JP2005146754A - 引戸のラッチ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】引戸を閉じたときに、引戸が閉鎖していることを容易に確認できる引戸のラッチ装置を提供すること。
【解決手段】什器の収納部の前面側に配置されたレール22によって摺動案内される引戸14のラッチ装置であって、このレール22の端部近傍に切欠部35を有し、付勢手段46によってこのレール22側に付勢される係合部材38が引戸14の端部近傍に備えられており、引戸14が閉鎖されたときに、係合部材38が切欠部35に係合したことを検知する検知スイッチ36を切欠部35に設けることでラッチ装置を構成する。
【選択図】図6

Description

本発明は、什器などの前面に取り付けられる引戸のラッチ装置に関する。
什器などの収納部の前面側に設けられている引戸には、引戸が閉鎖しているときに、引戸が不用意に開放されることを防ぐためにラッチ装置を設けることは一般に行われており、従来の引戸のラッチ装置としては、引戸が摺動案内されるレールの端部に切欠部を設け、ばねにより付勢された係合爪を切欠部に係合させることで引戸の閉鎖を維持しているものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−193448号公報(第2頁、第3図)
しかしながら、特許文献1にあっては、引戸が閉じられたときに、係合爪がレールの端部に移動して切欠部に係合されるため、引戸の閉鎖が不完全のときにおいては、係合爪が切欠部に係合できずに引戸が不用意に開放されることがあり、この場合に引戸が完全に閉鎖していることを確認するためには、再び引戸を開放方向に移動させてみる必要がある。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、引戸を閉じたときに、引戸が閉鎖していることを容易に確認できる引戸のラッチ装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の引戸のラッチ装置は、什器の収納部の前面側に配置されたレールと、このレールによって摺動案内される引戸と、付勢手段によってレール側に付勢される前記引戸の端部近傍に備えられた係合部材とを有し、前記引戸が閉鎖されたときに、前記係合部材が前記レールの端部近傍に設けた切欠部に係合する引戸のラッチ装置であって、前記切欠部には係合部材が切欠部に係合したことを検知する検知スイッチが設けられていることを特徴としている。
この特徴によれば、付勢手段によって付勢された係合部材が切欠部に係合することで、引戸の閉鎖が維持できるとともに、検知スイッチが切欠部に設けられていることによって、係合部材が切欠部に係合されたことを検知できるので、引戸が閉鎖されたことを容易に確認できる。また、ラッチ装置を構成しているレール端に設けられた切欠部を利用することで、従来の引戸のラッチ機構を変更することなく容易に検知スイッチを設けることができる。
本発明の請求項2に記載のラッチ装置は、請求項1に記載のラッチ装置であって、少なくとも前記切欠部を隠蔽する隠蔽部が前記レールの前面側に設けられていることを特徴としている。
この特徴によれば、切欠部が隠蔽部により隠蔽されるので、切欠部が什器の前面側から見えなくなり、什器の美観が向上する。
本発明の請求項3に記載のラッチ装置は、請求項1または2に記載のラッチ装置であって、前記レールが配置される棚部材は、縦断面視略コ字形状に屈曲される金属製の板体で形成されており、前記棚部材の内部に検出スイッチの少なくとも一部が配置されていることを特徴としている。
この特徴によれば、金属製の板体を略コ字形状に屈曲させるだけで、棚部材内部に空間が確保されるので、容易に検出スイッチを棚部材の内部に配置できるようになる。
本発明の請求項4に記載のラッチ装置は、請求項1ないし3のいずれかに記載のラッチ装置であって、前記什器は、電子錠を有し、前記検知スイッチが検知したときに、前記電子錠が施錠され、前記引戸の閉鎖が維持されることを特徴としている。
この特徴によれば、引戸の係合部材が切欠部に係合されたときに、電子錠が施錠されるので、引戸の閉鎖が不完全のときに、不用意に電子錠が施錠されることがなくなる。
本発明の請求項5に記載のラッチ装置は、請求項1ないし4のいずれかに記載のラッチ装置であって、前記収納部には、該収納部に収納される物品に取り付けられたRFIDタグに記録された物品情報を読み出す読出装置が設けられており、前記検知スイッチが検知したときに、前記読出装置の電源が切られることを特徴としている。
