材35a,35bを備えている。これら押圧部材35a,35bは何れも、ねじロッド34と平行に配設され、図示しないガイドロッドに案内されることによってねじロッド34まわりに回転しないように構成されている。そして、建築物4の下面に設けられた、下方に突出する下部ロッド5aを押圧部材35a,35bの湾曲面で押圧することにより所定の位置に戻すように構成されている。
本発明の形態3に係る復帰装置3によれば、上記形態1または2のように押圧部材をX,Y方向のそれぞれに設ける必要がなく、X方向またはY方向の何れかに設ければよいので、構造が簡単で、安価である。なお、この形態3に係る復帰装置3の押圧部材35a,35bは、相対する方向に開口し、かつ相反する方向に窪んだ湾曲面を有する構成になっている。しかしながら、これに限らず、例えば2平面を有し、2平面のなす角度が90°に形成された、平面視直角三角形状の窪みであっても良い。また、上記形態2のように、押圧部材35a,35bをシリンダ装置で接離させる構成にすることもできる。
本発明の形態1に係り、住宅に設置された状態を示す免震システムの全体平面図である。 本発明の形態1に係る免震システムの復帰装置の正面図である。 本発明の形態1に係る免震システムの復帰装置の平面図である。 本発明の形態1に係り、基礎に対して建築物が位置ずれした場合を示す免震システムの復帰装置の正面図である。 本発明の形態1に係り、基礎に対して建築物が位置ずれした場合を示す免震システムの復帰装置の平面図である。 本発明の形態2に係る免震システムの復帰装置の正面図である。 本発明の形態3に係る免震システムの復帰装置の平面図である。 図7のB−B線断面図である。 従来例に係る免震システムの概略図である。
符号の説明
1…免震システム
2…免震装置,21…スライダー
3…復帰装置,31…基盤,32x,32y…軸受台,33x…ガイドロッド,34,34x,34y…ねじロッド,35a,35b,35x,35y…押圧部材,36…係合部,37x,37y…ベベルギヤ,38x…シリンダ装置,39…ハンドル
4…建築物
5…第1下部構造フレーム,5a…下部ロッド
6…第2下部構造フレーム
7…基礎

Claims (8)

  1. 地震終了後の建築物の基礎に対する位置ずれを元の位置に復帰させる建築物の位置ずれ復帰装置であって、前記建築物の下部の一部分を押圧して、自身の間の中心に移動させる2個の押圧部材と、これら押圧部材を接離可能に作動させる作動手段とからなることを特徴とする建築物の位置ずれ復帰装置。
  2. 前記2個の押圧部材は、X方向とY方向とのそれぞれに設けられてなることを特徴とする請求項1に記載の建築物の位置ずれ復帰装置。
  3. 前記建築物の位置ずれ復帰装置は、X方向とY方向とのそれぞれの方向に所定間隔を隔てて基礎に立設された2個ずつの軸受台と、これら2個ずつの軸受台のそれぞれに横架されたガイドロッドと、これら2個ずつの軸受台のそれぞれに横架され、前記作動手段で回転されて前記ガイドロッドに沿って前記押圧部材を接離させるねじロッドとからなることを特徴とする請求項2に記載の建築物の位置ずれ復帰装置。
  4. 前記ねじロッドのうちの何れか一方が延長され、この一方のねじロッドの回転に追随して他方のねじロッドが回転されるように構成され、前記一方のねじロッドを回転させる作動手段は、電動モータであることを特徴とする請求項3に記載の建築物の位置ずれ復帰装置。
  5. 前記ねじロッドのうちの何れか一方が延長され、この一方のねじロッドの回転に追随して他方のねじロッドが回転されるように構成され、前記一方のねじロッドを回転させる作動手段は、油圧アクチュエータであることを特徴とする請求項3に記載の建築物の位置ずれ復帰装置。
  6. 前記作動手段は、伸縮ロッドを備えたシリンダ装置であることを特徴とする請求項1または2のうちの何れか一つの項に記載の建築物の位置ずれ復帰装置。
  7. 地震時に基礎に対して建築物を相対運動させる免震支承を有する免震装置を備えると共に、請求項1乃至6のうちの何れか一つの項に記載の建築物の位置ずれ復帰装置を備えてなることを特徴とする免震システム。
  8. 前記免震装置の免震支承は、復元機能を持たない平面タイプの滑り支承であって、限界変位量が300〜350mmに設定されると共に、滑り摩擦係数が0.05〜0.1の範囲に設定されてなることを特徴とする請求項7に記載の免震システム。

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JP2011058330A (ja) * 2009-09-14 2011-03-24 Tokyo Institute Of Technology 構造物の移動方法及び建築物
JP2012097767A (ja) * 2010-10-29 2012-05-24 Takenaka Komuten Co Ltd アクティブ免震装置、及びアクティブ免震構造

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