JP2005144187A - 特定の磁場を生成するための二次元コイルアセンブリ - Google Patents

特定の磁場を生成するための二次元コイルアセンブリ Download PDF

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Abstract

【課題】 磁気共鳴映像法設備で利用する所望の特定の磁場を生成するための二次元コイルを設計する。
【解決手段】 x、y、z座標系の原点から距離Dだけ中心がオフセットするDSVを有する二次元コイルアセンブリを開示する。x、y、z座標系の上記原点は、コイルの形状の中心と一致する。距離Dは10−20センチメートル若しくはそれ以上のオーダであればよい。二次元コイルアセンブリは、患者が受ける閉所恐怖の感覚を減少させるMRI実用例で利用され得る。アセンブリは、手首、肘、かかと若しくは膝を含む種々の関節の映像化を促進することもできる。
【選択図】図1

Description

本発明は、所望の(特定の)磁場を生成するための二次元コイル、及び該コイルを設計する好適な方法に関する。
本発明のコイルは、磁気共鳴映像法(MRI)設備で利用するのに特に適切である。その利用例では、二次元コイルにより、高解像度医療画像は、多くの患者が経験する閉所恐怖を軽減し更に医療専門家のアクセスを可能にするように行うことができる。しかしながら、本発明の利用例は、MRI技術に限定するものでは全くなく、所望の磁場、例えば所望の静磁場を生成するのに平行プレートが利用される装備であればどれでも利用可能である。従って、本発明は、シンクロトロン技術でのウイグラ磁石の設計にても利用例が見い出されると考えられる(例えば、R.A.Cover,G.Rakowsky,B.L.Bobbs及びP.K.KennedyによるUndular design for synchrotron radiation source using simulated annealing,IEEE J.Quantum Electronics 31,664−672 1995を参照)。
二次元コイルは、2枚の平行板上に配置される巻き線を含み、所望の磁場はそれらの間の領域で生成される。シールドも備わり、これらは、最初のプレートに平行な別の対のプレート上に配置され件の領域の更に外に設置される巻き線を、更に含む。シールドは、散乱する外部磁場から最初のコイルを分離することと、コイルにより生成される外部磁場を最小限にすることとの2つの目的を果たす。
本発明の最初の焦点である磁気共鳴映像法(MRI)利用例では、患者は、強く且つ実質的に静磁場に配置され、体内の水の他の無作為に方向付けられた陽子の磁気モーメントに、加えられる磁場の方向周りで歳差運動をさせる。全体磁場の実質的に一様な領域の体の部位は、無線周波数(RF)エネルギをさらされ、それによりスピン方向を変える陽子もある。RFエネルギ源が除去されると、サンプル内の陽子は元の構成に戻り、歳差運動の周波数に同調するレシーバコイル内で計測可能信号を誘発する。これが、磁気共鳴(MR)信号である。陽子が歳差運動する周波数は背景磁場に依存することが、最も重要である。
MRI利用例では、強い磁場が、患者の身体の存在により僅かに摂動を生じる。この効果に対して訂正をするため、勾配の且つくさびのコイルが、最良の最終的な画像を生成するように磁場を調整するために利用される。特定のターゲットボリューム(特定のDSV)内部の場は、球面調和関数により示され、場の不純さはこれら調和関数の展開係数により示される。従って、勾配の且つくさびのコイルは、不純さにより生じたある種の調和関数の効果を相殺するように、背景磁場に加えられ得る特定の球面調和関数を生成することによって摂動された磁場を訂正するよう設計されている。MRIデバイスには多くのかようなコイルが存在し、各々は不純における特定の球面調和関数に対して訂正を行う。
勾配コイルは、歳差運動周波数を位置と共に線形化して符号化しフーリエ画像の再構成を達成する機能も果たす。
従って、勾配の且つくさびのコイルに対する設計タスクは、所望の磁場がコイル内の指定領域内に生成されるようにコイルのワインディングパターンを決定することである。MRI利用例では、コイルは通常、シリンダ巻型に巻かれる。これには、最終的に生成される画像の質の点で確かな利点がある。磁気共鳴映像法のこれらの従来のコイルに係る記述は、例えばジン(Jin)による本(1999,Electromagnetic Analysis and Design in Magnetic Resonance Engineering,CRC Press, Boca Raton)に見出される。シリンダコイルのための勾配の且つくさびの巻き方を設計する最もよく知られた方法はおそらくターナ(Turner)により提示された“ターゲットフィールド”アプローチ(1986,A target field approach to optimal coil design,J.Phys.D:Appl.Phys.19,147−151;Electrical coils,米国特許第5289151号)である。この技術は、シリンダの内側に所望の“ターゲット”場を予め特定し、ターゲットの磁場を形成するように要求されるコイル表面の電流密度を計算するフーリエ変換を利用する。そのような逆の問題から通常予想される意地の悪い性質は、コイル巻型が概念上は長さが無限であると本質的に仮定するフーリエ変換技術により克服される。しかしながら、実際にはこの仮定は、電流密度関数の適切な選択により回避可能である。但しそのことは今度はフーリエ空間でのある種の平滑な関数の利用を求めることがある。
コイルを設計するための関連の方法は、フォーブス(Forbes)、クロージャ(Crozier)及びドッドレル(Doddrell)(磁場共鳴のための非対称帯状くさびコイル、米国特許第6377148号)により、及び、フォーブス(Forbes)及びクロージャ(Crozier)(2001、Asymmetric zonal shim coils for magnetic resonance applications,Med.Phys.28,1644−1651)により進歩してきた。このアプローチは、コイルの真実の(有限の)長さを明確に説明することを意図しているが、フーリエ級数の利用を基にした概算を同様に含んでいる。にもかかわらず、コイル長に関して非対称に位置するターゲット場に対して、非常に系統的にコイルを設計できる。
有限長さのコイルも、クロージャ(Crozier)及びドッドレル(Doddrell)(1993,Gradient−coil design by simulated annealing, J.Magn.Reson.A103,354−357)のアプローチを利用して直接に設計され得る。ここでは、巻型に巻かれるワイヤの収集から直接に生じる磁場を計算する為に、ビオーサヴァールの法則が利用される。コイルの内側に所望のターゲット磁場を生成するワイヤを設定するという逆の問題は、“擬態のアニール”を利用して解決される。この“擬態のアニール”は推計学的な最適戦略である。該方法は非常に確固としたものであり、ペナルティ関数に加えることにより容易に簡易に多くのタイプの拘束に便宜を図れる。一方で、(例えば、モザイクのような要素を伴う)複雑な磁場は、特に擬態のアニールの技術で要求される数値反復法の観点からは、この方法で設計するのは困難である。
一連の3本の最近の論文では、概算せずにコイルの正確な有限長形状を説明するような新しい方法が、従来のシリンダコイルを設計するために提示されている。この技術は、フォーブス(Forbes)及びクロージャ(Crozier)(A novel target−field method for finite−length magnetic resonance shim coils:Part 1 Zonal shims,J.Phys.D:Appl.phys.34,3447−3455,2001;Part 2 Tesseral shims,J.Phys.D:Appl.Phys. 35,839−849,2002;A novel target−field method for magnetic resonance shim coils:Part 3 Shielded gradient and shim coils,J.Phys.D:Appl.Phys.36,333−333,2002)に示される。フォーブス(Forbes)及びクロージャ(Crozier)(磁場共鳴のための非対称のモザイク状のくさびコイル、米国特許第6664879号)も参照されたい。このアプローチでは、ビオーサヴァールの法則がコイル巻型のシリンダ表面を覆って配置される電流シートに対して用いられ、結果として生じる磁場が(所望のターゲット場として)予め特定される逆問題は解決され、コイル上の要求される電流密度は積分方程式を解くことにより見出される。予想されるように、支配的な方程式はたちが悪く通常の意味では解を出すことができない。しかしながら、この困難さはティーホノフ(Tikhonov)の方法(例えば、デルベス(Delves)及びモハメド(Mohamed)のComputotional Methods for Integral Equations,Cambridge University Press,Cambridge 1985,307ページを参照されたい)と類似する規則化アプローチを利用して克服される。このアプローチは実際によく機能し、非対称に配置されるターゲット場と共に、種々のシリンダくさびコイルの範囲を設計するために利用される。シリンダ上の電流密度シートがこの技術により決定されると、複雑な巻きパターンを自動的に設計する流動関数が即座に利用可能になる。ブライドソン(Brideson)、フォーブス(Forbes)及びクロージャ(Crozier)(Determining complicated winding patterns for shim coils using streamfunction and the target−field method,Concepts in Mag.Reson.14,9−18,2002)による論文から更に詳細なものが得られる。
グリーン(Green)、ボウテル(Bowtell)及びモーリス(Morris)により非常に最近、類似のアプローチが提示されており、'単極性'コイルの設計に適用されている(2002,Unipolar gradient coils for brain imaging,Proc.Intl.Soc.Mag.Reson.Med.10,P819)。単極性コイルは、単一プレーン上に配置される巻き線のみからなり、コイル近傍の小さい体積内に所望の勾配場を生成することが意図されている。更に、この仕事に対する強いモチベーションは、上述の真にオープンなMRIシステムを形成することの希求であることは明白である。
米国特許第5977771号(直交する磁場を伴うMRIシステムのための単一勾配コイル構成)や米国特許第6262576号(MRIシステムのための整相列プレーナ勾配コイルセット)もフーリエ変換を基にした単極性コイルを設計する方法を開示する。数学的に言うと、この技術は、コイルの平面が無限のものであることを仮定しているが、電流を受け入れ可能なサイズの領域に限定する平滑化技術('アポディゼーション')を利用する。
二次元コイルは、平行板上に配置される巻き線を含み、所望の磁場はそれらの間の空間内で生成される。二次元コイルは、より開放的なMRIシステムの可能性も提示する。挿入可能な二次元勾配コイルに対してマーテン(Marten)らにより幾つかの設計が示されている(1991、M.A.Martens,L.S.Petropoulos,R.W.Brown,J.H.Andrew,M.A.Morich 及びJ.L.Patrick,Insertable biplanar gradient coil for magnetic resonance imaging,Rev.Sci.Instrum.62,2639−2645)。これらの著者は、無限範囲のプレートも仮定しており、従ってフーリエ変換を基にした解決方法も利用可能であり、更に彼らは対称性を備える勾配コイルのための巻き線パターンも幾つか計算している。このタイプのアプローチはクロージャ(Crozier)により拡張されており、一次二次元コイルに対する外部のシールドの存在を見込んでいる(1995,S.Crozier,S.Dodd,K.Luescher,J.Field 及びD.M.Doddrell,The design of biplanar, shielded, minimun energy, or minimum power pulsed B coils,MAGMA,3,49−55)。類似の技術が米国特許第5942898号(MRIスキャナのためのスラスト平衡二次元勾配セット)で用いられており、外部の二次巻き線コイルセットの存在も組み込む。
二次元コイルを設計する改良された方法を提示し、その二次元コイルが例えば磁気共鳴映像法で利用するための改良された特性を備えるものであることが、本発明の目的である。
ある形態によれば、本発明は所望の磁場を生成する二次元コイルを設計するための方法を提示する。別の形態によれば、本発明は二次元コイルの新しい形態(磁石)を提示する。コイルは、磁気共鳴映像法で用いるくさびの、勾配の若しくは主要の磁石コイルとして適切に利用され得る。但し、これらコイルは二次元コイルを必要とする別の器具でも用いられ得る。コイルは、本発明の方法の形態を利用するように設計されるのが好ましいが、必要であれば他の方法を利用するように設計されてもよい。
本発明の方法の形態は、一つのタイプのターゲットフィールド(磁場)アプローチを利用し、そこでは二次元コイルの内部の所望の磁場が予め定義される。従って巻き線パターンが、できる限りターゲットに適合する磁場を生成するように設計されている。所望のどのタイプのターゲットフィールド(磁場)が定義されてもよく、本発明の方法は主要の、勾配の及びくさびの二次元コイルを設計するのに利用され得る。更に、一つ以上の球面調和関数フィールドの重ね合わせに対応するターゲットフィールドが適合し得る。更に、ターゲットフィールドは二次元コイル内部の任意の位置に配置され得る。従って非対称の二次元コイルが設計されてもよい。内部フィールドの正確さを制御するために設計の方法論は拡張されて、2つ若しくはそれ以上の内部ゾーン上のターゲットフィールドに適合する。
二次元シールドも存在する場合、本発明の方法はコイルの外部の幾つかの位置に追加的なゼロターゲットフィールドの拘束を課すのであり、できる限り内部フィールドと外部(ゼロ)フィールドに適合するように一次コイルとシールド上の巻き線パターンを修正する。
一つの広い形態では、本発明は、ターゲット領域内で所望のフィールドを生成するための二次元コイル又は二次元コイルのセットを設計する方法を提示する。該方法は、
(a)ターゲット領域内部に所望のフィールドを画定するステップと、
(b)ターゲットフィールドに対する二次元コイルのための電流密度に関連する方程式を確立するステップと、
(c)行列正規化方法を用いて方程式を解くステップとを含む。
通常、離散電流を坦持する巻き線は、流れ関数を用いて、計算された電流密度から生成される。
一般的な方法は、図16のフローチャートに示すものであり、種々の二次元の主要、勾配、及びくさびコイルの設計によって立証される。
一つの実施形態では、本発明は、二次元コイルシステム、例えば、磁気共鳴システムのためのくさび又は勾配コイルを設計する方法を提示するものであり、該システムでは二次元コイルの最も内側のセットは平行平面x=±aに配置される。ある実施形態では、これらのコイルは、形状を矩形とされ、−L≦y≦L、−B≦z≦Bの領域を占めるようにされる。シールディングの二次元コイルも含まれ得、これらは2平面x=±b(b>a)に配置される。更に、ある実施形態では、シールディングコイルは、矩形形状を有するものと想定され、−rL≦y≦rL、−rB≦z≦rBの領域を占めるように想定される。ここで、2つの定数r及びrは、(一次コイルのサイズに対する)無次元評価比率である。これらの実施形態に係る方法は以下のステップ((a),(b),(c))を含む。
(a)コイルのための電流密度を計算するために、x=±a若しくはx=±bにて平面を選択するステップであって、平面はy及びz方向に沿って広がり、巻き線が配置される領域は概略形状が矩形である、ステップ。
(b)0<c<c<aである平面x=±c、x=±cの配置にてコイルにより生成される磁場Bx(又はHx)の成分に対する所望の値を選択するステップ(所望であれば2つ以上のターゲット平面を選択してもよいことを銘記されたい)。これらのターゲットゾーンの各々は、矩形領域−αL≦y≦αL、−pB≦z≦qBで特定され、ここでは無次元数p及びqは−1<p<q<1の制約を満たし、αは評価定数である(例えば、磁場成分のための所望の値は、予め選択された球面調和関数、調和関数の組み合わせ若しくは一様フィールドにより定義され得る)。(偶でも奇でも)x方向のターゲットフィールドの対称性が、二次元コイルセットの2つの平面の巻き線が同じ方向に巻かれる逆の方向に巻かれるかを決定する(例えば、以下の数4.6a及び数4.6b参照)。シールドコイルの場合では、付加的なターゲットフィールドは、c>bであるx=±cにて特定され得る。これらの付加的なターゲットゾーンの各々は、矩形領域−βL≦y≦βL、−γB≦z≦γBで特定され、ここでβ及びγは無次元の評価比率である。
(c)(1)電流密度とターゲットフィールドとの間の関係のための方程式(例えば、本明細書の数4.1−数4.9参照)を確立し、(2)行列正規化方法(例えば、方程式数4.10−数4.18参照)を用いて上記方程式を解くことによって、コイルのための電流密度分布j(y,z)を決定するステップ。ここで、一つの好適な実施形態における最小化される正規化式は例えば方程式(数4.14、数4.15)で定義される流れ関数の曲率である。
他の実施形態では、正規化手順の最小化のための量は、デバイスに含まれる若しくはデバイスより生成されるエネルギ及び/又は力及び/又はトルクであってもよい。
上記ステップ(1)及び(2)に示される手順は、コイルセットを積極的に遮蔽する(即ち、コイル外部の漂遊フィールドを縮小する)ために通常ゼロに設定される外部フィールドを含む多数ターゲット領域に対して、利用されるのが好ましい。
上記方法は、電流密度j(y,z)からの二次元コイルのための離散電流を坦持する巻き線を生成する、以下のような追加ステップを含むのが好ましい。
(1)例えば、本明細書の方程式(数4.7a及び数4.7b)に従って電流密度j(y,z)から流れ関数Ψを生成するステップ。
(2)電流坦持巻き線の数Nを選択するステップ。
(3)巻き線毎の電流の値I=J/Nを決定するステップ。ここで、Jは、(例えば)表面x=aにおいて電流密度ベクトルを積分することによって得られるトータル電流である。
(4)流れ関数Ψの輪郭を示し、これにより、個々のブロック全体のj(y,z)の積分がIに等しくなるように、例えば表面全体で上記x=a表面上のj(y,z)ブロックのセットを決定するステップ。
(5)ブロックにおけるj(y,z)のための正味の極性を有する全てのブロックに対して、上記の正味の極性に対応して巻き線での電流を方向付けて(即ち巻き線方向を与えて)、ブロックの中心に巻き線を配置するステップ。
この方法は、対称な場合(即ち|p|=|q|)及び非対称な場合(即ち|p|≠|q|)のために、利用可能である。
更なる形態(“装置形態”)によると、本発明は、磁場が、特定の容積(例えば、磁気共鳴映像法システムにおけるDSV)にて、一つ又はそれ以上の特定の球面調和関数(例えば、主要磁場を生成する二次元コイルアセンブリにおけるT00球面調和関数、勾配コイルにおけるT11球面調和関数、及び/又は区サブコイルにおけるT21球面調和関数)を含むような磁場を生成するための二次元コイルアセンブリを提示する。(周知のように、“DSV”という用語は、磁気共鳴システムの映像領域を表すのに用いられる。元来、DSVは“球面容積直径”という意味を有した。続いて、“感知する容積直径”を意味するようになった。しかしながら、今日では、映像領域は必ずしも球面でなくなり従って本明細書で用いられているように、DSVは、領域が球であるか他の形状であるかに関わりなく、映像領域のことである。
本発明に係る装置の第1の実施形態によると、二次元コイルアセンブリは、
(I)(i)第1の平面(例えば図1のx=a)を定義し(ii)前記第1の平面に外側周辺線を有する一つ又はそれ以上の巻き線(例えば図17Aの5)を含む第1のコイルセンブリ(例えば図17Aの3)であって、前記外側周辺線が外側周辺線に各々が接する4つの側部を有する第1の矩形(例えば図17Aの7)を画定し、前記第1の矩形は(a)一つ又はそれ以上の巻き線を含む矩形の最も小さいエリアAと(b)(第1の矩形の)重心(例えば図17Aの13)にて交差する2本の対角線(例えば図17Aの9、11)を有する、第1のコイルアセンブリと、
(II)(i)第2の平面(例えば図1のx=−a)を定義し(ii)前記第2の平面に外側周辺線を有する一つ又はそれ以上の巻き線(例えば図17Aの5’)を含む第2のコイルセンブリ(例えば図17Aの3’)であって、前記外側周辺線が外側周辺線に各々が接する4つの側部を有する第2の矩形を画定(例えば図17Aの7’)し、前記第2の矩形は(a)一つ又はそれ以上の巻き線を含む矩形の最も小さいエリアと(b)(第2の矩形の)重心(例えば図17Aの13’)にて交差する2本の対角線(例えば図17Aの9’、11’)を有する、第2のコイルアセンブリとを含み、
(1)第1と第2の平面は平行且つ互いに間隔を置いており、
(2)第1と第2の矩形の重心を通過する線はx、y、z座標系のx軸(例えば図1のx軸)を定義し、座標系の原点(例えば図1の17)はx軸上にて第1の平面と第2の平面から等距離の点に備わり、
(3)二次元コイルアセンブリがx成分が一般的に数2.1で記述される磁場を生成し、ここで、Amm及びBmmは球面調和関数の大きさであり、Pnm(cosθ)はルジャンドル多項式であり、nは階数でありmは多項式の次数であり、r、θ及びφは、(a)x、y、z座標系のy−z平面に存在し(b)且つx、y、z座標系の原点(例えば図1の17)からのオフセットである原点を有する極座標システムの極座標であり、
(4)特定の容積は、第1と第2の平面の間に存在し、極座標システムの原点に存する中心を有し、
(5)一つ又はそれ以上の特定の球面調和関数の少なくとも一つは、数2.2を満足する次数m’と階数n’を有する。
〔数2.1〕

