JP2005142175A - ポジ型マイクロコンタクト印刷を使用して物品の表面にパターンを形成する方法 - Google Patents

ポジ型マイクロコンタクト印刷を使用して物品の表面にパターンを形成する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】絶縁基板(11)上に形成された銅層(12)から成る物品(10)に、新規のポジ型マイクロコンタクト印刷(MCP)プロセスを使用してパターンを形成する方法を提供すること。
【解決手段】HCl溶液中で、Cu層上に存在する自然酸化物を除去する。次いで、パターン形成されたポリジメチルシロキサン体(14)から成るスタンプ(13’)に、ペンタエリトリトール−テトラキスの0.2mMエタノール溶液で1分間インク付けしてインキング層(15’)を形成する。このスタンプをCu層に適用して、第1の自己集合単分子層(SAM)(16’)を所望のパターンに従って印刷する。物品をECTの溶液に浸す。ECTは非印刷領域にだけ吸着され、前記所望のパターンに相補的な形状の第2のSAM(18)が形成される。最後にCu層の印刷領域を、ペルオキソジスルファート・エッチング浴を使用して除去する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は先進のリソグラフィ技法に関し、詳細には、ポジ型マイクロコンタクト印刷プロセス、および前記ポジ型マイクロコンタクト印刷プロセスを使用して物品の表面にパターンを形成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のリソグラフィにはいくつかの技法がある。フォトリソグラフィは、半導体デバイスなどの微細構造の製造に広く使用されている重要な技法である。基本的にフォトリソグラフィは通常、次のように実施される。まず最初に、溶剤に溶解した感光性ポリマー型の材料を基板上にスピン・コーティングして、制御された厚さを持つ均一な層を形成する。次に、フォトレジスト層で覆われた基板を加熱して大部分の溶剤を除去し、次いで、パターン形成された光学マスクを使用して所望の場所の光を遮断することによってフォトレジストを選択的に露光する。通常は紫外光が使用され、紫外光とフォトレジスト材料との間の相互作用によって露光した領域(露光領域)の物理的または化学的特性を変化させる。この変化は、次の現像段階の間にフォトレジストの露光領域と露光していない領域(非露光領域)とが十分に区別されるようなものである。フォトレジストには、現像段階の間に露光部分が溶解する(すなわち露光領域の基板をエッチングできる)ポジティブ・トーンのものと、非露光部分が溶解する(すなわち非露光領域の基板をエッチングできる)ネガティブ・トーンのものとがある。パターンが形成されたフォトレジストは、基板の局所的なエッチングを防ぐ保護マスクの働きをする。パターンの像を基板に転写した後はフォトレジストを除去ないし剥離することができる。フォトリソグラフィは普通、非常に清潔な制御された環境下で実施されるのでコストはかかるが、数ミリメートルから100ナノメートル未満の横寸法を有する構造およびデバイスの大量生産によく適した強力な技法である。エッチングしなければならない基板の領域にフォトレジストが残ってしまうと望ましくないので、フォトリソグラフィを使用して作られるパターンのコントラストおよび解像度は可能な限り高くなければならない。
【0003】
他のタイプのリソグラフィ技法は、基板にパターンを形成するためのレジストを光を使用せずにパターニングする原理に従う。例えば電子ビーム(eビーム)リソグラフィでは、集束させた電子ビームを使用して電子に感応するレジストに所望の像を書き込む。レジストに書き込まれた像は続く段階で現像される。フォトリソグラフィとは異なり、eビーム・リソグラフィは像をレジストに一度に書き込むのではなく、レジストの上でビームをスキャンしてパターンの要素を順番に書き込む。そのためeビーム・リソグラフィはフォトリソグラフィよりも時間がかかるが、100nmをかなり下回るより良好な解像度を得ることが可能である。eビーム・リソグラフィは例えば、フォトリソグラフィで使用する光学マスクの製造に使用されている。電子ビーム・レジストにはネガ型のものとポジ型のものとがある。ポジ型eビーム・レジストは電子ビームによって解重合し、書き込まれた部分のレジストが像の現像中に溶解して除去される。反対にネガ型eビーム・レジストでは書き込まれた領域が重合し、これらの領域は現像段階中に溶解しない。eビーム・リソグラフィは時間とコストがかかるパターン形成技法であるため、ポジ型とネガ型のレジストを応用に応じて使い分けて書込み時間を最小化することが重要である。限られた数の小さな構造を含むパターンは、ネガ型のレジストを使用するとより速く書き込むことができる。これはこの書込み操作によって、基板に直接に転写することができる線がレジストに生み出されるからである。ポジ型フォトレジストを使用して同じ線を製作するためには、その線はレジストに書き込まずに、レジストの広い面積にeビームで書込みをすることが必要となる。
【0004】
リフトオフ(lift-off)と呼ばれる技法は、現像されたレジストのパターンを反転させる興味深い戦略である。リフトオフ技法は、フォトリソグラフィおよびeビーム・リソグラフィで使用することができる。リフトオフではまず最初にレジストにパターンを形成し、次いでパターンが形成されたレジストの上に金属を付着させる。続いてこのレジストを、その上面の金属と一緒に除去する。この技法が興味深いのは、ポジ型フォトレジストを使用しながら全体としてはネガ型のプロセスとすることができるからである。しかしこの技法は、この技法に固有の限られた解像度およびコントラストを有する。例えばeビーム・リソグラフィを用いた光学マスクの製造にはリフトオフ技法は使用されない。
【0005】
研究施設で使用または開発されている他のタイプの先進のリソグラフィ技法もある。これらには、高解像度のレジスト・パターンを形成し、または非常に厚いレジストにパターンを形成するために研究されているX線または超UV線(extreme UV light)を使用したレジストへの像の書込みに基づくものが含まれる。しかし、これらの先進のリソグラフィ技法の中でも、マイクロコンタクト印刷は、明らかに最も有望かつ用途の広い技法の1つであるように見える。
【0006】
