JP2005135865A - スパークプラグの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 可視光線では識別不可能な場合の耐火花消耗部材の正確な位置を検出する。
【解決手段】 耐火花消耗部材52の位置を特定する手段を備えた装置1は、中心電極51にX線を照射する手段と、中心電極を透過したX線を受光する手段、透過撮像された画像を輝度解析する手段、とを備える。上記装置1を用いて耐火花消耗部材52の位置が正確に検出されるため、耐火花消耗部材52が接合された中心電極51と、接地電極53が固定された主体金具56とを正確に組み付けることが可能となる。
【選択図】 図3
【解決手段】 耐火花消耗部材52の位置を特定する手段を備えた装置1は、中心電極51にX線を照射する手段と、中心電極を透過したX線を受光する手段、透過撮像された画像を輝度解析する手段、とを備える。上記装置1を用いて耐火花消耗部材52の位置が正確に検出されるため、耐火花消耗部材52が接合された中心電極51と、接地電極53が固定された主体金具56とを正確に組み付けることが可能となる。
【選択図】 図3
Description
本発明は、内燃機関等に用いられる点火用スパークプラグの製造方法に関する。
内燃機関に用いられるスパークプラグは、配電器から送られる高電圧を中心電極と接地電極とによって形成される間隙に印加し、火花放電を発生させ、混合気に着火させるものである。この中心電極及び接地電極のそれぞれの火花放電部にはその耐久性を向上させるために、それぞれの電極母材とは異なる材質からなる耐火花消耗性に優れる部材(以下、耐火花消耗部材と称する。)を設けたものがある。その一例として貴金属を中心電極側面に環状に設けたものが利用されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、上記のものは実際に放電しない部分にも高価な貴金属を配することとなり、その製造コストは嵩んでしまう。この問題を解決するために、貴金属を環状ではなく、チップ状にして中心電極側面の放電をする部分のみに設けたものがある(例えば、特許文献2参照)。そして、このようなスパークプラグの中心電極と接地電極の組付けは正確な位置合わせが必要とされ、その方法として識別マークを用いた位置決め方法がある(前同特許文献2参照)。
特開平6−68955号公報
特開平8−288050号公報
上記の方法では、識別マーク(貴金属チップ)の形状を中心電極へ照射した光の遮光量で接合位置を検知する方式や、反射光を受光する反射式という方式を用いて識別マークの接合位置を検知している。ところで、耐火花消耗部材である貴金属チップを中心電極側面へ接合する方法は一般的に溶接によって行われている。そのため、耐火花消耗部材を中心電極に溶接する際に耐火花消耗部材と中心電極母材とが隣り合う境界には溶接によってダレが発生することがあり、必ずしもその境界線は明確になっているとは限らない。このようなものに対して、耐火花消耗部材の接合位置の特定を可視光線による方法で行うと、ダレは中心電極母材と耐火花消耗部材との合金となっているため、この合金部までも耐火花消耗部材と識別しかねない。その結果として、接地電極を耐火花消耗部材が接合されている位置に対応するように正確に組み付けることが困難となってしまう。正確な位置に接合されていないスパークプラグは、耐火花消耗性の性能を十分発揮することができず、寿命を短くした製品となってしまうおそれがある。
また別の問題として次のようなことが挙げられる。
スパークプラグはその製造過程において中心電極を絶縁体に接合させる工程として加熱封着工程を経るものが多数を占める。この工程によって中心電極母材と、その側面に設けられた耐火花消耗部材が共に表層の酸化等によって外観上両者の識別が困難になる場合がある。耐火花消耗部材に耐酸化性の優れる貴金属チップを用いると、加熱封着工程後も貴金属チップは酸化せずに金属光沢を放つため、識別容易と思われる一方、中心電極母材の表層が酸化した部分の酸化層が剥がれ落ちると、その部分は耐火花消耗部材である貴金属チップ同様、金属光沢を放つため、やはり接合位置の特定が困難である。したがって上述した問題と同様に、位置決めが困難となり、寿命に問題を抱えたスパークプラグを製造するおそれがある。
