JP2005140604A - 一軸風向風速計とそれを用いた浮遊粉塵流出状態監視装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 特定の一方向とその逆方向の風向測定と風速測定が可能な一軸風向風速計とそれを用いた浮遊粉塵流出状態監視装置を提供する。
【解決手段】 通気管2と、通気管に内装された正逆回転自在なファン7と、ファンの回転方向及び回転変位量に基づいて通気管を流れる風の向きと風速を計測するロータリエンコーダ8とで構成された風向風速計測器Aと、計測した風向及び風速を表示する表示器Bとで一軸風向風速計を構成する。そして、工事区域A1と工事区域外との境界1a,1bに通気孔を設け、当該通気孔における風の有無及び風向と工事区域内の粉塵濃度を検出して、それらの検出結果に基づいて工事区域内の粉塵を吸引除去して工事区域外に排気する集塵機4を制御することにより、工事区域内を負圧にして、粉塵が工事区域から工事区域外に流出しないようにした粉塵流出防止システムにおいて、前記通気孔に前記風向風速計測器Aの通気管2を設置する。
【選択図】 図4
【解決手段】 通気管2と、通気管に内装された正逆回転自在なファン7と、ファンの回転方向及び回転変位量に基づいて通気管を流れる風の向きと風速を計測するロータリエンコーダ8とで構成された風向風速計測器Aと、計測した風向及び風速を表示する表示器Bとで一軸風向風速計を構成する。そして、工事区域A1と工事区域外との境界1a,1bに通気孔を設け、当該通気孔における風の有無及び風向と工事区域内の粉塵濃度を検出して、それらの検出結果に基づいて工事区域内の粉塵を吸引除去して工事区域外に排気する集塵機4を制御することにより、工事区域内を負圧にして、粉塵が工事区域から工事区域外に流出しないようにした粉塵流出防止システムにおいて、前記通気孔に前記風向風速計測器Aの通気管2を設置する。
【選択図】 図4
Description
本発明は、一軸風向風速計とそれを用いた浮遊粉塵流出状態監視装置(詳しくは、工事区域と工事区域外との境界に通気孔を設け、当該通気孔における風の有無及び風向と工事区域内の粉塵濃度を検出して、それらの検出結果に基づいて工事区域内の粉塵を吸引除去して工事区域外に排気する集塵機を制御することにより、工事区域内を負圧にして、粉塵が工事区域から工事区域外に流出しないようにした粉塵流出防止システムに用いられる浮遊粉塵流出状態監視装置)に関するものである。
従来、店舗、事務所ビル、ホテル、病院等のリニューアル工事においては、工事区域と工事期間中も営業が続けられている工事区域外(営業区域)とを仮設の養生材で間仕切りし、粉塵発生源には、市場でレンタルされている局所用集塵機を設置して、工事区域内で発生した粉塵が営業区域へ飛散するのを防止する一方、作業員に対しては、防塵マスクの着用や換気扇による空気の入れ替えによる環境改善が図られているが、完璧ではない。
何故なら、仮設の養生材で工事区域と営業区域との境界を完全な気密状に施工することは、実際上、不可能であるし、たとえ営業区域での営業と重ならない時間帯だけ工事をして、営業時間帯には粉塵が発生しないように配慮しても、工事を中断している間に、工事区域内に浮遊する粉塵が僅かな隙間から営業区域へと流出することがある。殊に、営業区域だけが暖房されている場合、工事区域内の冷たい空気が営業区域側へと漏れ出すので、その傾向が強い。そのため、浮遊した粉塵が僅かな隙間から営業区域まで流出して、営業活動に支障を来たす事例が散見される。
冒頭に記した粉塵流出防止システムは、このような現状の問題点を解決するために、本発明者らが開発したもので、特願2002−318355として提案済みである。この粉塵流出防止システムによれば、工事区域と工事区域外との境界に設けた通気孔を流れる風が外向きのときは、工事区域内の気圧が工事区域外の気圧より高く、境界に仮設される間仕切りの隙間から粉塵が空気と共に流出する可能性が高いので、工事区域内の粉塵濃度の如何に関係なく全台数の集塵機を稼動させて、工事区域内を速やかに負圧にする。従って、隙間からの工事区域内空気の流出が止まり、工事区域外の空気が吸引されて、通気孔を流れる風の向きは内向きになり、浮遊する粉塵の工事区域外への流出を確実に防ぐことができる。
通気孔を流れる風が内向きのときは、工事区域内の気圧が工事区域外の気圧より低いので、工事区域内の浮遊粉塵が間仕切りの隙間から工事区域外に流出する可能性はない。通気孔を流れる風が無いときは、工事区域内外の気圧が同一であるから、工事区域内の浮遊粉塵が流出する可能性は小さい。