Figure 2005144187

〔数2.2〕
Figure 2005144187
これらの実施形態によると、第1の平面上に突出するとき特定の容積は、0.05・Aより大きい又は等しい突出領域A’を有することが好ましく、A’は0.1・Aより大きい又は等しいことが更に好ましい。例えば、球状である特定の容積に対しては、突出領域A’は球半径に等しい半径を有する円であり、図1のz軸に沿った長い軸を有するスフェロイドに対しては、突出領域A’はスフェロイドの長軸及び短軸に対応する長軸及び短軸を有する楕円である。他の構成を有する特定の容積に対する突出領域は、本発明の開示から、当業者によって容易に決定され得る。
本発明に係る装置の第2の実施形態によると、二次元コイルアセンブリは、
(I)(i)第1の平面(例えば図1のx=a)を定義し(ii)前記第1の平面に外側周辺線を有する一つ又はそれ以上の巻き線(例えば図17Bの5)を含む第1のコイルセンブリ(例えば図17Bの3)であって、前記外側周辺線が外側周辺線に各々が接する4つの側部を有する第1の矩形(例えば図17Bの7)を画定し、前記第1の矩形は(a)一つ又はそれ以上の巻き線を含む矩形の最も小さいエリアAと(b)(第1の矩形の)重心(例えば図17Bの13)にて交差する2本の対角線(例えば図17Bの9、11)を有する、第1のコイルアセンブリと、
(II)(i)第2の平面(例えば図1のx=−a)を定義し(ii)前記第2の平面に外側周辺線を有する一つ又はそれ以上の巻き線(例えば図17Bの5’)を含む第2のコイルセンブリ(例えば図17Bの3’)であって、前記外側周辺線が外側周辺線に各々が接する4つの側部を有する第2の矩形(例えば図17Bの7’)を画定し、前記第2の矩形は(a)一つ又はそれ以上の巻き線を含む矩形の最も小さいエリアと(b)(第2の矩形の)重心(例えば図17Bの13’)にて交差する2本の対角線(例えば図17Bの9’、11’)を有する、第2のコイルアセンブリとを含み、
(1)第1と第2の平面は平行且つ互いに間隔を置いており、
(2)第1と第2の矩形の重心を通過する線はx、y、z座標系のx軸(例えば図1のx軸)を定義し、座標系の原点(例えば図1、図10の17)はx軸上にて第1の平面と第2の平面から等距離の点に備わり、
(3)二次元コイルアセンブリがx成分が一般的に数2.3で記述される磁場を生成し、ここで、Amm及びBmmは球面調和関数の大きさであり、Pnm(cosθ)はルジャンドル多項式であり、nは階数でありmは多項式の次数であり、r、θ及びφは、(a)x、y、z座標系のy−z平面に存在し(b)且つx、y、z座標系の原点(例えば図10の10)からのオフセット(例えば図10の距離D)である原点(例えば図10の15)を有する極座標システムの極座標であり、
(4)特定の容積(例えば図10の19)は、第1と第2の平面の間に存在し、極座標システムの原点(例えば図10の15)に存する中心(例えば図10の21)を有し、
(5)一つ又はそれ以上の特定の球面調和関数の少なくとも一つは、n’=1及びm’=1又はm’=1の関係(一つ又はそれ以上の特定勾配調和関数)を満足する次数m’と階数n’を有し、
(6)特定の容積(例えば図10の19)は、一つ又はそれ以上の特定の勾配調和関数のそれぞれが線形式から計算された10パーセント以下(望ましくは5パーセント以下)の偏差を全体において有する部位(特定の容積の実質的に線形の部分)を含み、
(7)第1の平面(例えば図1のx=a)上に突出するとき特定の容積の実質的に線形の部分が、0.05・Aより大きい又は等しい(望ましくは0.01・Aより大きい又は等しい)突出領域Aを有する。
〔数2.3〕

