JP2005144318A - プラズマ処理方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】PDP用青色蛍光体におけるy値シフト抑制と、輝度維持率低下の抑制を両立を実現できるプラズマ処理方法及び装置を提供する。
【解決手段】大気圧プラズマ処理装置は、一端にガス供給装置6と連結可能なガス供給口1を有し、他端に被処理物8に対してガスを噴出させることの可能なガス噴出口2を有する、2つ以上の開口部と1系統以上の内部ガス流路3を有する絶縁体容器4を備え、且つ絶縁体容器4の周囲に電力供給装置7と連結可能な対向電極5a、5bを備えたプラズマ処理装置において、絶縁体容器4内部のガス流路3が、対向電極5a、5bを備えた位置よりガス噴出口2までの間で、少なくとも1箇所を湾曲若しくは屈曲されているプラズマ処理装置である。
【選択図】 図1
【解決手段】大気圧プラズマ処理装置は、一端にガス供給装置6と連結可能なガス供給口1を有し、他端に被処理物8に対してガスを噴出させることの可能なガス噴出口2を有する、2つ以上の開口部と1系統以上の内部ガス流路3を有する絶縁体容器4を備え、且つ絶縁体容器4の周囲に電力供給装置7と連結可能な対向電極5a、5bを備えたプラズマ処理装置において、絶縁体容器4内部のガス流路3が、対向電極5a、5bを備えた位置よりガス噴出口2までの間で、少なくとも1箇所を湾曲若しくは屈曲されているプラズマ処理装置である。
【選択図】 図1
Description
本発明は、プラズマ処理装置および方法に関するものである。
プラズマディスプレイパネル(以下「PDP」と称す)は、駆動中に色度(y値)が変化するという問題点がある。これは青色蛍光体において特に顕著であり、色度(y値)が長波長側にシフトすることで、発光色が青色から緑色へと変化してしまう(この現象を以下、y値シフトと称する)。
一般に、PDP用青色蛍光体ではBaMgAlaOb:Eu2+(以下、BAMと称する)が用いられているが、BAMの製造プロセス中にBAM結晶に酸素欠損を生じることが知られている。このような酸素欠損を有するBAMは、パネル中に残存する水分を容易に吸着するため、BAM表面の結晶場が変化してしまう。その結果として、発光中心であるEu2+より放出される光子のエネルギー量が僅かに変化してしまい、y値シフトを引き起こすと考えられている。
そこで、作製プロセスを経たBAMに対して、BAM表面に酸素を供給することで、y値シフトを抑制する方法が検討されている。その方法の1つとして、低温で活性な酸素を供給できる大気圧プラズマを用いた表面処理を検討した。その一例として、図10に従来例で用いた、大気圧プラズマ源の構成の断面図を示す。大気圧プラズマ源は、一端にガス供給口1、他端にガス噴出口2、および内部にガス流路3を有した、外径Φ5mm、内径Φ3mmの絶縁体容器4と、一対からなるリング状の対向電極5a、5bを備え、ガス供給口1にはガス供給装置6、対向電極5aには高周波電源7が連結されており、対向電極5bは接地電位としている。また、絶縁体容器4は、リング状の対向電極5a、5bを串で挿すように貫通させている。
このような構成の大気圧プラズマ源を搭載したプラズマ処理装置において、ガス供給装置6より絶縁体容器4内に、ガスとしてArとHeとO2混合ガスを供給しつつ、高周波電源7より対向電極5a、5b間に電力を供給することで、被処理物8にガス活性種9を噴出させることができる。また、絶縁体容器4にはガラス(Pylex7740)、対向電極5a、5bには銅、被処理物8にはBAMを用いた。また、対向電極5a、5bと被処理物8までの距離L=35mmとした。
なお、このような構成の大気圧プラズマ源を搭載したプラズマ処理装置および方法は、特許文献1に詳しく述べられている。
上記のプラズマ処理装置を用いて、例えば、ガスとしてAr:He:O2=1000:800:20sccm供給し、高周波電力を100W供給する条件にて、被処理物8としてガラス基板上に塗布したBAMの表面に5sのプラズマ処理することが可能である。
なお、プラズマ処理後のy値シフトの評価は、加速試験としての水分劣化試験により実施した。ここで水分劣化試験とは、プラズマ処理を実施したBAMを湿度30%、400℃雰囲気のチャンバー内で10min処理することであり、この試験の前後でy値を測定した。またこのとき同時に、輝度の維持率も測定した。
特許第3221008号公報
しかしながら、従来例で述べたプラズマ処理技術では、y値シフトを抑制すると同時に、輝度維持率も低下するという問題点があった。この結果を図11に示す。図11は、横軸に輝度維持率、縦軸にy値を示している。また、各プロットは、プラズマ処理も水分劣化試験も実施していないもの(図中☆)、水分劣化試験のみ実施したもの(図中□)、プラズマ処理後に水分劣化試験を実施したもの(図中○)を示し、プラズマ処理は、高周波電力を50W、100W、150Wの3条件で実施した。