このように、通気孔に外向きの風が流れていない場合には、工事区域内の粉塵濃度の測定が行われ、測定値が管理値以上であれば、作業員に対する環境改善に急を要するので、例えば全台数の集塵機を稼動させて、速やかに粉塵を吸引除去し、測定値が管理値未満のときには、粉塵量が少なく、作業員に対する環境改善が不要もしくは急を要しないので、必要最少台数の集塵機を稼動させる。測定時点で工事区域内外の気圧が同一であっても、集塵機の稼動によって、工事区域内は負圧になり、通気孔に内向きの風が流れることにな
る。
る。
従って、何れの場合も、浮遊する粉塵の工事区域外への流出を確実に防ぐことができ、しかも、通気孔に外向きの風が流れていない場合には、粉塵濃度の測定値に基づいて必要最少台数の集塵機を稼動させるので、消費電力が小さくて済み、経済的である等々の利点がある。
ところで、上記の粉塵流出防止システムにおいて、通気孔における風の有無及び風向を測定するためには、一軸方向、つまり、特定の一方向とその逆方向の風向測定を行える特殊な一軸風向風速計が必要であり、従来の風向風速計では、測定不能である。
即ち、風向と風速を同時に測定する風向風速計としては、特許文献1,2に記載されているとおり、風向きに追随する風見鶏方式の風向矢羽と、風が当たることによって一方向に回転するファンとによって構成したものが知られている。また、水平面内に互いに距離を隔てて配置された三つの超音波送受信機から一定時間ごとに超音波パルス信号を出し、一つの超音波送受信機から他の超音波送受信機への超音波の伝播時間により風速と風向とを計測するように構成した超音波風向風速計も知られている。
しかしながら、これらの風向風速計は、何れも、全方位(360度)の風向測定と、風速測定とを行うものであり、通気孔の軸芯方向における空気の出入り(一軸方向)の識別を行うことができなかった。
また、上記の粉塵流出防止システムは、店舗、事務所ビル、ホテル、病院等のリニューアル工事における問題点の解決に非常に有効であり、広範な普及、採用が望まれるが、単に粉塵流出防止システムを採用しただけでは、効果の程が外部の人に伝わることは殆どないので、さほど評価される機会がなく、広範な普及、採用は期待できない。
従って、上記の粉塵流出防止システムの普及には、効果の程が外部の人に明確に伝わるようにすることが必要であり、工事中、実際に有効に作用しているか否かを監視し、監視情報を外部に発信することが望ましい。このことは、リニューアル工事のイメージアップやリニューアル工事の受注支援のためにも望ましく、情報公開の時代としての要請でもある。
本発明は、上記の事柄に留意してなされたもので、その目的とするところは、特定の一方向とその逆方向の風向測定と風速測定が可能な一軸風向風速計とそれを用いた浮遊粉塵流出状態監視装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明が講じた技術的手段は、次のとおりである。即ち、請求項1に記載の発明による一軸風向風速計は、通気管と、通気管に内装された正逆回転自在なファンと、ファンの回転方向及び回転変位量に基づいて通気管を流れる風の向きと風速を計測するロータリエンコーダとで構成された風向風速計測器と、計測した風向及び風速を表示する表示器とから成る。ロータリエンコーダとしては、例えばインクリメンタル形のものが使用される。
請求項2に記載の発明による一軸風向風速計は、内面を超音波の反射しない材料で形成した通気管と、通気管の内部に軸芯方向に距離を隔てて設けられ、一定時間ごとに交互に超音波パルス信号を発する二つの超音波送受信機と、一方の超音波送受信機から他方の超
音波送受信機への超音波の伝播時間と、他方の超音波送受信機から一方の超音波送受信機への超音波の伝播時間とに基づいて通気管を流れる風の向きと風速を計測する手段とを備えた風向風速計測器と、計測した風向及び風速を表示する表示器とから成る。
音波送受信機への超音波の伝播時間と、他方の超音波送受信機から一方の超音波送受信機への超音波の伝播時間とに基づいて通気管を流れる風の向きと風速を計測する手段とを備えた風向風速計測器と、計測した風向及び風速を表示する表示器とから成る。