Figure 2005144187
本発明に係る装置の第2の実施形態に対する突出領域Aは、第1の実施形態に関連して上述した突出領域A’と同様のやり方で決定される。従って、特定の容積の実質的に線形の部分は特定の容積の全体であり、よって好ましい第2の実施形態ではA及びA’は同じである。
本明細書で用いられているように、
100・(max|gradient|−mean|gradient|)/mean|gradient|≦x
であるならば、勾配調和関数は、容積内で“x”パーセント以下である、線形からの計算された偏差を有する。ここで、max|gradient|は、容積内の計算された勾配の大きさの最大値であり、mean|gradient|は、容積内の計算された勾配の大きさの平均値である。
本発明に係る装置の第1と第2の両方の実施形態に関連して、極座標システムの原点はx,y,z座標系の原点から距離Dにあり、Dは、第1の矩形の対角線の長さD’の、好ましくは少なくとも5%であり、より好ましくは少なくとも10%であり、更に好ましくは少なくとも20%である。物理的次元の観点では、Dは10センチメートル以上であることが好ましく、20センチメートル以上であることがより好ましい。
本発明に係る装置の第1と第2の両方の実施形態に更に関連して、本発明の二次元コイルアセンブリは、
(i)第3の平面(例えば図1のx=b)を画定する一つ又はそれ以上の巻き線を含む第3のコイルアセンブリと、
(ii)第4の平面(例えば図1のx=−b)を画定する一つ又はそれ以上の巻き線を含む第4のコイルアセンブリを更に含み、
(1)第3の平面は、第1の平面と平行でありx軸に沿って第1の平面から外側へ間隔を隔てており、
(2)第4の平面は、第2の平面と平行でありx軸に沿って第2の平面から外側へ間隔を隔てており、
(3)第3と第4のコイルは、第3と第4のコイルアセンブリの外側に二次元コイルアセンブリにより生成される磁場の大きさ(例えば図1の平面x=±cの外側の磁場の大きさ)を縮小するように作用するシールディングコイルである。
従来の公知技術によると、例えば、全体の二次元コイルアセンブリに加えて、第1、第2、第3、若しくは第4のコイルアセンブリなどの、“コイルアセンブリ”は、コイルを巻く実際の巻き線と、これらの巻き線を坦持し全体磁石システムでの巻き線を装備するように作用する構造と、電源、増幅器、冷却装置と、巻き線に通常備わる制御回路とを、含む。以下に示す例は、二次元コイルを形成する2つの巻き線が同じサイズと形状を有するコイルアセンブリを利用する。所望であれば、巻き線は、幾分異なるサイズ及び/又は形状を有しても良く、その場合、上述の第1と第2の矩形は、一般的には同じとはならない。その場合、第1の矩形はより小さい領域を有する矩形である。
実質的に環状であり及び実質的に矩形(特に実質的に正方形)である周辺を有する巻き線を、例は示している。多くの利用例にとってこれらは好適な形状であるが、本発明はこれらの形状に限定されるものではなく他の形状も本発明の実施の際に利用され得る、ということが理解されねばならない。
本発明に係る装置の第1及び/又は第2の二次元コイルは、磁気共鳴システムの主要コイル、勾配コイル、及び/又はくさびコイルとして、利用され得る。全体の勾配及び/又はくさびセットは本発明に係る二次元コイルで構成されるのが好ましい。
本発明の二次元コイルアセンブリは、一つ又はそれ以上の特定の球面調和関数に対する実質的な純度を示すのが好ましい。特に、一つ又はそれ以上の特定の球面調和関数が単一の調和関数である場合、二次元コイルアセンブリは0.2以下の計算された純度p’を有するのが好ましく(0.05以下の計算された純度p’を有するのがより好ましく)、ここでP’は、(2)単一の調和関数の係数の大きさに対する、(1)単一の調和関数の係数の大きさの少なくとも0.001%である大きさを有する、単一の調和関数の係数以外の全ての調和関数の係数の大きさの和の比率に等しく、更にここで、球面調和関数の係数は、特定の容積の外周辺の範囲内及び/又は外周辺上の複数点において計算された又は計測されたフィールド強度を基にして計算される。
一つ又はそれ以上の特定の球面調和関数が少なくとも2つの調和関数である場合、二次元コイルアセンブリは0.2以下の計算された純度p’を有するのが好ましく(0.05以下の計算された純度p’を有するのがより好ましく)、ここでP’は、(2)少なくとも2つの調和関数の係数の大きさの和に対する、(1)少なくとも2つの調和関数の最も大きい係数の大きさの少なくとも0.001%である大きさを有する、少なくとも2つの調和関数の係数以外の全ての調和関数の係数の大きさの和の比率に等しく、更にここで、球面調和関数の係数は、特定の容積の外周辺の範囲内及び/又は外周辺上の複数点において計算された又は計測されたフィールド強度を基にして計算される。
更なる実施形態によると、本発明は、
(a)主要磁石DSV(例えば図18の19)と主要磁石形状中心(例えば図18の二次元コイルの中間平面に突出する参照点31)を有する、主要磁場を生成するための二次元コイルアセンブリ(例えば図18の25)と、
(b)個々のアセンブリが勾配DSVを有する、x,y,z勾配フィールドを生成するための3つの二次元コイルアセンブリ(例えば図18の27)と、
(c)それぞれがくさびDSVを有する、くさびフィールドを生成するための二次元コイルアセンブリのセット(例えば図18の29)を含む磁気共鳴システムを提供し、
主要磁石、勾配、及びくさびDSVが、主要磁石形状中心から(例えば図18の距離Dだけ)オフセットする共通の中心(例えば共通の中心は主要磁石形状中心から10センチメートルだけオフセットすることが好ましく、20センチメートルだけオフセットすることがより好ましい)を有することを特徴とする。
付加的な実施形態によると、本発明は、
(A)磁気共鳴システムを提供するステップであって、
上記磁気共鳴システムは、
(i)主要磁石DSV(例えば図18の19)と主要磁石形状中心(例えば図18の二次元コイルの中間平面に突出する参照点31)を有する、主要磁場を生成するための二次元コイルアセンブリ(例えば図18の25)と、
(ii)個々のアセンブリが勾配DSVを有する、x,y,z勾配フィールドを生成するための3つの二次元コイルアセンブリ(例えば図18の27)と、
(iii)それぞれがくさびDSVを有する、くさびフィールドを生成するための二次元コイルアセンブリのセット(例えば図18の29)を含み、
主要磁石、勾配、及びくさびDSVが、主要磁石形状中心から(例えば図18の距離Dだけ)オフセットする共通の中心(例えば共通の中心は主要磁石形状中心から10センチメートルだけオフセットすることが好ましく、20センチメートルだけオフセットすることがより好ましい)を有する、磁気共鳴システムを提供するステップと、
(B)患者身体の一部を主要磁石DSV(例えば図18の19)の中に配置するステップと、
(C)患者身体の一部の磁気共鳴映像を形成するために磁気共鳴システムを利用するステップと
を含む患者身体の一部(例えば手首、肘、かかと、膝)の磁気共鳴映像を形成する方法を提供する。
更に付加的な実施形態によると、本発明は、
(A)主要磁場を生成するための二次元コイルアセンブリ(例えば図18の25)を含む磁気共鳴システムを提供するステップであって、
上記アセンブリは主要磁石形状中心(例えば図18の二次元コイルの中間平面に突出する参照点31)と主要磁石DSV(例えば図18の19)とを有し、上記主要磁石DSVは主要磁石形状中心から(例えば図18の距離Dだけ)オフセットする中心(例えばDSVの中心は主要磁石形状中心から10センチメートルだけオフセットすることが好ましく、20センチメートルだけオフセットすることがより好ましい)を有する、磁気共鳴システムを提供するステップと、
(B)患者身体の一部を主要磁石DSV(例えば図18の19)の中に配置するステップと、
(C)患者身体の一部の磁気共鳴映像を形成するために磁気共鳴システムを利用するステップと
を含む患者身体の一部(例えば手首、肘、かかと、膝)の磁気共鳴映像を形成する方法を提供する。
本発明に係るこれら最後の2つの形態に関して、対称配置のDSVを有する磁気共鳴システムが利用される場合にはDSV内に関節を配置することは困難であるから一人の患者に対して関節の映像化が困難なことがしばしばである、ということが銘記されねばならない。一方で、オフセットのDSVがあれば、そのような映像化は、患者にとってより都合がよいものとされ得る。例えば、手首の映像化の場合、患者は多くの場合、いすに座りながらDSV内に自らの手首を設置できる。
本発明の種々の形態の上述の概要で利用される参照符号は、読み手の都合のみのためのものであり、本発明の範囲を限定する意図はなく更に限定されるように解釈されるべきではない。より一般的には、以上の概略の記述と以下の詳細な記述とは本発明の例示に過ぎず、本発明の性質と特徴を理解するための概観若しくは枠組を与えることを意図している。
本発明の更なる特性及び利点は、以降の詳細な記述に示されており、それらの一部は詳細な記述から当業者には明白であり、本明細書に記述されるように発明を実施することによって認識されるものである。添付の図面は、本発明の更なる理解をもたらすために、包含されるのであり、本明細書に組み込まれて一部をなすものである。
特に、本発明をより良く理解し実施に移行させるために、本発明の一つ又はそれ以上の実施形態を例示としてのみ、添付の図面を参照しつつ、記す。
上述のように、本発明は規定された特性を有する二次元コイルと、これらの及び他のタイプのコイルを設計するための方法に関する。図16は以下に示す種々の方程式を参照する本発明の全体の数理的手順を示す。
本発明の方法の形態は、種々の演算ステップを実施する適切なプログラムにより構成されるデジタルコンピュータシステム上で実施されるのが好ましい。プログラミングは、公知の種々のプログラミング言語で為さ得る。プログラミング言語は、科学技術計算を実施するのに特に適切であるC言語が好ましい。利用可能な他の言語は、FORTRAN、BASIC、PASCAL、C++等を含む。プログラムは、プログラムがエンコードされる磁気ディスク、光ディスク、等のコンピュータで利用可能な媒体を含む製品の商品として実施される。
コンピュータシステムは、IBM、HEWLETT−PACKARD、SUN MICROSYSTEMS、SGI、DELL等により現下製造されているコンピュータ及び周辺機器のような、一般目的の科学技術コンピュータ及びその関連周辺機器を含む。例えば、本発明の数理的手順はCコードで実装可能でありパーソナルコンピュータ上で実行可能である。システムは、データを入力するための手段と、コイル設計の結果を電子フォーム及び可視フォームの両方で出力する手段を含むべきである。出力は、更なる分析及び/又は後の表示のためにディスクドライブ、テープドライブなどに蓄積されてもよい。
(磁場共鳴のための非対称のモザイク状のくさびコイル、米国特許第6664879号及び、フォーブス(Forbes)及びクロージャ(Crozier)2002の A novel target−field method for magnetic resonance shim coils:Part 3 Shielded gradient and shim coils,J.Phys.D:Appl.Phys.36,333−333に示される)フォーブス(Forbes)及びクロージャ(Crozier)の一般的設計哲学が、二次元コイルの設計に適用される(上記両文献の内容全体は参照の上で本明細書に組み込まれる)。要求されるフィールドのタイプに依存するが、二次元コイルの対向する平行プレート上の巻き線は、位相で逆巻きにされても順巻きにされてもよく、シールドが存在してもよい。求められるターゲットフィールドは、コイル内部の任意の非対称の位置に配置されうる。個々のコイルの有限のサイズは、明確に説明される。
4.1 基本設計アプローチ
コイルの外形とターゲット位置の外形は、図1に示される。
一次コイルは、平行平面x=±aに位置する。これらのコイルは形状が矩形になり、領域−L≦y≦L、−B≦z≦Bを占めるようにされている。シールドするコイルも図1に示され、これらのコイルは2平面x=±bに位置する。更に、それらは矩形を有するものとされており、領域−rL≦y≦rL、−rB≦z≦rBを占める。ここで。2つの定数r、rはディメンジョンの無い(一次コイルの大きさに対する)スケール比率である。図1では矩形として示されているが、コイルは、数学的記述に訂正可能な他のどの構成でもよい。例えば、以下に示すように、環状形コイルは本発明の方法により設計され得る。
ターゲットゾーンも図1に示される。ターゲットゾーンは内側平面の2つのセットを基に定義されるのが好ましく、フォーブス(Forbes)及びクロージャ(Crozier)(磁場共鳴のための非対称のモザイク状のくさびコイル、米国特許第6664879号)と、フォーブス(Forbes)及びクロージャ(Crozier)(2002,A novel target−field method for magnetic resonance shim coils:Part 3 Shielded gradient and shim coils,J.Phys.D:Appl.Phys.36,333−333)の通りである。というのは、これが、所望のターゲットフィールドに適合する際のよりよい正確性のための機会を与えるからである。内側のターゲットゾーンの2つのセットは、平面x=±c、x=±cに位置し、0<c<c<aである。ターゲットゾーンの各々は、矩形領域−αL≦y≦αL、pB<z<qBで定義され、無次元数値p及びqは−1<p<q<1の制約を満たす。
外側のターゲットゾーンもあり、図1の図に示されるように、平行平面x=±cに位置する。この領域では、課されたターゲットフィールドはゼロであり、シールドの効果を表す。これらのターゲットゾーンも、形状にて矩形となり領域−βL<y<βL、−γB<z<γBを覆って存在するようにされている。定数β及びγも、無次元スケール比率である。
記号H(x,y,z)(アンペア/メートル)は、コイルの内側でも外側でもフィールドポイントr=(x,y,z)における磁場ベクトルを示すのに利用される。一次コイルでもシールドコイルでも、一次コイルのソースポイントr’=(±a,y’,z’)にて電流密度シートj(±a)(y’,z’)が存在し、シールドコイルのソースポイントr’=(±b,y’,z’)にてj(±b)(y’,z’)が存在する。フィールドポイントでのコイル内の電流シートによる磁場は、一般化されたビオーサヴァールの法則により与えられる。
〔数4.1〕