この特徴によれば、収納部に収納される物品をRFIDタグによって、管理できるとともに、検知スイッチによって引戸の閉鎖が検知されたときに、読出装置の電源が切られることで、読出装置に使用される電力が節約できるようになる。
本発明の実施例を以下に説明する。
本発明の実施例を図面に基づいて説明すると、先ず図1は、本発明の実施例におけるラッチ装置が備えられた什器1が適用された物品管理システムの構成を示す図である。
図1に示されるように、物品7が収納される什器1は複数設置(本実施例では3台設置)されていて、これら什器1は通信ケーブル2を介して中継装置11に接続されており、中継装置11は通信ケーブル2を介して什器アンテナ10に接続されている。
物品管理システムの管理や運用を行う管理コンピュータ3と、この管理コンピュータ3のデータ入出力やデータ表示を行う入力端末4とが、LANケーブル8を介して(本実施例ではLANを介して)相互接続されるとともに、通信ケーブル2を介して管理アンテナ9に接続されている。
一方、入力端末4は通信ケーブル2を介して、物品7に貼付または利用者認証カード6に内蔵されるRFIDタグからの電磁波を受信可能なRFIDリーダ/ライタ5に接続されている。什器アンテナ10と管理アンテナ9とは、無線によって相互接続されており、種々のデータの送受信が行えるようになっている。
什器1はラテラル200の上部に書庫100を載置した構成となっており、書庫100には上棚収納部101と下棚収納部102が形成され、ラテラル200には引き出し201、202、203、204が備えられていて、これらの収納部にファイルやカルテ等の書類を収納するファイルケースや書籍等の物品7が収納されている。什器1に収納されるファイルケースや書籍等の物品7には、個々にRFIDタグ(図示略)が貼付されている。
尚、物品7とは、識別可能な物の単位(例えば、箱、書籍等)であり、RFID(Radio Frequency IDentification、無線による識別)タグとは、ICチップ(図示略)と、このICチップに記憶された物品情報を送受信可能な無線アンテナ(図示略)と、から構成されている。
書庫100の上棚収納部101や下棚収納部102には、本発明の読出装置を構成するRFIDアンテナ(図示略)が配設されており、RFIDタグ(図示略)から発信される電磁波を受信可能になっている。このRFIDアンテナは、上棚収納部101や下棚収納部102内部の側面や背面などに設けられていて、上棚収納部101や下棚収納部102内部のそれぞれに収納される物品7に取り付けられたRFIDタグに記憶されている物品情報を電磁波を介して読み出すことができる。
そして、RFIDアンテナは通信ケーブル2、中継装置11、什器アンテナ10、管理アンテナ9を介して、管理コンピュータ3に接続されており、これら什器1に収納されるRFIDタグの物品情報のデータが管理コンピュータ3に送信されることで、管理コンピュータ3で複数の什器1に収納される物品7の管理を一元的に行えるようになっている。
また、書庫100には、解錠ランプ115、施解錠装置117、スピーカ116、上棚指示ランプ111、下棚指示ランプ112が設けられており、前述のRFIDアンテナと同様に通信ケーブル2、中継装置11、什器アンテナ10、管理アンテナ9を介して、管理コンピュータ3に接続されており、管理コンピュータ3で一元的に什器1が制御されるようになっている。
図2は、什器1における書庫100を示す正面図であり、この図2に示されるように、書庫100は、ガラス扉12、13、14が前面側(本実施例では、什器1に向かって手前側を前面とする)に設けられており、このガラス扉12、13、14は左右方向に開閉可能な三連式の引戸構造になっている。ガラス扉12、13、14の下部には横桟15、16、17が設けられており、この左右の横桟15、17のそれぞれの左右端部には、手掛部18、19が設けられている。
正面下方には右側より、解錠ランプ115、施解錠装置117、スピーカ116が設けられている。施解錠装置117は、電気的な操作で施解錠を行う電動アクチュエータ(図示略)を有する電子錠であり、利用者が鍵を使用することで手動によって外部から施解錠させることができるとともに、管理コンピュータ3からの制御データに基づいて、ガラス扉12、13、14の施解錠ができるようになっている。ガラス扉12、13、14の解錠が行われると解錠ランプ115が点灯し、旋錠が行われると解錠ランプ115が消灯するようになっている。スピーカ116は解錠ランプ115の代替手段として設けられており、ブザーや音声等で解錠の報知ができるようになっている。