マイクロコンタクト印刷(microcontact printing:MCP)では、インクを付けたマイクロパターン形成されたスタンプを利用して基板上に化学物質または生体分子を印刷する。MCPの最も重要な応用は、Au、AgまたはCu基板上にアルカンチオールを印刷して、スタンプと基板の間の接触領域に自己集合単分子層(self-assembled monolayer:SAM)を形成することである。スタンプは一般に、ポリジメチルシロキサン(PDMS)などのエラストマーから作られる。PDMSポリマーは、米ミシガン州ミッドランド(Midland)のダウ・コーニング社(Dow Corning Company)によって製造され、Sylgardの商標で市販されている(例えばSylgard182、184および186)。PDMSスタンプは型(一般にその上にフォトレジスト・パターンが形成されたシリコン・ウェーハ)から複製される。このPDMSスタンプに、SAMを形成する分子の溶液でインク付けし、その後これを乾燥して、インクを調製するのに使用した溶剤を除去する。次いでスタンプを基板の上に置いて基板の印刷領域にSAMを形成する。印刷されたSAMは、基板を選択的にエッチングするためのパターン形成されたレジスト層として使用することができる。この場合、印刷されたSAMは、エッチング浴中での溶解から基板を保護する。
【0007】
実際、SAMがレジスト層の役割を果たすとき、SAMを構成する材料は従来のポリマー・レジストとは相当に異なる。第1に、SAMは、さまざまなタイプの基板上に自然発生的に形成し、したがって表面にスピン・コーティングする必要がない。例えば、エタノールで薄めたアルカンチオールの溶液に金基板を短時間浸すと金基板上にSAMが形成される。第2に、SAMは通常薄く、その厚さはおよそ分子1つ分の長さ、すなわち数ナノメートルしかない。最後に、パターン形成されたSAMをその上に有する基板にパターンを形成するエッチング・システムは慎重に選択しなければならないが、従来のレジストは、多くのタイプのエッチング液から基板を十分に保護する傾向がある。基板上で良好な配置および密度を有し、エッチング浴が選択的である場合には、比較的に薄いSAMでも、湿式エッチング浴中での溶解から基板を保護することができる。よく知られた例は、ヘキサデカンチオールから成るSAMとシアン化物を含むエッチング浴とを使用した金基板のパターン形成である。一例として、ヘキサデカンチオールの0.2mMエタノール溶液0.5mlをピペットを使用して、パターン形成された1cm2のPDMSスタンプの表面に置く。この溶液をスタンプ上で30秒放置し、次いで窒素流を用いて吹き飛ばす。窒素流でスタンプを乾かし、次いでそれを人の手によって、Siウェーハ上の厚さ20nmのAu層の表面に置く。スタンプと基板との接触によって、ヘキサデカンチオール分子をスタンプから基板の印刷領域に移すことができ、そこで分子はAuに化学吸着しSAMを形成する。一般的な接触時間は10秒である。次いでスタンプを手で外し、印刷されたAu基板に、選択的湿式エッチング浴を使用してパターンを形成する。印刷されたSAMは、シアン化カリウムおよび溶存酸素を含むアルカリ(pH12以上)水溶液中での溶解からAuを保護する。非印刷領域のAuをエッチングした後、Siウェーハ上のパターン形成されたAu層を浴から取り出し、水洗、乾燥させる。インク用の一般的な分子は、エタノールに溶解したヘキサデカンチオールまたはエイコサンチオールである。その結果、このようなSAMを形成する材料は最近、高解像度レジストとしてのそれらの有用性に対して研究者の間で多くの関心を集めている。これらの材料は明確に定義された化学組成を有し、簡単に調製でき、従来のレジストよりも扱い易い。最後に、SAMは、基板の表面に安価に形成することができ、さらに非常にさまざまな技法を用いてパターン形成することができる。
【0008】
図1a〜cに、標準MCPプロセスを使用して物品の表面にパターンを形成する従来の方法の処理段階シーケンスを示す。先に述べたとおり標準MCPプロセスに従って、(マスキング・レジスト層の役割を果たす)SAMをパターン形成されたゴム・スタンプを使用して物体上に印刷する。図1のaを参照すると、物体10は、選択的にエッチングする材料層12によって覆われた基板11から成る。一般に基板11はシリコン・ウェーハであり、層12を形成する材料は金(Au)である。スタンプ13は、所望の形状を有するように型から製作されたPDMS体から成る。パターン形成された層15は通常通りインクから得る。インクを形成する材料は一般にエイコサンチオール(ECT)である。スタンプは物体表面に適用され、これによって印刷領域と同じパターンを有するSAM16が形成される。最後にこの物体を、例えば化学浴中でのエッチングにかけて位置17の金を溶解する。SAM16は、その下の金層を保護するin situのブロック・レジスト層として機能する。図1のaには、化学浴中のエッチング液に暴露した金が全てエッチングされているようすが示されている。図1のcから明らかなように、印刷されたところの基板11は保護される。
【0009】
当業者には周知のとおり、この標準MCPプロセスには次に論じるいくつかの欠点および固有の限界がある。
【0010】
マイクロパターンが形成されたスタンプ上のパターンの機械的安定性は大きな問題である。長いギャップ(基板と接触してはいけないゾーン)によって分離された小さな構造を有するスタンプは機械的に不安定である。支柱を使用してギャップを安定させるか、またはより硬いエラストマーを使用してスタンプを作られなければならない。しかし安定化のための支柱によっても基板上にSAMは印刷され、これによって基板のこれらの領域をエッチングすることが妨げられる。これによって例えば、電気回路のレイアウトが妨害され、または光の透過が最大であって欲しいところに光を吸収するゾーンが生じる。より硬いスタンプを製作することは特に、表面の粗い基板、または印刷の前にすでにいくつかの構造を有している基板上に印刷する場合に望ましくない可能性がある。スタンプが硬すぎて、基板の起伏と十分に一致するまでスタンプが十分に変形できないであろうからである。深く掘った構造を有するスタンプを作ってスタンプのギャップ領域の安定性を向上させることができるかもしれない。しかしこの場合には、製作が困難であるか、または製作コストがかさむ深い型が必要となる。このような深い型を準備するためには一般に反応性イオン・エッチング装置が使用される。
【0011】
高解像度マスタからスタンプを剥がすとき、または構造自体は大きいが不利な幾何形状を有する場合に、PDMSスタンプ上の線および柱が壊れたりとれてしまったりすることがあるので、スタンプ上の高解像度線を型から取り出すことは難しい。