Figure 2005144187

電流密度ベクトルは、y方向に成分がありz方向にも別途成分がある。以下のように示され得る。
〔数4.2〕
(±a)=j (±a)(y’,z’)e+jz(±a)(y’,z’)e
ここで、2つのベクトルe,eは,それぞれy方向及びz方向の通常の単位ベクトルである。同様の表記が、シールド上の電流密度j(±b)に対して用いられる。これらの電流密度から誘導される磁場は同様にデカルト座標で表される。
〔数4.3〕
H(r)=H(x,y,z)e+H(x,y,z)e+H(x,y,z)e
一次コイル平面の両方の連続方程式から、数4.2の電流密度の2つの成分は以下の連続方程式により関連する。
〔数4.4〕

Figure 2005144187
同様の方程式が、シールド平面の電流密度成分に適用される。
方程式(数4.2、数4.3)がビオーサヴァールの法則(数4.1)に代入されると、磁場の3つ成分H、H及びHのための表記が生成される。計算は単純であるが、最終的な式は長々しく、従って3つ全てを完全にはここに記さない。その代わり、本発明の一般的な設計技術を横軸H成分のみを参照して示し、コイルを設計して磁場のこの成分で特定されるターゲットフィールドに適合させることとする。にもかかわらず、本明細書に示す方法は3つの磁場成分H、H又はHのどれでも若しくは全ての3つの線形結合にも等しく適用され得ることは当業者には理解されるところである。
磁場の第1成分は数4.1から以下のように与えられる。
〔数4.5〕

Figure 2005144187
上述のように、類似の表記が、磁場の他の2成分に対しても得られる。例えば、本発明の方法は、ターゲットHを生成するためのコイルを設計するのに利用された(但し図示せず)。
所望のフィールドのタイプに依存するが、二次元コイルは位相で逆巻きに若しくは順巻きにされる。選択したターゲットフィールドがxで奇対称であれば、対向する平面の巻き線は逆巻きでなければならない。従って、奇フィールドに対して以下のようになる。
〔数4.6a〕
(-a)(y’,z’)=−j(a)(y’,z’),j(-b)(y’,z’)=−j(b)(y’,z’)
一方で、ターゲットフィールドがxで偶対称であれば、一次コイル及びシールドコイルの対向する平面は、位相で順巻きとなる。以下は数学的関係である。
〔数4.6b〕
(-a)(y’,z’)=j(a)(y’,z’),j(-b)(y’,z’)=j(b)(y’,z’)
特定のターゲットフィールドが選択されると、奇数のターゲットフィールドのための式(数4.6a)若しくは偶数のターゲットフィールドのための式(数4.6b)が、関係式(数4.5)に代入される。所望の磁場成分Hが予め定義されているときは、この代入により、コイル上の電流密度を設計するための積分方程式となる。
4.2 流れ関数、及びその解を表すための方法
一次コイルに関する連続方程式(数4.4)は、以下の関係により直接定義される流れ関数Ψ(a)(y’,z’)を導く。
〔数4.7a〕

Figure 2005144187

x=a
方程式(数4.7a)は連続条件(数4.4)を同様に満足することがわかる。数4.4と同様の方程式はシールドコイルにも適用され、同様に次の方程式から第2の流れ関数Ψ(b)(y’,z’)の定義に繋がる。
〔数4.7b〕

Figure 2005144187

Figure 2005144187

x=b
これらの流れ関数は次元としては電流と等価であり、流れ関数の輪郭は求められる巻き線パターンをコイル上に即座に与えるということが示されている(ブライドソン(Brideson)、フォーブス(Forbes)及びクロージャ(Crozier);Determining complicated winding patterns for shim coils using streamfunction and the target−field method,Concepts in Mag.Reson.14,9−18,2002)
一次コイル上の2つの電流密度と流れ関数は、以下の数式で所望の正確さで表すことができる。
〔数4.8〕

Figure 2005144187
ここで、係数Pnm (a)のセットが決定される。整数N及びMが、数的正確さのために求められる限り大きく選択されてもよい。方程式(数4.8)の3つの式は、連続方程式(数4.4)及び方程式(数4.7a)の2つの関係を満足する。更に、物理的根拠から要求されるのであるが、y’=±Lのときj (a)≡0であり、z’=±Bのときj (a)≡0であることがわかる。流れ関数Ψ(a)は矩形の一次コイルの4つの境界全てで消滅する。
同様に、シールドコイルに関する電流密度と流れ関数の2つの成分が、以下の類似の式から見出される。
〔数4.9〕

Figure 2005144187

ここでも、係数Pnm (b)のセットが決定される。
4.3 数値解−反対称ターゲットフィールドのための例示
上述のように、方程式(数4.6)と関連して、xに関して対称若しくは反対称の磁場を生成するコイルの設計に本発明が適用された。ここでは、位相においてそれぞれ順巻き若しくは逆巻きの二次元コイルが求められた。両方のタイプのコイルは興味深いが、簡潔のため逆巻き及びその結果生じる反対称フィールドのみ以下に示す。
反対称フィールドに対して、二次元コイル(及びそのシールド)の左及び右の平面上の電流密度の関係は、方程式(数4.6a)で与えられるものである。この数式及び式(数4.8と数4.9)が積分関係式(数4.5)に代入されると、磁場成分と、不知の係数Pnm (a)及びPnm (b)のセットとの形式的関係を導出することが可能である。方程式(数4.5)は以下のようになる。
〔数4.10〕

Figure 2005144187

この式の関数は以下のように定義される。
〔数4.11〕


Figure 2005144187


以下の式も同様である。
〔数4.11−1〕

Figure 2005144187
しかしながら、方程式(数4.10)は多元決定されており且つ条件が良好でないので、方程式(数4.10)は現在の形態ではあまり実用性がない。これはこのタイプの逆問題でよく知られた問題であり、文献にて詳細に記録されている(例えば、デルベス(Delves)及びモハメド(Mohamed)のComputotional Methods for Integral Equations,Cambridge University Press,Cambridge 1985を参照されたい)。(二次元コイルが順巻きであるターゲットフィールドに対しても、上式において必要な変更は、方程式(数4.11)の最終項の前のマイナス符号をプラス符号に置換することである。)
フォーブス(Forbes)及びクロージャ(Crozier)(磁場共鳴のための非対称のモザイク状のくさびコイル、米国特許第6664879号)及び、フォーブス(Forbes)及びクロージャ(Crozier)(2002,A novel target−field method for magnetic resonance shim coils:Part 3 Shielded gradient and shim coils,J.Phys.D:Appl.Phys.36,333−333)にあるように、方程式(数4.10)の係数は、最小二乗法及び規則的戦略を利用して決定される。図1に示されるターゲット平面x=±c、x=±cの内側の2セットでの所望のターゲットフィールドは、HTY(c;y,z)≡H(c,y,z)と書かれる(ここでi=1,2)。
平面x=±cの外側のセットに第3のターゲットフィールドもあり、HTX(c;y,z)≡H(c,y,z)=0である。
トータルエラー関数Gが定義され以下の形になる。
〔数4.12〕

Figure 2005144187
この式では、右辺の前半3項は、図1に示されるターゲット平面の3つのセットでの支配方程式(数4.10)の満足における二乗エラーを表す。これらの項は以下のように書かれる。
〔数4.13〕

Figure 2005144187

i=1,2,3
方程式(数4.13)の積分のシンボルTは、図1で示され上述した、個々のゾーンx=±c,i=1,2,3のターゲットゾーンを示す。
方程式(数4.12)の右辺の残りの2項は、規則的処理でのペナルティ項であり、これらは設計者の裁量で大きくしてもよい。従って、2つの定数λ(a)λ(b)は規則化パラメータである。それらは、式(数4.10)が高度の精度まで確実に表す程度に十分小さく、しかし方程式の良好な条件を与える程度に十分大きく選ばれるべきである。この目的のためには10−12のオーダーの値が適切であることが見出されている。更に、2つの関数F(a)とF(b)はペナルティ関数である。それらは、コイルのインダクタンス又は消費パワーなどの物理パラメータに対応して設計者により選択され得るが、システム(12)の一部としてそれに応じて最小化され得る。
フォーブス(Forbes)及びクロージャ(Crozier)(磁場共鳴のための非対称のモザイク状のくさびコイル、米国特許第6664879号)及び、フォーブス(Forbes)及びクロージャ(Crozier)(2002,A novel target−field method for magnetic resonance shim coils:Part 3 Shielded gradient and shim coils,J.Phys.D:Appl.Phys.36,333−333)にあるように、本発明のこの実施形態では、僅かにより抽象的なペナルティ関数F(a)とF(b)が用いられる。ここでは、一次及びシールドコイル上の流れ関数の曲率の全二乗が選択される。というのは、これらの量を最小化することは個々のコイルでの巻きパターンをできるだけ滑らかにすることと等価であるという理由のためである。この特性を備えるコイルは、実際の製造に対してより修正可能であると予想される。従って、本発明のこの実施形態では、一次コイルのペナルティ関数は以下のようになる。
〔数4.14〕

Figure 2005144187

シールドコイルに対するペナルティ関数は、数4.14においてx=aをx=bに置換して、同様に定義される。2つの流れ関数のための数式(数4.8、数4.9)が“a”を“b”に置換して方程式(数4.14)及び方程式(数4.14)に代入され、相応の計算後、2つの曲率ペナルティ関数が最終形となる。
〔数4.15〕

Figure 2005144187
方程式(数4.12)の正値エラー関数Gは以下の条件で最小化される。
〔数4.16〕

Figure 2005144187

i=1,・・・・,N,j=1,・・・M
方程式(数4.13、数4.15)の量の導関数は明白に計算され、システム(数4.16)は不知の係数Pnm (a)及びPnm (b)のための線形代数方程式のセットに繋がる。このシステムは以下のように示される。
〔数4.17〕

Figure 2005144187
i=1,・・・・,N,j=1,・・・M
ここでは、係数Cijnm (a)のセット等や右辺の項Rij及びSijは、個々のターゲットゾーンに係る積分によって得られる。以下のようになる。
〔数4.17−1〕