請求項3に記載の発明による浮遊粉塵流出状態監視装置は、工事区域と工事区域外との境界に通気孔を設け、当該通気孔における風の有無及び風向と工事区域内の粉塵濃度を検出して、それらの検出結果に基づいて工事区域内の粉塵を吸引除去して工事区域外に排気する集塵機を制御することにより、工事区域内を負圧にして、粉塵が工事区域から工事区域外に流出しないようにした粉塵流出防止システムに用いられる浮遊粉塵流出状態監視装置であって、前記通気孔に設置される風向風速計測器と、計測した風向及び風速を表示する表示器とから成り、前記風向風速計測器が、通気管と、通気管に内装された正逆回転自在なファンと、ファンの回転方向及び回転変位量に基づいて通気管を流れる風の向きと風速を計測するロータリエンコーダとで構成されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明による浮遊粉塵流出状態監視装置は、工事区域と工事区域外との境界に通気孔を設け、当該通気孔における風の有無及び風向と工事区域内の粉塵濃度を検出して、それらの検出結果に基づいて工事区域内の粉塵を吸引除去して工事区域外に排気する集塵機を制御することにより、工事区域内を負圧にして、粉塵が工事区域から工事区域外に流出しないようにした粉塵流出防止システムに用いられる浮遊粉塵流出状態監視装置であって、前記通気孔に設置される風向風速計測器と、計測した風向及び風速を表示する表示器とから成り、前記風向風速計測器が、内面を超音波の反射しない材料で形成した通気管と、通気管の内部に軸芯方向に距離を隔てて設けられ、一定時間ごとに交互に超音波パルス信号を発する二つの超音波送受信機と、一方の超音波送受信機から他方の超音波送受信機への超音波の伝播時間と、他方の超音波送受信機から一方の超音波送受信機への超音波の伝播時間とに基づいて通気管を流れる風の向きと風速を計測する手段とで構成されていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明の構成によれば、通気管の中を風が流れていないときには、ファンが回転せず、ロータリエンコーダからパルス信号が出力されないので、風が無い旨、表示される。そして、通気管の中を風が一方向に流れることにより、ファンが一方向に回転し、ロータリエンコーダがファンの回転方向及び回転変位量を検知することにより、通気管を流れる風の向きと風速が測定され、測定結果が表示される。通気管の中を風が逆方向に流れる場合は、ファンが逆方向に回転するので、同様に、ロータリエンコーがファンの回転方向及び回転変位量を検知することにより、通気管を流れる風の向きと風速が測定され、測定結果が表示されることになる。
請求項2に記載の発明の構成によれば、通気管の中を風が流れていないときには、一方の超音波送受信機から他方の超音波送受信機への超音波の伝播時間と、他方の超音波送受信機から一方の超音波送受信機への超音波の伝播時間は等しくなるから、風が無い旨、表示される。通気管の中を風が一方向又は逆方向に流れる場合は、追い風となる方向と、向かい風となる方向では、二つの超音波送受信機間の超音波の伝播時間に差が生じるから、通気管を流れる風の向きと風速が測定され、測定結果が表示されることになる。
請求項3及び請求項4に記載の発明の構成によれば、工事区域と工事区域外との境界に設けた通気孔に、風向風速計測器の通気管を取り付け、工事区域内や工事区域外の適所に表示器を取り付けておくことにより、通気管を流れる風の有無、風向、風速が測定され、測定結果が表示される。つまり、店舗、事務所ビル、ホテル、病院等のリニューアル工事中、粉塵流出防止システムが実際に有効に作用しているか否かを監視し、監視情報を外部に発信することになる。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明するが、それによって本発明は限定されるものではない。図1はリニューアル工事用の粉塵流出防止システムを示し、図2は、その動作を説明するフローチャートである。図1において、A1は、建物の一部で行われているリニューアル工事のための工事区域、A2は営業区域(工事期間中も営業が続けられている工事区域外)、A3は建物の外部又は他の営業区域である。1aは工事区域A1と営業区域A2との境界、1bは工事区域A1と外部又は他の営業区域A3との境界である。これらの境界1a,1bは、仮設の養生材による間仕切り、出入り口の扉等により、完璧ではないが、できるだけ隙間が生じないように施工される。
境界1a,1bには、後述する一軸風向風速計における風向風速計測器Aの通気管2が、境界1a,1bに形成した通気孔に差し込まれた状態に取り付けられている。Bは風向風速計測器Aによる計測結果を表示する表示器であり、境界1a,1bの外側に取り付けられている。