更に、図2に示されるように、書庫100の収納部は中段の棚板25によって、上棚収納部101と下棚収納部102とに区分されており、RFIDタグが取り付けられた物品7を上棚収納部101または下棚収納部102に収納できるようになっている。中段の棚板25には上棚指示ランプ111、下棚指示ランプ112が設けられており、管理コンピュータ3からの制御データに基づいて、ランプ111、112点灯及び消灯が制御されるようになっている。
そこで、本実施例の什器1が適用された物品管理システムの使用方法の一例である物品の貸出方法を説明すると、物品7の貸出しを希望する利用者によって、図1に示される入力端末4より所望の物品7がリストアップされ、貸出し予約が行われる。
管理コンピュータ3は入力端末4からの貸出し予約に基づいて、該当する物品7が収納される什器1の収納場所(本実施例においては書庫100の下棚収納部102とする)を特定する。そして、管理コンピュータ3は特定された収納場所である書庫100の施解錠装置117に解錠信号、解錠ランプ115と下棚指示ランプ112に点灯信号を送信する。
管理コンピュータ3からの解錠信号に基づいて施解錠装置117が解錠され、点灯信号に基づいて図2に示されるように、解錠ランプ115と下棚指示ランプ112が点灯される。そこで、解錠ランプ115の点灯を目印に物品7の収納場所まで利用者に移動してもらい、すでに解錠信号によって解錠されたガラス扉12、13、14を利用者に開放してもらう。
下棚指示ランプ112が予め管理コンピュータ3からの点灯信号に基づいて点灯していることから、利用者に対して下棚収納部102に貸出し予約された物品7がある旨の報知がされている。利用者によって貸出し予約された物品7が下棚収納部102から取り出されると、下棚収納部102に配設されたRFIDアンテナが物品7に貼付されたRFIDタグからの電磁波が受信できなくなるので、管理コンピュータ3は物品7の貸出しが行われたと判断し、貸出し完了となる。
また、利用者が誤って貸出し予約した物品7とは違う物品7を下棚収納部102から取り出した場合や、下棚収納部102に貸出し予約した物品7とは違う他の物品7が収納された場合には、管理コンピュータ3から下棚指示ランプ112やスピーカ116、解錠ランプ115に対してエラー信号を送信し、ランプの点滅やブザーによる報知を行うことで、利用者や管理者にエラー報知を行うようになっている。
ガラス扉12、13、14について詳述すると、図3の(a)は、ガラス扉12、13、14が閉鎖されたときの什器の図2におけるA―A線の横断面図であり、この図3に示されるように、3枚のガラス扉12、13、14は、書庫100の前面側に配置されている3本のレール20、21、22上を摺動案内されるようになっている。
中央のガラス扉13の後面側の右端部と、右側のガラス扉14の後面側の右端部には、突起部23、24が設けられている。中央のガラス扉13の後面側の左端部と、右側のガラス扉14の後面側の左端部には、掛着部27、28が設けられており、この各掛着部27、28に掛着できるように、左側のガラス扉12の前面側の右端部と、中央のガラス扉13の前面側の右端部には、掛着部29、30が設けられている。
図3の(b)は、ガラス扉12、13、14が開放されたときの什器1の横断面図であり、この図に示されるように、左側のガラス扉12を開放すると、左側のガラス扉12の前面側の右端部と、中央のガラス扉13の前面側の右端部に設けられている掛着部29、30が、中央のガラス扉13の後面側の右端部と、右側のガラス扉14の後面側の右端部に設けられている突起部23、24に当接するので、左側のガラス扉12の移動に釣られて中央のガラス扉13も開放位置に移動されるようになっている。
また、図3(a)に示したように、左側のガラス扉12が閉鎖されたときには、左側のガラス扉12の前面側の右端部と、中央のガラス扉13の前面側の右端部に設けられている掛着部29、30が、中央のガラス扉13の後面側の左端部と、右側のガラス扉14の後面側の左端部に設けられた掛着部27、28に掛着されて中央のガラス扉13も閉鎖位置に移動されるようになっている。
次に、本発明のラッチ装置について、図4から図6に基づいて説明すると、図4は、手掛部19を示す正面図であり、図5は、図4におけるB−B線の縦断側面図であり、図6(a)は、ガラス扉14を閉じるときのラッチ装置の縦断正面図であり、図6(b)は、ガラス扉14が閉鎖したときの縦断正面図である。左右両側に設けられた手掛部18、19のラッチ装置は同一構成なので、本実施例では右側の手掛部19を例に説明する。
図4に示されるように、右側のガラス扉14の下部に設けられている横桟17の端部近傍には、ガラス扉14を開放させるときに使用する手掛部19が設けられていて、この手掛部19には、前面側に突出された把持突起31が形成されており、この把持突起31に隣接する位置には、把持突起31とほぼ同一形状をなすつまみ32が設けられている。