Figure 2005144187

ここで、2つの添え字が等しい、さもなくば0であるとき、シンボルδinは値1となる。更に以下のように決定され得る。
〔数4.17−2〕

Figure 2005144187
式が長い式になり全体セットは簡潔のため個々には示さないが、方程式(数4.17)の残りの係数はこれらと同様の形態となる。システム(数4.17)は以下のようにブロックマトリクスで示され得る。
〔数4.18〕
Figure 2005144187
ここで、係数マトリクスにおける項C(a)等はNM×NMマトリクスであり、残りの量は全て長さNMのベクトルである。マトリクスシステム(数4.18)は標準的ソフトウエアによって解かれ得る。
本発明の設計方法を利用するために、方程式(数4.18)の左辺の大きい2NM×2NMマトリクスに登場する要素Cijnm (a)などを評価する必要がある。これらの項の各々は、適切なターゲット領域に渡る積分を含み、これらの積分は例えば区分求積法を利用して評価される。更に、これらの積分の各々は、被積分関数の方程式(数4.11)で定義される関数Wnm を含む。これらの関数も数値求積法により評価されねばならない。係数Pnm (a)及びPnm (b)に対する方程式(数4.18)の解は従って合理性を要求する数値タスクである。但し良好な精度の結果は一般にN=5及びM=5の少ない係数で取得される。
4.4 環状コイル
当業者には明白であるが、矩形の二次元コイルの設計のための上述の方法は、上記開示に基づいて、矩形以外のコイル形状にも拡張し得る。そのような拡張を示すため、本発明の本質的な設計方法論を、一次及びシールドコイルの両方が環状である場合に適用する。
一次コイルは前述のように平面x=±aにて半径Rの環状円盤とされており、シールドはx=±bの位置にて半径Sの円盤とされている。(位置ベクトルrを伴う)フィールドポイントでの磁場H(r)も、ビオーサヴァールの法則(数4.1)により与えられる。一次コイルでは、今度は電流密度は円柱座標(r,θ)によって表され、方程式(数4.2)は以下の式に置き換わる。
〔数4.19a〕

Figure 2005144187

シールドの電流密度は同様に以下のように表される。
〔数4.19b〕

Figure 2005144187
方程式(数4.19)の符号付き変数は、一次コイル又はシールドコイルに位置するソースポイントを示し、er’及びeθ’は、ソースポイントから計測される半径及び方位角方向の単位ベクトルである。
上記「4.2」章で示したように流れ関数が定義され、それにより一次コイル及びシールドコイルに関する連続方程式が同様に満足され得る。これらの二次元コイルに適合的な円柱座標(r,θ)によって、x=±aにおける一次コイル上の電流密度成分は、以下の式に係る流れ関数Ψ(±a)によって記述され得る。
〔数4.20a〕

Figure 2005144187

0<r’<R
同様にx=±bのシールドコイルにて、流れ関数Ψ(±b)(r’,θ’)は以下の関係式から定義され得る。
〔数4.20b〕

Figure 2005144187

0<r’<S
矩形の一次コイル及びシールドコイルに関しては、電流密度に対して適切な表現が要求される。x=aの環状一次コイルでは、半径方向電流密度成分は以下の形態とされる。
〔数4.21a〕
Figure 2005144187

この関数は、方位軸θ’で周期性があり、コイル形状から要求されてr’=0及びr’=Rでゼロとなる。連続方程式により電流密度の方位成分は以下のようになることが要求される。
〔数4.21b〕

Figure 2005144187
このコイルのための流れ関数は関係式(数4.20a)から得られ、以下の形となる。
〔数4.21c〕

Figure 2005144187

この関数は、環状一次コイルの周囲、r’=Rではゼロである。
方程式(数4.21)の係数Pmn (a)とQmn (a)のセットは未知であるが、前述のようにビオーサヴァールの法則から決定されなければならない。方程式(数4.21)と類似の式もx=bにおけるシールドコイルでの電流密度及び流れ関数を表記するのであるが、RをSに置換し且つ決定されるべき係数Pmn (b)とQmn (b)の第2のセットを利用することにより、得られるものである。
方程式(数4.1)の予測フィールドとあるターゲットフィールドHXT(x,y,z)との間のエラーの二乗を最小化することにより、前述の如くビオーサヴァールの法則を満足させることになる。この章で考察した環状一次コイルとシールドコイルからすれば、x=−aとx=aにおける2つの一次平面間に位置する以下の2つの同心球面上のターゲットフィールドに適合することが適切である。
〔数4.22〕
+y+(z−z=c
+y+(z−z=c

これらはz軸に沿った距離zによりDSVオフセットを定義するように役割を果たす。このようにして非対称のターゲットフィールドが規定され得る。球の半径は、c<c<aという制約を満足する。更に、矩形コイルのケースと同様に、ゼロターゲットフィールドが平面x=±cの半径κSの円板上にインポーズされる。ここで、定数κは通常1.2の値である。
前述のように、これは特に条件不良の問題であり、4.3章のようにペナルティ関数を付加することによって規則化されねばならない。従って、本発明の設計方法論はここでも以下の形式の数式を最小限にすることで進むことになる。
〔数4.23〕

Figure 2005144187

上式では最初の3項は、上述の3つのターゲット領域の各々での計算上のフィールドとターゲットフィールドとの間の差異の二乗の積分である。できるだけ数式を簡素にするため、2つのペナルティ関数F(a)とF(b)がこの章では以下のように選択された。
〔数4.23−1〕

Figure 2005144187
数学的な複雑さはより大きくなるというコストは生じがちであるが、本発明の精神から乖離することなく他のペナルティ関数F(a)とF(b)が選択されてもよいということが、この分野の当業者には理解される。
方程式(数4.23)の数式は、以下の要件により、未知の係数に関して最小化される。
〔数4.24〕

Figure 2005144187

方程式(数4.18)関する前記の詳細なものと同様に、方程式(数4.24)はマトリクス形式で表記され得、線形方程式を解くための標準的ソフトウエアを利用して解かれ得る。
5.例示としての結果及び設計
A.例示としての矩形設計
上述の方法は種々の二次元シールドコイルを設計するのに利用された。特に、実用上興味深い対称に及び非対称に配置されるフィールドを生成するのに利用された。ターゲットHフィールド(二次元コイル表面に平行な成分)を生成するためのコイルの設計に対しては既に首尾良く適応させたのであるが、前に示したように、ターゲットフィールド成分H(二次元コイル表面の鉛直成分、また本明細書では“横軸”フィールド成分と称している成分)を設計する技術を示す。
内側ターゲットゾーンは、平面x=±c、x=±cの2つの対上に位置し、各々の平面上の矩形領域−αL≦y≦αL、pB<z<qBに渡って配置される。無次元数値p及びqは−1<p<q<1の制約を満たす。フォーブス(Forbes)及びクロージャ(Crozier)(2001、Asymmetric zonal shim coils for magnetic resonance applications,Med.Phys.28,1644−1651)によれば、以下の新しい変数を定義することによってz軸に関して非対称にターゲットフィールドを配置することが便宜となる。
〔数5.1〕

Figure 2005144187

無次元の軸がターゲットフィールドpB<z<qBに関して中心に置かれ、これにより、球面調和関数ターゲット磁場に対する通常の公式がターゲット領域に渡って自然に利用され得る、という利点が生じる。これらのフィールドのリストは、ゾーン状の及びモザイク状のターゲットフィールドの両方のための“Magnetic Field Profiling:Analysis and Correcting Coil Design,ロメオ及びホルト、1984、Magn.Reson.Med.1 44−65”で見出され得る。
5.1 例1:T00(一定フィールド)二次元コイル
この例では、本発明の方法は、一次二次元コイルの内部に対称的に配置されるT00フィールドを生成するよう意図されたシールドされた及びシールドされない二次元コイルを設計するのに利用される。このコイルに対して、ターゲットフィールドは単に一定であり、Hはターゲット平面の3つの対の各々上で一定である。従って以下のようになる。
〔数5.2〕

Figure 2005144187

ここで、一次コイル内部の一定の横向きの磁場は、Hmax=1アンペア/メートルの値となると仮定した。x=±cのターゲットフィールドはゼロに設定され、シールドの意図した関数を反射する。T00フィールドはx軸において平坦である(一定である)から、x=−aの平面上の一次コイルの巻き線はx=a上のものと位相を同じくし、平面x=±b上のシールドに対しても同様である。(この平坦なターゲットフィールドは方程式(数4.11)の最終項がプラス符号であることを要求する。)
まず、シールドされない対称性のコイルのケースを最初に考察する。シールドに関するフーリエ係数Pnm (b)を含む全ての項が除去されること以外は、数値的方法は4章で示したものと同じである。その結果、マトリクスシステム(数4.18)がより小さいブロックシステムに置換され、それらは一次コイルに関する係数のセットに対して解かれ得る。一次二次元コイルとシールド二次元コイルとの両方ではなく、一次二次元コイルのみ利用されるので、より小さいブロックシステムが用いられることになる。これらの係数が決定されると、流れ関数Ψ(a)(y’,z’)が方程式(数4.8)を用いて求められる。所望のコイルを形成するための適切な巻き線パターンは、標準的ソフトウエアを用いてΨ(a)の輪郭を描くことによって即座に得られる。
図2は、この方法によって得られる、シールドされない一次のものに対する巻き線パターンを示す。この計算では、プレートは正方形(L=B=1メートル)とされ、一次二次元コイルはa=0.5メートルとされたx=±aの平面上に配置される。方程式(数4.2)の2つの内部ターゲットゾーンは、条件c=0.35とc=0.2により定義される平面のセット上に規定され、ターゲット領域−αL≦y≦αL、pB<z<qBは、α=0.5、p=−0.5、q=0.5として正方形で対称的に配置されるように選択された。(シールドされないコイルに対して、方程式(数5.2)のx=±cでのゼロターゲットフィールドは無視される。)図2での巻き線パターンは、プレートの正方形形状に強く影響され、概略円形のループが4つのコーナのそれぞれに存在しそれらの存在を埋め合わせる。興味深い正方形状巻き線パターンが、それぞれの側線近くに特別の巻きのローブを生じさせつつ、パターンの中心に存在する。
シールドが導入されると、巻き線パターンは実質的に変化する。というのはフィールドはシールドの存在により変化するからである。図3Aは、ゼロターゲットフィールドをc=0.9メートルにてインポーズさせつつ、b=0.75メートルにて配置したシールドの一次コイル上の効果を示す。これらのシールドも正方形であり、一次コイルと同じ大きさ(r=r=1)である。ターゲット領域も同じサイズ(β=γ=1)である。一次コイルに関係する他の全てのパラメータは、図2のものと同じ値を維持しており。従ってこれはやはり対称に配置されたターゲットフィールドである。図3Aの巻き線パターンは、コイルの中心にて8折り目パターンを生成させた。個々のコーナ近くのループ状の巻き線を含む4つの領域は依然存在するが、これらのコーナの巻き線の電流の方向は逆向きであるという重要な差異が生じている。従って、一次コイルの中央の巻き線上に正電流が存在し、個々のコーナに負電流が存在する。
このケースのシールドのための巻き線パターンが図3Bに示される。ここで、電流は一次のものに対し逆の極性を有し、外側フィールドを直ぐ近くでキャンセルし合う。従って、図3Bのシールド上の大きい中央の巻き線は負電流を有し、小さい正電流が4つの小さいコーナの巻き線の各々に存在する。
このコイルの効果は、特にH成分を参照して、コイルが生成する磁場を調べることにより決定され得る。従って、この磁場成分は、方程式(数4.10)を利用して、フーリエ係数から計算された。視覚化を容易にするため、中心平面y=0でのフィールドH(x,0,z)を図4に示す。ここで、輪郭線は5%のレベルで引いた。x=±0.5での一次コイルとx=±0.75でのシールドコイルの影響は、図から明白である。更に、3つのターゲットゾーンが図面上に点線で示される。2つの内側平面の内部でフィールド輪郭線が無いということは、このターゲットゾーンの頂部及び底部で小さいゆがみはあるが、この領域での一定の強さのフィールドを生成する目的が少なくとも5%のレベルまで大まかには到達される、ということを示す。同様に、図面上のx=±0.9の外側ターゲット平面を超えてフィールド線が無いということは、図面のコイルの上方及び下方に相当のフィールドの漏れがあることは明白であるが、シールドはコイル領域を超えて横方向フィールドを非常にうまく抑制しているということを示す。
このコイルで生成されるフィールドをより詳細に見た内容が図5に示され、その図5は中心線(x線)の部位のHフィールドを示す。ここでは、図2のシールドのないコイルと図3、図4のシールドされたコイルの両方により生成されたフィールドが示され、それぞれ一点鎖線と実線で表示されている。種々の基準において、シールドされたコイルからのフィールドがシールドのないコイルの場合よりも優れていることは明白である。第一に、シールディングはコイルの外側の磁場を意図するように劇的に縮小した。例えば、x=±1.2では、シールドの無い磁場成分は概略H=0.46アンペア/メートルであり、シールドされた磁場成分は概略H=0.019アンペア/メートルである。従って、コイルに十分近くとも、シールドすることにより外部磁場がシールドのない磁場の約4%まで縮小する。他のフィールド成分は類似の要因を同様に経験する。更に、一次コイル内側のフィールドはシールドされた場合の(一定の)ターゲットフィールドにより近い。
本発明の方法は、ターゲットフィールドが二次元プレートに関して非対称的に配置されるコイルを設計するのにも利用された。非対称的に配置される一定フィールドのための巻き線パターンを図6に示す。ここで、p=−0.7、q=0.1であること以外は、パラメータは図3のものと同じであり、ターゲットフィールドはz軸に沿って非対称である。一次コイルは図6Aに示され、そこではターゲットゾーンが図の底部に向かってシフトされていることが明白である。正電流が図の底部分で大きい巻き状で流れるが、図の頂部分で3つの個々の小さい巻き状で負電流が存在する。
この非対称T00コイルのためのシールド巻き線は図6Bに示される。電流の方向はこれらの巻き線内で逆向きであり、シールドを超える磁場をキャンセルする。従って、図6Bのシールドパターンの頂部の2つのコーナの2つの小さいループでは小さい正電流が流れるが、コイルの大部分を覆う大きい巻き線内には負電流がある。
5.2 例2:T11二次元コイル
本発明の利用の更なる例として、対称配置及び非対称配置の両方のT11フィールドのための、シールドされた二次元コイルがこの章で設計される。この場合のための横方向のための磁場成分は、任意定数C11を伴う一般形態Hx(x,y,z)=C11xを有する。本発明で利用される3つの対のターゲットフィールドは以下の方程式で与えられなくてはならないということになる。
〔数5.3〕