工事区域A1内には、工事区域A1内の粉塵濃度を検出する粉塵濃度測定手段3と、工事区域A1内の粉塵を吸引除去して工事区域A1外(外部又は他の営業区域A3)に排気する複数台(図面上では2台であるが、2以上の任意台数である。)の集塵機4が設けられている。集塵機4としては、市場でレンタルされている局所集塵機のような小出力の集塵機が使用されている。5は集塵機4の排気ダクトである。6は風向風速計測器Aによる計測結果と粉塵濃度測定手段3による測定値とに基づいて集塵機4の稼動台数を制御する制御盤である。
そして、図2のフローチャートに示すように、何れかの通気管2を流れる風が外向きのときには、全台数の集塵機4を稼動させ、どの通気管2にも外向きの風が流れていないとき(換言すれば、全ての通気管2を流れる風が内向きのときと、何れの通気管2にも流れる風が無いときと、一部の通気管2を流れる風が内向きで残りの通気管2に流れる風が無いとき)には、工事区域A1内の粉塵濃度の測定を行い、測定値が管理値以上であれば全台数の集塵機4を稼動させ、管理値未満であれば、必要最少台数の集塵機4を稼動させることにより、工事区域A1内を負圧にして、粉塵が工事区域A1から工事区域A1外(営業区域A3や外部又は他の営業区域A3)に流出しないように構成してある。
尚、表示器Bには、図3に示すように、通気管2に流れる風が内向きであるとき点灯する「正常」と外向きであるとき点灯する「異常」の表示欄a、風速を点灯した横棒の長さで表示する表示欄b、風速を数値で表示する表示欄cが設けられている。また、表示器Bには、PCカードの差込口dが設けられており、一定時間ごとに測定され、記憶された測定結果をデータ(監視情報)として取り出せるように構成されている。
次に、上述した一軸風向風速計を図面に基づいて説明する。この一軸風向風速計は、前記風向風速計測器Aと前記表示器Bとから構成されており、風向風速計測器Aは、図4、図5に示すように、通気管2と、通気管2に内装された正逆回転自在なファン7と、ファン7の回転方向及び回転変位量に基づいて通気管2を流れる風の向きと風速を計測するロータリエンコーダ8とで構成されている。通気管2の寸法は適宜設定されるが、図示の例では、内径75mm、軸長150mmに設定されている。9は通気管2を境界1a,1bに取り付けるための金具である。
ロータリエンコーダ8としては、光学パターンが書き込まれたディスクと、ディスクに対面するスリット板と、それらを挟んで両側に配置された発光素子(発光ダイオード)と受光素子(フォトダイオード)とを備え、ディスクの回転変位量に応じてパルス列を出力
するインクリメンタル形のものが使用される。風向き、つまり、ディスクの回転方向は、2箇所のスリット(A相スリットとB相スリット)を通る光がディスクで透過・遮断され、受光素子で電流に変換され、波形整形された2つの矩形波出力の立上り又は立下り波形の検出順により判定される。
するインクリメンタル形のものが使用される。風向き、つまり、ディスクの回転方向は、2箇所のスリット(A相スリットとB相スリット)を通る光がディスクで透過・遮断され、受光素子で電流に変換され、波形整形された2つの矩形波出力の立上り又は立下り波形の検出順により判定される。
上記の一軸風向風速計によれば、通気管2の中を風が流れていないときには、ファン7が回転せず、ロータリエンコーダ8からパルス信号が出力されないので、風が無い旨、表示される。つまり、前記表示器Bには、図3に示すように、風速を数値で表示する表示欄cに風速0.0と表示され、表示欄a,bは点灯しない。
通気管2の中を風が一方向(図4の矢印方向)に流れることにより、ファン7が風を受けて一方向(図5で左方向)に回転し、ロータリエンコーダ8がファン7の回転方向及び回転変位量を検知することにより、通気管2を流れる風の向きと風速が測定され、測定結果が表示される。例えば、表示欄aの「正常」と表示欄bの左側が点灯すると共に、表示欄cに風速が数値で表示される。通気管2の中を風が逆方向に流れる場合は、ファン7が風を受けて逆方向に回転するので、同様に、ロータリエンコー8がファン7の回転方向及び回転変位量を検知することにより、通気管2を流れる風の向きと風速が測定され、測定結果が表示されることになる。例えば、表示欄aの「異常」と表示欄bの右側が点灯すると共に、表示欄cに風速が数値で表示される。
尚、図4、図5では、通気管2の軸芯と同一軸芯周りに回転するファン7を用いたが、図6、図7に示すように、通気管2の軸芯と直角な軸芯周りに回転するファン7を用いて風向風速計測器Aを構成してもよい。