この図から明らかなように、水分劣化試験を実施することで、y値が0.055から0.072へとシフトする。一方、高周波電力を150Wのプラズマ処理による前処理を施したものは、その後に水分劣化試験を実施してもy値のシフトを0.002程度まで抑制できるが、輝度維持率70%まで低減するというトレードオフの関係を示している。なお、プラズマ処理の高周波電力を大きくするほどy値シフト抑制の効果および輝度維持率の低下が大きくなる。
このように、プラズマ処理により輝度維持率が低下する原因として、プラズマから発生する紫外線(特に波長200nm以下の紫外線)の照射により、BAM表面の結晶が、例えばアモルファス化するなどして、構造破壊するためと考えられる。
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、PDP用青色蛍光体におけるy値シフト抑制と、輝度維持率低下の抑制を両立できるプラズマ処理装置および方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本願の第1発明のプラズマ処理装置において、一端にはガス供給装置と連結可能なガス供給口を有し、他端にはガスを噴出させるガス噴出口を備え2つ以上の開口部と1系統以上の内部ガス流路を有する絶縁体容器を備え、前記絶縁体容器の周囲に電力供給装置と連結可能な対向電極を備えたプラズマ処理装置において、前記絶縁体容器の内部のガス流路が、対向電極を備えた位置からガス噴出口までの間で、少なくとも1箇所を湾曲若しくは屈曲されていることを特徴とする。
このとき、好適には、絶縁体容器は紫外線透過率の小さい材料からなることが望ましい。
また、本願の第2発明のプラズマ処理装置は、一端にはガス供給装置と連結可能なガス供給口を有し、他端にはガスを噴出させるガス噴出口を備え2つ以上の開口部と1系統以上の内部ガス流路を有する絶縁体容器を備え、前記絶縁体容器の周囲に電力供給装置と連結可能な対向電極を備えたプラズマ処理装置において、一端に絶縁体容器と連結可能なガス供給口を有し、他端にガスを噴出させるガス噴出口を備え2つ以上の開口部と1系統以上の内部ガス流路を有する紫外線透過率の小さい容器を更に備え、対向電極を備えた位置から紫外線透過率の小さい容器のガス噴出口までの間で、ガス流路が少なくとも1箇所を湾曲若しくは屈曲されていることを特徴とする。
本願の第1乃至第2発明のプラズマ処理装置において、好適には、紫外線透過率の小さい材料および紫外線透過率の小さい容器は、厚みが3mmの場合に波長200nm以下の紫外線の透過率が50%より小さい材料からなることが望ましい。
本願の第1乃至第2発明のプラズマ処理装置において、好適には、屈曲若しくは湾曲されたガス流路は、対向電極間のガス流路の断面とガス噴出口のガス流路の断面を結ぶ直線上を、1箇所以上、絶縁体容器の内壁若しくは紫外線透過率の小さい容器の内壁が遮るような形状であることが望ましい。
また、本願の第3発明のプラズマ処理装置は、一端にはガス供給装置と連結可能なガス供給口を有し、他端にはガスを噴出させるガス噴出口を備え2つ以上の開口部と1系統以上の内部ガス流路を有する絶縁体容器を備え、前記絶縁体容器の周囲に電力供給装置と連結可能な対向電極を備えたプラズマ処理装置において、ガス噴出口から被処理物までの間に、第2のガスを噴出することの可能な第2のガス噴出口を有する容器を備えていることを特徴とする。
本願の第1乃至第3発明のプラズマ処理装置において、好適には、電力供給装置は、周波数が100kHzから3GHzまでの高周波を供給できることが望ましい。
本願の第1乃至第2発明のプラズマ処理装置において、好適には、対向電極の片方の電極は接地電位であることが望ましい。
また、本願の第4発明のプラズマ処理方法は、一端からガスを供給し他端からはガスを噴出つつ、対向電極に電力を投入することで対向電極間にガス活性種を生成させるプラズマ処理方法において、ガス活性種の持つ平均速度ベクトルの速度方向を一回以上変化させた後にガス活性種を被処理物に到達させることを特徴とする。
本願の第5発明のプラズマ処理方法は、一端からガスを供給し他端からはガスを噴出つつ、対向電極に電力を投入することで対向電極間にガス活性種を生成させるプラズマ処理方法において、第2のガス噴出口から第2のガスを噴出させ、前記他端から噴出されたガス活性種に衝突させることで、ガス活性種の持つ平均速度ベクトルの速度方向を変化させた後にガス活性種を被処理物に到達させることを特徴とする。