そして、図6(a)に示されるように、横桟17の内部には、書庫100の棚部材としての下段の棚板26に固定されたレール22上を移動するローラ33が設けられており、ローラ33が横桟17に設けられていることで、ガラス扉14は、スムーズに開閉できるようになっている。
また、図6(a)に示されるように、レール22の端部と書庫100の側板34の間は、所定間隔の間隙が設けられていて切欠部35が形成されている。この切欠部35には、検知スイッチ36の押圧部37が配置されており、この押圧部37の上端はレール22の上端より若干低くなるように配置されている。
そして、図5に示されるように、横桟17内部の端部には、本発明の係合部材として構成されている板状のロックプレート38が設けられており、このロックプレート38は、横桟17に前後両面を挟み込まれるように組み込まれている。また、ロックプレート38には、横桟17に形成されたピン軸39が嵌合される嵌合孔40が設けられており、この嵌合孔40を中心に回動できるようになっている。
更に、図5に示されるように、書庫100の下段の棚板26は、金属製の板材が縦断面視で略コ字形状になるように屈曲されて形成されており、下段の棚板26内部に空間が確保されていて、この下段の棚板26内部の空間に検知スイッチ36が配置されている。本発明の構成によれば、金属製の板材を屈曲させるだけで、容易に検知スイッチ36が配置される空間を棚板26内部に確保できるようになっている。
また、図5に示されるように、下段の棚板26の上部に配置されている3本のレール20、21、22は一体構造となっており、このレール20、21、22の前面側からは、隠蔽部としての隠蔽片41が立設されている。この隠蔽片41は図3(a)(b)に示されるように、レール20、21、22に沿って設けられており、図4に示されるように、隠蔽片41の側端部が書庫100の側板34に当接されていて、レール22の端部に設けられている切欠部35と検知スイッチ36の押圧部37を書庫100の前面側から見えないように隠蔽させることができる。そのため、切欠部35と検知スイッチ36の押圧部37が什器1の書庫100の前面側から見えなくなるので什器1の美観が向上される。
尚、本実施例では、隠蔽部をレール20、21、22から延設させた隠蔽片41によって構成しているが、これに限ることなく、レール20、21、22の前面側に切欠部35と検知スイッチ36の押圧部37を隠蔽させる部材があれば、上記実施例と同様な効果を得ることが可能である。
更に、図4に示されるように、横桟17の手掛部19における把持突起31に隣接する位置には、略弧状の長孔42が開設されている。そして図5に示されるように、つまみ32の後方に突設された装着部43が長孔42に挿通されており、装着部43の先端が長孔42を介してロックプレート38の上方に形成されている取付孔44に嵌着されることで、つまみ32がロックプレート38に連結されている。そのため、横桟17の正面からロックプレート38を回動操作できるようになっている。
ロックプレート38について詳述すると、図6(a)に示されるように、ロックプレート38の下部には、前述したレール22の端末に設けられた切欠部35に突入可能な係合爪45が延設されている。ロックプレート38の側部には、付勢手段としての捻りコイルばね46が取り付けられており、ロックプレート38は、捻りコイルばね46によってロックプレート38の係合爪45を切欠部35に突入させる向きに常時弾性付勢されている。ロックプレート38の下方の位置には、ロックプレート38の回動を係止する係止部47が、横桟17に固着されて設けられている。
更に、図6(b)に示されるように、ガラス扉14が閉鎖された状態においては、ロックプレート38の係合爪45がレール22の端末に設けられている切欠部35に係合されているので、ガラス扉14の移動が阻止されている。図4に示されるように、把持突起31とともにつまみ32を掴むと、捻りコイルばね46の弾発力に抗してロックプレート38がピン軸39を中心に回動し、係合爪45が切欠部35から外れてガラス扉14を開放することができるようになっている。
ガラス扉14が閉鎖されるときのラッチ装置について図6(a)及び図6(b)を用いて詳述すると、図6(a)に示されるように、ロックプレート38は、捻りコイルばね46によってロックプレート38の係合爪45がレール22側に付勢されているが、係合爪45がレール22上に乗り上げた状態では、そのまま抵抗なくガラス扉14を開閉できるようになっている。
