JP2005140812A - 電子写真受像シート用支持体、電子写真用受像シート及び画像形成方法 - Google Patents

電子写真受像シート用支持体、電子写真用受像シート及び画像形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ブリスターの発生を抑制すると同時に、支持体とトナー受像層との密着性を向上させてオフセットの発生を防止でき、耐ひび割れ性及び耐接着性が向上した電子写真用受像シート等の提供。
【解決手段】 基体と、該基体の少なくとも一方の面に三次元架橋ポリマー層を有し、該三次元架橋ポリマー層の表面を0.01kW/m/分以上の出力で表面処理してなることを特徴とする電子写真受像シート用支持体。該支持体上に、水分散性樹脂及び水溶性樹脂から選択される少なくともいずれかの樹脂と、白色顔料を含むトナー受像層を有することを特徴とする電子写真用受像シート。前記支持体上と、トナー受像層との間に、ガラス転移温度(Tg)が20〜80℃である水分散性樹脂及び水溶性樹脂から選択される少なくともいずれかの樹脂を含む下塗層を有する電子写真用受像シート。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ブリスターの発生が抑制でき、トナー受像層等との密着性に優れた電子写真受像シート用支持体、ブリスターの発生を抑制すると同時に、支持体とトナー受像層との密着性が向上してオフセットの発生を防止でき、耐ひび割れ性及び耐接着性が向上した高品質な電子写真用受像シート及び該電子写真用受像シートを用いた画像形成方法に関する。
従来より、電子写真方式の画像形成においてアート紙、コート紙及びキャストコート紙等の塗工紙を用いると、高速定着されるため、画像面にブリスター(塗工層のフクレ)が発生してしまうという問題がある。また、電子写真方式の画像形成では、電子写真用受像シートにおけるトナー受像層上にトナー画像を転写し、定着させるので、トナー画像のある部分とトナー画像のない部分との境目にトナーの厚み分の盛り上がりが生じて段差となり(レリーフ、画像段差)、これが、画像の平滑性及び光沢性を損なう原因となる。
前記課題を解決するため、例えば、電子線或いは紫外線のような放射線で硬化するエチレン性不飽和結合を分子内に有するオリゴマーとモノマーからなる樹脂を混合した塗料を塗工した塗工面を片面又は両面に持つ電子写真用紙が提案されている(特許文献1参照)。
この特許文献1の電子写真用紙によれば、ブリスター発生の抑制には有効であるが、硬化樹脂が架橋構造をなしており、定着温度(120〜150℃)領域でも粘弾性が高く、トナーの埋め込みが少ないため、光沢(特に中間調)が低くなり、レリーフが生じて十分満足できる高画質な画像が得られないという問題がある。
また、支持体と、該支持体上に設けられた多孔質受像層とを有し、定着ベルトを有する電子写真装置に使用され、前記多孔質受像層が所定の平均孔径及び膜厚を有し、該多孔質受像層を構成するポリマーの流動開始温度と、トナーの流動開始温度とが所定の関係を示す電子写真用受像シートが提案されている(特許文献2参照)。この提案によれば、トナーと多孔質受像層との流動開始温度を調節することにより、トナーが多孔質受像層に埋没すると共に、多孔質受像層自体も熱変形することによって画像段差のない平滑なトナー画像を形成することができる。
しかし、前記特許文献2の提案では、支持体が水分を吸収すれば吸湿膨張してトナー画像層に高湿ひび割れが生じるおそれがあり、また、結着樹脂自体が吸湿しやすい場合には、吸収された水分がブリスター発生の原因になり、高速定着処理により定着温度を上げた場合に、ブリスターが生じるおそれがある。
したがって、高速定着に対応し、銀塩写真プリントと同レベルの高画質な画像を得ることができ、ブリスターの発生を抑制すると同時に、レリーフ(画像段差)が生じるのを防止し、支持体とトナー受像層との密着性を向上させることによりオフセットの発生を防止し、耐ひび割れ性及び耐接着性を更に改良することが望まれているが、現在までのところ、未だ十分満足できる性能を有するものは提供されていないのが現状である。
特開平5−241365号公報 特開2003−21926号公報
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであり、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、ブリスターの発生が抑制でき、トナー受像層等との密着性に優れた電子写真受像シート用支持体、ブリスターの発生を抑制し、支持体とトナー受像層との密着性を向上させてオフセットの発生を防止でき、レリーフ(画像段差)が生じるのを防止し得、耐ひび割れ性及び耐接着性が向上した銀塩写真プリントと同レベルの高画質な画像が得られる電子写真用受像シート及び該電子写真用受像シートを用いた画像形成方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 基体と、該基体の少なくとも一方の面に三次元的に架橋するポリマーを少なくとも含む三次元架橋ポリマー層を有し、該三次元架橋ポリマー層の表面を0.01kW/m/分以上のエネルギー出力で表面処理してなることを特徴とする電子写真受像シート用支持体である。
<2> 表面処理が、0.01〜0.07kW/m/分のエネルギー出力で行われる前記<1>に記載の電子写真受像シート用支持体である。
<3> 表面処理が、コロナ放電処理、プラズマ処理、グロー放電処理及びフレーム処理から選択されるいずれかである前記<1>から<2>のいずれかに記載の電子写真受像シート用支持体である。
<4> 支持体と、該支持体上に少なくとも1層のトナー受像層とを有する電子写真用受像シートにおいて、前記支持体が、前記<1>から<3>のいずれかに記載の電子写真受像シート用支持体であり、かつ前記トナー受像層が、水分散性樹脂及び水溶性樹脂から選択される少なくともいずれかの樹脂と、白色顔料を含むことを特徴とする電子写真用受像シートである。
<5> 支持体と、該支持体上に下塗層と、トナー受像層をこの順に有する電子写真用受像シートにおいて、前記支持体が、前記<1>から<3>のいずれかに記載の電子写真受像シート用支持体であり、かつ前記下塗層が、ガラス転移温度(Tg)が20〜80℃である水分散性樹脂及び水溶性樹脂から選択される少なくともいずれかの樹脂を含むと共に、前記トナー受像層が、水分散性樹脂及び水溶性樹脂から選択される少なくともいずれかの樹脂と、白色顔料を含むことを特徴とする電子写真用受像シートである。
<6> トナー受像層が、自己分散型の水分散性ポリエステル樹脂と、白色顔料を含むトナー受像層用塗布液を乾燥固形分で1〜50g/mとなるように塗設した前記<4>から<5>のいずれかに記載の電子写真用受像シートである。
<7> トナー受像層用塗布液の塗設量が、乾燥固形分で2〜30g/mである前記<6>に記載の電子写真用受像シートである。
<8> 自己分散型の水分散性ポリエステル樹脂が、25℃での破断伸びが0.25%以上である前記<6>から<7>のいずれかに記載の電子写真用受像シートである。
<9> 下塗層が、ガラス転移温度(Tg)が20〜80℃である水分散性アクリル樹脂及び水溶性アクリル樹脂から選択される少なくともいずれかのアクリル樹脂を含む下塗層用塗布液を乾燥固形分で0.1〜10g/mとなるように塗設した前記<5>に記載の電子写真用受像シートである。
<10> アクリル樹脂のガラス転移温度(Tg)が30〜70℃である前記<9>に記載の電子写真用受像シートである。
<11> 下塗層用塗布液の塗設量が、乾燥固形分で0.1〜7g/mである前記<9>から<10>のいずれかに記載の電子写真用受像シートである。
<12> アクリル樹脂が、芳香族エチレン性不飽和単量体、エチレン性不飽和カルボン酸単量体及びエポキシ基含有エチレン性不飽和単量体から選択される少なくとも2種をモノマー単位として含む前記<9>から<11>のいずれかに記載の電子写真用受像シートである。
<13> 画像形成後における光沢度が70%以上である前記<4>から<12>のいずれかに記載の電子写真用受像シートである。
<14> 前記<4>から<12>のいずれかに記載の電子写真用受像シートにトナー画像を形成するトナー画像形成工程と、該トナー画像を加熱加圧部材と、ベルト部材と、冷却装置とを有するベルト定着型平滑化処理機を用いて加熱及び加圧し、冷却し剥離する定着平滑化工程とを有することを特徴とする画像形成方法である。
<15> ベルト部材が、ベルト支持体上にフルオロカーボンシロキサンゴム層を形成した前記<14>に記載の画像形成方法である。
<16> ベルト部材が、ベルト支持体上にシリコーンゴム層と、該シリコーンゴム層の表面にフルオロカーボンシロキサンゴム層を形成した前記<14>に記載の画像形成方法である。
<17> フルオロカーボンシロキサンゴム層におけるフルオロカーボンシロキサンゴムが、主鎖にパーフルオロアルキルエーテル基及びパーフルオロアルキル基の少なくともいずれかを有する前記<15>から<16>のいずれかに記載の画像形成方法である。
本発明の電子写真受像シート用支持体は、基体と、該基体の少なくとも一方の面に三次元的に架橋するポリマーを少なくとも含む三次元架橋ポリマー層を有し、該三次元架橋ポリマー層の表面を0.01kW/m/分以上のエネルギー出力で表面処理してなる。該本発明の電子写真受像シート用支持体は三次元的に架橋されたポリマー層を有するので、ブリスターの発生を防止できる。また、三次元架橋ポリマー層の表面を0.01kW/m/分以上の出力で表面処理することで、支持体とトナー受像層との密着性が向上し、定着時のオフセットの発生を防止することができる。
本発明の電子写真用受像シートは、第一の形態では、支持体と、該支持体上に少なくとも1層のトナー受像層とを有し、前記支持体が、本発明の前記電子写真受像シート用支持体であり、かつ前記トナー受像層が、水分散性樹脂及び水溶性樹脂から選択される少なくともいずれかの樹脂と、白色顔料を含む。
本発明の電子写真用受像シートは、第二の形態では、支持体と、該支持体上に下塗層と、トナー受像層をこの順に有する電子写真用受像シートにおいて、前記支持体が、本発明の前記電子写真受像シート用支持体であり、かつ前記下塗層が、ガラス転移温度(Tg)が20〜80℃である水分散性樹脂及び水溶性樹脂から選択される少なくともいずれかの樹脂を含むと共に、前記トナー受像層が、水分散性樹脂及び水溶性樹脂から選択される少なくともいずれかの樹脂と、白色顔料を含む。
前記第一の形態及び第二の形態のいずれかに記載の電子写真用受像シートによれば、高速定着した場合でも、ブリスターの発生が抑制できると共に、レリーフ(画像段差)が生じることが防止でき、支持体とトナー受像層との密着性を向上させてオフセットの発生を防止でき、耐ひび割れ性及び耐接着性が向上した銀塩写真プリントと同レベルの高画質な画像が得られる。
本発明の画像形成方法は、本発明の電子写真用受像シートにトナー画像を形成するトナー画像形成工程と、該トナー画像を加熱加圧部材と、ベルト部材と、冷却装置とを有するベルト定着型平滑化処理機を用いて加熱及び加圧し、冷却し剥離する定着平滑化工程とを有する。該本発明の画像形成方法によれば、簡単な処理により効率よく銀塩写真プリントと同レベルの高画質な画像を得ることができる。
本発明によると、従来における諸問題を解決でき、ブリスターの発生を抑制し、支持体とトナー受像層との密着性を向上させて定着時のオフセットの発生を防止でき、レリーフ(画像段差)が生じるのを抑制し、耐ひび割れ性及び耐接着性が向上した銀塩写真プリントと同レベルの高画質な画像が得られる。
(電子写真受像シート用支持体)
本発明の電子写真受像シート用支持体は、基体と、該基体の少なくとも一方の面に三次元的に架橋するポリマーを少なくとも含む三次元架橋ポリマー層を有し、該三次元架橋ポリマー層の表面を0.01kW/m/分以上のエネルギー出力で表面処理してなり、更に必要に応じてその他の層を有する。
−基体−
前記基体としては、定着温度に耐えることができ、平滑性、白色度、滑り性、摩擦性、帯電防止性、定着後のへこみ等の点で要求を満足できるものである限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。一般的には、日本写真学会編「写真工学の基礎−銀塩写真編−」、株式会社コロナ社刊(昭和54年)(223)〜(240)頁に記載の紙、合成高分子(フィルム)等の写真用支持体、などが挙げられる。
前記基体としては、具体的には、合成紙(例えば、ポリオレフィン系、ポリスチレン系等の合成紙)、上質紙、アート紙、コート紙、ポリエチレン等の合成樹脂パルプと天然パルプとから作製される混抄紙、ヤンキー紙、バライタ紙、壁紙、裏打用紙、合成樹脂又はエマルジョン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂内添紙、板紙、セルロース繊維紙、等の紙支持体、などが挙げられる。
これらは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を積層体として併用してもよい。
前記基体としては、更に、特開昭62−253159号公報(29)〜(31)頁、特開平1−61236号公報(14)〜(17)頁、特開昭63−316848号公報、特開平2−22651号公報、特開平3−56955号公報、米国特許第5,001,033号等に記載の基体も挙げられる。
前記基体としては、表面平滑性が高いものが好ましく、具体的には、表面粗さ(王研式平滑度)が、210秒以上が好ましく、250秒以上がより好ましい。前記表面粗さ(王研平滑度)が210秒に満たないと、画像を形成した際、画像における画質が不良となることがある。
前記王研平滑度は、JAPAN TAPPI No.5 B法で規定される平滑度である。
前記基体の厚みとしては、通常25〜300μmが好ましく、50〜260μmがより好ましく、75〜220μmが更に好ましい。
前記基体の剛度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、写真画質の受像紙用としてはカラー銀塩写真用の基体に近いものが好ましい。
前記基体の密度としては、定着性能の観点からは、0.7g/cm以上が好ましい。
前記基体の熱伝導率としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、特に、電子写真用受像シートにおける支持体として用いる場合には、定着性能の観点から、20℃で相対湿度が65%の条件下において、0.50kcal/m・h・℃以上が好ましい。
なお、前記熱伝導率は、JIS P8111に準拠して調湿した転写紙を、特開昭53−66279号公報に記載された方法によって測定することができる。
前記基体には、本発明の効果を損なわない範囲で目的に応じて適宜選択した各種の添加剤を添加させることができる。
前記添加剤としては、例えば、増白剤、導電剤、填料、酸化チタン、群青、カーボンブラック等の顔料、染料などが挙げられる。
また、前記基体の片面又は両面には、その上に設けられる層との密着性を改良する目的で、種々の表面処理や下塗り処理を施してもよい。
前記表面処理としては、例えば、光沢面、又は特開昭55−26507号公報記載の微細面、マット面、又は絹目面の型付け処理、コロナ放電処理、火炎処理、グロー放電処理、プラズマ処理等の活性化処理、などが挙げられる。
これらの処理は、単独で施してもよいし、また、前記型付け処理等を行った後に前記活性化処理を施してもよいし、更に前記活性化処理等の表面処理後に下塗り処理を施してもよく、任意に組合せることができる。
前記基体中、前記基体の表面若しくは裏面、又はこれらの組合せにおいて、親水性バインダーと、アルミナゾル、酸化スズ等の半導性金属酸化物と、カーボンブラック、その他の帯電防止剤とを塗布してもよい。このような基体としては、例えば、特開昭63−220246号公報などに記載の支持体が挙げられる。
−三次元架橋ポリマー層−
前記三次元架橋ポリマー層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(1)官能基を含有するポリマーに架橋剤を配合し、加熱処理して架橋硬化する方法、(2)電子線或いは紫外線のような放射線の照射により三次元的に架橋し硬化するポリマーを配合する方法、などが挙げられる。
前記(1)の方法としては、例えば、(i)官能基としての水酸基を有するポリマーに架橋剤としてのブロックイソシアネート(150℃以上)、メチロール化メラミン、メチロール化尿素等のアミノ樹脂(150℃以上)、N−アルコキシメチル基(150℃以上)、ウレタン樹脂(常温〜150℃以下)、エポキシ樹脂(常温〜150℃以下)、(ポリ)イソシアネート(室温)、酸無水物(室温)等を添加し、熱処理する方法、(ii)官能基としてのカルボキシル基を有するポリマーに、架橋剤としてのブロックイソシアネート(150℃以上)、メチロール化メラミン、メチロール化尿素等のアミノ樹脂(150℃以上)、エポキシ樹脂(常温〜150℃以下)、ジオキサン(室温)、オキサゾリン(室温)、アジリジン(室温)、カルボジイミド(室温)等を添加し、熱処理する方法、(iii)官能基としてのエポキシ基を有するポリマーに、架橋剤としてのフェノール樹脂(常温〜150℃以下)、ポリアミン(室温)、多価カルボン酸(室温)等を添加し、熱処理する方法、(iv)官能基としてのN−メチロール(メタ)アクリルアミドを有するポリマーに、架橋剤としてのブロックイソシアネート(150℃以上)、メチロール化メラミン、メチロール化尿素等のアミノ樹脂(150℃以上)、エポキシ樹脂(常温〜150℃以下)、多価カルボン酸(室温)、(ポリ)イソシアネート(室温)等を添加し、熱処理する方法、(v)官能基としての−NR(但し、Rは、アルキル基を表す。)を有するポリマーに、架橋剤としてのエポキシ樹脂(室温)、(ポリ)イソシアネート(室温)等を添加し、熱処理する方法、(vi)官能基としてのシロキサン自己縮合基を有するポリマーに、架橋剤としてのシロキサン自己縮合基を有する化合物(室温)を添加し、熱処理する方法、などが挙げられる。なお、( )内は、熱処理温度を示す。
前記(2)の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エチレン性不飽和結合を分子内に1つ以上有するオリゴマーとエチレン性不飽和結合を分子内に2つ以上有するモノマーからなるポリマーを挙げることができる。該ポリマーには、更に必要に応じて、エチレン性不飽和結合を分子内に1つ有するモノマーを前記ポリマー中に配合することができる。