スパークプラグはその製造過程において中心電極を絶縁体に接合させる工程として加熱封着工程を経るものが多数を占める。この工程によって中心電極母材と、その側面に設けられた耐火花消耗部材が共に表層の酸化等によって外観上両者の識別が困難になる場合がある。耐火花消耗部材に耐酸化性の優れる貴金属チップを用いると、加熱封着工程後も貴金属チップは酸化せずに金属光沢を放つため、識別容易と思われる一方、中心電極母材の表層が酸化した部分の酸化層が剥がれ落ちると、その部分は耐火花消耗部材である貴金属チップ同様、金属光沢を放つため、やはり接合位置の特定が困難である。したがって上述した問題と同様に、位置決めが困難となり、寿命に問題を抱えたスパークプラグを製造するおそれがある。
そこで本発明は、可視光線によって中心電極へ溶接された耐火花消耗部材の位置の特定することが困難であったことを解消して、正確に位置決めすることを可能とし、放電部に正確に耐火花消耗部材が配置されたスパークプラグを製造することが可能なスパークプラグの製造方法を提供することを目的としている。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、請求項1に記載の発明は、
耐火花消耗部材を有する中心電極と、該中心電極の後端部を自身の軸孔内部に固定する絶縁体と、該絶縁体の周囲を取り囲むように配置される主体金具と、一端部が前記主体金具に固定され、他端部が前記中心電極に指向するようにして前記中心電極の耐火花消耗部材と火花放電ギャップを形成するスパークプラグの製造方法であって、
前記中心電極を前記絶縁体に固定する工程より後に、
X線撮像装置により前記中心電極を撮像する工程と、
撮像した画像の輝度解析によって前記耐火花消耗部材の位置を検出する工程と、
前記工程によって位置が特定された前記耐火花消耗部材に対応するように、前記接地電極を備えた主体金具と前記中心電極を備えた絶縁体とを組み合わせる工程と、
を備えることを特徴とするスパークプラグの製造方法である。
耐火花消耗部材を有する中心電極と、該中心電極の後端部を自身の軸孔内部に固定する絶縁体と、該絶縁体の周囲を取り囲むように配置される主体金具と、一端部が前記主体金具に固定され、他端部が前記中心電極に指向するようにして前記中心電極の耐火花消耗部材と火花放電ギャップを形成するスパークプラグの製造方法であって、
前記中心電極を前記絶縁体に固定する工程より後に、
X線撮像装置により前記中心電極を撮像する工程と、
撮像した画像の輝度解析によって前記耐火花消耗部材の位置を検出する工程と、
前記工程によって位置が特定された前記耐火花消耗部材に対応するように、前記接地電極を備えた主体金具と前記中心電極を備えた絶縁体とを組み合わせる工程と、
を備えることを特徴とするスパークプラグの製造方法である。
本発明は、X線撮像装置を用いることに最大の特徴がある。X線による透過撮像を行い、その撮像画像の輝度解析により耐火花消耗部材の設けられた部分の特定をし、中心電極の耐火花消耗部材が設けられた部分に対応するように接地電極の位置を決定して組み付けることができる。本発明によれば、可視光線では耐火花消耗部材の位置特定が困難であったものに対しても容易にその位置を特定することが可能である。特に本発明が有効となるのは、図9に示すような耐火花消耗部材が絶縁体先端面より後端側、即ち軸孔内部に位置しているスパークプラグを製造する場合である。
ところで、スパークプラグの製造工程において、中心電極を絶縁体に固定させる手段は粉末充填封着や加熱封着がある。本発明は請求項2に記載した加熱封着工程を経るスパークプラグの製造方法として特に有効である。現在はスパークプラグの製造過程に加熱封着工程を経るものが主流である。このため、耐火花消耗部材と中心電極母材との境界が加熱封着工程時に酸化層で覆われてしまうことがあり、可視光線では耐火花消耗部材の位置検出が困難、又は不可能であったようなスパークプラグに対しても容易に耐火花消耗部材の位置を検出することができる。
請求項3に記載したように、中心電極の側面に配した貴金属チップが一部でも絶縁体の軸孔内に位置している場合においては、軸線と垂直な方向からは絶縁体に阻まれ、軸孔内に位置する部分の貴金属チップを可視光線では撮像することができず、その位置の特定が困難である。しかし、本発明のX線撮像による透過撮像によれば、可視光線が絶縁体に阻まれるような位置であっても、撮像した画像の輝度解析により中心電極母材と貴金属チップの境界を容易に特定することができる。
請求項4に記載のとおり、Pt、Ir、Wのいずれか1つを主成分として耐火花消耗部材を形成しているスパークプラグの場合にも、貴金属層の表面とその周りの電極母材が外観上識別不可能となっている場合があり、中心電極に貴金属層を設けることが一般的になっている現在においても本発明は優位性を有する。