本願の第4乃至第5発明のプラズマ処理方法において、好適には、プラズマ処理は大気圧近傍またはそれ以上の圧力で処理することが望ましい。
本願の第4乃至第5発明のプラズマ処理方法において、好適には、ガスおよび第2のガスは、He,Ar,Kr,Ne,Xeのうち少なくとも1種類の気体を含み、これらのガスの合計含有量が分圧比で90%以上であることが望ましい。
本願の第4乃至第5発明のプラズマ処理方法において、好適には、ガスおよび第2のガスは、CxFy(x及びyは自然数)、ハロゲン含有ガスおよびO2ガスの少なくとも1種類の気体を含むことが望ましい。
本願の第4乃至第5発明のプラズマ処理方法において、好適には、対向電極間で発生する波長200nm以下の紫外線の総量に比べて、被処理物に到達する波長200nm以下の紫外線の総量が50%以下であることが望ましい。
本願の第4乃至第5発明のプラズマ処理方法において、好適には、ガス活性種の持つ平均速度ベクトルの速度方向の変化量が10度以上90度以下であることが望ましい。
本願の第4乃至第5発明のプラズマ処理方法において、好適には、対向電極から被処理物までの距離は10mm以上100mm以下であることが望ましい。
本願の第4乃至第5発明のプラズマ処理方法において、好適には、被処理物を100℃以上550℃以下の温度に昇温させつつ処理することが望ましい。
以上のように、本願の第1発明のプラズマ処理装置によれば、一端にはガス供給装置と連結可能なガス供給口を有し、他端にはガスを噴出させるガス噴出口を備え2つ以上の開口部と1系統以上の内部ガス流路を有する絶縁体容器を備え、前記絶縁体容器の周囲に電力供給装置と連結可能な対向電極を備えたプラズマ処理装置において、前記絶縁体容器の内部のガス流路が、対向電極を備えた位置からガス噴出口までの間で、少なくとも1箇所を湾曲若しくは屈曲されていることにより、PDP用青色蛍光体におけるy値シフト抑制と、輝度維持率低下の抑制を両立できるプラズマ処理装置を提供することができる。
また、本願の第2発明のプラズマ処理装置によれば、一端にはガス供給装置と連結可能なガス供給口を有し、他端にはガスを噴出させるガス噴出口を備え2つ以上の開口部と1系統以上の内部ガス流路を有する絶縁体容器を備え、前記絶縁体容器の周囲に電力供給装置と連結可能な対向電極を備えたプラズマ処理装置において、一端に絶縁体容器と連結可能なガス供給口を有し、他端にガスを噴出させるガス噴出口を備え2つ以上の開口部と1系統以上の内部ガス流路を有する紫外線透過率の小さい容器を更に備え、対向電極を備えた位置から紫外線透過率の小さい容器のガス噴出口までの間で、ガス流路が少なくとも1箇所を湾曲若しくは屈曲されていることにより、PDP用青色蛍光体におけるy値シフト抑制と、輝度維持率低下の抑制を両立できるプラズマ処理装置を提供することができる。
また、本願の第3発明のプラズマ処理装置によれば、一端にはガス供給装置と連結可能なガス供給口を有し、他端にはガスを噴出させるガス噴出口を備え2つ以上の開口部と1系統以上の内部ガス流路を有する絶縁体容器を備え、前記絶縁体容器の周囲に電力供給装置と連結可能な対向電極を備えたプラズマ処理装置において、ガス噴出口から被処理物までの間に、第2のガスを噴出することの可能な第2のガス噴出口を有する容器を備えていることにより、PDP用青色蛍光体におけるy値シフト抑制と、輝度維持率低下の抑制を両立できるプラズマ処理装置を提供することができる。
また、本願の第4発明のプラズマ処理方法によれば、一端からガスを供給し他端からはガスを噴出つつ、対向電極に電力を投入することで対向電極間にガス活性種を生成させるプラズマ処理方法において、ガス活性種の持つ平均速度ベクトルの速度方向を一回以上変化させた後にガス活性種を被処理物に到達させることにより、PDP用青色蛍光体におけるy値シフト抑制と、輝度維持率低下の抑制を両立できるプラズマ処理方法を提供することができる。
また、本願の第5発明のプラズマ処理方法は、一端からガスを供給し他端からはガスを噴出つつ、対向電極に電力を投入することで対向電極間にガス活性種を生成させるプラズマ処理方法において、第2のガス噴出口から第2のガスを噴出させ、前記他端から噴出されたガス活性種に衝突させることで、ガス活性種の持つ平均速度ベクトルの速度方向を変化させた後にガス活性種を被処理物に到達させることにより、PDP用青色蛍光体におけるy値シフト抑制と、輝度維持率低下の抑制を両立できるプラズマ処理方法を提供することができる。
(実施の形態1)
以下、本発明の第1実施形態について、図1乃至図4を参照して説明する。なお、大気圧プラズマ処理装置の基本構成は、図10に示した従来例としてプラズマ処理装置を用いて説明しているので、ここでは説明の大部分を割愛する。