前記エチレン性不飽和結合を分子内に1つ以上有するオリゴマーとエチレン性不飽和結合を分子内に2つ以上有するモノマーとの配合比率は、前記オリゴマー:モノマーが質量比で80〜2:20〜98が好ましく、70〜5:30〜95がより好ましい。前記オリゴマーの配合比率が80質量%を超えると、塗料の粘度が上昇することがあり、2質量%より少ないと柔軟な塗膜が得られないので適さない。
前記エチレン性不飽和結合を分子内に1つ有するモノマーを配合する場合には、前記オリゴマーとエチレン性不飽和結合を分子内に2つ以上有するモノマーの合計質量の0〜40%の範囲で配合するのが適切である。エチレン性不飽和結合を分子内に1つ有するモノマーを40%を超えて配合すると、塗料の放射線による硬化性が低下するので適さない。
前記エチレン性不飽和結合を分子中に1つ以上有するオリゴマーとしては、例えば、不飽和ポリエステル、ウレタンアクリレート、ウレタンメタクリレート、エポキシアクリレート、エポキシメタクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエステルメタクリレート、ポリエーテルアクリレート、ポリエーテルメタクリレート、ポリシロキサンアクリレート、ポリシロキサンメタクリレート、メラミンアクリレート、メラミンメタクリレート等の各種アクリレート又はメタクリレート、或いはこれら2種以上の共重合物等を挙げることができる。さらにこれらのプレポリマーも、オリゴマーと同様に本発明で使用できる。
前記エチレン性不飽和結合を2つ以上有するモノマーとしては、例えば、ジビニルベンゼン或いはその誘導体、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレートのようにエチレングリコール或いはプロピレングリコール鎖を有するジアクリレート或いはジメタクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレートのように直鎖の炭化水素のジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールAのジアクリレート、多官能のシリコーンアクリレート等のアクリレート或いはメタクリレートを挙げることができる。
前記エチレン性不飽和結合を1つ有するモノマーとしては、例えば、N−ビニルピロリドン、アクリロニトリル又はその誘導体、スチレン又はその誘導体、アクリルアミド等のアミド基含有のモノマー、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートのような脂肪酸のアクリレート或いはメタクリレート、ベンジルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ノニルフェノキシエチルアクリレート、ε−カプロラクトン付加物のアクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、3−フェノキシプロピルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート等のアクリレート或いはメタクリレート等を挙げることができる。
これらのエチレン性不飽和結合を有するオリゴマー及びモノマーは、それぞれ1種を単独で使用してもよく、または必要に応じて2種以上を混合して使用してもよい。
本発明で使用する三次元的に架橋し硬化するポリマーを含む塗料中には増感剤を配合することができる。塗料を基体上に塗工し、塗膜を硬化させるために紫外線を用いる場合には、増感剤を塗料中に配合することによって紫外線の照射時間を大幅に短縮できる。このような増感剤としては、過酸化ベンゾイル等の過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、ジアセチル、ジベンジシル等のカルボニル化合物、ジフェニルモノ及びジスルフィド、ジベンゾイルモノ及びジスルフィド等の硫黄化合物、四塩化炭素等のハロゲン化合物、塩化第二鉄等の金属塩、ベンゾイソプロピルエーテル等の化合物等を使用することができる。これらの増感剤は、塗料に対して0.1〜30質量%の範囲、好ましくは0.3〜6質量%の範囲で配合する。
本発明で使用する塗料中にはさらに、この塗料に可溶でエチレン性不飽和結合を有しない他の重合体を加えてもよい。このような重合体の配合比率は塗料の70質量%以下が好ましく、50質量%以下がより好ましい。前記配合比率が70質量%を超えると、塗膜の硬化性が低下することがある。
本発明で使用する塗料中には、必要に応じて有色の染料、有色の顔料、潤滑剤、帯電防止剤、植物油等の各種助剤を配合してもよく、更に炭酸カルシウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、カオリンクレー、タルク、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ケイソウ土、サチンホワイト、硫酸バリウム、塩基性炭酸カルシウム、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム等の白色顔料を適宜配合してもよい。
本発明の電子写真受像シート用支持体は、上記した各成分を配合して調製した塗料を前記基体上に塗工した後、塗工面の上から電子線或いは紫外線を照射するか、或いは基体を通して電子線を照射する。これによって塗工面は瞬時に硬化され、三次元架橋ポリマー層が形成される。
前記塗料の塗工量は、1〜100g/mが好ましく、2〜50g/mがより好ましい。前記塗工量が1g/mより少ない場合には、良好な光沢面は得られず、100g/m
より多く塗工すると塗膜が厚くなり過ぎて好ましくない。
前記塗料の塗工方式としては、例えば、ロールコーター、メイヤーバー、スリットダイコーター、カーテンコーター、グラビアコーター等の通常の塗工方式の何れでも使用可能であり、印刷方式による塗工、或いは基材の一部への部分的な塗工も可能である。
本発明においては、前記三次元架橋ポリマー層の表面を0.01kW/m/分以上のエネルギー出力で表面処理する。前記表面処理は、0.01〜0.07kW/m/分のエネルギー出力が好ましく、0.02〜0.06kW/m/分の出力がより好ましい。
前記表面処理のエネルギー出力が0.01kW/m/分未満であると、支持体とトナー受像層との密着性が低下し、オフセットが生じることがある。
前記表面処理としては、コロナ放電処理、プラズマ処理、グロー放電処理、及びフレーム処理から選択されるいずれかであることが好ましい。
ここで、本発明の電子写真受像シート用支持体の製造方法の一例について説明する。
図1は、本発明の電子写真受像シート用支持体を製造する装置の一例を示す。基体と、該基体の少なくとも一方の面に三次元架橋ポリマー層を有する支持体(不図示)の流れに沿って、上流側(図の左側)から、支持体の送出装置1と、ガイドロール7a、7b、7cと、プレスロール6a及びチルロール6と、ガイドロール8a、8b、8cと、巻取装置2とを有する。また、この装置は、ガイドロール7cに対向するように、コロナ放電処理装置3を有する。
図1に示される装置を操作する場合、送出装置1から供給される支持体は、ガイドロール7a、7b、7cを介して移動し、ガイドロール7cを通過する際にコロナ放電処理装置3によって、支持体の表面がコロナ処理される。次いで、コロナ放電処理された支持体は、プレスロール6a及びチルロール6のニップを通過する。送出装置1から供給される支持体はニップに供給され、このニップを通過する間に加圧され、次いで、チルロール6上で搬送されながら、更に、移動し、ガイドロール8a、8b、8cを介して、巻取装置2上に巻き取られる。
前記コロナ放電処理装置3でのコロナ放電処理は、0.01kW/m/分以上のエネルギー出力によって、支持体表面を処理する。前記エネルギー出力は、0.01〜0.07kW/m/分がより好ましく、0.02〜0.06kW/m/分が更に好ましい。この範囲内の出力でコロナ放電処理を行うことにより、支持体表面に対するトナー受像層又は下塗層の接着力が増大する。
ここで、前記コロナ放電処理に使用されるコロナ放電処理装置3としては、例えば、春日電機株式会社製のHF−802、HFS−800F等が挙げられる。
前記支持体と、コロナ放電処理装置3との間の距離は、例えば、1〜2mm程度の距離で通常行われる。コロナ放電処理の程度は、支持体の移動速度によっても変動するが、上記のように、コロナ放電処理の出力として、1分当り、1m当りのエネルギーで表されるため、移動速度による影響は無視し得るものである。この実施態様においては、支持体表面の処理をコロナ放電処理装置3で行うことについて説明するが、コロナ放電処理装置3の代わりに、プラズマ放電処理装置、フレーム(火炎)処理装置、グロー放電処理装置を使用することができる。
前記プラズマ処理装置としては、例えば、日本ペイント株式会社製のプラズマアトム等を使用することができる。支持体と、プラズマ処理装置との間の距離は、例えば、5〜20mm程度の距離で通常行われる。
前記フレーム処理装置としては、例えば、フリンバーナー社製のModel F 3000等を使用することができる。支持体と、フレーム処理装置との間の距離は、例えば、10〜25mm程度の距離で通常行われる。なお、支持体の搬送速度は、ライン速度として、通常、30〜200m/分が好ましく、80〜120m/分がより好ましい。
(電子写真用受像シート)
本発明の電子写真用受像シートは、第一の形態では、支持体と、該支持体上に少なくとも1層のトナー受像層とを有し、前記支持体が、本発明の前記電子写真受像シート用支持体であり、かつ前記トナー受像層が、水分散性樹脂及び水溶性樹脂から選択される少なくともいずれかの樹脂と、白色顔料を含む。
また、本発明の電子写真用受像シートは、第二の形態では、支持体と、該支持体上に下塗層と、トナー受像層をこの順に有する電子写真用受像シートにおいて、前記支持体が、本発明の前記電子写真受像シート用支持体であり、かつ前記下塗層が、ガラス転移温度(Tg)が20〜80℃である水分散性樹脂及び水溶性樹脂から選択される少なくともいずれかの樹脂を含むと共に、前記トナー受像層が、水分散性樹脂及び水溶性樹脂から選択される少なくともいずれかの樹脂と、白色顔料を含む。
−下塗層−
前記下塗層は、前記支持体と、該支持体上に形成されたトナー受像層との間に設けられる。
前記下塗層は、ガラス転移温度(Tg)が20〜80℃である水分散性アクリル樹脂及び水溶性アクリル樹脂(以下、「水系アクリル樹脂」と称することがある)から選択される少なくともいずれかを含むことが好ましい。
前記水系アクリル樹脂としては、例えば、下記(1)から(4)から選ばれる2種以上の単量体を水性溶媒中、反応性乳化剤の存在下で乳化重合してなり、かつ下記(5)の特性を有するものが好ましい。
(1)芳香族エチレン性不飽和単量体
(2)エポキシ基を有するエチレン性不飽和単量体
(3)エチレン性不飽和カルボン酸単量体
(4)前記(1)から(3)のいずれかの単量体と共重合可能な他のエチレン性不飽和単量体
(5)ガラス転移温度(Tg)は20〜80℃であり、30〜70℃がより好ましい。前記ガラス転移温度が、20℃未満であると、高温下での耐接着性が低下することがあり、80℃を超えると、折り曲げ時にひび割れが発生することがある。
前記芳香族系エチレン性不飽和単量体(以下、「単量体A」と称することがある)は、1分子中に芳香族環とラジカル重合可能なビニル基とを有する単量体であり、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、エチルビニルベンゼンなどの芳香族ビニル化合物、ベンジル(メタ)アクリレート、ベンゾイル(メタ)アクリレートなどの芳香族環を有する(メタ)アクリレート、などが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、又は2種以上組合せて用いてもよい。
前記アクリル共重合樹脂における単量体Aの使用量は、使用する全単量体中、40〜99質量部が好ましく、45〜80質量部がより好ましく、50〜70質量部が更に好ましい。
前記単量体Aの使用量を40〜99質量部とすることにより、印刷適性、耐溶剤性がともに良好となる。
前記エポキシ基を有するエチレン性不飽和単量体(以下、「単量体B」と称することがある)は、1分子中にエポキシ基とラジカル重合可能なビニル基とを有する単量体であり、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、メタグリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル、エポキジシクロヘキシル(メタ)アクリレート、エポキシ化ブタジエンなどのエポキシ誘導体が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、又は2種以上組合せて用いてもよい。
前記アクリル共重合樹脂における単量体Bの使用量は、使用する全単量体中、0.5〜10質量部が好ましく、1〜8質量部がより好ましく、2〜7質量部が更に好ましい。
前記単量体Bの使用量を0.5〜10質量部とすることにより、耐溶剤性、印刷適性がともに良好となる。
前記エチレン性不飽和カルボン酸単量体(以下、「単量体C」と称することがある)は、1分子中にカルボキシル基とラジカル重合可能なビニル基を有する単量体である。
前記単量体C、又は水性溶媒を用いて乳化重合する際に単量体Cに変化するものの具体例として、例えば、以下に示す(a)〜(e)が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、又は2種以上組合せて用いてもよい。
(a)アクリル酸、(メタ)アクリル酸、クロトン酸などのモノカルボン酸類
(b)マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などのジカルボン酸類
(c)マレイン酸メチル、イタコン酸メチル、β−メタアクリルオキシエチルアシットヘキサハイドロフタレートなどのハーフエステル類
(d)上記(a)、(b)の不飽和カルボン酸類の無水物。例えば、アクリル酸無水物、マレイン酸無水物などは、水性溶媒中で乳化重合する際にカルボン酸に変化するので、乳化重合の際の単量体として用いることができる。
(e)(a)〜(d)のカリウム塩、ナトリウム塩、アンモニウム塩
前記アクリル共重合樹脂における単量体Cの使用量は、使用する全単量体中、0.5〜10質量部が好ましく、0.7〜7質量部がより好ましく、1〜5質量部が更に好ましい。
前記単量体Cの使用量を0.5〜10質量部とすることにより、耐溶剤性、耐水性、印刷適性がともに良好となる。
前記他のエチレン性不飽和単量体(以下、「単量体D」と呼ぶ場合がある)は、前記単量体A〜単量体Cと共重合可能な単量体であればよく、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸i−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸i−ブチル、(メタ)アクリル酸n−アミル、(メタ)アクリル酸i−アミル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸i−ノニル、(メタ)アクリル酸t−ブチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル;アミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ブチルアミノエチルアクリレートなどのエチレン性不飽和カルボン酸のアミノアルキルエステル;ダイアセトン(メタ)アクリルアミドなどのカルボニル基を分子中に有する化合物;N−メチロール(メタ)アクリルアミド、γ−(メタ)アクリルオキシプロピルトリメトキシシランなどの各種官能基を有する(メタ)アクリレート;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)つアクリレートなどの多官能(メタ)アクリレート;1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリシルメタクリレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリシルメタクリレートなどの光安定化の機能を有する(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシ−4−メタクリルオキシベンゾフェノン、2−[2’−ヒドロキシ−5メタクリロルオキシエチル]フェニル]ベンゾトリアゾールなどの紫外線吸収性の機能を有する(メタ)アクリレート化合物;1,3−ブタジエン、イソプレン、2−クロル−1,3−ブタジエンなどの脂肪族共役ジエン;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのカルボン酸ビニルエステル;エチレン性不飽和ジカルボン酸の酸無水物、モノアルキルエステル、モノアミド類;(メタ)アクリロニトリル、α−クロルアクリロニトリルなどのシアン化ビニル化合物、アクロレイン、ホルミルスチロール、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルブチルケトンなどを挙げることができる。これらは単独で用いてもよいし、又は2種以上組合せて用いてもよい。
前記単量体Dの使用量は、使用する全単量体のうち、前記単量体A〜単量体Cを除く残りの部分を占める。
前記アクリル共重合樹脂に含まれるポリマー粒子のゲル分率は、70%以上が好ましく、80%以上がより好ましく、85%以上が更に好ましい。ゲル分率を70%以上とすることにより、耐溶剤性が良好となる。
ここで、前記ゲル分率とは、前述したように、ポリマー粒子中において高分子量の3次元網目構造を形成する部分の占める割合をいい、通常、前記ポリマー粒子中におけるトルエン等の有機溶媒への不溶分として測定される。
前記ゲル分率は、単量体A〜単量体Dを本発明の範囲内で使用した上で、ラジカル重合開始剤の種類及び量、重合温度、必要により使用される連鎖移動剤の種類及び量によって調節することができる。
前記水系アクリル樹脂は、2以上の単量体からなる混合物を、水性溶媒中、後述する反応性乳化剤の存在下で、重合開始剤を添加し、共重合させることにより得られる。かかる乳化重合においては、まず、重合開始剤を熱又は還元性物質の存在下でラジカル分解して重合開始反応を起こさせることにより単量体の付加重合を行わせる。