ガラス扉14を閉鎖させるときは、レール22上を摺動案内させながらガラス扉14を閉鎖方向に移動させる。ガラス扉14の側端部が書庫100の側板34に当接すると、図6(b)に示されるように、ロックプレート38の係合爪45がレール22の端部に設けられた切欠部35に入り込んで検知スイッチ36の押圧部37を押圧する。すると検知スイッチ36はガラス扉14が閉鎖されたことを検知し、検知スイッチ36から管理コンピュータ3に信号が送られる。また、係合爪45が切欠部35に係合されているので、ガラス扉14の閉鎖が維持されるようになっている。
検知スイッチ36から信号を受信した管理コンピュータ3は、左右両方のガラス扉12、14が閉鎖されていることを条件に、施解錠装置117の電動アクチュエータ(図示略)を作動させて施解錠装置117を施錠させる。施解錠装置117によって施錠されたガラス扉14は、手掛部19のつまみ32を掴んでロックプレート38の係合爪45をレール22の端部に設けられた切欠部35から外しても開放できないようになる。ガラス扉14の係合爪45が切欠部35に係合されたときに、施解錠装置117が施錠されるようになっているので、ガラス扉14の閉鎖が不完全のときに、不用意に施解錠装置117が施錠されるようなことがなくなる。
尚、本実施例では検知スイッチ36と施解錠装置117を、管理コンピュータ3を介して連係させていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、検知スイッチ36と施解錠装置117を直接連係させることで、検知スイッチ36がガラス扉14の閉鎖を検知したときに施解錠装置117を施錠させるようにしてもよい。
また、ガラス扉12、13、14が開放されているときにおいて、書庫100の内部に配設された読出装置としてのRFIDアンテナ(図示略)は、電磁波を放出し、物品7に貼り付けられたRFIDタグ(図示略)からの物品情報を読み出すようになっている。ガラス扉12、13、14が開放されている状態では、書庫100に収納されている物品7が取り出されたり、収納されたりするので、ガラス12、13、14の開放中にRFIDアンテナを作動させることで、管理コンピュータ3は、書庫100内の物品7の管理を一元的に行えるようになっている。
左右両方のガラス扉12、14が閉鎖されたことを検知した検知スイッチからの信号を受信した管理コンピュータ3は、書庫100のRFIDアンテナ(図示略)に電力を供給している電源回路(図示略)を制御し、RFIDアンテナに供給される電力が絶たれるようになっている。ガラス扉12、13、14が閉鎖されているときは、書庫100に収納される物品7の出し入れは行われないので、ガラス扉12、13、14の閉鎖時にRFIDアンテナの電源を切ることで、RFIDアンテナに使用される電力が節約できるようになっている。
尚、本実施例では検知スイッチ36とRFIDアンテナ(図示略)を、管理コンピュータ3を介して連係させていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、検知スイッチ36とRFIDアンテナを直接連係させることで、検知スイッチ36がガラス扉14の閉鎖を検知したときにRFIDアンテナの電源を切るようにしてもよい。
尚、本実施例においては、検知スイッチがガラス扉の閉鎖を検知したときに、RFIDアンテナ(図示略)の電源を切るような構成になっているが、これに限ることなく、検知スイッチがガラス扉の閉鎖を検知したときに、指示ランプ111、112の電源や解錠ランプ115やスピーカ116などの電源を切るような構成にしても上記実施例と同様な効果を得ることができる。
本発明の引戸のラッチ装置によれば、捻りコイルばね46によって付勢されたロックプレート38の係合爪45が切欠部35に係合することで、ガラス扉14の閉鎖が維持できるとともに、検知スイッチ36が切欠部35に設けられていることによって、係合爪45が切欠部35に係合されたことを検知できるので、ガラス扉14が完全に閉鎖されたことを容易に管理コンピュータ3が確認できるようになっている。
また、検知スイッチ36の押圧部37の上端がレール22の上端より若干低くなるように配置されていることで、書庫100に収納されている物品7を取り出したり、収納したりするときに、間違って押圧部37に接触されることで起きる検知スイッチ36の誤検知を防ぐことができるようになっている。
更に、本発明の引戸のラッチ装置によれば、ガラス扉14に設けられている係合爪45がガラス扉14の外方に突出されておらず、横桟17の内部に配置されていることで、書庫100に収納されている物品7を取り出したり、収納したりするときに、物品7や利用者の袖が引っ掛るようなことがなく、物品7をスムーズに出し入れできるようになっている。