以下、本発明の第1実施形態について、図1乃至図4を参照して説明する。なお、大気圧プラズマ処理装置の基本構成は、図10に示した従来例としてプラズマ処理装置を用いて説明しているので、ここでは説明の大部分を割愛する。
図1の断面図に示すように、第1実施形態における大気圧プラズマ処理装置と従来例で示した大気圧プラズマ処理装置との違いは、絶縁体容器4に屈曲部10を設けたことである。この屈曲部10は、ガス噴出口2からの距離K=10mmの位置に設け、角度cは30度とした。また、対向電極間と被処理物8までの距離L=35mm、ガス噴出口から被処理物8までの距離M=5mmとした。
ここで、屈曲部10近傍の拡大図として示した図2のように、ガス流路3の形状が、対向電極5間のガス流路3における断面D上の例えば点dとガス噴出口2の断面上の例えば点eを結ぶ直線上を絶縁体容器4の内壁fが遮る形状となっている。従って、対向電極5間のガス流路3における断面D上の任意の点から直進する全ての紫外線が、1回以上、ガス流路3の内壁に衝突する構造となっている。また同じく図2において、対向電極5間のガス流路3における断面D上の点gと屈曲部10の点fとガス噴出口2上の点eの為す角度∠gfeが180度以下であるようにガス流路3は設計されている。
このような図1および図2に示したプラズマ処理装置を用いて、まず、被処理物8に到達する紫外線の低減効果を評価するために、被処理物8として日油技研製の紫外線感応ラベルを用いて紫外線の量を測定し、被処理物8としてフォトレジストを用いたアッシングレートからO2活性種の量を測定した。また、この時のプラズマ処理条件は、絶縁体容器4に、Ar:He:O2=1000:800:20sccmを供給しつつ、対向電極5a、5bに高周波電力を100W供給する条件とし、被処理物8として紫外線感応ラベルを用いた場合は10s、被処理物8としてフォトレジストを用いた場合は30sのプラズマ処理を実施した。
図3に紫外線の量と、O2活性種の量を比較した表を示す。なお、この表の最右列は従来例を基準として、アッシングレートを同等の値に換算した際の紫外線の総量を示しており、この値が1.00より小さければ、紫外線量の低減効果があることを示している。この図より、第1実施形態におけるプラズマ処理では、紫外線の量を42%まで低減できることが明らかである。
このように、紫外線量を低減できた理由として、以下のことが考えられる。ガス活性種とともに被処理物に到達する紫外線は、ガス活性種が励起準位から基底順位に遷移する時、およびガス活性種が消滅や再結合する時などに生成し、これらの紫外線生成現象がもっとも活発である場所は、対向電極間であると考えられる。ここで、実施形態で示したようなプラズマ処理装置およびプラズマ処理方法を用いた場合、内部のガス流路が屈曲若しくは湾曲しているため、対向電極間で生成した紫外線がガス流路の内壁に衝突して消滅する頻度が高くなる。その結果、被処理物に到達する紫外線量が減少したと考えられる。
もちろん、これと同じ理由でガス活性種も消滅することが考えられるが、結果として本発明の第1実施形態のプラズマ処理装置および方法では、紫外線の寿命よりもガス活性種の寿命が長かったと考えられる。
次に第1実施形態におけるプラズマ処理装置を用いて、被処理物8としてBAMをプラズマ処理した結果を図4に示す。なお、プラズマ処理条件は紫外線感応ラベルおよびフォトレジストを処理した条件と同じであるが、処理時間は10.5sとし、高周波電力は50W、100W、150Wの3条件で実施した。
また、プラズマ処理後のy値シフトの評価は、加速試験としての水分劣化試験により実施した。ここで水分劣化試験とは、プラズマ処理を実施したBAMを湿度30%、400℃雰囲気のチャンバー内で10min処理することであり、この試験の前後でy値を測定した。またこのとき同時に、輝度の維持率も測定した。
ここで、大気圧プラズマ源は数Paから数気圧まで動作可能であるが、典型的には10000Paから3気圧程度の範囲の圧力で動作する。特に、大気圧付近での動作は、厳重な密閉構造や特別な排気装置が不要であるとともに、プラズマや活性粒子の拡散が適度に抑制されるため、とくに好ましい。
第1実施形態におけるプラズマ処理の結果を図3に示す。この図での各プロットは、プラズマ処理も水分劣化試験も実施していないもの(図中☆)、水分劣化試験のみ実施したもの(図中□)、プラズマ処理後に水分劣化試験を実施したもの(図中○)を示している。この図より、高周波電力150Wにおいて、y値0.057、輝度維持率87%となり、従来例と比較すると、y値シフトの抑制効果が同等のとき、輝度維持率の低下を抑制効果を17%向上できることが明らかである。
(実施の形態2)