前記重合開始剤としては、例えば、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンセンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイドなどの有機ハイドロパーオキサイド類からなる酸化剤と含糖ピロリン酸鉄処方、スルホキシレート処方、含糖ピロリン酸鉄処方/メルボキシレート処方の混合処方などの還元剤との組合せによるレドックス系の開始剤;過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩;アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、2−カルバモイルアザイソブチロニトリルなどのアゾ化合物;ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートなどの有機過酸化物などを挙げることができ、好ましくは前記過硫酸塩及び前記レドックス系の開始剤である。
前記重合開始剤の使用量は、全単量体100質量部あたり、0.05〜5質量部が好ましく、0.1〜2質量部がより好ましい。これらの重合開始剤を用いて乳化重合する際には、反応系中に重合開始剤を一括添加するか、又は重合開始剤の一部を回分的添加、連続的添加、あるいはこの両者を組み合わせて添加する方法を用いることができる。
前記反応性乳化剤とは、乳化重合可能な程度の乳化能を有し、かつ、ラジカル重合可能である乳化剤をいう。
本発明においては、反応性乳化剤を用いて乳化重合を行うことにより、乳化剤の使用量を低減することができ、特に、水系媒体中における遊離の乳化剤の量を低減することができるため、耐水性に優れた共重合体エマルジョンが得られる。
前記反応性乳化剤としては、例えば、ラジカル反応性基としてエチレン性不飽和基、親水基としてポリオキシエチレン基、スルホン基、硫酸基、疎水基としてアルキル基を1分子中に有する乳化剤が挙げられる。
このような反応性乳化剤としては、例えば、「ラテムルS−180A」(花王(株)製);「エレミノールJS−2」(三洋化成(株)製);「アクアロンHS−10」、「アクアロンBC−10」(第一工業製薬(株)製);「アデカリアソープSE−10N」(旭電化工業(株)製)等のアニオン性反応性乳化剤、「アクアロンRS−20」(第一工業製薬(株)製);「アデカリアソープNE−20」(旭電化工業(株)製)等の非イオン性反応性乳化剤、などを挙げることができる。これらは単独で用いてもよいし、あるいは2種以上組合せて用いてもよい。
前記反応性乳化剤の使用量は、後述する粒子径によるが、全単量体100質量部に対し、0.5〜5質量部が好ましく、0.5〜3質量部がより好ましい。
前記反応性乳化剤の使用量を0.5〜5質量部とすることにより、重合反応時の安定性を保持することができ、乳化が十分で、泡立ちも適当である。
また、前記反応性乳化剤は、重合系にそれぞれ一括添加、回分的添加、連続的添加、又はこの両者を組み合わせて添加されるのが好ましい。
前記水系アクリル樹脂の重合においては、上記の乳化剤及び重合開始剤と共に、必要に応じて、連鎖移動剤、電解質、キレート剤、pH調整剤などを併用してもよい。
前記連鎖移動剤の使用量は、全単量体100質量部あたり、0〜5質量部程度が好ましい。
前記pH調整剤としては、アンモニア水、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸水素二ナトリウムなどが挙げられる。pH調整剤の使用量はそれぞれ、全単量体100質量部あたり0〜2質量部が好ましい。
前記重合法の一例としては、単量体混合物100質量部と、水100〜500質量部と、重合開始剤0.05〜5質量部と、反応性乳化剤0.01〜5質量部と、連鎖移動剤、電解質及びpH調整剤の所定量とよりなる水性の反応系を、5〜100℃(特に、50〜90℃)の好ましい温度条件下、0.1〜10時間にわたり反応させる。
その際の重合方法としては、全単量体を一括添加する方法、少なくとも一部の単量体を分割又は連続して添加する方法、少なくとも一部の単量体のプレエマルジョンを分割又は連続して添加する方法、又はこれらの方式を段階的に組み合わせた方法等を採用することができるが、特に、水溶性の低い単量体を使用する場合、高圧ホモジナイサーや超音波分散機を用いて、予め単量体混合物の少なくとも一部、水、反応性乳化剤等を強制乳化させてプレエマルジョンを調製してから、残りの単量体を一括添加、あるいは分割又は連続して添加する方法等により重合することもできる。
前記水系アクリル樹脂には、更に必要に応じて、光安定化剤、紫外線吸収剤、有機溶剤、架橋剤、水溶性高分子(例えば、水溶性ポリエステル樹脂、水溶性エポキシ樹脂、他の水溶性アクリル樹脂、ポリビニルアルコール、澱粉)、消泡剤、増粘剤、熱安定剤、レベリング剤、滑剤、帯電防止剤、着色剤、艶消し剤、顔料、防カビ剤などの添加剤が含有されていてもよい。
前記光安定化剤・紫外線吸収剤としては、特に限定されるものではなく、塗料、合成ゴム、合成樹脂、合成繊維用の光安定化剤・紫外線吸収剤として公知のものを使用することができる。具体的には、有機ニッケル、ヒンダートアミン系などの光安定化剤;酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウムなどの無機系紫外線吸収剤;ベンゾフェノン、ベンゾトリアゾールなどの有機系紫外線吸収剤などを挙げることができる。これらのうち、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ビペリジル)セバケートなどのヒンダードアミン系の光安定化剤;酸化セリウム、ヒンダードアミン系紫外線吸収剤が好ましい。光安定化剤・紫外線吸収剤の添加量としては、特定の重合体(固形分)100質量部に対して、通常0.01〜10質量部が好ましく、0.05〜5質量部がより好ましい。光安定化剤・紫外線吸収剤を含有させることにより、前記水系分散体により形成される塗膜に良好な耐侯性を発現させることができる。
前記有機溶剤としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、アミルアルコール、ヘキシルアルコールなどのアルコール類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピルセロソルブ・ブチルセロソルブ・ヘキシルセロソルブ・メチルカルビトール、エチルカルビトール、メチルセロゾルブアセテート、エチルセロゾルブアセテート、トリブトキシメチルフォスフェートなどを挙げることができる。
前記有機溶剤の添加量としては、水系分散体固形分100質量部に対して、通常0.1〜100質量部が好ましい。前記有機溶剤を含有させることにより、得られる水系分散体の濡れ性及び造膜性を向上させることができる。
前記架橋剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができ、例えば、アミノ樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂よりなる架橋剤、ヒドラジド化合物、イソシアネート化合物、ブロックイソシアネート化合物、アジリジン化合物などの有機系架橋剤、金属化合物などの無機系架橋剤など、公知の架橋剤を使用することができる。
前記架橋剤によれば、0〜280℃の温度条件下に架橋(硬化)反応を進行させることができる。そして、前記架橋剤のうち、アミノ樹脂、フェノール樹脂、ブロックイソシアネート化合物よりなるものは、100℃以下の温度条件下に架橋反応を進行させることができるので好ましい。架橋剤を含有させることにより、水系分散体により形成される塗膜に更に優れた耐溶剤性及び耐水性を付与することができる。
全単量体中、単量体Aを用いることで、印刷適性を高めるとともに、ガラス転移温度(Tg)を高めることができ、更に、単量体Bで架橋することにより、耐溶剤性、耐水性、耐アルカリ性、耐酸性を向上させることができる。したがって、前記水系分散体によれば、耐溶剤性、耐水性、印刷適性、耐酸性・耐アルカリ性に優れた塗膜を形成することができる。
前記ガラス転移温度(Tg)が20〜80℃である水分散性アクリル樹脂及び水溶性アクリル樹脂から選択される少なくともいずれかを含む下塗層用塗布液の塗布量は、乾燥固形分で0.1〜10g/mが好ましく、0.1〜7g/mがより好ましい。
前記塗布量が0.1g/m未満であると、下塗層とトナー受像層の密着性が不足することがあり、10g/mを超えると、高温下での耐接着性が劣ることがある。
−トナー受像層−
本発明においては、第一の形態では、支持体と、該支持体上に少なくとも1層のトナー受像層とを有し、第二の形態では、支持体と、該支持体上に下塗層と、トナー受像層をこの順に有する。
前記トナー受像層は、水分散性樹脂及び水溶性樹脂から選択される少なくともいずれかの樹脂と、白色顔料を含む。前記水分散性樹脂及び水溶性樹脂から選択される少なくともいずれかの樹脂の中でも、自己分散型の水分散性ポリエステル樹脂が特に好ましい。
前記自己分散型の水分散性ポリエステル樹脂は、アルコール成分と、酸成分とを原料モノマーとして共縮重合することにより得ることができる。
前記酸成分としては、カルボン酸、カルボン酸の酸無水物、カルボン酸の低級アルキルエステル等が挙げられ、後述する(D)二価のカルボン酸等と、(E)三価以上の多価カルボン酸等が好適に用いられる。
前記アルコール成分としては、後述する(A)ジオール、(B)脂肪族ジオール、(C)の三価以上の多価アルコールが好適に用いられる。
前記(A)成分のジオールとしては、下記構造式(1)で表されるジオールが好適に挙げられる。
Figure 2005140812
ただし、前記構造式(1)中、Rは、エチレン基又はプロピレン基を表す。x及びyは、それぞれ1以上の整数であり、x+yの平均値は2〜7である。
前記(A)成分のジオールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2.0)−ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物、等が挙げられる。
前記(B)成分の脂肪族ジオールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、等が挙げられる。
前記(C)成分の三価以上の多価アルコールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ソルビトール、1,2,3,6,−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4,−ブタントリオール、1,2,5,−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4,−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5,−トリヒドロキシメチルベンゼン、等が挙げられる。
本発明においては、前記(A)〜(C)のアルコール成分から選択される少なくとも1種が使用される。この場合、前記(A)成分のジオールは、全アルコール成分中40〜100モル%が好ましい。前記(B)成分の脂肪族ジオールは、全アルコール成分中20モル%以上が好ましい。前記(C)成分の三価以上のアルコール類は、全アルコール成分中60モル%未満が好ましい。前記(C)成分の三価以上のアルコール類が60モル%以上になると、ケトン系溶剤に不溶となり、転相が困難となることがある。
前記(D)成分の二価のカルボン酸、二価のカルボン酸の酸無水物又は二価のカルボン酸の低級アルキルエステルとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、マレイン酸、フマール酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、マロン酸、n−ドデセニルコハク酸、イソドデセニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、イソドデシルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、n−オクチルコハク酸、イソオクテニルコハク酸、イソオクチルコハク酸等の二価のカルボン酸、又はこれらの酸の無水物もしくは低級アルキルエステル等が挙げられる。
前記(E)成分の三価以上のカルボン酸、三価以上のカルボン酸の酸無水物又は三価以上のカルボン酸の低級アルキルエステルとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1,2,4,−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7,−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4,−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4,−ブタントリカルボン酸、1,2,5,−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4,−シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8,−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、エンポール三量体酸等の三価以上のカルボン酸、又はこれらの酸の無水物もしくは低級アルキルエステル等が挙げられる。
本発明においては、前記(D)〜(E)の酸成分から選択される少なくとも1種が使用される。この場合、前記(D)成分の二価のカルボン酸等は、全酸成分中40〜100モル%用いられることが好ましい。前記(E)成分の三価以上の多価カルボン酸類は、全酸成分中60モル%未満で用いられる。前記(E)成分の三価以上の多価カルボン酸類が60モル%以上になると、ケトン系溶剤に不溶となり、転相が困難となることがある。
前記(D)成分の三価以上の多価アルコールと、前記(E)成分の三価以上の多価カルボン酸誘導体を併用する場合、これら(D)成分及び(E)成分は全構成単量体中30モル%未満が好ましい。前記(D)成分及び(E)成分の割合が30モル%以上であると、ケトン系溶剤に不溶となり転相が困難となることがある。
なお、末端基制御、及び分子量制御を目的として一価のアルコール、一価のカルボン酸誘導体を各々10モル%以下で用いることができる。
本発明の自己分散型の水分散性ポリエステル樹脂は、以上の(A)成分〜(E)成分のいずれかの原料モノマーを共縮重合させて得られるものである。前記共縮重合の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記ポリエステル樹脂における酸価(JIS K0070に準拠)は3〜70KOHmg/gが好ましく、5〜60KOHmg/gがより好ましい。前記酸価が、3KOHmg/g未満であると、安定な自己分散型の水系ポリエステル樹脂分散物が得られないことがあり、70KOHmg/gを超えると、塗膜又は紙に塗布後の吸湿度が高くなったり、耐水性が劣ることがある。
ここで、前記ポリエステル樹脂の酸価は、酸成分とアルコール成分の構成比率を変えたり、カルボン酸エステルを用いたり、一価のアルコールで酸価を封鎖したりすることにより調整することができる。
本発明の自己分散型の水分散性ポリエステル樹脂は、DSC(示差走査熱量計)により測定されるガラス転移温度(Tg)は25℃以上が好ましい。前記ガラス転移温度(Tg)が25℃未満であると、水系に転相し、紙に塗布後、高温高湿下(35℃、80%RH)に紙を重ねて置くと、ポリエステル樹脂の紙写りが起こり、好ましくない。なお、前記自己分散型の水系ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)は、構成単量体の組成比率を変えることにより調整することができる。
前記自己分散型の水分散性ポリエステル樹脂は、その数平均分子量が2,500〜70,000であることが好ましい。前記数平均分子量が、2,500未満であると、転相後の樹脂を用いて形成した塗膜の物性が劣ることがあり、70,000を超えると、転相工程において高粘度となり好ましくないことがある。
前記自己分散型水系ポリエステル樹脂の粒径は、0.01〜10.0μmが好ましく、0.01〜1.0μmがより好ましい。前記粒径が10.0μmを超えると、分散安定性が不良となることがある。
本発明の自己分散型の水分散性ポリエステル樹脂の製造方法は、前記の所定の酸価を有するポリエステル樹脂をケトン系溶剤に溶解させ、中和剤を加えて該ポリエステル樹脂のカルボキシル基をイオン化する。次いで、水を加えた後、ケトン系溶剤を留去して水系に転相する。即ち、例えば、攪拌機、還流冷却管、温度計、滴下ロート、及び窒素ガス導入管を設けた反応器を用い、ケトン系溶剤に溶解した所定の酸価を有するポリエステル樹脂に、中和剤等を加え、カルボキシル基をイオン化する(すでにイオン化されている場合は不要)。次いで、水を加えた後、ケトン系溶剤を留去して水系に転相することにより得られる。ケトン系溶剤への溶解、中和剤の添加は、通常ケトン系溶剤の沸点以下の温度で行う。また、ここで用いられる水としては、例えば、イオン交換水、等が挙げられる。
前記ケトン系溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルイソプロピルケトン、等が挙げられる。これらの中でも、メチルエチルケトンが特に好ましい。
前記中和剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アンモニア水、水酸化ナトリウム等のアルカリ水溶液;アリルアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、3−エトキシプロピルアミン、ジイソブチルアミン、3−ジエチルアミノプロピルアミン、トリ−n−オクチルアミン、t−ブチルアミン、sec−ブチルアミン、プロピルアミン、メチルアミノプロピルアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、n−プロパノールアミン、ブタノールアミン、2−アミノ−4−ペンタノール、2−アミノ−3−ヘキサノール、5−アミノ−4−オクタノール、3−アミノ−3−メチル−2−ブタノール、モノエタノールアミン、イソプロパノールアミン、ネオペンタノールアミン、ジグリコールアミン、エチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、1,2−ジアミノプロパン、1,6−ジアミノヘキサン、1,9−ジアミノノナン、1,12−ジアミノドデカン、二量体脂肪酸ジアミン、2,2,4,−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4,−トリメチルヘキサメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、N−アミノエチルピペラジン、N−アミノプロピルピペラジン、N−アミノプロピルジピペリジプロパン、ピペラジン等のアミン類、等が挙げられる。