【0012】
SAMを表面に印刷するのに必要な時間(大きさ1cmのスタンプで数秒、長さ15インチ(約38cm)のスタンプで数分程度)は、ネガ型MCPの技術的応用に対する他の重要な問題である。表面にスタンプを置く方法は本質的に2つある。第1の方法では、スタンプが平らであり、一方の側から徐々に基板に接触させる。これは制御され十分に広がった接触を保証する。この方法は、人の手によって、または高性能のツールを使用して実施することができる。いずれにしても、数秒から数分のあいだスタンプを基板と接触させておく。スタンプの一方の側が最初に置かれ最後に取り外されるので、印刷時間は両側で大きく異なる。その結果、印刷されたSAMの完成度が異なってしまう。すなわちエッチング浴中で基板の一方の側がもう一方の側よりも保護され、したがって一方の側から他方の側へ保護の程度に傾斜が生じる。SAMはどこでもできるだけ均一でなければならず、かつできるだけ保護能力がなければならないため、このことは基板にパターンを形成する際の他の大きな問題である。第2のタイプの印刷ツールはロールまたは円筒形スタンプを使用する。これらのツールを用いて印刷時間を均一にすることは比較的に容易だが、スタンプと基板が一度に接触する面積が小さいため、十分な保護能力を持つSAMが形成されるだけの十分な印刷時間をかけることは難しい。
【0013】
さらに、スタンプと適合しない(スタンプを膨潤させる、傷つける、インクとして付着しない等)SAMを形成する分子を印刷することは不可能とは言えないが困難なように思える。所与の応用に対して最良の単分子層を基板上に形成する分子が、良好なまたは実用的なインクを形成していない可能性がある場合、このことは残念である。
【0014】
最後に、上記のMCPプロセスは柔軟性を欠いている。図1a〜cを参照して説明した標準MCPプロセスは、SAMが、それが印刷された基板の領域をエッチングさから保護するレジスト層の役割を果たしているので、ネガ型のリソグラフィに似ている。したがって以後これをネガ型MCPと呼ぶ。ネガ型MCPはこれまでも、基板を保護する必要がある場所にSAMを印刷するのに使用されているが、基板の印刷領域をエッチングによって除去するこれとは逆のプロセスが存在することが望ましいことは明らかである。言い換えると、従来のフォトリソグラフィですでに知られている理由を含む多くの理由から、ネガ型とポジ型の両方のリソグラフィに対してSAMを使用できることが望ましい。ポジ型またはネガ型のフォトパターンをSAMに形成して、特定のパターンに対して可能な最良のコントラストおよび解像度を得ることが望ましい。ネガ型またはポジ型SAMレジストを使用することによって、1つのマスクだけを使用してこのマスクのポジ型またはネガ型像を形成することも有利である。さらに、電子ビーム・リソグラフィ、原子間力顕微鏡法、走査型トンネル顕微鏡法などの時間とコストのかかるパターン形成方法を使用するときには、SAMにパターンを書き込むのに必要な時間が最小化されることも望ましい。パターンに応じたSAMを使用したポジ型またはネガ型リソグラフィを使用することによって、これらの技法の書込み時間は大幅に短縮されると思われる。
【0015】
まとめると、以上に説明したネガ型MCPプロセスは以下に挙げるような不都合および固有の限界を有する。
【0016】
a.まず第1に、スタンプのフィーチャの一部が印刷中に崩れ、基板と接触してはならないスタンプ領域が実際には印刷されるので、マイクロパターンが形成された一部のスタンプは機械的に不安定である。安定性を向上させるためには、深い構造を持った型を製作して印刷操作中のスタンプの部分的な弛みを防ぐ。この目的に対しては反応性イオン・エッチング装置が使用されるので、標準ネガ型MCPプロセスは複雑でかつコストがかかる。
【0017】
b.スタンプ上の高解像度線は型から取り出すことが難しい場合がある。
【0018】
c.大きな基板では印刷に時間がかかり、基板上の印刷時間が均一でない。その結果、従来のネガ型MCPプロセスを用いると、大きな基板の上に印刷されるSAMの品質は場所によって異なり、これによって続いて実施されるエッチング段階の間に問題が生じる。
【0019】
d.スタンプと適合しないチオールを印刷することは不可能とは言えないまでも困難なように思われる。
【0020】
e.最後に、柔軟性を最大にするためにポジ型のMCPプロセスがあれば非常に望ましい。
【0021】
標準リソグラフィ・プロセスのように両方のオプションがあれば非常に望ましかったはずなのに、前述の標準ネガ型MCPプロセスのポジ型版がこれまでに開発されていないことは意外である。MCPのこのような新規のアプローチは上記の欠点のいくつかを補正するだけでなく、いくつかの固有の利点を提供する。第1の成果は、基板上にパターン形成されたレジストを型として直接に使用することはより単純かつ経済的な方法なので、型およびスタンプの製作に対する柔軟性が最大になることであろう。ポジ型MCPプロセスを使用すると、スタンプ上の構造の安定性の問題が解決される。すなわち、機械的に不安定な大きなギャップは大きな印刷領域となり、基板の非印刷領域が、エッチングから保護される領域となる。最後に、ポジ型MCPプロセスを使用すると、印刷時間が均一でないない問題(平らなスタンプを用いた印刷の場合)、または印刷時間が長くなりすぎる問題(ロールを用いて印刷する場合)を解決することができる。これは、レジストとしては使用されないが、次の段階でレジストを形成するSAMの形成を局所的にブロックするSAM形成化合物を印刷することによって達成される。したがって、エッチング・レジストとして使用するSAMは、印刷領域に相補的な領域にそのSAMを、時間、溶剤、濃度、温度などのパラメータに関して最適の操作条件で付着させることによってパターン形成することができる。
【0022】
したがって出願人の発明者らは、標準ネガ型MCPプロセスの上記の問題を大幅に解決するだけでなく、MCP技法に対する新たな機会を開くポジ型MCPプロセスを開発した。このポジ型MCPプロセスを、物体の表面にパターンを形成する改良式の方法に適用することについても説明する。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
したがって本発明の主たる目的は、ポジ型のマイクロコンタクト印刷プロセスを提供することにある。
【0024】
本発明の他の目的は、スタンプ上に形成された構造が優れた機械的安定性を有する、ポジ型マイクロコンタクト印刷プロセスを提供することにある。
【0025】