以下、本発明の第2実施形態について、図3および図5乃至図7を参照して説明する。なお、大気圧プラズマ処理装置の構成は、従来例としての図10を用いて説明しているので、ここでは説明の大部分を割愛する。
以下、本発明の第2実施形態について、図3および図5乃至図7を参照して説明する。なお、大気圧プラズマ処理装置の構成は、従来例としての図10を用いて説明しているので、ここでは説明の大部分を割愛する。
図5の断面図に示すように、第2実施形態における大気圧プラズマ処理装置と従来例で示した大気圧プラズマ処理装置との違いは、絶縁体容器4のガス噴出口2に紫外線透過率の小さい容器11を連結させたことである。この紫外線透過率の小さい容器11は、アルミニウムからなり、厚みN=10mm、内部のガス流路Φ=3mmである。また、角度cは30度とし、対向電極5間と被処理物8までの距離L=35mm、ガス噴出口から被処理物8までの距離M=5mmとした。
ここで、紫外線透過率の小さい容器11近傍の拡大図として示した図6のように、ガス流路3の形状が、対向電極5間のガス流路3における断面D上の例えば点dとガス噴出口2の断面上の例えば点eを結ぶ直線上を絶縁体容器4の内壁fが遮る形状となっている。従って、対向電極5間のガス流路3における断面D上のどの点から生成した紫外線の全てが、1回以上、ガス流路3の内壁に衝突する構造となっている。また同じく図6において、対向電極5間のガス流路3における断面D上の点gと紫外線透過率の小さい容器11の点fとガス噴出口2上の点eの為す角度∠gfeが180度以下であるようにガス流路3は設計されている。
まず、被処理物8に到達する紫外線の低減効果を評価するために、被処理物8として日油技研製の紫外線感応ラベルを用いて紫外線の量を測定し、被処理物8としてフォトレジストを用いたアッシングレートからO2活性種の量を測定した。また、この時のプラズマ処理条件は、絶縁体容器4に、Ar:He:O2=1000:800:20sccmを供給しつつ、対向電極5a、5bに高周波電力を100W供給する条件とし、被処理物8として紫外線感応ラベルを用いた場合は10s、被処理物8としてフォトレジストを用いた場合は30sのプラズマ処理を実施した。
図2に紫外線の量と、O2活性種の量を比較した表を示す。なお、この表の最右列は従来例を基準として、アッシングレートを同等の値に換算した際の紫外線の総量を示しており、この値が1.00より小さければ、紫外線量の低減効果があることを示している。この図より、第2実施形態におけるプラズマ処理では、紫外線の量を36%まで低減できることが明らかである。
このように、紫外線量を低減できた理由として、以下のことが考えられる。ガス活性種とともに被処理物に到達する紫外線は、ガス活性種が励起準位から基底順位に遷移する時、およびガス活性種が消滅や再結合する時などに生成し、これらの紫外線生成現象がもっとも活発である場所は、対向電極間であると考えられる。ここで、実施形態で示したようなプラズマ処理装置およびプラズマ処理方法を用いた場合、内部のガス流路が屈曲若しくは湾曲しているため、対向電極間で生成した紫外線がガス流路の内壁に衝突して消滅する頻度が高くなる。その結果、被処理物に到達する紫外線量が減少したと考えられる。
もちろん、これと同じ理由でガス活性種も消滅することが考えられるが、結果として本発明の第2実施形態のプラズマ処理装置および方法では、紫外線の寿命よりもガス活性種の寿命が長かったと考えられる。
次に第2実施形態におけるプラズマ処理装置を用いて、被処理物8としてBAMをプラズマ処理した結果を図7に示す。なお、プラズマ処理条件は紫外線感応ラベルおよびフォトレジストを処理した条件と同じであるが、処理時間は13.4sとし、高周波電力は50W、100W、150Wの3条件で実施した。
また、プラズマ処理後のy値シフトの評価は、加速試験としての水分劣化試験により実施した。ここで水分劣化試験とは、プラズマ処理を実施したBAMを湿度30%、400℃雰囲気のチャンバー内で10min処理することであり、この試験の前後でy値を測定した。またこのとき同時に、輝度の維持率も測定した。
ここで、大気圧プラズマ源は数Paから数気圧まで動作可能であるが、典型的には10000Paから3気圧程度の範囲の圧力で動作する。特に、大気圧付近での動作は、厳重な密閉構造や特別な排気装置が不要であるとともに、プラズマや活性粒子の拡散が適度に抑制されるため、とくに好ましい。
第2実施形態におけるプラズマ処理の結果を図5に示す。この図での各プロットは、プラズマ処理も水分劣化試験も実施していないもの(図中☆)、水分劣化試験のみ実施したもの(図中□)、プラズマ処理後に水分劣化試験を実施したもの(図中○)を示している。この図より、高周波電力150Wにおいて、y値0.058、輝度維持率89%となり、従来例と比較すると、y値シフトの抑制効果が同等のとき、輝度維持率の低下を抑制効果を19%向上できることが明らかである。