前記中和剤の使用量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、少なくともポリエステル樹脂の酸価を中和できる量であればよい。
前記自己分散型の水分散性ポリエステル樹脂における吸湿度は1.5%以下が好ましく、1.0%以下がより好ましい。
前記吸湿度が1.5%を超えると、特に高速定着処理においてブリスターが発生することがある。
ここで、前記吸湿度は、例えば、1〜3mmの大きさに粉砕した樹脂約10gを真空乾燥機を用いて50℃で48時間脱水した後、秤量した(Ag)。この樹脂を秤量瓶に入れて28℃、85RH%の条件の恒温恒湿槽に24時間放置し、その後、取り出して秤量した(Bg)。得られた秤量から下記数式により吸湿度を求めることができる。
吸湿度(%)=〔(B−A)×100〕/A
前記25℃での破断伸びは0.25%以上が好ましく、0.30%以上がより好ましい。
前記破断伸びが0.25%未満であると、高湿環境においてひび割れが発生することがある。
ここで、前記破断伸びは、例えば、JIS K7127に準拠して測定することができる。具体的には、ポリエチレン等の疎水性の支持体に各樹脂をワイヤーバーを用いて厚みが10〜40μmになるように塗布し、乾燥して塗膜を形成した。得られた塗膜から5mm×70mmの短冊状に切り出してサンプルとした。このサンプルについてテンシロン(RTM−50、オリエンテック社製)を用いて、25℃で引張り強度500mm/minで測定した。なお、サンプルが破断した点での伸びを初期のサンプル長に対する伸び量(%)として求めることができる。
前記自己分散型の水分散性ポリエステル樹脂は、シャープメルト性を有することが好ましく、下記の流動開始温度(Tfb)及び〔1/2法温度(T1/2)−Tfb〕の条件を満たすことが好ましい。
前記自己分散型の水分散性ポリエステル樹脂における流動開始温度(Tfb)は、85〜120℃が好ましく、90〜115℃がより好ましい。
前記Tfbが85℃未満であると、光沢が向上し、レリーフが低減することがあり、120℃を超えると、オフセットが発生し難いことがある。
ここで、前記流動開始温度とは、例えば、特開平9−171265号公報に記載されているような高架式フローテスターを用いて、ポリマーの可塑曲線(図2参照)を得、このポリマーの可塑曲線から流動開始温度を決定することができる。具体的には、0.5〜5gの試料を前記高架式フローテスターに導入する。試料の上には、該試料に対して4.9〜5×10Paの一定圧力がかかるように加圧体を載せる。ここで、例えば、5℃/分の昇温速度で試料を加熱し、前記加圧体の降下量と温度の相関関係を示すポリマー可塑曲線を得る(図2参照)。図2中、試料の熱膨張によって加圧体がわずかに上昇した後、再び、加圧体が降下し始める温度が流動開始温度(Tfb)である。
なお、図2中、ABは、ポリマーの軟化領域を表す。Tsは、軟化温度を表す。BCは、停止領域を表す。CDEは、流動領域を表す。更に、詳細な流動開始温度の測定方法については、高分子材料試験法(高分子工学講座14、364〜369頁、高分子学会編集、株式会社地人書館、昭和38年発行)に「流出開始温度」として記載されている。
前記〔1/2法温度(T1/2)−Tfb〕は、45℃以下が好ましく、30℃以下がより好ましい。
前記〔1/2法温度(T1/2)−Tfb〕が、45℃を超えると、画質及びオフセットの両立する定着温度領域が狭くなり、不安定になることがある。
ここで、前記1/2法温度(T1/2)は、例えば、特開平9−171265号公報に記載されているような高架式フローテスターを使用し、特定の条件の下で、所定の押出加重を加えながら、初期設定温度(例えば、50℃)で余熱時間(例えば、300秒)に、所定の等速昇温速度で昇温した時の各温度における流出開始時と終了時のピストンストローク差の2分の1となる温度である。
前記ポリエステル樹脂の市販品としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、東洋紡製のバイロン290、バイロン200、バイロン280、バイロン300、バイロン103、バイロンGK−140、バイロンGK−130;花王製のタフトンNE−382、タフトンU−5、ATR−2009、ATR−2010;ユニチカ製のエリーテルUE3500、UE3210、XA−8153、KZA―1449;日本合成化学製のポリエスターTP−220、R−188、HP―320等が挙げられる。
前記トナー受像層用塗布液組成におけるポリエステル樹脂の含有量は、塗布液全量に対し、固形分換算で、0.1〜30質量%が好ましく、1〜10質量%がより好ましい。
−白色顔料−
前記白色顔料としては、例えば、無機顔料、有機顔料のいずれをも用いることができる。
前記無機顔料としては、例えば、カオリンクレー、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、サチンホワイト、二酸化チタン、焼成クレー、酸化亜鉛、硫酸バリウム、タルク、コロイダルシリカ、等が挙げられる。前記有機顔料としては、例えば、ポリスチレン、ポリメチルスチレン等のスチレン系樹脂;ポリメタクリル酸メチル,ポリアクリロニトリル等のアクリル系樹脂の他;ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、等が挙げられる、これらを任意の割合で併用することができる。
前記トナー受像層用塗液組成における白色顔料の含有量は、塗布液全量に対し、固形分換算で、0.1〜20質量%が好ましく、1〜10質量%がより好ましい。
本発明のトナー受像層は、水分散性ポリエステル樹脂及び水溶性ポリエステル樹脂から選択される少なくともいずれかのポリエステル樹脂と、白色顔料を少なくとも含むトナー受像層用塗布液を乾燥固形分で1〜50g/mとなるように塗設する。前記トナー受像層用塗布液の塗設量は、乾燥固形分で2〜30g/mがより好ましい。
前記塗設量が、1g/m未満であると、光沢度が低下し、耐レリーフ性の向上を図ることができないことがあり、50g/mを超えると、耐オフセット性が低下することがある。
ここで、前記トナー受像層は、カラー又は黒トナーを受容し、画像を形成するためのトナー受像層である。該トナー受像層は、転写工程にて、(静)電気、圧力等にて現像ドラム或いは中間転写体より画像を形成するトナーを受容し、定着工程にて熱、圧力等にて固定化する機能を有する。
前記トナー受像層は、前記自己分散型の水分散性ポリエステル樹脂及び白色顔料を少なくとも含み、その他の熱可塑性樹脂、必要に応じてその他の成分を含有する。
前記その他の熱可塑性樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、定着時等の温度条件下で変形可能であり、トナーを受容し得るものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、(i)ポリウレタン樹脂等、(ii)ポリアミド樹脂等、(iii)ポリスルホン樹脂等、(iv)ポリ塩化ビニル樹脂等、(v)ポリビニルブチラール等、(vi)ポリカプロラクトン樹脂等、(vii)ポリオレフィン樹脂等、などが挙げられる。
前記(iv)ポリ塩化ビニル樹脂等としては、例えば、ポリ塩化ビニリデン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル−プロピオン酸ビニル共重合体樹脂、等が挙げられる。
前記(v)ポリビニルブチラール等としては、ポリオール樹脂、エチルセルロース樹脂、酢酸セルロース樹脂等のセルロース樹脂、等が挙げられる。市販品としては、電気化学工業(株)製、積水化学(株)製等が挙げられる。前記ポリビニルブチラールは、ポリビニルブチラール含有量が70質量%以上であり、かつ平均重合度が500以上のものが好ましく、平均重合度1000以上のものがより好ましい。市販品としては、電気化学工業(株)製デンカブチラール3000−1、4000−2、5000A、6000C;積水化学(株)製エスレックBL−1、BL−2、BL−3、BL−S、BX−L、BM−1、BM−2、BM−5、BM−S、BH−3、BX−1、BX−7、等が挙げられる。
前記(vi)ポリカプロラクトン樹脂等としては、例えば、スチレン−無水マレイン酸樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリエーテル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、等が挙げられる。
前記(vii)ポリオレフィン樹脂等としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等、エチレン、プロピレン等のオレフィンと他のビニルモノマーとの共重合体樹脂、アクリル樹脂、等が挙げられる。
前記熱可塑性樹脂は、1種単独で使用してもよいし、2種以上でもよく、これらに加えて、これらの混合物、これらの共重合体等も使用することができる。
前記トナー受像層には、前記熱可塑性樹脂以外の成分としては、トナー受像層の白色度を調節可能である点で、顔料・染料等の着色剤が好適に挙げられ、特に顔料が好適に挙げられる。また、その他の成分としては、トナー受像層の熱力学的特性を改良する目的で添加される各種添加剤、例えば、可塑剤、離型剤又は滑り剤、マット剤、フィラー、架橋剤、帯電制御剤、乳化物、分散物等が挙げられる。
前記着色剤としては、蛍光増白剤、有色顔料、染料、等が挙げられる。
前記蛍光増白剤は、近紫外部に吸収を持ち、400〜500nmに蛍光を発する化合物で、公知の蛍光増白剤が特に制限なく各種使用することができる。該蛍光増白剤としては、K.VeenRataraman編“The Chemistry of Synthetic Dyes”V巻8章に記載されている化合物を好適に挙げることができる。具体的には、スチルベン系化合物、クマリン系化合物、ビフェニル系化合物、ベンゾオキサゾリン系化合物、ナフタルイミド系化合物、ピラゾリン系化合物、カルボスチリル系化合物などが挙げられる。前記蛍光増白剤の市販品としては、例えば、住友化学製ホワイトフルファーPSN、PHR、HCS、PCS、B;Ciba−Geigy社製UVITEX−OB、などが挙げられる。
前記有色顔料としては、特開昭63−44653号公報等に記載されている各種顔料及びアゾ顔料(例えば、アゾレーキ;カーミン6B、レッド2B、不溶性アゾ;モノアゾイエロ、ジスアゾイエロ、ピラゾロオレンジ、バルカンオレンジ、縮合アゾ系;クロモフタルイエロ、クロモフタルレッド)、多環式顔料(例えば、フタロシアニン系;銅フタロシアニンブルー、銅フタロシアニングリーン、シオキサジン系;ジオキサジンバイオレット、イソインドリノン系;イソインドリノンイエロー、スレン系;ペリレン、ペリノン、フラバントロン、チオインジゴ、レーキ顔料(例えば、マラカイトグリーン、ローダミンB、ローダミンG、ビクトリアブルーB)、又無機顔料(例えば、酸化物、二酸化チタン、ベンガラ、硫酸塩;沈降性硫酸バリウム、炭酸塩;沈降性炭酸カルシウム、硅酸塩;含水硅酸塩、無水硅酸塩、金属粉;アルミニウム粉、ブロンズ粉、亜鉛末、カーボンブラック、黄鉛、紺青等)、などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、前記顔料としては、特に酸化チタンが好ましい。
前記顔料の形状としては、特に制限はないが、画像定着時の伝熱性(低熱伝導性)に優れる点で、中空粒子形状であるのが好ましい。
前記染料としては、油溶性染料、水不溶性染料等の種々の染料を用いることができる。
前記油溶性染料としては、例えば、アントラキノン系化合物、アゾ系化合物、などが挙げられる。
前記水不溶性染料としては、例えば、C.I.Vatヴァイオレット1、C.I.Vatヴァイオレット2、C.I.Vatヴァイオレット9、C.I.Vatヴァイオレット13,C.I.Vatヴァイオレット21、C.I.Vatブルー1、C.I.Vatブルー3、C.I.Vatブルー4、C.I.Vatブルー6、C.I.Vatブルー14、C.I.Vatブルー20、C.I.Vatブルー35等の建染染料;C.I.ディスパーズヴァイオレット1、C.I.ディスパーズヴァイオレット4、C.I.ディスパーズヴァイオレット10、C.I.ディスパーズブルー3、C.I.ディスパーズブルー7、C.I.ディスパーズブルー58等の分散染料;C.I.ソルベントヴァイオレット13、C.I.ソルベントヴァイオレット14、C.I.ソルベントヴァイオレット21、C.I.ソルベントヴァイオレット27、C.I.ソルベントブルー11、C.I.ソルベントブルー12、C.I.ソルベントブルー25、C.I.ソルベントブルー55、などが挙げられる。
なお、銀塩写真で用いられているカラードカプラーも好ましく用いることができる。
前記着色剤の、前記トナー受像層(表面)における含有量としては、0.1〜8g/mが好ましく、0.5〜5g/mがより好ましい。
前記着色剤の含有量が、0.1g/m未満であると、前記トナー受像層における光透過率が高くなることがあり、8g/mを超えると、ヒビ割れ、耐接着等の取り扱い性が低下することがある。
前記離型剤は、前記トナー受像層のオフセットを防ぐため、トナー受像層に配合される。前記離型剤としては、定着温度において加熱・融解し、トナー受像層表面に析出してトナー受像層表面に偏在し、更に、冷却・固化されることによってトナー受像層表面に離型剤材料の層を形成するものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができる。
前記離型剤としては、シリコーン化合物、フッ素化合物、ワックス及びマット剤から選択される少なくとも1種が挙げられる。これらの中でも、シリコーンオイル、ポリエチレンワックス、カルナバワックス、シリコーン粒子及びポリエチレンワックス粒子から選択される少なくとも1種が特に好ましい。
前記離型剤としては、例えば、幸書房「改訂 ワックスの性質と応用」、日刊工業新聞社発行のシリコーンハンドブック記載の化合物を用いることができる。また、特公昭59−38581号、特公平4−32380号、特許第2838498号、同2949558号、特開昭50−117433号、同52−52640号、同57−148755号、同61−62056号、同61−62057号、同61−118760号、特開平2−42451号、同3−41465号、同4−212175号、同4−214570号、同4−263267号、同5−34966号、同5−119514号、同6−59502号、同6−161150号、同6−175396号、同6−219040号、同6−230600号、同6−295093号、同7−36210号、同7−43940号、同7−56387号、同7−56390号、同7−64335号、同7−199681号、同7−223362号、同7−287413号、同8−184992号、同8−227180号、同8−248671号、同8−248799号、同8−248801号、同8−278663号、同9−152739号、同9−160278号、同9−185181号、同9−319139号、同9−319143号、同10−20549号、同10−48889号、同10−198069号、同10−207116号、同11−2917号、同11−44969号、同11−65156号、同11−73049号、同11−194542号各公報に記載のトナーに用いられているシリコーン系化合物、フッ素化合物又はワックスも好ましく用いることができる。また、これら化合物を複数組合わせて使用することもできる。