本発明の他の目的は、コストおよびプロセスの複雑さを減少させる反応性イオン・エッチング装置(RIE)の使用を必要とせずにスタンプ上に安定なパターンを製作することができる、ポジ型マイクロコンタクト印刷プロセスを提供することにある。
【0026】
本発明の他の目的は、型から取り出しやすいスタンプ上の高解像度溝を使用して基板上に高解像度線を作る、ポジ型マイクロコンタクト印刷プロセスを提供することにある。
【0027】
本発明の他の目的は、製造スループットを高めるために物品上での高速印刷操作が可能な、ポジ型マイクロコンタクト印刷プロセスを提供することにある。
【0028】
本発明の他の目的は、物品上での印刷操作を物品の表面全体にわたって均一にすることができる、ポジ型マイクロコンタクト印刷プロセスを提供することにある。
【0029】
本発明の他の目的は、スタンプと適合しないために通常は表面に印刷することができないチオールのパターンを間接的に形成することができる、ポジ型マイクロコンタクト印刷プロセスを提供することにある。
【0030】
本発明の他の目的は、標準リソグラフィ技法のように最大限の柔軟性を提供する、ポジ型マイクロコンタクト印刷プロセスを提供することにある。
【0031】
本発明の他の目的は、このようなポジ型マイクロコンタクト印刷プロセスを使用して物品の表面にパターンを形成する方法を提供することにある。
【0032】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、物品の表面にパターンを形成する方法であって、
a)エッチング対象面を有する少なくとも1層の最上位層がその上に形成された基板から成る物品を用意する段階と、
b)前記最上位層に結合する能力を有する第1の材料の所望のパターンに従って、前記最上位層上に第1のSAMを形成する段階と、
c)前記最上位層の露出した領域上に、前記所望のパターンに相補的な形状の第2の材料の第2のSAMを形成する段階と、
d)前記第2のSAMの下の領域を除く前記最上位層を、前記第1のSAMを通してエッチングする段階
を含み、
前記第1の材料が、前記第1のSAM上での前記第2の材料の形成は妨げるが、自体の下にある前記最上位層の領域の自体を通したエッチングはブロックしない
方法が記載される。
【0033】
したがって本発明によれば、物品の表面にパターンを形成するのにこれからは、ポジ型とネガ型の両方のMCPプロセスを使用することができる。
【0034】
本発明の特性であると考えられる新規の特徴を添付の請求項に記載した。しかし、本発明ならびに本発明の他の目的および利点は、例示した好ましい実施形態の以下の詳細な説明を添付図面と一緒に参照することによって最もよく理解される。
【0035】
【発明の実施の形態】
次に、発明者らの実験を基にして、本発明に基づくポジ型MCPプロセスの好ましい実施形態を図2a〜dを参照して説明する。図は必ずしも一定の尺度で描かれていないことを指摘しておく。さらに、図1a〜cおよび2a〜dでは同一の(対応する)部分を表すのに同じ(プライム記号付きの)参照符号が使用されている。
【0036】
最初の実験は、図1a〜cを参照して先に説明した標準ネガ型MCPで使用したものと同じ物品を用いて実施した。したがって物品10もやはり、薄い自然酸化膜(20nm)を有するシリコン・ウェーハ11上に電子ビーム・エバポレータ(electron-beam evaporator)を使用して蒸着した厚さ20nmのAu層12から成る。これらの間にはさらに、(接着プロモータの役割を果たす)厚さ1nmのTi層が標準法どおりに蒸着されている。次に図2aを参照すると、スタンピング・パターン15’を形成するためにペンタエリトリトール−テトラキス(3−メルカプトプロピオナート)(略してPTMP。スイスのBuchsにあるFluka社から購入)の0.3mMエタノール溶液で1分間インク付けしたPDMS体14から成る、マイクロパターン形成されたスタンプ13’が示されている。N2を吹き付けてを乾かした後、このスタンプを手でAu表面に適用した。スタンプとAu層の表面との間の共形の接触によって、PTMP分子の層12への均一な転送が保証された。印刷を30秒間続け、その後にスタンプを手で取り外した。その結果、印刷領域にPTMPのSAM16’が図2bに示すように形成された。スタンプの印刷および取外しは、プリンタ、マスク・アライナ(mask aligner)などのツールまたは精密器具を使用しても実行することができる。次いで物品10を、ECT(イギリスのウェストブラミッジ(West Bromwich)のロビンソンブラザーズ社(Robinson Brothers Ltd.)から購入)の0.6mMエタノール溶液に15秒浸けた。図2cから明らかなように、この段階の間にECTは、PTMP層16’が印刷されている場所を除くAu層12の上に対エッチング保護用のSAM18を形成する。次いで、位置17’のAu層12を、KCl/NaOH緩衝液でpH12.0に緩衝した0.1Mシアン化物(KCN)浴中で25分間、選択的にエッチングした。最終的な構造を図2dに示す。図3に、得られたAuパターンの走査型電子顕微鏡像を示す。PTMPで印刷された部分のAu層は除去され、ECTで覆われた部分は残っている。
【0037】
Cu層にパターンを作り出すことができることを示すために第2の実験を実施した。このケースでは物品10が、(接着プロモータとしてその上に形成された厚さ1nmのチタン層を有し、)電子ビーム・エバポレータ中で付着させた厚さ100nmの銅(Cu)層12で覆われた基板11としてのシリコン・ウェーハから成る。Cuは、その高い導電率のため、半導体構造の上に導体パターンを形成する目的に不可欠の構成要素である。周囲条件にさらされたCuは酸化しやすいため、まず最初に厚さ100nmの銅(Cu)をめっきした基板を、脱イオン(DI)水を用いた4%HCl水溶液に10秒間浸して自然酸化銅を除去し、次いでこれを取り出した。次に、物品10をDI水でよく洗浄し、N2流で乾かした。次に、本発明に従って、PTMPの0.2mMエタノール溶液を用いてPDMSスタンプ14に1分間インク付けして、図2aに示したスタンピング・パターン15’を形成した。このスタンプでCu層12の表面に印刷して、図2bに示した第1のSAM16’を形成した。次いで物品10を、エイコサンチオール(ECT)の0.3mMエタノール溶液に4分間浸した。この段階の目的は、図2cから明らかなように非印刷領域にエイコサンチオールを付着させ、第2のSAM18を形成することである。次いで物品10を浴から取り出し、エタノールで洗浄し、窒素流を用いて乾燥した。最後に物品10を、脱イオン水に溶解した0.07Mペルオキソジスルファート浴に2分30秒間浸し、次いで脱イオン水で洗浄し、窒素流を用いて乾燥した。ポジ型MCPプロセスに基づくパターン形成プロセスのこの段階での物品10を図2dに示す。図2dから明らかなとおり、位置17’の、Cu層12の印刷領域だけがエッチングによって除去された。