また、ロックプレート38の下方の位置には、ロックプレート38の回動を係止する係止部47が、横桟17に固着されて設けられていて、捻りコイルばね46によるロックプレート38の回動が係止部47により係止されるようになっており、切欠部35に突入したロックプレート38の係合爪45が、検知スイッチ36の押圧部37を押圧するときに、必要以上の力で検知スイッチ36の押圧部37が押圧されないようにできるため、ラッチ装置を長期間使用しても検知スイッチ36が破損し難くなっている。
更に、本出願人は特許文献1に示したラッチ装置を開発し、既に特許出願しており、本実施例のラッチ装置の構成によれば、特許文献1に示したラッチ装置のレールの端部に設けられている切欠部という構成を利用して、容易に検知スイッチを設けることができ、従来の什器の製造ラインを大きく変化させる必要がないので、検知スイッチが設けられたラッチ装置の製造コストを抑えることができるようになっている。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、上記実施例では、検知スイッチがガラス扉の閉鎖を検知したときに、検知スイッチから管理コンピュータに信号が送られる構成となっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ガラス扉を開放させるときにおいて、ラッチ装置のロックプレートの係合爪がレールの端部に設けられた切欠部から外れたときに、検知スイッチがガラス扉の開放を検知することで、検知スイッチから管理コンピュータに信号が送られて、什器の制御及び物品の管理が行われるようにしてもよい。
また、管理コンピュータに送られる信号も、ガラス扉が開放または閉鎖されたときに、一時的に信号が流れるようにしてもよいし、ガラス扉が開放中または閉鎖中に持続的に信号が流れるようにしてもよい。
本発明の実施例におけるラッチ装置が備えられた什器が適用された物品管理システムの構成を示す図である。 什器における書庫を示す正面図である。 (a)は、ガラス扉が閉鎖されたときの什器の図2におけるA―A線の横断面図であり、(b)は、ガラス扉が開放されたときの什器の横断面図である。 手掛部を示す正面図である。 図4におけるB−B線の縦断側面図である。 (a)は、ガラス扉を閉じるときのラッチ装置の縦断正面図であり、(b)は、ガラス扉が閉鎖したときの縦断正面図である。
符号の説明
1 什器
2 通信ケーブル
3 管理コンピュータ
4 入力端末
5 RFIDリーダ/ライタ
6 利用者認証カード
7 物品
8 LANケーブル
9 管理アンテナ
10 什器アンテナ
11 中継装置
12、13、14 ガラス扉
15、16、17 横桟
18、19 手掛部
20、21、22 レール
23、24 突起部
25 中段の棚板
26 下段の棚板
27、28 掛着部
29、30 掛着部
31 把持突起
32 つまみ
33 ローラ
34 側板
35 切欠部
36 検知スイッチ
37 押圧部
38 ロックプレート(係合部材)
39 ピン軸
40 嵌合孔
41 隠蔽片
42 長孔
43 装着部
44 取付孔
45 係合爪
46 捻りコイルばね
47 係止部
100 書庫
101 上棚収納部
102 下棚収納部
111 上棚指示ランプ
112 下棚指示ランプ
115 解錠ランプ
116 スピーカ
117 施解錠装置
200 ラテラル
201、202 引き出し
203、204 引き出し

Claims (5)

  1. 什器の収納部の前面側に配置されたレールと、このレールによって摺動案内される引戸と、付勢手段によってレール側に付勢される前記引戸の端部近傍に備えられた係合部材とを有し、前記引戸が閉鎖されたときに、前記係合部材が前記レールの端部近傍に設けた切欠部に係合する引戸のラッチ装置であって、前記切欠部には係合部材が切欠部に係合したことを検知する検知スイッチが設けられていることを特徴とする引戸のラッチ装置。
  2. 少なくとも前記切欠部を隠蔽する隠蔽部が前記レールの前面側に設けられている請求項1に記載の引戸のラッチ装置。
  3. 前記レールが配置される棚部材は、縦断面視略コ字形状に屈曲される金属製の板体で形成されており、前記棚部材の内部に検出スイッチの少なくとも一部が配置されている請求項1または2に記載の引戸のラッチ装置。
  4. 前記什器は、電子錠を有し、前記検知スイッチが検知したときに、前記電子錠が施錠され、前記引戸の閉鎖が維持される請求項1ないし3のいずれかに記載の引戸のラッチ装置。
  5. 前記収納部には、該収納部に収納される物品に取り付けられたRFIDタグに記録された物品情報を読み出す読出装置が設けられており、前記検知スイッチが検知したときに、前記読出装置の電源が切られる請求項1ないし4のいずれかに記載の引戸のラッチ装置。
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