Figure 2005144187
ここで、定数Hmaxは、一次コイルの平面x=a上の(x成分の)最大磁場である。その値は、例示目的では、1アンペア/メートルに設定される。このターゲットフィールドはxにて反対称であるから、二次元コイル(及びシールドも)の対向する平面上のコイルは逆巻きである。このことは4.3章で明白に議論した。
シールドT11コイルのための一次巻き線は図7Aに示される。この場合、コイルの中心半分(α=0.5、p=−0.5、q=0.5)にて、ターゲットゾーンは対称的に配置される。一次コイルは正方形(L=B=1メートル)であり、シールドは同じサイズ(r=r=1)である。他のパラメータは図3と同じである。図7Aの巻きパターンは、8重パターンで囲まれた略環状部位を有する。4つのコーナの各々には小さい逆向き巻きがあり、そこでは電流は逆向きである。
シールドのための対応する巻き線は図7Bに示される。このコイルでの電流は一次のものと逆である。従って、中央の巻き線は負電流を含み、個々のコーナに電流が正である小さいループがある。
図7に示されるコイルの有効性は図8で考察される。ここでは、このコイルにより生成される磁場成分Hx(x,0,0)がx軸に沿って示される。3つの対のターゲット平面の配置は、図面上で垂直の点線で示され、ターゲットフィールドは一点鎖線で示される。この調和解析に対してフィールドはxで線形であるから、図8のターゲットフィールドは原点を通過する単なる直線である。コイルで生成される磁場はより太い実線により図8で描かれている。一次コイル内側、特に内部ターゲット領域−c<x<c(ここでは、c=0.2メートル)の範囲内では、でターゲットフィールドは正確に適合することが示される。ここでは簡素化のため示さないが、このことは、図4と同様に、中央平面y=0上のフィールド輪郭線を考察することによっても確認される。
二次元プレートに関する範囲内で非対称に配置される勾配フィールドのために、上述の技術を利用してコイルが設計された。このことは、ターゲットフィールドパラメータp、qの値を上述のアルゴリズムで設計者が変化させることを要求する。そのように非対称に配置されるターゲットフィールドのための巻き線パターンは図9に示される。ここでは、オフセットパラメータは、p=−0.7、q=0.1と選択された。それでこれは将に非対称なコイルである。一次巻き線は図9Aに示される。ターゲットゾーンがコイルの端部の方向に配置されるので、巻き線の主要本体は図の底部に向かって移動する。これらの巻き線は正電流を坦持する。図の頂部の方向により小さい分離された巻き線パターンも存在し、これらは負電流を坦持する。更に、別の独立した小さい巻き線が図の頂部の2つのコーナの各々に出現し、電流はここでも正である。従って、シールドされた非対称に配置されたターゲットフィールドは、ターゲットゾーンから最も遠い端部での巻き線で交流パターンの電流方向を伴う一次コイルを要求するものである。
シールドコイル上の巻き線は図9Bにてこの場合示される。ターゲットフィールドの非対称性は、この図面で示される巻き線の配置にも反映される。シールドの関数と一貫して、これらのコイルの電流は一次コイルのものと逆であり、従って電流は図9Bでの巻き線上で負符号となる。
再び中央平面y=0における磁場の成分Hx(x,0,z)に対するフィールド輪郭線は図10に示される。フィールド線は5%レベルで示され、3つのターゲット領域は点線で示される。内側ターゲットフィールドの配置の非対称性は図から非常に明白である。コイルは、一次プレート内部のターゲットゾーンの範囲内で線形の勾配フィールドを達成する意図をもって設計され、図10はこれらターゲットゾーンの頂部及び底部の不規則性以外はその意図が大まかには達せられていることを示す。このことは、ターゲット領域の範囲内のフィールド輪郭線は均等に配置された直線でありゼロフィールド輪郭線が図の中央下方に直接走っているという事実から明白である。本発明の概要で記した二次元コイルアセンブリの量的特性の観点では、この例のコイルは、Aの値が4.0、A’の値が0.49、A’/Aの値が0.125、Dの値が0.2、D’の値が2.8、D/D’の値が0.07、そして、DSV(即ち、cターゲットゾーン内部の体積)全体に渡る線形からの計算された偏差は約5%、である。
5.3 例3:T21二次元コイル
本発明の利用の別の例示は、シールドされた二次元T21コイルの設計に関する。対称配置のフィールドと非対称配置のフィールドの両方を設計する技術を用いた。但し、ここでは後者のみ示す。
対称配置T21磁場に対する横方向成分は、一般的形態はH(x,y,z)=3C21xzであり、ここでC21も任意定数である。原点に関して非対称に配置されたフィールドに対して、ターゲットフィールドは以下の形態となる。
〔数5.4〕

Figure 2005144187
更に、定数Hmaxは、例示の目的のために、ここでは1アンペア/メートルの値に設定される。このフィールド(数5.4)も、5.2章で記した場合のようにxにつき反対称であり、二次元コイルとシールドの対向する平面上のコイルも、逆巻きである。方程式(数5.4)の量Zは、方程式(数5.1)で定義される座標である。
図11Aは、内側ターゲット領域の範囲内で非対称性T21を生成するように設計された一次コイルのための巻き線パターンを示す。一次コイル及びシールドは両方とも、前述の例と同様に、正方形で同じサイズ(L=B=1メートル)と想定されており、ターゲットフィールドは、オフセットパラメータp=−0.7、q=0.1となって、図の底部の方向にて正に非対称に配置されている。方程式(数4.7a)の流れ関数Ψ(a)は図11Aの巻き線を生成するように輪郭を示しており、これらは、ワイヤの隣接区画にて交流パターンの電流を生じる、魅惑的且つ複雑な形状を有するように見受けられる。従って、電流は、図の底部のワイヤのループで負であり中央部分で正であり、図の正に頂部の部位でも負である。
このコイルに対する対応のシールド巻き線が図11Bに示される。ここでも、この平面の電流は一次コイルのものと逆であり、従って図の底部の巻き線は今度は正電流を含み、頂部の巻き線は逆方向の電流を含む。
B.例示の環状の設計
上述の方法は、変形例の環状二次元コイルの設計に適用した。この場合ターゲットフィールドは(z=0で)対称的に配置され且つ(z≠0で)非対称的に配置されている。所望のターゲットフィールドはこの技術により非常に肉薄して適合可能であることがわかる。このとき方程式(数4.23)の正規化パラメータはλ(a)=λ(b)=10−8とされる。このようにして生成された2つのサンプル設計を示す。
図12Aは一次コイルを示し図12Bはシールドコイルを示す。これらは、方程式(数4.22)で定義されるターゲット球面における、5.1章と同様の一定(T00)フィールドを生成することを意図する設計のためのものである。ターゲットフィールド強度は、例示目的のためHmax=1アンペア/メートルとした。方程式は線形であり電流密度及びフィールド強度は全て比例するので、他のフィールド強度は同じパターンとなる。図12のこれらのパターンは、方程式(数4.20、数4.21c)で定義される流れ関数Ψ(a)及びΨ(b)の輪郭線を引くことにより生成される。これは標準的な輪郭線ソフトウエアを利用して完遂され得る。
図12の一次及びシールド巻き線は、それぞれa=0.4及びb=0.6で定義される平面に配置され、これらの2つのコイルは半径R=0.5及びS=0.6である(全ての距離はメートルである)。方程式(数4.22)の領域は、半径c=0.25及びc=0.1であり、コイルに関して非対称に配置され、それらの中心はz=0.2である。(ゼロフィールドが規定される)外側ターゲットフィールドは、c=1.5メートルにより定義される平面上に配置される。
ターゲットフィールドが(z=0につき)対称的に配置されると、一次コイル及びシールドコイルの両方における巻き線パターンは同心円から構成されることがわかる。このことは予測可能なことである。しかしながら、図12Aに示す高度に非対称な場合に対しては、そのような環状の対称性がない。その代わりに、巻き線パターンは相当にゆがみ、そして図12の一次コイルに対しては特に、巻き線パターンの中心はz=0.2の位置に転置されたことが明白である。一次コイルの頂部の方向に順巻きと逆巻きの交互の領域が存在する(逆巻きは点線で示されている)。巻き線の極性は一次コイルのものと略逆であるので、図12Bのシールド巻き線パターンは図12Aの一次パターンの略逆である。
フィールドは、ビオーサヴァールの法則(数4.1)を利用して(巻き線パターンが図12で示される)電流密度から再構築された。このことは、技術の正確性の感度の良いテストとなる。z軸の部位のHフィールド成分は図13に示す。ターゲットフィールドH=1が図面上に示され、垂直の点線は方程式(数4.22)で定義される内側及び外側ターゲット球面領域の位置を示す。特に半径c=1の内側球面において、この技術によりターゲットフィールドが非常に肉薄して適合することが明白である。
以下の式の非対称配置x勾配(T11)フィールドのための一次及びシールド巻き線を図14に示す。
〔数5.5〕