(実施の形態3)
以下、本発明の第3実施形態について、図2および図8乃至図9を参照して説明する。なお、大気圧プラズマ処理装置の構成は、従来例としての図10を用いて説明しているので、ここでは説明の大部分を割愛する。
以下、本発明の第3実施形態について、図2および図8乃至図9を参照して説明する。なお、大気圧プラズマ処理装置の構成は、従来例としての図10を用いて説明しているので、ここでは説明の大部分を割愛する。
図8の断面図に示すように、第2実施形態における大気圧プラズマ処理装置と従来例で示した大気圧プラズマ処理装置との違いは、絶縁体容器4のガス噴出口2から被処理物8までの間の位置に第2のガス噴出口を有する容器12を設けたことである。この第2のガス噴出口を有する容器12は、被処理物8からの距離P=6mmの位置に設け、第2のガス噴出口よりAr:He:O2=100:80:2sccmを噴出した。また、対向電極5a、5bと被処理物8までの距離L=35mmとした。
まず、被処理物8に到達する紫外線の低減効果を評価するために、被処理物8として日油技研製の紫外線感応ラベルを用いて紫外線の量を測定し、被処理物8としてフォトレジストを用いたアッシングレートからO2活性種の量を測定した。また、この時のプラズマ処理条件は、絶縁体容器4に、Ar:He:O2=1000:800:20sccmを供給しつつ、対向電極5間に高周波電力を100W供給する条件とし、被処理物8として紫外線感応ラベルを用いた場合は10s、被処理物8としてフォトレジストを用いた場合は30sのプラズマ処理を実施した。
図2に紫外線の量と、O2活性種の量を比較した表を示す。なお、この表の最右列は従来例を基準として、アッシングレートを同等の値に換算した際の紫外線の総量を示しており、この値が1.00より小さければ、紫外線量の低減効果があることを示している。この図より、第3実施形態におけるプラズマ処理では、紫外線の量を67%まで低減できることが明らかである。
このように、紫外線量を低減できた理由として、以下のことが考えられる。ガス活性種とともに被処理物に到達する紫外線は、ガス活性種が励起準位から基底順位に遷移する時、およびガス活性種が消滅や再結合する時などに生成し、これらの紫外線生成現象がもっとも活発である場所は、対向電極間であると考えられる。ここで、実施形態で示したようなプラズマ処理装置およびプラズマ処理方法を用いた場合、第2のガスによってガス活性種の軌道のみが変化する。その結果、被処理物に到達する紫外線量が減少したと考えられる。
もちろん、これと同じ理由でガス活性種も消滅することが考えられるが、結果として本発明の第1実施形態のプラズマ処理装置および方法では、紫外線の寿命よりもガス活性種の寿命が長かったと考えられる。
次に第3実施形態におけるプラズマ処理装置を用いて、被処理物8としてBAMをプラズマ処理した結果を図7に示す。なお、プラズマ処理条件は紫外線感応ラベルおよびフォトレジストを処理した条件と同じであるが、処理時間は50.3sとし、高周波電力は50W、100W、150Wの3条件で実施した。
また、プラズマ処理後のy値シフトの評価は、加速試験としての水分劣化試験により実施した。ここで水分劣化試験とは、プラズマ処理を実施したBAMを湿度30%、400℃雰囲気のチャンバー内で10min処理することであり、この試験の前後でy値を測定した。またこのとき同時に、輝度の維持率も測定した。
ここで、大気圧プラズマ源は数Paから数気圧まで動作可能であるが、典型的には10000Paから3気圧程度の範囲の圧力で動作する。特に、大気圧付近での動作は、厳重な密閉構造や特別な排気装置が不要であるとともに、プラズマや活性粒子の拡散が適度に抑制されるため、とくに好ましい。
第3実施形態におけるプラズマ処理の結果を図9に示す。この図での各プロットは、プラズマ処理も水分劣化試験も実施していないもの(図中☆)、水分劣化試験のみ実施したもの(図中□)、プラズマ処理後に水分劣化試験を実施したもの(図中○)を示している。この図より、高周波電力150Wにおいて、y値0.056、輝度維持率80%となり、従来例と比較すると、y値シフトの抑制効果が同等のとき、輝度維持率の低下を抑制効果を10%向上できることが明らかである。
以上述べた本発明の実施形態において、プラズマ源として対向電極タイプとしての絶縁体容器を用いる場合を例示したが、その他の対向電極タイプ、誘導結合型タイプ、または半導体容器、金属容器など、様々なプラズマ源を用いることができる。