【0038】
長さ100nmのスケール上にパターンを形成することができることを示すために第3の実験を実施した。このケースでは物品10が、(接着プロモータとしてその上に形成された厚さ1nmのチタン層を有し、)電子ビーム・エバポレータ中で付着させた厚さ50nmの銅(Cu)層で覆われたシリコン・ウェーハから成る。Cu表面を先の例と同じように処理してCu表面の自然酸化物を除去した。次いで、本発明に従って、PTMPの0.1mMエタノール溶液を用いてPDMSスタンプ13に1分間インク付けして、図2aに示したスタンピング・パターン15’を形成した。このスタンプでCu層12の表面に印刷して、図2bに示した第1のSAM16’を形成した。次いで物品10を、エイコサンチオール(ECT)の0.6mMエタノール溶液に2分間浸した。この段階の目的は、図2cから明らかなように非印刷領域にエイコサンチオールを付着させ、第2のSAM18を形成することである。次いで物品10を浴から取り出し、エタノールで洗浄し、窒素流を用いて乾燥した。最後に物品10を、脱イオン水に溶解した0.07Mペルオキソジスルファート浴に3分間浸し、次いで脱イオン水で洗浄し、窒素流を用いて乾燥した。この場合も、ポジ型MCPプロセスを使用して、位置17’の、Cu層12の印刷領域がエッチングによって除去された図2dに示した物品10が生成された。
【0039】
図4、5および6は、この実験から得られたさまざまなCuパターンを示す走査型電子顕微鏡像である。これらの像から明らかなように、形成されたパターンのコントラストおよび正確度は高く、Cuがマイクロコンタクト印刷されエッチングによって除去された像の暗い領域にシリコン基板が見えている。図4は、得られるさまざまな線の形状を示す。図5は、高解像度フィーチャを有するスタンプを使用して製作された非常に幅の狭いCuナノワイヤを示す。これらのナノワイヤは一般に200nm未満の寸法を有し、このことは本発明のポジ型MCPプロセスの高解像度能力を明確に示している。図6は、Cu層にエッチングされたマイクロホール(microhole)のパターンを示す。ネガ型MCPを用いてこのようなパターンを形成することは特に難しい。これは、スタンプ上に存在するECT分子の一部が印刷領域から穴(非印刷領域)に向かって拡散し、これらの穴の寸法が大幅に小さくなるからである。PTMPなどの分子の印刷中の拡散は、これらの構造を製作する際の問題とはならない。
【0040】
別の実験ではシステアミンを使用して、シリコン・ウェーハに蒸着させた厚さ50nmのCu表面を構造化するスタンピング・パターン15’を形成した。以前の例で説明した酸を用いてCu表面の自然酸化物を除去した。最初に、マイクロパターンが形成されたPDMSスタンプを酸素プラズマ処理を使用して親水化(hydrophilization)し、次いでこの親水性スタンプに、(塩酸塩の形態の)システアミンの0.5mMエタノール溶液を用いてインク付けした。PDMSスタンプを親水化することによって、酸化されたPDMS表面とインク中の極性システアミン分子との間の良好な親和性が保証された。インクを付けたスタンプをCu表面に印刷して、Cu層の表面にシステアミンのパターンを形成した。印刷を約20秒間続け、その後にスタンプを基板から手で取り外した。次いでこの印刷された基板を、ECTの0.6mM溶液に2分間浸けた。この段階の間に、Cu表面の非印刷領域にECTのSAMが形成される。基板をECT溶液から取り出し、エタノール20mlで洗浄し、窒素流で乾燥させた後、印刷領域のCuを、室温のペルオキソジスルファート溶液中で、印刷領域のCuが完全にエッチングされるまで数分間、エッチングした。システアミンを使用したポジ型MCPはAu基板でも同様に機能した。この場合には、印刷された金層を選択的にエッチングするのにシアン化物エッチング浴を使用した。システアミン(親水性形成SAM)で覆われた基板の印刷領域とECT(疎水性形成SAM)で覆われた領域とが、高コントラストで安定なディウェッティング・パターンを生み出したことに留意されたい。システアミンとECTから成るパターンを有するAu表面に水を数滴たらすと(このケースではAu層を構造化するエッチング段階は使用しなかった)、水は親水性領域に移動し、Auの疎水性領域には存在しなくなる。
【0041】
本質的には本発明の目的は、印刷されたSAMが、レジスト形成SAMの溶液からの付着はブロックするが、エッチングはブロックしない、ポジ型MCPプロセスを開発することにある。したがってポジ型MCPは、基板のエッチングはブロックしないが、レジスト形成単分子層のように機能する第2のSAM18の付着はブロックする、第1のSAM16’の印刷に依存している。
【0042】
本発明の発明者らが実施した実験によれば、第2のSAM18の構築に使用する分子の選択は比較的に単純である。この分子は、長鎖アルカンチオールなど、標準ネガ型MCPプロセスに対して使用されるものと同じタイプの化学物質でよい。対照的に、第1のSAM16’を形成するために印刷する分子の選択およびポジ型MCPの条件の定義は、厳格な要件を満たす必要があるため難しい。第1のSAMを形成する材料は、ポリジメチルシロキサン(PDMS)で作られたスタンプにインクとして付着することができ、かつこのスタンプと適合するものでなければならない。この材料は、エッチングに対して透過性のものでなければならず、好ましくは、エッチングをあまり長く遅らせてはならない。この材料は、印刷がぼやけないようにあまり拡散性の高いものであってはならず、基板の印刷領域に局所的に止まるものでなければならない。さらにそれは、第2のSAMを形成する分子の挿入を防ぐためにその印刷に対して連続した高密度の単分子層を形成しなければならず、第2のSAMを形成する分子によって置き換えられてはならず、むしろ非常に安定な単分子層を形成しなければならない。
【0043】