Figure 2005144187
ターゲット領域はc=0.25及びc=0.1の半径を有し、その中心はz=0.2に配置される。非対称の効果は図14Aの一次巻き線でも明白であり、ここでは、中心はz=0.2まで移動し、パターンはコイルの頂部の方向に押され、大きい第2の巻き線が図の底部に存する。逆電流を坦持するコイル巻き線は、ここでも点線で示される。図の頂部でパターンの幾分かのひずみは未だ見られるが、非対称の効果は図14のシールド巻き線に対してはあまり強調されない。逆電流の大きい中間領域はシールド設計内に存在する。
設計の正確さは、ここでもビオーサヴァールの法則(数4.1)から計算される再構築のフィールドを調査することによりテストされる。平面y=0の線z=z=0.2の部分に沿ったHフィールドを図15に示す。コイルの平面z=±0.4及びz=±0.6における、フィールドの大きさは適度に大きいものであり、素直の点線で示されるターゲット領域に注意を集中するために、全体図の一部のみ示した。
内側球面ターゲットゾーンに関して線形勾配ターゲットフィールドが非常に肉薄して適合されることが、ここでも明白である。所望のフィールド(数5.5)は点線で図面上に示される。内側領域における、計算されたフィールドと線形ターゲットフィールド(数5.5)との間の肉薄する合致は明白である。c=1.5により定義される外側ターゲットゾーンは、図面上で垂直の点線で示され、フィールドは|x|>cにおいて急速に減少することがわかる。
本発明の特定の実施形態を説明し例示したが、本発明の精神及び範囲から乖離することなく本明細書で示された詳細な説明に対して種々の変更が可能であることは、当業者には明白である。例えば、所望のフィールドが球面調和関数のみから構成されようと他のもので構成されようとも、コイルは所望のフィールドタイプを生成し得る本発明の方法により設計され得る。同様に、本発明の二次元コイルアセンブリは、所望であればボアタイプの磁場システムと共に利用され得る。
種々の他の修正は、本明細書での開示から当業者には明白である。添付の請求項は、修正、変更、均等物と同様に本明細書で示される特定の実施形態をカバーすることが意図されている。
一次二次元コイルと遮蔽の二次元コイルを含む二次元コイルシステムを示す図である。一次コイルはx=±aの対の平面に配置され、シールドコイルは平行平面x=±b上に巻き線を含む。所望のターゲットフィールドは、2つの内部平面のセットx=±c、x=±c上に定義され、平面x=±c上にはインポーズされた外部ゼロターゲットフィールドが存在する。座標系が示され、z軸はコイルの中心に沿って存在する。 00(一定フィールド)のシールドされない対称性の二次元コイルのための巻き線パターンを示す。一つのコイルのための巻き線パターンが示されているが、他のコイルのためのパターンは同じである。巻き線パターンは計算された流れ関数の輪郭を示すことにより得られた。この計算で用いられたパラメータは、L=B=1メートル、a=0.5メートル、及びHmax=1アンペア/メートルである。ターゲットゾーンは、パラメータα=0.5、p=−0.5、q=0.5、c=0.35メートル、c=0.2メートルにより画定される。 00(一定フィールド)の対称性の二次元コイルのための、即ち一次コイルのための巻き線パターンを示す。一つの巻き線パターンが各々のコイルに対して示され、他の巻き線パターンも同様である。この計算で用いられたパラメータは、L=B=1メートル、a=0.5、b=0.75メートル及びHmax=1アンペア/メートルである。ターゲットゾーンは、パラメータα=0.5、p=−0.5、q=0.5、c=0.35メートル、c=0.2メートル、及びβ=γ=1、r=r=1、c=0.9メートルにより画定される。 00(一定フィールド)の対称性の二次元コイルのための、即ちシールドのための巻き線パターンを示す。一つの巻き線パターンが各々のコイルに対して示され、他の巻き線パターンも同様である。この計算で用いられたパラメータは、L=B=1メートル、a=0.5、b=0.75メートル及びHmax=1アンペア/メートルである。ターゲットゾーンは、パラメータα=0.5、p=−0.5、q=0.5、c=0.35メートル、c=0.2メートル、及びβ=γ=1、r=r=1、c=0.9メートルにより画定される。 中心平面y=0にて、図3のシールドされたT00の対称性の二次元コイルにより生成される磁場のHx成分のための輪郭を示す。点線は、3つのターゲット領域を示す。 図2のシールドされない二次元コイルで得られる中心線(x軸)の一部上でのHxフィールド(一点鎖線で描かれるもの)と、図3のシールドされた二次元コイルで得られる中心線(x軸)の一部上でのHxフィールド(実線のもの)との比較を示す。図面の縦の点線は、ターゲットゾーンの3つの対の位置を示す。 00の非対称性の一定フィールドの二次元コイルのための、即ち一次コイルのための巻き線パターンを示す。一つの巻き線パターンが各々のコイルに対して示され、他の巻き線パターンも同様である。この計算で用いられたパラメータは、L=B=1メートル、a=0.5、b=0.75メートル及びHmax=1アンペア/メートルである。ターゲットゾーンは、パラメータα=0.5、p=−0.7、q=0.1、c=0.35メートル、c=0.2メートル及びβ=γ=1、r=r=1、c=0.9メートルにより画定される。 00の非対称性の一定フィールドの二次元コイルのための、即ちシールドのための巻き線パターンを示す。一つの巻き線パターンが各々のコイルに対して示され、他の巻き線パターンも同様である。この計算で用いられたパラメータは、L=B=1メートル、a=0.5、b=0.75メートル及びHmax=1アンペア/メートルである。ターゲットゾーンは、パラメータα=0.5、p=−0.7、q=0.1、c=0.35メートル、c=0.2メートル及びβ=γ=1、r=r=1、c=0.9メートルにより画定される。 11(x−勾配フィールド)の対称性の二次元コイルのための、即ち一次コイルのための巻き線パターンを示す。一つの巻き線パターンが各々のコイルに対して示され、他の巻き線パターンも同様である。この計算で用いられたパラメータは、L=B=1メートル、a=0.5、b=0.75メートル及びHmax=1アンペア/メートルである。ターゲットゾーンは、パラメータα=0.5、p=−0.5、q=0.5、c=0.35メートル、c=0.2メートル及びβ=γ=1、r=r=1、c=0.9メートルにより画定される。 11(x−勾配フィールド)の対称性の二次元コイルのための、即ちシールドのための巻き線パターンを示す。一つの巻き線パターンが各々のコイルに対して示され、他の巻き線パターンも同様である。この計算で用いられたパラメータは、L=B=1メートル、a=0.5、b=0.75メートル及びHmax=1アンペア/メートルである。ターゲットゾーンは、パラメータα=0.5、p=−0.5、q=0.5、c=0.35メートル、c=0.2メートル及びβ=γ=1、r=r=1、c=0.9メートルにより画定される。 図7のシールドされたコイルで得られる中心線(x軸)の一部上のHフィールドを示す。ターゲットフィールドは図の一点鎖線により示される。縦の点線はターゲットゾーンの3つの対の位置を示す。 11の非対称性の勾配二次元コイルのための、即ち一次コイルのための巻き線パターンを示す。一つの巻き線パターンが各々のコイルに対して示され、他の巻き線パターンも同様である。この計算で用いられたパラメータは、L=B=1メートル、a=0.5、b=0.75メートル及びHmax=1アンペア/メートルである。ターゲットゾーンは、パラメータα=0.5、p=−0.7、q=0.1、c=0.35メートル、c=0.2メートル及びβ=γ=1、r=r=1、c=0.9メートルにより画定される。 11の非対称性の勾配二次元コイルのための、即ちシールドのための巻き線パターンを示す。一つの巻き線パターンが各々のコイルに対して示され、他の巻き線パターンも同様である。この計算で用いられたパラメータは、L=B=1メートル、a=0.5、b=0.75メートル及びHmax=1アンペア/メートルである。ターゲットゾーンは、パラメータα=0.5、p=−0.7、q=0.1、c=0.35メートル、c=0.2メートル及びβ=γ=1、r=r=1、c=0.9メートルにより画定される。 中心平面y=0にて、図9のシールドされたT11の非対称性のコイルにより生成される磁場のHx成分のための輪郭を示す。点線は、3つのターゲット領域を示す。 21の非対称性のくさび二次元コイルのための、即ち一次コイルのための巻き線パターンを示す。一つの巻き線パターンが各々のコイルに対して示され、他の巻き線パターンも同様である。この計算で用いられたパラメータは、L=B=1メートル、a=0.5、b=0.75メートル及びHmax=1アンペア/メートルである。ターゲットゾーンは、パラメータα=0.5、p=−0.7、q=0.1、c=0.35メートル、c=0.2メートル及びβ=γ=1、r=r=1、c=0.9メートルにより画定される。 21の非対称性のくさび二次元コイルのための、即ちシールドのための巻き線パターンを示す。一つの巻き線パターンが各々のコイルに対して示され、他の巻き線パターンも同様である。この計算で用いられたパラメータは、L=B=1メートル、a=0.5、b=0.75メートル及びHmax=1アンペア/メートルである。ターゲットゾーンは、パラメータα=0.5、p=−0.7、q=0.1、c=0.35メートル、c=0.2メートル及びβ=γ=1、r=r=1、c=0.9メートルにより画定される。 00の非対称性の環状二次元コイルのための、即ち一次コイルのための巻き線パターンを示す。一つの巻き線パターンが各々のコイルに対して示され、他の巻き線パターンも同様である。この計算で用いられたパラメータは、a=0.4、b=0.6、R=0.5及びS=0.6メートル及びHmax=1アンペア/メートルである。ターゲットゾーンは、パラメータc=0.25、c=0.1、z=0.2メートル及びc=1.5メートルにより画定される。点線は巻き線が坦持する逆電流を示す。 00の非対称性の環状二次元コイルのための、即ちシールドのための巻き線パターンを示す。一つの巻き線パターンが各々のコイルに対して示され、他の巻き線パターンも同様である。この計算で用いられたパラメータは、a=0.4、b=0.6、R=0.5及びS=0.6メートル及びHmax=1アンペア/メートルである。ターゲットゾーンは、パラメータc=0.25、c=0.1、z=0.2メートル及びc=1.5メートルにより画定される。点線は巻き線が坦持する逆電流を示す。 図12のシールドされたコイルで得られるz軸の一部上のHフィールドを示す。ターゲットフィールドは図の横向き点線により示される。縦の点線はこのケースのDSVを画定するターゲット半径の2つの対の位置を示す。 11の非対称性の線形x勾配コイルのための、即ち一次コイルのための巻き線パターンを示す。一つの巻き線パターンが各々のコイルに対して示され、他の巻き線パターンも同様である。この計算で用いられたパラメータは、a=0.4、b=0.6、R=0.5及びS=0.6メートル及びHmax=1アンペア/メートルである。ターゲットゾーンは、パラメータc=0.25、c=0.1、z=0.2メートル及びc=1.5メートルにより画定される。点線は巻き線が坦持する逆電流を示す。 11の非対称性の線形x勾配コイルのための、即ちシールドのための巻き線パターンを示す。一つの巻き線パターンが各々のコイルに対して示され、他の巻き線パターンも同様である。この計算で用いられたパラメータは、a=0.4、b=0.6、R=0.5及びS=0.6メートル及びHmax=1アンペア/メートルである。ターゲットゾーンは、パラメータc=0.25、c=0.1、z=0.2メートル及びc=1.5メートルにより画定される。点線は巻き線が坦持する逆電流を示す。 図14のシールドされたコイルで得られる平面y=0上の線z=zの一部上のHフィールドを示す。ターゲットフィールドは図の点線により描かれる直線により示される。縦の点線はターゲットゾーンの3つの対の位置を示す。 本発明の方法の形態のステップを記述し理解するフローチャートである。 最小領域矩形を伴う二次元コイルアセンブリの巻き線を含むことを示す。くさびコイルに対する本プロセスを示す。 最小領域矩形を伴う二次元コイルアセンブリの巻き線を含むことを示す。勾配コイルに対する本プロセスを示す。 本発明の二次元コイルアセンブリを利用する磁気共鳴システムを示す図面である。巻き線は実質的に矩形外辺部にある。二次元コイルの上部セットのみが示され、下部セットは患者の下のキャビネット内に配置される。図18Aは、冷却システム33、例えば超伝導の又は非超伝導の部材からなる巻き線をと共に利用する冷却システムの利用を示す。 本発明の二次元コイルアセンブリを利用する磁気共鳴システムを示す図面である。巻き線は実質的に環状外辺部にある。二次元コイルの上部セットのみが示され、下部セットは患者の下のキャビネット内に配置される。
符号の説明
3、3’・・・第1のコイルアセンブリ、5、5’・・・巻き線、7、7’・・・第1の矩形、9、9’、11、11’・・・対角線、19・・・主要磁石DSV、25・・・二次元コイルアセンブリ。

Claims (38)