耐火花消耗部材が例えば貴金属のみのPt−Irからなる場合、貴金属層表面に酸化層を形成することは無く、中心電極母材と貴金属チップは外観により識別することが可能である。しかし、請求項3に記載したように、その貴金属チップの一部でも絶縁体の軸孔内部に配置される場合、可視光線による位置の特定は不可能であり、前述の通り本発明のX線撮像が有効な手段となる。貴金属チップのすべてが絶縁体の軸孔内部に配置されず、絶縁体の軸孔内部から貴金属チップの露出している部分があったとしても、その露出している部分から絶縁体の軸孔内部に配置されている貴金属チップと中心電極母材との境界を特定することは困難である。また、貴金属チップは中心電極へ溶接されており、貴金属チップの周囲には中心電極母材のダレが生じている。そのようなダレが生じるために、貴金属チップの絶縁体から露出している部分だけで、その境界を判断することは必ずしも容易なことではない。したがって、貴金属チップのすべてが絶縁体の軸孔内部に入り込んでいない場合に対しても本発明はその効果を奏するものである。
前述のように外観で識別することが困難になる可能性の特に高い材質としては、請求項5に記載の貴金属チップにNi成分を含むものがある。貴金属チップにNi成分を添加することは、貴金属成分が揮発消耗してしまうことを抑制する有効な手段である。Ni成分は耐酸化性に優れるため、スパークプラグの中心電極母材として、高Ni金属材(例えばインコネル:登録商標)が用いられている。しかし、耐酸化性に優れているものの、ガラスシール工程においては高温に晒されるために、少量ではあるが表面に酸化物を生じてしまう。したがって、中心電極母材と貴金属チップとの境界部分も、表層にNi成分の酸化物層が形成され、外観は同色を成してしまう。この場合に従来の可視光線による識別は困難であり、本発明のX線撮像が有効なことは前述の通りである。また本発明によるスパークプラグの製造方法が特に有効であるのは、耐火花消耗部材に添加されるNi成分は20wt%以上である場合である。この場合は、上記の耐火花消耗部材と中心電極母材とが外観上同色を成すことが顕著となるためである。
本例は、図1に示すように、スパークプラグ50の中心電極51の放電部(耐火花消耗部材52:以下、中心電極の放電部を耐火花消耗部材52と称する。)と接地電極53の放電部との位置合わせの際に、その中心電極51の側面に配置された耐火花消耗部材52の位置を特定する方法として、X線撮像による輝度解析を利用したスパークプラグの製造方法である。スパークプラグ50は、図2に示すように、自身の側面に貴金属等を含んでなる耐火花消耗部材52を持つ中心電極51と、該耐火花消耗部材52とによって火花放電経路を形成する放電部を持つ接地電極53と、中心電極51を保持する絶縁体55と、接地電極53が接合された主体金具56とを有する。軸線O上の後端側に位置する電極端子60に電源より供給された電力は、電極端子60、ガラスシール62、抵抗材61、中心電極51等を介してスパークプラグ50の先端部で耐火花消耗部材52と接地電極53との間で火花放電をする。
スパークプラグ50の製造方法に関して、耐火花消耗部材52の位置を特定する手段を備えた装置1は図1に示すように、中心電極51にX線を照射する手段(X線照射光源部31)と、中心電極を透過したX線を受光する手段(X線受光部32)、透過撮像された画像を輝度解析する手段(マイコン30の一機能として備える)、とを備える。輝度解析により特定された耐火花消耗部材52の位置情報からスパークプラグ50の位置決めをする装置は同図1に示すように、接地電極53が接合された主体金具56を挟持するホルダ11、中心電極51が固定された絶縁体55を爪12で把持する絶縁体チャック装置13、それらを制御するマイコン30等を備えてなる。
以下、各部分の説明を補足する。スパークプラグ50は、図2の一部断面図に示すように、絶縁体55と主体金具56とを有し、両者の間には絶縁体55を加締めて保持するためにリング57やパッキン58、滑石54が封入されている。中心電極51は絶縁体55に固定されており、図3に示すように、耐火花消耗部材52が溶接されている。一方、中心電極51の後端側は導電性のガラスシール62によって抵抗材61と、また抵抗材61と電極端子50とが機械的、電気的に接合されている。接地電極53は前記主体金具56に溶接されて固定されている。絶縁体55には耐フラッシュオーバー性を向上させるために本例のようにコルゲーション63を設けたものがある。絶縁体55を保持する主体金具56はエンジン(図示しない)へ固定するための締め付け部64を持ち、この締め付け部64を回動させることによってネジ部59をエンジンに締め付け固定する。