また、対向電極の一方の電極を接地電位とさせた場合についてのみ例示したが、これに限らず片方を浮遊電位とし他方に電力を供給させた場合にも、対向電極間に充分な電圧が発生するため、本件の実施例と同様の効果が得られる。
また、高周波電力を用いてマイクロプラズマ源を発生させる場合を例示したが、数百kHzから数GHzまでの高周波電力を用いてマイクロプラズマ源を発生させることが可能である。あるいは、直流電圧を用いてもよいし、直流パルス電圧、高周波パルス電力を供給することも可能である。特にパルス電力を供給した場合は、アーク放電への移行を抑制しつつ、高効率なプラズマを生成することも可能である。
また、プラズマ処理として表面処理についてのみ例示したが、プラズマ処理はこれに限定されるものではなく、エッチング、プラズマクリーニング、CVD、スパッタリングやプラズマドーピング等の様々なプラズマ処理についても適用できる。
また、高周波電力を50W、100W、150Wと変化させ、室温にてBAMを処理する場合についてのみ例示したが、y値シフトの抑制を促進する方法は供給する電力を増加させることに限らず、例えば、基板の温度を増加させ、高温に保持させた場合でも、y値シフトの抑制を促進する効果があり、特に100℃以上500℃以下までの温度で格別の効果を得られる。
また、被処理物としてBAMを用いる場合を例示したが、被処理物はこれに限定されるものではなく、その他のPDP用蛍光体、蛍光灯用蛍光体、CRT用蛍光体などを含む紫外線に対する耐性が低い膜および基板に対しても、本件の実施例と同様の効果が得られる。
また、ガスおよび第2のガスとしてHe、ArおよびO2を用いる場合を例示したが、これら以外のガスを適宜用いることができることはいうまでもない。特に、不活性ガスとして、大気圧下で比較的放電開始電圧の低いHe、Ne、Ar、Kr、Xeなどを用いることができる。ただし、安定なプラズマを容易に生成させるために、これら5種のガスの合計含有量が分圧比で90%以上であることが望ましい。
また、ガスおよび第2のガスとしてHe、ArおよびO2を用いる場合を例示したが、不活性ガス以外のガスは、O2に限らず反応性の高いハロゲン元素を含む、SF6、CF4などのCxFy(x及びyは自然数)、NF3、Cl2、HBr等のガスを用いることもできる。
また、対向電極と被処理物との距離は、大きすぎると被処理物に到達するガス活性種の密度が低くなり、小さすぎると絶縁体容器若しくは紫外線透過率の小さい容器の作製が困難になるため、概ね10mm以上100mm以下であることが好ましい。
また、絶縁体容器を用いたプラズマ処理装置および紫外線透過率の小さい容器と絶縁体容器を用いたプラズマ処理装置における、内部ガス流路を屈曲させた場合についてのみ例示したが、これに限らず、対向電極より被処理物までの間でガス流路を湾曲させた場合についても、対向電極で生成する紫外線量をガス流路で消滅させつつ、ガス活性種を被処理物に到達させることができるため、本件の実施例と同様の効果を得られる。
また、絶縁体容器を用いたプラズマ処理装置および紫外線透過率の小さい容器と絶縁体容器を用いたプラズマ処理装置における、内部ガス流路の屈曲させた角度を30度とした場合のみ例示したが、これに限らず本件の実施例と同様の効果を得られる。ただし角度が小さすぎると対向電極で生成する紫外線量をガス流路で消滅する効果が小さく、角度が大きすぎると被処理物に到達するガス活性種の量が減少するため、概ね10度以上90度以下が良い。なお角度が大きい場合、被処理物を傾けるなどして、ガス活性種を被処理物に到達させる工夫が必要である。絶縁体容器の屈曲角度を90度とした場合の例を図12に示す。
また、絶縁体容器としてPylex7740、紫外線透過率の小さい容器としてアルミニウムを用いた、つまり、少なくとも厚み3mmにおける光学特性として、波長200nm以下の紫外線透過率がほぼ0%の場合のみを例示したが、これに限らず、厚み3mmにおいて波長200nm以下の紫外線透過率が50%以下であれば、本件の実施例と同等若しくは近い効果を得られる。なお、図13に示すように石英は厚み3mmにおいて波長200nm以下の紫外線透過率が50%より大きいので、本件の実施例と同等の効果は得がたい。
本発明のプラズマ処理方法および装置は、PDP用青色蛍光体におけるy値シフト抑制と、輝度維持率低下の抑制を両立できるプラズマ処理装置および方法を実現でき、PDP用蛍光体の表面改質だけでなく、紫外線の存在により悪影響を受ける膜および基板の表面処理にも適用できる。
1 ガス供給口
2 ガス噴出口
3 ガス流路
4 絶縁体容器
5 対向電極
6 ガス供給装置
7 高周波電力供給装置
8 被処理物
9 ガス活性種
10 屈曲部
2 ガス噴出口
3 ガス流路
4 絶縁体容器
5 対向電極
6 ガス供給装置