前記シリコーン系化合物としては、シリコーンオイルとして無変性シリコーンオイル(具体的には、ジメチルシロキサンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、フェニルメチルシリコーンオイル、市販品として信越化学工業製KF−96、KF−96L、KF−96H、KF−99、KF−50、KF−54、KF−56、KF−965、KF−968、KF−994、KF−995、HIVAC F−4、F−5;東レ・ダウコーニング・シリコーン製SH200、SH203、SH490、SH510、SH550、SH710、SH704、SH705、SH7028A、SH7036、SM7060、SM7001、SM7706、SH7036、SH8710、SH1107、SH8627;東芝シリコーン製TSF400、TSF401、TSF404、TSF405、TSF431、TSF433、TSF434、TSF437、TSF450シリーズ、TSF451シリーズ、TSF456、TSF458シリーズ、TSF483、TSF484、TSF4045、TSF4300、TSF4600、YF33シリーズ、YF−3057、YF−3800、YF−3802、YF−3804、YF−3807、YF−3897、XF−3905、XS69−A1753、TEX100、TEX101、TEX102、TEX103、TEX104、TSW831、など)、アミノ変性シリコーンオイル(市販品として信越化学工業製KF−857、KF−858、KF−859、KF−861、KF−864、KF−880、東レ・ダウコーニング・シリコーン製SF8417、SM8709、東芝シリコーン製TSF4700、TSF4701、TSF4702、TSF4703、TSF4704、TSF4705、TSF4706、TEX150、TEX151、TEX154など)、カルボキシ変性シリコーンオイル(市販品として東レ・ダウコーニング・シリコーン製BY16−880、東芝シリコーン製TSF4770、XF42−A9248など)、カルビノール変性シリコーンオイル(市販品として東芝シリコーン製XF42−B0970など)、ビニル変性シリコーンオイル(市販品として東芝シリコーン製XF40−A1987など)、エポキシ変性シリコーンオイル(市販品として東レ・ダウコーニング・シリコーン製SF8411、SF8413;東芝シリコーン製TSF3965、TSF4730、TSF4732、XF42−A4439、XF42−A4438、XF42−A5041、XC96−A4462、XC96−A4463、XC96−A4464、TEX170など)、ポリエーテル変性シリコーンオイル(市販品として信越化学工業製KF−351(A)、KF−352(A)、KF−353(A)、KF−354(A)、KF−355(A)、KF−615(A)、KF−618、KF−945(A);東レ・ダウコーニング・シリコーン製SH3746、SH3771、SF8421、SF8419、SH8400、SF8410;東芝シリコーン製TSF4440、TSF4441、TSF4445、TSF4446、TSF4450、TSF4452、TSF4453、TSF4460など)、シラノール変性シリコーンオイル、メタクリル変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、アルコール変性シリコーンオイル(市販品として東レ・ダウコーニング・シリコーン製SF8427、SF8428、東芝シリコーン製TSF4750、TSF4751、XF42−B0970など)、アルキル変性シリコーンオイル(市販品として東レ・ダウコーニング・シリコーン製SF8416、東芝シリコーン製TSF410、TSF411、TSF4420、TSF4421、TSF4422、TSF4450、XF42−334、XF42−A3160、XF42−A3161など)、フッ素変性シリコーンオイル(市販品として東レ・ダウコーニング・シリコーン製FS1265、東芝シリコーン製FQF501など)、シリコーンゴム、シリコーン微粒子(市販品として東レ・ダウコーニング・シリコーン製SH851U、SH745U、SH55UA、SE4705U、SH502UA&B、SRX539U、SE6770U−P、DY38−038、DY38−047、トレフィルF−201、F−202、F−250、R−900、R−902A、E−500、E−600、E−601、E−506、BY29−119;東芝シリコーン製トスパール105、120、130、145、240、3120など)、シリコーン変性樹脂(具体的には、オレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、スチレン−アクリル樹脂など、これらの共重合樹脂をシリコーン変性した化合物など、市販品として大日精化製ダイアロマーSP203V、SP712、SP2105、SP3023;日本油脂製モディパーFS700、FS710、FS720、FS730、FS770;東亜合成化学製サイマックUS−270、US−350、US−352、US−380、US−413、US−450、レゼダGP−705、GS−30、GF−150、GF−300;東レ・ダウコーニング・シリコーン製SH997、SR2114、SH2104、SR2115、SR2202、DCI−2577、SR2317、SE4001U、SRX625B、SRX643、SRX439U、SRX488U、SH804、SH840、SR2107、SR2115;東芝シリコーン製YR3370、TSR1122、TSR102、TSR108、TSR116、TSR117、TSR125A、TSR127B、TSR144、TSR180、TSR187、YR47、YR3187、YR3224、YR3232、YR3270、YR3286、YR3340、YR3365、TEX152、TEX153、TEX171、TEX172など)、反応性シリコーン化合物(具体的には、付加反応型、過酸化物硬化型、紫外線硬化型があり、市販品として東芝シリコーン製TSR1500、TSR1510、TSR1511、TSR1515、TSR1520、YR3286、YR3340、PSA6574、TPR6500、TPR6501、TPR6600、TPR6702、TPR6604、TPR6700、TPR6701、TPR6705、TPR6707、TPR6708、TPR6710、TPR6712、TPR6721、TPR6722、UV9300、UV9315、UV9425、UV9430、XS56−A2775、XS56−A2982、XS56−A3075、XS56−A3969、XS56−A5730、XS56−A8012、XS56−B1794、SL6100、SM3000、SM3030、SM3200、YSR3022など)などが挙げられる。
前記フッ素化合物としては、例えば、フッ素オイル(市販品としてダイキン工業製ダイフロイル#1、#3、#10、#20、#50、#100、ユニダインTG−440、TG−452、TG−490、TG−560、TG−561、TG−590、TG−652、TG−670U、TG−991、TG−999、TG−3010、TG−3020、TG−3510;トーケムプロダクツ製MF−100、MF−110、MF−120、MF−130、MF−160、MF−160E;旭硝子製サーフロンS−111、S−112、S−113、S−121、S−131、S−132、S−141、S−145;三井フロロケミカル製FC−430、FC−431など)、フッ素ゴム(市販品として東レ・ダウコーニング・シリコーン製LS63Uなど)、フッ素変性樹脂(市販品として日本油脂製モディパーF200、F220、F600、F2020、F3035;大日精化製ダイアロマーFF203、FF204;旭硝子製サーフロンS−381、S−383、S−393、SC−101、SC−105、KH−40、SA−100;トーケムプロダクツ製EF−351、EF−352、EF−801、EF−802、EF−601、TFE、TFEA、TFEMA、PDFOH;住友3M製THV−200Pなど)、フッ素スルホン酸化合物(市販品としてトーケムプロダクツ製EF−101、EF−102、EF−103、EF−104、EF−105、EF−112、EF−121、EF−122A、EF−122B、EF−122C、EF−123A、EF−123B、EF−125M、EF−132、EF−135M、EF−305、FBSA、KFBS、LFBSなど)、フルオロスルホン酸、フッ素酸化合物又はその塩(具体的には無水フッ酸、稀フッ酸、ホウフッ酸、ホウフッ化亜鉛、ホウフッ化ニッケル、ホウフッ化錫、ホウフッ化鉛、ホウフッ化銅、ケイフッ酸、フッ化チタン酸カリウム、パーフルオロカプリル酸、パーフルオロオクタン酸アンモニウムなど)、無機フッ化物(具体的には、フッ化アルミニウム、ケイフッ化カリウム、フッ化ジルコン酸カリウム、フッ化亜鉛4水和物、フッ化カルシウム、フッ化リチウム、フッ化バリウム、フッ化錫、フッ化カリウム、酸性フッ化カリウム、フッ化マグネシウム、フッ化チタン酸、フッ化ジルコン酸、六フッ化リン酸アンモニウム、六フッ化リン酸カリウムなど)などが挙げられる。
前記ワックスとしては、例えば、合成炭化水素、変性ワックス、水素化ワックス、天然ワックス、などが挙げられる。
前記合成炭化水素としては、例えば、ポリエチレンワックス(市販品として中京油脂製ポリロンA、393、H−481、三洋化成製サンワックスE−310、E−330、E−250P、LEL−250、LEL−800、LEL−400Pなど)、ポリプロピレンワックス(市販品として三洋化成製ビスコール330−P、550−P、660−P)、フィッシャートロプシュワックス(市販品として日本精鑞製FT100、FT−0070など)など、酸アミド化合物或いは酸イミド化合物(具体的には、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミドなど、市販品として中京油脂製セロゾール920、B−495、ハイミクロンG−270、G−110、ハイドリンD−757など)などが挙げられる。
前記変性ワックスとしては、例えば、アミン変性ポリプロピレン(市販品として三洋化成製QN−7700)、アクリル酸変性、フッ素変性、オレフィン変性ワックス、ウレタン型ワックス(市販品として日本精鑞製NPS−6010、HAD−5090など)、アルコール型ワックス(市販品として日本精鑞製NPS−9210、NPS−9215、OX−1949、XO−020Tなど)などが挙げられる。
前記水素化ワックスとしては、例えば、硬化ひまし油(市販品として伊藤製油製カスターワックスなど)、ヒマシ油誘導体(市販品として伊藤製油製の脱水ヒマシ油DCO、DCO Z−1、DCO Z−3、ヒマシ油脂肪酸CO−FA、リシノレイン酸、脱水ヒマシ油脂肪酸DCO−FA、脱水ヒマシ油脂肪酸エポキシエステルD−4エステル、ヒマシ油系ウレタンアクリレートCA−10、CA−20、CA−30、ヒマシ油誘導体MINERASOL S−74、S−80、S−203、S−42X、S−321、特殊ヒマシ油系縮合脂肪酸MINERASOL RC−2、RC−17、RC−55、RC−335、特殊ヒマシ油系縮合脂肪酸エステルMINERASOL LB−601、LB−603、LB−604、LB−702、LB−703、#11、L−164、など)、ステアリン酸(市販品として伊藤製油製の12−ヒドロキシステアリン酸など)、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ベヘニン酸、セバシン酸(市販品として伊藤製油製のセバシン酸など)、ウンデシレン酸(市販品として伊藤製油製のウンデシレン酸など)、ヘプチル酸(市販品として伊藤製油製のヘプチル酸など)、マレイン酸、高度マレイン化油(市販品として伊藤製油製のHIMALEIN DC−15、LN−10、00−15、DF−20、SF−20など)、吹込油(市販品として伊藤製油製のセルボノール#10、#30、#60、R−40、S−7など)、シクロペンタジエン化油(市販品として伊藤製油製のCPオイル、CPオイル−Sなど)などが挙げられる。
前記天然ワックスとしては、植物系ワックス、動物系ワックス、鉱物系ワックス及び石油ワックスから選択される少なくとも1種が好ましく、特に植物系ワックスが好ましい。前記天然ワックスとしては、特に、前記トナー受像層の熱可塑性樹脂として水系の熱可塑性樹脂を用いた場合の相溶性等の点で、水分散型ワックスが好ましい。
前記植物系ワックスとしては、例えば、カルナバワックス(市販品として日本精鑞製EMUSTAR−0413、中京油脂製セロゾール524など)、ヒマシ油(市販品として伊藤製油製精製ヒマシ油など)、ナタネ油、大豆油、木ろう、綿ろう、ライスワックス、サトウキビワックス、キャンデリラワックス、ジャパンワックス、ホホバ油、などが挙げられる。これらの中でも、特に、耐オフセット性、耐接着性、通紙性、光沢感が優れ、ひび割れが生じ難く、高画質の画像を形成可能な電子写真用受像シートを提供可能である点で、融点が70〜95℃のカルナバワックスが特に好ましい。
前記動物系ワックスとしては、例えば、蜜蝋、ラノリン、鯨蝋、ステ蝋(鯨油)、羊毛蝋、等が挙げられる。
前記鉱物系ワックスとしては、例えば、モンタンワックス、モンタン系エステルワックス、オゾケライト、セレシン、脂肪酸エステル(市販品として新日本理化製サンソサイザーDOA、AN−800、DINA、DIDA、DOZ、DOS、TOTM、TITM、E−PS、nE−PS、E−PO、E−4030、E−6000、E−2000H、E−9000H、TCP、C−1100等)、などが挙げられる。これらの中でも、特に、耐オフセット性、耐接着性、通紙性、光沢感が優れ、ひび割れが生じ難く、高画質の画像を形成可能な電子写真用受像シートを提供可能である点で、融点が70〜95℃のモンタンワックスが特に好ましい。
前記石油ワックスとしては、例えば、パラフィンワックス(市販品として日本精鑞製パラフィンワックス155、150、140、135、130、125、120、115、HNP−3、HNP−5、HNP−9、HNP−10、HNP−11、HNP−12、HNP−14G、SP−0160、SP−0145、SP−1040、SP−1035、SP−3040、SP−3035、NPS−8070、NPS−L−70、OX−2151、OX−2251、EMUSTAR−0384、EMUSTAR−0136、中京油脂製セロゾール686、428、651−A、A、H−803、B−460、E−172、866、K−133、ハイドリンD−337、E−139、日石三菱石油製125°パラフィン、125°FD、130°パラフィン、135°パラフィン、135°H、140°パラフィン、140°N、145°パラフィン、パラフィンワックスMなど)、マイクロクリスタリンワックス(市販品として日本精鑞製Hi−Mic−2095、Hi−Mic−3090、Hi−Mic−1080、Hi−Mic−1070、Hi−Mic−2065、Hi−Mic−1045、Hi−Mic−2045、EMUSTAR−0001、EMUSTAR−042X、中京油脂製セロゾール967、M、日石三菱石油製155マイクロワックス、180マイクロワックスなど)、ペトロラタム(市販品として日本精鑞製OX−1749、OX−0450、OX−0650B、OX−0153、OX−261BN、OX−0851、OX−0550、OX−0750B、JP−1500、JP−056R、JP−011Pなど)、などが挙げられる。
前記天然ワックスの前記トナー受像層(表面)における含有量は、0.1〜4g/mが好ましく、0.2〜2g/mがより好ましい。前記含有量が、0.1g/m未満であると、耐オフセット性、耐接着性が特に不充分となることがあり、4g/mを超えると、ワックス量が多過ぎ、形成される画像の画質が劣ることがある。
前記天然ワックスの融点(℃)としては、特に、耐オフセット性、及び、通紙性の点で、70〜95℃が好ましく、75〜90℃がより好ましい。
前記マット剤としては、種々の公知のものが挙げられる。前記マット剤として用いられる固体粒子は、無機粒子と有機粒子とに分類できる。無機マット剤の材料としては、具体的には、酸化物(例えば、二酸化ケイ素、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム)、アルカリ土類金属塩(例えば、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、硫酸マグネシウム)、ハロゲン化銀(例えば、塩化銀、臭化銀)及びガラスが挙げられる。
前記無機マット剤としては、例えば、西独特許2529321号、英国特許760775号、同1260772号、米国特許1201905号、同2192241号、同3053662号、同3062649号、同3257206号、同3322555号、同3353958号、同3370951号、同3411907号、同3437484号、同3523022号、同3615554号、同3635714号、同3769020号、同4021245号、同4029504号の各明細書に記載されたものが挙げられる。
前記有機マット剤の材料には、デンプン、セルロースエステル(例えば、セルロースアセテートプロピオネート)、セルロースエーテル(例えば、エチルセルロース)及び合成樹脂が含まれる。合成樹脂は、水不溶性又は水難溶性であることが好ましい。前記水不溶性又は水難溶性の合成樹脂としては、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸エステル(例えば、ポリアルキル(メタ)アクリレート、ポリアルコキシアルキル(メタ)アクリレート、ポリグリシジル(メタ)アクリレート)、ポリ(メタ)アクリルアミド、ポリビニルエステル(例えば、ポリ酢酸ビニル)、ポリアクリロニトリル、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン)、ポリスチレン、ベンゾグアナミン樹脂、ホルムアルデヒド縮合ポリマー、エポキシ樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート、フェノール樹脂、ポリビニルカルバゾール、ポリ塩化ビニリデン、などが挙げられる。
以上のポリマーに使用されるモノマーを組み合わせたコポリマーを用いてもよい。
前記コポリマーの場合、少量の親水性の繰り返し単位が含まれていてもよい。前記親水性の繰り返し単位を形成するモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、α,β−不飽和ジカルボン酸、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、スルホアルキル(メタ)アクリレート、スチレンスルホン酸、など挙げられる。
前記有機マット剤としては、例えば、英国特許1055713号、米国特許1939213号、同2221873号、同2268662号、同2322037号、同2376005号、同2391181号、同2701245号、同2992101号、同3079257号、同3262782号、同3443946号、同3516832号、同3539344号、同3591379号、同3754924号、同3767448号の各明細書、特開昭49−106821号公報、特開昭57−14835号公報に記載されたものが挙げられる。
また、二種類以上の固体粒子を併用してもよい。前記固体粒子の平均粒径は、例えば、1〜100μmが好ましく、4〜30μmがより好ましい。前記固体粒子の使用量は、0.01〜0.5g/mが好ましく、0.02〜0.3g/mがより好ましい。
本発明のトナー受像層に添加される離型剤としては、これらの誘導体、酸化物、精製品、混合物を用いることもできる。また、これらは、反応性の置換基を有していてもよい。
前記離型剤の融点(℃)としては、耐オフセット性、及び、通紙性の点で、70〜95℃が好ましく、75〜90℃がより好ましい。
また前記離型剤としては、特に、前記トナー受像層の熱可塑性樹脂として水系の熱可塑性樹脂を用いた場合の相溶性等の点で、水分散型の離型剤が好ましい。
前記離型剤の前記トナー受像層における含有量は、1〜20質量%が好ましく、1〜8.0質量%がより好ましく、1〜5.0質量%が更に好ましい。
前記可塑剤としては、公知の樹脂用の可塑剤を特に制限なく使用することができる。該可塑剤は、トナーを定着する時の熱及び圧力のいずれかによって、トナー受像層が流動又は柔軟化するのを調整する機能を有する。
前記可塑剤としては、「化学便覧」(日本化学会編、丸善)、「可塑剤−その理論と応用−」(村井孝一編著、幸書房)、「可塑剤の研究 上」「可塑剤の研究 下」(高分子化学協会編)、「便覧 ゴム・プラスチック配合薬品」(ラバーダイジェスト社編)等を参考にして選択することができる。
前記可塑剤としては、例えば、フタル酸エステル類、リン酸エステル類、脂肪酸エステル類、アビエチン酸エステル類、アジピン酸エステル類、セバシン酸エステル類、アゼライン酸エステル類、安息香酸エステル類、酪酸エステル類、エポキシ化脂肪酸エステル類、グリコール酸エステル類、プロピオン酸エステル類、トリメリット酸エステル類、クエン酸エステル類、スルホン酸エステル類、カルボン酸エステル類、コハク酸エステル類、マレイン酸エステル類、フマル酸エステル類、フタル酸エステル類、ステアリン酸エステル類等;アミド類(例えば、脂肪酸アミド類、スルホアミド類等)、エーテル類、アルコール類、ラクトン類、ポリエチレンオキシ類、などが挙げられる(特開昭59−83154号、同59−178451号、同59−178453号、同59−178454号、同59−178455号、同59−178457号、同62−174754号、同62−245253号、同61−209444号、同61−200538号、同62−8145号、同62−9348号、同62−30247号、同62−136646号、同62−174754号、同62−245253号、同61−209444号、同61−200538号、同62−8145号、同62−9348号、同62−30247号、同62−136646号、特開平2−235694号各公報等参照)。なお、前記可塑剤は、樹脂に混合して使用することができる。