製造途中におけるスパークプラグ50は、図1に示すように、ホルダ11によって主体金具56のネジ部59が保持され、位置合わせ装置1にセットされる。そして、電極チャック装置14は、図4に示すように、一対の接地電極53のそれぞれを4本の爪15で把持し、X線が照射される状態ととなっている。
駆動手段33は、絶縁体チャック装置13とともに上下に移動し、上基台35は昇降装置36に駆動されて上下する。絶縁体チャック装置13は、所定の位置まで上基台35が下降された後、3本の爪12によって絶縁体55を把持する。駆動手段33は、ステッピングモータ37からベルト38及びプーリ39、40を介して絶縁体チャック装置13を稼働させる。ステッピングモータ37は、一定角度αで回転角度を変化させる高速度の制御モータである。
検出手段は、図5に示すように、X線照射光源部31から発せられたX線91が中心電極51、この中心電極51に接合された耐火花消耗部材52を透過し、その透過光92をX線受光部32で受光し、受光したX線透過光92の画像の輝度解析から中心電極51に配置された耐火花消耗部材52の位置(回転角度)を特定する。
コントローラ41はマイコン30を用いた電子制御装置である。このコントローラ41は撮像画像の輝度解析手段、取付け位置算出手段、ステッピングモータ37の制御手段等の機能を備えるコントローラである。
上記の一連の装置を用いてスパークプラグ50を製造する方法は、一例として次のようなアルゴリズムにより進行する。
それは即ち図6に示すフローチャートを用いて説明することができる。図6のS0の状態はそれ以前の工程において、電極端子60、中心電極51等の取り付けられた絶縁体55が接地電極53の接合された主体金具56に遊嵌状に嵌められた状態(仮組み付け状態)のスパークプラグ50である。次に電極位置決め装置1へ送られ、スパークプラグ50は主体金具56がホルダ11にセットされた状態となる(S1)。
S2は接地電極の主体金具への接合位置を特定する工程である。この工程は図7に記載したサブルーチンによってなされる。S201で電極チャック装置14は接地電極53を把持し、S202で主体金具56を回転させる。この回転量は、前述の一定角度αずつ回転され、その都度S203でX線によって透過撮像される。S204では合計の回転角度(マイコン30内のカウンタによるカウント値Nを一定角度αに乗じた値:αN)が360°以上となったかどうかが比較される。αNが360°より小さければS202からS204までが繰り返され、360°以上となったとき、即ち、主体金具56を1回転させて全周の撮像が完了するとS205によって撮像画像の解析が行われ、S206で接地電極53の接合位置を記憶(例えばθnとする。:ただし、nは接地電極の本数による。即ち、2極のスパークプラグの場合はθ1、θ2が記憶される。)し、メインルーチンへ戻る。
接地電極53の接合位置を特定した後、S3において絶縁体チャック装置13が爪12により絶縁体55を把持する。そして、S4で下基台42が降下するため、主体金具56はホルダ11に保持された状態で絶縁体55から離される。この状態では主体金具が絶縁体から離されたことによってX線によって絶縁体56(即ち、中心電極51をも含んでいる。)が撮影可能な状態である。
S5は中心電極51に接合された耐火花消耗部材52の接合位置を検出する工程である。この工程は図8に記載したサブルーチンによってなされる。S301で絶縁体55を把持している絶縁体チャック装置13が主体金具56の場合と同様に、絶縁体55をαだけ回転させる。S302ではX線によって中心電極51が透過撮像される。S303では合計の回転角度(マイコン30内のカウンタによるカウント値Nを一定角度αに乗じた値:αN)が360°以上となったかどうかが比較される。αNが360°より小さければS301からS303までが繰り返され、360°以上となったとき、即ち、絶縁体55を1回転させて全周の撮像が完了するとS304によって撮像画像の解析が行われる。X線撮像による輝度解析を行えば、絶縁体55の軸孔内に隠れてしまっている部分の耐火花消耗部材52の境界部521を撮像すること、また中心電極51を絶縁体55に固定する工程としてのガラスシール工程の際に耐火花消耗部材52、その周辺の中心電極母材522ともに表面酸化してしまって可視光線による識別、例えば色相による識別識別が困難な場合でも本発明では容易に識別可能である。この際、実際には例えば耐火花消耗部材52が貴金属チップであると、この部分は輝度が高く中心電極母材部分ではそれに比較して低く撮像される。S305で接地電極53の接合位置を記憶(例えばΘnとする。:ただし、nは貴金属チップの数による。即ち、2極のスパークプラグの場合は接地電極側の説明と同様にΘ1、Θ2が記憶される。)し、メインルーチンへ戻る。