図8は、一軸風向風速計の他の例を示す。この一軸風向風速計は、内面Sを超音波の反射しない材料で形成した直径30〜50mm程度の通気管2と、通気管2の内部に軸芯方向に距離を隔てて設けられた二つの超音波送受信機10a,10bと、これらの超音波送受信機10a,10bから一定時間ごとに交互に超音波パルス信号を発生させるための手段11と、一方の超音波送受信機10aから他方の超音波送受信機10bへの超音波の伝播時間と、他方の超音波送受信機10bから一方の超音波送受信機10aへの超音波の伝播時間とを計測する手段12と、両伝播時間の計測結果に基づいて通気管2を流れる風の向きと風速を計測する手段13とで風向風速計測器Aを構成した点に特徴がある。計測した風向及び風速を表示する表示器Bは先の実施形態と同じである。
上記の構成によれば、可動部分がないため故障し難い構成によって、風向と風速を計測することができる。即ち、超音波は空気中をまっすぐに伝播し、その速度は340m/sであるが、風が吹いている状態では、追い風と向かい風とで、その速度が変化する。通気管2の中を流れる風が無いときは、一方の超音波送受信機10aから他方の超音波送受信機10bへの超音波の伝播時間と他方の超音波送受信機10bから一方の超音波送受信機10aへの超音波の伝播時間が等しくなる。通気管2の中を図8の矢印方向に風が吹いているときには、追い風となる一方の超音波送受信機10aから他方の超音波送受信機10bへの伝播時間が、向かい風となる他方の超音波送受信機10bから一方の超音波送受信機10aへの伝播時間より短くなり、矢印と逆方向に風が流れている場合は、逆の結果となる。従って、両伝播時間の計測結果に基づいて風向及び風速が測定されることになる。
A 風向風速計測器
B 表示器
1a,1b 境界
2 通気管
7 ファン
8 ロータリエンコーダ
10a,10b 超音波送受信機
B 表示器
1a,1b 境界
2 通気管
7 ファン
8 ロータリエンコーダ
10a,10b 超音波送受信機
Claims (4)
- 通気管と、通気管に内装された正逆回転自在なファンと、ファンの回転方向及び回転変位量に基づいて通気管を流れる風の向きと風速を計測するロータリエンコーダとで構成された風向風速計測器と、計測した風向及び風速を表示する表示器とから成る一軸風向風速計。
- 内面を超音波の反射しない材料で形成した通気管と、通気管の内部に軸芯方向に距離を隔てて設けられ、一定時間ごとに交互に超音波パルス信号を発する二つの超音波送受信機と、一方の超音波送受信機から他方の超音波送受信機への超音波の伝播時間と、他方の超音波送受信機から一方の超音波送受信機への超音波の伝播時間とに基づいて通気管を流れる風の向きと風速を計測する手段とを備えた風向風速計測器と、計測した風向及び風速を表示する表示器とから成る一軸風向風速計。
- 工事区域と工事区域外との境界に通気孔を設け、当該通気孔における風の有無及び風向と工事区域内の粉塵濃度を検出して、それらの検出結果に基づいて工事区域内の粉塵を吸引除去して工事区域外に排気する集塵機を制御することにより、工事区域内を負圧にして、粉塵が工事区域から工事区域外に流出しないようにした粉塵流出防止システムに用いられる浮遊粉塵流出状態監視装置であって、前記通気孔に設置される風向風速計測器と、計測した風向及び風速を表示する表示器とから成り、前記風向風速計測器が、通気管と、通気管に内装された正逆回転自在なファンと、ファンの回転方向及び回転変位量に基づいて通気管を流れる風の向きと風速を計測するロータリエンコーダとで構成されていることを特徴とする浮遊粉塵流出状態監視装置。
- 工事区域と工事区域外との境界に通気孔を設け、当該通気孔における風の有無及び風向と工事区域内の粉塵濃度を検出して、それらの検出結果に基づいて工事区域内の粉塵を吸引除去して工事区域外に排気する集塵機を制御することにより、工事区域内を負圧にして、粉塵が工事区域から工事区域外に流出しないようにした粉塵流出防止システムに用いられる浮遊粉塵流出状態監視装置であって、前記通気孔に設置される風向風速計測器と、計測した風向及び風速を表示する表示器とから成り、前記風向風速計測器が、内面を超音波の反射しない材料で形成した通気管と、通気管の内部に軸芯方向に距離を隔てて設けられ、一定時間ごとに交互に超音波パルス信号を発する二つの超音波送受信機と、一方の超音波送受信機から他方の超音波送受信機への超音波の伝播時間と、他方の超音波送受信機から一方の超音波送受信機への超音波の伝播時間とに基づいて通気管を流れる風の向きと風速を計測する手段とで構成されていることを特徴とする浮遊粉塵流出状態監視装置。
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