前記可塑剤としては、比較的低分子量のポリマーを用いることができる。この場合、該可塑剤の分子量としては、可塑化されるバインダー樹脂の分子量より低いものが好ましい。前記分子量は15000以下が好ましく、5000以下がより好ましい。また、ポリマー可塑剤の場合、可塑化されるバインダー樹脂と同種のポリマーであることが好ましい。例えば、ポリエステル樹脂の可塑化には、低分子量のポリエステルが好ましい。更に、オリゴマーも可塑剤として用いることができる。上記化合物以外にも市販品として、例えば、旭電化工業製アデカサイザーPN−170、PN−1430;C.P.HALL社製品PARAPLEX−G−25、G−30、G−40;理化ハーキュレス製品エステルガム8L−JA、エステルR−95、ペンタリン4851、FK115、4820、830、ルイゾール28−JA、ピコラスチックA75、ピコテックスLC、クリスタレックス3085、等が挙げられる。
前記可塑剤は、トナー粒子がトナー受像層に埋め込まれる際に生じる応力や歪み(弾性力や粘性などの物理的な歪み、分子やバインダー主鎖やペンダント部分などの物質収支による歪み等)を緩和するために任意に使用することができる。
前記可塑剤は、トナー受像層中において、ミクロに分散された状態でもよいし、海島状にミクロに相分離した状態でもよいし、バインダー等の他の成分と充分に混合溶解した状態でもよい。
前記可塑剤の、前記トナー受像層における含有量は、0.001〜90質量%が好ましく、0.1〜60質量%がより好ましく、1〜40質量%が更に好ましい。
前記可塑剤は、スベリ性(摩擦力低下による搬送性向上)の調整、定着部オフセット(定着部へのトナーや層の剥離)の改良、カールバランスの調整、帯電調整(トナー静電像の形成)等の目的で使用してもよい。
前記フィラーとしては、有機又は無機のフィラーが挙げられ、バインダー樹脂用の補強剤や、充填剤、強化材として公知のものが用いることができる。該フィラーとしては、「便覧 ゴム・プラスチック配合薬品」(ラバーダイジェスト社編)、「新版 プラスチック配合剤 基礎と応用」(大成社)、「フィラーハンドブック」(大成社)等を参考にして選択することができる。
前記フィラーとしては、無機フィラー(又は無機顔料)を好適に用いることができる。前記無機フィラー(無機顔料)としては、例えば、シリカ、アルミナ、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、雲母状酸化鉄、鉛白、酸化鉛、酸化コバルト、ストロンチウムクロメート、モリブデン系顔料、スメクタイト、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、炭酸カルシウム、ムライト、等が挙げられる。これらの中でも、シリカ、アルミナが好ましい。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。また、前記フィラーとしては、粒径の小さいものが好ましい。粒径が大きいと、トナー受像層の表面が粗面化し易い。
前記シリカには、球状シリカと無定形シリカが含まれる。該シリカは、乾式法、湿式法又はエアロゲル法により合成できる。疎水性シリカ粒子の表面を、トリメチルシリル基又はシリコーンで表面処理してもよい。シリカとしては、コロイド状シリカが好ましい。前記シリカの平均粒径としては、4〜120nmが好ましく、4〜90nmがより好ましい。
前記シリカは、多孔質であるのが好ましい。多孔質シリカの平均孔径は、50〜500nmが好ましい。また、多孔質シリカの質量当りの平均孔容積は、例えば、0.5〜3ml/gが好ましい。
前記アルミナには、無水アルミナ及びアルミナ水和物が含まれる。無水アルミナの結晶型としては、α、β、γ、δ、ζ、η、θ、κ、ρ又はχを用いることができる。無水アルミナよりもアルミナ水和物の方が好ましい。アルミナ水和物としては、一水和物又は三水和物を用いることできる。一水和物には、擬ベーマイト、ベーマイト及びダイアスポアが含まれる。三水和物には、ジブサイト及びバイヤライトが含まれる。アルミナの平均粒径としては、4〜300nmが好ましく、4〜200nmがより好ましい。アルミナは、多孔質であるのが好ましい。多孔質アルミナの平均孔径としては、50〜500nmが好ましい。多孔質アルミナの質量当りの平均孔容積としては、0.3〜3ml/gが好ましい。
前記アルミナ水和物は、アルミニウム塩溶液にアンモニアを加えて沈澱させるゾルゲル法、又はアルミン酸アルカリを加水分解する方法により合成できる。無水アルミナは、アルミナ水和物を加熱により脱水することで得ることができる。
前記フィラーの添加量は、前記トナー受像層のバインダーの乾燥質量100質量部に対し、5〜2000質量部が好ましい。
前記架橋剤は、前記トナー受像層の保存安定性、熱可塑性等を調整するために配合することができる。前記架橋剤としては、反応基としてエポキシ基、イソシアネート基、アルデヒド基、活性ハロゲン基、活性メチレン基、アセチレン基、その他公知の反応基を2個以上分子内に有する化合物が用いられる。
前記架橋剤としては、水素結合、イオン結合、配位結合等により結合を形成することが可能な基を2個以上有する化合物も用いることができる。
前記架橋剤としては、樹脂用のカップリング剤、硬化剤、重合剤、重合促進剤、凝固剤、造膜剤、造膜助剤、等が挙げられる。前記カップリング剤としては、例えば、クロロシラン類、ビニルシラン類、エポキシシラン類、アミノシラン類、アルコキシアルミニウムキレート類、チタネートカップリング剤などが挙げられる他、「便覧 ゴム・プラスチック配合薬品」(ラバーダイジェスト社編)等に挙げられた公知のものを用いることができる。
前記帯電制御剤は、前記トナー受像層における、トナーの転写、付着等を調整したり、トナー受像層の帯電接着を防止するために含有させる。前記帯電制御剤としては、従来から公知の各種帯電制御剤を使用することができる。前記帯電制御剤としては、例えば、カチオン界面活性剤、アニオン系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤等の界面活性剤等の他、高分子電解質、導電性金属酸化物等を使用できる。例えば、第4級アンモニウム塩、ポリアミン誘導体、カチオン変性ポリメチルメタクリレート、カチオン変性ポリスチレン等のカチオン系帯電防止剤、アルキルホスフェート、アニオン系ポリマー等のアニオン系帯電防止剤、脂肪酸エステル、ポリエチレンオキサイド等のノニオン系帯電防止剤が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
トナーが負電荷を有する場合、トナー受像層に配合される帯電制御剤としては、例えば、カチオンやノニオンが好ましい。
前記導電性金属酸化物としては、例えば、ZnO、TiO、SnO、Al、In、SiO、MgO、BaO、MoO等を挙げることができる。これらの導電性金属酸化物は、単独で使用しても良く、これらの複合酸化物で使用しても良い。また、前記導電性金属酸化物は、異種元素を更に含有させてもよく、例えば、ZnOに対して、Al、In等、TiOに対してNb、Ta等、SnOに対しては、Sb、Nb、ハロゲン元素等を含有(ドーピング)させることができる。
前記トナー受像層に使用され得る材料には、出力画像の安定性改良、またトナー受像層自身の安定性改良のため各種添加剤を含めることができる。前記添加剤としては、種々の公知の酸化防止剤、老化防止剤、劣化防止剤、オゾン劣化防止剤、紫外線吸収剤、金属錯体、光安定剤、防腐剤、防かび剤、等が挙げられる。
前記酸化防止剤としては、例えば、クロマン化合物、クマラン化合物、フェノール化合物(例えば、ヒンダードフェノール)、ハイドロキノン誘導体、ヒンダードアミン誘導体、スピロインダン化合物が挙げられる。なお、前記酸化防止剤については、特開昭61−159644号公報などに記載されている。
前記老化防止剤としては、例えば、「便覧 ゴム・プラスチック配合薬品 改訂第2版」(1993年、ラバーダイジェスト社)p76〜121に記載のものが挙げられる。
前記紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール化合物(米国特許3533794号明細書記載)、4−チアゾリドン化合物(米国特許3352681号明細書記載)、ベンゾフェノン化合物(特開昭46−2784号公報記載)、紫外線吸収ポリマー(特開昭62−260152号公報記載)が挙げられる。
前記金属錯体としては、例えば、米国特許4241155号、同4245018号、同4254195号の各明細書、特開昭61−88256号、同62−174741号、同63−199248号、特開平1−75568号、同1−74272号の各公報に記載されている。
前記トナー受像層に使用され得る材料には、上述したように公知の写真用添加剤を添加することができる。前記写真用添加剤としては、例えば、リサーチ・ディスクロージャー誌(以下、RDと略記する)No.17643(1978年12月)、同No.18716(1979年11月)及び同No.307105(1989年11月)に記載されており、その該当箇所を下記にまとめて示す。
添加剤の種類 RD17643 RD18716 RD307105
1.増白剤 24頁 648頁右欄 868頁
2.安定剤 24頁〜25頁 649頁右欄 868〜870頁
3.光吸収剤 25頁〜26頁 649頁右欄 873頁
(紫外線吸収剤)
4.色素画像安定剤 25頁 650頁右欄 872頁
5.硬膜剤 26頁 651頁左欄 874〜875頁
6.バインダー 26頁 651頁左欄 873〜874頁
7.可塑剤、潤滑剤 27頁 650頁右欄 876頁
8.塗布助剤 26頁〜27頁 650頁右欄 875〜876頁
(界面活性剤)
9.スタチック防止剤 27頁 650頁右欄 876〜877頁
10.マット剤 878〜879頁
〔トナー受像層の諸物性〕
前記トナー受像層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、2μm以上が好ましく、2〜50μmがより好ましく、5〜15μmが更に好ましい。
前記トナー受像層は、定着部材との定着温度における180度剥離強さが、0.1N/25mm以下が好ましく、0.041N/25mm以下がより好ましい。
ここで、前記180度剥離強さは、定着部材の表面素材を用い、JIS K6887に記載の方法に準拠して測定することができる。
前記トナー受像層は、白色度が高いのが好ましい。該白色度としては、JIS P8123に規定される方法で測定して、85%以上が好ましい。また、440nm〜640nmの波長域で、分光反射率が85%以上、かつ同波長域の最大分光反射率と最低分光反射率の差が5%以内が好ましい。更には、400nm〜700nmの波長域で分光反射率が85%以上、かつ同波長域の最大分光反射率と最低分光反射率の差が5%以内がより好ましい。
また、前記白色度としては、具体的には、CIE 1976(L)色空間において、L値は80以上が好ましく、85以上がより好ましく、90以上が更に好ましい。また、白色色味はできるだけニュートラルであるのが好ましい。前記白色色味としては、L空間において、(a+(bの値は50以下が好ましく、18以下がより好ましく、5以下が更に好ましい。
前記トナー受像層としては、光沢度が高いのが好ましい。前記光沢度としては、トナーが無い白色から最大濃度の黒色までの全領域において、45度光沢度は60以上が好ましく、75以上がより好ましく、90以上が更に好ましい。
但し、前記光沢度は110以下が好ましい。前記光沢度が110を超えると、金属光沢のようになり、画質としては好ましくない。
また、画像形成後における20度光沢度は70%以上が好ましく、85%以上がより好ましい。
なお、前記光沢度は、JIS Z8741に基づいて測定することができる。
前記トナー受像層は、以下の項目の内の1項目の物性を有することが好ましく、更に好ましくは、複数の項目、最も好ましくは、全ての項目の物性を有することが適当である。
(1)トナー受像層のTm(溶融温度)は30℃以上が好ましく、トナーのTm+20℃以下がより好ましい。
(2)トナー受像層の粘度が1×10cpになる温度が、40℃以上が好ましく、トナーのそれより低いことがより好ましい。
(3)トナー受像層の定着温度における貯蔵弾性率(G’)が、1×10〜1×10Paが好ましい。損失弾性率(G”)が、1×10〜1×10Paが好ましい。
(4)トナー受像層の定着温度における損失弾性率(G”)と、貯蔵弾性率(G’)との比である損失正接(G”/G’)は、0.01〜10が好ましい。
(5)トナー受像層の定着温度における貯蔵弾性率(G’)は、トナーの定着温度における損失弾性率(G”)に対して、−50〜+2500が好ましい。
(6)溶融トナーのトナー受像層上の傾斜角は、50度以下が好ましく、40度以下がより好ましい。
また、前記トナー受像層としては、特許第2788358号明細書、特開平7−248637号公報、同8−305067号公報、同10−239889号公報等に開示されている物性等を満足するものが好ましい。
前記トナー受像層としては、1×10〜1×1015Ω/cmの範囲(25℃、65%RHの条件にて)の表面電気抵抗を有するものが好ましい。
前記表面電気抵抗が、1×10Ω/cm未満であると、トナー受像層にトナーが転写される際のトナー量が充分でなく、得られるトナー画像の濃度が低くなり易いことがあり、1×1015Ω/cmを超えると、転写時に必要以上の電荷が発生し、トナーが充分に転写されず、画像の濃度が低く、電子写真用受像シートの取り扱い中に静電気を帯びて塵埃が付着し易くなることがある。また、複写時にミスフィード、重送、放電マーク、トナー転写ヌケ等が発生することがある。
なお、前記支持体に対し、トナー受像層と反対側の面の表面電気抵抗としては、5×10〜3.2×1010Ω/cmが好ましく、1×10〜1×1010Ω/cmがより好ましい。
ここで、前記表面電気抵抗の測定は、JIS K6911に準拠し、サンプルを温度20℃、湿度65%の環境下に8時間以上調湿し、同じ環境下で、アドバンテスト(株)製R8340を使用し、印加電圧100Vの条件で、通電して1分間経過した後に測定することができる。
前記その他の層としては、例えば、表面保護層、バック層、中間層、密着改良層、下塗り層、クッション層、帯電調節(防止)層、反射層、色味調製層、保存性改良層、接着防止層、アンチカール層、及び、平滑化層等が挙げられる。これらの層は、単層構成であってもよく、2以上の層より構成されていてもよい。
前記表面保護層は、前記電子写真用受像シートにおける表面の保護、保存性の改良、取り扱い性の改良、筆記性の付与、機器通過性の改良、アンチオフセット性の付与等の目的で、前記トナー受像層の表面に設けることができる。該表面保護層は、1層であってもよいし、2層以上の層からなっていてもよい。表面保護層には、バインダーとして各種の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等を用いることができ、前記トナー受像層と同種の樹脂を用いるのが好ましい。但し、熱力学的特性、静電特性等は、トナー受像層と同じである必要はなく、各々最適化することができる。
前記表面保護層には、トナー受像層に使用可能な、前述の各種の添加剤を配合することができる。特に、前記表面保護層には、本発明で使用する離型剤と共に、他の添加剤、例えば、マット剤等を配合することができる。なお、前記マット剤としては、種々の公知のものが挙げられる。
前記電子写真用受像シートにおける最表面層(例えば、表面保護層が形成されている場合には、表面保護層等)としては、定着性の点で、トナーとの相溶性が良いのが好ましい。具体的には、溶融したトナーとの接触角が、例えば0〜40度が好ましい。
前記バック層は、前記電子写真用受像シートにおいて、裏面出力適性付与、裏面出力画質改良、カールバランス改良、機器通過性改良等の目的で、支持体に対して、トナー受像層の反対側に設けられるのが好ましい。
前記バック層の色としては、特に制限はないが、前記電子写真用受像シートが、裏面にも画像を形成する両面出力型受像紙の場合、バック層も白色であることが好ましい。白色度及び分光反射率は、表面と同様に85%以上が好ましい。
また、両面出力適性改良のため、バック層の構成がトナー受像層側と同様であってもよい。バック層には、上記で説明した各種の添加剤を用いることができる。このような添加剤として、特にマット剤、帯電調整剤等を配合することが適当である。バック層は、単層構成であってもよく、2層以上の積層構成であってもよい。
また、定着時のオフセット防止のため、定着ローラ等に離型性オイルを用いている場合、バック層は、オイル吸収性としてもよい。
前記密着改良層は、前記電子写真用受像紙において、支持体及びトナー受像層の密着性を改良する目的で、形成することが好ましい。密着改良層には、前述の各種の添加剤を配合することができ、特に架橋剤を配合するのが好ましい。また、前記電子写真用受像シートには、トナーの受容性を改良するため、該密着改良層及びトナー受像層の間に、更にクッション層等を設けるのが好ましい。
前記中間層は、例えば、支持体及び密着改良層の間、密着改良層及びクッション層の間、クッション層及びトナー受像層の間、トナー受像層及び保存性改良層との間等に形成することができる。この場合、支持体、トナー受像層、及び、中間層からなる電子写真用受像シートにおいては、前記中間層は、例えば、支持体及びトナー受像層の間に存在させることができる。
〔トナー〕
前記電子写真用受像シートは、印刷又は複写の際に、トナー受像層にトナーを受容させて使用される。
前記トナーは、結着樹脂と着色剤とを少なくとも含有し、必要に応じて離型剤、その他の成分を含有する。
−トナー 結着樹脂−