発明者は思いがけなく、前記ペンタエリトリトール−テトラキス(3−メルカプトプロピオナート)化合物(PTMP)が第1のSAMを形成するのに適当な材料であることを発見した。式C(CH2−O−CO−CH2−CH2−SH)4を有するこのオリゴチオールはFluka社から市販されている。その分子量は、印刷操作に対してその拡散特性を最小化する十分な大きさである。PTMPは、いくつかの固定−SH基でAu層(ならびにAg、CuおよびPd層)と錯体を作ることができ、これによって化学吸着された状態の優れた安定性が得られる。これによって、印刷段階後に第1のSAMを形成するのに使用された分子によってそれが交換されることが妨げられる。この分子はエタノールに対して、スタンプと適合するインクを調製するのに十分な溶解度を有する。PTMPは非常に短時間で印刷することができる。これはおそらく、PTMPが基板に対する多価配位子であるからである。発明者が試したいくつかのエッチング液に対するPTMPの透過能力は実際に驚くべきものであり、これは、PTMPのサイズの小ささ、およびエステル結合の加水分解による(SAM中の)PTMP分子の切断によるものと思われる。より一般化すれば、当業者には明白なとおり、少なくとも2つのチオール基を有する分子、または少なくとも2つのチオール基とどちらかのチオールに結合した6個以下の連続したC原子を有するアルキル鎖とを有する分子は、第1のSAM16’を形成するのに適当な材料である。チオールを1つだけ有し、このチオールに結合した鎖を有する他の分子は、ポジ型MCPに対して原則として適当ではない。これはこのような分子が、鎖があまりに短いときには不安定なSAMを形成し、または鎖があまりに長いときにはエッチングをブロックするからである。意外にも、著者は、ステアミン(HS−CH2−CH2−NH2・HCl)をポジ型MCPに使用して成功を収めた。システアミンの塩酸塩は極性分子であり、そのため表面上のこの分子から成るSAMはおそらく、溶液からのECT分子を拒絶する。(塩酸塩の形態の)システアミンの極性分子としての性質のため、システアミン(塩酸塩)のエタノール溶液でPDMSスタンプにインク付けする前には、PDMSスタンプを処理してその表面を親水性にしなければならない。この驚くべき発見から、1つのチオールと、少なくとも2つ、ただし12個未満の連続したC原子を有するアルキル鎖と、アミンなどのイオン化可能な少なくとも1つの極性基とを有する分子は、第1のSAM16’を形成するのに適当であることは当業者には明白であろう。
【0044】
本発明のポジ型MCPプロセスは、従来技術の前述の問題および限界を大幅に解決する。
【0045】
a.このポジ型MCPプロセスでは、線間の領域を印刷することによって小さな線を生み出す。大きな間隔によって分離された幅の狭い線列の製作には、機械的により安定なスタンプ(より硬いゴムから作られたスタンプまたは支柱を有するスタンプ)の製作を必要としない。型は、薄いフォトレジストを用いてパターン形成しただけのものなので、本発明のポジ型MCPプロセスは従来のネガ型MCPプロセスに比べて単純かつ経済的である。
【0046】
b.実際、より安定な型の中に構造が入り込むため、型から取り出しにくいという前述の問題はポジ型MCPのスタンプのほうが小さい。
【0047】
c.先に述べたとおり、従来のネガ型MCPプロセスを使用すると大きな基板は印刷に時間がかかる(15インチ(約38cm)平方のプレートで3分)。ポジ型MCPプロセスでは、印刷された単分子層が「完璧」なレジストである必要はなく、良好なレジスト−単分子層の形成をブロックしさえすればよいので、このことはもはや問題でない。そのため、本発明のポジ型MCPプロセスは前記従来のネガ型MCP技法よりもかなり高速である。
【0048】
d.チオールに関して言えば、ポジ型MCPプロセスは、PDMSスタンプと適合しない新しいチオールを、エッチングから基板を保護することに使用する機会を提供する。
【0049】
e.最後に、本発明のポジ型MCPプロセスは回路設計者に最大限の柔軟性を提供する。これは、同じタイプのスタンプを使用してポジ型またはネガ型のパターンを生み出すことができるためである。このことは、同じスタンプを使用してパターン形成された基板と型の両方を製作するのに役立つ。
【0050】
以上の説明では、物品10が、金属(例えばCuまたはAu)で覆われたシリコン・ウェーハから成り、第1のSAMが、ECTの代わりにPTMPでインク付けしたスタンプを使用した標準ネガ型MCPによって形成され、第2のSAMが溶液中のECTを付着させることによって形成される。しかし、どちらのSAMを印刷し、どちらのSAMを溶液から非印刷領域に着させてもよい(例えばKumar and Whitesides Science 1994, vol. 263, p60-62を参照されたい)ことを理解されたい。これは通常、ウェッティング・パターンを生み出すために実施されている。すなわち一方のSAM材料が表面を疎水性にし、他方が表面を親水性にする。この応用では、SAM材料の品質はウェッティング特性に深くは影響しない。一方のSAM材料の分子が他方の中に存在する場合もウェッティング特性は通常失われないが、エッチングする能力またはエッチングをブロックする能力は、不完全なSAMを有することにずっと敏感である。この問題のため、2つのSAMによって表面に形成されるウェッティング・パターンを使用して、2つのSAMのうちの一方に比較的に厚いポリマー層を付着させる。次いでこのポリマー層を使用して基板のエッチングをブロックすることができる(例えばWO96/29629を参照されたい)。この方法には2つの大きな欠点がある。第1に、表面のSAMにパターンを形成する段階とエッチングされた基板を得る段階との間にいくつかの段階が追加されることである。これらの段階はすなわち、パターン形成されたSAMを有する表面にポリマー溶液を置く段階、スピン・コーティングによってポリマーのディウェッティング・パターンを生み出す段階、残留した溶剤をポリマーから蒸発させる段階、ポリマーが置かれた場所以外の基板をエッチングする段階、およびポリマーを除去する段階である。リソグラフィ・プロセスに段階を追加すると、そのプロセスはより高価なプロセス、または歩留まりの劣ったプロセス、あるいはその両方となる。第2に、パターン形成されたSAMの一方に置かれたポリマーは表面張力の影響をうけやすい。すなわちポリマーは丸い形状を有するが、不均一な厚さまたはシャープなコーナを持たない。これによって、基板に形成されるパターンの解像度が低下する可能性がある。
【0051】
さらに、上で説明したポジ型MCPプロセスは一般に、他のSAM形成材料およびさまざまなタイプの物品(層/基板)に適用可能であることを理解されたい。同様に、前記SAMの形成もいくつかの異なる技法によって実施することができる。例えば、次に論じるように。この幅広い一般化の可能性のため、本発明のポジ型MCPプロセスは、新たな研究/産業応用に至る重要な道を開く。