S6では接地電極53の接合位置θnと耐火花消耗部材52の接合位置Θnとが対応するように絶縁体チャック装置13が回転し、位置合わせを行う。そして、S7によって主体金具56を保持するホルダ11と共に下基台42は上昇し、再びスパークプラグは仮組み付け状態となる。この時点では上記工程を経てきているので、接地電極に貴金属チップが理想的に対向した位置で配置されている状態となっている。図6のフローチャートには記していないが、S6の工程においてθn=Θnとならず、任意の許容範囲を超えてしまうものについては、この段階で製品の良否判別をしても良い。
その後は一般的なスパークプラグの製造方法と同じように次工程に搬送され本組み付け工程となる。この工程以降は一般的な製造方法と同様の手法をとることができるため本明細書中では説明を割愛する。
本例の図6の工程では主体金具、絶縁体共に回転させ、それぞれ回転角度を検出して両者を対応させて位置合わせをしているが、本発明はこの形態に限定されるものではない。例えば、接地電極の接合された位置が必ず一定となるように主体金具を把持するようなホルダを用い、絶縁体のみ回転させて位置合わせをしても良い。また、画像解析は1回撮像するごとに解析しても良いし、本例のようにまとめて撮像した後に解析しても良い。当然、耐火花消耗部材の接合位置を検出してから接地電極の主体金具への固定位置を検出しても良い。要は、X線によって透過撮像し、輝度解析によって可視光線では正確に位置を特定することが困難であったことを本発明では容易に解決できる点がポイントである。
上記のように本例の接地電極の位置決め手段持つ製造方法であれば、貴金属チップが酸化して電極母材との識別が外観では困難であったものや、貴金属チップが絶縁体内に位置し直接貴金属チップを目視できないようなものに対しても、X線撮像画像による輝度差により容易に識別可能となり、貴金属チップの位置を特定できるため、精度の高いスパークプラグを製造することができる。
また、従来は絶縁体によって可視光が遮断されてしまい貴金属チップの配置されている位置の軸方向の境界を特定することが不可能であったが、透過撮像であるためできるため特定可能となり、貴金属チップの軸方向のずれによる製品の良否判別をすることも可能である。
本例は接地電極が2本である場合の実施例であり、もちろん、3本以上の接地電極を持つスパークプラグの製造に適用しても良いし、接地電極が1本のスパークプラグの製造方法としても良い。さらに、その接地電極形状は、沿面放電タイプや、背後電極タイプ、変則複数タイプ等、どのような形状の接地電極を持つものに適用しても良い。
Claims (5)
- 耐火花消耗部材を有する中心電極と、該中心電極の後端部を自身の軸孔内部に固定する絶縁体と、該絶縁体の周囲を取り囲むように配置される主体金具と、一端部が前記主体金具に固定され、他端部が前記中心電極に指向するようにして前記中心電極の耐火花消耗部材と火花放電ギャップを形成するスパークプラグの製造方法であって、
前記中心電極を前記絶縁体に固定する工程より後に、
X線撮像装置により前記中心電極を撮像する工程と、
撮像した画像の輝度解析によって前記耐火花消耗部材の位置を検出する工程と、
前記工程によって位置が特定された前記耐火花消耗部材に対応するように、前記接地電極を備えた主体金具と前記中心電極を備えた絶縁体とを組み合わせる工程と、
を備えることを特徴とするスパークプラグの製造方法。 - 前記中心電極を絶縁体に固定させる手段として加熱封着を行う事を特徴とする請求項1に記載のスパークプラグの製造方法。
- 前記耐火花消耗部材は少なくとも自身の一部が前記絶縁体の軸孔内に配されていることを特徴とする請求項1又は2いずれか1項に記載のスパークプラグの製造方法。
- 前記耐火花消耗部材はPt、Ir、Wのいずれか1つを主成分としてなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のスパークプラグの製造方法。
- 前記耐火花消耗部材は卑金属成分としてNi成分を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のスパークプラグの製造方法。
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