前記結着樹脂としては、スチレン、パラクロルスチレンなどのスチレン類;ビニルナフタレン、塩化ビニル、臭化ビニル、弗化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル、酪酸ビニルなどのビニルエステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニル、α−クロルアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチルなどのメチレン脂肪族カルボン酸エステル類;アクリロニトリル、メタクリルロニトリル、アクリルアミドなどのビニルニトリル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのビニルエーテル類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンなどのN−ビニル化合物類;メタクリル酸、アクリル酸、桂皮酸などのビニルカルボン酸類などビニル系モノマーの単独重合体やその共重合体、更には各種ポリエステル類を使用することができ、各種ワックス類を併用することも可能である。
これらの樹脂の中で、特に前記トナー受像層に用いたものと同一系統の樹脂を用いるのが好ましい。
−トナー 着色剤−
前記着色剤としては、通常トナーに用いられているものを制限なく使用することができ、例えば、カーボンブラック、クロムイエロー、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、スレンイエロー、キノリンイエロー、パーメネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド、ブリリアンカーミン3B、ブリリアンカーミン6B、デイポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、リソールレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ローズベンガル、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオクサレレートなどの種々の顔料が挙げられる。また、アクリジン系、キサンテン系、アゾ系、ベンゾキノン系、アジン系、アントラキノン系、チオインジコ系、ジオキサジン系、チアジン系、アゾメチン系、インジコ系、チオインジコ系、フタロシアニン系、アニリンブラック系、ポリメチン系、トリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、チアジン系、チアゾール系、キサンテン系などの各種染料などが挙げられる。これら着色剤は1種単独で使用してもよいし、複数種類を併せて使用してもよい。
前記着色剤の含有量は、2〜8質量%の範囲が好ましい。前記着色剤の含有量が2質量%以上であれば着色力が弱くなることもなく、一方、8質量%以下であれば、透明性が損なわれることもないので好ましい。
−トナー 離型剤−
前記離型剤としては、原理的には、公知のワックス全てが使用可能であるが、比較的低分子量の高結晶性ポリエチレンワックス、フィッシャートロプシュワックス、アミドワックス、ウレタン化合物など窒素を含有する極性ワックスなどが特に有効である。ポリエチレンワックスについては分子量1000以下が好ましく、300〜1000の範囲がより好ましい。
前記ウレタン結合を有する化合物は、低分子量であっても極性基による凝集力の強さにより、固体状態を保ち、融点も分子量のわりには高く設定できるので好適である。分子量は300〜1000が好適である。前記原料としては、ジイソシアン酸化合物類とモノアルコール類との組み合わせ、モノイソシアン酸とモノアルコールとの組み合わせ、ジアルコール類とモノイソシアン酸との組み合わせ、トリアルコール類とモノイソシアン酸との組み合わせ、トリイソシアン酸化合物類とモノアルコール類との組み合わせなど、種々の組み合わせを選択することができるが、高分子量化させないために、多官能基と単官能基の化合物を組み合わせることが好ましい。また、等価の官能基量となるようにすることが重要である。
具体的な、原料化合物のうちモノイソシアン酸化合物としては、例えば、イソシアン酸ドデシル、イソシアン酸フェニル又はその誘導体、イソシアン酸ナフチル、イソシアン酸ヘキシル、イソシアン酸ベンジル、イソシアン酸ブチル、イソシアン酸アリル、などが挙げられる。
ジイソシアン酸化合物としては、ジイソシアン酸トリレン、ジイソシアン酸4、4’ジフェニルメタン、ジイソシアン酸トルエン、ジイソシアン酸1、3−フェニレン、ジイソシアン酸ヘキサメチレン、ジイソシアン酸4−メチル−m−フェニレン、ジイソシアン酸イソホロン、などが挙げられる。
モノアルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノールなど極く一般的なアルコール類を使用することが可能である。
原料化合物のうちジアルコール類としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、トリメチレングリコールなど多数のグリコール類;トリアルコール類としては、トリメチロールプロパン、トリエチロールプロパン、トリメタノールエタンなどが使用可能であるが、必ずしもこの範囲に限定されない。
これらのウレタン化合物類は、通常の離型剤のように、混練時に樹脂や着色剤とともに混合して、混練粉砕型トナーとしても使用できる。また、前記の乳化重合凝集溶融法トナーに用いる場合には、水中にイオン性界面活性剤や高分子酸や高分子塩基などの高分子電解質とともに分散し、融点以上に加熱してホモジナイザーや圧力吐出型分散機で強い剪断をかけて微粒子化し、1μm以下の離型剤粒子分散液を調製し、樹脂粒子分散液、着色剤分散液などとともに用いることができる。
前記離型剤のトナーにおける含有量は、1〜20質量%が好ましく、1〜10質量%がより好ましい。
−トナー その他の成分−
また、本発明のトナーには、内添剤、帯電制御剤、無機微粒子等のその他の成分を配合することができる。内添剤としては、フェライト、マグネタイト、還元鉄、コバルト、ニッケル、マンガン等の金属、合金、又はこれら金属を含む化合物などの磁性体を使用することができる。
前記帯電制御剤としては、4級アンモニウム塩化合物、ニグロシン系化合物、アルミニウム、鉄、クロムなどの錯体からなる染料、トリフェニルメタン系顔料など通常使用される種々の帯電制御剤を使用することができる。なお、凝集、溶融時の安定性に影響するイオン強度の制御、廃水汚染を減少する観点から水に溶解しにくい材料が好ましい。
前記無機微粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸三カルシウムなど、通常、トナー表面の外添剤を全て使用でき、それらをイオン性界面活性剤、高分子酸、高分子塩基で分散して使用することが好ましい。
更に、乳化重合、シード重合、顔料分散、樹脂粒子分散、離型分散、凝集、更には、それらの安定化などに界面活性剤を用いることができる。例えば、硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系、せっけん系等のアニオン界面活性剤、アミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン系界面活性剤、また、ポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン性界面活性剤を併用することも効果的である。その際の分散手段としては、回転せん断型ホモジナイザーやメデイアを有するボールミル、サンドミル、ダイノミルなどの一般的なものが使用可能である。
なお、前記トナーには、必要に応じて更に外添剤を添加してもよい。前記外添剤としては、無機粉末及び有機粒子等が挙げられる。前記無機粒子としては、SiO、TiO、Al、CuO、ZnO、SnO、Fe、MgO、BaO、CaO、KO、NaO、ZrO、CaO・SiO、KO・(TiO、Al・2SiO、CaCO、MgCO、BaSO、MgSO等が挙げられる。また、前記有機粒子としては、脂肪酸又はその誘導体、これらの金属塩等の粉末、フッ素系樹脂、ポリエチレン樹脂、アクリル樹脂等の樹脂粉末を用いることができる。これらの粉末の平均粒径は、例えば、0.01〜5μmが好ましく、0.1〜2μmがより好ましい。
前記トナーの製造方法は、特に制限されないが、(i)樹脂粒子を分散させてなる分散液中で凝集粒子を形成し凝集粒子分散液を調製する工程、(ii)前記凝集粒子分散液中に、微粒子を分散させてなる微粒子分散液を添加混合して前記凝集粒子に前記微粒子を付着させて付着粒子を形成する工程、及び(iii)前記付着粒子を加熱し融合してトナー粒子を形成する工程、とを含むトナーの製造方法により得られるものが好ましい。
−トナー物性等−
本発明のトナーの体積平均粒子径は、0.5μm以上10μm以下が好ましい。
前記トナーの体積平均粒子径が小さすぎると、トナーのハンドリング(補給性、クリーニング性、流動性等)に悪影響が生じる場合があり、また、粒子生産性が低下する場合がある。一方、トナーの体積平均粒子径が大すぎると、粒状性、転写性に起因する画質、解像度に悪影響を与える場合がある。
また、本発明のトナーは、前記トナーの体積平均粒子径の範囲を満たし、かつ体積平均粒度分布指数(GSDv)は、1.3以下が好ましい。
前記体積平均粒度分布指数(GSDv)と数平均粒度分布指数(GSDn)との比(GSDv/GSDn)は、0.95以上が好ましい。
また、本発明のトナーは、前記トナーの体積平均粒子径の範囲を満たし、かつ下記式で表される形状係数の平均値は1.00〜1.50が好ましい。
形状係数=(π×L)/(4×S)
ただし、前記式中、Lは、トナー粒子の最大長を表す。Sは、トナー粒子の投影面積を表す。
トナーが上記条件を満たす場合には、画質、特に、粒状性、解像度に効果があり、また、転写に伴う抜けやブラーが生じにくく、平均粒径が小さくなくてもハンドリング性に悪影響が出にくくなる。
なお、トナー自体の150℃における貯蔵弾性率G’(角周波数10rad/secで測定)は、10〜200Paであることが、定着工程での画質向上とオフセット性の防止の面から適当である。
(画像形成方法)
本発明の画像形成方法は、本発明の電子写真用受像シートにトナー画像を形成するトナー画像形成工程と、該トナー画像を加熱加圧部材と、ベルト部材と、冷却装置とを有するベルト定着型平滑化処理機を用いて加熱及び加圧し、冷却し剥離する定着平滑化工程とを有し、更に必要に応じてその他の手段を有する。
−トナー画像形成工程−
前記トナー画像形成工程としては、電子写真用受像シートにトナー画像を形成することができるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、通常の電子写真方法で使用される方法、例えば、現像ローラ上に形成したトナー画像を電子写真用受像シートに転写する直接転写方式、或いは中間転写ベルト等に一次転写した後、電子写真用受像シートに転写する中間転写ベルト方式がある。環境安定性及び高画質化の面から、中間転写ベルト方式が好ましくは使用される。
−定着平滑化工程−
前記定着平滑化工程は、トナー画像を加熱加圧部材と、ベルト部材と、冷却装置とを有するベルト定着型平滑化処理機を用いて加熱及び加圧し、冷却し剥離する工程である。
前記ベルト定着型平滑化処理機としては、加熱加圧部材、ベルト部材と、冷却装置と、を有し、冷却剥離部、更に必要に応じてその他の部材を備えている。
前記加熱加圧部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、一対の加熱ローラ、加熱ローラと加圧ローラとの組み合わせ、などが挙げられる。
前記冷却装置としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、冷気を送風可能であり、冷却温度等を調節可能である冷却装置、ヒートシンク、などが用いられる。
前記冷却剥離部としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができ、電子写真用受像シート自身の剛性(腰の強さ)でベルトから剥離するテンションロール近傍位置を意味する。
前記ベルト型平滑化処理機の加熱加圧部材に接触させる際には、加圧することが好ましい。この加圧の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ニップ圧を選択するのが好ましい。前記ニップ圧としては、耐水性、表面平滑性に優れ、良好な光沢を有する画像形成を行う観点から、1〜100kgf/cmが好ましく、5〜30kgf/cmがより好ましい。また、前記加熱加圧部材における加熱は、トナー受像層における熱可塑性樹脂の軟化点以上の温度であり、用いる熱可塑性樹脂に応じて異なるが、通常、80℃以上200℃以下が好ましい。前記冷却装置における冷却温度は、前記トナー受像層における熱可塑性樹脂が十分に固化する80℃以下の温度が好ましく、20〜80℃がより好ましい。
前記ベルト部材は、耐熱性支持体フィルムと、該支持体フィルム上に形成された離型層とを有する。
前記支持体フィルムとしては、耐熱性を備えていれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリイミド(PI)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルサルホン(PES)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリパラバン酸(PPA)、などが挙げられる。
前記離型層としては、シリコーンゴム、フッ素ゴム、フルオロカーボンシロキサンゴム、シリコーン樹脂及びフッ素樹脂から選択される少なくとも1種が好ましい。これらの中でも、ベルト部材の表面にフルオロカーボンシロキサンゴム層を設ける態様、前記ベルト部材の表面にシリコーンゴム層を有し、かつ該シリコーンゴム層の表面にフルオロカーボンシロキサンゴム層を設ける態様が好ましい。
前記フルオロカーボンシロキサンゴムとしては、主鎖にパーフルオロアルキルエーテル基及びパーフルオロアルキル基の少なくともいずれかを有するものが好ましい。
前記フルオロカーボンシロキサンゴムとしては、下記(A)〜(D)成分を含有するフルオロカーボンシロキサンゴム組成物の硬化物が好適である。
(A)下記一般式(1)のフルオロカーボンシロキサンを主成分とし、脂肪族不飽和基を有するフルオロカーボンポリマー、(B)1分子中に2個以上の≡SiH基を含有し、上記フルオロカーボンシロキサンゴム組成物中の脂肪族不飽和基量に対して上記≡SiH基の含有量が1〜4倍モル量であるオルガノポリシロキサン及び/又はフルオロカーボンシロキサン、(C)充填剤、及び(D)有効量の触媒。
前記(A)成分のフルオロカーボンポリマーは、下記一般式(1)で示される繰り返し単位を有するフルオロカーボンシロキサンを主成分とし、脂肪族不飽和基を有するものである。
Figure 2005140812
前記一般式(1)において、R10は、非置換又は置換の炭素数1〜8の一価炭化水素基であり、好ましくは炭素数1〜8のアルキル基、又は炭素数2〜3のアルケニル基であり、特にメチル基が好ましい。
a,eは、それぞれ0又は1の整数を表す。b,dは、それぞれ1〜4の整数を表す。cは、0〜8の整数を表す。また、xは、1以上が好ましく、10〜30がより好ましい。
前記(A)成分としては、下記一般式(2)で示すものを挙げることができる。
Figure 2005140812
前記(B)成分において、≡SiH基を有するオルガノポリシロキサンとしては、ケイ素原子に結合した水素原子を分子中に少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンを挙げることができる。
また、前記フルオロカーボンシロキサンゴム組成物においては、前記(A)成分のフルオロカーボンポリマーが脂肪族不飽和基を有するものであるときには、硬化剤としては、上述したオルガノハイドロジェンポリシロキサンを使用することが好ましい。即ち、前記フルオロカーボンシロキサン中の脂肪族不飽和基と、オルガノハイドロジェンポリシロキサン中のケイ素原子に結合した水素原子との間で生ずる付加反応によって硬化物が形成される。
前記オルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、付加硬化型のシリコーンゴム組成物に使用される種々のオルガノハイドロジェンポリシロキサンを使用することができる。
前記オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、一般にその≡SiH基の数が、前記(A)成分のフルオロカーボンシロキサン中の脂肪族不飽和炭化水素基1個に対して、少なくとも1個が好ましく、特に1〜5個となるような割合で配合することが好ましい。
また、≡SiH基を有するフルオロカーボンとしては、上記一般式(1)の単位、又は上記一般式(1)において、R10がジアルキルハイドロジェンシロキシ基であり、かつ末端がジアルキルハイドロジェンシロキシ基又はシリル基等のSiH基であるものが好ましく、下記一般式(3)で示すものを挙げることができる。
Figure 2005140812
前記(C)成分の充填剤としては、一般的なシリコーンゴム組成物に使用されている種々の充填剤を用いることができる。前記充填剤としては、例えば、煙霧質シリカ、沈降性シリカ、カーボン粉末、二酸化チタン、酸化アルミニウム、石英粉末、タルク、セリサイト、ベントナイト等の補強性充填剤、アスベスト、ガラス繊維、有機繊維等の繊維質充填剤、などが挙げられる。
前記(D)成分の触媒としては、付加反応用触媒として公知とされている塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸、塩化白金酸とオレフィンとの錯体、白金黒又はパラジウムをアルミナ、シリカ、カーボンなどの担体に担持したもの、ロジウムとオレフィンとの錯体、クロロトリス(トリフェニルフォスフィン)ロジウム(ウィルキンソン触媒)、ロジウム(III)アセチルアセトネートなどのような周期律表第VIII族元素又はその化合物が挙げられる。これらの錯体はアルコール系化合物、エーテル系化合物、炭化水素化合物などの溶剤に溶解して用いることが好ましい。
前記フルオロカーボンシロキサンゴム組成物においては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができるが、種々の配合剤を添加することができる。例えば、ジフェニルシランジオール、低重合度の分子鎖末端水酸基封鎖ジメチルポリシロキサン、ヘキサメチルジシラザン等の分散剤、酸化第一鉄、酸化第二鉄、酸化セリウム、オクチル酸鉄等の耐熱性向上剤、顔料等の着色剤等を必要に応じて配合することができる。