【0052】
UV光および光学マスクを使用してSAM中の分子を選択的に酸化することによる、SAMのパターン形成が示されている。これらの例では、酸化された分子が基板と結合する能力を失い、そのためこれらの分子を次の洗浄段階で表面から洗い流すことができる(例えばTam-Chang et al., Langmuir 1995, vol. 11, p4371-4382を参照されたい)。光でSAMを部分的に除去し、露光した領域内の基板をエッチングすることはポジ型リソグラフィ・プロセスに対応する。しかしこの研究は、フォトパターンを形成する前のSAMの不安定性が厳しい足かせとなった。このSAMは、周囲光に対して非常に敏感で、かつ標準実験室条件下で不安定な短い分子から形成されたものである。空気中の酸素および迷光によって単分子層中の分子のイオウ部分は容易に酸化され、これによって分子は溶液中に除去されやすくなる。さらにこのSAMは限られた熱安定性を有する。第1のSAMの分子が失われることによって基板の一部の領域の被覆がなくなり、その結果、第2のSAMの分子の挿入が生じた。第2のSAMはレジストを形成するので、このSAMは、不注意で挿入が生じた領域内の基板のエッチングもブロックしてしまう。この結果、エッチングされた基板のパターンのコントラストが不良となる。
【0053】
eビーム顕微鏡または走査型トンネル顕微鏡の電子を使用してSAMの中の分子を局所的に分裂させることによるSAMのパターン形成も示されている。電子とSAMを形成している分子との間の相互作用の機構についてはよく分かっていないが、適当なエッチングを使用すれば、基板の書き込まれた領域を最終的にエッチングすることができる(例えばLercel et al., J., Vac. Sci. Technol. B 1995, vol. 13, p1139-1143を参照されたい)。このケースでは、SAM材料がポジ型レジストとして使用され、リソグラフィ・プロセス全体もポジ型である(基板のパターンが書き込まれたところがエッチングされる)。逆のプロセスを使用して表面にパターンを形成することがデラマルシュ(Delamarche)他によって試みられている(例えばDelamarche et al. J. Phys. Chem.B 1998, vol. 102, p3324-3334を参照されたい)。この研究のアプローチは、タムチャン(Tam-Chang)他のそれと同様だが、紫外光の代わりに電子ビームを使用して第1のSAMを形成している分子を除去する。この論文の著者は、紫外光を使用したときと同じ問題があると報告している。すなわち、第1のSAMは周囲条件下で非常に不安定であり、希望しない領域での第2のSAMの形成中に非常に多くの分子によって交換される傾向がある。
【0054】
機械的インデンテーション(mechanical indentation)を使用して小さな長さスケールでSAMにパターン形成することも示されている(例えばAbbott et al. Science 1992, vol. 257, p1380-1382を参照されたい)。メスの刃あるいは原子間力顕微鏡または走査トンネル顕微鏡の先端を使用して、保護用SAMを局所的に傷つけ除去することができる。次いでエッチング段階で、書き込まれたパターンを基板に転写する。この例ではSAM形成材料および全体リソグラフィ・プロセスがポジ型である。エッチングをブロックしないSAMの一部を機械的インデンテーションによって除去する逆プロセスを使用し、インデントされた領域にエッチングをブロックするSAMを配置することが望ましいこともある。
【0055】
前記請求項に表現された本発明の趣旨または範囲から逸脱することなく、本明細書に例示したプロセスおよび製品にさまざまな修正を加えることができることは当業者には明白であろう。
【0056】
まとめとして、本発明の構成に関して以下の事項を開示する。
【0057】
(1)物品の表面にパターンを形成する方法であって、
a)エッチング対象面を有する少なくとも1層の最上位層(12)がその上に形成された基板(11)から成る物品(10)を用意する段階と、
b)前記最上位層に結合する能力を有する第1の材料の所望のパターンに従って、前記最上位層上に第1のSAM(16’)を形成する段階と、
c)前記最上位層の露出した領域上に、前記所望のパターンに相補的な形状の第2の材料の第2のSAM(18)を形成する段階と、
d)前記第2のSAMの下の領域を除く前記最上位層を、前記第1のSAMを通してエッチングする段階と
を含み、
前記第1の材料が、前記第1のSAM上での前記第2の材料の形成は妨げるが、自体の下にある前記最上位層の領域の自体を通したエッチングはブロックしない
方法。
(2)前記第1のSAMを形成する前記段階b)が、標準ネガ型MCPを使用して、すなわち前記第1の材料のインキング層(15’)を備えたエラストマー体(14)から成るスタンプ(13)を用いて、前記第1の材料を付着させることに基づく、上記(1)に記載のパターン形成方法。
(3)前記第1のSAMを形成する前記段階b)が、インク・ジェット、原子間力顕微鏡のプローブまたは走査型トンネル顕微鏡のプローブを使用して前記SAMを書き込むなど、前記第1のSAMの形成を局所化するのに適した書込み技法を使用して前記第1の材料を付着させることに基づく、上記(1)に記載のパターン形成方法。
(4)前記第1のSAMを形成する前記段階b)が、前記基板全体に溶液から前記第1の材料を付着させ、電子ビーム・リソグラフィ、フォトリソグラフィ、機械的インデンテーション、原子間力顕微鏡リソグラフィまたは走査型トンネル顕微鏡リソグラフィを使用して所望の領域から前記SAMを除去することによって前記SAMにパターンを形成することに基づく、上記(1)に記載のパターン形成方法。
(5)前記第2のSAMを形成する前記段階c)が、溶液中の前記第2の材料を付着させることに基づく、上記(2)に記載のパターン形成方法。
(6)前記第1の材料が、少なくとも2つのチオール基を有する分子を含む、上記(5)に記載のパターン形成方法。
(7)前記第1の材料が、少なくとも2つのチオール基とどちらかのチオールに結合した6個以下の連続した炭素原子を有するアルキル鎖とを有する分子を含む、上記(6)に記載のパターン形成方法。
(8)前記第1の材料が、ペンタエリトリトール−テトラキス(3−メルカプトプロピオナート)、略してPTMP分子を含む、上記(7)に記載のパターン形成方法。