7 高周波電力供給装置
8 被処理物
9 ガス活性種
10 屈曲部
Claims (17)
- 一端にはガス供給装置と連結可能なガス供給口を有し、他端にはガスを噴出させるガス噴出口を備え2つ以上の開口部と1系統以上の内部ガス流路を有する絶縁体容器を備え、前記絶縁体容器の周囲に電力供給装置と連結可能な対向電極を備えたプラズマ処理装置において、前記絶縁体容器の内部のガス流路が、対向電極を備えた位置からガス噴出口までの間で、少なくとも1箇所を湾曲若しくは屈曲されていることを特徴とするプラズマ処理装置。
- 絶縁体容器は紫外線透過率の小さい材料からなることを特徴とする請求項1記載のプラズマ処理装置。
- 一端にはガス供給装置と連結可能なガス供給口を有し、他端にはガスを噴出させるガス噴出口を備え2つ以上の開口部と1系統以上の内部ガス流路を有する絶縁体容器を備え、前記絶縁体容器の周囲に電力供給装置と連結可能な対向電極を備えたプラズマ処理装置において、一端に絶縁体容器と連結可能なガス供給口を有し、他端にガスを噴出させるガス噴出口を備え2つ以上の開口部と1系統以上の内部ガス流路を有する紫外線透過率の小さい容器を更に備え、対向電極を備えた位置から紫外線透過率の小さい容器のガス噴出口までの間で、ガス流路が少なくとも1箇所を湾曲若しくは屈曲されていることを特徴とするプラズマ処理装置。
- 紫外線透過率の小さい材料および紫外線透過率の小さい容器は、厚みが3mmの場合に波長200nm以下の紫外線の透過率が50%より小さい材料からなることを特徴とする請求項1または3記載のプラズマ処理装置。
- 屈曲若しくは湾曲されたガス流路は、対向電極間のガス流路の断面とガス噴出口のガス流路の断面を結ぶ直線上を、1箇所以上、絶縁体容器の内壁若しくは紫外線透過率の小さい容器の内壁が遮るような形状であることを特徴とする請求項1または3記載のプラズマ処理装置。
- 一端にはガス供給装置と連結可能なガス供給口を有し、他端にはガスを噴出させるガス噴出口を備え2つ以上の開口部と1系統以上の内部ガス流路を有する絶縁体容器を備え、前記絶縁体容器の周囲に電力供給装置と連結可能な対向電極を備えたプラズマ処理装置において、ガス噴出口から被処理物までの間に、第2のガスを噴出することの可能な第2のガス噴出口を有する容器を備えていることを特徴とするプラズマ処理装置。
- 電力供給装置は、周波数が100kHzから3GHzまでの高周波を供給できることを特徴とする請求項1,3または6記載のプラズマ処理装置。
- 対向電極の片方の電極は接地電位であることを特徴とする請求項1,3または6記載記載のプラズマ処理装置。
- 一端からガスを供給し他端からはガスを噴出つつ、対向電極に電力を投入することで対向電極間にガス活性種を生成させるプラズマ処理方法において、ガス活性種の持つ平均速度ベクトルの速度方向を一回以上変化させた後にガス活性種を被処理物に到達させることを特徴とするプラズマ処理方法。
- 一端からガスを供給し他端からはガスを噴出つつ、対向電極に電力を投入することで対向電極間にガス活性種を生成させるプラズマ処理方法において、第2のガス噴出口から第2のガスを噴出させ、前記他端から噴出されたガス活性種に衝突させることで、ガス活性種の持つ平均速度ベクトルの速度方向を変化させた後にガス活性種を被処理物に到達させることを特徴とするプラズマ処理方法。
- プラズマ処理は、大気圧近傍またはそれ以上の圧力で処理することを特徴とする請求項9または10記載のプラズマ処理方法。
- ガスおよび第2のガスは、He,Ar,Kr,Ne,Xeのうち少なくとも1種類の気体を含み、これらのガスの合計含有量が分圧比で90%以上であることを特徴とする請求項9または10記載のプラズマ処理方法。
- ガスおよび第2のガスは、CxFy(x及びyは自然数)、ハロゲン含有ガスおよびO2ガスの少なくとも1種類の気体を含むことを特徴とする請求項9または10記載のプラズマ処理方法。
- 対向電極間で発生する波長200nm以下の紫外線の総量に比べて、被処理物に到達する波長200nm以下の紫外線の総量が50%以下であることを特徴とする請求項9または10記載のプラズマ処理方法。
- ガス活性種の持つ平均速度ベクトルの速度方向の変化量が10度以上90度以下であることを特徴とする請求項9または10記載のプラズマ処理方法。
- 対向電極から被処理物までの距離は10mm以上100mm以下であることを特徴とする請求項9または10記載のプラズマ処理方法。
- 被処理物を100℃以上550℃以下の温度に昇温させつつ処理することを特徴とする請求項9または10記載のプラズマ処理方法。
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