  1. 特定の容量での一つ又はそれ以上の特定の球面調和を含む磁場を生成するための二次元コイルアセンブリにおいて、
    (I)(i)第1の平面を定義し(ii)前記第1の平面に外側周辺線を有する一つ又はそれ以上の巻き線を含む第1のコイルセンブリであって、前記外側周辺線が外側周辺線に各々が接する4つの側部を有する第1の矩形を画定し、前記第1の矩形は(a)一つ又はそれ以上の巻き線を含む矩形の最も小さいエリアAと(b)(第1の矩形の)重心にて交差する2本の対角線を有する、第1のコイルアセンブリと、
    (II)(i)第2の平面を定義し(ii)前記第2の平面に外側周辺線を有する一つ又はそれ以上の巻き線を含む第2のコイルセンブリであって、前記外側周辺線が外側周辺線に各々が接する4つの側部を有する第2の矩形を画定し、前記第2の矩形は(a)一つ又はそれ以上の巻き線を含む矩形の最も小さいエリアと(b)(第2の矩形の)重心にて交差する2本の対角線を有する、第2のコイルアセンブリとを含み、
    (1)第1と第2の平面は平行且つ互いに間隔を置いており、
    (2)第1と第2の矩形の重心を通過する線はx、y、z座標系のx軸を定義し、座標系の原点はx軸上にて第1の平面と第2の平面から等距離の点に備わり、
    (3)二次元コイルアセンブリがx成分が一般的に数1.1で記述される磁場を生成し、ここで、Amm及びBmmは球面調和関数の大きさであり、Pnm(cosθ)はルジャンドル多項式であり、nは階数でありmは多項式の次数であり、r、θ及びφは、(a)x、y、z座標系のy−z平面に存在し(b)且つx、y、z座標系の原点からのオフセットである原点を有する極座標システムの極座標であり、
    (4)特定の容積は、第1と第2の平面の間に存在し、極座標システムの原点に存する中心を有し、
    (5)一つ又はそれ以上の特定の球面調和関数の少なくとも一つは、数1.2を満足する次数m’と階数n’を有する、
    二次元コイルアセンブリ。
    〔数1.1〕

    Figure 2005144187

    〔数1.2〕
    Figure 2005144187
  2. 第1の平面上に突出するとき特定の容積は、0.05・Aより大きい又は等しい突出領域A’を有する、請求項1に記載の二次元コイルアセンブリ。
  3. A’は0.1・Aより大きい又は等しいことを特徴とする請求項2に記載の二次元コイルアセンブリ。
  4. 特定の容量での一つ又はそれ以上の特定の球面調和を含む磁場を生成するための二次元コイルアセンブリにおいて、
    (I)(i)第1の平面を定義し(ii)前記第1の平面に外側周辺線を有する一つ又はそれ以上の巻き線を含む第1のコイルセンブリであって、前記外側周辺線が外側周辺線に各々が接する4つの側部を有する第1の矩形を画定し、前記第1の矩形は(a)一つ又はそれ以上の巻き線を含む矩形の最も小さいエリアAと(b)(第1の矩形の)重心にて交差する2本の対角線を有する、第1のコイルアセンブリと、
    (II)(i)第2の平面を定義し(ii)前記第2の平面に外側周辺線を有する一つ又はそれ以上の巻き線を含む第2のコイルセンブリであって、前記外側周辺線が外側周辺線に各々が接する4つの側部を有する第2の矩形を画定し、前記第2の矩形は(a)一つ又はそれ以上の巻き線を含む矩形の最も小さいエリアと(b)(第2の矩形の)重心にて交差する2本の対角線を有する、第2のコイルアセンブリとを含み、
    (1)第1と第2の平面は平行且つ互いに間隔を置いており、
    (2)第1と第2の矩形の重心を通過する線はx、y、z座標系のx軸を定義し、座標系の原点はx軸上にて第1の平面と第2の平面から等距離の点に備わり、
    (3)二次元コイルアセンブリがx成分が一般的に数1.3で記述される磁場を生成し、ここで、Amm及びBmmは球面調和関数の大きさであり、Pnm(cosθ)はルジャンドル多項式であり、nは階数でありmは多項式の次数であり、r、θ及びφは、(a)x、y、z座標系のy−z平面に存在し(b)且つx、y、z座標系の原点からのオフセットである原点を有する極座標システムの極座標であり、
    (4)特定の容積は、第1と第2の平面の間に存在し、極座標システムの原点に存する中心を有し、
    (5)一つ又はそれ以上の特定の球面調和関数の少なくとも一つは、n’=1及びm’=1又はm’=1の関係(一つ又はそれ以上の特定勾配調和関数)を満足する次数m’と階数n’を有し、
    (6)特定の容積は、一つ又はそれ以上の特定の勾配調和関数のそれぞれが線形式から計算された10パーセント以下の偏差を全体において有する部位(特定の容積の実質的に線形の部分)を含み、
    (7)第1の平面上に突出するとき特定の容積の実質的に線形の部分が、0.05・Aより大きい又は等しい突出領域Aを有する、
    二次元コイルアセンブリ。
    〔数1.3〕

    Figure 2005144187
  5. は0.1・Aより大きい又は等しいことを特徴とする請求項4に記載の二次元コイルアセンブリ。
  6. 実質的に線形の部分全体に渡って線形式から計算される偏差が5パーセント以下であることを特徴とする請求項4に記載の二次元コイルアセンブリ。
  7. 特定の容積の実質的に線形の部分は特定の容積の全体であることを特徴とする請求項4に記載の二次元コイルアセンブリ。
  8. (i)極座標系の原点がx、y、z座標系の原点から距離Dにあり、
    (ii)第1の矩形の対角線がそれぞれ長さD’を有し、
    (iii)D/D’≧0.05である
    ことを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか一つに記載の二次元コイルアセンブリ。
  9. D/D’≧0.1であることを特徴とする請求項8に記載の二次元コイルアセンブリ。
  10. D/D’≧0.2であることを特徴とする請求項8に記載の二次元コイルアセンブリ。
  11. (i)極座標系の原点がx、y、z座標系の原点から距離Dにあり、
    (ii)Dは10センチメートル以上である
    ことを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか一つに記載の二次元コイルアセンブリ。
  12. Dは20センチメートル以上であることを特徴とする請求項11に記載の二次元コイルアセンブリ。
  13. (i)一つ又はそれ以上の特定の球面調和関数が単一の調和関数であり、
    (ii)二次元コイルアセンブリは0.2以下の計算された純度p’を有し、
    ここでP’は、(2)単一の調和関数の係数の大きさに対する、(1)単一の調和関数の係数の大きさの少なくとも0.001%である大きさを有する、単一の調和関数の係数以外の全ての調和関数の係数の大きさの和の比率に等しく、
    更にここで、球面調和関数の係数は、特定の容積の外周辺の範囲内及び/又は外周辺上の複数点において計算された又は計測されたフィールド強度を基にして計算される
    ことを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか一つに記載の二次元コイルアセンブリ。
  14. P’が0.05以下であることを特徴とする請求項13に記載の二次元コイルアセンブリ。
  15. 第1の平面上に突出するとき特定の容積は、0.05・Aより大きい又は等しい突出領域A’を有する、請求項13に記載の二次元コイルアセンブリ。
  16. (i)一つ又はそれ以上の特定の球面調和関数が少なくとも2つの調和関数であり、
    (ii)二次元コイルアセンブリは0.2以下の計算された純度p’を有し、
    ここでP’は、(2)少なくとも2つの調和関数の係数の大きさの和に対する、(1)少なくとも2つの調和関数の最も大きい係数の大きさの少なくとも0.001%である大きさを有する、少なくとも2つの調和関数の係数以外の全ての調和関数の係数の大きさの和の比率に等しく、
    更にここで、球面調和関数の係数は、特定の容積の外周辺の範囲内及び/又は外周辺上の複数点において計算された又は計測されたフィールド強度を基にして計算される
    ことを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか一つに記載の二次元コイルアセンブリ。
  17. P’が0.05以下であることを特徴とする請求項16に記載の二次元コイルアセンブリ。
  18. 第1の平面上に突出するとき特定の容積は、0.05・Aより大きい又は等しい突出領域A’を有する、請求項16に記載の二次元コイルアセンブリ。
  19. (i)第3の平面を画定する一つ又はそれ以上の巻き線を含む第3のコイルアセンブリと、
    (ii)第4の平面を画定する一つ又はそれ以上の巻き線を含む第4のコイルアセンブリを更に含み、
    (1)第3の平面は、第1の平面と平行でありx軸に沿って第1の平面から外側へ間隔を隔てており、
    (2)第4の平面は、第2の平面と平行でありx軸に沿って第2の平面から外側へ間隔を隔てており、
    (3)第3と第4のコイルは、第3と第4のコイルアセンブリの外側に二次元コイルアセンブリにより生成される磁場の大きさを縮小するように作用するシールディングコイルである
    ことを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか一つに記載の二次元コイルアセンブリ。
  20. 第1のコイルアセンブリの一つ又はそれ以上の巻き線の外側周辺が実質的に矩形であることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか一つに記載の二次元コイルアセンブリ。
  21. 第1のコイルアセンブリの一つ又はそれ以上の巻き線の外側周辺が実質的に正方形であることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか一つに記載の二次元コイルアセンブリ。
  22. 第1のコイルアセンブリの一つ又はそれ以上の巻き線の外側周辺が実質的に環状であることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか一つに記載の二次元コイルアセンブリ。
  23. コイルアセンブリが磁気共鳴システムのくさびコイルアセンブリであることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか一つに記載の二次元コイルアセンブリ。
  24. 複数のコイルアセンブリを含み、それらのうち少なくとも一つが請求項1又は4で定義される二次元コイルアセンブリである、くさびセット。
  25. 請求項24に記載のくさびセットを含む磁気共鳴システム。
  26. 複数のコイルアセンブリを含み、それらの各々が請求項1又は4で定義される二次元コイルアセンブリである、くさびセット。
  27. 請求項26に記載のくさびセットを含む磁気共鳴システム。
  28. (a)主要磁石DSVと主要磁石形状中心を有する、主要磁場を生成するための二次元コイルアセンブリと、
    (b)個々のアセンブリが勾配DSVを有する、x,y,z勾配フィールドを生成するための3つの二次元コイルアセンブリと、
    (c)それぞれがくさびDSVを有する、くさびフィールドを生成するための二次元コイルアセンブリのセットを含み、
    主要磁石、勾配、及びくさびDSVが、主要磁石形状中心からオフセットする共通の中心を有することを特徴とする磁気共鳴システム。
  29. オフセットが10センチメートル以上であることを特徴とする請求項28に記載の磁気共鳴システム。
  30. オフセットが20センチメートル以上であることを特徴とする請求項28に記載の磁気共鳴システム。
  31. (A)磁気共鳴システムを提供するステップであって、
    上記磁気共鳴システムは、
    (i)主要磁石DSVと主要磁石形状中心を有する、主要磁場を生成するための二次元コイルアセンブリと、
    (ii)個々のアセンブリが勾配DSVを有する、x,y,z勾配フィールドを生成するための3つの二次元コイルアセンブリと、
    (iii)それぞれがくさびDSVを有する、くさびフィールドを生成するための二次元コイルアセンブリのセットを含み、
    主要磁石、勾配、及びくさびDSVが、主要磁石形状中心からオフセットする共通の中心を有する、磁気共鳴システムを提供するステップと、
    (B)患者身体の一部を主要磁石DSVの中に配置するステップと、
    (C)患者身体の一部の磁気共鳴映像を形成するために磁気共鳴システムを利用するステップと
    を含む患者身体の一部の磁気共鳴映像を形成する方法。
  32. オフセットが10センチメートル以上であることを特徴とする請求項31に記載の方法。
  33. オフセットが20センチメートル以上であることを特徴とする請求項31に記載の方法。
  34. 患者身体の一部が患者の手首、肘、かかと、膝であることを特徴とする請求項31に記載の方法。
  35. (A)主要磁場を生成するための二次元コイルアセンブリを含む磁気共鳴システムを提供するステップであって、
    上記アセンブリは主要磁石形状中心と主要磁石DSVとを有し、上記主要磁石DSVは主要磁石形状中心からオフセットする中心を有する、磁気共鳴システムを提供するステップと、
    (B)患者身体の一部を主要磁石DSVの中に配置するステップと、
    (C)患者身体の一部の磁気共鳴映像を形成するために磁気共鳴システムを利用するステップと
    を含む患者身体の一部の磁気共鳴映像を形成する方法。
  36. オフセットが10センチメートル以上であることを特徴とする請求項35に記載の方法。
  37. オフセットが20センチメートル以上であることを特徴とする請求項35に記載の方法。
  38. 患者身体の一部が患者の手首、肘、かかと、膝であることを特徴とする請求項35に記載の方法。

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