(9)前記第2の材料が、少なくとも7つの連続した炭素原子を有するチオールである、上記(8)に記載のパターン形成方法。
(10)前記第2の材料がエイコサンチオール、略してECTである、上記(8)に記載のパターン形成方法。
(11)前記最上位層が金から作られており、前記エッチング段階d)が酸素を含むpH12のシアン化物溶液中で実施される、上記(10)に記載のパターン形成方法。
(12)前記最上位層が銅から作られており、前記エッチング段階d)がペルオキソジスルファート溶液中で実施される、上記(10)に記載のパターン形成方法。
(13)前記第1の材料がシステアミン(HS−CH2−CH2−NH2・HCl)であり、前記スタンプの表面が予め親水化されている、上記(2)に記載のパターン形成方法。
(14)前記最上位層が銅から作られており、前記エッチング段階d)がペルオキソジスルファート溶液中で実施される、上記(13)に記載のパターン形成方法。
(15)前記最上位層が金から作られており、前記エッチング段階d)が酸素を含むpH12のシアン化物溶液中で実施される、上記(13)に記載のパターン形成方法。
【図面の簡単な説明】
【図1】a〜cは、金で覆われたシリコン基板にパターンを形成する応用における標準ネガ型MCPプロセスの一主要段階を示す図である。
【図2】a〜dは、同様のパターン形成応用における本発明の革新的なポジ型MCPプロセスの一主要段階を示す図である。
【図3】シリコン・ウェーハ上に蒸着させ、本発明に基づくポジ型MCPを使用してパターンを形成した厚さ20nmのAu層の走査型電子顕微鏡像を示す図である。
【図4】シリコン・ウェーハ上に蒸着させ、本発明に基づくポジ型MCPを使用して異なる形状の線が形成されるようにパターン形成した厚さ100nmのCu層の走査型電子顕微鏡像を示す図である。
【図5】シリコン・ウェーハ上に蒸着させ、図9で実施したのと同じ操作条件を使用して非常に幅の狭いCuナノワイヤが形成されるようにパターン形成した厚さ50nmのCu層の走査型電子顕微鏡像を示す図である。
【図6】シリコン・ウェーハ上に蒸着させ、図9で実施したのと同じ操作条件を使用してCu層に非常に微小な穴が形成されるようにパターン形成した厚さ50nmのCu層の走査型電子顕微鏡像を示す図である。
【符号の説明】
10 物品
10’ 物品
11 基板
12 最上位層(エッチング対象層)
13 スタンプ
13’ スタンプ
14 PDMS体
15 スタンピング・パターン
15’ スタンピング・パターン
16 SAM
16 第1のSAM
18 第2のSAM

Claims (15)

  1. 物品の表面にパターンを形成する方法であって、
    a)エッチング対象面を有する少なくとも1層の最上位層(12)がその上に形成された基板(11)から成る物品(10)を用意する段階と、
    b)前記最上位層に結合する能力を有する第1の材料の所望のパターンに従って、前記最上位層上に第1のSAM(16’)を形成する段階と、
    c)前記最上位層の露出した領域上に、前記所望のパターンに相補的な形状の第2の材料の第2のSAM(18)を形成する段階と、
    d)前記第2のSAMの下の領域を除く前記最上位層を、前記第1のSAMを通してエッチングする段階と
    を含み、
    前記第1の材料が、前記第1のSAM上での前記第2の材料の形成は妨げるが、自体の下にある前記最上位層の領域の自体を通したエッチングはブロックしない
    方法。
  2. 前記第1のSAMを形成する前記段階b)が、標準ネガ型MCPを使用して、すなわち前記第1の材料のインキング層(15’)を備えたエラストマー体(14)から成るスタンプ(13)を用いて、前記第1の材料を付着させることに基づく、請求項1に記載のパターン形成方法。
  3. 前記第1のSAMを形成する前記段階b)が、インク・ジェット、原子間力顕微鏡のプローブまたは走査型トンネル顕微鏡のプローブを使用して前記SAMを書き込むなど、前記第1のSAMの形成を局所化するのに適した書込み技法を使用して前記第1の材料を付着させることに基づく、請求項1に記載のパターン形成方法。
  4. 前記第1のSAMを形成する前記段階b)が、前記基板全体に溶液から前記第1の材料を付着させ、電子ビーム・リソグラフィ、フォトリソグラフィ、機械的インデンテーション、原子間力顕微鏡リソグラフィまたは走査型トンネル顕微鏡リソグラフィを使用して所望の領域から前記SAMを除去することによって前記SAMにパターンを形成することに基づく、請求項1に記載のパターン形成方法。
  5. 前記第2のSAMを形成する前記段階c)が、溶液中の前記第2の材料を付着させることに基づく、請求項2に記載のパターン形成方法。
  6. 前記第1の材料が、少なくとも2つのチオール基を有する分子を含む、請求項5に記載のパターン形成方法。
  7. 前記第1の材料が、少なくとも2つのチオール基とどちらかのチオールに結合した6個以下の連続した炭素原子を有するアルキル鎖とを有する分子を含む、請求項6に記載のパターン形成方法。
  8. 前記第1の材料が、ペンタエリトリトール−テトラキス(3−メルカプトプロピオナート)、略してPTMP分子を含む、請求項7に記載のパターン形成方法。
  9. 前記第2の材料が、少なくとも7つの連続した炭素原子を有するチオールである、請求項8に記載のパターン形成方法。
  10. 前記第2の材料がエイコサンチオール、略してECTである、請求項8に記載のパターン形成方法。
  11. 前記最上位層が金から作られており、前記エッチング段階d)が酸素を含むpH12のシアン化物溶液中で実施される、請求項10に記載のパターン形成方法。
  12. 前記最上位層が銅から作られており、前記エッチング段階d)がペルオキソジスルファート溶液中で実施される、請求項10に記載のパターン形成方法。
  13. 前記第1の材料がシステアミン(HS−CH2−CH2−NH2・HCl)であり、前記スタンプの表面が予め親水化されている、請求項2に記載のパターン形成方法。
  14. 前記最上位層が銅から作られており、前記エッチング段階d)がペルオキソジスルファート溶液中で実施される、請求項13に記載のパターン形成方法。
  15. 前記最上位層が金から作られており、前記エッチング段階d)が酸素を含むpH12のシアン化物溶液中で実施される、請求項13に記載のパターン形成方法。
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