前記ベルト部材は、耐熱性支持体フィルムの表面を上記フルオロカーボンシロキサンゴム組成物で被覆し、加熱硬化することによって得られるが、必要に応じて更に、m−キシレンヘキサフロライド、ベンゾトリフロライド等の溶剤で希釈して塗工液とし、スプレーコート、ディップコート及びナイフコート等の一般的なコーティング法によって塗布することができる。また、加熱硬化の温度、時間は適宜選択することができ、温度100〜500℃、5秒〜5時間の範囲で支持体フィルムの種類及び製造方法などに応じて選択される。
前記耐熱性支持体フィルムの表面に形成する離型層の厚みは、特に制限はないが、トナーの剥離性又はトナー成分のオフセットを防止して画像の良好な定着性を得るため、1〜200μmが好ましく、5〜150μmがより好ましい。
以下、典型的な定着ベルトを有する画像形成装置の一例を示す図3に基づいて具体的に説明する。
まず、画像形成装置(不図示)でトナー12が電子写真用受像シート10に転写される。トナー12が付着した電子写真用受像シート10は、搬送設備(不図示)でA点に運ばれ、加熱ローラ14と加圧ローラ15の間を通過し、電子写真用受像シート10のトナー受像層又はトナー12が十分に軟化する温度(定着温度)及び圧力で加熱及び加圧される。
ここで、定着温度とは、A点における加熱ローラ14と加圧ローラ15とニップ部の位置で測定したトナー受像層表面の温度を意味し、例えば、80〜190℃が好ましく、100〜170℃がより好ましい。また、圧力は、加熱ローラ14と加圧ローラ15とニップ部で測定したトナー受像層表面の圧力を意味し、例えば、1〜10kgf/cm2、より好ましくは、2〜7kgf/cmである。
このように加熱及び加圧され、後に電子写真用受像シート10が、定着ベルト13により冷却装置16に運ばれる間に、トナー受像層内に離散的に存在していた離型剤(不図示)が十分に加熱されて溶融し、トナー受像層表面に移動する。移動してきた離型剤は、トナー受像層表面に離型剤の層(膜)を形成する。その後、電子写真用受像シート10は、定着ベルト13により冷却装置16に運ばれて、例えば、トナー受像層のポリマー及び/又はトナーに使用されるバインダー樹脂の軟化点以下又はガラス転移点+10℃以下の温度、好ましくは、20〜80℃、より好ましくは室温(25℃)に冷却される。これにより、トナー受像層表面に形成された離型剤の層(膜)が冷却・固化し、離型剤層を形成する。
冷却された電子写真用受像シート10は、更に定着ベルト13によりB点に運ばれ、定着ベルト13は、テンションローラ17上を移動する。従って、B点にて電子写真用受像シート10と定着ベルト13が剥離する。なお、電子写真用受像シートが自身の剛性(腰の強さ)でベルトから剥離するようにテンションロールの径を小さく設定することが好ましい。
また、図5に示したようなベルト定着型平滑化処理機は、例えば、図4に示した電子写真装置(例えば、富士ゼロックス株式会社製フルカラーレーザープリンター(DCC−500))のベルト状定着部として改造して用いることができる。
図4中、200は、画像形成装置、37は、感光体ドラム、19は、現像装置、31は、中間転写ベルト、18は、電子写真用受像シート、25は、定着ベルト部(ベルト定着装置)、をそれぞれ示す。
図5は、前記図4の画像形成装置200の内部に配設される定着ベルト部(ベルト定着装置)25を示す。
このベルト定着装置25は、図5に示すように、加熱ロール71と、該加熱ロール71を含む剥離ロール74、テンションロール75により回動可能に支持された無端ベルト73と、前記加熱ロール71に無端ベルト73を介して圧接する加圧ロール72とを備えている。
また、前記無端ベルト73の内面側には、加熱ロール71と剥離ロール74との間に、該無端ベルト73を強制的に冷却する冷却用のヒートシンク77が配設されており、この冷却用ヒートシンク77によって電子写真用受像シートの冷却及びシートの搬送を行う冷却・シート搬送部が構成されている。
そして、前記ベルト定着装置25では、図5に示すように、表面にカラートナー画像が転写・定着された電子写真用転写シートが、加熱ロール71と当該加熱ロール71に無端ベルト73を介して圧接する加圧ロール72との圧接部(ニップ部)に、カラートナー画像が加熱ロール71側に位置するようにして導入され、上記加熱ロール71と加圧ロール72との圧接部を通過する間に、カラートナー画像が電子写真用受像シート上に加熱溶融されて定着される。
その後、前記加熱ロール71と加圧ロール72との圧接部において、例えば、トナーが実質的に120〜130℃程度の温度に加熱され、溶融されて、カラートナー画像が受像層に定着された電子写真用受像シートは、その表面の受像層が無端ベルト73の表面に密着したまま状態で、当該無端ベルト73と共に搬送される。その間、上記無端ベルト73は、冷却用のヒートシンク77によって強制的に冷却され、カラートナー画像及び受像層が冷却して固化した後、剥離ロール74によって電子写真用受像シート自身の腰(剛性)によって剥離される。
なお、剥離工程が終了した後の無端ベルト73の表面は、クリーナ(図示せず)によって残留トナー等が除去され、次の定着工程に備えるようになっている。
本発明の画像形成方法によれば、定着オイルのないオイルレス機を使用しても、電子写真用受像シート及びトナーの剥離性、或いは電子写真用受像シート及びトナー成分のオフセットを防止でき、安定した給紙を実現できると共に、耐接着性及び耐ひび割れ性が向上し、光沢度に優れ、銀塩写真プリントと同レベルの高画質な画像を形成することができる。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明は、下記実施例に何ら限定されるものではない。
−支持体の調製−
テトラエチレングリコールジアクリレート80質量部に分子量2,000でエチレン性不飽和結合を2つ有するウレタンジアクリレートオリゴマー(商品名「9503」、サートマー株式会社製)を20質量部配合して塗料を調製した。
次いで、前記塗料を、厚さ100μmの顔料塗工紙(商品名「OKコート」、王子製紙株式会社製)上にアプリケーターバーを用いて塗工量が10g/mになるように片面塗工した後、加速電圧175kVの電子線照射装置で吸収線量が3Mradになるように電子線を照射して塗料を硬化させた。以上により、粘着性のない十分に硬化した三次元架橋ポリマー層を有する支持体を作製した。
−表面処理−
得られた支持体の三次元架橋ポリマー層表面に対し下記条件によりコロナ放電処理を行い表1に示すコロナ放電処理済みの支持体A〜Cを作製した。
シート搬送速度:100m/分
エネルギー処理出力:0.005〜0.02kW/m/分
Figure 2005140812
−下塗層用塗布液の調製−
表2に示した各単量体1〜4を重合してなるスチレン/アクリル酸エステル共重合体の水系分散体14質量部、及びメタノール20質量部とを混合し、水を加えて全量を100質量部とした。以上によりNo.1〜No.4の下塗層用塗布液を調製した。
Figure 2005140812
乳化剤:反応性乳化剤、アデカリアソープSE−10N(旭電化工業株式会社製)
単量体1:芳香族エチレン性不飽和単量体:スチレン
単量体2:エチレン性不飽和カルボン酸単量体:アクリル酸
単量体3:エポキシ基含有エチレン性不飽和単量体:グリシジルメタクリレート
単量体4:共重合可能な他のエチレン性不飽和単量体:2−エチルヘキシルアクリレート
−トナー受像層用塗布液の調製−
水分散ポリエステル樹脂(エリーテルKZA−1449、ユニチカ株式会社製)100質量部、離型剤(カルナバワックス、中京油脂株式会社製、セロゾール524)5質量部、白色顔料(TiO)水分散液〔TiO(タイぺークR780−2(石原産業製))及び高分子分散剤による水分散液〕7.5質量部、界面活性剤(日本油脂株式会社製、ラピゾールD−337、固形分10質量%)8質量部、帯電防止剤(日本油脂株式会社製、ラピゾールA−90、分子量=445.58)7質量部、及びイオン交換水 適量を混合して、トナー受像層用塗布液を調製した。
なお、水分散ポリエステル樹脂(エリーテルKZA−1449、ユニチカ株式会社製)は、数平均分子量=7100、25℃での破断伸びは1.37%、吸湿度は0.98%であった。
(実施例1〜5及び比較例1〜7)
−電子写真用受像シートの作製−
表3に示す組み合わせで、支持体上に各下塗層用塗布液をワイヤーコータ−にて塗布し下塗層を形成した(なお、実施例5及び比較例7は下塗層を設けなかった)。次に、この下塗層上にトナー受像層用塗布液をワイヤーコーターにて乾燥時の塗布量が固形分で表3に示すようになるように、塗布、乾燥して、実施例1〜5及び比較例1〜7の電子写真用受像シートを作製した。
Figure 2005140812
次に、得られた実施例1〜5及び比較例1〜7の各電子写真用受像シートについて、以下のようにして、画像形成を行い、光沢度、耐ブリスター性、耐レリーフ(画像段差)、耐接着性、及びひび割れ性を評価した。結果を表4に示す。
<画像形成>
画像形成装置として、図4に示した富士ゼロックス製フルカラーレーザープリンター(DCC−500)の定着部を、図5に示したベルト定着部に改造した装置を用い、画像形成を行い、下記条件で定着処理を行った。
−ベルト−
ベルトの支持体:ポリイミド(PI)フイルム、幅=50cm、
厚み=80μm
ベルトの離型層素材:フルオロカーボンシロキサンゴム前駆体であるSIFEL610(信越化学工業株式会社製)を加硫硬化してフルオロカーボンシロキサンゴムを50μmの膜厚に形成した。
−加熱加圧工程−
加熱ローラの温度:140℃
ニップ圧:130N/cm
−冷却工程−
冷却器:ヒートシンク長=80mm
搬送速度:53mm/sec
<光沢度>
前記画像形成装置を用い、B/W条件で濃度を6段階(0、20、40、60、80、100%)に10cm四方で絵だしした。この6段階部分を、JIS Z8741に準拠して、デジタル変角光沢度計(スガ試験機製、UGV−5D)を用いて、20度で測定し、その最小値を記録した。なお、本発明において、光沢度は75以上が好ましい。
<耐ブリスター性>
耐ブリスター性は、ブリスターが発生するトナーの定着温度によって評価した。具体的には、プリンターの印刷速度を30mm/秒としたときに、ブリスターが発生しない加熱加圧ローラの温度の最高値を測定することによって評価した。温度が高いほど、耐ブリスター性に優れた電子写真用受像シートであることになる。ブリスターが発生する加熱加圧ローラの温度は165℃以上が好ましく、167℃以上であれば耐ブリスター性に優れている。なお、ブリスターの発生は、表面に泡状の表面欠陥が発生するか否かを肉眼による目視によって確認した。
<レリーフ(画像段差)>
画像段差(レリーフ)は、トナー画像を有する部分とトナー画像のない部分との境目に生ずる段差を測定する。かかる段差は、前述したように、吸収されなかったトナーがトナー受像層表面に残り、トナー受像層表面に盛り上がるために生ずるものである。画像段差を、触針式粗度計(KLA、Tencor社製アルファステップ)を使用して測定した。なお、本発明において、画像段差は3.0μm以下が好ましく、2.8μm以下がより好ましい。
<耐オフセット性の評価>
各電子写真用受像シートを、前記画像形成装置に、30℃で80%RH環境にて通過させた。定着部を正常に通過させた際、画像面に貝殻状のムラが発生したか否かについて、下記評価基準により評価した。なお、本発明においては、「○以上」が実用上許容されるレベルである。
〔評価基準〕
◎・・・貝殻状のムラが全く発生しなかった。
○・・・貝殻状のムラがごく僅かに発生したが、実用上問題無いレベルであった。
△・・・貝殻状のムラが若干発生した。
×・・・貝殻状のムラが強く発生した。
<ヒビ割れの評価>
各電子写真用受像シートに対し、前記画像形成装置を用いて、黒色の最大濃度で均一10cm四方の画像を絵出しした後、10℃、15%RH環境に1日間放置した。その後、1、2、3、4、5cmφの丸棒を用意し、画像面が外側になるように大径の棒から順次小径の棒に巻き付け、ヒビが発生しなかった最小径を記録した。なお、本発明においては、「3以下」が実用上許容されるレベルである。
<耐接着性の評価>
各電子写真用受像シートを、40℃、80%RHにて24時間保存した後、電子写真用受像シート同士のトナー受像層を対向させて重ね合わせ、3.5cm四方、500gの荷重を加え、同一環境下で7日間設置した後、サンプルを引き離す際の状態を、下記評価基準により評価した。なお、本発明においては、「2以下」が実用上許容されるレベルである。
〔評価基準〕
1・・・剥離音、接着跡共に無し。
2・・・軽微な剥離音又は接着跡が残る。
3・・・接着跡が1/4未満である
4・・・1/4〜1/2未満が接着している。
5・・・1/2以上が接着している。
Figure 2005140812
本発明の電子写真用受像シートは、ブリスターの発生を抑制し、支持体とトナー受像層との密着性が向上してオフセットの発生を防止でき、レリーフ(画像段差)が生じるのを抑制し、耐ひび割れ性及び耐接着性が向上した銀塩写真プリントと同レベルの高画質な電子写真画像を提供できる。
本発明の画像形成方法によれば、簡単な処理により効率よく銀塩写真プリントと同レベルの高画質な画像を形成することができる。
図1は、本発明の支持体を形成するのに使用される装置の一例を示す概要構成図である。 図2は、高架式フローテスターを用いた流動開始温度を求めるためのポリマーの可塑曲線である。 図3は、本発明の定着ベルト方式の電子写真装置の一例を示す概略図である。 図4は、本発明の画像形成装置の一例を示す概略図である。 図5は、冷却剥離式のベルト定着型平滑化処理機の一例を示す概略図である。
符号の説明
1 送出装置
2 巻取装置
3 コロナ処理装置
6a プレスロール
6 チルロール
7a、7b、7c、8a、8b、8c ガイドロール
9 支持体
10 電子写真用受像シート
12 トナー
13 定着ベルト
14 加熱ローラ
15 加圧ローラ
16 冷却装置
17 テンションローラ
18 電子写真用受像シート
19 現像装置
25 ベルト定着装置
31 中間転写ベルト
71 加熱ロール
72 加圧ロール
74 剥離ロール
75 テンションロール
73 無端ベルト
77 冷却ヒートシンク
200 画像形成装置

Claims (17)

  1. 基体と、該基体の少なくとも一方の面に三次元的に架橋するポリマーを少なくとも含む三次元架橋ポリマー層を有し、該三次元架橋ポリマー層の表面を0.01kW/m/分以上のエネルギー出力で表面処理してなることを特徴とする電子写真受像シート用支持体。
  2. 表面処理が、0.01〜0.07kW/m/分のエネルギー出力で行われる請求項1に記載の電子写真受像シート用支持体。
  3. 表面処理が、コロナ放電処理、プラズマ処理、グロー放電処理及びフレーム処理から選択されるいずれかである請求項1から2のいずれかに記載の電子写真受像シート用支持体。
  4. 支持体と、該支持体上に少なくとも1層のトナー受像層とを有する電子写真用受像シートにおいて、前記支持体が、請求項1から3のいずれかに記載の電子写真受像シート用支持体であり、かつ前記トナー受像層が、水分散性樹脂及び水溶性樹脂から選択される少なくともいずれかの樹脂と、白色顔料を含むことを特徴とする電子写真用受像シート。
  5. 支持体と、該支持体上に下塗層と、トナー受像層をこの順に有する電子写真用受像シートにおいて、前記支持体が、請求項1から3のいずれかに記載の電子写真受像シート用支持体であり、かつ前記下塗層が、ガラス転移温度(Tg)が20〜80℃である水分散性樹脂及び水溶性樹脂から選択される少なくともいずれかの樹脂を含むと共に、前記トナー受像層が、水分散性樹脂及び水溶性樹脂から選択される少なくともいずれかの樹脂と、白色顔料を含むことを特徴とする電子写真用受像シート。
  6. トナー受像層が、自己分散型の水分散性ポリエステル樹脂と、白色顔料を含むトナー受像層用塗布液を乾燥固形分で1〜50g/mとなるように塗設した請求項4から5のいずれかに記載の電子写真用受像シート。
  7. トナー受像層用塗布液の塗設量が、乾燥固形分で2〜30g/mである請求項6に記載の電子写真用受像シート。
  8. 自己分散型の水分散性ポリエステル樹脂が、25℃での破断伸びが0.25%以上である請求項6から7のいずれかに記載の電子写真用受像シート。
  9. 下塗層が、ガラス転移温度(Tg)が20〜80℃である水分散性アクリル樹脂及び水溶性アクリル樹脂から選択される少なくともいずれかのアクリル樹脂を含む下塗層用塗布液を乾燥固形分で0.1〜10g/mとなるように塗設した請求項5に記載の電子写真用受像シート。
  10. アクリル樹脂のガラス転移温度(Tg)が30〜70℃である請求項9に記載の電子写真用受像シート。
  11. 下塗層用塗布液の塗設量が、乾燥固形分で0.1〜7g/mである請求項9から10のいずれかに記載の電子写真用受像シート。
  12. アクリル樹脂が、芳香族エチレン性不飽和単量体、エチレン性不飽和カルボン酸単量体及びエポキシ基含有エチレン性不飽和単量体から選択される少なくとも2種をモノマー単位として含む請求項9から11のいずれかに記載の電子写真用受像シート。
  13. 画像形成後における光沢度が70%以上である請求項4から12のいずれかに記載の電子写真用受像シート。
  14. 請求項4から12のいずれかに記載の電子写真用受像シートにトナー画像を形成するトナー画像形成工程と、該トナー画像を加熱加圧部材と、ベルト部材と、冷却装置とを有するベルト定着型平滑化処理機を用いて加熱及び加圧し、冷却し剥離する定着平滑化工程とを有することを特徴とする画像形成方法。
  15. ベルト部材が、ベルト支持体上にフルオロカーボンシロキサンゴム層を形成した請求項14に記載の画像形成方法。
  16. ベルト部材が、ベルト支持体上にシリコーンゴム層と、該シリコーンゴム層の表面にフルオロカーボンシロキサンゴム層を形成した請求項14に記載の画像形成方法。
  17. フルオロカーボンシロキサンゴム層におけるフルオロカーボンシロキサンゴムが、主鎖にパーフルオロアルキルエーテル基及びパーフルオロアルキル基の少なくともいずれかを有する請求項15から16のいずれかに記載の画像形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012208150A (ja) * 2011-03-29 2012-10-25 Lintec Corp 静電荷液体現像用受像シート及び静電荷液体現像用受像粘着シート
CN104044251A (zh) * 2014-05-29 2014-09-17 六安市金赛特橡塑制品有限公司 一种汽车转向机缓冲板的制造工艺
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